JPH06287276A - 水性エポキシ樹脂組成物 - Google Patents

水性エポキシ樹脂組成物

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JPH06287276A
JPH06287276A JP10360893A JP10360893A JPH06287276A JP H06287276 A JPH06287276 A JP H06287276A JP 10360893 A JP10360893 A JP 10360893A JP 10360893 A JP10360893 A JP 10360893A JP H06287276 A JPH06287276 A JP H06287276A
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epoxy
compound
mol
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JP10360893A
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Satokichi Baba
聡吉 馬場
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 多官能エポキシ樹脂を主剤、カルボキシル基
を有するポリエチレンオキサイド類とポリアミンとから
なるポリアミドアミンをエポキシ樹脂で変性した化合物
を硬化剤として、その配合物を水分散物とした水性エポ
キシ樹脂組成物。 【効果】 本発明の水性エポキシ樹脂組成物は、乳化
性、レベリング性、造膜性に優れ、その硬化塗膜は耐水
性、耐薬品性、表面光沢、硬度、密着性に優れる。上記
効果を奏することから、本発明により得られる水性エポ
キシ樹脂組成物はコーティング材、プライマー、充填
剤、シール剤、保護塗料、被覆剤、シーリング材、モル
タル、接着剤、各種繊維の腰付け剤、ガラス繊維の集束
剤の用途に用いるのに有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、水性エポキシ樹脂組
成物に関する。さらに詳しくは、多官能エポキシ樹脂
(1)と、該(1)の乳化能力を持つ硬化剤で、かつ硬
化物とした時に優れた耐水性、耐薬品性、表面光沢性、
硬度、密着性を有する硬化剤(2)からなる水性エポキ
シ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、水性エポキシ樹脂組成物を構成
する硬化剤としては、 (1)ポリオキシアルキレン類とラクトン類とエポキシ
化合物の反応物とポリアミン類との反応物(特開平4−
351628公報) (2)ポリオキシアルキレン類のイソシアネートプレポ
リマーと水酸基を有するエポキシ化合物の反応物とポリ
アミン類との反応物(特開平4−335020公報) (3)ポリオキシアルキレン類とエポキシ化合物の反応
物とポリアミン類との反応物(特公昭61−40688
号公報)等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかし、前記(1)
および(2)では硬化剤中にエステル結合またはウレタ
ン結合を有するために硬化物は加水分解を受けやすく、
耐水性や耐薬品性の点で未だ充分とはいい難い。また、
前記(3)では製造工程中に使用するBF3−アミン錯
塩の加水分解物が硬化剤中に残存し、硬化塗膜の防食性
能に悪い影響を及ぼす。またBF3−アミン錯塩を除く
ことも可能であるが工程が複雑となるという問題点を有
していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】 本発明者らは耐水性や
耐薬品性および防食性能に問題のない優れた水性エポキ
シ樹脂組成物について鋭意検討した結果、本発明に到達
した。
【0005】すなわち本発明は、多官能エポキシ樹脂
(1)と硬化剤(2)からなる水性エポキシ樹脂組成物
において、硬化剤(2)が分子中に1個以上のカルボキ
シル基を有するポリオキシアルキレン類(a1)とポリ
アミン類(a2)との反応物(A)、および/または、
(A)と分子中に1個以上のエポキシ基を有する化合物
(B)とを、(A)のアミノ基に対してエポキシ基の当
量比1/(1.5〜10)で反応させたものであること
を特徴とする水性エポキシ樹脂組成物である。
【0006】本発明で使用される多官能エポキシ樹脂
(1)としては以下のものおよびこれらの混合物等があ
げられる。
【0007】 (1)フェノールエーテル系エポキシ化合物 例えば以下のフェノール類と、エピクロルヒドリンとの
縮合物があげられる。多価フェノール(例:ビスフェノ
ールA、ビスフェノールF、レゾルシン、ヒドロキノ
ン、ビス−(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロムフェニ
ル)−メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−エタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−フ
ェニルメタン、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−ジ
フェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、
2,2’−ジヒドロキシジフェニル、4,4’−ジヒド
ロキシジフェニルスルホン)、フェノールまたはクレゾ
ールまたはブロムフェノールとアルデヒドまたはケトン
(例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセト
ン、メチルエチルケトン等)との縮合反応によって得ら
れる種々のフェノール樹脂のポリグリシジルエーテル
等。
【0008】(2)エーテル系エポキシ化合物 例えば、多価アルコール(例:ネオペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ポリプロピレングリコ
ール)のポリグリシジルエーテル等。
【0009】(3)エステル系エポキシ化合物 例えばジグリシジルフタレート、ジグリシジルテトラヒ
ドロフタレート、ジグリシジルヘキサヒドロフタレー
ト、ジメチルグリシジルフタレート、ダイマー酸グリシ
ジルエステル等。
【0010】(4)グリシジルアミン系エポキシ化合物 例えばテトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、ト
リグリシジル−メタアミノフェノール、トリグリシジル
−パラアミノフェノール、ジグリシジルアニリン、ジグ
リシジルトルイジン、テトラグリシジルメタキシリレン
ジアミン、ジグリシジルトリブロムアニリン、テトラグ
リシジルビスアミノメチルシクロヘキサン等。
【0011】(5)複素環式エポキシ化合物 例えばトリグリシジルイソシアネート、1,3−トリグ
リシジルヒダントイン型エポキシ樹脂等。
【0012】(6)多重不飽和炭化水素(ビニルシクロ
ヘキセン、ジシクロペンタジエン、ポリブタジエン等)
のエポキシド、エピクロルヒドリンおよびその類似物の
オリゴマー等。
【0013】その他、「エポキシ樹脂ハンドブック」
(昭和62年版)新保正樹著、日刊工業新聞社発行19
〜131頁に記載されているものがあげられる。
【0014】 また本発明に用いられる多官能エポキシ
樹脂(1)としては乳化エポキシ樹脂も好適に使用され
る。
【0015】 上記、多官能エポキシ樹脂(1)のう
ち、ビスフェノールA、ビスフェノールFとエピクロル
ヒドリンとの縮合物、およびそれらの混合物が好まし
い。
【0016】本発明において使用される分子中に1個以
上のカルボキシル基を有するポリオキシアルキレン類
(a1)としては、ポリオキシアルキレン類と、モノク
ロル酢酸、ジクロル酢酸、トリクロル酢酸、これらの金
属塩およびこれらの混合物から脱塩酸して得られるカル
ボン酸類、ポリオキシアルキレン類とアクリロニトリル
から得られるシアノエチル化物を加水分解して得られる
カルボン酸類、ポリオキシアルキレン類を白金等の触媒
により酸化して得られるカルボン酸類等があげられる。
【0017】(a1)は例えばポリオキシアルキレン類
と、モノクロル酢酸の混合物に70℃で水酸化ナトリウ
ムを加えた後、塩酸で中和して得られる。
【0018】 本発明において使用する(a1)を構成
するポリオキシアルキレン類としては、1個以上の活性
水素原子を有する化合物(たとえばアルコール、フェノ
ール、アミン類、ポリカルボン酸、リン酸など)にアル
キレンオキサイドが付加した構造の化合物およびそれら
の混合物等があげられる。
【0019】アルコールとしては、1価アルコール[メ
チルアルコール、エチルアルコール、アリルアルコー
ル、、ブチルアルコール、オクチルアルコール、ベンジ
ルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコ
ール、オレイルアルコール等]、2価アルコール[エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、プロピレング
リコール、1,3−および1,4−ブタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールな
どのアルキレングリコール、および環状基を有するジオ
ール(たとえば、特公昭45−1474号公報記載のも
の)等]および多価アルコール[グリセリン、トリメチ
ロールプロパン、,トリメチロールエタン、ヘキサント
リオール、トリエタノールアミンなどの3価アルコー
ル;ペンタエリスリトール、メチルグリコシド、ジグリ
セリンなどの4価アルコール;および更に高い官能基を
有する糖アルコール;糖類;グルコシド;、ポリアルカ
ンポリオール等]等が挙げられる。
【0020】フェノールとしては、1価フェノール[フ
ェノール、クレゾール、キシレノール、オクチルフェノ
ール、ノニルフェノール等]、多価フェノール[ピロガ
ロール,ハイドロキノン,フロログルシンなどの単環多
価フェノール;ビスフェノールA,ビスフェノールF,
ビスフェノールスルフォンなどのビスフェノール類;フ
ェノールとホルムアルデヒドの縮合物(ノボラック)た
とえば、米国特許第3265641号明細書に記載のポ
リフェノール等]等が挙げられる。
【0021】アミン類としては、アンモニア;モノ−,
ジ−,およびトリ−エタノールアミン,イソプロパノー
ルアミン,アミノエチルエタノールアミンなどのアルカ
ノールアミン類;炭素数1〜20のアルキルアミン類;
炭素数2〜6アルキレンジアミンたとえばエチレンジア
ミン,プロピレンジアミン,ヘキサメチレンジアミン,
ポリアルキレンポリアミンたとえばジエチレントリアミ
ン,トリエチレンテトラミンなどの脂肪族アミン類;ア
ニリン,フェニレンジアミン,ジアミノトルエン,キシ
リレンジアミン,メチレンジアニリン,ジフェニルエー
テルジアミンなどの芳香族アミン類;イソホロンジアミ
ン,シクロヘキシレンジアミン,ジシクロヘキシルメタ
ンジアミンなどの脂環式アミン類;アミノエチルピペラ
ジンおよびその他特公昭55−21044号公報記載の
複素環式アミン類などが挙げられる。
【0022】1個以上の活性水素を有する化合物に付加
させるアルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサ
イド(以下EOと略記),プロピレンオキサイド(以下
POと略記)、1,2−、1,3−、1,4、2,3−
ブチレンオキサイド,スチレンオキサイド等,およびこ
れらの2種以上の併用(ブロックおよび/またはランダ
ム付加)が挙げられる。
【0023】上記、(a1)を構成するポリオキシアル
キレン類としては、メチルアルコール、エチレングリコ
ール、ラウリルアルコール、およびノニルフェノールの
EO付加物が好ましい。
【0024】また、(a1)としては、分子中に水酸
基、アミノ基、メルカプト基等を有するカルボン酸類に
炭素数2〜4個のアルキレンオキサイドを付加重合させ
たものもあげられる。
【0025】これら分子中に1個以上のカルボキシル基
を有するポリオキシアルキレン類(a1)の数平均分子
量は通常、200〜5,000が好ましく、数平均分子
量が5,000を超えると造膜性が不足し、200未満
では接着性が落ち好ましくない。
【0026】本発明に使用されるポリアミン類(a2)
としては下記の(1)〜(4)に示すものおよびこれら
の混合物等があげられる。
【0027】(1)脂肪族ポリアミン類 エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレ
ンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチ
レンヘキサミン、ジプロピレントリアミン、ジメチルア
ミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、
ヘキサメチレンジアミン、1,2−プロピレンジアミ
ン、1,3−プロピレンジアミン、2,2,4−(2,
4,4−)トリメチルヘキサメチレンジアミン、ポリプ
ロピレン−ポリアミン、ジプロピレントリアミン、また
はポリオキシプロピレンポリアミン類(三井テキサコ
(株)製のジェファーミンD−230,D−400,D
−2,000など)等。
【0028】(2)脂環族ポリアミン類 N−アミノエチルピペラジン、ピペラジン類、1,3−
ジアミノシクロヘキシルアミン(1,3BAC)、イソ
フォロンジアミン、1−シクロヘキシルアミノ−3−ア
ミノプロパン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、ジ
(アミノシクロヘキシル)メタン、1,3−ジ−(アミ
ノシクロヘキシル)プロパン、2,4−ジアミノシクロ
ヘキサン,N−ジエチル−1,4−ジアミノシクロヘキ
サン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノシクロ
ヘキシルメタン等。
【0029】(3)芳香脂肪族ポリアミン類 メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン等。
【0030】(4)ヘテロ環族ポリアミン類 ヒダントイン環を有するジアミン類、3,9−ビス(3
−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラスピロ
(5,5)ウンデカン等。
【0031】上記、ポリアミン類(a2)としては、ト
リエチレンテトラミン、イソフォロンジアミン、メタキ
シリレンジアミンが好ましい。
【0032】また、上記のポリアミン類の公知の方法に
よるアミド化、マンニッヒ化、エポキシアダクト化され
た変性アミン類も好適に使用される。
【0033】本発明で使用される分子中に1個以上のエ
ポキシ基を有する化合物(B)としては、多官能エポキ
シ樹脂(1)として挙げたものの他に、以下のものおよ
びこれらの混合物等があげられる。
【0034】例えば1価フェノール(例:フェノール、
クレゾール、キシレノール、オクチルフェノール、ノニ
ルフェノール、ブロムフェノール)のグリシジルエーテ
ル、1価アルコール(例:n−ブチルアルコール)のグ
リシジルエーテル、エピクロルヒドリン。
【0035】上記1価または多価フェノール類、アルコ
ール類のアルキレンオキサイド付加物のグリシジルエー
テルでアルキレンオキサイドの付加量は通常1〜10モ
ル。
【0036】ここにアルキレンオキサイドとしては、例
えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチ
レンオキサイドなどがあるが、プロピレンオキサイドを
使用するのが好ましい。
【0037】上記、分子中に1個以上のエポキシ基を有
する化合物(B)としては、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールFとエピクロルヒドリンとの縮合物で、エポキ
シ当量が160〜600のものが好ましい。
【0038】分子中に1個以上のカルボキシル基を有す
るポリオキシアルキレン類(a1)とポリアミン類(a
2)から反応物(A)を得る方法としては、通常、無溶
媒で、または溶媒中で反応温度60〜240℃、反応時
間2〜10時間で脱水反応を行う方法があげられる。ま
た(a1)のカルボキシル基は酸クロライド、および/
またはエステルの形になっていても良い。
【0039】また上記反応物(A)と分子中に1個以上
のエポキシ基を有する化合物(B)との反応物は通常、
反応温度20℃〜150℃、反応時間1〜5時間で得ら
れる。通常、(A)のアミノ基の活性水素に対してエポ
キシ基の当量比1/(1.5〜10)である。
【0040】本発明に使用される硬化剤(2)中のオキ
シエチレン単位の量は通常、5〜50重量%である。オ
キシエチレン単位の量が5重量%未満では乳化力に乏し
くなり、50重量%を超えると硬化塗膜の耐水性が悪く
なる。
【0041】本発明の硬化剤(2)はさらにアクリロニ
トリル、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸ア
ルキルエステル、プロピレンオキサイド、エチレンオキ
サイド等の付加能力のある不飽和化合物と反応させるこ
とができる。
【0042】上記の不飽和化合物変性硬化剤は、通常、
硬化剤/不飽和化合物=100/(3〜30)(重量
比)、反応温度20℃〜170℃、反応時間1〜10時
間の反応条件で得られる。
【0043】また、不飽和化合物との反応はポリアミン
類(a2)、または反応物(A)と予め行っておいても
よい。
【0044】本発明の硬化剤(2)は予め水と混合して
おくこともでき、混合比は通常、硬化剤/水=(10〜
100)/(90〜0)(重量比)であり、好ましくは
(50〜100)/(50〜0)である。
【0045】本発明の硬化剤(2)とエポキシ樹脂との
配合比は通常、硬化剤/エポキシ樹脂(重量比)=(9
0〜10)/(10〜90)(重量比)である。
【0046】本発明の水性エポキシ樹脂組成物は、反応
性希釈剤、非反応性希釈剤、増量剤、充填剤、補強剤、
顔料、溶媒、可塑剤、均染剤、チキソトロピー剤、難燃
性物質、離型剤等の添加物を含有してもよい。
【0047】本発明の組成物を得る方法としては以下の
4つの方法がある。 (1)主剤の生樹脂と硬化剤の水分散物の混合物に、水
を加えながら混合攪拌して乳化分散させる。(2)主剤
の乳化物と硬化剤の水分散物の混合物に、水を加えなが
ら混合攪拌して乳化分散させる。(3)主剤の生樹脂と
生の硬化剤の混合物に、水を加えながら混合攪拌して乳
化分散させる。(4)主剤の乳化物と生の硬化剤の混合
物に、水を加えながら混合攪拌して乳化分散させる。通
常、コーティングの用途には主に(1)、(2)の方法
が用いられ、接着剤の用途には主に(3)、(4)の方
法が用いられる。
【0048】本発明の水性エポキシ樹脂組成物、必要に
より添加物を加えた組成物は常法により公知の混合装置
(かき混ぜ機、ニーダー、ローラーなど)を用いて製造
でき、得られた組成物は例えば、刷毛塗り、ローラー、
スプレー、へら付け、電着塗装、浸漬塗装等の方法によ
り基体に塗装することができる。
【0049】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。 製造例1 温度計、攪拌機、冷却管、を備えたガラス製4ツ口フラ
スコに、数平均分子量2,000のポリエチレングリコ
ール400g(0.2モル)とモノクロル酢酸ナトリウ
ム46.6g(0.4モル)を加え、攪拌混合した。温
度を70℃として水酸化ナトリウム9.2g(0.4モ
ル)を分割して加え、4時間反応させた。同温度で塩酸
40g(0.4モル)を冷却しながら加え、次いで水8
0g、トルエン80gを加えた。反応液は2層に分液
し、そこから上層を取り出し、水80gで洗浄後、トル
エンをのぞき、カルボン酸(A)402gを得た。
【0050】製造例2 数平均分子量1,000のポリエチレングリコール20
0g(0.2モル)を用い、製造例1と同様にしてカル
ボン酸(B)200gを得た。
【0051】製造例3 数平均分子量2,000のノニルフェノールエチレンオ
キサイド付加物800g(0.4モル)を用い、製造例
1と同様にしてカルボン酸(C)804gを得た。
【0052】製造例4 温度計、攪拌機、冷却管を備えたガラス製4ツ口フラス
コに製造例1で得たカルボン酸(A)380g(0.1
9モル)にメタキシリレンジアミン136g(1モ
ル)、エポキシ硬化剤(商品名、リアクトCA−10
1、三洋化成工業(株)製、活性水素当量74)1,1
10gを加え、窒素気流下180℃で3時間、生成水7
gを系より追い出しながら反応させポリアミドアミン化
合物1,619gを得た。ここに水405gを加え、活
性水素当量が111のアミン硬化剤2,024gを得
た。
【0053】製造例5 温度計、攪拌機、冷却管を備えたガラス製4ツ口フラス
コに製造例1で得たカルボン酸(A)695g(0.3
3モル)にメタキシリレンジアミン1,360g(10
モル)を加え、窒素気流下180℃で3時間、生成水1
2gを系より追い出しながら反応させポリアミドアミン
化合物2,043gを得た。次にエポキシ樹脂(商品
名、エピコート828、油化シェルエポキシ(株)製、
エポキシ当量=190)1,254g(3.3モル)を
加え、90℃、2時間反応させた後、水824gを加
え、活性水素当量が128の硬化剤4,121gを得
た。
【0054】製造例6 温度計、攪拌機、冷却管、水分離器を備えたガラス製4
ツ口フラスコに製造例2で得たカルボン酸(B)695
g(0.62モル)にメタキシリレンジアミン1,36
0g(10モル)、トルエン1,000gを加え、窒素
気流下トルエンを還流させながら110℃で3時間反応
させ、22gの生成水を系より除いた。トルエン1,0
00gをトッピングにより除去し、ポリアミドアミン化
合物2,033gを得た。次にエポキシ樹脂エピコート
828、1,254g(3.3モル)を加え、90℃、
2時間反応させた後、水822gを加え、活性水素当量
が133の硬化剤4,109gを得た。
【0055】製造例7 製造例3で得たカルボン酸(C)695g(0.34モ
ル)、メタキシリレンジアミン1,360g(10モ
ル)、エピコート828、1,254g(3.3モ
ル)、水826gを用いて製造例5と同様の方法で活性
水素当量が126の硬化剤4,129gを得た。
【0056】製造例8 製造例1で得たカルボン酸(A)893g(0.42モ
ル)、トリエチレンテトラミン1,460g(10モ
ル)、エピコート828、1,900g(5モル)、水
1,060gを用いて製造例5と同様の方法で活性水素
当量が110の硬化剤5,298gを得た。
【0057】製造例9 製造例1で得たカルボン酸(A)960g(0.45モ
ル)、メタキシリレンジアミン1,360g(10モ
ル)、エポキシ樹脂(商品名、エピコート1001、油
化シェルエポキシ(株)製、エポキシ当量=450)
2,250g(2.5モル)、水1,139gを用いて
実施例6と同様の方法で活性水素当量が171の硬化剤
5,693gを得た。
【0058】製造例10 製造例5で得た硬化剤4,121gを60℃以下に冷却
後、アクリロニトリル200g(3.8モル)を60℃
以下で滴下し、滴下後60℃で1時間反応してシアノエ
チル化物4,321gを得た。これに水50gを加え、
活性水素当量が154の硬化剤4,371gを得た。
【0059】比較製造例1 特公昭61−40688号公報の方法に従い、BF3
ミン錯塩1gを触媒としてエピコート828、231g
と数平均分子量1,000のポリエチレングリコール1
47gの付加物を得、さらにキシリレンジアミン272
gと反応させた後固形分が80%となるように水で希釈
し、活性水素当量が116である硬化剤を得た。
【0060】比較製造例2 特開平4−351628号公報の方法に従い、数平均分
子量2,000のポリエチレングリコール79.6gと
ε−カプロラクトン9.1gを反応させ、ついでBF3
モノエチルアミン錯塩0.3gを触媒としてエピコート
828、121gと反応させ、さらにキシリレンジアミ
ン140g、エピコート828、10gと反応させた後
固形分が80%となるように水で希釈し、活性水素当量
が125である硬化剤を得た。
【0061】比較製造例3 特開平4−335020号公報の方法に従い、数平均分
子量2,000のポリエチレングリコール1,000g
とトルエンジイソシアネート174gでイソシアネート
プレポリマーを作った後、エピコート824、900
g,ジブチルチンラウレート0.2gを加え反応させ、
エポキシ含有化合物(A)を調製した。また、数平均分
子量2,000のポリエチレングリコール1,000g
とトルエンジイソシアネート174gでイソシアネート
プレポリマーを作った後、エポキシ樹脂(商品名、EP
−4901、旭電化(株)製、エポキシ当量=180)
450g、エポキシ化合物(商品名、エピオール−O
H、日本油脂(株)製、エポキシ当量=74,水酸基当
量=74)74g、ジブチルチンラウレート0.2gを
加え反応させ、エポキシ含有化合物(B)を調製した。
エポキシ含有化合物(A)20gとエポキシ含有化合物
(B)100g,エピコート828、70g,メタキシ
リレンジアミン140gを90℃、2時間反応させ、水
80gを加え、活性水素当量が121である硬化剤を得
た。
【0062】実施例1〜8、比較例1〜3 製造例4〜10、比較製造例1〜3の硬化剤とエピコー
ト828またはエポキシ樹脂のエマルジョン(商品名、
エポキシEM−2860、三洋化成工業(株)製、固形
分60%、エポキシ当量=320)と水とを表1および
表2に示すような配合で混合して硬化させ、その塗膜物
性について試験を行った。試験結果を表1および表2に
示す。
【0063】評価方法 各被験塗膜は温度20℃、湿度60%でスレート板に塗
布後4日間硬化させて、各試験に供した。 曲げ試験;3mmの棒を中心にして180度屈曲させた
ときの表面状態 耐薬品性;温度20℃で7日間各試験液に浸漬し塗膜の
外観を観察した。 数値:異常が認められるまでの日数 A 異常なし B わずかにフクレあり C 一部分フクレあり D 大部分フクレあり
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】表1と表2の結果より、本発明の樹脂組成
物の硬化物は良好な表面光沢、密着性、硬度をもつ塗膜
を与え、また比較例に比べ優れた耐水性、耐薬品性を示
すことがわかる。
【0067】
【発明の効果】本発明の水性エポキシ樹脂組成物は、乳
化性、レベリング性、造膜性に優れ、その硬化塗膜は耐
水性、耐薬品性、表面光沢、硬度、密着性に優れる。上
記効果を奏することから、本発明により得られる水性エ
ポキシ樹脂組成物はコーティング材、プライマー、充填
剤、シール剤、保護塗料、被覆剤、シーリング材、モル
タル、接着剤、各種繊維の腰付け剤、ガラス繊維の集束
剤の用途に用いるのに有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多官能エポキシ樹脂(1)と硬化剤
    (2)からなる水性エポキシ樹脂組成物において、硬化
    剤(2)が分子中に1個以上のカルボキシル基を有する
    ポリオキシアルキレン類(a1)とポリアミン類(a
    2)との反応物(A)、および/または、(A)と分子
    中に1個以上のエポキシ基を有する化合物(B)とを、
    (A)のアミノ基の活性水素に対してエポキシ基の当量
    比1/(1.5〜10)で反応させたものであることを
    特徴とする水性エポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (a1)の数平均分子量が200〜5,
    000である請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 硬化剤(2)中のオキシエチレン単位の
    量が5〜50重量%である請求項1または2記載の組成
    物。
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