JP3429629B2 - ユニット建物とその構築方法 - Google Patents

ユニット建物とその構築方法

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JP3429629B2
JP3429629B2 JP22269196A JP22269196A JP3429629B2 JP 3429629 B2 JP3429629 B2 JP 3429629B2 JP 22269196 A JP22269196 A JP 22269196A JP 22269196 A JP22269196 A JP 22269196A JP 3429629 B2 JP3429629 B2 JP 3429629B2
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直人 田中
泰宏 余田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明はユニット建物とその
構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ユニット建物は、柱と床梁と天
井梁を箱形に接合した建物ユニットを隣接設置して構築
される。従って、一般のユニット建物では、各建物ユニ
ットの4個のコーナー部に必ず柱があり、結果として、
複数の建物ユニットのコーナー部を互いに突き合せ配置
したユニット建物の中央部には必ず柱(複数本の柱)が
立ち、柱に遮られることのない広く連続した部屋空間や
広い開口部を形成することができない。
【0003】これに対し、建物ユニットの突き合せ部で
柱を省略し得るユニット建物として、特開平4−136
341号公報(従来例1)、或いは特開平6−1851
22号公報(従来例2)に記載のものがある。
【0004】従来例1は、建物ユニットに定めた1個の
柱省略コーナー部に仮柱を設けておき、2個の建物ユニ
ットの仮柱部分を互いに突き合せ配置した後、それらの
仮柱を取外す。そして、2個の建物ユニットの仮柱を取
外された突き合せ部の両側に位置する柱に、それら柱間
に架け渡されている天井梁の下方に沿って延在する補強
フレームを架設するものである。
【0005】従来例2は、4個の建物ユニットそれぞれ
に定めた1個の柱省略コーナー部のそれぞれに仮柱を設
けておき、それら4個の建物ユニットの仮柱部分を互い
に突き合せ配置し、その柱省略接合部で相交差する4個
の天井梁を1個の補強連結具により一体に連結し、その
後、それらの仮柱を取外すものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
1においては、仮柱を取外してからでないと、補強フレ
ームを架設できない。このため、仮柱を取外してから補
強フレームを架設完了するまでの間、建物ユニットの強
度が極端に低下し、天井梁が仮柱を取外された柱省略コ
ーナー部から崩落する虞れがあるという問題点がある。
即ち、施工性が悪いものであった。
【0007】また、従来例2においては、4個の建物ユ
ニットの突き合せ部で柱を省略し、その柱省略接合部で
相交差する天井梁を補強連結具により一体に連結するに
過ぎない。このため、このユニット建物の天井構造強度
は、相隣る建物ユニットの相接する2個の天井梁の断面
性能の和以上のものとすることができない。従って、柱
省略した天井スパンの拡大に限界があり、柱省略した広
い連続空間の拡張に限界があった。
【0008】本発明の課題は、建物ユニットを隣接設置
して構築されるユニット建物において、複数の建物ユニ
ットの突き合せ配置したコーナー部の柱を省略し、広い
連続空間や広い開口部を形成し、施工性も良好とするこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、複数の建物ユニットを隣接設置して構築されるユニ
ット建物において、建物ユニットの上部で、その建物ユ
ニットの階に該当する建物の天井を構成する天井梁の側
面に、この天井梁の成の高さよりも高い成を有する補強
梁をその下端が天井梁より下方に突出する如く設けてな
るものである。
【0010】本発明において、建物ユニットの上部で、
その建物ユニットの階に該当する建物の天井を構成する
建物ユニットの天井梁とは、柱と床梁と天井梁を箱形に
接合した建物ユニットのような天井梁を備える建物ユニ
ットにおいては、その建物ユニットの天井梁を意味する
ものである。また、柱と床梁を箱形に接合したような建
物ユニットような天井梁を備えない建物ユニットにおい
ては、天井梁とは、建物ユニットの上に搭載される建物
ユニットの床梁が下階建物ユニットの天井梁としても用
いられることになるので、その上階建物ユニットの床梁
を意味するものである。
【0011】請求項2に記載の本発明は、複数の建物ユ
ニットを下階建物ユニットとし、この下階建物ユニット
の上に上階建物ユニットを搭載して構築して構成される
ユニット建物において、下階の天井を構成するとともに
上階の床を構成する上階床梁側に、この上階床梁の成の
高さよりも高い成を有する補強梁をその下端が上階床梁
より突出する如く設けてなるものである。
【0012】上記の上階床梁とは、下階建物ユニットと
その上に搭載された上階建物ユニットにおいて、下階建
物ユニットに天井梁を備えずに上階建物ユニットの床梁
をもって下階建物ユニットの天井梁を兼ねる場合には、
上階建物ユニットの床梁を意味し、上階建物ユニットに
床梁を備えずに下階建物ユニットの天井梁をもって上階
建物ユニットの床梁を兼ねる場合には、下階建物ユニッ
トの天井梁を意味し、下階建物ユニットに天井梁を備え
且つ上階建物ユニットに床梁を備えている場合には、下
階建物ユニットの天井梁と上階建物ユニットの床梁を意
味するものである。
【0013】請求項3に記載の本発明は、請求項1又は
2に記載の本発明において更に、水平方向に隣接設置さ
れる複数の建物ユニットそれぞれに定めた1個の柱省略
コーナー部を柱省略接合部にて互いに突き合わせ配置
し、柱省略接合部の一方側の建物ユニットの天井部側か
ら、他方側の建物ユニットの天井部側に渡って補強梁が
設けられ、補強梁の両端部は、柱省略接合部の一方側の
建物ユニットの柱まわりと、柱省略接合部の他方側の建
物ユニットの柱まわりのそれぞれに接続されてなるもの
である。
【0014】上記の天井部側とは、下階建物ユニットと
その上に搭載された上階建物ユニットにおいて、下階建
物ユニットに天井梁を備えずに上階建物ユニットの床梁
をもって下階建物ユニットの天井梁を兼ねる場合には、
上階建物ユニットの床梁側を意味し、上階建物ユニット
に床梁を備えずに下階建物ユニットの天井梁をもって上
階建物ユニットの床梁を兼ねる場合には、下階建物ユニ
ットの天井梁側を意味し、下階建物ユニットに天井梁を
備え且つ上階建物ユニットに床梁を備えている場合に
は、下階建物ユニットの天井梁側と上階建物ユニットの
床梁側を意味するものである。
【0015】請求項4に記載の本発明は、請求項3に記
載の本発明において更に、建物ユニットが、柱省略コー
ナー部以外のコーナー部では、相交差する天井梁又は床
梁をジョイントピースにより柱に接合し、柱省略コーナ
ー部では、相交差する天井梁又は床梁をジョイントピー
スにより短柱に接合し、床梁に接合される短柱と天井梁
に接合される短柱とを仮柱で着脱自在に接合して構成さ
れ、補強梁の両端部はジョイントピースとの接合を介し
て柱に接続され、補強梁の中央部はジョイントピースと
の接合を介して短柱に接続されてなるものである。
【0016】請求項5に記載の本発明は、請求項2〜4
のいずれかに記載の本発明において更に、柱省略コーナ
ー部を有する複数の建物ユニットを下階建物ユニットと
し、この下階建物ユニットの上に複数の上階建物ユニッ
トを搭載し、隣接する上階建物ユニットの天井梁に渡っ
て上階補強梁を設け、上階補強梁が上階建物ユニットの
上記天井梁が接合されている各柱のそれぞれに接続され
てなるものである。
【0017】請求項6に記載の本発明は、請求項5に記
載の本発明において更に、複数の上階建物ユニットも柱
省略コーナー部を有し、上階補強梁の両端部は、柱省略
接合部の一方側の建物ユニットの柱と、柱省略接合部の
他方側の建物ユニットの柱のそれぞれに接続され、補強
梁の中央部には、複数の建物ユニットの各柱省略コーナ
ー部が接続されてなるものである。
【0018】請求項7に記載の本発明は、請求項1〜6
のいずれかに記載の本発明において更に、水平方向に隣
接設置される4個の建物ユニットそれぞれに定めた1個
の柱省略コーナー部を柱省略接合部にて互いに突き合せ
配置し、柱省略接合部の一方側にて相隣る2個の建物ユ
ニットの天井部間から、他方側にて相隣る2個の建物ユ
ニットの天井部間に渡って補強梁を隣接ユニット間隙に
設け、補強梁の両端部は、柱省略接合部の一方側にて相
隣る2個の建物ユニットの各柱まわりと、柱省略接合部
の他方側にて相隣る2個の建物ユニットの各柱まわりの
それぞれに接続され、補強梁の中央部には、4個の建物
ユニットの各柱省略コーナー部が接続されてなるもので
ある。
【0019】請求項8に記載の本発明は、請求項1〜6
のいずれかに記載の本発明において更に、水平方向に隣
接設置される3個の建物ユニットそれぞれに定めた1個
の柱省略コーナー部を柱省略接合部にて互いに突き合せ
配置し、柱省略接合部の一方側にて相隣る2個の建物ユ
ニットの天井部間から、他方側の建物ユニットの天井部
側に渡って補強梁を設け、補強梁の両端部は、柱省略接
合部の一方側にて相隣る2個の建物ユニットの各柱まわ
りと、柱省略接合部の他方側の建物ユニットの柱まわり
のそれぞれに接続され、補強梁の中央部には、3個の建
物ユニットの各柱省略コーナー部が接続されてなるもの
である。
【0020】請求項9に記載の本発明は、請求項1〜6
のいずれかに記載の本発明において更に、水平方向に隣
接設置される2個の建物ユニットそれぞれに定めた1個
の柱省略コーナー部を柱省略接合部にて互いに突き合せ
配置し、他の1個の建物ユニットをそれら2個の建物ユ
ニットの柱省略接合部を含む同一面内で該柱省略接合部
の両側に渡るように隣接配置して構築したものであり、
柱省略接合部の一方側にて相隣る他の1個の建物ユニッ
トと一方側の建物ユニットとの2個の建物ユニットの天
井部間から、他方側にて相隣る他の1個の建物ユニット
と他方側の建物ユニットとの2個の建物ユニットの天井
部間に渡って補強梁を隣接ユニット間隙に設け、補強梁
の両端部は、柱省略接合部の一方側にて相隣る他の1個
の建物ユニットと一方側の建物ユニットとの2個の建物
ユニットの各柱まわりと、柱省略接合部の他方側にて相
隣る他の1個の建物ユニットと他方側の建物ユニットと
2個の建物ユニットの各柱まわりのそれぞれに接続さ
れ、補強梁の中央部には、2個の建物ユニットの各柱省
略コーナー部と1個の建物ユニットの上部で建物の該当
する階の天井を構成する天井梁中間部のそれぞれが接続
されてなるものである。
【0021】請求項10に記載の本発明は、請求項1〜
6のいずれかに記載の本発明において更に、水平方向に
隣接設置される2個の建物ユニットそれぞれに定めた1
個の柱省略コーナー部を柱省略接合部にて互いに突き合
せ配置し、柱省略接合部の一方側の建物ユニットの天井
部側から、他方側の建物ユニットの天井部側に渡って補
強梁を設け、補強梁の両端部は、柱省略接合部の一方側
の建物ユニットの柱まわりと、柱省略接合部の他方側の
建物ユニットの柱まわりのそれぞれに接続され、補強梁
の中央部には、2個の建物ユニットの各柱省略コーナー
部が接続されてなるものである。
【0022】請求項11に記載の本発明は、請求項1〜
10のいずれかに記載のユニット建物の構築方法におい
て、柱が省略される建物ユニットとして、柱省略コーナ
ー部に仮柱を着脱自在としてなるものを用い、建物ユニ
ットに補強梁を接続完了するまでは仮柱を設けておき、
補強梁の接続完了後に仮柱を取外すことを特徴とするも
のである。
【0023】
【作用】請求項1に記載の本発明によれば下記の作用が
ある。天井を構成する建物ユニットの天井梁の側面にこ
天井梁の成の高さよりも高い成を有する補強梁をその
下端が天井梁より下方に突出する如く設けることによ
り、長スパンの補強ができ、建物ユニットの柱間隔を大
きくしたユニット建物を構築でき、また柱省略により生
ずる柱間隔を大きくしたユニット建物を構築できる。従
って、広い連続空間や広い間口のユニット建物が得ら
れ、またユニット建物の開口位置の選択の幅を広げるこ
とができる。
【0024】さらに、補強梁は、天井を構成する建物ユ
ニットの天井梁の側面に沿う如く設置される。従って、
補強梁は、これを設ける天井梁の成の高さよりも高くす
ることによりその断面性能を大として補強効果を大きく
しても、補強梁の大部分は天井梁側に収められ、補強梁
天井梁より突き出ることを可及的に小さくすることが
できる。
【0025】請求項2に記載の本発明によれば下記の作
用がある。上階床梁の側面に、この床梁の成の高さより
も高い成を有する補強梁をその下端が天井梁より突出す
る如く設けることにより、長スパンの補強ができ、下階
建物ユニットの柱間隔を大きくしたユニット建物を構築
でき、また柱省略により生ずる柱間隔を大きくしたユニ
ット建物を構築できる。従って、広い連続空間や広い間
口のユニット建物が得られ、またユニット建物の開口位
置の選択の幅を広げることができる。
【0026】さらに、補強梁は、上階床梁の側面に沿う
如く設置される。従って、補強梁は、床梁の成の高さよ
りも高くすることによりその断面性能を大として補強効
果を大きくしても、補強梁の大部分は床梁側に収めら
れ、補強梁の床梁より突き出ることを可及的に小さくす
ることができる。
【0027】請求項3に記載の本発明によれば下記の作
用がある。補強梁はその両端部が、柱省略接合部の一方
側の建物ユニットの柱まわりと、柱省略接合部の他方側
の建物ユニットの柱まわりのそれぞれに接続されている
ことにより、補強性能が補強され、広い連続空間や広い
間口のユニット建物が得られる。
【0028】請求項4に記載の本発明によれば下記の作
用がある。補強梁は、天井梁を柱、短柱に接合するため
のジョイントピースに接合されることにて、それらの
柱、短柱に接続される。従って、補強梁を柱、短柱に接
続する構造を簡易且つ確実化できる。
【0029】請求項5に記載の本発明によれば下記の作
用がある。下階建物ユニットの補強梁を設けた天井梁と
同一面上に位置する、上階建物ユニットの天井梁に上階
補強梁を設け、上階補強梁が上階建物ユニットの天井梁
が接合されている各柱のそれぞれに接続される。従っ
て、相隣る上階建物ユニットが上階補強梁によって一体
化されて、その上階建物ユニットの中央部の柱を介して
上階床を吊る如くになり、下階建物ユニットの柱省略中
央部への上階荷重を低減するものとなる。よって、万
一、下階建物ユニットの補強梁と該下階建物ユニットと
の接続(高力ボルト等)が切れ、下階建物ユニットの柱
省略中央部の天井構造強度が低下しても、上階建物ユニ
ットの床が落ちる如くを防止できる。
【0030】請求項6に記載の本発明によれば下記の作
用がある。前記請求項5に記載の上階補強梁の断面性能
が、上階建物ユニットの天井、床を支えることができる
ものであれば、上階建物ユニットにおいても柱を省略
し、広い連続空間を形成できる。
【0031】請求項7に記載の本発明によれば下記の作
用がある。水平方向に隣接設置される4個の建物ユニッ
トそれぞれに定めた1個の柱省略コーナー部を柱省略接
合部にて互いに突き合せ配置してなるユニット建物にお
いて、梁下天井高を低くすることなく、柱を省略した広
い連続空間を形成できる。
【0032】請求項8に記載の本発明によれば下記の作
用がある。水平方向に隣接設置される3個の建物ユニッ
トそれぞれに定めた1個の柱省略コーナー部を柱省略接
合部にて互いに突き合せ配置してなるユニット建物にお
いて、柱を省略した広い連続空間や開口部を形成でき
る。
【0033】請求項9に記載の本発明によれば下記の作
用がある。水平方向に隣接設置される2個の建物ユニッ
トそれぞれに定めた1個の柱省略コーナー部を柱省略接
合部にて互いに突き合わせ配置し、他の1個の建物ユニ
ットをそれら2個の建物ユニットの柱省略接合部を含む
同一面内で該柱省略接合部の両側に渡るように隣接配置
してなるユニット建物において、柱を省略した広い連続
空間を形成できる。
【0034】請求項10に記載の本発明によれば下記の
作用がある。水平方向に隣接設置される2個の建物ユニ
ットそれぞれに定めた1個の柱省略コーナー部を柱省略
接合部にて互いに突き合わせ配置してなるユニット建物
において、柱を省略した広い開口部を形成できる。
【0035】請求項11に記載の本発明によれば下記の
作用がある。建物ユニットの柱省略コーナー部に設けた
仮柱は、該建物ユニットの工場製造段階、輸送保管段階
を経た現地据付け後、補強梁の接続完了まで取外されな
い。従って、補強梁の接続時の建物ユニットの強度を低
下せしめることがなく、施工段階の建物強度も十分に確
保でき、施工性はよい。
【0036】
【発明の実施の形態】図1はユニット建物と建物ユニッ
トを示す模式図、図2は第1実施形態の下階建物ユニッ
トへの補強梁接続過程を示す模式図、図3は下階補強梁
を示す模式図、図4は下階補強構造を示す模式図、図5
は下階補強梁の端部接続構造を示す模式図、図6は下階
補強梁の中央部接続構造を示す模式図、図7は上階建物
ユニットの搭載構造を示す模式図、図8は上階建物ユニ
ットへの補強梁接続過程を示す模式図、図9は上階補強
梁を示す模式図、図10は上階補強梁の作用を示す模式
図、図11は上階補強構造を示す模式図、図12は補強
梁の変形例を示す模式図である。
【0037】(ユニット建物と建物ユニット)(図1) ユニット建物10は、図1(A)に示す如く、工場生産
した複数の標準建物ユニット11、柱省略建物ユニット
12を建築現場に輸送し、予め設置してある基礎13の
上にて水平、鉛直方向に隣接設置して下階部分10A、
上階部分10Bが構築される。
【0038】標準建物ユニット11は、図1(B)に示
す如く、4本の角鋼管製柱21と、4本の型鋼製床梁2
2と、4本の型鋼製天井梁23とを箱形に接合した骨組
構造体である。建物ユニット11は、4個のコーナー部
で、相交差する床梁22をジョイントピース22Aによ
り柱21の下端部に接続し、相交差する天井梁23をジ
ョイントピース23Aにより柱21の上端部に接合して
構成される。
【0039】柱省略建物ユニット12は、図1(C)に
示す如く、標準建物ユニット11の4本の柱21のうち
の1本の柱21を省略したものである。柱省略建物ユニ
ット12は、柱省略コーナー部以外の3個のコーナー部
では、相交差する床梁22をジョイントピース22Aに
より柱21の下端部に接合し、相交差する天井梁23を
ジョイントピース23Aにより柱21の上端部に接合す
るとともに、柱省略コーナー部では、相交差する床梁2
2をジョイントピース22Bにより短柱24に接合し、
相交差する天井梁23をジョイントピース23Bにより
短柱25に接合して構成される。そして、柱省略建物ユ
ニット12では、柱省略コーナー部に仮柱26を着脱自
在としている。仮柱26は、ボルト、ピン等の着脱手段
により、上述の短柱24と短柱25とに着脱自在に結合
される。
【0040】(第1実施形態)(図2〜図11) (ユニット建物10の下階部分10A)(図2〜図6) 然るに、ユニット建物10は、下階部分10Aの一部に
て、図2に示す如く、4個の柱省略建物ユニット12そ
れぞれの柱省略コーナー部を柱省略接合部14にて互い
に突き合せ配置し、それら4個の柱省略建物ユニット1
2によって柱21に遮られることのない広く連続した居
室空間を形成するものとしている。以下、4個の柱省略
建物ユニット12の接合構造について説明する。
【0041】ユニット建物10の下階部分10Aにおい
て、4個の柱省略建物ユニット12の柱省略接合部14
は、下階補強梁30にて補強される。下階補強梁30
は、図3に示す如く長尺鋼板材からなり、図4〜図7に
示す如く、建物ユニット12の天井梁23の成の高さよ
り広い幅(下階補強梁の成がより高い)である。下階補
強梁30は、図2、図4に示す如く、柱省略接合部14
の左右の一方側にて相隣る2個の建物ユニット12の天
井梁23の間から、左右の他方側にて相隣る他の2個の
建物ユニット12の天井梁23の間に渡って設けられて
いる。すなわち、下階補強梁30はその大部分が天井部
側に収められ、その上下端が建物ユニット12の天井梁
23の上下からそれぞれ突出している。なお、図4にお
いて、16 は上階床板である。
【0042】下階補強梁30は、柱省略建物ユニット1
2の天井梁23の下端より下方に突出しているが、大部
分は天井梁23間に収められることになるので、突出部
分は可及的に小さく、居住等に差し支えないものとな
る。また、この突出部分を吊戸棚、照明器具、移動補助
具レール等の取付けに利用できる利点もある。また、下
階補強梁30の上端を、柱省略建物ユニット12の天井
梁23の上端より上方に突出させているが、図4に示し
た場合は下階補強梁30が上階床板までの高さの状態で
ある。下階補強梁30の上端が上階床板以上、例えば図
7(C)に示すように上階建物ユニット11の床梁22
より上方に突出した場合には、その上に間仕切り等の
壁、腰壁、階段、カンウター、高床を備え、そこに突出
部を収めるようにするとよい。
【0043】下階補強梁30の両端部は、図5に示す如
く、柱省略接合部14の左右の一方側にて相隣る2個の
建物ユニット12の各柱21と、柱省略接合部14の他
方側にて相隣る2個の建物ユニット12の各柱21のそ
れぞれに接続される。このとき、下階補強梁30の両端
部は、高力ボルト31を用いた天井梁23、ジョイント
ピース23Aとの高力ボルト接合(摩擦接合)を介して
柱21に接続される。
【0044】下階補強梁30の中央部には、図6に示す
如く、4個の建物ユニット12の各柱省略コーナー部が
接続される。このとき、補強梁30の中央部は、高力ボ
ルト32を用いた天井梁23、ジョイントピース23B
との接合を介して短柱25に接続される。
【0045】下階補強梁30が上述の如くにて柱21、
短柱25に接続されるとき、各建物ユニット12の柱省
略コーナー部には短柱25に着脱自在の仮柱26が未だ
接合されている。そして、下階補強梁30が柱21、短
柱25に接続完了した後、仮柱26は短柱25から取外
される。
【0046】なお、下階補強梁30は、この下階補強梁
30を挟んで相隣る2個の建物ユニット12、12の相
接する天井梁23、23と、ジョイントピース23A、
23Bのない部分でも、ボルト等を用いて接合されてよ
い。
【0047】(ユニット建物の下階部分への上階部分の
搭載)(図7) ユニット建物は、下階部分10Aの上に上階部分10B
を搭載するに際し、下階部分10Aの一部を構成してい
る4個の下階柱省略建物ユニット12の上に4個の上階
標準建物ユニット11を搭載することができる(図7
(A))。
【0048】このとき、4個の上階建物ユニット11
は、4個の下階建物ユニット12の柱省略コーナー部以
外の3個のコーナー部においては上階建物ユニット11
の3個の柱21の下端面を下階建物ユニット12の3個
の柱21の上端面に載置して結合し、下階建物ユニット
12の柱省略コーナー部においては上階建物ユニット1
1の1個の柱21の下端面を下階建物ユニット12の短
柱25の上端面に載置して結合する(図7(B))。
【0049】このとき、図7(C)に示す如く、4個の
下階建物ユニット12を補強している下階補強梁30の
成の高さを上階建物ユニット11の相隣る床梁22、2
2の間にまで延在し、下階補強梁30がこの延在部分で
上階建物ユニット11の床梁22、ジョイントピース2
2Aにも高力ボルト33により接続されるものとするこ
とができる。
【0050】(下階部分の上の上階部分の補強)(図8
〜図10) 4個の下階柱省略建物ユニット12の上に4個の上階標
準建物ユニット11を上述の如くに搭載したとき、図8
に示す如く、下階建物ユニット12の補強梁30を設け
た天井梁23、23間と同一面上に位置する、上階建物
ユニット11の天井梁23、23間にも上階補強梁40
を設けることができる。
【0051】上階補強梁40は、図9に示す如く、断面
T字状の如くの長尺T形鋼材からなり、図8に示す如
く、左右の一方側にて相隣る2個の建物ユニット11の
天井梁23、23の間から、左右の他方側にて相隣る2
個の建物ユニット11の天井梁23、23の間に渡って
設けられる。なお、この補強梁もその階の天井梁の下に
突出又は上階の床梁の上に突出するようにしてもよい。
【0052】上階補強梁40の両端部、中央部のそれぞ
れは、図5に示した下階補強梁30の両端部と同様に、
相隣る2個の建物ユニット11の各柱21に、高力ボル
トを用いた天井梁23、ジョイントピース23Aとの接
合を介して接続される。
【0053】なお、上階補強梁40は、補強梁40を挟
んで相隣る2個の建物ユニット11、11の相接する天
井梁23、23と、ジョイントピース23Aのない部分
でも、ボルト等を用いて接合されてよい。
【0054】これによれば、相隣る建物ユニット11が
上階補強梁40によって一体化され、4個の建物ユニッ
ト11の中央部の柱21を介して上階床を吊る如くにな
り(図10(C))、4個の下階建物ユニット12の柱
省略中央部への上階荷重を低減するものとなる。この上
階補強梁40がない場合には、下階建物ユニット12の
補強梁30と該下階建物ユニット12の柱21、天井梁
23との接続が高力ボルト31、32の破断等により切
れたとき(図10(A))、下階建物ユニット12の柱
省略中央部の天井構造強度が低下して、上階建物ユニッ
ト11の床が図10(B)に示す如くに落ちる虞れがあ
る。上階補強梁40を設けることにより、上述の上階建
物ユニット11の床が落ちる如くを防止できる。
【0055】(上階部分10Bの他の例)(図11) 4個の下階柱省略建物ユニット12の上に搭載される4
個の上階建物ユニットは、標準建物ユニット11でなく
柱省略建物ユニット12であってもよい。このとき、前
述の上階補強梁40の両端部は、図11に示す如く、左
右の一方側にて相隣る2個の上階建物ユニット12の各
柱21と、左右の他方側にて相隣る2個の上階建物ユニ
ット12の各柱21のそれぞれに、高力ボルトを用いた
天井梁23、ジョイントピース23Aとの接合を介して
接続される。そして、上階補強梁40の中央部は、4個
の上階建物ユニット12の各柱省略コーナー部で、高力
ボルトを用いた天井梁23、ジョイントピース23Bと
の接合を介して短柱25に接続される。なお、17は上
階天井板である。
【0056】なお、上階補強梁40の高さは、天井梁2
3の成の高さと略等しくし、断面T字状の縦線に相当す
る部分は天井梁23、23間に納まるものとしている。
また、上階補強梁40を挟んで相隣る2個の建物ユニッ
ト12、12の相接する天井梁23、23と、ジョイン
トピース23A、23Bのない部分でも、ボルト等を用
いて接合されてよい。上階の天井部に上階補強梁を設
ける場合には、補強梁の上端を天井梁より上方に突出さ
せ、屋根裏空間に収めるとよい。上述のようにこのユニ
ット建物は、天井梁の下又は床梁の上に突出する補強梁
を収める空間を有している。
【0057】以下、本実施例の作用について説明する。(1) ユニット建物10において、下階補強梁30の両端
部は、柱省略接合部の一方側にて相隣る2個の建物ユニ
ット12の各柱21と、柱省略接合部の他方側にて相隣
る2個の建物ユニット12の各柱21のそれぞれに接続
される。そして、下階補強梁30の中央部には、4個の
建物ユニット12の各柱省略コーナー部が接続される。
従って、このユニット建物10の天井構造強度は、相隣
る建物ユニット12の相接する2個の天井梁23、23
の断面性能の和に、下階補強梁30の断面性能をも加え
たものとなり、この下階補強梁30の幅は、下階建物ユ
ニット12の天井梁23の成の高さと上階建物ユニット
11(12)の床梁の成の高さの和より大とされ、下階
補強梁の補強性能が大きくなっている。このため、柱を
省略した天井スパンを大きく拡大し、柱を省略した広い
連続空間を形成できる。
【0058】(2) 下階補強梁30の大部分は、相隣る建
物ユニット12の相接する2個の天井梁23、23の間
に挟まれる如くに設置される。従って、補強梁30は天
井梁23の下に大きく突き出ず、梁下天井高を可及的に
高くすることができる。
【0059】(3) 下階補強梁30は、天井梁23を柱2
1、短柱25に接合するためのジョイントピース23
A、23Bに接合されることにて、それらの柱21、短
柱25に接続される。従って、補強梁30を柱21、短
柱25に接続する構造を簡易且つ確実化できる。
【0060】(4) 下階建物ユニット12の柱省略のため
の下階補強梁30を、上階建物ユニット11の相隣る床
梁22間にまで延在し、その延在部分で上階建物ユニッ
ト11にも接続する。従って、柱省略した下階建物ユニ
ット12の天井構造強度が、補強梁30自体の断面性能
によって補強されるだけでなく、補強梁30を介して上
階建物ユニット11の床梁構造強度等によっても補強さ
れる。このため、下階建物ユニット12の柱を省略した
天井スパンをより拡大し、柱を省略したより広い連続空
間を形成できる。
【0061】(5) 下階建物ユニット12の下階補強梁3
0を設けた天井梁23間と同一面上に位置する、上階建
物ユニット11の天井梁23間に上階補強梁40を設
け、上階補強梁40が上階建物ユニット11の天井梁2
3が接合されている各柱21のそれぞれに接続される。
従って、相隣る上階建物ユニット11が上階補強梁40
によって一体化されて、その4個の上階建物ユニット1
1の中央部の柱21を介して上階床を吊る如くになり、
4個の下階建物ユニット12の柱省略中央部への上階荷
重を低減するものとなる。よって、万一、下階建物ユニ
ット12の下階補強梁30と該下階建物ユニット12と
の接続(高力ボルト等)が切れ、下階建物ユニット12
の柱省略中央部の天井構造強度が低下しても、上階建物
ユニット11の床が落ちる如くを防止できる。
【0062】(6) 上記の上階補強梁40の断面性能が、
上階建物ユニット12の天井、床を支えることができる
ものであれば、上階建物ユニット12においても柱を省
略し、広い連続空間を形成できる。
【0063】(7) 建物ユニット12の柱省略コーナー部
に設けた仮柱26は、該建物ユニット12の工場製造段
階、輸送保管段階を経た現地据付け後、下階補強梁3
0、上階補強梁40の接続完了まで取外されない。従っ
て、下階補強梁30、上階補強梁40の接続時の建物ユ
ニット12の強度を低下せしめることがなく、施工段階
の建物強度も十分に確保でき、施工性はよい。
【0064】図13は第2実施形態のユニット建物を示
す模式図、図14は第3実施形態のユニット建物を示す
模式図、図15は第3実施形態のユニット建物の変形構
造を示す模式図である。
【0065】(第2実施形態)(図13) 第2実施形態において、ユニット建物10は、下階部分
10Aの一部にて、図13に示す如く、3個の柱省略建
物ユニット12それぞれの柱省略コーナー部を柱省略接
合部にて互いに突き合せ載置し、それら4個の柱省略建
物ユニット12によって柱21に遮られることのない広
く連続した居室空間や開口部を形成するものとしてい
る。以下、3個の柱省略建物ユニット12の接合構造に
ついて説明する。
【0066】ユニット建物10の下階部分10Aにおい
て、3個の柱省略建物ユニット12の柱省略接合部は、
下階補強梁30にて補強される。下階補強梁30は、図
13に示す如く、下階建物ユニット12の天井梁23の
成の高さより幅広の長尺板材からなり、柱省略接合部の
左右の一方側(右側)にて相隣る2個の建物ユニット1
2の天井梁23、23の間から、左右の他方側(左側)
の建物ユニット12の天井梁23に渡り、その上端が天
井梁23より上方に突出して設けられる。
【0067】下階補強梁30の両端部は、図13(B)
に示す如く、柱省略接合部14の左右の一方側(右側)
にて相隣る2個の建物ユニット12の各柱21と、柱省
略接合部14の他方側(左側)の建物ユニット12の柱
21のそれぞれに接続される。このとき、下階補強梁3
0の両端部は、高力ボルト31を用いた天井梁23、ジ
ョイントピース23Aとの高力ボルト接合(摩擦接合)
を介して柱21に接続される。
【0068】補強梁30の中央部には、図13(B)に
示す如く、3個の建物ユニット12の各柱省略コーナー
部が接続される。このとき、下階補強梁30の中央部
は、高力ボルト32を用いた天井梁23、ジョイントピ
ース23Bとの接合を介して短柱25に接続される。
【0069】下階補強梁30が上述の如くにて柱21、
短柱25に接続されるとき、各建物ユニット12の柱省
略コーナー部には短柱25に着脱自在の仮柱26が未だ
接合されている。そして、補強梁30が柱21、短柱2
5に接続完了した後、仮柱26は短柱25から取外され
る。
【0070】なお、下階補強梁30は、下階補強梁30
に相接する天井梁23と、ジョイントピース23A、2
3Bのない部分でも、ボルト等を用いて接合されてよ
い。
【0071】なお、第2実施形態のユニット建物10に
おいても第1実施形態と同様に、(a)下階補強梁の成
の高さを上階部分10Bの床梁上に突出するまで延在さ
せる構造、(b)上階部分10Bの天井梁部に上階補強
梁を設ける構造、(c)上階部分10Bも柱省略し、そ
の柱省略接合部を上階補強梁により補強する構造を採用
できる。
【0072】(第3実施形態)(図14) 第3実施形態において、ユニット建物10は、下階部分
10Aの一部にて、図14に示す如く、2個の柱省略建
物ユニット12それぞれの柱省略コーナー部を柱省略接
合部にて互いに突き合せ載置し、他の1個の標準建物ユ
ニット11をそれら2個の柱省略建物ユニット12の柱
省略接合部を含む同一面内で該柱省略接合部の両側に渡
るように隣接配置し、それら2個の柱省略建物ユニット
12と1個の標準建物ユニット11とによって柱21に
遮られることのない広く連続した居室空間を形成するも
のとしている。以下、2個の柱省略建物ユニット12と
1個の標準建物ユニット11との接合構造について説明
する。
【0073】ユニット建物10の下階部分10Aにおい
て、2個の柱省略建物ユニット12の柱省略接合部は、
下階補強梁30にて補強される。下階補強梁30は、図
14(B)に示す如く、建物ユニット11、12の天井
梁23の成の高さより幅広の長尺板材からなり、柱省略
接合部の左右の一方側にて相隣る2個の建物ユニット1
2、11の天井梁23、23の間から、左右の他方側に
て相隣る2個の建物ユニット12、11の天井梁23、
23の間に渡って、その上端が天井梁23、23より上
方に突出する如く設けられる。
【0074】下階補強梁30の両端部は、図14(B)
に示す如く、柱省略接合部の左右の一方側にて相隣る2
個の建物ユニット12、11の各柱21と、柱省略接合
部の他方側にて相隣る2個の建物ユニット12、11の
各柱21のそれぞれに接続される。このとき、下階補強
梁30の両端部は、高力ボルト31を用いた天井梁2
3、ジョイントピース23Aとの高力ボルト接合(摩擦
接合)を介して柱21に接続される。
【0075】下階補強梁30の中央部には、図14
(B)に示す如く、2個の建物ユニット12の各柱省略
コーナー部と1個の建物ユニット11の天井梁中間部の
それぞれが接続される。このとき、下階補強梁30の中
央部は、高力ボルト32を用いた天井梁23、ジョイン
トピース23Bとの接合を介して短柱25に接続され
る。
【0076】下階補強梁30が上述の如くにて柱21、
短柱25に接続されるとき、各建物ユニット12の柱省
略コーナー部には短柱25に着脱自在の仮柱26が未だ
接合されている。そして、補強梁30が柱21、短柱2
5に接続完了した後、仮柱26は短柱25から取外され
る。
【0077】なお、下階補強梁30は、補強梁30を挟
んで相隣る2個の建物ユニット12、11の相接する天
井梁23、23と、ジョイントピース23A、23Bの
ない部分でも、ボルト等を用いて接合されてよい。
【0078】また、第3実施形態のユニット建物10に
おいても、第1実施形態と同様に、(a)下階補強梁の
成の高さを上階部分10Bの床梁にまで延在させる構
造、(b)上階部分10Bの天井梁に上階補強梁を設け
る構造、(c)上階部分10Bも柱省略し、その柱省略
接合部を上階補強梁により補強する構造を採用できる。
【0079】(第4実施形態)(図15) 第4実施形態において、ユニット建物10は、下階部分
10Aの一部にて、図15に示す如く、2個の柱省略建
物ユニット12それぞれの柱省略コーナー部を柱省略接
合部にて互いに突き合せ載置し、それら2個の柱省略建
物ユニット12によって柱21に遮られることのない広
い開口部を形成するものとしている。以下、2個の柱省
略建物ユニット12の接合構造について説明する。
【0080】ユニット建物10の下階部分10Aにおい
て、2個の柱省略建物ユニット12の柱省略接合部は、
下階補強梁30にて補強される。下階補強梁30は、図
15(B)に示す如く、建物ユニット12の天井梁23
の成の高さより幅広の長尺板材からなり、柱省略接合部
の左右の一方側の建物ユニット12の天井梁23の側か
ら、左右の他方側の建物ユニット12の天井梁23の側
に渡って上端が天井梁23より上方に突出して設けられ
る。
【0081】下階補強梁30の両端部は、図15(B)
に示す如く、柱省略接合部の左右の一方側の建物ユニッ
ト12の柱21と、柱省略接合部の他方側の建物ユニッ
ト12の柱21のそれぞれに接続される。このとき、下
階補強梁30の両端部は、高力ボルト31を用いた天井
梁23、ジョイントピース23Aとの高力ボルト接合
(摩擦接合)を介して柱21に接続される。
【0082】下階補強梁30の中央部には、図15
(B)に示す如く、2個の建物ユニット12の各柱省略
コーナー部が接続される。このとき、下階補強梁30の
中央部は、高力ボルト32を用いた天井梁23、ジョイ
ントピース23Bとの接合を介して短柱25に接続され
る。
【0083】下階補強梁30が上述の如くにて柱21、
短柱25に接続されるとき、各建物ユニット12の柱省
略コーナー部には短柱25に着脱自在の仮柱26が未だ
接合されている。そして、補強梁30が柱21、短柱2
5に接続完了した後、仮柱26は短柱25から取外され
る。
【0084】なお、下階補強梁30は、補強梁30に相
接する天井梁23と、ジョイントピース23A、23B
のない部分でも、ボルト等を用いて接合されてよい。
【0085】また、第4実施形態のユニット建物10に
おいても、第1実施形態と同様に、(a)下階補強梁の
成の高さを上階部分10Bの床梁にまで延在させる構
造、(b)上階部分10Bの天井梁に上階補強梁を設け
る構造、(c)上階部分10Bも柱省略し、その柱省略
接合部を上階補強梁により補強する構造を採用できる。
【0086】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、図
16(A)に示す如く、1個の柱省略コーナー部を有す
る建物ユニットの4個と、2個の柱省略コーナー部を有
する建物ユニットの2個の合計6個の建物ユニット12
をそれぞれ柱省略接合部にて互いに突き合せ配置し、3
個の建物ユニットに渡って補強梁50を設け、6個の建
物ユニットに渡る広い連続した部屋空間を形成すること
もできるし、図16(B)に示す如く、2個の建物ユニ
ット12の妻側同士を隣接配置し、桁側の天井部側に沿
って補強梁50を設けることにより、妻側に補強梁を設
ける場合よりも広い開口部を形成するようにしてもよ
い。また、図16(C)に示す如く、相隣る下階建物ユ
ニット12の天井部梁側に補強枠50を設ければ天井梁
を補強でき、その天井梁上に柱が対応配置されるような
補助建物ユニット13を搭載でき、いわゆるセットバッ
ク式の組立が間柱を設けることなく可能となる。
【0087】また、補強梁は、板材、T形材に限らず、
角管(図12)、H形材、C形材等であってもよい。ま
た、鋼材に限らず、鋼材とプラスチックや木材との複合
材、木材等であってもよい。また、補強梁は相隣る2個
の建物ユニットの天井梁間に貫通ボルトにて一挙に接合
されるものでなく、補強梁の一面側に1つのボルトで一
方の天井梁を接合し、補強梁の他面側に他のボルトで他
方の天井梁を接合するものであってもよい。また、補強
梁は、ボルトにより天井梁に接合するものでなく、溶接
等の他の手段により天井梁に接合されるものであっても
よい。また、建物ユニットとしては、図面に示した実施
の形態のような軸組構造のものの他、壁式構造のものも
含まれる。壁式構造の建物ユニットの場合、パネルを構
成する縦材が柱に相当し、パネルを構成する横材が梁に
相当する。
【0088】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ユニット
建物において、長スパンの補強ができ、建物ユニットの
柱間隔を大きくしたユニット建物を構築でき、また柱省
略により生ずる柱間隔を大きくしたユニット建物を構築
できる。従って、広い連続空間や広い間口のユニット建
物が得られ、またユニット建物の開口位置の選択の幅を
広げることができる。
【0089】さらに、補強梁は、これを設ける梁の成の
高さよりも高くすることによりその断面性能を大として
補強効果を大きくしても、補強梁の大部分は梁側に収め
られ、補強梁の梁より突き出ることを可及的に小さくす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ユニット建物と建物ユニットを示す模式図であ
る。
【図2】下階建物ユニットへの補強梁接続過程を示す模
式図である。
【図3】下階補強梁を示す模式図である。
【図4】下階補強構造を示す模式図である。
【図5】下階補強梁の端部接続構造を示す模式図であ
る。
【図6】下階補強梁の中央部接続構造を示す模式図であ
る。
【図7】上階建物ユニットの搭載構造を示す模式図であ
る。
【図8】上階建物ユニットへの補強梁接続過程を示す模
式図である。
【図9】上階補強梁を示す模式図である。
【図10】上階補強梁の作用を示す模式図である。
【図11】上階補強構造を示す模式図である。
【図12】補強梁の変形例を示す模式図である。
【図13】第2実施形態のユニット建物を示す模式図で
ある。
【図14】第3実施形態のユニット建物を示す模式図で
ある。
【図15】第4実施形態のユニット建物を示す模式図で
ある。
【図16】その他の実施形態のユニット建物を示す模式
図である。
【符号の説明】
10 ユニット建物 10A 下階建物ユニット 10B 上階建物ユニット 11 標準建物ユニット 12 柱省略建物ユニット 14 柱省略接合部 21 柱 22 床梁 23 天井梁 25 短柱 26 仮柱 23A、23B ジョイントピース 30 下階補強梁 40 上階補強梁 31、32、33 高力ボルト

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の建物ユニットを隣接設置して構築
    されるユニット建物において、 建物ユニットの上部で、その建物ユニットの階に該当す
    る建物の天井を構成する天井梁の側面に、この天井梁の
    成の高さよりも高い成を有する補強梁をその下端が天井
    梁より下方に突出する如く設けてなることを特徴とする
    ユニット建物。
  2. 【請求項2】 複数の建物ユニットを下階建物ユニット
    とし、この下階建物ユニットの上に上階建物ユニットを
    搭載して構築して構成されるユニット建物において、 下階の天井を構成するとともに上階の床を構成する上階
    床梁側に、この上階床梁の成の高さよりも高い成を有す
    る補強梁をその下端が上階床梁より突出する如く設けて
    なることを特徴とするユニット建物。
  3. 【請求項3】 水平方向に隣接設置される複数の建物ユ
    ニットそれぞれに定めた1個の柱省略コーナー部を柱省
    略接合部にて互いに突き合わせ配置し、柱省略接合部の
    一方側の建物ユニットの天井部側から、他方側の建物ユ
    ニットの天井部側に渡って補強梁が設けられ、補強梁の
    両端部は、柱省略接合部の一方側の建物ユニットの柱ま
    わりと、柱省略接合部の他方側の建物ユニットの柱まわ
    りのそれぞれに接続されてなることを特徴とする請求項
    1又は2に記載のユニット建物。
  4. 【請求項4】 建物ユニットが、柱省略コーナー部以外
    のコーナー部では、相交差する天井梁又は床梁をジョイ
    ントピースにより柱に接合し、柱省略コーナー部では、
    相交差する天井梁又は床梁をジョイントピースにより短
    柱に接合し、床梁に接合される短柱と天井梁に接合され
    る短柱とを仮柱で着脱自在に接合して構成され、補強梁
    の両端部はジョイントピースとの接合を介して柱に接続
    され、補強梁の中央部はジョイントピースとの接合を介
    して短柱に接続されてなることを特徴とする請求項3に
    記載のユニット建物。
  5. 【請求項5】 柱省略コーナー部を有する複数の建物ユ
    ニットを下階建物ユニットとし、この下階建物ユニット
    の上に複数の上階建物ユニットを搭載し、隣接する上階
    建物ユニットの天井梁に渡って上階補強梁を設け、上階
    補強梁が上階建物ユニットの上記天井梁が接合されてい
    る各柱のそれぞれに接続されてなることを特徴とする請
    求項2〜4のいずれかに記載のユニット建物。
  6. 【請求項6】 複数の上階建物ユニットも柱省略コーナ
    ー部を有し、上階補強梁の両端部は、柱省略接合部の一
    方側の建物ユニットの柱と、柱省略接合部の他方側の建
    物ユニットの柱のそれぞれに接続され、補強梁の中央部
    には、複数の建物ユニットの各柱省略コーナー部が接続
    されてなることを特徴とする請求項5に記載のユニット
    建物。
  7. 【請求項7】 水平方向に隣接設置される4個の建物ユ
    ニットそれぞれに定めた1個の柱省略コーナー部を柱省
    略接合部にて互いに突き合せ配置し、柱省略接合部の一
    方側にて相隣る2個の建物ユニットの天井部間から、他
    方側にて相隣る2個の建物ユニットの天井部間に渡って
    補強梁を隣接ユニット間隙に設け、補強梁の両端部は、
    柱省略接合部の一方側にて相隣る2個の建物ユニットの
    各柱まわりと、柱省略接合部の他方側にて相隣る2個の
    建物ユニットの各柱まわりのそれぞれに接続され、補強
    梁の中央部には、4個の建物ユニットの各柱省略コーナ
    ー部が接続されてなることを特徴とする請求項1〜6の
    いずれかに記載のユニット建物。
  8. 【請求項8】 水平方向に隣接設置される3個の建物ユ
    ニットそれぞれに定めた1個の柱省略コーナー部を柱省
    略接合部にて互いに突き合せ配置して構築したものであ
    り、柱省略接合部の一方側にて相隣る2個の建物ユニッ
    トの天井部間から、他方側の建物ユニットの天井部側に
    渡って補強梁を設け、補強梁の両端部は、柱省略接合部
    の一方側にて相隣る2個の建物ユニットの各柱まわり
    と、柱省略接合部の他方側の建物ユニットの柱まわりの
    それぞれに接続され、補強梁の中央部には、3個の建物
    ユニットの各柱省略コーナー部が接続されてなることを
    特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のユニット建
    物。
  9. 【請求項9】 水平方向に隣接設置される2個の建物ユ
    ニットそれぞれに定めた1個の柱省略コーナー部を柱省
    略接合部にて互いに突き合せ配置し、他の1個の建物ユ
    ニットをそれら2個の建物ユニットの柱省略接合部を含
    む同一面内で該柱省略接合部の両側に渡るように隣接配
    置して構築したものであり、柱省略接合部の一方側にて
    相隣る他の1個の建物ユニットと一方側の建物ユニット
    との2個の建物ユニットの天井部間から、他方側にて相
    隣る他の1個の建物ユニットと他方側の建物ユニットと
    2個の建物ユニットの天井部間に渡って補強梁を隣接
    ユニット間隙に設け、補強梁の両端部は、柱省略接合部
    の一方側にて相隣る他の1個の建物ユニットと一方側の
    建物ユニットとの2個の建物ユニットの各柱まわりと、
    柱省略接合部の他方側にて相隣る他の1個の建物ユニッ
    トと他方側の建物ユニットとの2個の建物ユニットの各
    柱まわりのそれぞれに接続され、補強梁の中央部には、
    2個の建物ユニットの各柱省略コーナー部と1個の建物
    ユニットの上部で建物の該当する階の天井を構成する天
    井梁中間部のそれぞれが接続されてなることを特徴とす
    る請求項1〜6のいずれかに記載のユニット建物。
  10. 【請求項10】 水平方向に隣接設置される2個の建物
    ユニットそれぞれに定めた1個の柱省略コーナー部を柱
    省略接合部にて互いに突き合せ配置して構築したもので
    あり、柱省略接合部の一方側の建物ユニットの天井部側
    から、他方側の建物ユニットの天井部側に渡って補強梁
    を設け、補強梁の両端部は、柱省略接合部の一方側の建
    物ユニットの柱まわりと、柱省略接合部の他方側の建物
    ユニット各柱まわりのそれぞれに接続され、補強梁の中
    央部には、2個の建物ユニットの各柱省略コーナー部が
    接続されてなることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    かに記載のユニット建物。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載のユ
    ニット建物の構築方法において、柱が省略される建物ユ
    ニットとして、柱省略コーナー部に仮柱を着脱自在とし
    てなるものを用い、建物ユニットに補強梁を接続完了す
    るまでは仮柱を設けておき、補強梁の接続完了後に仮柱
    を取外すことを特徴とするユニット建物の構築方法。
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