JPH05140993A - 中高層建築物の構造 - Google Patents

中高層建築物の構造

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JPH05140993A
JPH05140993A JP3303613A JP30361391A JPH05140993A JP H05140993 A JPH05140993 A JP H05140993A JP 3303613 A JP3303613 A JP 3303613A JP 30361391 A JP30361391 A JP 30361391A JP H05140993 A JPH05140993 A JP H05140993A
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dwelling unit
building
unit
units
reinforced
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Akira Kishi
明 岸
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 上下方向に連続して積み重ねられた少なくと
も一列の住戸ユニットの剛性を他の列の住戸ユニットの
剛性よりも強化し、この強化した住戸ユニットの列に水
平荷重を受け持たせ、以て建築物全体の施工コストの削
減を図り、また、現場での施工作業の能率を上げること
ができる中高層建築物の構造を提供することを目的とす
る。 【構成】 建物の1階に、1階の住戸を構成する住戸ユ
ニットを前後左右に複数列配設し、各住戸ユニットの上
に建物の各階を構成する住戸ユニットを積み重ねて前後
左右上下に隣接する各住戸ユニットを相互に一体化させ
る。そして、住戸ユニットのうち上下方向に沿う少なく
とも2列を構成する各住戸ユニットは、他の住戸ユニッ
トよりも剛性が強化され、しかも建築物の複数階ごと
に、剛性が強化された住戸ユニットの列の上下端部を連
結する臥梁が取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中高層建築物の構造に
係わり、特に、建物の1階に、1階の住戸を構成する住
戸ユニットを前後左右に複数列配設し、各住戸ユニット
の上に建物の各階を構成する住戸ユニットを積み重ねて
前後左右上下に隣接する各住戸ユニットを相互に一体化
してなる中高層建築物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、大都市の用地不足と、要請される
住戸戸数の消化のために、市街地集合住戸等において
は、中層から例えば10〜30階の高層の集合住戸が建
築されるようになってきた。
【0003】これらは、一般に、柱をH形鋼を主材とす
るSRC造とし、けた行は鉄骨梁と壁の部分を一体とし
た大型PC板、戸境壁ははりブレース入りPC板、床は
現場打ちとし、基本的に従来のオフィスビルの工法技術
を適用したものであった。ところで、この種の集合住戸
においても、時間、資材、労力の冗費を削減し、品質の
良い住戸を得るために、戸建て住戸のようなプレハブ化
が進められるようになってきた。
【0004】図11および図12は、このようなプレハ
ブ化を図った中高層建築物の施工技術の従来例を示すも
のである。
【0005】図11に示すユニット化工法は、H形鋼を
主体構造とするスペースフレーム1の中にボックス型に
組み立てた住戸ユニット2を挿入していくもので、住戸
ユニット2はクレーン3で吊り上げた押し込み治具兼用
の吊上げ板4に載せられて、スペースフレーム1の挿入
部1aに臨ませられ、吊上げ板4に備えられた挿入装置
によって挿入部1aの中に挿入されていくものである。
【0006】また、図12に示すユニット化工法は、鉄
骨造のスペースユニット(住戸ユニット)5を、クレー
ン6により、現場で積み上げて行くもので、ブロック工
法とも呼ばれているものである。なお、現場で積み上げ
られるスペースユニット5は、間口3,300、奥行1
0a,270、高さ2,670、重量9〜10tを標準と
するもので、けた行方向はラーメン、スパン方向は多柱
式のフィーレンディールトラスの構造形式をとってお
り、ユニットの外壁は、耐鋼性鋼鈑によるカーテンウォ
ールが工場で先付けされ、さらにサッシ、ガラスも工場
において取り付けられるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たユニット化工法では、次ぎのような問題点が残されて
いた。
【0008】第1に、図11に示すようなユニット化工
法では、住戸ユニット2を吊上げ板4を介してクレーン
3によりスペースフレーム1の挿入部1aに臨む位置ま
で吊り上げ、住戸ユニット2を挿入部1aに押し込まな
ければならないので、現場での施工作業の能率が悪く、
またスペースフレーム1の前に住戸ユニット2を臨ませ
るための作業空間を確保しなければならないといった問
題点である。
【0009】第2に、図12に示すような住戸ユニット
5を積み重ねて建築物を構築するユニット化工法では、
鉛直荷重並びに水平荷重に対する強度向上を図るために
個々の住戸ユニットの構造を強固なものにしなければな
らず、住戸ユニットのコストが大きくなって、全体的に
コスト高になるといった点である。
【0010】本発明は前記事情に鑑みて提案されたもの
で、その目的とするところは、上下方向に連続して積み
重ねられた少なくとも2列の住戸ユニットの剛性を他の
列の住戸ユニットの剛性よりも強化するとともに、建築
物の複数階ごとに、それら剛性が強化された住戸ユニッ
トの列の上下端部を連結する臥梁を取り付け、強化住戸
ユニットの列の下端に取り付けた基礎と相俟って強度的
に強固な構造体を構成し、以て建築物全体の施工コスト
の削減を図り、また現場での施工作業の能率を上げるこ
とのできる中高層建築物の構造を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による中高層建築
物の構造は、建物の1階に、1階の住戸を構成する住戸
ユニットを前後左右に複数列配設し、各住戸ユニットの
上に建物の各階を構成する住戸ユニットを積み重ねて前
後左右上下に隣接する各住戸ユニットを相互に一体化し
てなる中高層建築物であって、住戸ユニットのうち上下
方向に沿う少なくとも2列を構成する各住戸ユニットは
他の住戸ユニットよりも剛性が強化されており、しかも
建築物の複数階ごとに、前記剛性が強化された住戸ユニ
ットの列の上下端部を連結する臥梁を取り付けたことを
特徴とするものである。
【0012】また、前記強化住戸ユニットとしては、4
本の柱体と、これら柱体の上端並びに下端をそれぞれ連
結する上梁部並びに下梁部と、これら柱体、上梁部およ
び下梁部に囲まれてなる前後左右上下の各六面のうち少
なくとも隣接する2面に組み込まれたブレース、耐力壁
等の剛性強化部材とから構成したものなどが挙げられ
る。
【0013】
【作用】本発明によれば、建築物を構成する住戸ユニッ
トの中で、最も剛性が強化された住戸ユニット(強化住
戸ユニット)を積み重ねることにより、剛性の大きな住
戸ユニットの列が造られ、また上記強化住戸ユニットの
列を、基礎と複数階ごとに取り付けられた臥梁とで上下
方向から挟み込むことにより、建築物全体の剛性を増し
た骨組み構造とし得、剛性が強化された住戸ユニットと
は異なる他の通常強度の住戸ユニットに要求される強度
を小さくすることが可能になる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図1は本発明にかかる中高層建築物の構造の基
本的な構成を示す概略斜視図である。
【0015】この中高層建築物の構造も、基本的には、
4本の柱部10aと、これら柱部10aの上端並びに下
端をそれぞれ連結する上梁部10b並びに下梁部10c
とによりボックス型に組まれた住戸ユニット10を、建
物の1階より、前後左右に複数列(図示例では前後左右
に4列ずつ)配設し、各住戸ユニット10の上に建物の
各階を構成する住戸ユニット10を積み重ねて前後左右
上下に隣接する各住戸ユニット10を相互に一体化して
なる基本構造となっている。
【0016】そして、本発明にあっては、前記住戸ユニ
ット10のうち少なくとも2列の住戸ユニット(強化住
戸ユニット)10Aを、他の住戸ユニット10よりも剛
性強化し、さらに、複数階ごとに住戸ユニット10Aの
列の上下端部をつなぐ臥梁30、31…を取り付けたこ
とを最大の特徴とするものである。また、一階に配置さ
れる住戸ユニットのうち少なくとも前記強化住戸ユニッ
ト10Aは下側の基礎20に対して剛に接合されてい
る。
【0017】そして、この実施例では、剛性強化された
強化住戸ユニット10Aを、建築物の四隅において積み
重ね、四隅の列の各階に配置された住戸ユニット10A
によって、建築物の水平方向の荷重を受け持たせるよう
にしている。
【0018】すなわち、図1に示される建築物では、構
築すべき建築物の四隅にそれぞれ強化住戸ユニット10
Aを積み重ねてなる強化住戸ユニット列Rが設けられ、
これら強化住戸ユニット列Rの間に住戸ユニット10が
設置される構成となっている。
【0019】図3は前記強化住戸ユニット10Aの斜視
図を示している。この図に示す強化住戸ユニット10A
は、L字状のアングル状の鋼材からなる4本の柱部10
a…と、これら柱部10a…の上端をそれぞれ連結する
上梁部10b…と、柱部10a…の下端をそれぞれ連結
する下梁部10c…とにより直方体状のボックス型に組
まれた架構と、該架構の上下面となる天井体(図示略)
および床体(図示略)と、建築物の外面を形成する壁体
10dとを具備したもので、前記架構内部を居住空間A
とするものである。
【0020】ここで、柱部10a…と、上梁部10b…
および下梁部10c…とはピン接合等によって連結され
るが、それらの間に、いわゆる耐震要素として地震時な
どにユニットに作用する水平力を分担させる壁体10d
を設けているので、この強化住戸ユニット10Aは、水
平力にも充分抗する構造となっている。壁体10dに
は、図にも示すように、必要に応じて内側にリブ11を
設けてもよい。なお、前記強化住戸ユニット10Aとし
ては、図3に示す例に限定されるものではなく、強化住
戸ユニット10Aの配列位置により以下に示すような種
々の形態が採られることは言うまでもない。
【0021】図4に示す例では、強化住戸ユニット10
Bは全体が四角箱型のボックス型式とされていて、具体
的には、四隅に立てられた柱部10aと、これら柱部1
0aの上端および下端間に架け渡されてユニットの上部
および下部の枠組みとなる上梁部10bおよび下梁部1
0cと、ユニットの6面の内上下面並びに建築物の外面
に臨む2つの側面にそれぞれ設けられた壁体10dとを
主体として構成されている。
【0022】そして、前記壁体10dは、住戸ユニット
10Bの剛性を高めるために柱部10a、上梁部10
b、下梁部10cに囲まれた内側に設けられている。
【0023】また、図5に示す例では、強化住戸ユニッ
ト10Cは、四隅に立てられた柱部10aと、これら柱
部10aの上端および下端間に架け渡されてユニットの
上部および下部の枠組みとなる上梁部10bおよび下梁
部10cと、住戸ユニットの2つの隣接する側面に組み
付けられた壁体10dとを基本として四角箱型に構成さ
れている。
【0024】また、図6に示す強化住戸ユニット10D
も、基本的には、図5に示す強化住戸ユニット10Bと
同様に、四隅に立てられた柱部10aと、これら柱部1
0aの上端および下端間に架け渡されてユニットの上部
および下部の枠組みとなる上梁部10bおよび下梁部1
0cとを主体として構成されているが、この例では、壁
体10dをさらに一つユニットの側面に組み付け、その
剛性を強化した構造となっている。
【0025】さらに、図7に示す強化住戸ユニット10
Eでは、四隅に立てられた柱部10aと、これら柱部1
0aの上端および下端間に架け渡されてユニットの上部
および下部の枠組みとなる上梁部10bおよび下梁部1
0cとから構成された架構の4つの側面(すなわち架構
の周囲)に壁体10dを組み付け、ユニットの剛性を強
化した構造となっている。
【0026】また、本発明では、住戸ユニットの剛性を
さらに強化するために、図示していないが、ユニットの
上面および下面にさらに壁体10d等の剛性強化部材を
組み付け、ユニットの耐力、剛性を増大するようにして
も良いことは勿論である。なお、前記した図4ないし図
7に示す図示例では、剛性強化部材として、壁体10d
を適用したが、ブレース等に置き換えることも可能であ
る。
【0027】また、図8は、前記強化住戸ユニット10
Aの間に配列される住戸ユニット10の具体的な構成を
示す図であり、図示例では、住戸ユニット10は、四隅
に立てられた柱部10aと、これら柱部10aの上端お
よび下端間に架け渡されてユニットの上部および下部の
枠組みとなる上梁部10bおよび下梁部10cと、ユニ
ットの上下に架設された小梁部10fとを主体として構
成されている。
【0028】なお、この住戸ユニット10の構成も、図
示例に限定されるものではなく、構築すべき建築物の設
計要求等に基づき種々変更可能である。
【0029】ところで、ユニットの鉛直荷重を負担する
柱部10aは、建築物が多層階になるほど柱断面を大き
くしなければならないが、その際問題となるのは、ユニ
ット内に組み付けられるユニット式の家具等の処理であ
る。
【0030】すなわち、戸建て住戸の住戸ユニットで
は、柱部10aの断面の大きさは一定に設定されてい
て、柱部10aの内法寸法La、Lbに対応して、予
め、家具等の寸法が定められているが、建築物が中高層
以上の多層階になると、柱部10aの断面形状を大きく
することによって柱部の補強をするために、柱間の内法
寸法La、Lbが柱断面の大きさによって変化し、柱間
に予め定められた大きさの家具を組み付けることができ
なくなる。
【0031】そこで、実施例では、図9に示すように断
面正方形状の柱部を用いる場合、柱間の内法寸法La、
Lbを一定とし、柱部10aの断面を大きくする場合に
は、ユニットの外方に柱の幅を大きくしていくようにし
ている。すなわち、実施例では、前後左右に交差するモ
ジュール芯MーMによって囲まれる柱断面の大きさを一
定とし、この部分を基準に柱の幅を大きくすることに特
徴があるものである。
【0032】なお、この考え方は、梁部10b、10c
の断面を大きくする場合においても同様に適用されるこ
とは言うまでもない。一方、図3に示すように断面L字
状の柱部10aを利用する場合には、その柱部10aの
厚みを変えることにより、内部の居住空間Aの容積に余
り影響を与えることなく、該柱部10aの必要な強度を
確保できる利点がある。
【0033】また、住戸ユニット10、10Aの補強技
術としては柱、梁の断面増だけではなく、肉厚、耐力壁
等の補強による方法も適用されることは勿論である。
【0034】一方、住戸ユニット同士の連結手段として
は、例えばボルト接合等による方法が適用されるが、住
戸ユニットどうしを一体化することができるものであれ
ば、前記したように専用の連結板を利用して固定する方
法であっても良い。
【0035】また、図示例では、住戸ユニットは、いわ
ゆる骨組みだけで構成された形態とされているが、住戸
ユニット内部に、バスユニット、サニタリーユニット、
間仕切り家具など内装部材を予め組み付けるような構成
としても良いことは言うまでもない。
【0036】さらに、住戸ユニットは、工場から現場ま
で運搬するためのトラックの制限内において長さ、幅、
高さ等の寸法が設定されるものである。
【0037】ここで、建築物の屋上には、図2に示すよ
うに、前記強化住戸ユニット10Aの列の上端部を連結
する臥梁30が取り付けられている。この臥梁30は、
強化住戸ユニット10Aの柱部10aの上方を通るよう
に所定間隔をあけて該建築物の桁行方向および梁間方向
にそれぞれ延びる下側の縱部材30a…および下側の横
部材30b…と、それら部材の上方に所定間隔を明けて
平行に配置される上側の縱部材30c…および横部材3
0d…と、それら上下の縱,横部材をつないでそれら部
材とともに全体でトラス構造を構成する多数の立材30
e…および斜材30f…とからなっている。
【0038】なお、前記強化住戸ユニット10Aの列の
上端部を連結する臥梁30の構造は、上記のようにトラ
ス構造のものに限られることなく、種々設計変更可能で
あり、例えば、端なる平板構造のものを用いてもよい。
また臥梁30を、クーリングタワーあるいは高架水槽の
架台として利用してもよい。
【0039】また、この臥梁30と強化住戸ユニット1
0Aとの連結は、前記したように住戸ユニット10,1
0Aどうしを連結する連結板と同様な構成のものを用い
てもよく、また最上階の強化住戸ユニット10Aの柱部
10aの上端に連結棒を連結させて該柱部10aと同軸
上となるように上方へ延在させ、この連結棒を介して臥
梁30と強化住戸ユニット10Aとを連結するようにし
てもよい。臥梁30と強化住戸ユニット10Aとを剛に
接合する構造であれば足りる。
【0040】さらに、建築物の3階ごとには、図2に示
すように、強化住戸ユニット10Aの列の上下端部を連
結する臥梁31…が設けられている。これら臥梁31
は、強化住戸ユニット10Aの柱部10aの上方を通る
ように所定間隔をあけて該建築物の桁行方向および梁間
方向にそれぞれ延びる縱部材31aおよび横部材31b
と、縦部材31aの内側に平行に配置される内側縱部材
31c…と、横部材31bの内側に平行に配置される内
側横部材31d…とで全体で格子状に構成されている。
【0041】なお、この臥梁31の構造も、上記のよう
に格子構造のものに限られることなく、種々設計変更可
能である。また、この臥梁31と強化住戸ユニット10
Aとの連結も、前記したように住戸ユニット10,10
Aどうしを連結する連結板と同様な構成のものを用いて
もよく、また上下階の強化住戸ユニット10Aの柱部1
0aの上端に連結棒を連結させて該柱部10aと同軸上
となるように上方へ延在させ、この連結棒を介して臥梁
31と強化住戸ユニット10Aとを連結するようにして
もよい。また、臥梁31は、3階ごとに限定して配置す
るものではない。
【0042】次に、以上のように構成された中高層建築
物の構造の構築方法について説明する。図1に示すよう
に、この中高層建築物を施工するには、強化住戸ユニッ
ト10Aおよび住戸ユニット10をそれぞれ工場等にお
いて製造しておき、これらをトラック等により現場まで
運搬し、1階より住戸ユニット10A、10を縦横に4
つづつ配列する。
【0043】これら住戸ユニット10A、10の配列
は、強化住戸ユニット10Aを建築物の4隅に位置する
ように設置し、これら強化住戸ユニット10Aの間に住
戸ユニット10が並ぶように配置する。
【0044】次いで、クレーンにより、強化住戸ユニッ
ト10A並びに住戸ユニット10の上にそれぞれ強化住
戸ユニット10A、住戸ユニット10をそれぞれ連続し
て積み重ねながら、前後左右に隣接するユニット同士を
締結する。そして、3階ごとに構築された住戸ユニット
10A、10の上部に、臥梁31を強化住戸ユニット1
0Aの上下端どうしを剛に接合するように取り付けてい
く。
【0045】なお、住戸ユニット10の吊り上げは、例
えば、図10に示すように、強化住戸ユニット10Aを
台として、この上にタワークレーン40を設置し、この
タワークレーン20を利用して行なうようにする。
【0046】次いで、このように構築した最上階の住戸
ユニット10A,10の上部に、臥梁30を強化住戸ユ
ニット10Aの列の上端部どうしを剛に接合するように
取り付ける。以上の施工手順によって図1に示すような
中高層建築物が完成する。
【0047】しかして、このように施工された中高層建
築物の構造においては、最も剛性が強化された住戸ユニ
ット(強化住戸ユニット)10Aが建築物の四隅にそれ
ぞれ積み重ねられて柱状の剛性の大きな架構が構築さ
れ、また3階ごとに住戸ユニット10Aの列の上下端部
をつなぐ臥梁31が設けられているとともに、建築物の
屋上に前記剛性が強化された住戸ユニット10Aの列の
上端部をつなぐ臥梁30が設けられているので、基礎2
0、強化住戸ユニット列、および臥梁30、31からな
る架構により、水平力に対して建築物の剛性を増した骨
組み構造とすることができる。
【0048】従って、建築物にかかる水平力は、最も剛
性が強化された四隅の架構に伝達され、複数階ごとに設
けられた臥梁31と建築物最上部の臥梁30とともに、
これらの部分で水平力が負担されるので、建築物にかか
る水平力が他の住戸ユニット10に構造設計上大きな負
担となることがなく、住戸ユニット10を構成する部材
に要求される強度が小さくて済み、したがって構造全体
として安価な建築物を構築することができる。
【0049】また、実施例では、図9に示すように、柱
間の内法寸法La、Lbを一定とし、柱部10aの断面
を大きくする場合には、ユニットの外方に柱の幅を大き
くしていくようにしているので、住戸ユニット内部に組
み込まれるユニット化された家具の取り付けが不便にな
ることがないといった利点もある。
【0050】なお、実施例において示した各構成部材の
諸形状や寸法等は一例であって、適用する建築物の設計
要求等に基づき種々変更可能であり、また強化住戸ユニ
ット10A、10Bの配列位置も、実施例に限定される
ものではなく、建築物の形態に応じた種々の配置を採用
することができる。
【0051】また、図1ないし図10に示す各実施例で
は、建築物の架構だけを模式的に示したが、各住戸ユニ
ットには、耐火被覆等の施工がされることは勿論であ
る。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
建築物を構成する住戸ユニットの中で、最も剛性が強化
された住戸ユニット(強化住戸ユニット)を積み重ねる
ことにより、剛性の大きな住戸ユニットの列が造られ、
またこれら強化住戸ユニットの列を上下から、基礎と建
築物の複数階ごとに取り付けられた臥梁で挟み込むこと
により、建築物全体の剛性を増した骨組み構造とし得、
特に、水平力に対して建築物の剛性を増した骨組み構造
を構築することができるので、剛性が強化された住戸ユ
ニットとは異なる他の通常強度の住戸ユニットに要求さ
れる強度を小さくすることができ、したがって構造全体
として安価な建築物を構築することができるといった優
れた効果を奏する。
【0053】また、その施工も住戸ユニットの積み重ね
による基本工程によって建築物を構築することができる
ので、現場での作業性も向上することができるといった
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を適用した中高層建築物の概
略を示す斜視図である。
【図2】本発明の中高層建築物の屋上に取り付けられた
トラス構造の臥梁と、複数階ごとに取り付けられた格子
状の臥梁を示す斜視図である。
【図3】強化住戸ユニットの例を示す斜視図である。
【図4】強化住戸ユニットの他の例を示す斜視図であ
る。
【図5】強化住戸ユニットの他の例を示す斜視図であ
る。
【図6】強化住戸ユニットの他の例を示す斜視図であ
る。
【図7】強化住戸ユニットのさらに他の例を示す斜視図
である。
【図8】住戸ユニットを示す斜視図である。
【図9】住戸ユニットの柱部の構成を模式的に示した平
面図である。
【図10】中高層建築物の施工状態を示す斜視図であ
る。
【図11】従来技術の中高層建築物のユニット化工法を
説明するために示した斜視図である。
【図12】別の従来技術にかかる中高層建築物のユニッ
ト化工法を説明するために示した斜視図である。
【符号の説明】
10A 10B 強化住戸ユニット 10C 強化住戸ユニット 10D 強化住戸ユニット 10E 強化住戸ユニット 10 住戸ユニット 10a 柱部 10b 上梁部 10c 下梁部 10d 壁体部 10f 小梁部 20 基礎 30 建築物の屋上に取り付けられた臥梁 31 複数階ごとに取り付けられた臥梁 40 タワークレーン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の1階に、1階の住戸を構成する住
    戸ユニットを前後左右に複数列配設し、各住戸ユニット
    の上に建物の各階を構成する住戸ユニットを積み重ねて
    前後左右上下に隣接する各住戸ユニットを相互に一体化
    してなる中高層建築物であって、 前記住戸ユニットのうち上下方向に沿う少なくとも2列
    を構成する各住戸ユニットは他の住戸ユニットよりも剛
    性が強化されており、しかも建築物の複数階ごとに、前
    記剛性が強化された住戸ユニットの列の上下端部を連結
    する臥梁を取り付けたことを特徴とする中高層建築物の
    構造。
  2. 【請求項2】請求項1の中高層建築物の構造において、
    前記強化住戸ユニットは、4本の柱体と、これら柱体の
    上端並びに下端をそれぞれ連結する上梁部並びに下梁部
    と、これら柱体、上梁部および下梁部に囲まれてなる前
    後左右上下の各六面のうち少なくとも隣接する2面に組
    み込まれたブレース、耐力壁等の剛性強化部材とから構
    成されていることを特徴とする中高層建築物の構造。
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