JP2001044590A - 配線基板 - Google Patents
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Abstract
高い接続信頼性を有する。 【解決手段】少なくとも有機樹脂を含有する絶縁基板1
と、該絶縁基板1の表面および/または内部に形成され
た複数層の導体配線層2と、該導体配線層2間を電気的
に接続するために絶縁基板1内に設けられたバイアホー
ル導体3とを具備する配線基板において、前記バイアホ
ール導体3をCu−Sn系金属間化合物4を主体とする
導体材料によって形成する。
Description
脂を含有する絶縁基板と、導体材料を充填してなるバイ
アホール導体を具備する配線基板において、バイアホー
ル導体の低抵抗化と接続信頼性の改良に関するものであ
る。
熱硬化性樹脂を含む絶縁基板の表面に導体配線層を形成
した、いわゆるプリント基板が回路基板や半導体素子を
搭載したパッケージ等に適用されている。このようなプ
リント基板において導体配線層を形成する方法として
は、絶縁基板の表面に銅箔を接着した後、これをエッチ
ングして配線パターンを形成する方法、または配線パタ
ーンに形成された銅箔を絶縁基板に転写する方法、絶縁
基板の表面に金属メッキ法によって配線パターンを形成
する方法等が用いられている。
導体配線層をバイアホール導体によって電気的に接続す
ることも行われているが、このバイアホール導体は多層
配線基板の絶縁基板の所定の箇所にドリル等でバイアホ
ールを開けた後に、バイアホール内の内壁にメッキ等を
施すのが一般的である。
メッキ処理を施すのに用いられる薬品が高価であり、処
理時間も長いなど生産性と経済性に難がある。また、内
壁にメッキを施したバイアホール導体は、多層構造にお
ける任意の層間に形成することが難しく、導体配線層の
密度を向上できないという問題がある。
線層を銀、銅、ハンダなどの金属粉末と熱硬化性樹脂や
活性剤とを混合した導体ペーストを用い、これを絶縁基
板の表面に塗布したり、バイアホール内に充填し、積層
して多層化する方法が、特許第2603053号公報、
特公平5−39360号公報、特開昭55−16007
2号公報等にて開示されている。
導体ペーストの充填によるバイアホール導体を形成する
方法では、導電性ペースト中の熱硬化性樹脂成分の量が
多く、またバイアホール導体中において金属粉末間の接
触性が充分でないために、バイアホール導体の導電率が
低いという問題があった。
などの粉末とともに、Pb−Snなどの低融点半田を含
有させて銅粉末間を半田によって接続させてバイアホー
ル導体の導電率を高めることも提案されている。
体中にPb−Snなどの半田そのものが存在すると、リ
フロー工程や信頼性試験時に配線基板が高温に加熱され
た場合、バイアホール導体中の半田成分が溶融して、銅
箔などからなる配線層とバイアホール導体との接続状態
が変化し、導電性が劣化するという問題があった。
少なくとも有機樹脂を含有する絶縁基板を具備し、高導
電率と高い耐熱性を有し、導体配線層との高い接続信頼
性を有するバイアホール導体を具備する配線基板を提供
することを目的とするものである。
ル導体の高導電率化及び耐熱性について検討を重ねた結
果、少なくとも有機樹脂を含有する絶縁基板と、該絶縁
基板の表面および/または内部に形成された複数層の導
体配線層と、該導体配線層間を電気的に接続するために
絶縁基板内に設けられたバイアホール導体とを具備する
配線基板において、前記バイアホール導体をCu−Sn
系金属間化合物を主体とする導体材料によって形成した
ことを特徴とすることによって、上記目的が達成される
ことを見いだした。
ては、少なくともCu3 Snを含有することが望まし
く、前記導体材料におけるSnとCuとのSn/(Cu
+Sn)で表される重量比が0.25〜0.75である
ことが望ましい。
おいて、Cu3 SnとCu6 Sn5との面積比率(Cu
6 Sn5 /Cu3 Sn)が0.30〜0.65であるこ
とが望ましく、さらにバイアホール導体の体積固有抵抗
が1×10-5Ω−cm以下であることが望ましい。
略断面図を図1に示した。本発明の配線基板は、少なく
とも有機樹脂を含有する絶縁層1a〜1dを複数層積層
してなる絶縁基板1を有し、その絶縁基板1の表面およ
び内部には、回路パターンに形成された複数層の導体配
線層2が被着形成されている。そして、異なる層間の導
体配線層2を接続するために、バイアホール導体3が設
けられている。
をCu−Sn系金属間化合物を主体とする導体材料によ
って形成したことが大きな特徴である。特に前記Cu−
Sn系金属間化合物中には少なくともCu3 Snを含有
することが望ましい。
は、Cu−Sn系金属間化合物を主体とするものであ
る。なお、この導体中には、Cu−Sn系金属間化合物
以外にCu、Sn−Zn、Sn−Bi等の他の導体成分
を含有していてもよい。
Cu3 Sn及びCu6 Sn5 があるが、このCu3 Sn
は、CuとSnとが3:1の比率からなる結晶性化合物
であり、本発明によれば、少なくともCu含有量の多い
Cu3 Snを少なくとも存在させることによって、バイ
アホール導体の耐熱性と高電気伝導性を付与することが
できる。なお、本発明においては、Cu6 Sn5 がCu
3 Snとともに存在してもよい。
を促進させるために、バイアホール導体を形成する導体
材料中のSnおよびCuとのSn/(Cu+Sn)で表
される重量比が0.25〜0.75、特に0.30〜
0.70、さらには0.35〜0.65となる割合で含
有されることが望ましい。
進される結果、Cu−Sn系金属間化合物4間およびC
u−Sn系金属間化合物4と導体配線層2間との接続性
が高くなるために、バイアホール導体を介した2つの導
体配線層2間の導電率も高く、しかもリフロー時の耐熱
性が向上する、即ち、240〜260℃の温度でリフロ
ーした場合に、バイアホール導体と導体配線層との接触
状態が変化せずバイアホール導体を介した2つの導体配
線層間の導電率が変化することがない。
いと、前記Cu−Sn系金属間化合物4の生成量が少な
く、Cu−Sn系金属間化合物を主体とする導体材料が
形成されず、しかもCuとの金属間化合物を形成できな
かった未反応のSnがバイアホール導体内に、錫または
低融点の錫金属間化合物として残存して、同様にリフロ
ー(240〜260℃)時の耐熱性が劣化する恐れがあ
る。即ち、リフロー時に未反応の錫あるいは低融点の錫
金属間化合物が溶融して、バイアホール導体における金
属粉末間や、バイアホール導体と導体配線層との接触状
態が容易に変化してバイアホール導体を介した2つの導
体配線層間の導電率が低下しやすくなるためである。
内には、Cu−Sn系金属間化合物が、少なくともCu
3 Snが存在することが望ましく、他の金属間化合物と
してCu6 Sn5 と共存していてもよいが、上記金属間
化合物としてはCu3 Sn化合物が多量に存在し、Cu
6 Sn5 化合物がCu3 Sn化合物間に点在するか、ま
たは存在しないことが望ましい。
観察において、Cu3 SnとCu6Sn5 との面積比率
(Cu6 Sn5 /Cu3 Sn)が0.30〜0.65で
あであり、特に0.35〜0.60、さらに0.40〜
0.55であることが望ましい。
形成する導体成分の比率は、いずれもバイアホール導体
の断面の走査型電子顕微鏡写真(SEM写真)によって
定量されたものである。このSEM写真によれば、Cu
3 Sn、Cu6 Sn5 、Cuは、それぞれ色の濃さによ
って明確に判別でき、色の濃さの順序では、Cu3 S
n、Cu6 Sn5 、Cuの順序で黒い。
し、その面積比率で判別し、Cu−Sn系金属間化合物
を主体とする、とは、全導体中におけるCu3 SnとC
u6 Sn5 との合計比率が50%以上であることを意味
する。また前記Cu6 Sn5 /Cu3 Snの比率も上記
と同様にしてCu6 Sn5 相とCu3 Sn相との面積比
率によって算出することがされる。
導体を上記のような組成および組織によって構成するこ
とにより、後述する実施例から明らかなように、耐熱試
験後においてもバイアホール導体の体積固有抵抗の変化
率が小さく、優れた信頼性を維持することができる。
体成分以外にエポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂等の熱硬化性樹脂やセルロース等の樹脂
が含まれる場合もある。
〜1dは、少なくとも有機樹脂を含む絶縁材料から構成
され、具体的には、有機樹脂としては例えば、PPE
(ポリフェニレンエーテル)、BTレジン(ビスマレイ
ミドトリアジン)、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、フ
ッ素樹脂、フェノール樹脂等の樹脂が望ましく、とりわ
け原料としてガラス転移点が180℃以上の熱硬化性樹
脂であることが望ましい。また、この有機樹脂中には、
基板全体の強度を高めるために、フィラー成分を複合化
させることもできる。フィラーとしては、SiO2 、A
l2 O3 、ZrO2 、TiO2 、AlN、SiC、Ba
TiO3 、SrTiO3 、ゼオライト、CaTiO3 等
の無機質フィラーが好適に使用される。また、ガラスや
アラミド樹脂からなる不織布、織布などに上記樹脂を含
浸させて用いてもよい。このようにフィラー成分と複合
化する場合、有機樹脂とフィラーとは体積比率で30:
70〜70:30の比率で複合化することが望ましい。
ミニウム、金、銀の群から選ばれる少なくとも1種、ま
たは2種以上の金属間化合物からなることが望ましく、
特に、銅、または銅を含む金属間化合物からなる厚さ5
〜40μmの金属箔によって形成することが、バイアホ
ール導体を両端を封止して外気の影響を防止でき、しか
もCu−Sn系金属間化合物を主体として充填、形成し
たバイアホール導体との電気的な接続性に優れることか
ら最も望ましい。
バイアホール導体中に充填する際の導体ペーストの調製
方法について説明すると、まず、金属成分として、銅粉
末、銀を被覆した銅粉末、銅−銀金属間化合物粉末など
の銅含有粉末に対して、錫粉末、あるいはPb−Sn、
Bi−Snなどの合金からなる半田等のSn含有粉末と
を、全導体成分中のSnとCuとのSn/(Cu+S
n)で表される重量比が0.25〜0.75となる割合
に配合する。そして、この金属成分100重量部に対し
て、適宜、樹脂分を1〜6重量部、溶剤を0〜4重量部
の割合で添加する。
〜5μmが望ましい。これは0.5μmよりも小さい
と、表面が酸化して粉末間の導電性が低下し、5μmよ
りも大きいと、バイアホール導体への粉末の充填率が低
下し抵抗が増大するためである。また、前記錫含有粉末
の平均粒径は1〜15μmがよい。これは、1μmより
も小さいと表面が酸化して高抵抗化し、15μmよりも
大きいと充填率が低下するとともに錫が局在化して耐熱
性を損ねるためにである。
の分散性、接着性、耐熱性、保存性、耐候性などの観点
から、アミン系硬化剤や酸無水物と反応するビスフェノ
ールA、或いはビスフェノールF、エポキシ樹脂、トリ
アリルイソシアヌレート樹脂などの熱硬化性樹脂の他、
セルロースなども使用できる。
溶剤であればよく、例えば、イソプロピルアルコール、
テルピネオール、2−オクタノール、ブチルカルビトー
ルアセテート等が用いられる。
脱泡機や3本ロールなどで混練することによりペースト
を作製できる。この混練において、金属粉末と熱硬化性
樹脂が混ざり、錫を主体とした粉末の硬化時の酸化を防
ぐことができる。
ストを用いて、配線基板を製造する方法について説明す
る。まず、図2(a)に示すように未硬化または半硬化
状態の軟質の絶縁シート11に対して、レーザー加工や
マイクロドリルなどによってバイアホール12を形成す
る。そして、図2(b)に示すように、そのバイアホー
ル12内に、前述したようにして調製された導体ペース
トを充填してバイアホール導体13を形成する。導体ペ
ーストの充填はスクリーン印刷によって行うことができ
る。
層14を形成する。この導体配線層14の形成は、a)
絶縁シートの表面に金属箔を貼り付けた後、エッチング
処理して回路パターンを形成する方法、b)絶縁シート
表面にレジストを形成して、メッキにより金属層を形成
する方法、c)転写シート表面に金属箔を貼り付けた
後、エッチング処理して回路パターンを形成した後、こ
の金属箔の回路パターンを絶縁シート表面に転写させる
方法、等が挙げられるが、この中でも、絶縁シートをエ
ッチングやメッキ液などに浸漬する必要がなく、バイア
ホール導体内への薬品の侵入を防止する上では、c)の
転写法が最も望ましい。
にして以下に説明する。図2(c)に示すように、転写
シート15の表面に、金属箔からなる導体配線層14を
形成する。この導体配線層14は、転写シート15の表
面に金属箔を接着剤によって接着した後、この金属箔の
表面にレジストを回路パターン状に塗布した後、エッチ
ング処理およびレジスト除去を行って形成される。この
時、金属箔からなる導体配線層14露出面は、エッチン
グ等により表面粗さ(Ra)0.1〜5μm、特に0.
2〜4μm程度に粗化されていることが望ましい。
層14が形成された転写シート15を前記バイアホール
導体13が形成された軟質の絶縁シート11の表面に位
置合わせして加圧積層した後、転写シート15を剥がし
て導体配線層14を絶縁シート11に転写させることに
より一単位の配線層aが形成される。
ことから、導体配線層14は、絶縁シート11の表面に
埋設され、実質的に絶縁シート11表面と導体配線層1
4の表面が同一平面となるように加圧積層する。この時
の加圧積層条件としては、圧力20kg/cm2 以上、
温度60〜140℃が適当である。
位の配線層aおよび同様にして作製された一単位の配線
層b、cを図2(e)に示すように積層圧着し、所定の
温度に加熱することにより絶縁シート中の熱硬化性樹脂
を完全硬化させることにより多層化された配線基板を作
製することができる。
熱硬化性樹脂が完全に硬化するに充分な温度であると同
時に、バイアホール導体中の銅と錫を反応せしめ、Cu
3 Sn、Cu6 Sn5 が生成可能な温度であることが要
求され、Sn含有粉末の融点よりも40℃低い温度を下
限値として、Sn含有粉末の融点以下の温度範囲で加熱
処理する。
粉末を用いた場合には、Sn粉末の融点が232℃であ
ることから、およそ190℃以上に加熱する。また、P
b−Sn等の半田粉末を用いた場合には、Pb、Snの
比率によって融点が異なることから、その比率に応じ
て、半田粉末が半溶融または完全溶融する温度に加熱す
ればよいが、Cu3 Snの生成のためには210℃以上
で、2時間以上熱処理することが望ましい。
u含有粉末中のCu成分と反応し、Cu3 Sn、Cu6
Sn5 などの金属間化合物が生成されるが、この反応に
よる前記金属間化合物の生成量は、加熱温度と加熱時間
によって定められ、例えば、Sn含有粉末として、Sn
粉末を配合した場合、未反応のSnは、電子顕微鏡写真
によって観察した時に、Snの凝集部として確認され
る。また、半田粉末を用いた場合も同様にSnおよびP
bの凝集部が確認されるが、本発明によれば、最終的に
は、バイアホール導体中のSn成分のほとんどが前記金
属間化合物に変換されており、上記未反応のSnやCu
が実質的に存在しないことが望ましい。
バイアホール形成や積層化と、導体配線層の形成工程を
並列的に行うことができるために、配線基板における製
造時間を大幅に短縮することができる。また、本発明の
多層配線基板によれば、ドリルを用いてスルーホールを
形成し、そのホール内壁に金属メッキ層を形成すること
もできる。
完全硬化およびバイアホール導体におけるCu3 Sn、
Cu6 Sn5 等の金属間化合物のための加熱処理を多層
化後に一括して行ったが、この加熱処理は、積層前に個
々の絶縁シートに対して施した後、積層して多層化する
ことも可能である。
Sn系金属間化合物を主体とするバイアホール導体は、
導電性に優れるとともに、互いにあるいは導体配線層間
との強固に接合している。しかも、この金属間化合物
は、錫粉末や半田粉末に比較して耐熱性に優れるため
に、耐熱試験を行っても、バイアホール導体自体の抵抗
が変化したり、あるいはバイアホール導体と導体配線層
間との接合状態が変化することがなく、導電性の変化の
ない安定した高導電率を有するバイアホール導体を有す
る配線基板を作製することができる。
価をするために、以下のようにして単層の配線基板を作
製した。
含有量6重量%)と、表1に示すSn含有粉末を表1に
示す割合で調合した金属成分に対して、熱硬化性樹脂で
あるビスフェノールFとアミン系硬化剤からなるエポキ
シ樹脂を4.0重量部、溶剤として2−オクタノールを
2.0重量部添加し、3本ロールで混練して導電性ペー
ストを調製した。
積%と、シリカを60体積%からなるBステージの絶縁
シートに対して、マイクロドリルによって直径が200
μmのバイアホールを形成し、そのバイアホール内に前
記のようにして調製した導電性ペーストを充填した。
テージ状態の絶縁シートの両面に、厚さ12μmの銅箔
からなる導体配線層を転写法により前記バイアホール導
体の両端を挟持するように張り合わせた後、表1に示す
条件で熱処理を施し、熱硬化性樹脂を安定硬化させた。
期体積固有抵抗を測定し、表1に示した。なお、この体
積固有抵抗の測定は、バイアホール導体を両側から挟持
する金属箔からなる導体配線層間の抵抗を測定したもの
である。
1000時間経過後の導通抵抗(テスト1)と、95%
相対湿度中、−55〜+125℃の温度範囲において1
000サイクル後の導通抵抗(テスト2)を測定し、さ
らに、150℃、1000時間経過後の導通抵抗(テス
ト3)を測定し、それぞれの条件における(テスト後抵
抗値/初期抵抗値)×100(%)で表される抵抗変化
率を計算し、それぞれ表1に示した。
して、EPMA分析によって断面観察を行い、Cu3 S
nとCu6 Sn5 との面積比率を求め、表1に示した。
+Sn)重量比が0.25よりも低い場合(試料No.
1、2)、Cu3 Sn化合物が主体とならないか、耐熱
試験後の体積固有抵抗の変化率が10%を越え、耐熱性
の低いものであった。
系金属間化合物の生成が充分でない試料No.4、10で
はCuが多量に残存し、優れた導電率と耐熱性が発揮さ
れなかった。なお、断面観察においては、Cu3 Snと
Cu6 Sn5 との面積比率(Cu6 Sn5 /Cu3 S
n)が0.30〜0.65では、耐熱試験後においても
1×10-4Ω−cm以下の優れた耐熱性と高導電性を示
した。
によれば、Cu−Sn系金属間化合物を主体とする導体
によって形成されたバイアホール導体において、錫を特
定の割合で含有させるとともに、特定の銅と錫との金属
間化合物を生成せしめることにより、バイアホール導体
の導電率を向上させることができるとともに、銅含有粉
末間、あるいは銅粉末と導体配線層間を強固に接合し、
半田耐熱試験後においても、導電性の変化のない安定性
を有するために配線基板としての信頼性を高めることが
できる。
ための工程図である。
Claims (5)
- 【請求項1】少なくとも有機樹脂を含有する絶縁基板
と、該絶縁基板の表面および/または内部に形成された
複数層の導体配線層と、該導体配線層間を電気的に接続
するために絶縁基板内に設けられたバイアホール導体と
を具備する配線基板において、前記バイアホール導体を
Cu−Sn系金属間化合物を主体とする導体材料によっ
て形成したことを特徴とする配線基板。 - 【請求項2】前記Cu−Sn系金属間化合物が、少なく
ともCu3 Snを含有することを特徴とする請求項1記
載の配線基板。 - 【請求項3】前記導体材料におけるSnとCuとのSn
/(Cu+Sn)で表される重量比が0.25〜0.7
5であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
配線基板。 - 【請求項4】前記バイアホール導体の断面観察におい
て、Cu3 SnとCu6Sn5 との面積比率(Cu6 S
n5 /Cu3 Sn)が0.30〜0.65であることを
特徴とする請求項2記載の配線基板。 - 【請求項5】前記バイアホール導体の体積固有抵抗が1
×10-5Ω−cm以下であることを特徴とする請求項1
乃至請求項4のいずれか記載の配線基板。
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