JP2001040772A - ボックス式建築物 - Google Patents

ボックス式建築物

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JP2001040772A
JP2001040772A JP11219451A JP21945199A JP2001040772A JP 2001040772 A JP2001040772 A JP 2001040772A JP 11219451 A JP11219451 A JP 11219451A JP 21945199 A JP21945199 A JP 21945199A JP 2001040772 A JP2001040772 A JP 2001040772A
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boxes
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宗男 小谷
Keiichi Tomiyama
惠一 冨山
Masami Sugihara
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設計の自由度が高く、部屋ボックスの移送時
の問題も解消することができるボックス式建築物を提供
する。 【解決手段】 複数の部屋ボックス(2)(2)…を基礎
(1)上に並設し、これら部屋ボックス(2)(2)…の上側
に構造梁(3)を取り付け、この構造梁(3)の上側に上層
階の部屋ボックス(2)(2)…を設置する。このように、
部屋ボックス(2)と構造梁(3)とを分離独立させること
によって、上層階と下層階の部屋ボックス(2)(2)…を
夫々独立して配置することができ、また部屋ボックス
(2)の全高を低く設定して、トラックに積載したときの
総高さを道交法の制限内に抑えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の部屋ボッ
クスを組み合わせてなるボックス式建築物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、建築物の構築にあたって、現
場作業の軽減による工期の短縮及び均一な施工を実現す
るために、予め設備の整った工場等において複数の箱形
のユニットを製造し、これらユニットを現場で組み合わ
せて建築物を完成させるといったユニット工法が採用さ
れている。
【0003】このユニット工法において使用されるユニ
ットは、単体で構造的に独立して水平力、垂直力に耐え
る構造すなわち柱と梁を主体としたラーメン構造のもの
が一般的であり、ユニット同士を水平方向、上下方向に
接合することによって、それらの柱同士が繋がって構造
柱を構成し、また梁同士が繋がって構造梁を構成するよ
うになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなユニットを組み合わせてなる建築物においては、ユ
ニット同士の接合によって構造梁や構造柱ができ上がる
ようになっているので、ユニットを上下に積み重ねると
きには、上層階と下層階のユニットの柱位置を合わせる
必要があり、従ってユニットの配置が規制され、設計の
自由度が制限されるといった不都合があった。
【0005】また、工場等において製造されたユニット
は、通常、トラックによって現場まで移送されるが、重
厚な柱や梁が一体となったユニットでは、その高さが高
くなってしまい、一般のトラックに積載した場合、総高
さが道交法による高さ制限にひっかかっていた。そのた
め、低床タイプ等の特別のトラックで移送しなければな
らないといった不都合が生じていた。
【0006】この発明は、上記に鑑み、複数の部屋ボッ
クスとこれらとは独立した構造梁とを組み合わせること
によって、設計の自由度を増大させ、また部屋ボックス
の移送時の問題も解消することができるボックス式建築
物の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明のボックス式建築物は、天井と、床と、壁
体とを備えた複数の部屋ボックスを平面方向に並設し、
これら部屋ボックスの上側に構造梁を取り付けるように
したことを特徴とする。
【0008】そして、一部若しくは全ての部屋ボックス
には、要所要所に耐力壁を組み込んである。また、構造
梁の上側に、上層階の部屋ボックスを設置するようにし
てある。さらに、最上階の部屋ボックスの上側に、小屋
組を設置するようにしている。また、部屋ボックスの天
井、床、及び壁体を、軽量形鋼等からなる枠状のフレー
ムと、このフレームに取り付けた面材とからなる構造と
している。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態
に係るボックス式建築物の概略図、図2は、部屋ボック
スの一例を示す斜視図、図3は、同じくその分解斜視図
である。
【0010】本実施形態に係るボックス式建築物は、図
1に示すように、基礎(1)上に設置されて建築物の1階
部分を構成する複数の部屋ボックス(2)(2)…と、これ
ら1階の部屋ボックス(2)(2)…の上側に設置される複
数のH形鋼からなる構造梁(3)(3)…と、これら構造梁
(3)(3)…の上側に設置されて建築物の2階部分を構成
する複数の部屋ボックス(2)(2)…と、これら2階の部
屋ボックス(2)(2)…の上側に設置される小屋組(4)と
を順次積み重ねることによって構成されている。
【0011】部屋ボックス(2)は、予め設備の整った工
場で製造されるもので、例えば図2及び図3に示すよう
に、天井としての天井パネル(10)と、床としての床パネ
ル(11)と、これら天井パネル(10)と床パネル(11)との間
に差し渡した壁体(12)(13)(14)とから箱形に形成されて
いる。
【0012】天井パネル(10)は、天井フレーム(15)と、
この天井フレーム(15)の下面に取り付けられたパーティ
クルボード及び内装面材からなる天板(16)とからなり、
この天板(16)によって水平力を負担することで水平ブレ
ースを廃止したブレースレス構造となっている。なお、
天井パネル(10)は、ブレ−スレス構造に限らず、天井フ
レーム(15)内にブレースを設けるようにしても良い。
【0013】天井フレーム(15)は、C型断面の溝形鋼か
らなる一対の長尺横材(17)(17)と、同じくC型断面の溝
形鋼からなる一対の短尺横材(18)(18)とを、それらの溝
部が互いに内向きになるようにして方形枠状に接合して
なり、長尺横材(17)(17)間には、複数のC型断面の溝形
鋼からなる横桟(19)(19)…が適宜間隔をあけて差し渡さ
れている。
【0014】この天井フレーム(15)の上面四隅には、長
尺横材(17)と短尺横材(18)とを連結する略三角形状の連
結プレート(22)(22)…が溶接によって取り付けられてい
る。また、天井フレーム(15)の枠内には、断熱材(20)(2
0)…が充填されている。また、天井フレーム(15)におけ
る一方の長尺横材(17)及び両方の短尺横材(18)(18)の側
面には、一対のL型の固定プレート(21)(21)が夫々取り
付けられている。
【0015】さらに、他方の長尺横材(17)の下面には、
その中央位置及び中央と両端とのほぼ中間の位置に、合
計3個のL型の仮設プレート(26)(26)…がボルト(27)(2
7)…によって取り外し可能に取り付けられ、両方の長尺
横材(17)(17)の上面には、4本のクレーンワイヤー(28)
(28)…を引っ掛けるための一対のアイボルト(29)(29)が
夫々取り外し可能に螺合されている。なお、アイボルト
(29)(29)…に引っ掛けられた4本のクレーンワイヤー(2
8)(28)…は、1本に束ねられて引き上げられるようにな
っている。
【0016】床パネル(11)は、床フレーム(30)と、この
床フレーム(30)の上面に取り付けられたパーティクルボ
ードからなる床板(31)とからなる。床フレーム(30)は、
コ字型断面の溝形鋼からなる一対の長尺横材(32)(32)
と、同じくコ字型断面の溝形鋼からなる一対の短尺横材
(33)(33)とを、それらの溝部が互いに内向きになるよう
にして方形枠状に接合してなり、長尺横材(32)(32)間に
は、複数のコ字型断面の溝形鋼からなる横桟(34)(34)…
が適宜間隔をあけて差し渡されている。
【0017】この床フレーム(30)の下面四隅には、長尺
横材(32)と短尺横材(33)とを連結する略三角形状の連結
プレート(38)(38)…が溶接によって取り付けられてい
る。そして、床フレーム(30)における一方の長尺横材(3
2)及び両方の短尺横材(33)(33)には、一対のL型の固定
プレート(35)(35)…が夫々取り付けられている。また、
他方の長尺横材(32)の上面には、その中央位置及び両端
位置に、合計3個のL型の仮設プレート(36)(36)…がボ
ルト(37)(37)…によって取り外し可能に取り付けられて
いる。
【0018】壁体(12)は、建築物の外壁を構成するもの
で、軸フレーム(40)と、この軸フレーム(40)の外面側に
取り付けられた外壁材(41)と、軸フレーム(40)の内面側
に断熱内壁枠(43)を介して取り付けられた内壁材(44)と
からなる。軸フレーム(40)は、C型断面の溝形鋼からな
る上下一対の横材(45)(45)と、同じくC型断面の溝形鋼
からなる左右一対の縦材(46)(46)とを、それらの溝部が
互いに内向きになるようにして方形枠状にピン接合して
なり、縦材(46)(46)の上下端面には、接合用ボルト穴(4
8)を有する方形の接合プレート(49)(49)…が夫々溶接さ
れている。
【0019】この軸フレーム(40)は、上側の横材(45)が
天井フレーム(15)における短尺横材(18)の固定プレート
(21)(21)に固定され、その下側の横材(45)が床フレーム
(30)における短尺横材(33)の固定プレート(35)(35)に固
定され、これによって壁体(12)は、天井パネル(10)と床
パネル(11)の短手方向に沿った一端部間に跨って配され
ている。
【0020】また、外壁材(41)としては、軸フレーム(4
0)とほぼ同じ幅で高さの低いものが用いられ、この外壁
材(41)を軸フレーム(40)に取り付けることによって、外
壁材(41)の上端レベルが軸フレーム(40)の上端レベルよ
りも下方に位置するとともに、下端レベルが軸フレーム
(40)の下端レベルよりも上方に位置して、外壁材(41)の
上端側及び他端側において横長の作業用開口(47)(47)が
夫々形成されている。これにより、軸フレーム(40)の上
下端が外部に露出し、作業用開口(47)(47)を介して縦材
(46)(46)の接合プレート(49)(49)…を基礎(1)或いは構
造梁(3)へボルト接合する作業を、外部から行うことが
できるようになっている。
【0021】壁体(13)は、建築物の間仕切り壁を構成す
るもので、この壁体(13)は、方形枠状の軸フレーム(50)
のみによって構成されているが、工場又は現場作業おい
てその内面側に適宜内壁材(44)が取り付けられるように
なっている。
【0022】軸フレーム(50)は、図4に示すように、断
面C形の溝形鋼からなる横材(51)(51)と、断面コ字形の
溝形鋼からなる縦材(52)(52)とを、方形枠状にピン接合
してなる。横材(51)(51)は、その溝部が互いに内向きに
なるようにして配置され、縦材(52)(52)は、その溝部が
互いに外向きになるようにして配置されている。そし
て、縦材(52)(52)の上端面には、裏ナット(53)が一体と
なった接合プレート(54)(54)が夫々溶接され、下端面に
は、接合用ボルト穴(48)を有する方形の接合プレート(4
9)(49)が夫々溶接されている。さらに、縦材(52)(52)に
は、それらの両フランジ(55)(55)の下端部分を略コ字形
に切欠してなるボルト接合のための開口(56)(56)が夫々
形成されている。
【0023】この軸フレーム(50)は、横材(51)(51)が対
応する上下の固定プレート(21)(21)(35)(35)に夫々固定
されて、壁体(12)に対向して天井パネル(10)と床パネル
(11)の短手方向に沿った他端部間に跨って配されてい
る。
【0024】壁体(14)は、壁体(12)と同様に建築物の外
壁を構成するもので、並設された軸フレーム(57)(58)(5
9)と、これら軸フレーム(57)(58)(59)の外面側に取り付
けられた外壁材(41)と、軸フレーム(57)(58)(59)の内面
側に断熱内壁枠(43)を介して取り付けられた内壁材(44)
とからなる。これら軸フレーム(57)(58)(59)は、壁体(1
2)の軸フレーム(40)と同様に、コ字型断面の溝形鋼から
なる横材及び縦材を方形枠状にピン接合してなるが、そ
のうちの1つの軸フレーム(57)の枠内には、ブレース(6
6)(66)が差し渡されて、この軸フレーム(57)部分が耐力
壁を構成している。なお、軸フレーム(57)(58)(59)は、
図示しないボルトによって互いに横綴りされている。
【0025】そして、この壁体(14)は、その軸フレーム
(58)(59)の上下端が、天井フレーム(15)における一方の
長尺横材(17)及び床フレーム(30)の一方の長尺横材(32)
の固定プレート(21)(21)…に夫々固定されて、天井パネ
ル(10)と床パネル(11)の長手方向に沿った一端部間に跨
って配されている。
【0026】従って、上記構成の部屋ボックス(2)は、
天井パネル(10)と床パネル(11)との間に、コ字型に並ん
だ壁体(12)(13)(14)を配置した構造となっており、天井
パネル(10)と床パネル(11)の長手方向に沿った他端部間
の面は開放されている。このような構造の場合、それ単
体で構造的に独立して水平力や垂直力に耐えることがで
きず、工場から現場への移送に際して、部屋ボックス
(2)のアイボルト(29)(29)…にクレーンワイヤー(28)(2
8)…を引っ掛けて、部屋ボックス(2)を吊り上げると、
変形を生じる虞がある。
【0027】そこで、部屋ボックス(2)の開放面(60)側
には、部屋ボックス(2)の変形を防止するための補強部
材(61)を取り付けるようにしている。この補強部材(61)
は、図2及び図5に示すように、吊り上げ時のクレーン
ワイヤー(28)(28)の作用方向に沿って、ハ字型に設けら
れたC型断面の溝形鋼からなる一対の方杖(62)(62)と、
これら方杖(62)(62)間のほぼ中央位置に設けられたC型
断面の溝形鋼からなる仮設柱(63)とから構成されてい
る。これら方杖(62)(62)及び仮設柱(63)の上端は、天井
フレーム(15)の仮設プレート(26)(26)…へボルト(64)(6
4)…で取り外し可能に接合され、また下端は、床フレー
ム(30)の仮設プレート(36)(36)…へボルト(65)(65)…で
取り外し可能に接合されている。
【0028】なお、上記の部屋ボックス(2)は、複数種
類のうちの1つのタイプに過ぎず、この他にも各種タイ
プが用意されており、例えば、壁体(12)を外壁材(41)無
しの間仕切り壁としたタイプ、或いは長手方向の壁体(1
4)を設けることなくその部分を開放面としたタイプ等が
ある。また。部屋ボックス(2)の適用場所に応じて、例
えば、台所部分であればシステムキッチンを設置した
り、洗面部分であれば洗面台やユニットバス等を設置す
る等、各種の内装が施されている。
【0029】しかし、いずれのタイプも、ボックスとし
ての形状及び強度を最低限確保できるように、天井フレ
ーム(15)と床フレーム(30)との間に、少なくとも互いに
対向する一対の軸フレームを差し渡した構造となってい
る点では共通している。
【0030】次に、ボックス式建築物の施工方法につい
て説明する。まず、工場で製造した各種の部屋ボックス
(2)(2)…を、クレーンワイヤー(28)(28)…で順次吊り
上げてトラック(70)に積載し、現場まで運送する。図6
に示すように、道交法では、トラック積載時の総高さが
3800mm以下に制限されているが、上記の部屋ボッ
クス(2)は、重厚な構造梁(3)とは別体とされていて、
有効天井高2500mm以上を確保しながらその全高を
約2700mmまで抑えることができるので、高さ約1
000mmのトラック(70)の荷台に部屋ボックス(2)を
積載したときの総高さは約3700mmとなり、道交法
の制限をクリアすることができ、特別なトラックを使用
せずに通常の4tトラックで十分に運送可能である。
【0031】そして、現場まで運搬された部屋ブロック
(2)(2)…は、図7に示すように、再びクレーンワイヤ
ー(28)(28)…で吊り上げられてトラック(70)から降ろさ
れ、基礎(1)上に順次設置される。そして、部屋ブロッ
ク(2)(2)…から方杖(62)(62)や仮設柱(63)を取り外し
て、図8に示すように、これら部屋ボックス(2)(2)…
を平面方向に並設して1階部分を施工した後、これら部
屋ボックス(2)(2)…の上側に、構造梁(3)(3)…を設
置して梁層を施工する。その後、図9に示すように、梁
層の上側に部屋ボックス(2)(2)…を平面方向に並設し
て、2階部分を施工する。
【0032】そして最後に、図10及び図11に示すよ
うに、これら2階部分の部屋ボックス(2)(2)…の上側
に、小屋組(4)を設置して屋根(81)を施工し、各部屋ボ
ックス(2)(2)…を並設することによって、建築物の外
壁部の中央及び下端において横長につながった作業用開
口(47)(47)…を、被覆材としての外壁パネル(82)によっ
て塞いで外観を整える。
【0033】上記の施工において、1階部分の部屋ボッ
クス(2)と基礎(1)との接合は、次のようになされてい
る。すなわち、図12に示すように、基礎(1)から突出
したアンカーボルト(85)を、外壁側の軸フレーム(40)の
下側接合プレート(49)の接合用ボルト穴(48)に挿入し
て、外部から作業用開口(47)を介して差し入れたナット
(86)を、アンカーボルト(85)に螺合して締め付けるよう
にしている。この接合に関しては、軸フレーム(40)の接
合プレート(49)だけでなく、床フレーム(30)の連結プレ
ート(38)も、基礎(1)にボルト接合するようにしても良
い。なお、外壁側の他の軸フレーム(57)(58)(59)も、上
記と同様にして基礎(1)に接合されている。また、隣接
する軸フレーム(40)(40)の縦材(46)(46)同士は、接合ボ
ルト(87)及びナット(88)によって横綴されている。
【0034】また、内部側すなわち間仕切り壁側では、
図13及び図14に示すように、アンカーボルト(85)
を、軸フレーム(50)における下側接合プレート(49)の接
合用ボルト穴(48)に挿入して、縦材(52)の溝部内へ差し
入れたナット(89)を螺合して締め付けるようにしてい
る。このとき、図に示すように、隣接する部屋ボックス
(2)(2)…の軸フレーム(50)(50)における縦材(52)(52)
…が集中して、それら縦材(52)(52)…の溝部同士が合わ
さっても、縦材(52)(52)…の開口(56)(56)…からナット
締付用の治具(150)を差し入れることができ、ボルト接
合に支障をきたすことがない。この接合に関しては、軸
フレーム(50)の接合プレート(49)だけでなく、床フレー
ム(30)の連結プレート(38)も、基礎(1)にボルト接合す
るようにしても良い。
【0035】部屋ボックス(2)と構造梁(3)との接合
は、次のようになされている。まず、外壁側において
は、図15及び図16に示すように、構造梁(3)の上下
フランジ(90)(91)間に介装した梁中通しボルト(92)を用
いる。すなわち、1階部分の部屋ボックス(2)に対して
は、梁中通しボルト(92)の下部フランジ(91)を貫通した
下端部(94)を、外壁側の軸フレーム(40)における上側接
合プレート(49)のボルト穴(48)に挿入して、外部から作
業用開口(47)を介して差し入れたナット(95)を、この下
端部(94)へ螺合して締め付けるようにしている。また、
2階部分の部屋ボックス(2)に対しては、梁中通しボル
ト(92)の上部フランジ(90)を貫通した上端部(93)を、外
壁側の軸フレーム(40)における下側接合プレート(49)の
ボルト穴(48)に挿入して、外部から作業用開口(47)を介
して差し入れたナット(95)を、この上端部(93)へ螺合し
て締め付けるようにしている。なお、外壁側の他の軸フ
レーム(57)(58)(59)も、上記と同様にして構造梁(3)に
接合される。
【0036】図中、(96)は、構造梁(3)の上下フランジ
(90)(91)間に介装された梁補強部材であって、上側の水
平プレート(97)と下側のL型プレート(98)とを垂直プレ
ート(99)で連結してなる。また、(100)は、梁中通しボ
ルト(92)に螺合されたストッパ片、(107)は、外部から
作業用開口(47)に差し入れたナット締付用の治具であ
る。この接合に関しては、梁中通しボルト(92)を使用せ
ずに、単なる接合ボルトによって、外壁側の軸フレーム
(40)と構造梁(3)とを接合するようにしても良い。ま
た、軸フレーム(40)の接合プレート(49)だけでなく、天
井フレーム(15)や床フレーム(30)の連結プレート(22)(3
8)も、構造梁(3)にボルト接合するようにしても良い。
【0037】一方、内部側すなわち間仕切り壁側では、
1階部分の部屋ボックス(2)と構造梁(3)との接合に際
しては、図17に示すように、構造梁(3)の下部フラン
ジ(91)に形成したボルト穴(101)へ上方から挿入した接
合ボルト(102)を、間仕切り壁側の軸フレーム(50)にお
ける上側接合プレート(54)の裏ナット(53)に螺合して締
め付けるようにしている。さらに、天井フレーム(15)の
連結プレート(22)に形成してあるボルト穴(103)へ下方
から挿入した接合ボルト(104)を、下部フランジ(91)の
ボルト穴(105)に差し込んで、上方からナット(106)を螺
合して締め付けるようにしている。
【0038】また、2階部分の部屋ボックス(2)と構造
梁(3)との接合に際しては、図18乃至図20に示すよ
うに、構造梁(3)の上下フランジ(90)(91)間に介装した
梁中補強通しボルト(110)を用いる。この梁中補強通し
ボルト(110)は、上下端にボルト部(111)(112)が形成さ
れているシャフト(113)と、このシャフト(113)の下側ボ
ルト部(112)に螺合した長ナット(115)とからなり、シャ
フト(113)の上側ボルト部(111)が構造梁(3)の上部フラ
ンジ(90)を貫通し、その上部フランジ(90)の下側には、
受けナット(116)が螺合され、長ナット(115)の下端に
は、下部フランジ(91)を貫通した接合ボルト(117)が螺
合されている。
【0039】そして、梁中補強通しボルト(110)の上側
ボルト部(111)を、間仕切り壁側の軸フレーム(50)にお
ける下側接合プレート(49)の接合用ボルト穴(48)に差し
込んで、縦材(52)の溝部内へ差し入れたナット(120)を
螺合して締め付けるようにしている。このときも、基礎
(1)への接合と同様に、図に示すように、隣接する部屋
ボックス(2)(2)…が隣接してそれらの縦材(52)(52)…
が集中しても、縦材(52)(52)…の開口(56)(56)からナッ
ト締付用の治具(150)を差し入れることができ、ボルト
接合に支障をきたすことがない。この接合に関しては、
梁中補強通しボルト(110)を使用せずに、単なる接合ボ
ルトによって、間仕切り壁側の軸フレーム(50)と構造梁
(3)とを接合するようにしても良い。また、軸フレーム
(50)の接合プレート(49)だけでなく、床フレーム(30)の
連結プレート(38)も、構造梁(3)にボルト接合するよう
にしても良い。
【0040】2階部分の部屋ボックス(2)と小屋組(4)
との接合は、次のようにしてなされている。まず、外壁
部側においては、図21に示すように、外部から作業用
開口(47)を介して差し入れた接合ボルト(130)を、軸フ
レーム(40)における上側接合プレート(49)のボルト穴(4
8)からトラス(131)の下部フランジ(132)に形成したボル
ト穴(133)へ挿入して、この接合ボルト(130)へ上方から
ナット(140)を螺合して締め付けるようにしている。さ
らに、天井フレーム(15)の連結プレート(22)に形成して
あるボルト穴(103)へ下方から挿入した接合ボルト(141)
を、下部フランジ(132)のボルト穴(142)に差し込んで、
上方からナット(143)を螺合して締め付けるようにして
いる。
【0041】一方、間仕切り壁側では、部屋ボックス
(2)と構造梁(3)との接合のときと同様に、トラス(13
1)の下部フランジ(132)と間仕切り壁側の軸フレーム(5
0)、及び下部フランジ(132)と天井フレーム(15)とがボ
ルト接合されている。
【0042】次に、上記ボックス式建築物のボックス割
について説明する。図22は、1階部分の部屋ボックス
(2)(2)…の配置例、図23は、構造梁(3)(3)…の配
置例、図24は、2階部分の部屋ボックス(2)(2)…の
配置例を夫々示しているが、上記のように1階、2階の
部屋ボックス(2)(2)…と、構造梁(3)(3)…、小屋組
(4)とを夫々分離独立させた構造とすることによって、
図に示すように、1階部分と2階部分の部屋ボックス
(2)(2)…の配置すなわちボックス割を、互いに独立し
て行うことができ、設計の自由度を増大させることがで
きる。図中、太線は、各部屋ボックス(2)(2)…の境界
線を示し、一点鎖線は、モジュール基準線を示してい
る。
【0043】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で上記の実施形態にお
いて多くの修正変更を加え得ることは勿論である。
【0044】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、部屋ボックスと構造梁とを分離独立させて施
工するようになっているので、従来のようにラーメン構
造のユニットを用いるときのような制限を受けることな
く、上層階と下層階の部屋ボックスを夫々独立して配置
することができ、設計の自由度を増大させることができ
る。
【0045】また、部屋ボックスと重厚な構造梁とを別
体とすることによって、有効天井高を十分に確保しなが
ら、従来のユニットに比べて全高を低く設定することが
でき、トラックに積載したときの総高さを道交法の制限
内に抑えることができる。このため、特別なトラックを
使用することなく、ごく普通の4tトラック等で移送す
ることができる。
【0046】さらに、部屋ボックスの天井、床、及び壁
体を、軽量形鋼等からなるフレームと、これに取り付け
た面材とからなる構造とすることによって、一般に行わ
れている壁軸組の施工とあまりかわらない施工が可能と
なり、大幅な生産設備の変更が不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るボックス式建築物の
概略図である。
【図2】部屋ボックスの一例を示す斜視図である。
【図3】同じくその分解斜視図である。
【図4】部屋ボックスにおける間仕切り壁側の軸フレー
ム部分の斜視図である。
【図5】クレーンワイヤーと方杖及び仮設柱との位置関
係を示す図である。
【図6】部屋ボックスをトラックに積載したときの側面
図である。
【図7】1階部分の部屋ボックスの施工を示す図であ
る。
【図8】構造梁の施工を示す図である。
【図9】2階部分の部屋ボックスの施工を示す図であ
る。
【図10】小屋組の施工を示す図である。
【図11】屋根及び外壁パネル等の施工を示す図であ
る。
【図12】外壁側における部屋ボックスと基礎との接合
を示す斜視図である。
【図13】間仕切り壁側における部屋ボックスと基礎と
の接合を示す斜視図である。
【図14】同じくその治具使用時の状態を示す斜視図で
ある。
【図15】外壁側における部屋ボックスと構造梁との接
合を示す斜視図である。
【図16】同じくその縦断面図である。
【図17】間仕切り壁側における1階部分の部屋ボック
スと構造梁との接合を示す斜視図である。
【図18】間仕切り壁側における2階部分の部屋ボック
スと構造梁との接合を示す斜視図である。
【図19】同じくその治具使用時の状態を示す斜視図で
ある。
【図20】同じくその縦断面図である。
【図21】外壁側における部屋ボックスとトラスとの接
合を示す斜視図である。
【図22】1階部分の部屋ボックスの配置例を示す図で
ある。
【図23】構造梁の配置例を示す図である。
【図24】2階部分の部屋ボックスの配置例を示す図で
ある。
【符号の説明】
(2) 部屋ボックス (3) 構造梁 (4) 小屋組 (10) 天井 (11) 床 (12)(13)(14) 壁体 (15) 天井フレーム (16) 天板 (30) 床フレーム (31) 床材 (40)(50)(57)(58)(59) 軸フレーム (41) 外壁材 (44) 内壁材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天井と、床と、壁体とを備えた複数の部
    屋ボックスを平面方向に並設し、これら部屋ボックスの
    上側に構造梁を取り付けるようにしたことを特徴とする
    ボックス式建築物。
  2. 【請求項2】 一部若しくは全ての部屋ボックスには、
    要所要所に耐力壁を組み込んである請求項1記載のボッ
    クス式建築物。
  3. 【請求項3】 構造梁の上側に、上層階の部屋ボックス
    を設置するようにした請求項1又は2記載のボックス式
    建築物。
  4. 【請求項4】 最上階の部屋ボックスの上側に、小屋組
    を設置するようにした請求項1乃至3のいずれかに記載
    のボックス式建築物。
  5. 【請求項5】 部屋ボックスの天井、床、及び壁体を、
    軽量形鋼等からなる枠状のフレームと、このフレームに
    取り付けた面材とからなる構造とした請求項1乃至4の
    いずれかに記載のボックス式建築物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2009523206A (ja) * 2006-01-13 2009-06-18 アーファオエル ドイチュラント ゲーエムベーハー モジュラー試験装置

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