JPS607397Y2 - コンクリ−ト矢板の継手構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はコンクリート矢板の継手構造に関するもので
ある。

従来、コンクリート矢板を地中に打込んで山留壁を構築
する工法が知られているが、コンクリート矢板相互はそ
れらの対接面で単に接しているにすぎず山留壁全体とし
て一体性がなく、その支持力および止水性等に問題があ
った。

この考案は前記従来の問題点に対処するために、コンク
リート矢板相互を確実に一体化し、支持力を増大し、止
水性を完全にする継手構造を提案するものである。

以下この考案を図面に示す実施例について説明すると、
隣接して建込まれたコンクリート矢板１．１′の対向す
る端面間には間隙２が形成され、それぞれの端面の中央
部には長手方向に沿って凹溝３が設けられ、かつ左右の
コンクリート矢板１，１′の一方の側壁においては側壁
寄り端面に上下方向に所定間隔を置いて鉄筋４，４′が
相互に対向するように間隙内に突設され、しかも横ずれ
して重なり合っている。

また左右のコンクリート矢板１，１′の他方の側壁端部
においては左側コンクリート矢板１′の側壁に固着され
右側コンクリート１の側壁端部に当接する仕切プレート
５が設けられ、前記間隙の一方の開口部を閉鎖している
。

この仕切プレート５には右側コンクリート１の端面より
突設された鉄筋６が当接し溶接されている。

そして間隙２内にはコンクリート７が一体に打設され、
これによって相互のコンクリート矢板１．１′は一体に
固結されている。

なお、仕切プレート５は、第１図に示すようにコンクリ
ート矢板１，１′の側壁に段部を形成して段部内に設け
てもよく、また第３図に示すように単に表面に添わすよ
うにして設けてもよい。

そして表面に添わす場合には鉄筋６の突出部を折曲して
仕切プレート５に溶接する。

施工に際しては、コンクリート矢板１，１′をそれらの
対向端面間に間隙２が生ずるように、かつ一方のコンク
リート矢板１′に突設された仕切プレート５の先端が他
方のコンクリート矢板１に重ね合わされるように、順次
連続して地中に打込み、仕切プレート５で土庄を支持し
、かつ止水しておいて仕切プレート５側と反対側の地盤
を開削しながら腹起こしおよび切梁を組込み、順次同様
の根切り施工を行なうとともに、間隙２内の土砂をジェ
ット水等で排出し、間隙２の開口面に型枠パネルを取付
けて間隙内にコンクリート７を打設する。

さらに、コンクリート７の打設に際して予め対向し、相
互に横づれして重なり合った鉄筋４．４′を互いに溶接
等の適宜の手段により連結しておくものとする。

この考案は以上の構成からなり、隣接して建込まれたコ
ンクリート矢板の対向する端面に形成した間隙の一側開
口部を、一方のコンクリート矢板の側壁端部に固着し、
他方のコンクリート矢板の側壁端部に当接する仕切プレ
ートにより閉鎖するから、間隙部の土圧の支持および止
水を予め行なうことができ、地盤の開削、および間隙内
土砂のジェット水等による排出に対応して上方より止水
された場所において順次仕切プレートを突出鉄筋と溶接
し、コンクリート矢板端部より突出し横づれして重なる
鉄筋同士も客扱して行くことにより矢板同士に結合をよ
り強固とすることができ、かつ仕切プレートはコンクリ
ート打設に際してはこれを型枠パネルとして利用するこ
とができる。

そして相互のコンクリート矢板の対接面から鉄筋を突設
し、前記間隙内にはコンクリートを打設してなるので、
矢板相互は強固に結合され、一体の山留壁として構成さ
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は第１実施例の横断面図、第２図はコンクリート
打設前の状態を示す斜視図、第３図は第２実施例の横断
面図である。 １．１′・・・・・・コンクリート矢板、２・・・・・
・間隙、３・・・・・・凹溝、４，４′・・・・・・鉄
筋、５・・・・・・仕切プレート、６・・・・・・鉄筋
、７・・・・・・コンクリート。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 隣接して建込まれた左右のコンクリート矢板の対向する
   端面間に形成した間隙の一方の開口部を左側コンクリー
   トの側壁端部に固着した右側コンクリートの側壁端部に
   当接する仕切リブレートで閉鎖するとともに、前記間隙
   の他方の開口部寄りの左右コンクリート矢板端面より真
   すぐ突設した鉄筋を対向させ、相互に横づれして重なり
   合うように連結し、前記間隙内にはコンクリートを打設
   してなることを特徴とするコンクリート矢板の継手構造
   。