JPH11172770A - 柱梁省略建物ユニット及びその構築方法並びにユニット建物 - Google Patents

柱梁省略建物ユニット及びその構築方法並びにユニット建物

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JPH11172770A
JPH11172770A JP33744397A JP33744397A JPH11172770A JP H11172770 A JPH11172770 A JP H11172770A JP 33744397 A JP33744397 A JP 33744397A JP 33744397 A JP33744397 A JP 33744397A JP H11172770 A JPH11172770 A JP H11172770A
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JP
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column
building
beams
unit
ceiling
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JP33744397A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Yoda
泰宏 余田
Naoki Shimada
直樹 島田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユニット建物に大開口部と吹抜け部とを併せ
形成すること 【解決手段】 柱梁省略建物ユニット20において、箱
形の骨組構造体の1つのコーナー部に柱11を省略した
柱省略部21を設けるとともに、天井梁13を一部省略
した梁省略部23を該柱省略部21の一方に交差して設
け、該柱省略部21の他方に交差する床梁12と天井梁
13の中間部の間に補助柱24を設けてなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、柱梁省略建物ユニ
ット及びその構築方法並びにユニット建物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のユニット建物は、特開平4-261938
号公報に記載の如く、柱と床梁と天井梁を箱形に接合し
た建物ユニットを用いて構築されている。
【0003】そして、特開平4-136341号公報に記載のユ
ニット建物では、 2個の建物ユニットの相接するコーナ
ー部の柱を省略し、この柱省略部を挟む一方の建物ユニ
ットの天井梁から他方の建物ユニットの天井梁に渡る補
強フレームを設け、この 2個の建物ユニットに渡る補強
フレームの下方に大開口部を形成可能としている。
【0004】また、特開平6-272317号公報に記載のユニ
ット建物では、天井梁の一部を欠除した梁省略建物ユニ
ットを用い、当該建物ユニットの天井梁省略部に吹抜け
部を形成可能としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来技術
では、ユニット建物に大開口部と吹抜け部とを併せ形成
可能とする建物ユニットを提供するところがない。
【0006】本発明の課題は、ユニット建物に大開口部
と吹抜け部とを併せ形成することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、柱と床梁と天井梁を箱形に接合した骨組構造体から
なる建物ユニットにおいて、箱形の骨組構造体の1つの
コーナー部に柱を省略した柱省略部を設けるとともに、
床梁もしくは天井梁を少なくとも一部省略した梁省略部
を該柱省略部の一方に交差して設け、該柱省略部の他方
に交差する床梁と天井梁の中間部の間に補助柱を設けて
なるようにしたものである。
【0008】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記柱省略部の一方に交差し
て設けられる梁省略部を、床梁もしくは天井梁を一部省
略した一部欠除梁にて形成し、この一部欠除梁に補強柱
を設けてなるようにしたものである。
【0009】請求項3に記載の本発明は、請求項1又は
2に記載の柱梁省略建物ユニットの構築方法であって、
前記柱省略部と梁省略部のそれぞれに仮設柱と仮設梁の
それぞれを設けて前記柱と床梁と天井梁と補助柱をもつ
箱形の骨組構造体を組立て、その後、上記仮設柱と仮設
梁を撤去するようにしたものである。
【0010】請求項4に記載の本発明は、請求項1又は
2記載の複数の柱梁省略建物ユニットを用いてなるユニ
ット建物であって、 2個の柱梁省略建物ユニットの柱省
略部同士と梁省略部同士を並置し、両柱梁省略建物ユニ
ットの柱省略部と梁省略部とに交差する床梁同士もしく
は天井梁同士を水平接続してなるものである。
【0011】請求項5に記載の本発明は、請求項4に記
載の本発明において更に、前記両柱梁省略建物ユニット
の水平接続される床梁同士もしくは天井梁同士が、それ
らの梁に添設される水平接続部材にて接続され、この水
平接続部材の中間部にそれらの梁を固定するとともに、
この水平接続部材の両端部のそれぞれに前記補助柱を固
定してなるものである。
【0012】請求項6に記載の本発明は、請求項4又は
5に記載の本発明において更に、前記両柱梁省略建物ユ
ニットの柱省略部に開口部を設け、梁省略部に吹抜け部
を設けてなるものである。
【0013】
【作用】請求項1、4、6に記載の本発明によれば下記
、の作用がある。 2個の柱省略建物ユニットの柱省略部同士と梁省略部
同士を並置し、両柱梁省略建物ユニットの柱省略部と梁
省略部とに交差する床梁同士もしくは天井梁同士を水平
接続することにより、それら両柱梁省略建物ユニットの
柱省略部に開口部を設け、梁省略部に吹抜け部を設ける
ことができる。従って、 2個の建物ユニットの柱省略部
を挟む両側に広がる大開口部と、 2個の建物ユニットの
梁省略部(下階ユニットの天井梁省略部と上階ユニット
の床梁省略部)がそれらの天井高さを拡大した吹抜け部
とを、併せ形成できる。
【0014】建物ユニットの柱省略部の側傍に補助柱
を建てることにより、省略した柱をこの補助柱に移設し
た如くになり、当該建物ユニットに必要な耐力を確保で
きる。
【0015】請求項2に記載の本発明によれば下記の
作用がある。 建物ユニットの梁省略部を形成する一部欠除梁に補強
柱を設けることにより、当該建物ユニットに必要な耐力
を確保できる。
【0016】請求項3に記載の本発明によれば下記の
作用がある。 工場生産段階で仮設柱と仮設梁を有する建物ユニット
を生産し、建築現場においてそれらの仮設柱と仮設梁を
撤去する。仮設柱と仮設梁と工場生産段階で具備するか
ら、柱と床梁と天井梁等の組付位置精度等を確保し、骨
組構造体の組立精度を向上できる。また、仮設柱と仮設
梁を具備した状態で建物ユニットを工場から建築現場へ
と輸送するものとなり、輸送時に必要とされる構造強度
を確保できる。
【0017】請求項5に記載の本発明によれば下記の
作用がある。 両柱梁省略建物ユニットの柱省略部で、それらの床梁
同士もしくは天井梁同士を水平接続部材で接続すること
により、ユニット建物の剛性、耐力を確保できる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1はユニット建物を示す模式
図、図2は柱梁省略建物ユニットを示す模式図、図3は
柱梁省略建物ユニットの仮設柱、仮設梁の取付状態を示
す模式図、図4は柱梁省略建物ユニットの変形例を示す
模式図、図5は水平接続部材の取付状態を示す模式図、
図6は柱梁省略建物ユニットの補強構造を示す模式図、
図7は標準建物ユニットを示す模式図である。
【0019】ユニット建物1は、図1に示す如く、複数
の建物ユニット10を左右上下に据え付けて構築される
ものであり、下階部分の一部に下階柱梁省略建物ユニッ
ト20、30を配置し、それらの柱梁省略建物ユニット
20、30の上に上階柱梁省略建物ユニット40、50
を配置し、それらの上下階に渡る階段室60を形成し、
下階柱梁省略建物ユニット20、30に大サイズの開口
パネル70を設け、上階柱梁省略建物ユニット40、5
0に大サイズの開口パネル80(不図示)を設けること
としている。
【0020】(標準建物ユニット10)(図7) 標準建物ユニット10は、図7に示す如く、各 4本の角
鋼管製柱11と形鋼製床梁12と形鋼製天井梁13とを
箱形に接合した骨組構造体である。
【0021】(下階柱梁省略建物ユニット20)(図1
〜図3) 下階柱梁省略建物ユニット20は、図1、図2に示す如
く、標準建物ユニット10と基本的構造を同様としなが
ら、標準建物ユニット10における1つのコーナー部の
柱11を省略した柱省略部21を設けるとともに、この
柱省略部21の一方に交差する天井梁13を一部欠除天
井梁22とし、これによって天井梁省略部23を形成し
ている。下階柱梁省略建物ユニット20は、その柱省略
部21により開口パネル70の設置空間を形成し、その
梁省略部23により階段室60の天井部を形成するもの
である。
【0022】また、下階柱省略建物ユニット20は、柱
省略部21の他方に交差する床梁12と天井梁13の中
間部の間に補助柱24を設けている。
【0023】また、下階柱梁省略建物ユニット20は、
一部欠除天井梁22の側傍で、一部欠除天井梁22とこ
れに相対する天井梁13との間に補助梁25を掛け渡し
てある。尚、下階柱梁省略建物ユニット20は、一部欠
除天井梁22を補助梁25の接合部の側傍で、補強柱2
6により支持している。
【0024】また、下階柱梁省略建物ユニット20は、
一部欠除天井梁22と補助梁25が2本の非欠除天井梁
13、13とともに形成する天井フレーム内で、相対す
るコーナー部に張り渡される水平ブレース27、27を
備えることができる。
【0025】ここで、下階柱梁省略建物ユニット20
は、以下の如くにより構築される。 (1) 工場生産段階で、柱梁省略建物ユニット20におい
て柱省略部21、梁省略部23になる部分に仮設柱28
と仮設梁29のそれぞれを設け(図3)、上述した柱1
1、床梁12、天井梁13、補助柱24、補助梁25、
補強柱26等をもつ柱梁省略建物ユニット20を組立て
る。
【0026】(2) 上記(1) の柱梁省略建物ユニット20
を工場から建築現場に輸送した後、仮設柱28と仮設梁
29を撤去する。
【0027】(下階柱梁省略建物ユニット30)(図
1、図2) 下階柱梁省略建物ユニット30は、図1、図2に示す如
く、標準建物ユニット10と基本的構成を同様としなが
ら、下階柱梁省略建物ユニット20と水平方向で線対称
状をなし、標準建物ユニット10における1つのコーナ
ー部の柱11を省略した柱省略部31を設けるととも
に、この柱省略部31の一方に交差する天井梁13を一
部欠除天井梁32とし、これによって天井梁省略部33
を形成している。下階柱梁省略建物ユニット30は、そ
の柱省略部31を下階柱梁省略建物ユニット20の柱省
略部21に並置し、柱省略部21とともにその柱省略部
31により開口パネル70の設置空間を形成するととも
に、その天井梁省略部33を下階柱梁省略建物ユニット
20の天井梁省略部23に並置し、天井梁省略部23と
ともにその天井梁省略部33により階段室60の天井部
を区画形成するものとした。
【0028】また、下階柱梁省略建物ユニット30は、
柱省略部31の他方に交差する床梁12と天井梁13の
中間部の間に補助柱34を設けている。
【0029】また、下階柱梁省略建物ユニット30は、
一部欠除天井梁32の側傍で、一部欠除天井梁32とこ
れに相対する天井梁13との間に補助梁35を掛け渡し
ている。尚、下階柱梁省略建物ユニット30は、一部欠
除天井梁32を補助梁35の接合部の側傍で、補強柱3
6により支持している。
【0030】また、下階柱梁省略建物ユニット30は、
一部欠除天井梁32と補助梁35が2本の非欠除天井梁
13、13とともに形成する天井フレーム内で、相対す
るコーナー部に張り渡される水平ブレース37、37を
備えることができる。
【0031】また、下階柱梁省略建物ユニット30は、
階段室60の天井部を区画するための天井根太38を補
助梁35とこれに相対する天井梁13との間に掛け渡し
て設けることができる。
【0032】ここで、下階柱梁省略建物ユニット30
は、下階柱梁省略建物ユニット20と同様に、工場生産
段階で、柱省略部31と梁省略部32のそれぞれに仮設
柱と仮設梁のそれぞれを設けて上述した柱11、床梁1
2、天井梁13、補助柱34、補助梁35、補強柱36
等をもつ柱梁省略建物ユニット30を組立て、その後、
この柱梁省略建物ユニット30を建築現場に輸送した
後、仮設柱と仮設梁を撤去することにて構築できる。
【0033】(上階柱梁省略建物ユニット40)(図
1) 上階柱梁省略建物ユニット40は、図1に示す如く、標
準建物ユニット10と基本的構造を同様としながら、標
準建物ユニット10における1つこのコーナー部の柱1
1を省略した柱省略部41を設けるとともに、この柱省
略部41の一方に交差する床梁12を一部欠除床梁42
とし、これによって床梁省略部43を形成している。上
階柱梁省略建物ユニット40は、その柱省略部41によ
り開口パネル80の設置空間を形成し、その梁省略部4
3により階段室60の床部を形成するものである。
【0034】また、上階柱梁省略建物ユニット40は、
柱省略部41の他方に交差する床梁12と天井梁13の
中間部の間に補助柱44を設けている。
【0035】また、上階柱梁省略建物ユニット40は、
一部欠除床梁42の側傍で、一部欠除床梁42とこれに
相対する床梁12との間に補助梁45を掛け渡してあ
る。尚、上階柱梁省略建物ユニット40は、一部欠除床
梁42を補助梁45の接合部の側傍で、補強柱46によ
り支持している。
【0036】ここで、柱梁省略建物ユニット40は、柱
梁省略建物ユニット20と同様に、工場生産段階で、柱
省略部41と梁省略部43のそれぞれに仮設柱と仮設梁
のそれぞれを設けて上述した柱11、床梁12、天井梁
13、補助柱44、補助梁45、補強柱46等をもつ柱
梁省略建物ユニット40を組立て、その後、この柱梁省
略建物ユニット40を建築現場に輸送した後、仮設柱と
仮設梁を撤去することにて構築できる。
【0037】(上階柱梁省略建物ユニット50)(図
1) 上階柱梁省略建物ユニット50は、図1に示す如く、標
準建物ユニット10と基本的構成を同様としながら、上
階柱梁省略建物ユニット40と水平方向で略線対称状を
なし、標準建物ユニット10における1つのコーナー部
の柱11を省略した柱省略部51を設けるとともに、こ
の柱省略部51の一方に交差する床梁12を一部欠除床
梁52とし、これによって床梁省略部53を形成してい
る。上階柱梁省略建物ユニット50は、その柱省略部5
1を上階柱梁省略建物ユニット40の柱省略部41に並
置し、柱省略部41とともにその柱省略部51により開
口パネル80の設置空間を形成するとともに、その床梁
省略部53を上階柱梁省略建物ユニット40の床梁省略
部43に並置し、床梁省略部43とともにその床梁省略
部53により階段室60の床部を区画形成するものとし
た。
【0038】また、上階柱梁省略建物ユニット50は、
柱省略部51の他方に交差する床梁12と天井梁13の
中間部の間に補助柱54を設けている。
【0039】また、上階柱梁省略建物ユニット50は、
一部欠除床梁52の側傍で、一部欠除床梁52とこれに
相対する床梁12との間に補助梁55を掛け渡してい
る。尚、上階柱梁省略建物ユニット50は、一部欠除床
梁52を補助梁55の接合部の側傍で補強柱56により
支持している。
【0040】ここで、上階柱梁省略建物ユニット50
は、下階柱梁省略建物ユニット20と同様に、工場生産
段階で、柱省略部51と梁省略部53のそれぞれに仮設
柱と仮設梁のそれぞれを設けて上述した柱11、床梁1
2、天井梁13、補助柱54、補助梁55、補強柱56
等をもつ柱梁省略建物ユニット50を組立て、その後、
この柱梁省略建物ユニット50を建築現場に輸送した
後、仮設柱と仮設梁を撤去することにて構築できる。
【0041】尚、柱梁省略建物ユニット20(30、4
0、50も同じ)にあっては、梁省略部23を形成する
一部欠除梁22を支持する補強柱26(36、46、5
6)として、形鋼製中柱26の他、図4に示した如くの
複数の縦材を備えた複合柱26Aを用いることもでき
る。
【0042】(ユニット建物1)(図1、図5) 然るに、ユニット建物1は、下階部分で、 2個の柱梁省
略建物ユニット20、30の柱省略部21、31同士と
梁省略部23、33同士を並置し、両柱梁省略建物ユニ
ット20、30の柱省略部21、31と梁省略部23、
33とに交差する天井梁13同士を水平接続部材90で
水平接続することとしている(図5)。
【0043】即ち、水平接続部材90を例えばC形鋼に
て構成し、水平接続部材90の中間部の上フランジに溶
接した取付板91にそれらの天井梁13、13の柱省略
した端部の短柱11A、11Aをボルト90Aにより固
定するとともに、水平接続部材90の両端部に溶接した
エンドプレート92、92のそれぞれに前述の補助柱2
4、34をボルト90Bにより固定するものである。
尚、水平接続部材90は取付板91が設けられる上フラ
ンジの裏側で該取付板91の両端部に相当する位置にス
チフナ93、93を備え、水平接続部材90を短柱11
Aに固定するボルト90Aは該短柱11Aに設けてある
裏ナットに締結される。また、補助柱24、34は例え
ばC形鋼からなり、端部にエンドプレート94を溶接さ
れるとともに、水平接続部材90の下フランジに対応す
る位置にスチフナ95を備えている。
【0044】また、ユニット建物1は上階部分で、下階
の柱梁省略建物ユニット20、30の上に柱梁省略建物
ユニット40、50を搭載し、柱梁省略建物ユニット4
0、50の柱省略部41、51同士と梁省略部43、5
3同士を並置し、両柱梁省略建物ユニット40、50の
柱省略部41、51と梁省略部43、53とに交差する
床梁12同士を、前述の水平接続部材90と同様の水平
接続部材で水平接続する。
【0045】従って、ユニット建物1は、以下の如くに
構築される。 (1) 工場生産した建物ユニット10、20、30、4
0、50を建築現場に輸送し、左右上下に据付ける。
尚、柱梁省略建物ユニット20、30、40、50は、
工場生産段階から建築現場での据付け段階まで、前述し
た仮設柱28、仮設梁29を備えている。
【0046】(2) このとき、下階部分では、 2個の柱梁
省略建物ユニット20、30の柱省略部21、31同士
と梁省略部23、33同士を並置し、両柱梁省略建物ユ
ニット20、30の柱省略部21、31と梁省略部2
3、33とに交差する天井梁13同士を水平接続部材9
0で水平接続する。また、上階部分では、柱梁省略建物
ユニット40、50の柱省略部41、51同士と梁省略
部43、53同士を並置し、両柱梁省略建物ユニット4
0、50の柱省略部41、51と梁省略部43、53と
に交差する床梁12同士を、上述の水平接続部材90と
同様の水平接続部材で水平接続する。尚、水平接続部材
90の取付けに先立ち、仮設柱28を撤去しておき、水
平接続部材90の取付け後、仮設梁29も撤去する。
【0047】(3) 柱梁省略建物ユニット20、30の柱
省略部21、31に開口パネル70を、柱梁省略建物ユ
ニット40、50の柱省略部41、51に開口パネル8
0を設ける。また、柱梁省略建物ユニット20、30の
梁省略部23、33と柱梁省略建物ユニット40、50
の梁省略部43、53とに階段室60を設ける。
【0048】尚、ユニット建物1にあっては、図6
(A)に示す如く、柱梁省略建物ユニット20(30、
40、50も同じ)の一部欠除天井梁22を補強柱6に
よって支持することにより柱梁省略建物ユニット20の
耐力を確保した。但し、柱梁省略建物ユニット20(3
0、40、50も同じ)の耐力を補強柱26だけで確保
できない場合には、図6(B)、(C)に示す如く、一
部欠除天井梁22以外の天井梁13を支持する他の補強
柱101、102を付加的に用いても良い。補強柱10
1は、形鋼製中柱、補強柱102はサブラーメン状柱で
ある。但し、この補強柱101、102を付加的に用い
る場合には、柱梁省略建物ユニット20の天井フレーム
内に水平ブレース27を設ける。
【0049】従って、本実施形態によれば以下の作用が
ある。 2個の柱省略建物ユニット20、30(40、50)
の柱省略部21、31(41、51)同士と梁省略部2
3、33(43、53)同士を並置し、両柱梁省略建物
ユニット20、30(40、50)の柱省略部21、3
1(41、51)と梁省略部23、33(43、53)
とに交差する天井梁13、13同士(もしくは床梁1
2、12同士)を水平接続することにより、それら両柱
梁省略建物ユニット20、30(40、50)の柱省略
部21、31(41、51)に開口パネル70(80)
を設け、梁省略部23、33(43、53)に階段室6
0を設けることができる。従って、 2個の建物ユニット
20、30(40、50)の柱省略部21、31(4
1、51)を挟む両側に広がる大開口パネル70(8
0)と、 2個の建物ユニット20、30(40、50)
の梁省略部23、33(43、53)がそれらの天井高
さを拡大した階段室60とを、併せ形成できる。
【0050】建物ユニット20(30、40、50)
の柱省略部21(31、41、51)の側傍に補助柱2
4(34、44、54)を建てることにより、省略した
柱をこの補助柱24に移設した如くになり、当該建物ユ
ニット20に必要な耐力を確保できる。
【0051】建物ユニット20(30、40、50)
の梁省略部23(33、43、53)を形成する一部欠
除梁22(32、42、52)に補強柱26(36、4
6、56)を設けることにより、当該建物ユニット20
に必要な耐力を確保できる。
【0052】工場生産段階で仮設柱28と仮設梁29
を有する建物ユニット20(30、40、50)を生産
し、建築現場においてそれらの仮設柱28と仮設梁29
を撤去する。仮設柱28と仮設梁29と工場生産段階で
具備するから、柱11と床梁12と天井梁13等の組付
位置精度等を確保し、骨組構造体の組立精度を向上でき
る。また、仮設柱28と仮設梁29を具備した状態で建
物ユニット20を工場から建築現場へと輸送するものと
なり、輸送時に必要とされる構造強度を確保できる。
【0053】両柱梁省略建物ユニット20、30(4
0、50)の柱省略部21、31(41、51)で、そ
れらの天井梁13同士(もしくは床梁12同士)を水平
接続部材90で接続することにより、ユニット建物1の
剛性、耐力を確保できる。
【0054】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0055】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ユニット
建物に大開口部と吹抜け部とを併せ形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はユニット建物を示す模式図である。
【図2】図2は柱梁省略建物ユニットを示す模式図であ
る。
【図3】図3は柱梁省略建物ユニットの仮設柱、仮設梁
の取付状態を示す模式図である。
【図4】図4は柱梁省略建物ユニットの変形例を示す模
式図である。
【図5】図5は水平接続部材の取付状態を示す模式図で
ある。
【図6】図6は柱梁省略建物ユニットの補強構造を示す
模式図である。
【図7】図7は標準建物ユニットを示す模式図である。
【符号の説明】
1 ユニット建物 10 標準建物ユニット 11 柱 12 床梁 13 天井梁 20、30、40、50 柱梁省略建物ユニット 21、31、41、51 柱省略部 22、32、42、52 一部欠除梁 23、33、43、53 梁省略部 24、34、44、54 補助柱 26、36、46、56 補強柱 28 仮設柱 29 仮設梁 60 階段室 70、80 開口パネル 90 水平接続部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱と床梁と天井梁を箱形に接合した骨組
    構造体からなる建物ユニットにおいて、 箱形の骨組構造体の1つのコーナー部に柱を省略した柱
    省略部を設けるとともに、床梁もしくは天井梁を少なく
    とも一部省略した梁省略部を該柱省略部の一方に交差し
    て設け、 該柱省略部の他方に交差する床梁と天井梁の中間部の間
    に補助柱を設けてなることを特徴とする柱梁省略建物ユ
    ニット。
  2. 【請求項2】 前記柱省略部の一方に交差して設けられ
    る梁省略部を、床梁もしくは天井梁を一部省略した一部
    欠除梁にて形成し、この一部欠除梁に補強柱を設けてな
    る請求項1記載の柱梁省略建物ユニット。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の柱梁省略建物ユ
    ニットの構築方法であって、 前記柱省略部と梁省略部のそれぞれに仮設柱と仮設梁の
    それぞれを設けて前記柱と床梁と天井梁と補助柱をもつ
    箱形の骨組構造体を組立て、その後、上記仮設柱と仮設
    梁を撤去する柱梁省略建物ユニットの構築方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の複数の柱梁省略建
    物ユニットを用いてなるユニット建物であって、 2個の柱梁省略建物ユニットの柱省略部同士と梁省略部
    同士を並置し、 両柱梁省略建物ユニットの柱省略部と梁省略部とに交差
    する床梁同士もしくは天井梁同士を水平接続してなるユ
    ニット建物。
  5. 【請求項5】 前記両柱梁省略建物ユニットの水平接続
    される床梁同士もしくは天井梁同士が、それらの梁に添
    設される水平接続部材にて接続され、この水平接続部材
    の中間部にそれらの梁を固定するとともに、この水平接
    続部材の両端部のそれぞれに前記補助柱を固定してなる
    請求項4記載のユニット建物。
  6. 【請求項6】 前記両柱梁省略建物ユニットの柱省略部
    に開口部を設け、梁省略部に吹抜け部を設けてなる請求
    項4又は5記載のユニット建物。
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