JP2001047459A - 樹脂封止装置 - Google Patents

樹脂封止装置

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JP2001047459A
JP2001047459A JP11226946A JP22694699A JP2001047459A JP 2001047459 A JP2001047459 A JP 2001047459A JP 11226946 A JP11226946 A JP 11226946A JP 22694699 A JP22694699 A JP 22694699A JP 2001047459 A JP2001047459 A JP 2001047459A
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resin
plunger
cavity
sealing device
pot
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JP11226946A
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English (en)
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Masakazu Tawara
政和 田原
Toshiyuki Ebara
俊行 江原
Kazuhiko Hatakawa
和彦 畑川
Sadayuki Ito
貞行 伊藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低圧力、低型締めで、しかも成形時間を短縮
でき、ボイドの生じにくい、そして封止樹脂の使用量を
抑えることができ、更に、被成形物の厚みや封止樹脂の
変動にも対応できる樹脂封止装置を得ること。 【解決手段】 本発明の樹脂封止装置1は、金型12を
構成する下金型122のキャビティ7のキャビティ面7
1の中央部にポット15の樹脂注入口81が直接開口
し、その樹脂注入口81側とは反対側から、前記ポット
15内で溶融した樹脂Rをキャビティ7内に注入するプ
ランジャ16が摺動自在に、そしてポット15の内壁と
気密状態で装着されており、そして、そのプランジャ1
6に緩衝手段283が組み込まれて構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子のよう
な電子部品を樹脂で封止するための樹脂封止装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、高密度に集積された半導
体素子のような電子部品を樹脂封止する場合には、可動
する上金型と固定の下金型とから構成されている金型に
形成されている複数個のキャビティ内に電子部品を所定
の位置関係で収容し、共通の一つのポットで樹脂タブレ
ットを溶融して、その溶融樹脂を前記ポットと連通して
いるランナー及びゲートを通じて前記各キャビティにプ
ランジャで押し出し、注入してキャビティ内の前記各電
子部品を所定の形状に被覆して樹脂封止(パッケージ)
する樹脂封止装置が用いられている。
【0003】このような構造の樹脂封止装置では、前記
ポット部分やランナー部分にカル部が必然的に形成され
るため、ランナー部分に溜まった封止樹脂と共にそのカ
ル部で溜まった分の封止樹脂が無駄になっていた。
【0004】このような樹脂封止装置を改善するため
に、本出願人は特開平10−119082に開示されて
いるような発明の樹脂封止装置を出願した。即ち、この
樹脂封止装置は、可動する上金型と固定の下金型との間
にキャビティを形成し、このキャビティ内に封止樹脂を
注入して成形し、成形品をエジェクターピンにより突き
出す構成の樹脂封止装置において、前記エジェクターピ
ンのエジェクターガイド通路内に封止樹脂を挿入し、加
熱、溶融した前記封止樹脂を前記エジェクターピンによ
りキャビティ内に注入する構成のものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この公開さ
れた発明の樹脂封止装置は、エジェクターガイド通路及
びエジェクターピンを利用して樹脂をキャビティ内に注
入する構造を採っていることから、 1.金型の耐久性がなくなり、逆にメンテナンスコスト
が高くなる 2.エジェクターピンの太さを或る程度細く設定しない
と、エジェクターピンをエジェクターガイドの通路内で
円滑に摺動させることができない 3.エジェクターピンの太さが細いと、溶融樹脂をキャ
ビティ内に注入するのに高圧力を必要とし、そして注入
時間が掛かる 4.エジェクターピンとエジェクターガイド通路との間
に隙間があるため、その隙間に溶融樹脂が浸潤し、その
溶融樹脂が硬化すると、エジェクターピンが動かなくな
る 5.エジェクターガイドはキャビティ面の中央部に開口
しているとは限らず、周辺部に開口しているため、溶融
樹脂がキャビティ内に円滑に流れず、ボイドが生じやす
い 6.封止樹脂の注入速度を調整できない 7.各キャビティに装着される被成形物の厚みの変化に
対応できない 8.各キャビティに対応するポットに収容されるタブレ
ット状封止樹脂或いは粉末状封止樹脂の容量の変動に対
応できないなどの課題がある。
【0006】本発明はこれらの課題を解決しようとする
ものであって、低圧力、低型締めで、しかも成形時間を
短縮でき、ボイドの生じにくい、そして封止樹脂の使用
量を抑えることができ、更に、被成形物の厚みや封止樹
脂の変動にも対応できる樹脂封止装置を得ることを目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】それ故、請求項1に記載
の発明の樹脂封止装置では、金型に形成された複数個の
キャビティにポットの樹脂注入口をそれぞれ直接開口さ
せ、前記各ポットの前記樹脂注入口側とは反対側から、
前記各ポット内で溶融した樹脂を前記各キャビティに注
入させるプランジャをそれぞれ摺動自在に、そして前記
各ポットの内壁と気密状態で装着し、それら各プランジ
ャの一部分に緩衝手段を装着して構成することにより、
前記課題を解決している。また、請求項2に記載の発明
の樹脂封止装置では、金型に形成された複数個のキャビ
ティのキャビティ面の中央部にポットの樹脂注入口をそ
れぞれ直接開口し、前記各ポットの前記樹脂注入口側と
は反対側から、前記各ポット内で溶融した樹脂を前記各
キャビティに注入するプランジャをそれぞれ摺動自在
に、そして前記各ポットの内壁と気密状態で装着し、そ
れら各プランジャの一部分に緩衝手段を装着し、そして
前記溶融樹脂の各キャビティへの前記各プランジャによ
る注入の押圧力と押圧速度を調整する押圧調整装置を具
備せしめて、前記課題を解決している。そしてまた、請
求項3に記載の発明の樹脂封止装置では、請求項1及び
請求項2に記載の樹脂封止装置における前記各プランジ
ャを共通の押圧プレートで支持し、前記各プランジャに
装着されている前記各緩衝手段を前記押圧プレート内の
前記各プランジャ部分に装着するように構成して、前記
課題を解決している。そして更にまた、請求項4に記載
の発明の樹脂封止装置では、請求項1及び請求項2に記
載の樹脂封止装置における前記各プランジャを、アウタ
ーロッドと、それらのアウターロッドの先端部に形成し
た円筒内に装着され、先端部が樹脂押圧部であるインナ
ーロッドとから構成し、前記円筒内の底部と前記インナ
ーロッドの樹脂押圧部とは反対側の端部との間に緩衝手
段を介在せしめた構造を採って、前記課題を解決してい
る。
【0008】従って、請求項1に記載の発明によれば、
被成形物の厚みに変動があっても、また、ポット内の封
止樹脂に容量の変動があっても、定圧成形を行うことが
できる。また、請求項2に記載の発明によれば、キャビ
ティへの封止樹脂の注入口を必要に応じて大口径化で
き、ポット内の封止樹脂をキャビティの中央部から低圧
力、迅速に注入でき、しかも被成形物の厚みに変動があ
っても、また、ポット内の封止樹脂に容量の変動があっ
ても、定圧成形を行うことができる。そしてまた、請求
項3に記載の発明によれば、プランジャが封止樹脂をキ
ャビティ内に充填させた時、ポット内の封止樹脂の材料
重量の違いの変化に個別に対応できる。また、押圧プレ
ートの移動距離は全箇所で同一であり、プランジャが緩
衝手段によって、個別に封止樹脂に圧力を加えることが
でき、封止樹脂内のボイドやひけを無くすことができ
る。更にまた、請求項4に記載の発明によれば、成形し
ようとする被成形物の大きさや、封止樹脂の種類、容量
に対応して、緩衝手段を内蔵したプランジャを選択、交
換することにより個別に対処することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態の
樹脂封止装置を、図1乃至図5を用いて説明する。図1
は本発明の一実施形態の樹脂封止装置の要部の断面図、
図2は図1に示した樹脂封止装置の主要部の拡大断面
図、図3は図1に示した樹脂封止装置の押圧調整装置の
一部断面側面図、図4は図3に示した押圧調整装置の一
部拡大断面側面図、図5は図1に示した樹脂封止装置に
より溶融樹脂を注入した場合に金型のキャビティ内を流
れる様子を説明するためのキャビティ部分の平面図、図
6は本発明の他の実施形態の樹脂封止装置の金型を示し
ていて、同図Aはその平面図、同図Bはその側面図、そ
して図7は図6に示した樹脂封止装置に用いて好適なプ
ランジャの構造を部分的に示した断面側面図である。
【0010】先ず、図1乃至図5を用いて本発明の樹脂
封止装置の構造、構成を説明する。図1において、符号
1は全体として本発明の樹脂封止装置を指す。この樹脂
封止装置1は、金型12、ヒータプレート13、14、
ポット15、プランジャ16、テーブル2などから構成
されている。
【0011】前記金型12は上金型121と下金型12
2とから構成されており、図1において、上金型121
の上方と下金型122の下方には、それぞれヒータプレ
ート13、14が配設されている。それぞれのヒータプ
レート13、14の孔131、141には、それぞれヒ
ータが内蔵されているが、図1では省略されている。前
記上金型121と前記下金型122との間には、図示の
例では、上金型121の内面に対向する下金型122の
内面に、被成形物P、例えば、電子部品を樹脂で封止
し、所定の形状に封止し、パッケージに成形するための
キャビティ7が形成されている。図1には、1個のキャ
ビティ7しか示していないが、図2に拡大して示したよ
うに、通常、同一の形状の複数個のキャビティ7が形成
されている。
【0012】前記下金型122には、図2にも拡大して
示したように、その下金型122のキャビティ7の内面
(以下、「キャビティ面」と記す)71の中央部に開口
する貫通孔が開けられており、また、前記ヒータプレー
ト14にも、前記貫通孔に一致して同一径の貫通孔が開
けられており、それらの内周面には共通の中空状ブッシ
ュ8が嵌め込まれている。このブッシュ8の前記キャビ
ティ7側の開口は樹脂注入口81となり、そのブッシュ
8の上方部分を封止樹脂Rを溶融するポット15として
いる。
【0013】そして、このブッシュ8の中には、前記キ
ャビティ7の前記樹脂注入口81側とは反対側から、前
記ポット15内で溶融した樹脂Rを前記キャビティ71
に注入するプランジャ16が摺動自在に、そして少なく
とも前記ポット15の内壁と気密状態で装着されてい
る。このプランジャ16は、プランジャロッド161
と、このプランジャロッド161の先端部にねじ込んで
取り付けられ、前記ブッシュ8の内径とほぼ同一の直径
のスリーブ162とから構成されている。
【0014】このプランジャ16は、図3に示したよう
な機構の押圧調整装置20で押圧力と押圧速度とが調整
されて押圧される。即ち、この押圧調整装置20は、プ
ランジャ16の上下運動の速度を制御するためのモータ
22とプランジャ16を一定の押圧力で押圧するための
エアシリンダ23とを中心にして構成されている。な
お、図3にはプランジャ16(プランジャロッド16
1)は1本しか示していないが、実際には複数本のプラ
ンジャロッド161が同時に押圧されるものであること
を予め断っておく。
【0015】前記フレーム21の上面には、また、所定
の間隔を開けて複数本の第1ガイドポスト24が垂直に
配設されており、これらの第1ガイドポスト24には、
第1可動プレート25が第1ガイドポスト24に案内さ
れて上下動できるように取り付けられている。
【0016】また、この第1可動プレート25には、前
記エアシリンダ23が固定されている。更にまた、この
第1可動プレート25の上面には、所定の間隔を開けて
複数本の第2ガイドポスト26が垂直に配設されてお
り、これらの第2ガイドポスト26には、第2可動プレ
ート27が第2ガイドポスト26に案内されて上下動で
きるように取り付けられている。第1ガイドポスト24
と第2ガイドポスト26とは互いに平行に、そして第1
可動プレート25と第2可動プレート27とも、互いに
平行になるように取り付けられている。前記第2ガイド
ポスト26には、また、第3可動プレート28が前記第
2可動プレート27と互いに平行に、かつ上下に摺動で
きるように取り付けられている。この第3可動プレート
28は、図3においては簡略化されて示されているが、
この詳細な構造は図4を用いて後記する。
【0017】前記モータ22は前記第1可動プレート2
5に固定されており、前記エアシリンダ23は前記第2
可動プレート27に固定されておいる。また、前記モー
タ22の回転軸221にはボールねじ223がカップリ
ング222で接続されている。このボールねじ223は
前記第2可動プレート27に取り付けられていて、第2
可動プレート27を上下方向に移動させる部材である。
更にまた、前記エアシリンダ23のロッド231の先端
部は前記第3可動プレート28に固定されている。その
エアシリンダ23には、エアアキュムレータ232が接
続されている。そして前記プランジャ16の下端部が第
3可動プレート28にねじ281などで固定されてい
る。
【0018】前記第3可動プレート28は、図4に示し
たように、厚みの薄いカバープレート281と厚みが厚
いホルダプレート282とからなる二重構造で構成され
ており、カバープレート281にはプランジャロッド1
61が円滑に摺動できる貫通孔2811が開けられてい
る。また、ホルダプレート282には、前記貫通孔28
11の直径より大きい直径の円筒状の収納孔2821と
ホルダプレート282の背面から前記収納孔2821に
届き、その直径よりも大きい直径の雌ねじ用のねじ孔2
822が形成されている。
【0019】前記ホルダプレート282の前記収納孔2
821には、ばねのような弾性体、ダッシュポットのよ
うな粘性体、摩擦体、或いはそれらを組み合わせたもの
などの緩衝手段283が収容されていて、それらの背後
から前記ねじ孔2822に雌ねじ284をねじ込んで閉
鎖されている。また、前記プランジャロッド161の下
端部はカバープレート281の貫通孔2811を貫通し
て、ホルダプレート282の収納孔2821に挿入さ
れ、前記緩衝手段283の上端部に当接した状態で取り
付けられている。このような組立状態で前記カバープレ
ート281とホルダプレート282とを不図示のボルト
などで締結されている。
【0020】このように前記プランジャ16及びこれら
を押圧する前記第3可動プレート28を構成することに
より、それぞれのキャビティ7に収容された被成形物P
の厚みに差があっても、また、それぞれのポット15に
装填されるタブレット状の樹脂Rの厚みや粉末状の樹脂
Rの量に差があっても、それらの差による微細な押圧力
の変化を前記緩衝手段283で吸収することができ、定
圧成形を行うことができる。なお、被成形物Pは、通
常、同一の構造のものであるが、それらの加工時に加工
誤差が生じ、厚みに若干差が発生する場合がある。ま
た、タブレット状樹脂にも、加工誤差による厚みに若干
差が生じており、粉末状樹脂にも容量に若干差が生じて
いるものであることを付言しておく。
【0021】なお、図3において、符号29は他のエア
シリンダを指し、フレーム21の下面に固定されてい
て、そのプランジャ291の先端部は第1可動プレート
25に固定されている。このエアシリンダ29は前記プ
ランジャ16をテーブル2の下まで下げ、金型12の着
脱を容易にするためのプランジャ16のセット用エアシ
リンダであって、本発明には直接関係がないので、詳細
な説明は省略する。
【0022】次に、前記のように構成された本発明の樹
脂封止装置1の動作を説明する。先ず、上金型121を
上昇させて金型12を開き、そしてプランジャ16が下
がってポット15が形成されている状態の時に、所定量
の樹脂タブレットまたは粉末状樹脂Rを前記ポット15
内に入れ、上金型121を降ろして下金型122に締め
付け、前記両ヒータプレート13、14を作動させて、
上金型121及び下金型122を所定の温度で加熱する
と同時に、ポット15をも加熱し、封止樹脂Rを加熱す
る。所定の温度になった熱で封止樹脂Rが溶融すると、
前記エアシリンダ23を作動させ、後記する一定の圧力
と上昇速度でプランジャ16を上昇させる。そのプラン
ジャ16の先端はポット15内で溶融されている樹脂R
を前記樹脂注入口81からキャビティ7内に押し出し、
注入し、充填する。この充填された封止樹脂Rが硬化
後、金型12を開き、パッケージされた電子部品などの
被成形物P取り出す。
【0023】前記のプランジャ16による溶融樹脂の押
圧は所定の押圧力の下で所定の押圧速度で行われる。先
ず、ポット15内の溶融樹脂Rを所定の押圧力で押し出
すには、予め判っている封止樹脂の量や粘度に見合った
押圧力で押し出すことができるように、前記エアアキュ
ムレータ232でエアシリンダ23の圧力を調整し、そ
のエアシリンダ23のロッド231の突出長さを調節し
て、前記第3可動プレート28の上下位置を調整して行
う。
【0024】次に、前記プランジャ16の押圧速度はモ
ータ22の回転数を、そしてボールねじ223の回転数
を調整して設定することができる。このボールねじ22
3が一定の回転数で回転すると、第2可動プレート27
が所定の速度で上下動し、エアシリンダ23のロッド2
31が固定されている第3可動プレート28を前記所定
の速度で上下動させることができ、従って、プランジャ
16を所定の速度で上下動させることができる。
【0025】また、前記のように、キャビティ7内に装
着された複数個の被成形物Pの間に厚みの変動や、それ
ぞれのポット15に収容された樹脂Rの容量に変動があ
った場合には、前記緩衝手段283の存在により、それ
ぞれのプランジャ16を個別に微細に動かすことがで
き、従って定圧成形を行うことができる。例えば、被成
形物Pが薄い場合や封止樹脂の容量が不足した場合に
は、緩衝手段283の弾性によってプランジャ16がそ
の分上昇する。
【0026】以上、説明したような動作を繰り返すこと
により、所望の数の成形品を得ることができる。前記の
ように、本発明の樹脂封止装置1によって、溶融樹脂R
をキャビティ7内に注入すると、図5の矢印で示したよ
うに、キャビティ7の中央部に設けられている樹脂注入
口81からキャビティ7の周辺へ均等に流れ出し、最終
的には四隅のガス抜き溝123の所まで溶融樹脂Rが流
れる。これによってボイドの発生や、被成形物(電子部
品)PがICチップである場合には、そのワイヤー間の
ショートを防止することができる。
【0027】図6に本発明の他の実施形態の樹脂封止装
置1Aを示した。この樹脂封止装置1Aは、被成形物P
の大きさが異なるサイズのものを成形するためのもので
あって、1個の下金型122Aに異なるサイズの複数個
のキャビティ7A、7B、7C・・・が形成されてお
り、それらのキャビティ7A、7B、7C・・・の直下
には、それぞれのキャビティ面の中央部に樹脂注入口が
位置するようにポット15A、15B、15C・・・が
形成されていて、そしてそれぞれのポット15A、15
B、15C・・・の背後にプランジャ16A、16B、
16C・・・が配設されている。
【0028】このような構造の下金型122Aを用いる
場合のプランジャ16A、16B、16C・・・として
は、図7に示したような構造で構成してもよい。即ち、
この構造のプランジャ16A(プランジャ16B、16
Cも同様であるので代表して16Aで表す)は前記プラ
ンジャロッド161をアウターロッドとするならば、こ
の上端部を円筒構造として、この円筒内に緩衝手段28
3とインナーロッド163を組み込んだ構造で構成され
ている。このような構造のプランジャ16Aは前記イン
ナーロッド163がポット15A内で溶融している樹脂
Rを直接押圧してキャビティ7A内に注入するものとな
る。
【0029】図6に示した樹脂封止装置1Aには、前記
のような構造のプランジャ16A、、16B、16C・
・・を、前記キャビティ7A、7B、7C・・・及びポ
ット15A、15B、15C・・・の位置及び数に対応
して、図3に示した押圧調整装置20の第3可動プレー
ト28に連結しておけばよい。本発明の樹脂封止装置1
Aは、このように構成することにより、適正、適量の樹
脂Rで樹脂成形することができる他、被成形物Pa、P
b、Pc・・・の厚みの違い、封止樹脂の容量の違いに
応じた圧力の変化でインナーロッド163を押圧し、前
記前記の実施形態の樹脂封止装置1と同様の作用効果を
得ることができる。
【0030】以上の説明から明らかなように、本発明の
樹脂封止装置は、従来の樹脂封止装置に見受けられたカ
ル、ランナー、ゲートを無くすことができ、封止樹脂の
使用量を削減できる他、ポットの樹脂注入口をキャビテ
ィに直接開口し、しかもその樹脂注入口の開口をキャビ
ティ面の面積の許される範囲まで大きく形成することが
できることから、樹脂の溶融に有利な薄くて大きな直径
のタブレット状樹脂を使用できるため、低圧力で樹脂を
溶融でき、溶融時間の短縮及び充填速度を速くすること
ができて、溶融樹脂のキャビティへの注入を円滑に行う
ことができる。しかも、低圧力で樹脂の充填ができるの
で、低い型締め力で上型、下型を締め付け、成形するこ
とができる。
【0031】また、溶融樹脂の注入をキャビティ面の中
央部から注入するように構成できるため、注入された溶
融樹脂が中央部から周辺部へ流れ、キャビティ内などに
存在していたエアをキャビティの中央部から周辺部へ均
一に押し出すことができ、従って、均一な樹脂封止がで
き、ボイドの発生を防止することができる。また、ポッ
トが中央部に開口していることから、前記ワイヤ間隔、
エア抜き方向、樹脂の充填時間の短縮に有利となる。更
にまた、エア溜まりが少ないので、低圧力での樹脂の充
填成形ができ、成形物への樹脂滓の付着を無くすことが
できる。そして金型に僅かなエアベントを加工するだけ
でよくなる。
【0032】更にまた、溶融樹脂をプランジャで押し出
すように構成しているため、キャビティの容積、被封止
物の大きさ、封止樹脂の種類に応じてプランジャの押圧
力、押圧速度を微細に調整することができる。そして更
にまた、溶融樹脂を緩衝手段が組み込まれたプランジャ
で押し出すように構成しているため、キャビティに装着
された被封止物の厚みや封止樹脂の容量に応じてプラン
ジャが押圧される。そして更にまた、金型に複数個のキ
ャビティ、ポット、プランジャを設けたことにより、複
数の樹脂封止を同時に行うことができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低圧力、低型締め力で定圧成形ができる樹脂封止装置が
得られ、金型の耐久性を向上させることができる。ま
た、樹脂封止装置を小型化、簡略化、低コスト化でき、
そしてメンテナンスの回数を削減でき、更に、樹脂成形
作業の高効率化を図ることができるなど、数々の優れた
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の樹脂封止装置の要部の
断面図である。
【図2】 図1に示した樹脂封止装置の主要部の拡大断
面図である。
【図3】 図1に示した樹脂封止装置の押圧調整装置の
一部断面側面図である。
【図4】 図3に示した押圧調整装置の一部拡大断面側
面図である。
【図5】 図1に示した樹脂封止装置により溶融樹脂を
注入した場合に金型のキャビティ内を流れる様子を説明
するためのキャビティ部分の平面図である。
【図6】 本発明の他の実施形態の樹脂封止装置の金型
を示していて、同図Aはその平面図、同図Bはその側面
図である。
【図7】 図6に示した樹脂封止装置に用いて好適なプ
ランジャの構造を部分的に示した断面側面図である。
【符号の説明】
1…本発明の一実施形態の樹脂封止装置、1A…本発明
の他の実施形態の樹脂封止装置、2…テーブル、7,7
A,7B,7C…キャビティ、71…キャビティ面、8
…ブッシュ、81…樹脂注入口、12…金型、121…
上金型、122…下金型、123…ガス抜き溝、13,
14…ヒータプレート、15…ポット、16,16A…
プランジャ、161…プランジャロッド(アウターロッ
ド)、163…インナーロッド、21…フレーム、22
…モータ、223…ボールねじ、23…エアシリンダ、
231…ロッド、232…エアアキュムレータ、281
…カバープレート、282…ホルダプレート、2821
…収納孔、283…緩衝手段、284…固定手段、P,
Pa,Pb,Pc…被成形物(電子部品)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑川 和彦 東京都品川区北品川6丁目7番35号ソニー 株式会社内 (72)発明者 伊藤 貞行 東京都品川区北品川6丁目7番35号ソニー 株式会社内 Fターム(参考) 4F206 AD02 AH37 AM32 AR022 AR082 JA02 JA07 JB17 JC05 JD04 JF01 JF23 JL02 JM04 JQ06 JQ32 JQ72 JQ81 JT02 JT40 5F061 AA01 BA01 CA21 DA03 DA05 DA06 DA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型に形成された複数個のキャビティに
    ポットの樹脂注入口がそれぞれ直接開口し、前記各ポッ
    トの前記樹脂注入口側とは反対側から、前記各ポット内
    で溶融した樹脂を前記各キャビティに注入するプランジ
    ャがそれぞれ摺動自在に、そして前記各ポットの内壁と
    気密状態で装着されており、該各プランジャの一部分に
    緩衝手段が装着されていることを特徴とする樹脂封止装
    置。
  2. 【請求項2】 金型に形成された複数個のキャビティの
    キャビティ面の中央部にポットの樹脂注入口がそれぞれ
    直接開口し、前記各ポットの前記樹脂注入口側とは反対
    側から、前記各ポット内で溶融した樹脂を前記各キャビ
    ティに注入するプランジャがそれぞれ摺動自在に、そし
    て前記各ポットの内壁と気密状態で装着されており、該
    各プランジャの一部分に緩衝手段が装着されていて、前
    記溶融樹脂の各キャビティへの前記各プランジャによる
    注入の押圧力と押圧速度を調整する押圧調整装置を備え
    ていることを特徴とする樹脂封止装置。
  3. 【請求項3】 前記各プランジャが共通の押圧プレート
    に支持されており、前記各プランジャに装着されている
    前記各緩衝手段が前記押圧プレート内の前記各プランジ
    ャ部分に装着されていることを特徴とする請求項1及び
    請求項2に記載の樹脂封止装置。
  4. 【請求項4】 前記各プランジャがアウターロッドと、
    該アウターロッドの先端部に形成した円筒内に装着さ
    れ、先端部が樹脂押圧部であるインナーロッドとから構
    成されており、前記円筒内の底部と前記インナーロッド
    の樹脂押圧部とは反対側の端部との間に緩衝手段が介在
    していることを特徴とする請求項1及び請求項2に記載
    の樹脂封止装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004096128A (ja) * 2003-11-17 2004-03-25 Oki Electric Ind Co Ltd 半導体装置の製造方法
US7109057B2 (en) 2001-07-27 2006-09-19 Oki Electric Industry Co., Ltd. Sealing apparatus for semiconductor wafer and method of manufacturing semiconductor device by using sealing apparatus

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