JP2001049307A - ネジの製造方法 - Google Patents
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Abstract
加工性に優れるネジを得ることができるネジの製造方法
を提供する。 【解決手段】 本発明のネジの製造方法では、例えば、
押出成形より金属粉末を含む成形体を製造する工程(1
A)と、この成形体に対しネジ加工を含む機械加工を施
す工程(2A)と、加工された成形体に対し脱脂する工
程(3A)と、脱脂体を焼結して焼結体を得る工程(4
A)とを経て製造される。
Description
の製造方法に関する。
は、高真空な環境にさらされるが、前記ネジの先端部と
前記装置側の雌ネジ部分との間にネジ固定の際の空気が
残留していると、この空気が所定の真空度に保持された
装置内に漏れ(リークし)、真空度を下げるという問題
があった。
渡って貫通する中空孔を有するネジを用いることによ
り、ネジ先端部の残留空気を中空孔を通して排気する方
法が挙げられる。
加工や放電加工により形成される。
は、孔径に応じた細いドリルが必要であるが、大きな力
を必要とするドリル加工では、細いドリルの強度や耐久
性に問題を生じやすい。特に、長い孔を形成するには、
ドリルが長くなるのでさらに折れやすく、また、ドリル
の振動が大きくなることでもドリルを破損しやすい。
には、他の加工方法に比べ比較的容易に形成することが
できるが、加工コストが上昇しネジが高価となる。ま
た、長い孔を形成することは、放電加工装置の制約上、
困難である。
る場合、前記両加工方法では、不可能であるかまたは通
常以上の時間や労力を必要とする。
法では、中空孔の径や長さに制約があり、しかも適した
材料が限られているという欠点を有する。
の中空孔を容易に形成することができ、加工性に優れる
ネジを得ることができるネジの製造方法を提供すること
にある。
(1)〜(8)の本発明により達成される。
いて押出成形により中空孔を有する棒状の成形体を成形
する工程と、前記成形体に対しネジ加工を含む機械加工
を施す工程と、前記加工が施された成形体に対し脱脂す
る工程と、前記脱脂体を焼結して焼結体を得る工程とを
有することを特徴とするネジの製造方法。
いて押出成形により中空孔を有する棒状の成形体を成形
する工程と、前記成形体に対し脱脂する工程と、前記脱
脂体に対しネジ加工を含む機械加工を施す工程と、前記
加工された脱脂体を焼結して焼結体を得る工程とを有す
ることを特徴とするネジの製造方法。
いて押出成形により中空孔を有する棒状の成形体を成形
する工程と、前記成形体に対し脱脂する工程と、前記脱
脂体を焼結して焼結体を得る工程と、前記焼結体に対し
ネジ加工を含む機械加工を施す工程とを有することを特
徴とするネジの製造方法。
いて押出成形により中空孔を有する棒状の成形体を成形
する工程と、前記成形体に対し脱脂する工程と、前記脱
脂体に対し仮焼結して1次焼結体を得る工程と、前記1
次焼結体に対しネジ加工を含む機械加工を施す工程と、
前記加工された1次焼結体に対し本焼結して2次焼結体
を得る工程とを有することを特徴とするネジの製造方
法。
下である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のネ
ジの製造方法。
00kgf/cm2以下である上記(1)ないし(5)のいず
れかに記載のネジの製造方法。
セラミックス粉末である上記(1)ないし(6)のいず
れかに記載のネジの製造方法。
孔率が7%未満である上記(1)ないし(7)のいずれ
かに記載のネジの製造方法。
ついて詳細に説明する。
施形態を示す工程図、図5は、本発明のネジの製造方法
で製造されたネジの一例を示す平面図である。
るネジ1は、頭部2と、胴部3と、先端部4とで構成さ
れており、頭部2と先端部4の間に胴部3が配置されて
いる。頭部2の中心部には、六角穴7が形成され、先端
部の外周には、ネジ部(雄ネジ)6が形成されている。
そして、ネジ1の中心部には、ネジ全長に渡って貫通す
る中空孔5が形成されている。中空孔5の基端は、ネジ
孔7に連通し、中空孔5の先端はネジ1の先端面8の中
心に開放している。このようなネジは、減圧または真空
下で使用されるもの(例えば、真空蒸着装置、スパッタ
装置、半導体製造装置のチャンバー内等で使用されるも
の)として適している。
いて説明する。
用いて押出成形法により成形体を製造する。
ダーの中に供給し、加圧してダイ(成形金型)の口部か
ら押し出し、横断面形状を規制しつつ連続的に押出す加
工方法である。この加工方法は、長尺の成形体を連続的
に製造できるという利点がある。
る押出成形の場合、混合物の押出抵抗を減少することが
でき、成形性に優れ、より好ましい。
いて説明する。
ー)とを用意し、これらを混練機により混練し、混練物
を得る。
ス粉末等が挙げられる。
「金属材料」と言う)としては、特に限定されず、例え
ば、Fe、Ni、Co、Cr、Mn、Zn、Pt、A
u、Ag、Cu、Pd、Al、W、Ti、V、Mo、N
b、Zr等のうちの少なくとも1種、あるいはこれらの
うちの少なくとも1種を含む(主とする)合金が挙げら
れる。
ことから、最終的に得られる焼結体の金属材料が比較的
高硬度あるいは難加工性のものとなるようなものが好ま
しい。さらに、半導体製造装置等に用いられるような反
応性ガスにも耐えることのできる耐食性や、高温でも耐
えることができる耐熱性を有するものが好ましい。その
具体例としては、Ni系合金(例えば、NCF600、
NCF690等)、Fe系合金(例えば、ステンレス
鋼:SUS304、SUS310S、SUS316、S
US317、SUS329J1、SUS410、SUS
430、SUS440、SUS630)、TiまたはT
i系合金、WまたはW系合金、Co系超硬合金、Ni系
サーメット等が挙げられる。
れないが、通常、150μm 以下が好ましく、0.1〜
60μm 程度がより好ましい。平均粒径が大き過ぎる
と、他の条件によっては、焼結密度の向上が不十分とな
ることがある。
れず、例えば、水またはガスアトマイズ法、還元法、カ
ルボニル法、粉砕法により製造されたものを用いること
ができるが、アトマイズ法が好ましい。本実施形態で
は、特にガスアトマイズ法により製造された金属粉末に
適している。ガスアトマイズ法により製造された金属粉
末は、その粒形状が球形に近く、比較的少ない結合材の
量でも高い混合物の流動性が得られ、後述の押出成形に
おける押出条件を幅広いものとし、成形体の欠陥発生を
抑制することができる。これにより、焼結体(ネジ)の
機械的特性を向上させることができる。
ックス材料(以下単に「セラミックス材料」と言う)と
しては、特に限定されず、例えば、ZrO2(部分安定
化ジルコニア含む)、Y2O3、Al2O3、TiO2のよ
うな酸化物系セラミックスや、WC、TiC、ZrC、
SiC、B4Cのような炭化物系セラミックス、Ti
N、AlN、Si3N4、ZrN、BNのような窒化物系
セラミックス等の非酸化物系セラミックスが挙げられ
る。
に限定されないが、通常、50μm以下が好ましく、
0.05〜40μm 程度がより好ましい。平均粒径が大
き過ぎると、他の条件によっては、焼結密度の向上が不
十分となることがある。
に限定されず、例えば、粉砕、噴霧熱分解法、共沈法、
ガラス結晶化法、ゾルーゲル法により製造されたものを
用いることができる。
ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの
ポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート、ポリブチ
ルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリスチレン等
のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエーテル、ポリビ
ニルアルコール、またはこれらの共重合体等の各種樹脂
や、各種ワックス、パラフィン、高級脂肪酸(例:ステ
アリン酸)、高級アルコール、高級脂肪酸エステル、高
級脂肪酸アミド等が挙げられ、これらのうちの1種また
は2種以上を混合して用いることができる。
い。この可塑剤としては、例えば、フタル酸エステル
(例:DOP、DEP、DBP)、アジピン酸エステ
ル、トリメリット酸エステル、セバシン酸エステル等が
挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合し
て用いることができる。
末、結合材、可塑剤の他に、例えば、潤滑剤、酸化防止
剤、脱脂促進剤、界面活性剤等の各種添加物を必要に応
じ添加することができる。
ミックス粉末の組成や粒径、結合材、添加剤の組成およ
びその配合量等の諸条件により異なるが、その一例を挙
げれば、混練温度:50〜250℃程度、混練時間:2
0〜210分程度とすることができる。
出成形機により押出し、所望の形状、寸法の成形体を製
造する。
ダイ(成形金型)を選択することにより、成形体の全長
に渡って貫通する中空孔を形成する成形体を容易に製造
することができる。また、シリンダーで加熱された混練
物は、適度なシリンダー温度、押出ダイ温度(成形金型
温度)、押出速度、押出圧力等を設定することで、前記
ダイを通過する中、冷却され固化する。これにより、長
尺の成形体を連続的に製造することができる。この成形
体を所望の長さに切断し、棒状の成形体を得る。
以後の脱脂および焼結による成形体の収縮分を見込んで
決定される。
組成や粒径、結合材の組成およびその配合量等の諸条件
により異なるが、その一例を挙げれば、シリンダー温度
が好ましくは、100〜350℃程度、成形金型温度が
好ましくは、30〜150℃程度、押出速度が好ましく
は、0.1〜50mm/sec程度、押出圧力が好ましくは1
000kgf/cm2以下とされる。
高圧による押出成形装置への大きな負荷をかけることな
く、良好な成形を行うことができる。
8wt%程度であるのが好ましく、85〜98wt%程度で
あるのがより好ましい。80wt%未満では、成形体を焼
結した際の収縮率が増大し、寸法精度が低下する。ま
た、98wt%を超えると、相対的に結合材の含有量が減
るので、成形時における流動性が乏しくなり、押出成形
が不能または困難となるか、あるいは成形体の組成が不
均一となる。
工を含めた機械加工を施す。図5に示すようなネジ1を
以下のような機械加工により形成する。
ジ加工、孔あけ加工(ネジ孔7の形成)、研削加工、研
磨加工等が挙げられ、これらのうちのネジ加工を含めた
1種または2種以上を組み合わせて行うことができる。
の加工される形状・寸法は、以後の脱脂および焼結によ
る成形体の収縮分を見込んで決定される。
い場合、頭部2より先端側の外周面に対して研削加工を
行い、細径化する。これにより、胴部3とネジ山未形成
の先端部4とが形成される。
ジ加工を施し、ネジ部6を形成する。
成する。
ット(溝)加工を施してもよい。
もよい。
を得る。
で設けられていることが好ましく、1.0mm以上で設け
られていることがより好ましい。ピッチの値が、小さす
ぎる場合、ネジの成形体は、以後の焼結の際、ネジ部6
の寸法精度を維持することが難しく、安定性が劣る。
べて硬度が低いため、原料粉末の組成にかかわらず、こ
のような機械加工を容易に行うことができる。すなわ
ち、加工性に優れている。そのため、形状や寸法をコン
トロールし易く、寸法精度が向上する。また、焼結体に
対し加工を行う場合に比べ、ネジ加工を含む複雑で微細
な形状の加工にも有利である。
メートルネジ、インチネジ、ウイットネジ、ユニファイ
ネジのような三角ネジ、テーパネジ、台形ネジ等のネジ
が挙げられる。
処理(脱バインダー処理)を施す。
が、非酸化性雰囲気、例えば減圧(真空)状態下(例え
ば1×102〜1×10-6Torr )、あるいは窒素ガス、
アルゴンガス等の不活性ガス中で熱処理を行うことによ
りなされる。
しくは温度150〜750℃程度で0.5〜40時間程
度、より好ましくは温度250〜650℃程度で1〜2
4時間程度とされる。
々の目的(例えば脱脂時間の短縮の目的)で、複数の工
程(段階)に分けて行われてもよい。この場合、例え
ば、前半を低温で、後半を高温で脱脂処理するような方
法や、低温と高温を繰り返し行う方法とが挙げられる。
る雰囲気の圧力を複数の工程(段階)に分けて行なわれ
てもよい。この場合、例えば、前半を減圧(例えば、1
×10-3Torr)状態下で、後半を常圧で脱脂処理するよ
うな方法や、減圧と常圧を繰り返し行う方法とが挙げら
れる。
より、成形体に対しより効率的に脱脂処理を行うことが
できる。
ば、結合材や添加剤中の特定成分を所定の溶媒(液体、
気体)を用いて溶出させることにより行ってもよい。
結し、金属焼結体およびセラミックス焼結体を製造す
る。
晶粒となる。この場合、空隙は消滅し、全体として緻密
な、すなわち高密度、低空孔率の焼結体が得られる。
成がNiまたはNi系合金の場合、好ましくは950〜
1500℃程度、より好ましくは1000〜1450℃
程度とされ、FeまたはFe系合金の場合、好ましくは
1000〜1500℃程度、より好ましくは1050〜
1450℃程度とされ、TiまたはTi系合金の場合、
好ましくは950〜1500℃程度、より好ましくは1
000〜1450℃程度とされる。
ックスの場合、好ましくは1300〜2000℃程度、
より好ましくは1400〜1850℃程度とされ、炭化
物系セラミックスの場合、好ましくは1400〜215
0℃程度、より好ましくは1500〜2150℃程度と
され、窒化物系セラミックスの場合、好ましくは130
0〜1900℃程度、より好ましくは1400〜185
0℃程度とされる。
範囲外で、経時的に変動(上昇または下降)してもよ
い。
合、好ましくは0.5〜8時間程度、より好ましくは1
〜5時間程度とされる。
の場合、特に限定されないが減圧(真空)下または非酸
化性雰囲気とされるのが好ましい。これにより、金属の
酸化による特性劣化を防ぐとともに、焼結体の空孔率の
低減に寄与する。原料粉末が酸化物系セラミックスの場
合、大気下または不活性ガス雰囲気とされるのが好まし
い。原料粉末が炭化物系セラミックスまたは窒化物系セ
ラミックスの場合、不活性ガス雰囲気とされるのが好ま
しい。これにより、焼結体の空孔率の低減に寄与する。
金属粉末の場合、1Torr 以下(より好ましくは1×1
0-2〜1×10-6 Torr)の減圧(真空)下、または1
〜760Torrの窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス
雰囲気、または1〜760Torrの水素ガス雰囲気である
のが好ましい。原料粉末が酸化物系セラミックスの場
合、1〜760Torrの窒素ガス、アルゴンガス等の不活
性ガス雰囲気、または1〜760Torrの大気雰囲気であ
るのが好ましい。原料粉末が炭化物系セラミックスまた
は窒化物系セラミックスの場合、1〜760Torrの窒素
ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気であるのが好
ましい。
てもよい。例えば、最初に1×10-2〜1×10-6 Tor
r の減圧(真空)下とし、途中で前記のような不活性ガ
スに切り替えることができる。
り、焼結体の空孔率を低減することができる。この焼結
体の空孔率は、7%未満が好ましく、5%未満がより好
ましい。空孔率の低減は、すなわち焼結体の高密度化に
寄与するとともに、高強度、高い寸法精度、焼結欠陥の
防止、良好な外観性が得られ、また、焼結の効率が良
く、より短い焼結時間で焼結を行うことができ、生産性
が向上する。
ってもよい。例えば、焼結条件の異なる1次焼結と2次
焼結を行うことができる。この場合、2次焼結の焼結温
度を、1次焼結の焼結温度より高い温度とすることがで
きる。これにより、焼結の効率がさらに向上し、空孔率
の更なる低減を図ることができる。
は、以後の脱脂および焼結による成形体の収縮分を見込
んで決定加工されるが、その一例を挙げれば、焼結後の
ネジ部6の外径は、3mm以上が好ましく、5〜20mm程
度がより好ましい。ネジ部6の外径が小さすぎる場合、
ネジの強度が低下し、比較的長い場合に折れやすい。
る成形体の収縮分を見込んで決定される。焼結後の中空
孔の直径は、特に限定されないが、1.5mm以下が好ま
しく、0.3〜1.3mm程度がより好ましい。中空孔の
直径が大きすぎる場合、比較的小径のネジの場合、焼結
体(ネジ)の肉厚が相対的に薄くなり、強度が不足する
ことがある。
工程[1A]の前工程、工程[1A]〜[4A]の間に
存在する中間工程、または工程[4A]の後工程が存在
していてもよい。
施形態について説明する。
実施形態を示す工程図である。この第2実施形態は、成
形体の脱脂後、機械加工を施すものであり、その他は、
前記第1実施形態と同様である。
めた機械加工を施す。
と同様のものが挙げられる。
め、原料粉末の組成にかかわらず、このような機械加工
を容易に行うことができる。すなわち、加工性に優れて
いる。従って、ネジ加工をするにしても、その形状や寸
法をコントロールし易く、寸法精度が向上する。また、
焼結体に対し加工を行う場合に比べ、複雑で微細な形状
の加工にも有利である。
程[2A]で述べたのと同様である。
工程[1B]の前工程、工程[1B]〜[4B]の間に
存在する中間工程、または工程[4B]の後工程が存在
していてもよい。
施形態について説明する。
実施形態を示す工程図である。この第3実施形態は、焼
結処理後に成形体に機械加工を行うものであり、その他
は、前記第1実施形態と同様である。以下、各図を参照
しつつ説明する。
めた機械加工を施す。
と同様のものが挙げられる。
の分散性が向上しているので、このような焼結体に対し
機械加工を施す場合、脱脂前の成形体や押出加工前の成
形体に対し機械加工する場合に比べ、完成した焼結体に
おける機械加工は、ネジの形状、寸法の変動が少なく、
特にネジ部6に関する寸法誤差が小さくなり、寸法精度
が向上する。
程[2A]で述べたのと同様である。
工程[1C]の前工程、工程[1C]〜[4C]の間に
存在する中間工程、または工程[4C]の後工程が存在
していてもよい。
施形態について説明する。
実施形態を示す工程図である。この第4実施形態は、成
形体の1次焼結(仮焼結)後、仮焼結体にネジ加工を含
む機械加工を施すものであり、その他は、前記第1実施
形態と同様である。以下、各図を参照しつつ説明する。
次焼結し、金属焼結体およびセラミックス焼結体を製造
する。
点が拡散結合した状態にあるまで行なわれるのが好まし
い。このような1次焼結を行うことにより、形状安定性
が増し、以後の工程で、成形体(1次焼結体)の崩壊、
欠損、ひび割れ等の欠陥の発生をより確実に防止するこ
とができ、ハンドリング性が向上する。
属組成がNiまたはNi系合金の場合、好ましくは75
0〜1300 ℃程度、より好ましくは850〜125
0℃程度とされ、FeまたはFe系合金の場合、好まし
くは700〜1300℃程度、より好ましくは800〜
1250℃程度とされ、TiまたはTi系合金の場合、
好ましくは700〜1200℃程度、より好ましくは8
00〜1150℃程度とされる。
ックスの場合、好ましくは800〜1500℃程度、よ
り好ましくは950〜1350℃程度とされ、炭化物系
セラミックスの場合、好ましくは850〜1500℃程
度、より好ましくは950〜1400℃程度とされ、窒
化物系セラミックスの場合、好ましくは800〜150
0℃程度、より好ましくは950〜1300℃程度とさ
れる。
した範囲内または範囲外で、経時的に変動(上昇または
下降)してもよい。
の場合、好ましくは0.2〜6時間程度、より好ましく
は0.5〜4時間程度とされる。
の場合、特に限定されないが減圧(真空)下または非酸
化性雰囲気とされるのが好ましい。これにより、金属の
酸化による特性劣化を防ぐとともに、焼結体の空孔率の
低減に寄与する。原料粉末が酸化物系セラミックスの場
合、大気下または不活性ガス雰囲気とされるのが好まし
い。原料粉末が炭化物系セラミックスまたは窒化物系セ
ラミックスの場合、不活性ガス雰囲気とされるのが好ま
しい。これにより、焼結体の空孔率の低減に寄与する。
金属粉末の場合、1Torr以下(より好ましくは1×10
-2〜1×10-6 Torr )の減圧(真空)下、または1〜
760Torrの窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰
囲気、または1〜760Torrの水素ガス雰囲気であるの
が好ましい。原料粉末が酸化物系セラミックスの場合、
1〜760Torrの窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガ
ス雰囲気、または1〜760Torrの大気雰囲気であるの
が好ましい。原料粉末が炭化物系セラミックスまたは窒
化物系セラミックスの場合、1〜760Torrの窒素ガ
ス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気であるのが好ま
しい。
てもよい。例えば、最初に1×10-2〜1×10-6 Tor
r の減圧(真空)下とし、途中で前記のような不活性ガ
スに切り替えることができる。
り、空孔率の低減すなわち焼結体の高密度化に寄与す
る。
加工 1次焼結後の成形体に対し、所定の機械加工を施す。
と同様のものが挙げられる。
べて硬度が低いため、原料粉末の組成にかかわらず、こ
のような機械加工を容易に行うことができる。すなわ
ち、加工性に優れている。従って、ネジ加工するにして
も、その形状や寸法をコントロールし易く、脱脂された
成形体や押出加工された成形体に比べ、寸法精度が向上
する。また、完全な焼結体(本焼結)に対し加工を行う
場合に比べ、複雑で微細な形状の加工にも有利である。
ジの寸法は、以後の2次焼結による1次焼結体の収縮分
を見込んで決定される。
形成する。この場合、空隙は消滅し、全体として緻密
な、すなわち高密度、低空孔率の焼結体が得られる。
属組成がNiまたはNi系合金の場合、好ましくは95
0〜1500 ℃程度、より好ましくは1000〜14
50℃程度とされ、FeまたはFe系合金の場合、好ま
しくは1000〜1500℃程度、より好ましくは10
50〜1450℃程度とされ、TiまたはTi系合金の
場合、好ましくは950〜1500℃程度、より好まし
くは1000〜1450℃程度とされる。この場合、前
記1次焼結に比べ、焼結温度が高いのが好ましい。
ックスの場合、好ましくは1300〜2000℃程度、
より好ましくは1400〜1850℃程度とされ、炭化
物系セラミックスの場合、好ましくは1400〜215
0℃程度、より好ましくは1500〜2150℃程度と
され、窒化物系セラミックスの場合、好ましくは130
0〜1900℃程度、より好ましくは1400〜185
0℃程度とされる。この場合も、前記1次焼結に比べ、
焼結温度が高いのが好ましい。
した範囲内または範囲外で、経時的に変動(上昇または
下降)してもよい。
の場合、好ましくは0.5〜8時間程度、より好ましく
は1〜5時間程度とされる。
の場合、特に限定されないが減圧(真空)下または非酸
化性雰囲気とされるのが好ましい。これにより、金属の
酸化による特性劣化を防ぐとともに、焼結体の空孔率の
低減に寄与する。原料粉末が酸化物系セラミックスの場
合、大気下または不活性ガス雰囲気とされるのが好まし
い。原料粉末が炭化物系セラミックスまたは窒化物系セ
ラミックスの場合、不活性ガス雰囲気とされるのが好ま
しい。これにより、焼結体の空孔率の低減に寄与する。
金属粉末の場合、1Torr以下(より好ましくは1×10
-2〜1×10-6 Torr )の減圧(真空)下、または1〜
760Torrの窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰
囲気、または1〜760Torrの水素ガス雰囲気であるの
が好ましい。原料粉末が酸化物系セラミックスの場合、
1〜760Torrの窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガ
ス雰囲気、または1〜760Torrの大気雰囲気であるの
が好ましい。原料粉末が炭化物系セラミックスまたは窒
化物系セラミックスの場合、1〜760Torrの窒素ガ
ス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気であるのが好ま
しい。
てもよい。例えば、最初に1×10-2〜1×10-6 Tor
r の減圧(真空)下とし、途中で前記のような不活性ガ
スに切り替えることができる。
囲気は、1次焼結におけるそれと同一でも異なっていて
もよい。
り、空孔率の低減すなわち焼結体の高密度化に寄与する
とともに、高い寸法精度が得られ、また、焼結を複数回
に分けて行うことにより、焼結の効率が向上し、より短
い焼結時間で焼結を行うことができ、生産性が向上す
る。
工程[1D]の前工程、工程[1D]〜[5D]の間に
存在する中間工程、または工程[5D]の後工程が存在
していてもよい。
施例について説明する。
イズ法により製造された平均粒径10μmのNi合金
(組成:Ni−5wt%Fe−16wt%Cr−16wt%M
o−4wt%W合金)粉末を用意した。
(PS):2.7wt%、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA):2.7wt%およびパラフィンワックス:
2.3wt%から構成される結合材と、ジブチルフタレー
ト(可塑剤):1.3wt%とを混合し、これらを混練機
にて100℃×1時間の条件で混練した。
の長さに切断し、外径φ7.9mm、孔径φ0.8mm、長
さ170mm(焼結後の目標寸法:外径φ7mm、孔径φ
0.7mm、長さ150mm)の棒状の成形体(50個)を
製造した。押出成形時における成形条件は、シリンダー
温度140℃、成形金型温度70℃、押出圧力150kg
f/cm2、押出速度10mm/secであった。
ジ加工、孔あけ加工等の機械加工を施し、ネジ形状の成
形体とした。
脱脂処理を行った。脱脂条件は、760Torr(常圧)の
窒素雰囲気下で、450℃×1時間保持した。
いて焼結を行い、焼結体を得た。焼結条件は、760To
rr(常圧)のArガス雰囲気中で、1300℃×3時間
とした。
機械加工を施した以外は、実施例1と同様にしてネジを
製造した。
機械加工を施した以外は、実施例1と同様にしてネジを
製造した。
結)と2次焼結(本焼結)に分け、1次焼結条件を1×
10-4Torrの減圧下で1100℃×3時間とし、2次焼
結条件を760Torr(常圧)のArガス雰囲気中で12
80℃×2時間とした。また、1次焼結体(仮焼結体)
に対して前記と同様の機械加工を施した以外は、実施例
1と同様にしてネジを製造した。
イズ法により製造された平均粒径8μmのステンレス合
金(SUS310S/組成:Fe−20wt%Ni−25
wt%Cr合金)粉末を用意した。
(PS):1.8wt%、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA):1.8wt%およびパラフィンワックス:
1.6wt%から構成される結合材と、ジブチルフタレー
ト(可塑剤):0.8wt%とを混合し、これらを混練機
にて90℃×1.5時間の条件で混練した。
の長さに切断し、外径φ11.4mm、孔径φ1.4mm、
長さ114mm(焼結後の目標寸法:外径φ10mm、孔径
φ1.2mm、長さ100mm)の棒状の成形体(50個)
を製造した。押出成形時における成形条件は、シリンダ
ー温度140℃、成形金型温度70℃、押出圧力80kg
f/cm2、押出速度5mm/secであった。
ジ加工、孔あけ加工等の機械加工を施し、ネジ形状の成
形体とした。
脱脂処理を行った。脱脂条件は、760Torr(常圧)の
窒素雰囲気下で、500℃×1時間保持した。
いて焼結を行い、焼結体を得た。焼結条件は、760To
rr(常圧)のArガス雰囲気中で、1330℃×3時間
とした。
機械加工を施した以外は、実施例5と同様にしてネジを
製造した。
機械加工を施した以外は、実施例5と同様にしてネジを
製造した。
結)と2次焼結(本焼結)に分け、1次焼結条件を10
TorrのArガス雰囲気中で1200℃×2時間とし、2
次焼結条件を760Torr(常圧)のArガス雰囲気中で
1310℃×2時間とした。また、1次焼結体(仮焼結
体)に対して前記と同様の機械加工を施した以外は、実
施例5と同様にしてネジを製造した。
霧熱分解法により製造された平均粒径1μmのイットリ
ア部分安定化ジルコニア(組成:ZrO2−5.5wt%
Y2O3)粉末を用意した。
スチレン(PS):4.5wt%、エチレン−酢酸ビニル
共重合体(EVA):4.5wt%およびパラフィンワッ
クス:3.9wt%から構成される結合材と、ジブチルフ
タレート(可塑剤):2.1wt%とを混合し、これらを
混練機にて110℃×1時間の条件で混練した。
の長さに切断し、外径φ9.0mm、孔径φ1.5mm、長
さ128.5mm(焼結後の目標寸法:外径φ7mm、孔径
φ1.2mm、長さ100mm)の棒状の成形体(50個)
を製造した。押出成形時における成形条件は、シリンダ
ー温度140℃、成形金型温度70℃、押出圧力100
kgf/cm2、押出速度3mm/secであった。
ジ加工、孔あけ加工等の機械加工を施し、ネジ形状の成
形体とした。
脱脂処理を行った。脱脂条件は、760Torr(常圧)の
窒素雰囲気下で、450℃×1時間保持した。
いて焼結を行い、焼結体を得た。焼結条件は、760To
rr(常圧)のArガス雰囲気中で、1450℃×3時間
とした。
の機械加工を施した以外は、実施例9と同様にしてネジ
を製造した。
の機械加工を施した以外は、実施例9と同様にしてネジ
を製造した。
結)と2次焼結(本焼結)に分け、1次焼結条件を76
0Torr(常圧)のArガス雰囲気中で1000℃×3時
間とし、2次焼結条件を760Torr(常圧)のArガス
雰囲気中で1425℃×2時間とした。また、1次焼結
体(仮焼結体)に対して前記と同様の機械加工を施した
以外は、実施例9と同様にしてネジを製造した。
焼結体を多方向に切断し、それらの切断端面を目視観察
し、焼結欠陥の有無の結果を表1に示す。
ジ)のネジ部分の直径の寸法誤差(目標寸法に対する誤
差:各30個の平均値)を測定した結果を表1に示す。
ジは、いずれも焼結欠陥は認められず、良好な品質の焼
結体(ネジ)であることが確認された。また、実施例1
〜12の各ネジの寸法誤差は、いずれも小さく、高い寸
法精度を示すことが認められた。
望の中空孔を容易に形成でき、加工性に優れ、高い寸法
精度を有する高密度なネジを製造することができる。
の加工や硬質材料に対する加工も可能となり、ネジの用
途、機能の拡大が図れる。
示す工程図である。
示す工程図である。
示す工程図である。
示す工程図である。
例を示す平面図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 原料粉末を含むコンパウンドを用いて押
出成形により中空孔を有する棒状の成形体を成形する工
程と、 前記成形体に対しネジ加工を含む機械加工を施す工程
と、 前記加工が施された成形体に対し脱脂する工程と、 前記脱脂体を焼結して焼結体を得る工程とを有すること
を特徴とするネジの製造方法。 - 【請求項2】 原料粉末を含むコンパウンドを用いて押
出成形により中空孔を有する棒状の成形体を成形する工
程と、 前記成形体に対し脱脂する工程と、 前記脱脂体に対しネジ加工を含む機械加工を施す工程
と、 前記加工された脱脂体を焼結して焼結体を得る工程とを
有することを特徴とするネジの製造方法。 - 【請求項3】 原料粉末を含むコンパウンドを用いて押
出成形により中空孔を有する棒状の成形体を成形する工
程と、 前記成形体に対し脱脂する工程と、 前記脱脂体を焼結して焼結体を得る工程と、 前記焼結体に対しネジ加工を含む機械加工を施す工程と
を有することを特徴とするネジの製造方法。 - 【請求項4】 原料粉末を含むコンパウンドを用いて押
出成形により中空孔を有する棒状の成形体を成形する工
程と、 前記成形体に対し脱脂する工程と、 前記脱脂体に対し仮焼結して1次焼結体を得る工程と、 前記1次焼結体に対しネジ加工を含む機械加工を施す工
程と、 前記加工された1次焼結体に対し本焼結して2次焼結体
を得る工程とを有することを特徴とするネジの製造方
法。 - 【請求項5】 前記中空孔の直径が、1.5mm以下であ
る請求項1ないし4のいずれかに記載のネジの製造方
法。 - 【請求項6】 前記押出成形の押出圧力は、1000kg
f/cm2以下である請求項1ないし5のいずれかに記載の
ネジの製造方法。 - 【請求項7】 前記原料粉末は、金属粉末またはセラミ
ックス粉末である請求項1ないし6のいずれかに記載の
ネジの製造方法。 - 【請求項8】 前記最終的に得られる焼結体の空孔率が
7%未満である請求項1ないし7のいずれかに記載のネ
ジの製造方法。
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