JP2016509111A - 長いポットライフ、速い硬化特性及び低い収縮特性を有する二剤型エポキシセルフレベリング化合物において使用される水性エポキシ硬化剤を製造する組成物及び方法 - Google Patents

長いポットライフ、速い硬化特性及び低い収縮特性を有する二剤型エポキシセルフレベリング化合物において使用される水性エポキシ硬化剤を製造する組成物及び方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016509111A
JP2016509111A JP2015559486A JP2015559486A JP2016509111A JP 2016509111 A JP2016509111 A JP 2016509111A JP 2015559486 A JP2015559486 A JP 2015559486A JP 2015559486 A JP2015559486 A JP 2015559486A JP 2016509111 A JP2016509111 A JP 2016509111A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amine
curing agent
water
dilutable
diprimary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2015559486A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016509111A5 (ja
Inventor
シューヤン リュウ
シューヤン リュウ
ネイル カーター
ネイル カーター
イアン マーティン
イアン マーティン
クレイグ エヴァンス
クレイグ エヴァンス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sika Technology AG
Original Assignee
Sika Technology AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sika Technology AG filed Critical Sika Technology AG
Publication of JP2016509111A publication Critical patent/JP2016509111A/ja
Publication of JP2016509111A5 publication Critical patent/JP2016509111A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G59/00Polycondensates containing more than one epoxy group per molecule; Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups
    • C08G59/18Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups ; e.g. general methods of curing
    • C08G59/40Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups ; e.g. general methods of curing characterised by the curing agents used
    • C08G59/50Amines
    • C08G59/56Amines together with other curing agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G59/00Polycondensates containing more than one epoxy group per molecule; Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups
    • C08G59/18Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups ; e.g. general methods of curing
    • C08G59/182Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups ; e.g. general methods of curing using pre-adducts of epoxy compounds with curing agents
    • C08G59/184Macromolecules obtained by polymerising compounds containing more than one epoxy group per molecule using curing agents or catalysts which react with the epoxy groups ; e.g. general methods of curing using pre-adducts of epoxy compounds with curing agents with amines
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D163/00Coating compositions based on epoxy resins; Coating compositions based on derivatives of epoxy resins

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

本発明は、少なくとも1種のジ第一級アミンと、少なくとも1種のモノ第一級アミンと、少なくとも1種のポリエポキシ化合物とを反応させることによって得られうる、エポキシ樹脂用の水希釈性硬化剤であって、反応における第一級アミノ基とエポキシ基とのモル比が、約1.7:1〜1:1の範囲であり、ジ第一級アミン中における第一級アミンと、ジ第一級アミン中に任意に存在する第二級アミンとの比が、1:1より大きく、ジ第一級アミンの分子量(Mw)が500ダルトン以下である、水希釈性硬化剤に関する。これらの水希釈性硬化剤は、セルフレベリング用途のためのエポキシ樹脂と合わせて優れた有用性を示し、市販品に比べて、高い圧縮強度、低い収縮率、高い耐衝撃性及び高い耐摩耗性等の優れた最終特性をもたらす。【選択図】なし

Description

本発明は、少なくとも1種のジ第一級アミンと、少なくとも1種のモノ第一級アミンと、少なくとも1種のポリエポキシ化合物とを反応させることによって得られうる、エポキシ樹脂用の水希釈性硬化剤であって、該反応における第一級アミノ基とエポキシ基とのモル比が、約1.7:1〜1:1の範囲であり、該ジ第一級アミン中における第一級アミンと、該ジ第一級アミン中に任意に存在する第二級アミンとの比が、1:1より大きく、該ジ第一級アミンの分子量(Mw)が500ダルトン以下である、エポキシ樹脂用の水希釈性硬化剤に関する。本発明は更に、エポキシ樹脂用、特に水系セルフレベリングエポキシ樹脂配合物用の硬化剤としての、上記の水分散性硬化剤の使用と、当該硬化剤を利用して基体をコーティングする方法と、及びこのような方法によって得られうるエポキシ樹脂塗膜を有する表面とに関する。
現行の技術水準において、エポキシ樹脂用の水分散性硬化剤を提供する多数のアプローチが記載されている。例えば、特許文献1では、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)−フェノールと、ジ第一級アミン(diprimary amines)、例えば、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(IPDA)、又はJEFFAMINEシリーズによるポリアルコキシアルキレンジアミンとの反応生成物の形態のマンニッヒ塩基性付加体(Mannich-based adducts)を、コンクリート用途におけるエポキシ樹脂用の硬化剤として、製造するとともに、使用するのに成功している。例えば特許文献2には、ジェファーミン(JEFFAMINE)(登録商標)シリーズのもの等のポリエーテルアミンも、エポキシ樹脂を硬化させるようなものとして記載されている。
更に別のアプローチでは、ピロール残基を含む硬化剤(hardeners)が、エポキシ樹脂用の硬化剤として使用されており、また、エポキシセメントコンクリート(ECC)組成物において特定の有用性を有することが実証されている(特許文献3を参照)。
特許文献4は、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタアミン、及びそれらのより高い分子量の同族体等のジ第一級アミンを使用したポリアミンエポキシ付加体硬化剤(curatives)により硬化するポリエポキシドコーティング系を記載しており、該ポリエポキシドコーティング系には、モノエポキシドが、第一級アミン基の少なくとも一部と反応するような割合で添加されている。続いて、ポリエポキシドを添加して、残る第一級アミン基の最大65%と反応させる。この文献の実施例では、発明の組成物が、数時間の範囲の好適なポットライフ時間、及び90分〜120分以内の不粘着時間(tack-free time:タックフリータイム)を提供することが実証されている。
特許文献5は、ポリアルキレンポリエーテルモノアミン及び/又はポリアルキレンポリエーテルジアミンを、ジエポキシ化合物又はポリエポキシ化合物と反応させることによって、窒素に結合しておりかつエポキシ基と反応し得る水素と、エポキシ基との比が1:1.4〜6である中間生成物をもたらす、エポキシ樹脂用の硬化剤を記載している。この中間生成物をその後、エポキシ基と、窒素に結合する水素原子との比が1:2〜1:10であるように、第一級アミン又は第二級アミンと反応させる。特許文献5の実施例は、アミノ基とエポキシ基とのモル比が約4:1である、ジェファ―ミン(Jeffamine)(登録商標)600と、ビスフェノールAジグリシジルエーテルと、イソホロンジアミンとの反応生成物を記載している。
特許文献6は、ポリ(アルキレンオキシド)モノアミン又はポリ(アルキレンオキシド)ジアミンと、ジエポキシド又はポリエポキシドとの反応生成物である、自己乳化型エポキシ硬化剤を記載しており、なお、エポキシド基とアミンの活性水素(active amine hydrogens)との比は1.1:1〜6:1である。この中間生成物をその後、アミンの活性水素とエポキシド基との比が約25:1より大きくなるように、ジアミン又はポリアミンと反応させる。このため、後者の2つの文献は、比較的高いアミン対エポキシ比を採用するものである。
セルフレベリングフロア剤(self-levelling floors)は、硬度及び耐摩耗性が大きい薄い塗膜をもたらす点で、エポキシドコーティング剤(coatings)の重要な用途をなす。このタイプの用途では、ポリエチレンジアミン、及びポリプロピレン/ポリエチレンオキシド系ジアミンが、硬化剤として挙げられてきた。しかしながら、これらの成分は、エポキシとの反応後に張力の大きい網目構造体をもたらし、結果として収縮を引き起こす。このため、利用可能なセルフレベリングエポキシ系コーティング剤は更なる改良を必要としている。
近年の技術の進歩にもかかわらず、混合し易く、約1時間までの範囲の好適なポットライフを有し、かつ硬化したエポキシ材料において高硬度をもたらす、エポキシ硬化(hardening)系、及びエポキシ樹脂用の水分散性硬化剤に対する要求が残っている。加えて、最終的な塗膜は、低収縮率で、好ましくは、低臭気、かつ塗膜が施される材料のベースの色を変えない透明な塗膜について使用することができるように、色の薄いすなわち不透明性の低い外観を示すものでなければならない。
硬化剤は好ましくは更に、低い粘度、優れた作業性を示し、かつ好適なポットライフを呈するものでなければならない。その上、硬化剤は、二剤型(two component)エポキシ/コンクリート系において、速い硬化特性及び優れた最終特性をもたらすものでなければならない。最終的に、硬化剤は好ましくは、コンクリートへの良好な接着性、良好な耐衝撃性、良好な透湿性及び優れた圧縮強度をもたらすものでなければならない。
本出願は、これらのニーズに応えるものである。
欧州特許出願公開第1454935号明細書 欧州特許出願公開第0567831号明細書 欧州特許出願公開第2133381号明細書 米国特許第5,246,984号明細書 欧州特許第0387418号明細書 米国特許第5,489,630号明細書
本出願は、少なくとも1種のジ第一級アミンと、少なくとも1種のモノ第一級アミンと、少なくとも1種のポリエポキシ化合物とを反応させることによって得られうる、エポキシ樹脂用の水希釈性硬化剤であって、該反応における第一級アミノ基とエポキシ基とのモル比が、約1.7:1〜1:1の範囲であり、該ジ第一級アミン中における第一級アミンと、該ジ第一級アミン中に任意に存在する第二級アミンとの比が、1:1より大きく、該ジ第一級アミンの分子量(Mw)が500ダルトン以下である、エポキシ樹脂用の水希釈性硬化剤に関する。
ジ第一級アミンとは、本発明に関して使用される場合、2つの第一級アミン部分(NH)を有するアミンを意味する。同様に、モノ第一級アミン(monoprimary amine)とは、単一の第一級アミン部分を有するアミンを意味する。
本発明に関して、水希釈性とは、材料を水又は水/助溶剤混合物で希釈すると、均質混合物をもたらし得ることを意味する。
この水希釈性硬化剤は、非セメント系及びセメント系のセルフレベリングフロア剤並びにタイルグラウトに特に好適である。
ジ第一級アミンの高分子量によって、より高い収縮率がもたらされることが観測された。このため、本出願の実施に際してジ第一級アミンの分子量(Mw)は、500ダルトン以下でなければならない。ジ第一級アミンの分子量(Mw)は、400以下、より好ましくは300以下、最も好ましくは200以下であることが好ましい。上記に使用されるMwは、2つの第一級アミン官能基が、繰り返し単位を含む骨格と結びついた化合物について適用される。しかしながら、骨格中の繰り返し単位は、本発明のジ第一級アミン中には必要ないことに留意されたい。本発明のジ第一級アミンの分子量は、エレクトロスプレー質量分析等の従来技法によって求められる。
水希釈性硬化剤をもたらす反応中における第一級アミノ基とエポキシ基とのモル比は、約1.5:1以下、より好ましくは約1.4:1以下であることが好ましい。加えて、反応に使用される第一級アミノ基とエポキシ基とのモル比は、約1.05:1以上、又は好ましくは約1.1:1以上、最も好ましくは約1.2:1以上であることが好ましい。
上述のパラメータ及び条件を除けば、水希釈性硬化剤を調製するための成分として使用されるジ第一級アミンは、関連する制限を何ら受けない。しかしながら、脂肪族、脂環式又はアリール脂肪族のジアミン、特に、エチレンジアミン、1,2−プロパンジアミン、1,3−プロパンジアミン、2−メチル−1,2−プロパンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,3−ブタンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,3−ペンタンジアミン(DAMP)、1,5−ペンタンジアミン、1,5−ジアミノ−2−メチルペンタン(MPMB)、2−ブチル−2−エチル−1,5−ペンタンジアミン(C11−ネオジアミン)、1,6−ヘキサンジアミン、2,5−ジメチル−1,6−ヘキサンジアミン、2,2,4−及び2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン(TMD)、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジアミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ドデカンジアミン、1,2−、1,3−及び1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)−メタン(H12−MDA)、ビス−(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)−メタン、ビス−(4−アミノ−3−エチルシクロヘキシル)−メタン、ビス−(4−アミノ−3,5−ジメチルシクロヘキシル)−メタン、ビス−(4−アミノ−3−エチル−5−メチルシクロヘキシル)−メタン(M−MECA)、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(=イソホロンジアミン又はIPDA)、2−及び4−メチル−1,3−ジアミノシクロヘキサン並びにそれらの混合物、1,3−及び1,4−ビス−(アミノメチル)−シクロヘキサン、2,5(2,6)−ビス−(アミノメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(NBDA)、3(4),8(9)−ビス−(アミノメチル)−トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、1,4−ジアミノ−2,2,6−トリメチルシクロヘキサン(TMCDA)、1,8−メンタンジアミン、3,9−ビス−(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、並びに1,3−及び1,4−キシリレンジアミン、エーテル基含有脂肪族ジアミン、特にビス−(2−アミノエチル)エーテル、3,6−ジオキサオクタン−1,8−ジアミン、4,7−ジオキサデカン−1,10−ジアミン、4,7−ジオキサデカン−2,9−ジアミン、4,9−ジオキサドデカン−1,12−ジアミン、5,8−ジオキサドデカン−3,10−ジアミン、第二級アミノ基を有するポリアミン、特にポリアルキレンアミンとして知られるポリアミン、例えば、ジエチレントリアミン(DETA)、ジプロピレントリアミン、ビスヘキサメチレントリアミン(BHMT)、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルアミン(N−3−アミン)が特に好適である。
特に好ましいジ第一級アミンは、分子量が200未満のもの、特にエチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジエチレングリコールジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロピレングリコールジアミン、ジプロピレンジアミン、1,2−メチル−1,2−プロパンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,3−ブタンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,3−ペンタンジアミン及び1,5−ペンタンジアミンである。本発明の実施に際して使用される最も好ましい第一級アミンはエチレンジアミンである。
ジ第一級アミンの全質量に対する、ジ第一級アミン中における第一級アミン部分(NH)の質量比が、少なくとも20%、好ましくは少なくとも25%、更に好ましくは少なくとも30%、最も好ましくは少なくとも40%であることが更に好ましい。質量比は、本明細書中で使用される場合、ジ第一級アミンの総重量に対する、第一級アミン部分(NH)の質量の比である。例えば、エチレンジアミンが、2つのNH基=32g/molを含有し、かつ60g/molの総重量を有するため、ジ第一級アミンの質量比は、ジ第一級アミンの全質量に対して約53%である。
加えて、ジ第一級アミンが、2つのアミノ官能基の間に2個〜12個の原子を含み、なお、多くてもこれらの原子の1つが、第二級NHの形態の窒素であることが好ましい。
ジ第一級アミンについては、活性アミン基(NH+NH)と、NH末端基同士の間の原子の数との比が、1/5以下であることが包括的に好ましい。これによって、二剤型配合物を塗布した後の最終的な網目構造体における収縮が、実質的に防止されることが確実となる。
水希釈性硬化剤中におけるジ第一級アミンの量は好ましくは、ジ第一級アミン(複数の場合もあり)と、モノ第一級アミン(複数の場合もあり)と、ポリエポキシ化合物との反応生成物の総重量に対して、2重量%〜40重量%の範囲である。更に好ましくは、ジ第一級アミン(複数の場合もあり)の量が、5wt%〜35wt%の範囲、特に10wt%〜30wt%、最も好ましくは14wt%〜26wt%の範囲にある。
少なくとも1種のモノ第一級アミンに関して、本出願は同様に、関連する制限を受けない。以下のアミンが、本出願の実施に際してモノ第一級アミンとしての使用に好適である:
脂肪族、脂環式、アクリル脂肪族(acrylaliphatic)のモノ第一級アミン、特にメチルアミン、エチルアミン、1−プロピルアミン、2−プロピルアミン、1−ブチルアミン、2−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、3−メチル−1−ブチルアミン、3−メチル−2−ブチルアミン、シクロペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、オクチルアミン、2−エチル−1−ヘキシルアミン、ベンジルアミン、1−又は2−フェニルエチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、エイコシルアミン、ドコシルアミン、及び天然脂肪酸混合物由来の脂肪アミン、例えば、アーミーン(Armeen)(登録商標)(Akzo Nobel製)又はロファミン(Rofamin)(登録商標)(Ecogreen Oleochemicals製)等の商品名で入手可能なココアルキルアミン、C16〜C22−アルキルアミン、ソヤ(soya)アルキルアミン、オレイルアミン及び牛脂アルキルアミン。特に好適な脂肪アミンは、アーミーン(Armeen)(登録商標) 12D、アーミーン(Armeen)(登録商標) 18D、アーミーン(Armeen)(登録商標) CD、アーミーン(Armeen)(登録商標) HT、アーミーン(Armeen)(登録商標) M、アーミーン(Armeen)(登録商標) OD、アーミーン(Armeen)(登録商標) OVD及びアーミーン(Armeen)(登録商標) TD、並びにロファミン(Rofamin)(登録商標) KD、ロファミン(Rofamin)(登録商標) LD、ロファミン(Rofamin)(登録商標) STD、ロファミン(Rofamin)(登録商標) TD、ロファミン(Rofamin)(登録商標) TD、ロファミン(Rofamin)(登録商標) TD40、ロファミン(Rofamin)(登録商標) OD80、ロファミン(Rofamin)(登録商標) OD85及びロファミン(Rofamin)(登録商標) OD90である;
エーテル基を含有する脂肪族及び脂環式又はアリール脂肪族のモノ第一級アミン、特に2−メトキシ−エチルアミン、2−エトキシエチルアミン、3−メトキシプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−(2−エチル−ヘキシルオキシ)プロピルアミン、3−(2−メトキシエトキシ)プロピルアミン、2(4)メトキシフェニル−エチルアミン;
1つの第一級アミノ基及び少なくとも1つの第二級アミノ基を有する脂肪族、脂環式又はアリール脂肪族アミン、特にN−メチル−1,2−エタンジアミン、N−エチル−1,2−エタンジアミン、N−ブチル−1,2−エタンジアミン、N−ヘキシル−1,2−エタンジアミン、N−ブチル−1,6−ヘキサンジアミン、N−シクロヘキシル−1,2−エタンジアミン、4−アミノメチル−ピペリジン、3−(4−アミノブチル)ピペリジン、N−(2−アミノ−エチル)ピペラジン(N−AEP)、N−(2−アミノ−プロピル)−ピペラジン、第一級モノアミンのシアノエチル化又はシアノブチル化及び続く水素化により得られるジアミン、例えば、N−メチル−1,3−プロパンジアミン、N−エチル−1,3−プロパンジアミン、N−ブチル−1,3−プロパンジアミン、N−ヘキシル−1,3−プロパンジアミン、N−(2−エチルヘキシル)−1,3−プロパンジアミン、N−ドデシル−1,3−プロパンジアミン、N−シクロヘキシル−1,3−プロパンジアミン、3−メチルアミノ−1−ペンチルアミン、3−エチルアミノ−1−ペンチル−アミン、3−ブチルアミノ−1−ペンチルアミン、3−ヘキシルアミノ−1−ペンチルアミン、3−(2−エチルヘキシル)アミノ−1−ペンチルアミン、3−ドデシルアミノ−1−ペンチルアミン、3−シクロヘキシルアミノ−1−ペンチルアミン、並びに脂肪アミンのシアノエチル化及び続く還元により得ることができる更なるジアミン、例えば、デュオミイン(Duomeen)(登録商標) CD、デュオミイン(Duomeen)(登録商標) M、デュオミイン(Duomeen)(登録商標) O、デュオミイン(Duomeen)(登録商標) OV及びデュオミイン(Duomeen)(登録商標) T(Akzo Nobel)等として入手可能なN−ココアルキル−1,3−プロパンジアミン、N−オレイル−1,3−プロパンジアミン、N−ソヤアルキル−1,3−プロパン−ジアミン、N−牛脂アルキル−1,3−プロパンジアミン又はN−(C16〜22−アルキル)1,3−プロパンジアミン、並びに更なる脂肪アミン由来のトリアミン、例えば、トリアミーン(Triameen)(登録商標) C、トリアミーン(Triameen)(登録商標) OV、及びトリアミーン(Triameen)(登録商標) T(Akzo Nobel)等として入手可能なココアルキルジプロピレントリアミン、オレイルジプロピレントリアミン、及び牛脂アルキル−ジプロピレン−トリアミン(更に第二級アミノ官能性を有するモノ第一級アミンによって、硬化剤の第二級アミン基によるエポキシ樹脂の硬化を遅くすることなく、ポットライフがより長くなる);
1つの第一級アミノ基及び少なくとも1つの第三級アミノ基を有する脂肪族、脂環式又はアリール脂肪族アミン、特にN,N−ジエチル−1,2−エタンジアミン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジエチル−1,3−プロパンジアミン及びN,N−ジエチル−1,4−ペンタンジアミン。
好ましいアミンは、少なくとも2個の炭素原子、特に3個〜15個の炭素原子を含有し、任意に、第一級アミノ基又は第二級アミノ基のいずれかを有する。本出願の実施に際して、第一級アミンに加えて、モノ第一級アミンが、1つ又は複数の第二級アミンを含有することが好ましい。このため、好ましいアミンは、好ましくは0〜5つの第二級アミン官能基、より好ましくは1つ〜4つの第二級アミン官能基と、0〜1つのヒドロキシ官能基とを含有する。
特定の好ましいアミンは、アミノエチルエタノールアミン、エタノールアミン、N−エチルエチレンジアミン及びN−エタノール−ジエチレントリアミンである。本出願の実施に際して、最も好ましくはアミノエチルエタノールアミンがモノ第一級アミンとして使用される。
水希釈性硬化剤中におけるモノ第一級アミンの量は好ましくは、ジ第一級アミン(複数の場合もあり)と、モノ第一級アミン(複数の場合もあり)と、ポリエポキシ化合物との反応生成物の総重量に対して、1重量%〜20重量%の範囲である。更に好ましくは、ジ第一級アミン(複数の場合もあり)の量は、2wt%〜8wt%、最も好ましくは3wt%〜6wt%の範囲である。
水希釈性硬化剤について、少なくとも1種のジ第一級アミンと、少なくとも1種のモノ第一級アミンとのモル比は、少なくとも1:1、好ましくは少なくとも2:1、最も好ましくは少なくとも4:1であることが更に好ましい。2つ以上のジ第一級アミン及び/又は2つ以上のモノ第一級アミンが組成物中に存在する場合、上述のモル比はそれぞれ、組成物中の全てのジ第一級アミン及び全てのモノ第一級アミンの合計モル量について適用される。
概して、本発明では、トリエチレンテトラアミン及びその高級同族体等の、官能性アミノ基の数が多い、例えば4つ以上のアミノ基を有するアミンを、エポキシ樹脂用の水希釈性硬化剤中に相当量含まないことが好ましい。これは、官能性アミノ基の数が多いアミンが好ましくは、同一物を調製するための要素として、ジ第一級アミン(複数の場合もあり)と、モノ第一級アミン(複数の場合もあり)と、ポリエポキシ化合物との反応生成物の総重量に対して、5重量%以下、好ましくは2重量%以下、より好ましくは1重量%以下で使用されるべきものであることを意味している。かかる化合物が水希釈性硬化剤中に検出可能な量で存在しないことが特に好ましい。
さらに、500を超える分子量を有するポリオキシアルキレンジアミンも水希釈性硬化剤中に相当量存在しないことが好ましく、これは、好ましくはこれらの化合物が、ジ第一級アミン(複数の場合もあり)と、モノ第一級アミン(複数の場合もあり)と、ポリエポキシ化合物との反応生成物の総重量に対して、5重量%より多い含有量で水希釈性硬化剤中に存在すべきでないこと、好ましくは2重量%以下、更に好ましくは1重量%以下の含有量で存在すべきこと、最も好ましくは、それらが水希釈性硬化剤中に検出可能な量で存在すべきでないことを意味する。より好ましくは、水希釈性硬化剤は、200を超える分子量を有するポリオキシアルキレンジアミンを相当量含有せず、なお、相当量とは、上記に規定される意味を有するものとする。
エポキシ樹脂用の水希釈性硬化剤を製造するための第3の成分として使用されるポリエポキシドは好ましくは、65g/eq〜500g/eqのエポキシ当量(EEW)を有する。ポリエポキシドは、例えば、対応するオレフィンの酸化によって、又はエピクロロヒドリンを対応するポリオール、ポリフェノール又はアミンと反応させることによって、既知の方法で調製することができる。
ポリエポキシドとして特に好適なものは、以後「液状樹脂」と称する、ポリエポキシド液状樹脂として知られるものである。これらの材料は、典型的に25℃を下回るガラス転移温度を有する。対照的に、固体ポリエポキシド樹脂は、粉末に粉砕することができ、25℃で注入可能で、かつ25℃を上回るガラス転移温度を有するものである。「反応性希釈剤」として当業者に既知のポリエポキシドは、本明細書において液状樹脂とも称される。
一実施形態において、ポリエポキシドは芳香族ポリエポキシドである。好適な例は、式(I)
Figure 2016509111
(式中、R’及びR’’はそれぞれ独立して水素原子又はメチル基であり、sは0〜1の平均値を有する)の液状樹脂である。指数sが0.2より小さい平均値を有する式(I)の液状樹脂が好ましい。
式(I)の液状樹脂は、ビスフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールA/Fのジグリシジルエーテルであり、Aはアセトンを表し、Fはホルムアルデヒドを表し、これらのビスフェノールを調製するための反応物として作用する。したがって、式(I)中のR’及びR’’として、ビスフェノールA液状樹脂はメチル基を有し、ビスフェノールF液状樹脂は水素原子を有し、ビスフェノールA/F液状樹脂は、メチル基と水素原子との両方を有する。ビスフェノールFの場合、特に2,4’−及び2,2’−ヒドロキシフェニルメタンに由来する位置異性体も存在し得る。
そのような液状樹脂は、例えば、アラルダイト(Araldite)(登録商標) GY 204、アラルダイト(Araldite)(登録商標) GY 250、アラルダイト(Araldite)(登録商標) GY 260、アラルダイト(Araldite)(登録商標) GY 281、アラルダイト(Araldite)(登録商標) GY 282、アラルダイト(Araldite)(登録商標) GY 285、アラルダイト(Araldite)(登録商標) PY 304、アラルダイト(Araldite)(登録商標) PY 720(Huntsman製)、ディーイーアール(D.E.R.)(登録商標) 330、ディーイーアール(D.E.R.)(登録商標) 331、ディーイーアール(D.E.R.)(登録商標) 332、ディーイーアール(D.E.R.)(登録商標) 336、ディーイーアール(D.E.R.)(登録商標) 354、ディーイーアール(D.E.R.)(登録商標) 351、ディーイーアール(D.E.R.)(登録商標) 352、ディーイーアール(D.E.R.)(登録商標) 356(Dow製)、エピコート(Epikote)(登録商標) 162、エピコート(Epikote)(登録商標) 827、エピコート(Epikote)(登録商標) 828、エピコート(Epikote)(登録商標) 158、エピコート(Epikote)(登録商標) 862、エピコート(Epikote)(登録商標) 169、エピコート(Epikote)(登録商標) 144、エピコート(Epikote)(登録商標) 238、エピコート(Epikote)(登録商標) 232、エピコート(Epikote)(登録商標) 235(Hexion製)、エパロイ(Epalloy)(登録商標) 7190、エパロイ(Epalloy)(登録商標) 8220、エパロイ(Epalloy)(登録商標) 8230、エパロイ(Epalloy)(登録商標) 7138、エパロイ(Epalloy)(登録商標) 7170、エパロイ(Epalloy)(登録商標) 9237−70(CVC製)、Chem Res(商標) E 20、Chem Res(商標) E 30(Cognis製)、ベッコポックス(Beckopox)(登録商標) EP 116、ベッコポックス(Beckopox)(登録商標) EP 140(Cytec製)として市販されている。
更に好適な芳香族ポリエポキシドは、ジヒドロキシベンゼン誘導体のグリシジル化生成物、例えば、レゾルシノール、ヒドロキノン及びカテコール;更にビスフェノール又はポリフェノール、例えば、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(ビスフェノールC)、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシ−フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチル−フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン(ビスフェノールB)、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、3,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、2,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールZ)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(ビスフェノールTMC)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニル−エタン、1,4−ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン)(ビスフェノールP)、1,3−ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン)(ビスフェノールM)、4,4’−ジヒドロキシジフェニル(DOD)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(2−ヒドロキシナフタ−1−イル)メタン、ビス(4−ヒドロキシナフタ−1−イル)メタン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン;酸性条件で得られるフェノールとホルムアルデヒドとの縮合生成物、例えば、フェノールノボラック又はクレゾールノボラック;芳香族アミン、例えば、アニリン、トルイジン、4−アミノフェノール、4,4’−メチレンジフェニルジアミン(MDA)、4,4’−メチレンジフェニルジ(N−メチル)アミン、4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスアニリン(ビスアニリンP)、4,4’−[1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスアニリン(ビスアニリンM)である。
市販のエポキシノボラックは、例えば、アラルダイト(Araldite)(登録商標) EPN 1179、アラルダイト(Araldite)(登録商標) GY 289、アラルダイト(Araldite)(登録商標) PY 307−1(Huntsman製)、ディーイーエヌ(D.E.N.)(登録商標) 425及びディーイーエヌ(D.E.N.)(登録商標) 431(Dow製)、エパロイ(Epalloy)(登録商標) 8240並びにエリシス(Erisys)(登録商標) RF50(CVC製)である。市販のN,N−ジグリシジルアニリンは、例えば、エピコート(Epikote)(登録商標) Resin493(Hexion製)である。市販のレゾルシノールジグリシジルエーテルは、例えば、エリシス(Erisys)(登録商標) RDGE(CVC製)である。
更なる実施形態では、ポリエポキシドが、脂肪族又は脂環式ポリエポキシド、例えばジグリシジルエーテル;飽和又は不飽和、分枝状又は非分枝状、環状又は開鎖C〜C30ジオール、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ポリプロピレングリコール、ジメチロールシクロヘキサン、ネオペンチルグリコールのグリシジルエーテル;三官能性又は四官能性で、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状、環状又は開鎖ポリオール、例えば、ヒマシ油、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ソルビトール又はグリセロール、及びアルコキシ化グリセロール又はアルコキシ化トリメチロールプロパンのグリシジルエーテル;水添ビスフェノールA、F若しくはA/F液状樹脂、又は水添ビスフェノールA、F若しくはA/Fのグリシジル化生成物;アミド又は複素環式窒素塩基のN−グリシジル誘導体、例えば、トリグリシジルシアヌレート及びトリグリシジルイソシアヌレート、並びにエピクロロヒドリンとヒダントインとの反応生成物である。
脂肪族又は脂環式液状樹脂は、例えば、アラルダイト(Araldite)(登録商標) DY−C、アラルダイト(Araldite)(登録商標) DY−F、アラルダイト(Araldite)(登録商標) DY−H、アラルダイト(Araldite)(登録商標) DY−T、アラルダイト(Araldite)(登録商標) DY 0397、アラルダイト(Araldite)(登録商標) DY 3601(Huntsman製)、ディーイーアール(D.E.R.)(登録商標) 732、ディーイーアール(D.E.R.)(登録商標) 736(Dow製)、ヘロキシ(Heloxy)(登録商標) BD、ヘロキシ(Heloxy)(登録商標) HD、ヘロキシ(Heloxy)(登録商標) TP、エピコート(Epikote)(登録商標) 877(Hexion製)、ベッコポックス(Beckopox)(登録商標) EP 075(Cytec製)として市販されている。
脂肪族又は脂環式ポリエポキシドと、式(I)の芳香族エポキシドとの混合物も使用することができ、これは特に、ビスフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールA/Fのジグリシジルエーテルと、α,ω−アルカンジオールのジグリシジルエーテルとの混合物であり、なお、α,ω−アルカンジオールは好ましくは、2個〜10個の炭素原子を含むものとする。かかる混合物は例えばDowからD.E.R. 358として市販されるものである。
更なる実施形態では、ポリエポキシドが、オレフィンの酸化により、例えば、ビニルシクロヘキセン、ジシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロドデカジエン、シクロドデカトリエン、イソプレン、1,5−ヘキサジエン、ブタジエン、ポリブタジエン又はジビニルベンゼンの酸化により調製された、ポリエポキシドである。
ポリエポキシドは好ましくはジエポキシドA1である。
ジエポキシドA1はより好ましくは、156g/eq〜250g/eqのエポキシ当量を有する、ビスフェノールA、ビスフェノールF及びビスフェノールA/Fのジグリシジルエーテル、特に、アラルダイト(Araldite)(登録商標) GY 250、アラルダイト(Araldite)(登録商標) PY 304、アラルダイト(Araldite)(登録商標) GY 282(Huntsman製)、ディーイーアール(D.E.R.)(登録商標) 331、ディーイーアール(D.E.R.)(登録商標) 330(Dow製)、エピコート(Epikote)(登録商標) 828、エピコート(Epikote)(登録商標) 862(Hexion製)、Ν,Ν−ジグリシジルアニリン、並びに170g/eq〜340g/eqのエポキシ当量を有するポリグリコールジグリシジルエーテル、特に、ディーイーアール(D.E.R.)(登録商標) 732及びディーイーアール(D.E.R.)(登録商標) 736(Dow製)からなる群より選択される。更に好ましいものはDow Chemicalによるディーイーアール(D.E.R.)(登録商標) 358である。
特に好ましいジエポキシドは、例えば、HAJIN CHEMTECHによるEpiol DE−200及びEMS-GrilTechによるGrilonit RV 1806として販売されている、1,4−ブタンジグリシジルエーテルである。
加えて、ポリアルキレングリコールをベースとしたジエポキシド又はトリエポキシドを、上述のエポキシドを含む混和材中に使用してもよい。好ましいポリアルキレングリコールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリエチレン/ポリプロピレン混合グリコールをベースとし得る、ポリアルキレングリコールのジエポキシド及びトリエポキシドが挙げられる。特に好ましい実施形態では、ポリアルキレングリコールエポキシドが、ポリアルキレングリコールグリシジルエーテルである。好適なポリアルキレングリコールジエポキシドは例えばErisys GE−24である。
ポリアルキレングリコールをベースとしたエポキシドは好ましくは、組成物中に、全ポリエポキシ化合物の総重量に対して0wt%〜20wt%含まれる。更に好ましい実施形態では、ポリアルキレングリコールをベースとしたエポキシドが、全ポリエポキシ化合物の総重量に対して、5wt%以下、好ましくは2wt%以下、更に好ましくは1wt%以下で存在する。最も好ましくは、ポリアルキレングリコールをベースとしたエポキシドがポリエポキシ化合物中にない(すなわち、それらが約0wt%で存在する)。
上述のジエポキシドは、ジエポキシドの重量に対してそれぞれ、最大50wt%のモノエポキシドを含有することができ、ここでジエポキシド前駆体の2つのヒドロキシル基の一方のみが、エポキシで官能化されている。好ましくは、モノエポキシドの含有量が、ジエポキシドの重量に対して、30wt%以下、より好ましくは20wt%以下であるものとする。
本出願の実施に際して、ポリエポキシ化合物が、少なくとも1種の芳香族ジエポキシドと少なくとも1種の脂肪族ジエポキシドとの混合物を含む場合が特に好ましい。芳香族ジエポキシドが、グリシジル基で官能化される、ビスフェノールA、ビスフェノールF、又はそれらの混合物に由来する場合が更に好ましい。脂肪族ジエポキシドについては、この化合物が、好ましくは2個〜10個の炭素原子、より好ましくは2個〜6個の炭素原子を有する、α,ω−アルカンジオールの1種又は複数種のジグリシジルエーテルを含むことが好ましい。
本出願の水希釈性硬化剤中におけるポリエポキシド化合物の量は、特に限定されない。しかしながら、全ポリエポキシドは、ジ第一級アミン(複数の場合もあり)と、モノ第一級アミン(複数の場合もあり)と、ポリエポキシ化合物との反応生成物の総重量に対して、好ましくは30wt%〜90wt%、より好ましくは40wt%〜85wt%、最も好ましくは50wt%〜80wt%の割合を占めるものとする。
特に好ましいポリエポキシド混合物は、ジ第一級アミン(複数の場合もあり)と、モノ第一級アミン(複数の場合もあり)と、ポリエポキシ化合物との反応生成物の総重量に対してそれぞれ、
20wt%〜80wt%のビスフェノールAジグリシジルエーテルと、
0wt%〜50wt%のビスフェノールFジグリシジルエーテルと、
0wt%〜20wt%のオクタンジオールジグリシジルエーテルと、
0wt%〜50wt%のヘキサンジオールジグリシジルエーテルと、
10wt%〜50wt%のブタンジオールジグリシジルエーテルと、
0wt%〜20wt%のブタンジオールモノグリシジルエーテルと、
を含む。
本出願の実施に際して、従来どおり硬化剤は少なくとも水希釈性であり、これは、種々の相内に保存しても分離しない均質混合物分散液が、水中に形成されるのに対し、材料は溶解しないことを意味する。
本発明による水希釈性硬化剤は、更なる要素と配合させると、エポキシ配合物用の硬化剤をもたらすものであってもよい。そのような添加剤としては、以下のものが挙げられる:
非反応性希釈剤、溶媒又は被膜形成助剤、例えばトルエン、キシレン、メチルエチルケトン、2−エトキシエタノール、酢酸2−エトキシエチル、又はベンジルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、N−メチルピロリドン、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ビスフェノール及びフェノール樹脂、ジフェニルメタン、ジイソプロピルナフタレン、鉱油留分、例えばソルベッソ(Solvesso)(登録商標)製品(Exxon製)、芳香族炭化水素樹脂、セバシン酸塩、フタル酸塩、有機リン酸エステル及びスルホン酸エステル、並びにスルホンアミド;
反応性希釈剤及び増量剤、例えば、上に既出のエポキシ基を含有する反応性希釈剤、エポキシ化大豆油、ブチロラクトン、亜リン酸トリフェニル、並びに更なるポリアミド、カルボキシル基を有するポリマー、イソシアネート、反応性基含有シリコーン、ポリスルフィド、ブタジエン−アクリロニトリルコポリマー及びポリウレタン;
ポリマー、例えばポリアミド、ポリスルフィド、ポリビニルホルマール(PVF)、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリウレタン(PUR)、スチレン−ブタジエンコポリマー、不飽和モノマーのホモポリマー又はコポリマー、特にエチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、イソプレン、酢酸ビニル及びアルキル(メタ)アクリレートを含む群から選択される不飽和モノマーのホモポリマー又はコポリマー、特にクロロスルホン化ポリエチレン及びフッ化ポリマー、スルホンアミドで修飾されたメラミン;
熱可塑性ポリマー、例えば、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド及びビチューメン;
無機フィラー及び有機フィラー、例えば、任意に脂肪酸、特にステアリン酸塩によってコートされている重質又は軽質炭酸カルシウム、バライト(重晶石)、タルク、石英粉末、石英砂、ドロマイト、ウォラストナイト、カオリン、マイカ(ケイ酸カリウムアルミニウム)、分子篩、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、シリカ、セメント、石膏、フライアッシュ、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム、銅、鉄、銀若しくは鋼鉄等の金属粉末、PVC粉末又は中空球;
繊維、例えば、ポリマー又はガラス;
顔料、例えば、二酸化チタン又は酸化鉄;
アミノ基とエポキシ基との間の反応を促進させる促進剤、例えば酸、又は酸へと加水分解可能な化合物、例えば酢酸、安息香酸、サリチル酸、2−ニトロ安息香酸、乳酸等の有機カルボン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸若しくは4−ドデシルベンゼンスルホン酸等の有機スルホン酸、スルホン酸エステル、他の有機酸若しくは無機酸、例えばリン酸、又は上述の酸及び酸エステルの混合物;並びに1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)−フェノール又は2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエタノールアミン、ジメチルアミノプロピルアミン等の更なる第三級アミン、このような第三級アミンの塩、及び第四級アンモニウム塩、例えばベンジルトリメチルアンモニウムクロリド;
特に増粘剤等のレオロジー改質剤、例えばベントナイト等の層状ケイ酸塩、ヒマシ油の誘導体、水素化ヒマシ油、ポリアミド、ポリウレタン、尿素化合物、フュームドシリカ、セルロースエーテル、及び疎水性に改質されたポリオキシエチレン;
接着促進剤、例えば3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノ−プロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノ−プロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−N’−[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン、3−ウレイド−プロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、又はメトキシ基の代わりにエトキシ基を有する対応するオルガノアルコキシシラン等のオルガノアルコキシシラン;
熱安定剤、光安定剤又はUV安定剤;
難燃物質;
界面活性剤、例えば湿潤剤、レベリング剤、脱気剤又は脱泡剤;
殺生物剤、例えば殺藻剤、殺真菌剤又は真菌増殖抑制剤;
チキソトロープ剤及び脱泡剤。
本出願の実施に際して使用される好適な脱泡剤は、例えば、BYKからのビイク(BYK)(登録商標) 1615又はビイク(BYK)(登録商標) 024である。
上述の添加剤は硬化剤に添加することができるが、硬化剤と混合する前に、硬化剤によって硬化される組成物に添加してもよい。好ましくは、更なる添加剤を硬化剤に直接添加する。
更なる添加剤の量は、硬化剤が、硬化をもたらすのに十分な量で依然として存在しなければならないことを除いて、特に限定されない。特に、更なる添加剤は、水希釈性硬化剤と、更なる添加剤と、水とを含む硬化剤の総重量に対して、最大90wt%までの量で存在することができる。より好ましくは、更なる添加剤が、10wt%〜85wt%の量で、最も好ましくは30wt%〜80wt%の量で存在する。かかる組成物において、水希釈性硬化剤は好ましくは、2wt%〜50wt%、より好ましくは5wt%〜35wt%、最も好ましくは8wt%〜20wt%の割合を占める。水は好ましくは、かかる組成物の5wt%〜70wt%、より好ましくは10wt%〜50wt%の割合を占める。これらのwt%は全て、硬化されるエポキシ樹脂を除く、水希釈性硬化剤と、更なる添加剤と、水とを含む硬化剤の総重量ベースである。
上述の添加剤の特に好ましい混合物は、チキソトロープ剤と、1種又は複数種のフィラーと、顔料と、脱泡剤とを含む。
本出願の更なる態様は、エポキシ樹脂用の硬化剤のため、好ましくは、水系エポキシ樹脂用の硬化剤として、より好ましくは、セルフレベリング水系エポキシ樹脂用の硬化剤としての上記の水希釈性硬化剤の使用に関する。
好適なエポキシ樹脂は、エポキシ化学分野における通常のエポキシ樹脂、例えば、
上記のポリエポキシド、
ポリエポキシドに関して指定される式(I)のものと類似の組成を有するが、指数sが2〜12の範囲であり、かつ25℃を上回るガラス転移温度を有する、ビスフェノールA、F又はA/F固体樹脂、
少なくとも1種のポリオキシアルキレンポリオールの反応によって親水性に改質された上述のエポキシ樹脂のうちの1種、
である。
好ましいエポキシ樹脂は、例えばDow、Huntsman及びHexionから市販されている、ビスフェノールA、F又はA/Fの固体樹脂又は液状樹脂をベースとするものである。
エポキシ樹脂は、反応性希釈剤として知られているものを含み得る。好適な反応性希釈剤は、モノエポキシド及びポリエポキシド、例えば、一価フェノール又は多価フェノール及び脂肪族アルコール又は脂環式アルコールのグリシジルエーテル、特に、脂肪族ポリエポキシド又は脂環式ポリエポキシドとして既に述べた、ジオール又はポリオールのポリグリシジルエーテル、及び付加的には特に、フェニルグリシジルエーテル、クレシルグリシジルエーテル、p−n−ブチルフェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ノニルフェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、及び天然アルコールのグリシジルエーテル、例えば、エリシス(Erisys)(登録商標) GE−7及びエリシス(Erisys)(登録商標) GE−8として(CVC製)市販されている、C−〜C10−アルキルグリシジルエーテル又はC12−〜C14−アルキルグリシジルエーテルである。エポキシ樹脂への反応性希釈剤の添加は、粘度の低減、並びに(エポキシ樹脂組成物の硬化状態における)ガラス転移温度及び機械的値の低減をもたらす。
本発明の更なる態様は、水希釈性硬化剤の製造方法であって、
少なくとも1種のジ第一級アミンと、少なくとも1種のモノ第一級アミンとを用意することと、なお、該ジ第一級アミン中における第一級アミンと、該ジ第一級アミン中に任意に存在する第二級アミンとのモル比が、1:1より大きく、該ジ第一級アミンの分子量(Mw)が500以下である、
少なくとも1種のポリエポキシ化合物を前記アミンに添加することと、なお、反応に使用される第一級アミノ基とエポキシ基とのモル比が、約1.7:1〜1:1の範囲である、
該アミン基を前記エポキシ基と反応させることと、
を含む、水希釈性硬化剤の製造方法である。
少なくとも1種のジ第一級アミンと、少なくとも1種のモノ第一級アミンと、少なくとも1種のポリエポキシ化合物との反応は好ましくは、約20℃〜150℃の温度で行われる。この目的で、エポキシ化合物は、好ましくは40℃〜70℃の温度でアミン/水溶液中に添加しなければならず、その間、水を徐々に添加する。かかる方法の利点は、第二級アミンよりも第一級アミンの反応について、比較的低い温度でより良好な反応選択性が得られる結果、最小の第一級アミン基が残った線形付加体の形成が起こることである。これは、第一級アミン基を有する分枝状付加体よりも好ましい。系中に生じる第二級アミン基がより少なくかつ第一級アミン基がより多い生成物は、ポットライフを低下させ、また二剤型エポキシ配合物に高い収縮率をもたらすおそれがある。該方法の別の有利な点は、反応エンタルピーによって、バッチ温度を維持することができ、また自己触媒反応を起こさせることから、加熱を必要としない点である。このため、エネルギーが節約され、製造がより安全なものとなる。
本出願の更に別の態様は、基体をコーティングする方法であって、上記の水希釈性硬化剤を、エポキシ樹脂と混合させて、前記基体の表面に塗布して、硬化させることを特徴とする、基体をコーティングする方法である。
本出願の更に別の態様は、上述の方法によって得られうるエポキシ樹脂塗膜を有する表面である。エポキシ樹脂コーティング剤は好ましくは、非セメント系又はセメント系のセルフレベリングフロア剤又はタイルグラウトである。
以下、実施例により本出願の発明を明示するが、本出願の発明は、本出願に限定されるとみなされるものではない。
実施例1
41.38kgのエチレンジアミン、及び10.34kgのアミノエチルエタノールアミンを、撹拌しながら、17kgの水を事前に入れておいた反応ベッセルに入れる。50℃で、68.97kgのD.E.R. 358(Dow Chemical製)を90分かけて入れた一方で、添加の速度及び冷却を制御することによって温度を55℃〜65℃に維持する。続いて、88.28kgのEpiol DE−200(HAJIN CHEMTECH製)を2時間かけて入れる一方で、添加の速度及び冷却を制御することによって温度を55℃〜65℃に維持する。ポリエポキシドの添加の間、合計137.03kgの水を反応混合物に添加する。このバッチを更に60分間かき混ぜた後、DIN 16945(1989年)に従って求めた場合、20℃で4000cpの粘度を有する淡色の透明な液体を単離する。
得られた材料(10重量%)を、脱泡剤(0.8wt%)、顔料TiO(3.8wt%)、フィラー(バライト及び石英、それぞれ13wt%及び62wt%)、チキソトロープ剤(0.4wt%)、及び水(10wt%)と混ぜ合わせた。この材料を、9wt%のエポキシ樹脂(D.E.R. 358)を添加することによって硬化させた。得られる塗膜の特性を求め、これを、上記の水希釈性硬化剤の代わりに、エチレンオキシドとアンモニアとの反応生成物及びそのN−ベンジル誘導体をベースとする硬化剤を含有する類似の硬化組成物のものと比較した。
これらの調査の結果を以下に示す。
Figure 2016509111
セルフレベリング特性、及びコーティング剤を乱した後のレベリングの回復を観察することによる実験方法によって、流動性を評価した。
ペーストのレベリングを乱した後にもはや回復することができなくなるまで、ポットライフを同様の方法で求めた。
硬度はショアDデュロメータを用いて測定した。結果は、単位のないショアDスケールとした。
収縮率は、7日後に、W/D/Hが436/20/5mmのモールドで作った試験片の長さを測定することによって得た。
VOCがゼロとなるように、本発明のサンプルには溶剤も可塑剤も使用しなかった。これは、2−K塗布(application)配合物を用いたAgBB/DIBt基準に準拠するマイクロチェンバ発光試験(micro-chamber emission test)によって確認された。
材料の更なる特性を以下の表2に記載する。
Figure 2016509111
上記から分かるように、本発明の実施例は、改善された作業特性、長いポットライフ、並びに、耐衝撃性、透湿性及び圧縮強度等の優れた最終特性をもたらす。

Claims (14)

  1. 少なくとも1種のジ第一級アミンと、少なくとも1種のモノ第一級アミンと、少なくとも1種のポリエポキシ化合物とを反応させることによって得られうる、エポキシ樹脂用の水希釈性硬化剤であって、該反応における第一級アミノ基とエポキシ基とのモル比が、約1.7:1〜1:1の範囲であり、該ジ第一級アミン中における第一級アミンと、該ジ第一級アミン中に任意に存在する第二級アミンとの比が、1:1より大きく、かつ該ジ第一級アミンの分子量(Mw)が500ダルトン以下である、エポキシ樹脂用の水希釈性硬化剤。
  2. 前記反応における前記第一級アミノ基と前記エポキシ基とのモル比が、約1.5:1以下、好ましくは約1.4:1以下であることを特徴とする、請求項1に記載の水希釈性硬化剤。
  3. 前記少なくとも1種のジ第一級アミンと、前記少なくとも1種のモノ第一級アミンとのモル比が、少なくとも1:1、好ましくは少なくとも2:1、最も好ましくは少なくとも4:1であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の水希釈性硬化剤。
  4. 前記ジ第一級アミンのモル質量に対する、該ジ第一級アミン中における前記第一級アミンの質量比が、少なくとも20%以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水希釈性硬化剤。
  5. 前記ジ第一級アミンが、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジエチレングリコールジアミン、1,2−プロピレンジアミン、1,3−プロピレングリコールジアミン、ジプロピレンジアミン、1,2−メチル−1,2−プロパンジアミン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、1,3−ブタンジアミン、1,4−ブタンジアミン、1,3−ペンタンジアミン及び1,5−ペンタンジアミンからなる群より選択されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の水希釈性硬化剤。
  6. 前記モノ第一級アミンが、1種又は複数種の第二級アミンを更に含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の水希釈性硬化剤。
  7. 前記モノ第一級アミンが、アミノエチルエタノールアミン、エタノールアミン、N−エチルエチレンジアミン及びN−エタノール−ジエチレントリアミンからなる群より選択されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の水希釈性硬化剤。
  8. 前記ポリエポキシ化合物が、少なくとも1種の芳香族ジエポキシドと、少なくとも1種の脂肪族ジエポキシドとの混合物を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の水希釈性硬化剤。
  9. 前記芳香族ジエポキシドが、ビスフェノールA、ビスフェノールF、又はそれらの混合物に由来し、それらがグリシジル基で官能化されていることを特徴とする、請求項8に記載の水希釈性硬化剤。
  10. 前記脂肪族ジエポキシドが、1種又は複数種の、α,ω−アルカンジオールのジグリシジルエーテル、好ましくは、2個〜10個の炭素原子を有するものを含むことを特徴とする、請求項8又は9に記載の水希釈性硬化剤。
  11. エポキシ樹脂用の硬化剤として、好ましくは、水系エポキシ樹脂用の硬化剤として、より好ましくは、セルフレベリング水系エポキシ樹脂用の硬化剤としての請求項1〜10のいずれか一項に記載の水希釈性硬化剤の使用。
  12. 水希釈性硬化剤の製造方法であって、
    少なくとも1種のジ第一級アミンと、少なくとも1種のモノ第一級アミンとを用意することと、なお、該ジ第一級アミン中における第一級アミンと、該ジ第一級アミン中に任意に存在する第二級アミンとのモル比が、1:1より大きく、該ジ第一級アミンの分子量(Mw)が500以下である、
    少なくとも1種のポリエポキシ化合物を前記アミンに添加することと、なお、反応に使用される第一級アミノ基とエポキシ基とのモル比が、約1.7:1〜1:1の範囲である、
    前記アミン基を前記エポキシ基と反応させることと、
    を含む、水希釈性硬化剤の製造方法。
  13. 基体をコーティングする方法であって、請求項1〜10のいずれか一項に記載の水希釈性硬化剤を、エポキシ樹脂と混合させて、前記基体の表面に塗布して、硬化させることを特徴とする、基体をコーティングする方法。
  14. 請求項13に記載の方法によって得られうる、エポキシ樹脂塗膜を有する基体。
JP2015559486A 2013-03-01 2014-02-26 長いポットライフ、速い硬化特性及び低い収縮特性を有する二剤型エポキシセルフレベリング化合物において使用される水性エポキシ硬化剤を製造する組成物及び方法 Withdrawn JP2016509111A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP13157483 2013-03-01
EP13157483.2 2013-03-01
PCT/EP2014/053683 WO2014131780A1 (en) 2013-03-01 2014-02-26 Composition and method of making water borne epoxy hardener for use in two-component epoxy self levelling compounds with long pot life, fast cure and low shrinkage characteristics

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016509111A true JP2016509111A (ja) 2016-03-24
JP2016509111A5 JP2016509111A5 (ja) 2017-03-30

Family

ID=47757489

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015559486A Withdrawn JP2016509111A (ja) 2013-03-01 2014-02-26 長いポットライフ、速い硬化特性及び低い収縮特性を有する二剤型エポキシセルフレベリング化合物において使用される水性エポキシ硬化剤を製造する組成物及び方法

Country Status (10)

Country Link
US (1) US20160009853A1 (ja)
EP (1) EP2961784B1 (ja)
JP (1) JP2016509111A (ja)
KR (1) KR20150123795A (ja)
CN (1) CN105026455A (ja)
AU (1) AU2014222759A1 (ja)
BR (1) BR112015018995A2 (ja)
RU (1) RU2015127906A (ja)
WO (1) WO2014131780A1 (ja)
ZA (1) ZA201507120B (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3375802A1 (de) * 2017-03-14 2018-09-19 Sika Technology Ag Verfahren zur herstellung eines härters für emissionsarme epoxidharz-zusammensetzungen
EP3375803A1 (de) * 2017-03-14 2018-09-19 Sika Technology Ag Härter für emissionsarme epoxidharz-zusammensetzungen
KR102273807B1 (ko) * 2019-03-14 2021-07-06 주식회사 케이씨씨 아민-아마이드 수지 조성물 및 이의 제조 방법
EP3750935A1 (en) 2019-06-14 2020-12-16 Sika Technology Ag Non-combustible waterborne self levelling epoxy floor
CN112625538A (zh) * 2020-09-29 2021-04-09 四川省俊川科技有限公司 一种用于双组份美缝剂的环氧树脂固化剂及其制备方法
CN115521688B (zh) * 2022-07-01 2023-10-10 上海逸简科技有限公司 一种水性环氧自流平地坪涂料组合物
CN115850097A (zh) * 2022-12-06 2023-03-28 中国恩菲工程技术有限公司 改性有机胺、其制备方法及应用

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3908085A1 (de) * 1989-03-13 1990-09-20 Ruetgerswerke Ag Haertungsmittel fuer epoxidverbindungen, ihre herstellung und verwendung
US5489630A (en) * 1994-11-28 1996-02-06 Air Products And Chemicals, Inc. Self-emulsifying epoxy curing agent
DE10013735A1 (de) * 2000-03-23 2001-10-11 Bakelite Ag Härter für Epoxidverbindungen, Verfahren zu ihrer Herstellung und Verwendung
DE10128889A1 (de) * 2001-06-15 2002-12-19 Solutia Austria Gmbh Werndorf Wasserverdünnbare Aminhärter für wäßrige Zweikomponenten-Epoxidharz-Systeme
EP1647584A1 (en) * 2004-10-13 2006-04-19 Cytec Surface Specialties Austria GmbH Aqueous epoxy resin systems

Also Published As

Publication number Publication date
EP2961784B1 (en) 2017-10-25
RU2015127906A (ru) 2017-04-06
CN105026455A (zh) 2015-11-04
US20160009853A1 (en) 2016-01-14
WO2014131780A1 (en) 2014-09-04
ZA201507120B (en) 2017-01-25
BR112015018995A2 (pt) 2017-10-03
EP2961784A1 (en) 2016-01-06
AU2014222759A1 (en) 2015-07-30
KR20150123795A (ko) 2015-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2758446B1 (en) Benzylated polyamine curing agents
EP2961784B1 (en) Composition and method of making water borne epoxy hardener for use in two-component epoxy self levelling compounds with long pot life, fast cure and low shrinkage characteristics
EP1980542B1 (en) Polyalkyleneamine adducts as curing agents for thick layer water-based epoxy systems
JP5480253B2 (ja) 水溶性アミンおよびその使用
CN102356110B (zh) 含有环状二胺的可固化组合物及其固化产品
KR20180116366A (ko) 벤질화 마니히 염기 경화제, 조성물, 및 방법
US20080114094A1 (en) Use of a polyamine stream as curing agent in epoxy adhesive and flooring applications
US10155841B2 (en) Curing agent composition
EP2151462A2 (en) Benzylated aminopropylated ethylenediamines and uses thereof
CA2727623A1 (en) Polyamine with reduced blushing and use thereof as a curing agent for epoxy resins
US10465039B2 (en) Epoxy curing agents, compositions and uses thereof
CN111234182A (zh) 快速固化的环氧体系
US20220298296A1 (en) Waterborne epoxy curing agent
EP3625281B1 (en) Epoxy curing agents, compositions and uses thereof
EP2151463B1 (en) Alkylated aminopropylated methylene-di-(cyclohexylamine) and uses thereof
WO2022166825A1 (zh) 可固化的环氧树脂组合物
KR20230144045A (ko) 페날카민을 함유하는 조성물 및 그를 제조하는 방법
JPH05302017A (ja) エポキシ樹脂組成物及びその硬化物

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170224

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170224

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20170601