JP2001055732A - 連続矢板壁の継手 - Google Patents
連続矢板壁の継手Info
- Publication number
- JP2001055732A JP2001055732A JP11232575A JP23257599A JP2001055732A JP 2001055732 A JP2001055732 A JP 2001055732A JP 11232575 A JP11232575 A JP 11232575A JP 23257599 A JP23257599 A JP 23257599A JP 2001055732 A JP2001055732 A JP 2001055732A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- joint member
- sheet pile
- slit
- female joint
- joint
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Bulkheads Adapted To Foundation Construction (AREA)
Abstract
止し、土止め用、止水用などの連続矢板壁への適用性を
高める。 【解決手段】 地盤に連続的に打設されるボックス型矢
板10,10の一方にスリット15を有するめす継手部
材16を、他方の矢板10に先端に前記めす継手部材1
6に嵌合可能な係止部17を有するおす継手部材18を
それぞれ設け、おす継手部材18の板面に基端部を固定
した弾性を有する第1の遮蔽板20の自由端部をめす継
手部材16の外面に衝合させて、ボックス型矢板10内
に打設したコンクリート7がめす継手部材16内に侵入
するのを防止し、めす継手部材16の外面に基端部を固
定した弾性を有する第2の遮蔽板20の自由端部を、ス
リット15の内側開口方向へ延在させて、おす継手部材
18の板面に衝合させて、めす継手部材16内に充填し
た固結材19が外側水域へ漏出するのを防止する。
Description
結して連続矢板壁とする継手、特に剛結嵌合構造の継手
に関する。
えば、特公平4−30495号公報に記載されたものが
あった。このものは、鉄筋籠を建込んだ溝孔内にコンク
リートを打設してなる連続壁に用いられるもので、図1
4に示すように、先行壁体1内の鉄筋籠を構成する横鉄
筋2に接続された、スリット3を有する断面C字形の受
け金具(めす継手部材)4と、先端に係止金具5を有
し、後行壁体用鉄筋籠を構成する鉄筋6から延設され
て、前記スリット3を縦方向に通して前記係止金具5を
受け金具4に嵌合させる継手板(おす継手部材)7とを
備えており、めす継手部材4内に充填したモルタルなど
の固結材により受け金具4と継手板7とが剛結されるよ
うになっている。
充填は、通常、後行壁体用鉄筋籠を建込んだ溝孔内にコ
ンクリートを打設した後に行われるようになっており、
受け金具4と継手板7とを単に連結させた状態で、コン
クリートを打設すると、スリット3内の間隙aを通して
受け金具4内にコンクリートが侵入してしまい、本来受
け金具4内に注入すべき固結材の強度が著しく低下する
ことになる(同公報第3欄第18〜22行参照)。そこ
で、同公報に記載の発明では、同じく図14に示すよう
に、継手板7の両板面に挟持板8,8を用いて弾性変形
可能な遮板9.9を固定し、これら遮蔽9の自由端部を
受け金具4の外周面に圧着させて、前記間隙aを遮蔽す
る対策を採っていた。
板9を設けた剛結嵌合構造の継手によれば、上記のごと
く鉄筋籠を建込んだ溝孔内にコンクリートを打設する連
続壁に適用する場合は問題がないものの、例えば、土止
め用、止水用などの連続矢板壁のように壁体の片側また
は両側が空域または水域に曝される場合は、遮板9の押
えが全く効かないか、効いてもわずかであるため、受け
金具4内に充填した固結材の圧力を受けて遮蔽9が開い
てしまい、固結材が受け金具4から漏出してしまう。
なされたもので、その目的とするところは、めす継手部
材内からの固結材の漏出を確実に防止し、もって土止め
用、止水用などの連続矢板壁への適用性を高めた剛結嵌
合構造の継手を提供することにある。
め、本発明は、相隣接して打設される一方の矢板に突設
された、縦方向のスリットを有する筒状のめす継手部材
と、前記めす継手部材に挿入可能な係止部を先端に有
し、前記めす継手部材に挿入可能な係止部を先端に有
し、他方の矢板の側端から延設されて、前記スリットを
縦方向に通して前記係止部を前記めす継手部材に嵌合さ
せる板状のおす継手部材とを備え、かつ前記めす継手部
材内に充填した固結材により前記両継手部材が剛結され
る連続矢板壁の継手において、前記めす継手部材の外面
の、前記スリットに隣接する片側または両側部分に弾性
変形可能な遮蔽板の基端部を固定し、該遮蔽板の自由端
部を前記スリットの内側開口方向に延在させて、前記お
す継手部材の板面に衝合させる構成としたことを特徴と
する。
いては、遮蔽板の自由端部がスリットの内側開口方向に
延在しておす継手部材の板面に衝合しているので、めす
継手部材内に固結材を充填すると、該固結材の圧力によ
り遮蔽板がスリットの外側開口方向へ膨出変形しようと
して、その自由端部をおす継手部材の板面に強く圧着さ
せ、めす継手部材内からの固結材の漏出を防止する。
るスリットは、平行端面を有する形状としてもよいが、
少なくとも遮蔽板を固定した側の端面に、スリットの外
側開口方向に向けて次第に開先を拡大するテーパを付け
た形状としてもよい。スリットの端面にテーパを付けた
場合は、スリットを縦方向に通しておす継手部材をめす
継手部材に連結する際、該おす継手部材がスリットの内
縁に優先的に接触して、その必要以上の移動が阻止さ
れ、おす継手部材の押圧力による遮蔽板の座屈、損傷な
どが未然に防止される。
体物としてもよいが、縦方向に複数分割した分割構成と
してもよい。分割構成とする場合は、各分割要素が、上
位のものの裏面に下位のものが重なるように相互に端部
同士をラップさせて配置するのが望ましく、これによ
り、スリットにおす継手部材を差し込む際、分割要素の
上端縁がおす継手部材に干渉することはなくなる。
ではないが、ボックス型矢板を用いることができる。こ
の場合、めす継手部材およびおす継手部材を該ボックス
型矢板の両側に各一対設けるのが望ましく、これにより
継手間の空域をコンクリートの打設域として利用するこ
とができ、強度を有する厚肉の止水壁を構築する場合に
好適となる。
図面に基づいて説明する。
た連続矢板壁を含む止水壁の全体構造を示したものであ
る。この止水壁1は、ダム堤体2に取水口3を開通工事
する際の仮締切りに用いられるもので、ダム堤体2に対
してアーチ形(半円形)に構築されて、開通すべき取水
口3の前方水域Wを締切っている。この止水壁1は、水
底地盤上に固定した架台4に設けた導枠5に沿って打設
された二重矢板壁(連続矢板壁)6とこの二重矢板壁6
内に打設されたコンクリート層7とからなっている。止
水壁1の両端部(戸当り部)は、図6に示すように、ダ
ム堤体2に形成した縦溝8内に二重矢板壁6の一部をシ
ール部材9を介して嵌入させることにより水密に結合さ
れており、これにより止水壁1の内側は、その外側の水
域Wに対して完全に締切りされ、したがって、この内側
を排水することで開通すべき取水口3の前方に工事用空
間Sが出現することになる。
ように、ここではボックス型矢板10,10…を本発明
に係る剛結嵌合構造の継手11を介して連結してなって
いる。各ボックス型矢板10は、矩形断面の枠体12の
内部を複数の仕切板13により打設方向に複数の室A,
Aに分割した構造となっており、各室A内に前記コンク
リート層7が打設されている。ここで、前記仕切板13
のうちの中央に位置するものは、相互間を切り離して重
ねた二枚の板体13a,13bからなっており、ボック
ス型矢板10内のコンクリート層7は、この二枚重ねの
板体13aと13bとの間で縁切りされている。また、
二枚重ねの板体13a,13bを除く他の仕切板13に
は室Aの相互間を連通する複数の連通孔(図示略)が設
けられており、したがって、ボックス型矢板10内のコ
ンクリート層7は、この二枚重ねの板体13a、13b
の両側では一体構造となっている。
本発明に係る継手11は、図1乃至図3にも示すよう
に、縦方向のスリット15を有する筒状のめす継手部材
16と、このめす継手部材16に挿入可能な筒状の係止
部17を先端に有する板状のおす継手部材18とを備え
ている。これらめす継手部材16とおす継手部材18と
は、各ボックス型矢板10の両側にその枠体12の面板
12aの延長片を利用して各一対設けられている。継手
11は、相隣接して打設された二つのボックス型矢板1
0,10の間において、各おす継手部材18をめす継手
部材16のスリット15に縦方向に通すと共に、おす継
手部材18の係止部17をめす継手部材16に嵌合させ
る連結構造となっている。しかして、このめす継手部材
16内には、モルタルなどの固結材を充填してなる固結
材層19が打設されており、この固結材層19内に前記
おす継手部材18の係止部17が埋め込まれている。す
なわち、本発明に係る継手11は、めす継手部材16と
おす継手部材18とを嵌合させかつ両者の間を固結材層
19で固結してなる剛結嵌合構造となっている。
設された二つのボックス型矢板10,10の間には、各
独立の室Bが区画形成され(図4)、この室B内にも前
記コンクリート層7が打設されている。各ボックス型矢
板10の側板12bには上記室B内と前記枠体11内の
室Aとを連通する複数の連通孔(図示略)が設けられて
おり、したがって、コンクリート層7は、相隣接して打
設された一方のボックス型矢板10内の一方の板体13
aと他方のボックス型矢板10内の他方の板体13bと
の間で一体構造となっている。
されるように、相隣接して打設された二つのボックス型
矢板10,10の相互間に形成された室B内とめす継手
部材16内との連通を遮断する第1の遮蔽板20と、め
す継手部材16内とボックス型矢板10の外側との連通
を遮断する第2の遮蔽板21とが添設されている。第1
の遮蔽板20は、弾性変形可能な部材、例えばばね鋼板
からなっており、その基端部がおす継手部材18の内側
板面に押え板22とボルト23とを用いて固定されてい
る。この第1の遮蔽板20は、室B側へわずかに湾曲す
る湾曲癖を有しており、その自由端部をめす継手部材1
6の外面の、スリット15に隣接する内側部分に衝合さ
せている。すなわち、おす継手部材18の片側(内側)
に形成されるスリット15内の間隙は室B側から閉鎖さ
れた状態となり、したがって、室B内にコンクリートを
注入しても該コンクリートがめす継手部材16内に流入
することはなくなる。
な部材、例えばばね鋼板からなっており、その基端部2
1aがめす継手部材16の、スリット15に隣接する外
側部分に押え板24とボルト25とを用いて固定されて
いる。この第2の遮蔽板21は、図2および図3によく
示されるように、その基端部21aに対して所定の角度
で折曲させた折曲部21bを有しており、この折曲部2
1bの先端部(自由端部)をスリット15の内側開口方
向に延在させて、前記おす継手部材18の外側板面に衝
合させている。すなわち、おす継手部材18の他側(外
側)に形成されるスリット15内の間隙はめす継手部材
16の内側から閉鎖された状態となり、したがってめす
継手部材16内に固結材を注入しても該固結材が二重矢
板壁6の外側の水域に漏出することはなくなる。ところ
で、この第2の遮蔽板21の折曲部21bは、めす継手
部材16内に注入した固結材の圧力によりスリット15
の外側開口方向へわずか膨出変形するが、該第2の遮蔽
板21として適当な板厚(強度)を有するものを選択す
ることで、該第2の遮蔽板21の座屈や破損が未然に防
止され、スリット15内の間隙は確実に内側から閉鎖さ
れるようになる。
おす継手部材18の内側板面に第1の遮蔽板20を、上
記めす継手部材16の外面に第2の遮蔽板21をそれぞ
れ取付けておく。そして、前出図5に示したように、水
底地盤上に固定した架台4に設けた導枠5に沿って上記
したボックス型矢板10を本継手11を介して連結しな
がら順次打設する。このボックス型矢板10の打設に際
しては、先行して打設したボックス型矢板10の側端に
設けためす継手部材16のスリット15に、後行のボッ
クス型矢板10の側端に設けたおす継手部材18を縦方
向に通し(差し込み)ながら、該おす継手部材18の係
止部17をめす継手部材16に嵌合させて両継手部材1
6と18とを連結する。この連結の開始に当っては、第
1の遮蔽板20の自由端部を適当に拡張させ、かつ第2
の遮蔽板21の自由端部を適当に圧縮させて、めす継手
部材16のスリット15内へおす継手部材18を差し込
むようにするが、一旦差し込んだ後は、おす継手部材1
8の下動に応じて第1および第2の遮蔽板20、21が
順次拡張、圧縮して、それぞれの自由端部がめす継手部
材16の外面、おす継手部材18の外側板面に弾発力で
圧着する。
型矢板10を本継手11を介して連結しながら順次打設
して、二重矢板壁6をダム堤体2に対してアーチ形に構
築し(図5)、この二重矢板壁6の構築完了後、各ボッ
クス型矢板10内の室Aおよび相隣接して打設したボッ
クス型矢板10の相互間の室Bにコンクリートを注入
し、コンクリート層7を打設する。この時、前記ボック
ス型矢板10の相互間の室B内のコンクリートは、めす
継手部材16のスリット15内の間隙を通してめす継手
部材16内に侵入しようとするが、前記したように第1
の遮蔽板20がその間隙を室B側から閉鎖しているの
で、室B内へのコンクリートの侵入が阻止される。
ンクリートの養生硬化を待って、めす継手部材16内に
固結材を注入し固結材層19を打設する。この時、めす
継手部材16内の固結材は、スリット15の間隙を通し
て二重矢板壁6を外側の水域へ漏出しようとするが、こ
の固結材の圧力を受けて第2の遮蔽板21の折曲部21
bがスリット15の外側開口方向へ膨出変形して、その
自由端部がおす継手部材18の外側板面に強く圧着さ
れ、これによりめす継手部材16内からの固結材の漏出
が防止される。そして、めす継手部材16内の固結材は
そのまま硬化してめす継手部材16内におす継手部材1
8の係止部17を剛結し、これにて止水壁1の構築は完
了する。
前記したようにそのコンクリート層7がボックス型矢板
10内の一対の板体13aと13bとの間で縁切りされ
ているので、ダム堤体2への取水口3の開通工事完了
後、二枚の板体13aと13bとの間で枠体12の面板
12aを縦方向(紙面に垂直方向)に切断すれば、止水
壁1は、相隣接して打設された一方のボックス型矢板1
0内の一方の板体13aと他方のボックス型矢板10内
の他方の板体13bとの間で複数分割された状態とな
り、この分割単位で簡単に解体することができる。
示すように、そのスリット15の、第2の遮蔽板21を
固定した側の端面に、スリット15の外側開口方向に向
けて次第に開先を拡大するテーパ26を付ける形状とし
てもよい。このようにテーパ26を付けることで、スリ
ット15を縦方向に通しておす継手部材18をめす継手
部材16に連結する際、同図に示すように、該おす継手
部材18がスリット15の端面の内縁に優先的に接触す
るので、第2の遮蔽板21が必要以上に圧縮変形するこ
とがなく、該遮蔽板21の座屈または損傷が未然に防止
される。
1の遮蔽板20およびめす継手部材16に取付ける第2
の遮蔽板21は、縦方向に複数分割してもよいものであ
る。図8は、このように遮蔽板を分割構成とする場合の
実施形態を、第2の遮蔽板21を例に採って示したもの
で、この場合は、各分割要素27a,27b…を、それ
ぞれの上位のものの裏面側に下位のものが重なるように
相互に端部同士をラップさせて配置し、これらを共通の
押え部材24(分割構成でもよい)とボルト25とを用
いてめす継手部材16の外面に固定するようにする。こ
のように分割要素27a,27b…を配置することによ
り、めす継手部材16のスリット15(図1)におす継
手部材18を縦方向に差込んでも、各分割要素27a,
27bの上端縁がおす継手部材18に引掛かることはな
く、ボックス型矢板10の連結を円滑に行うことができ
る。しかも、このように分割構成とする場合は、第1の
遮蔽板20および第2の遮蔽板21として、長尺の一体
物を用意する必要がなく、それらの製造が簡単になる。
前記したようにダム堤体2に形成した縦溝8内に二重矢
板壁6の一部をシール部材9を介して嵌入させることに
より戸当り部を形成するようにしているが(図6)、こ
の戸当り部の形成に際しては、図9に示すように、本継
手11を構成するめす継手部材16を掘削機30の昇降
レールとして利用することができる。この場合、掘削機
30を支持するベース31の背面に、本継手11のおす
継手部材18に相当する一対の係止部材32を突設し、
該ベース31を適宜の作業機械に吊って、その係止部材
32を各めす継手部材16のスリット15に差し込みな
がら、係止部材32の先端の係止部33をめす継手部材
16に嵌合させるようし、掘削機30を次第に下動させ
ながら該掘削機30のカッタ(図示略)で縦溝8を掘削
する。そして、この縦溝8の掘削後は、前記継手11を
利用して適宜幅のボックス型矢板を先行のボックス型矢
板10に連結して、その一部を縦溝8内に嵌合させ、さ
らにその内部にコンクリートを打設して、戸当り部を完
成させる。
0を上動させて係止部材32をめす継手部材16から抜
取らなければならないが、この時、前記分割要素27
a,27b…(図8)からなる遮蔽板(第1の遮蔽板)
21をそのまま用いたのでは、掘削機30の上動に際し
て、その係止部材32の上端縁が分割要素27a,27
b…の下端縁に干渉して、その抜取りが困難になる。こ
の場合は、図10に示すように、各分割要素27a,2
7b…の下端縁にスリット15の内側開口に向けて上方
傾斜するテーパ33を付けるの望ましく、これにより、
下動および上動の双方で、係止部材32が各分割要素2
7a,27b…に干渉することはなくなる。
を構成するボックス型矢板10の連結に用いる継手11
を示したが、本発明に係る継手は、他の種類の矢板、例
えば鋼管矢板、コンクリート矢板などの連結にも用いて
もよいことはもちろんである。図11は、鋼管矢板4
0,40の連結に用いた継手41を示したもので、ここ
では、縦方向のスリット42を有するめす継手部材43
が一方の鋼管矢板40の周面に、先端に係止部44を有
するおす継手部材45が他方の鋼管矢板40の周面に固
設されている。本継手41においても、めす継手部材4
3の外面の、スリット42に隣接する部分に、上記実施
の形態におけると同様の遮蔽板46を取付けることによ
り、めす継手部材43内に注入した固結材の外部への漏
出を防止することができる。
は、構築する連続矢板壁の使用目的により、または該連
続矢板壁の周りの環境(水、空気)により、めす継手部
材43の外面の、スリット42に隣接する片側部分また
は両側部分に取付けるもので、当然のこととして止水壁
以外への適用も可能である。
験室的な漏れ試験を行った。疑似継手50は、断面寸法
100 ×100 ×12(mm)でかつ長さが2mのコ字形アングル
材51を用意し、このアングル材51を、その両側に固
着したフランジ板52,52を利用して種々の間隔Sと
所定の深さDとを有するスリット53を設けた支持板5
4にボルト・ナット55により結合し、さらに、支持板
54のスリット53に隣接する片側部分に種々の板厚t
を有するばね鋼板製(JIS SUP )の遮蔽板56の基端
部を固定し、この遮蔽板56の自由端部をスリット53
の内側開口方向へ延在させて、スリット53の他側の端
面に衝合させる構造となっている。試験に際しては、ア
ングル材51の下端および上端開口を蓋体(図示略)で
閉鎖して、この内部にバルブ57付きの配管58を通じ
て疑似セメントミルク(ベントナイト)を段階的に圧力
を変えて圧送し、スリット53からの漏れを観察した。
試験条件は、スリット53はその間隔Sを5mm と10mmの
2通りに設定すると共にその深さDを25mmの一定とし、
遮蔽板56として、板厚tが0.2mm 、0.3mm 、0.5mm 、
0.6mm のものを選択し、疑似セメントミルクの注入圧力
は 98kPa(1kgf/cm2 )〜588kPa(6kgf/cm2 )の間で
段階的に変化させた。なお、この注入圧力5〜6kgf/cm
2 は、モルタルに換算して10m程度の注入高さに相当す
る。結果を、図13に一括して示す。
遮蔽板56は、スリット53の間隔Sが5mm と狭くて
も、約2kgf/cm2 の圧力で破断し、その使用に問題のあ
ることが分かった。また、板厚tが0.3mm の遮蔽板56
は、スリット53の間隔Sが5mm と狭い場合には6kgf/
cm2 の注入圧力でも漏れは発生しなかったが、スリット
53の間隔Sが10mmと広くなると、5kgf/cm2 で漏れが
発生し、スリット53の間隔Sを適当に設定する必要が
あることが分かった。一方、板厚tが0.5mm 以上の遮蔽
板56は、スリット53の間隔Sが5mm であると10mmで
あるとを問わず、何れも6kgf/cm2 の注入圧力まで漏れ
は発生せず、実用的に全く問題のないことが分かった。
係る連続矢板壁の継手によれば、継手周囲が空域または
水域であっても、めす継手部材内からの固結材の漏出を
確実に防止することができ、土止め用、止水用などの連
続矢板壁の連結に向けて好適となる。
手部分の構造を示す平面図である。
す平面図である。
す平面図である。
造を示す平面図である。
る。
図である。
合の利用態様を示す平面図である。
本継手の好ましい実施の形態を示す斜視図である。
造を示す平面図である。
ある。
図表である。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 矢板の相互間を連結して連続矢板壁とす
る継手であって、相隣接して打設される一方の矢板の側
端に突設された、縦方向のスリットを有する筒状のめす
継手部材と、前記めす継手部材に挿入可能な係止部を先
端に有し、他方の矢板の側端から延設されて、前記スリ
ットを縦方向に通して前記係止部を前記めす継手部材に
嵌合させる板状のおす継手部材とを備え、かつ前記めす
継手部材内に充填した固結材により前記両継手部材が剛
結される継手において、前記めす継手部材の外面の、前
記スリットに隣接する片側または両側部分に弾性変形可
能な遮蔽板の基端部を固定し、該遮蔽板の自由端部を前
記スリットの内側開口方向に延在させて、前記おす継手
部材の板面に衝合させたことを特徴とする連続矢板壁の
継手。 - 【請求項2】 めす継手部材のスリットの、少なくとも
遮蔽板を固定した側の端面に、スリットの外側開口方向
に向けて次第に開先を拡大するテーパを付けたことを特
徴とする請求項1に記載の連続矢板壁の継手。 - 【請求項3】 遮蔽板が縦方向に複数分割され、各分割
要素が、上位のものの裏面側に下位のものが重なるよう
に相互に端部同士をラップさせて配置されることを特徴
とする請求項1または2に記載の連続矢板壁の継手。 - 【請求項4】 矢板がボックス型矢板からなり、めす継
手部材およびおす継手部材が該ボックス型矢板の両側に
各一対設けられることを特徴とする請求項1乃至3の何
れか1項に記載の連続矢板壁の継手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23257599A JP4045563B2 (ja) | 1999-08-19 | 1999-08-19 | 連続矢板壁の継手 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23257599A JP4045563B2 (ja) | 1999-08-19 | 1999-08-19 | 連続矢板壁の継手 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001055732A true JP2001055732A (ja) | 2001-02-27 |
JP4045563B2 JP4045563B2 (ja) | 2008-02-13 |
Family
ID=16941507
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23257599A Expired - Fee Related JP4045563B2 (ja) | 1999-08-19 | 1999-08-19 | 連続矢板壁の継手 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4045563B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002285549A (ja) * | 2001-03-26 | 2002-10-03 | Toyo Constr Co Ltd | 締切工法 |
JP2002285555A (ja) * | 2001-03-26 | 2002-10-03 | Toyo Constr Co Ltd | 水中コンクリート打設工法および水中コンクリート打設装置 |
JP2002285544A (ja) * | 2001-03-26 | 2002-10-03 | Toyo Constr Co Ltd | 仮締切工法用ボックス形鋼矢板 |
JP2004270437A (ja) * | 2003-02-19 | 2004-09-30 | Nippon Steel Corp | 異形壁体構成部材とその接続構造及び製作方法 |
JP2006193965A (ja) * | 2005-01-13 | 2006-07-27 | Ohbayashi Corp | 遮水材の継手部の施工方法及び継手構造 |
CN108149673A (zh) * | 2018-02-01 | 2018-06-12 | 刘德奇 | 混凝土桩及采用该混凝土桩拼接的连续防渗止水墙 |
JP2020111894A (ja) * | 2019-01-09 | 2020-07-27 | 株式会社第一基礎 | 壁体構成部材の継手構造、該継手構造を用いた壁体構成部材、該壁体構成部材を用いた壁体、および該壁体構成部材を用いた壁体の構築方法 |
JP2021046702A (ja) * | 2019-09-18 | 2021-03-25 | 株式会社第一基礎 | 継手装置、継手装置を有する鋼製構造部材、および継手装置の使用方法 |
-
1999
- 1999-08-19 JP JP23257599A patent/JP4045563B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4543358B2 (ja) * | 2001-03-26 | 2010-09-15 | 東洋建設株式会社 | 締切工法 |
JP2002285555A (ja) * | 2001-03-26 | 2002-10-03 | Toyo Constr Co Ltd | 水中コンクリート打設工法および水中コンクリート打設装置 |
JP2002285544A (ja) * | 2001-03-26 | 2002-10-03 | Toyo Constr Co Ltd | 仮締切工法用ボックス形鋼矢板 |
JP2002285549A (ja) * | 2001-03-26 | 2002-10-03 | Toyo Constr Co Ltd | 締切工法 |
JP4636298B2 (ja) * | 2001-03-26 | 2011-02-23 | 東洋建設株式会社 | 水中コンクリート打設装置 |
JP4543359B2 (ja) * | 2001-03-26 | 2010-09-15 | 東洋建設株式会社 | 仮締切工法用ボックス形鋼矢板 |
JP2004270437A (ja) * | 2003-02-19 | 2004-09-30 | Nippon Steel Corp | 異形壁体構成部材とその接続構造及び製作方法 |
JP4516847B2 (ja) * | 2005-01-13 | 2010-08-04 | 株式会社大林組 | 遮水材の継手部の施工方法及び継手構造 |
JP2006193965A (ja) * | 2005-01-13 | 2006-07-27 | Ohbayashi Corp | 遮水材の継手部の施工方法及び継手構造 |
CN108149673A (zh) * | 2018-02-01 | 2018-06-12 | 刘德奇 | 混凝土桩及采用该混凝土桩拼接的连续防渗止水墙 |
CN108149673B (zh) * | 2018-02-01 | 2024-02-20 | 刘德奇 | 混凝土桩及采用该混凝土桩拼接的连续防渗止水墙 |
JP2020111894A (ja) * | 2019-01-09 | 2020-07-27 | 株式会社第一基礎 | 壁体構成部材の継手構造、該継手構造を用いた壁体構成部材、該壁体構成部材を用いた壁体、および該壁体構成部材を用いた壁体の構築方法 |
JP2021046702A (ja) * | 2019-09-18 | 2021-03-25 | 株式会社第一基礎 | 継手装置、継手装置を有する鋼製構造部材、および継手装置の使用方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4045563B2 (ja) | 2008-02-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2001055732A (ja) | 連続矢板壁の継手 | |
JP2009114643A (ja) | 地下構造物の連結構造 | |
JP3829319B2 (ja) | 地下中空構造物の施工方法とその地下中空構造物 | |
JP2012102497A (ja) | 鋼製壁および鋼製壁の施工方法 | |
JP2000192446A (ja) | 鋼矢板と鋼矢板壁構築方法 | |
JP2001200533A (ja) | 小規模連壁工法及び該工法に用いる止水装置 | |
JP3838484B2 (ja) | 鋼管矢板の継手およびその施工法 | |
JP3233859B2 (ja) | トンネルの接続工法 | |
JP2732009B2 (ja) | 地下連続壁の施工法 | |
JP4662484B2 (ja) | 土留め擁壁構造の選定方法、土留め擁壁の構築方法、及び土留め擁壁 | |
JPH0223633Y2 (ja) | ||
JP4287716B2 (ja) | エレメントの止水継手およびエレメント止水継手の構築方法 | |
JP3864365B2 (ja) | 高圧気体貯蔵用岩盤タンク | |
JPS6011179B2 (ja) | 地中連続壁の施工法 | |
JP3755641B2 (ja) | 鋼管矢板壁構築方法 | |
JPH04336122A (ja) | 止水壁の構築方法 | |
JP3494253B2 (ja) | 地中構造物構築用コンクリート函体 | |
JP6979417B2 (ja) | オープンシールド工法用コンクリート函体の可撓継手用シール材の配設方法 | |
JP2008075250A (ja) | 地下構造物の継手構造 | |
JP4094990B2 (ja) | 立坑の開口部に設置されるスライドゲート装置およびその構築方法 | |
JP4543358B2 (ja) | 締切工法 | |
JPS607397Y2 (ja) | コンクリ−ト矢板の継手構造 | |
JP4604779B2 (ja) | 土留鋼材 | |
JP3903371B2 (ja) | 立坑の開口部構造及び立坑からの発進、到達方法 | |
JP2002266595A (ja) | 地下構造物の継手構造 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051107 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070725 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070911 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071031 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071109 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101130 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4045563 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111130 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130 Year of fee payment: 5 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121130 Year of fee payment: 5 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131130 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |