JP2001072957A - 回路用接続部材 - Google Patents
回路用接続部材Info
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Abstract
能であり、加熱による基板の膨張を抑止することができ
る回路用接続部材を提供する。 【解決手段】 オキセタン化合物を含有する接着剤組成
物及び導電性粒子を含有してなる回路用接続部材ならび
に(1)オキセタン化合物、(2)フィルム性付与ポリ
マー及び(3)硬化触媒を必須成分とする接着剤組成物
並びに導電性粒子を含有してなる回路用接続部材。
Description
する。
これらの電極間に電気的導通を得る接着剤については、
スチレン系やポリエステル系等の熱可塑性物質や、エポ
キシ系やシリコーン系等の熱硬化性物質が知られてい
る。この場合、接着剤中に導電性粒子を配合し加圧によ
り接着剤の厚み方向に電気的接続を得るもの(例えば特
開昭55−104007号公報)と、導電性粒子を用い
ずに接続時の加圧により電極面の微細凸凹の接触により
電気的接続を得るもの(例えば特開昭60−26243
0号公報)とがある。
0℃〜200℃)で短時間加圧することによって行われ
てきた。しかし、接続温度を下げることにより、例えば
100℃や120℃で接続が可能となると、接続体の熱
膨張係数の違いによる接続領域のずれが軽減されたり、
また、接続される材料をより安価な耐熱性の低いものに
切り替えられるため、工業的に望ましい。従来用いてい
た熱硬化性の接着剤では、硬化反応をより確実に行うた
めに通常は170℃以上の高温で接続を行っていたが、
一般的に接続される2種の基板は材質が異なるためにそ
れぞれの熱膨張係数が異なり、狭ピッチの接続体を形成
することが困難であった。
明は、100〜130℃で数十秒〜数時間で接続可能で
あり、加熱による基板の膨張を抑止することができる回
路用接続部材を提供するものである。請求項5〜7記載
の発明は、請求項1〜4の発明の効果に加えて、さらに
回路接続時の電気的特性の優れた回路接続用部材を提供
するものである。請求項8〜9記載の発明は、請求項1
〜7の発明の効果に加えて、さらに接続信頼性の高い回
路接続用部材を提供するものである。
合物を含有する接着剤組成物及び導電性粒子を含有して
なる回路用接続部材に関する。また、本発明は、(1)
オキセタン化合物、(2)フィルム性付与ポリマー及び
(3)硬化触媒を必須成分とする接着剤組成物並びに導
電性粒子を含有してなる回路用接続部材に関する。ま
た、本発明は、硬化触媒が、オニウム塩である前記回路
用接続部材に関する。
が、フェノキシ樹脂である前記回路用接続部材に関す
る。また、本発明は、フィルム性付与ポリマーが、ビニ
ル共重合体である前記回路接続用部材に関する。また、
本発明は、フィルム性付与ポリマーが、メタクリル酸メ
チルを共重合モノマーとして含むビニル共重合体である
前記回路接続用部材に関する。また、本発明は、フィル
ム性付与ポリマーが、スチレンを共重合モノマーとして
含むビニル共重合体である前記回路接続用部材に関す
る。
量が、102〜5000の範囲である前記回路接続用部
材に関する。また、本発明は、オキセタン化合物が、そ
の分子中に1〜4個のオキセタン環を有しているオキセ
タン化合物である前記回路接続用部材に関する。
いて説明する。本発明に用いられる前記接着剤組成物中
の必須成分であるオキセタン化合物はその分子中にオキ
セタン環を有していれば特に制限はなく、いかなる化合
物も用いることが出来る。これらの内、その分子中に1
〜4個のオキセタン環を有しているオキセタン化合物を
用いた回路接続用部材は、硬化後にひび割れが起こりに
くい点から好ましい。
は、下記一般式(1)で示される化合物等が挙げられ
る。
子、メチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等
の炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数1〜6個のフル
オロアルキル基、アリル基、アリール基、フリル基又は
チエニル基である。R2は、メチル基、エチル基、プロ
ピル基或いはブチル基等の炭素数1〜6個のアルキル
基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、2−メチル
−1−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、
1−ブテニル基、2−ブテニル基或いは3−ブテニル基
等の炭素数2〜6個のアルケニル基、フェニル基、ベン
ジル基、フルオロベンジル基、メトキシベンジル基或い
はフェノキシエチル基等の芳香環を有する基、エチルカ
ルボニル基、プロピルカルボニル基或いはブチルカルボ
ニル基等の炭素数2〜6個のアルキルカルボニル基、エ
トキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基或いはブ
トキシカルボニル基等の炭素数2〜6個のアルコキシカ
ルボニル基、又はエチルカルバモイル基、プロピルカル
バモイル基、ブチルカルバモイル基或いはペンチルカル
バモイル基等の炭素数2〜6個のN−アルキルカルバモ
イル基等である。
物としては、下記一般式(2)で示される化合物等が挙
げられる。
式(1)におけるものと同様の基である。R3は、例え
ば、エチレン基、プロピレン基或いはブチレン基等の線
状或いは分枝状アルキレン基、ポリ(エチレンオキシ)
基或いはポリ(プロピレンオキシ)基等の線状或いは分
枝状ポリ(アルキレンオキシ)基、プロペニレン基、メ
チルプロペニレン基或いはブテニレン基等の線状或いは
分枝状不飽和炭化水素基、カルボニル基、カルボニル基
を含むアルキレン基、カルボキシル基を含むアルキレン
基又はカルバモイル基を含むアルキレン基等である。
4)で示される基から選択される多価基でもある。
子、メチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等
の炭素数1〜4個のアルキル基、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基或いはブトキシ基等の炭素数1〜4個
のアルコキシ基、塩素原子或いは臭素原子等のハロゲン
原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキ
ルカルボキシル基、カルボキシル基、又はカルバモイル
基である。
子、硫黄原子、メチレン基、
子、メチル基、エチル基、プロピル基或いはブチル基等
の炭素数1〜4個のアルキル基、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基或いはブトキシ基等の炭素数1〜4個
のアルコキシ基、塩素原子或いは臭素原子等のハロゲン
原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト基、低級アルキ
ルカルボキシル基、カルボキシル基、又はカルバモイル
基である。
子、硫黄原子、メチレン基、
R8は、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基或
いはブチル基等の炭素数1〜4個のアルキル基、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基或いはブトキシ基等の
炭素数1〜4個のアルコキシ基、塩素原子或いは臭素原
子等のハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、メルカプト
基、低級アルキルカルボキシル基、カルボキシル基又は
カルバモイル基である。さらにR8は、ナフタレン環に
2〜4ヶ置換していてもよい。
て、上記した化合物以外の好ましい例としては、下記一
般式(15)で示される化合物がある。なお、一般式
(151)において、R1は、前記一般式(1)におけ
るものと同様の基である。
しては、下記一般式(16)で示される化合物等が挙げ
られる。
般式(1)におけるものと同様の基であり、mは3又は
4である。R9は、例えば、下記一般式(17)式(1
8)及び式(19)で示される基等の炭素数1〜12の
分枝状アルキレン基、下記一般式(20)で示される基
等の分枝状ポリ(アルキレンオキシ)基が挙げられる。
又はプロピル基等の低級アルキル基である〕
る〕
しい具体例としては、以下に示す化合物がある。
〜5,000程度の比較的高分子量の1〜4個のオキセ
タン環を有する化合物も挙げられる。さらにオキセタン
を含むポリマーとして、側鎖にオキセタン環を有するポ
リマー(例えば、K.Sato,A.Kameyama and T.Nishikubo,
Macromolecules,25,1198(1992)を参照)等も同様に用い
ることが出来る。なお、本発明では2種類以上のオキセ
タン化合物を組み合わせて使用することができる。
キセタン化合物の他に硬化触媒、フィルム性付与ポリマ
ーを含むことができる。以下、それら添加可能な成分に
ついて説明する。
ム塩、三級アミン、四級アンモニウム塩、イミダゾ−ル
化合物、ホウ素化合物およびリン化合物などが挙げられ
る。
で表される化合物を挙げることができる。
e、P、As、Sb、Bi、O、I、Br、Clまたは
N≡Nであり、R11、R12、R13及びR14は同一または
異なる有機基であり、a、b、c、dは、それぞれ0〜
3の整数であって(a+b+c+d)は、Zの価数に等
しく、Mは、ハロゲン化物錯体の中心原子を構成する金
属またはメタロイドであり、例えばB、P、As、S
b、Fe、Sn、Bi、Al、Ca、In、Ti、Z
n、Sc、V、Cr、Mn、Coなどであり、Xはハロ
ゲン原子であり、pはハロゲン化物錯体イオンの正味の
電荷であり、qはハロゲン化物錯体イオン中の原子の数
である〕
(M Xq+p)の具体例としては、テトラフルオロボレー
ト(BF4 -)、ヘキサフルオロホスフェート(P
F6 -)、ヘキサフルオロアンチモネート(SbF6 -)、
ヘキサフルオロアルセネート(AsF6 -)、ヘキサクロ
ロアンチモネート(SbCl6 -)などが挙げられる。
が、一般式〔M Xq(OH)-〕で表される陰イオンを有
するオニウム塩を用いることができ、さらに、過塩素酸
イオン(ClO4 -)、トリフルオロメタンスルフォン酸
イオン(CF3SO3 -)、フルオロスルフォン酸イオン
(FSO3 -)、トルエンスルフォン酸イオン、トリニト
ロベンゼンスルフォン酸陰イオン、トリニトロトルエン
スルフォン酸陰イオンなどの他の陰イオンを有するオニ
ウム塩を用いることもできる。これらのオニウム塩は、
単独でまたは2種以上のものを組み合わせて使用でき
る。このようなオニウム塩のうち、特に有効なオニウム
塩は芳香族オニウム塩である。
されるオニウム塩化合物が好ましい。
同一であっても良く、Mはハロゲン化合物錯体の中心原
子である金属又は半金属であり、B、P、As、Fe、
Sn、Bi、Al、Ca、In、Ti、Zn、Se、
V、Cr、Mn、Coなどであり、Xはハロゲンであ
り、rはMとXの種類によって決まる6までの自然数で
ある)
して一般式(M Xr(OH)-)の陰イオンも用いること
ができる。また、その他の陰イオン(M Xr -)の代わ
りの陰イオンとしては過塩素酸イオン(ClO4 -)、ト
リフルオロメチル亜硫酸イオン(CF3SO3 -)、フル
オロスルホン酸イオン(FSO3 -)などを挙げることが
できる。これらの中で、下記一般式(29)の構造を有
するものが市販され、有用である。
す)市販品の具体例としては、サンエイドSIシリーズ
(三新化学)などを挙げることができる。
ン、テトラメチルヘキサンジアミン、トリエチレンジア
ミン、ジメチルアニリン、ジメチルアミノエタノ−ル、
ジエチルアミノエタノ−ル、2,4,6−トリス(ジメ
チルアミノメチル)フェノ−ル、N,N’−ジメチルピ
ペラジン、ピリジン、ピコリン、1,8−ジアザ−ビシ
クロ(5,4,0)ウンデセン−7、ベンジルジメチル
アミン及び2−(ジメチルアミノ)メチルフェノ−ル等
がある。四級アンモニウム塩としては、ドデシルトリメ
チルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモ
ニウムクロライド、ベンジルジメチルテトラデシルアン
モニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムクロラ
イド、テトラブチルアンモニウムブロマイド及びステア
リルトリメチルアンモニウムクロライド等がある。
ダゾ−ル、2−ウンデシルイミダゾ−ル、2−エチルイ
ミダゾ−ル、1−ベンジル−2−メチルイミダゾ−ル及
び1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾ−ル等が
ある。ホウ素化合物としては、テトラフェニルボロン塩
類、例えば、トリエチレンアミンテトラフェニルボレ−
ト、N−メチルモルホリンテトラフェニルボレ−ト等が
ある。リン化合物としては、例えば、トリフェニルホス
フィン、トリス−2,6ジメトキシフェニルホスフィ
ン、トリ−pトリルホスフィン、亜リン酸トリフェニ
ル、テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチ
ルホスホロジチオエ−ト及びテトラ−n−ブチルホスホ
ニウムブロマイド等がある。
剤組成物や回路接続材料とした際の保存時の安定性と、
高い反応性を両立できることから好ましい。硬化触媒の
添加量は特に限定されないが、通常オキセタン化合物1
00重量部に対し、0.01〜20重量部である。
しては、フィルムを形成できる能力を有していれば特に
制限はなく、フェノキシ樹脂、ビニル共重合体、ポリア
ミド、ポリイミド、ポリエーテル、ポリスルホン等が挙
げられる。フェノキシ樹脂としては、ビスフェノールA
型フェノキシ樹脂、ビスフェノールF型フェノキシ樹
脂、ビスフェノールA、F共重合型フェノキシ樹脂等が
挙げられる。
としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸メチル、メタ
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−プロピル、メタクリル酸n−プロピ
ル、アクリル酸iso−プロピル、メタクリル酸iso−プロ
ピル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸iso−ブチル、メタアクリル酸iso−ブチ
ル、アクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸sec−ブチ
ル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸tert−ブチ
ル、アクリル酸ペンチル、メタクリル酸ペンチル、アク
リル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘ
プチル、メタクリル酸ヘプチル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル
酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸ノニ
ル、メタクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、メタクリ
ル酸デシル、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシ
ル、アクリル酸テトラデシル、メタクリル酸テトラデシ
ル、アクリル酸ヘキサデシル、メタクリル酸ヘキサデシ
ル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタデシ
ル、アクリル酸エイコシル、メタクリル酸エイコシル、
アクリル酸ドコシル、メタクリル酸ドコシル、アクリル
酸シクロペンチル、メタクリル酸シクロペンチル、アク
リル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、
アクリル酸シクロヘプチル、メタクリル酸シクロヘプチ
ル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジル、アク
リル酸フェニル、メタクリル酸フェニル、アクリル酸メ
トキシエチル、メタクリル酸メトキシエチル、アクリル
酸メトキシジエチレングリコール、メタクリル酸メトキ
シジエチレングリコール、アクリル酸メトキシジプロピ
レングリコール、メタクリル酸メトキシジプロピレング
リコール、アクリル酸メトキシトリエチレングリコー
ル、メタクリル酸メトキシトリエチレングリコール、ア
クリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタ
クリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルア
ミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、アク
リル酸ジメチルアミノプロピル、メタクリル酸ジメチル
アミノプロピル、アクリル酸2−クロロエチル、メタク
リル酸2−クロロエチル、アクリル酸2−フルオロエチ
ル、メタクリル酸2−フルオロエチル、アクリル酸2−
シアノエチル、メタクリル酸2−シアノエチル、エチレ
ン、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、
塩化ビニル、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン、ブタ
ジエン、イソプレン、クロロプレン、アクリルアミド、
メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニト
リル等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を
組み合わせて使用される。
又は2種類以上を混合して用いることができる。フィル
ム性付与ポリマーの配合量は、オキセタン化合物100
重量部に対して、3〜10,000重量部とすることが
好ましく、5〜5,000重量部とすることがより好ま
しい。この配合量が3重量部未満では、フィルムとした
場合の形成性が低下する傾向があり、また、10000
重量部を越えると、接着力が低下する傾向がある。
記成分の他に、硬化剤を含むこともできる。硬化剤とし
ては、アミン系、酸無水物系、フェノ−ル系硬化剤な
ど、オキセタン化合物と硬化触媒存在下に硬化するもの
であれば特に限定しない。
アミン、ポリアミドポリアミン、脂環族ポリアミン、芳
香族ポリアミン及びその他があり、脂肪族ポリアミンと
しては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、テトラエチレンペンタミンおよびジエチルアミノプ
ロピルアミン等が挙げられ、ポリアミドポリアミンとし
ては、ポリアミドポリアミンが挙げられ、脂環族ポリア
ミンとしては、メンセンジアミン、イソホロンジアミ
ン、N−アミノエチルピペラジン、3,9−ビス(3−
アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサス
ピロ(5,5)ウンデカンアダクト、ビス(4−アミノ
−3−メチルシクロヘキシル)メタン及びビス(4−ア
ミノシクロヘキシル)メタン等が挙げられ、芳香族ポリ
アミンとしては、メタキシレンジアミン、ジアミノジフ
ェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンおよびm−
フェニレンジアミン等が挙げられ、その他としては、ジ
シアンジアミドおよびアジピン酸ジヒラシドが挙げられ
る。
ロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸およびメチ
ルヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。フェノ−
ル系硬化剤の例としては、分子中に2個以上、好ましく
は3個以上のフェノ−ル性水酸基を有するものである。
具体的には、フェノ−ルや置換フェノ−ル、例えば、o
−クレゾ−ル、p−クレゾ−ル、t−ブチルフェノ−
ル、クミルフェノ−ル、フェニルフェノ−ルとホルムア
ルデヒドを酸やアルカリで反応したものが挙げられる。
ホルムアルデヒドの替わりに、ほかのアルデヒド、例え
ば、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、サリチル
アルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、グリオキザ
−ルおよびテレフタルアルデヒドを用いたものも利用で
きる。レゾルシンとアルデヒドの反応物やポリビニルフ
ェノ−ルも本発明の硬化剤として用いることができる。
これら硬化剤を添加する場合の配合割合は、オキセタン
化合物100重量部に対し、10〜100重量部の範囲
が好ましい。
記成分の他に、反応性希釈剤、カップリング剤さらに通
常用いられるエポキシ樹脂なども含むこともできる。
ルエーテル系エポキシ樹脂[例えばビスフェニノールA
型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールAD型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポ
キシ樹脂、クレゾールノポラック型エポキシ樹脂、ハロ
ゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、等]:エ
−テル系エポキシ樹脂〔例えば、ポリオール、ポリエー
テルポリオール等とエピクロルヒドリンとの縮合物
等];エステルエポキシ樹脂[例えば、グリシジル(メ
タ)アクリレートとエチレン性不飽和単量体(アクリロ
ニトリル等)との共重合体等]:(A−4)グリシジル
アミン系エポキシ樹脂[例えば、アニリン、ジアミノジ
フェニルメタン、アミノフェノール類、キシリレンジア
ミン、ハロゲン化アニリン、ビスアミノメチルシクロヘ
キサン等のアミン類とエピクロルヒドリンとの縮合物
等];非グリシジル型エポキシ樹脂〔例えば、脂肪族お
よび脂環式エポキシ樹脂等];単官能エポキシ化合物
〔スチレンオキサイド、クレジルグリシジルエーテル、
フェニルグリシジルーテル、2−エチルヘキシルグリシ
ジルエーテル等]、多官能エポキシ化合物〔ジグリシジ
ルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペ
ンチルグリコールジグリシジルエーテル、ジグリシジル
アニリン、トリメチロールプロバントリグリシジルエー
テル、グリセリントリグリシジルエーテル、等]、ビニ
ル結合含有エポキシ化合物〔アリルグリシジルエーテ
ル、グリシジル(メタ)アクリレート、ビニルシクロヘ
キセンモノエポキサイド等]等が挙げられる。これらエ
ポキシ樹脂は1種類又は2種以上を混合して用いてもよ
い。
量は、オキセタン化合物100重量部に対して0.01
〜500重量部が好ましく、0.1〜400重量部がよ
り好ましく、0.5〜300重量部が最も好ましい。エ
ポキシ樹脂をの混合量が0.01重量部よりも少ない場
合、実質的な添加効果が得られない傾向があり、一方5
00重量部を越える場合には効果速度が遅くなる傾向が
ある。
u、Ag、Ni、Cu、はんだ等の金属粒子やカーボン
等があり、これら及び非導電性のガラス、セラミック、
プラスチック等に前記した導通層を被覆等により形成し
たものでも良い。プラスチックを核とした場合や熱溶融
金属粒子の場合、加熱加圧により変形性を有するので接
続時に電極との接触面積が増加し信頼性が向上するので
好ましい。導電性粒子は、接着剤成分(オキセタン化合
物、硬化触媒、フィルム性付与ポリマー等の樹脂成分)
100体積に対して0.1〜30体積%の広範囲で用途
により使い分ける。過剰な導電性粒子による回路の短絡
等を防止するためには0.1〜10体積%がより好まし
い。
続について説明する。この方法は、回路用接続部材を、
基板上の相対時する電極間に形成し、加熱加圧により両
電極の接触と基板間の接着を得る電極の接続方法であ
る。電極を形成する基板としては、半導体、ガラス、セ
ラミック等の無機質、ポリイミド、ポリカーボネート等
の有機物、ガラス/エポキシ等のこれら複合の各組み合
わせが適用できる。
ノキシ樹脂(ユニオンカーバイド株式会社製、商品名P
KHC、数平均分子量45,000)50gを用い、こ
れを酢酸エチルに溶解して、固形分40重量%の溶液と
した。この溶液にキシリレンビスオキセタン(宇部興産
(株)製、オキセタン等量167)50gとオニウム塩
(三新化学(株)製、商品名サンエイドSI−100)1
gを混合し、均一となるまで撹拌して樹脂溶液(a)を
得た。この樹脂溶液(a)を厚み80μmのフッ素樹脂
フィルムに塗工装置を用いて塗布し、60℃、10分の
熱風乾燥により接着剤層の厚みが25μmの回路用接続
部材を得た。得られた回路用接続部材は、室温での十分
な柔軟性を有し、また5℃で30日間放置してもフィル
ムの性質には変化がほとんどなく、良好な保存性を示し
た。
み0.2μmのニッケル層を設け、このニッケル層の外
側に、厚み0.02μmの金層を設けたもの)を樹脂溶
液(a)の樹脂固形分100体積%に対して3体積%配
合分散させ、厚み80μmのフッ素樹脂フィルムに塗工
装置を用いて塗布し、60℃、10分の熱風乾燥により
接着剤層の厚みが25μmの回路用接続部材を得た。得
られた回路用接続部材は、室温での十分な柔軟性を有
し、また5℃で30日間放置しても回路用接続部材の性
質には変化がほとんどなく、良好な保存性を示した。
液状エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
油化シェルエポキシ株式会社製、商品名エピコート82
8、エポキシ当量184)を用いた以外は実施例1と同
様にして、回路用接続部材を得た。
液状エポキシ樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
油化シェルエポキシ株式会社製、商品名エピコート82
8、エポキシ当量184)を用いた以外は実施例2と同
様にして、回路用接続部材を得た。
例1及び比較例2で得た回路用接続部材を用いて、ライ
ン幅50μm、ピッチ100μm、厚み18μmの銅回
路を500本有するフレキシブル回路板(FPC)同士
を120℃、2MPaで20秒間加熱加圧して幅2mmにわ
たり接続した。この時、あらかじめ一方のFPC上に、
回路用接続部材の接着面を貼り付けた後、70℃、0.
5MPaで5秒間加熱加圧して仮接続し、その後、フッ素
樹脂フィルムを剥離してもう一方のFPCと接続した。
ノキシ樹脂(ユニオンカーバイド株式会社製、商品名P
KHC、平均分子量45,000)50gを用い、これ
を酢酸エチルに溶解して、固形分40%の溶液とした。
この溶液にカテコールビスオキセタン(1、2−ビス
[(3−メチル−3−オキセタニル)メチル]ベンゼ
ン、オキセタン等量139)50gとオニウム塩(サン
エイドSI−100(三新化学(株)製))1gを混合
し、均一となるまで撹拌して樹脂溶液(b)を得た。導
電性粒子(ポリスチレンを核とする粒子の表面に、厚み
0.2μmのニッケル層を設け、このニッケル層の外側
に、厚み0.02μmの金層を設けたもの)を樹脂溶液
(b)の樹脂固形分100体積%に対して3体積%配合
分散させ、厚み80μmのフッ素樹脂フィルムに塗工装
置を用いて塗布し、60℃、10分の熱風乾燥により接
着剤層の厚みが25μmの回路用接続部材を得た。得ら
れた回路用接続部材は、室温での十分な柔軟性を有し、
また5℃で30日間放置しても回路用接続部材の性質に
は変化がほとんどなく、良好な保存性を示した。
レゾルシノールビスオキセタン(1、3−ビス[(3−
メチル−3−オキセタニル)メチル]ベンゼン、オキセ
タン等量139)50gを用いた以外は実施例3と同様
に操作し、厚みが25μmの回路用接続部材を得た。得
られた回路用接続部材は、室温での十分な柔軟性を有
し、また5℃で30日間放置しても回路用接続部材の性
質には変化がほとんどなく、良好な保存性を示した。
クリル酸メチル:メタクリル酸:アクリル酸エチル=5
2.8:17.5:29.8(モル%)、平均分子量7
0,000)を用いた以外は実施例3と同様に操作し、
接着剤層の厚みが25μmの回路接続用部材を得た。得
られた回路接続用部材は、室温での充分な柔軟性を有
し、また、5℃で30日間放置しても回路接続用部材の
性質には変化がほとんどなく、良好な保存性を示した。
クリル酸メチル:スチレン:アクリル酸エチル=40:
30:30(モル%)、平均分子量50,000)を用
いた以外は実施例3と同様に操作し、接着剤層の厚みが
25μmの回路接続用部材を得た。得られた回路接続用
部材は、室温での充分な柔軟性を有し、また、5℃で3
0日間放置しても回路接続用部材の性質には変化がほと
んどなく、良好な保存性を示した。
クリル酸メチル:メタクリル酸:アクリル酸エチル=5
2.8:17.5:29.8(モル%)、平均分子量7
0,000)を用いた以外は実施例4と同様に操作し、
接着剤層の厚みが25μmの回路接続用部材を得た。得
られた回路接続用部材は、室温での充分な柔軟性を有
し、また、5℃で30日間放置しても回路接続用部材の
性質には変化がほとんどなく、良好な保存性を示した。
クリル酸メチル:スチレン:アクリル酸エチル=40:
30:30(モル%)、平均分子量50,000)を用
いた以外は実施例4と同様に操作し、接着剤層の厚みが
25μmの回路接続用部材を得た。得られた回路接続用
部材は、室温での充分な柔軟性を有し、また、5℃で3
0日間放置しても回路接続用部材の性質には変化がほと
んどなく、良好な保存性を示した。
ビスオキセタン45gとビスフェノール型液状エポキシ
樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、油化シェルエ
ポキシ株式会社製、商品名エピコート828、エポキシ
当量184)5gの混合物を用いた以外は実施例3と同
様に操作し、接着剤層の厚みが25μmの回路接続用部
材を得た。得られた回路接続用部材は、室温での充分な
柔軟性を有し、また、5℃で30日間放置しても回路接
続用部材の性質には変化がほとんどなく、良好な保存性
を示した。
ビスオキセタン45gとビスフェノール型液状エポキシ
樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、油化シェルエ
ポキシ株式会社製、商品名エピコート828、エポキシ
当量184)5gの混合物を用いた以外は実施例5と同
様に操作し、接着剤層の厚みが25μmの回路接続用部
材を得た。得られた回路接続用部材は、室温での充分な
柔軟性を有し、また、5℃で30日間放置しても回路接
続用部材の性質には変化がほとんどなく、良好な保存性
を示した。
ビスオキセタン45gとビスフェノール型液状エポキシ
樹脂(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、油化シェルエ
ポキシ株式会社製、商品名エピコート828、エポキシ
当量184)5gの混合物を用いた以外は実施例6と同
様に操作し、接着剤層の厚みが25μmの回路接続用部
材を得た。得られた回路接続用部材は、室温での充分な
柔軟性を有し、また、5℃で30日間放置しても回路接
続用部材の性質には変化がほとんどなく、良好な保存性
を示した。
た回路用接続部材を用いて、ライン幅50μm、ピッチ
100μm、厚み18μmの銅回路を500本有するフ
レキシブル回路板(FPC)同士を130℃、40MPa
で20秒間加熱加圧して幅2mmにわたり接続した。この
時、あらかじめ一方のFPC上に、回路用接続部材の接
着面を貼り付けた後、70℃、1MPaで5秒間加熱加圧
して仮接続し、その後、フッ素樹脂フィルムを剥離して
もう一方のFPCと接続した。
〜実施例11、比較例1及び比較例2で得た回路用接続
部材を用いて接続した接続体について、高温高湿処理
(85℃、85%RHの高温高湿槽中に500時間保
持)前後の引っ張り剪断接着強さ(JIS、K−685
0、但し、接着面積3×1mm2、5個の平均)を求め
た。結果を表1及び表2に示した。
続部を含むFPCの隣接回路間の抵抗値を、初期と、8
5℃、85%RHの高温高湿槽中に500時間保持した
後にマルチメータで測定した。抵抗値は隣接回路間の抵
抗150点の平均(x+3σ)で示した。結果を表1及
び表2に示した。
1で得られた回路用接続部材は良好な接着性及び接続性
を示した。また、初期の接続抵抗も低く、高温高湿試験
後の抵抗の上昇もわずかであり、高い耐久性を示した。
これらに対して、オキセタン化合物の代わりにエポキシ
化合物を用いた比較例1、2では、充分な接着力が得ら
れなかった。
は、100〜130℃で数十秒〜数時間で接続可能であ
り、加熱による基板の膨張を抑止することができるもの
である。
Claims (9)
- 【請求項1】 オキセタン化合物を含有する接着剤組成
物及び導電性粒子を含有してなる回路用接続部材。 - 【請求項2】 (1)オキセタン化合物、(2)フィル
ム性付与ポリマー及び(3)硬化触媒を必須成分とする
接着剤組成物並びに導電性粒子を含有してなる回路用接
続部材。 - 【請求項3】 硬化触媒が、オニウム塩である請求項2
記載の回路用接続部材。 - 【請求項4】 フィルム性付与ポリマーが、フェノキシ
樹脂である請求項2又は3記載の回路用接続部材。 - 【請求項5】 フィルム性付与ポリマーが、ビニル共重
合体である請求項2又は3記載の回路接続用部材。 - 【請求項6】 フィルム性付与ポリマーが、メタクリル
酸メチルを共重合モノマーとして含むビニル共重合体で
ある請求項2又は3記載の回路接続用部材。 - 【請求項7】 フィルム性付与ポリマーが、スチレンを
共重合モノマーとして含むビニル共重合体である請求項
2又は3記載の回路接続用部材。 - 【請求項8】 オキセタン化合物の分子量が、102〜
5000の範囲である請求項1〜7記載の回路接続用部
材。 - 【請求項9】 オキセタン化合物が、その分子中に1〜
4個のオキセタン環を有しているオキセタン化合物であ
る請求項1〜8記載の回路接続用部材。
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