JP2001011398A - 感圧転写テープ - Google Patents

感圧転写テープ

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JP2001011398A
JP2001011398A JP11186928A JP18692899A JP2001011398A JP 2001011398 A JP2001011398 A JP 2001011398A JP 11186928 A JP11186928 A JP 11186928A JP 18692899 A JP18692899 A JP 18692899A JP 2001011398 A JP2001011398 A JP 2001011398A
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Satoshi Koyama
聰 小山
Hiroyuki Aimoto
裕之 相本
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Original Assignee
Pilot Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】紙面などの被転写物に転写層を良好に転写させ
るという基本的な性能を満たし、さらに、その転写物上
に筆記を行う際に、スムースな筆記感が得られ、かつ、
転写塗膜上を転写ヘッドが繰り返しなぞっても、ヘッド
先端部分を損傷させることがない感圧転写テープを提供
すること。 【解決手段】基材の上に、少なくとも顔料、バインダ樹
脂、平均粒径1.0〜5.0μmの高分子または無機の
球状微粒子を含有する感圧転写層、感圧粘着層を配設す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は紙面などに記録され
た文字などを修正するためやマーキングするために使用
される感圧転写テープに関し、特に修正の際などの転写
後に水性ボールペン、油性ボールペン、サインペン、万
年筆等の筆記具によって転写塗膜に筆記をする場合にお
いても、スムースな筆記感が得られ、かつ、転写塗膜上
を転写ヘッドが繰り返しなぞっても、ヘッド先端部分を
損傷させることがない感圧転写テープに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来から紙面などに記録され
た文字などを修正したりマーキングしたりするための感
圧転写テープは知られている。該転写テープは、基本構
成として帯状基材の片面に少なくとも感圧転写層が設け
られており、紙面などの被転写体の被転写部分に転写テ
ープを重ねて圧をかけることにより塗膜が転写されると
いうものである。
【0003】感圧転写テープは、各種顔料、充填剤、ワ
ックス、樹脂やゴムといったバインダ成分等により構成
されている。特に誤字修正テープなどの隠蔽性を要求さ
れるものは、一般的に20〜30μm程度の白色隠蔽層
を用い、誤記を修正するが、白色顔料、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、タルク、クレーといった顔料や
充填剤、いわゆるフィラー分を比較的多く必要としてい
る。薄い隠蔽層で目的を達成しようとする場合は、さら
にフィラー分の比率は高くなる。
【0004】この様に、比較的多量にフィラー分を含有
した感圧転写層を用いた場合、転写された後の転写層が
脆く、先のとがった筆記具や金属の先端を持つ筆記具で
転写塗膜上に筆記すると、層が崩れやすく、削り取られ
てしまうことがあった。また、転写された転写塗膜と折
り重なるように次の転写を行うと、感圧転写テープから
はみ出た転写ヘッドによって、あらかじめ設けてあった
転写塗膜が削られてしまったり、塗膜を汚してしまうこ
ともあった。
【0005】さらに近年、省資源化のために、転写具へ
のテープ詰め替えが可能なものが出てきている。この様
なものは、転写ヘッドが使い捨てではなく、半永久的に
使用されるものを含むため、転写ヘッドの損傷は致命的
な問題である。ところが、転写後の転写塗膜表面に存在
する顔料や充填剤などは、その粒子の構造上エッジが鋭
利になっているものが多く、金属製の転写ヘッドや、比
較的弱い材質の転写ヘッドなどでは、その摩耗作用によ
り、ヘッドが損傷してしまうことがあった。また、ヘッ
ドが摩耗すると表面ないし端面が粗面になり、スムーズ
な転写が行われなくなり、ひどくなると、転写塗膜表面
を汚してしまうことさえあった。
【0006】対策として、ある程度バインダ成分の比率
を高めていくと、この様な問題を解決することができる
が、転写時の切断性が悪くなったり、顔料分の含有量が
減るため、色調や隠蔽性のために層自体の厚みを厚くし
なければならなくなり、問題が生じていた。
【0007】従来の感圧転写テープにおいて、このよう
な筆記感の問題や転写ヘッドの摩耗の問題などに関する
具体的な対応手段は提案されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、筆記感の問
題や転写ヘッドの摩耗の問題などを解決し、特にフィラ
ー分の含有量を比較的多く配合したものであっても、転
写層が崩れたり、削り取られてしまうこともなく、転写
ヘッドを損傷させることもない、感圧転写テープを提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、感圧転写テープの感
圧転写層に特定粒径の高分子または無機の球状微粒子を
配合することなどにより、顕著な性能向上をすることが
でき、本発明の目的が達成されることを見いだし、この
知見に基づいて本発明をなすに至った。即ち本発明は、 「1.基材の片面に少なくとも感圧転写層と感圧粘着層
が順次設けられている感圧転写テープであって、前記感
圧転写層が顔料、バインダ樹脂、平均粒径1.0〜5.
0μmの高分子または無機の球状微粒子を含有すること
を特徴とする感圧転写テープ。 2.感圧転写層が球状微粒子を15〜35重量%含有す
る第1項に記載の感圧転写テープ。 3.顔料および充填剤を55〜75重量%含有する第1
項または第2項の何れかに記載の感圧転写テープ。」を
特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明の感圧転写テープは、通常、転写具
に装着され使用される。転写具は例えば一端に転写ヘッ
ドを備えたケース内に、本発明の感圧転写テープを巻回
した供給リールと転写後のテープを巻き取る巻取リール
が回転可能に配設され、供給リールに巻回した感圧転写
テープが転写ヘッド先端部を経由して折り返し、巻取リ
ールに接続された構成のものなどが挙げられる。
【0012】該転写具による転写手段は、ケースを手に
持ち、感圧転写テープを介して転写ヘッドを紙面等の被
転写物上の被転写部分に押し当てた状態でテープ繰り出
し方向に転写したい部分が終了するまで横移動させ、テ
ープ基材上の感圧転写層の塗膜を基材より剥離、転写
し、転写動作を完了するものである。
【0013】用いられる転写ヘッドの形状は、転写テー
プ上の感圧転写層の塗膜を被転写物に確実に転写させ、
その後に転写ヘッドを被転写物より離脱させる際、転写
済みの感圧転写層と基材上の未転写の感圧転写層の界面
において、テープ方向に対して垂直に効率よく切断させ
るために、転写ヘッドと被転写物が線接触となるような
先端がとがった三角形状の樹脂や、折り曲げられた金属
線材などによって構成されている。また、転写ヘッドと
被転写物を面接触とし、面状にて転写を行うような略角
棒形状のエラストマーやゴムなども使用可能である。
【0014】本発明の感圧転写テープは、基本的には、
基材の片面に少なくとも感圧転写層、感圧粘着層が設け
られている。基材と感圧転写層との間には転写性を向上
させるために離型層を設けたり、基材自体が離型性の良
いものを使っても良い。また、感圧粘着層は、最外層に
位置し、転写性を向上させるために用いられる。さら
に、その他の機能層を適宜使用することもできる。
【0015】本発明に用いられる基材は、従来公知の例
えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポ
リエチレン、ポリイミドなどの各種プラスチックフィル
ムやコンデンサペーパー、グラシンペーパーなどの紙が
挙げられる。基材の厚みは、10〜50μm程度が好ま
しい。
【0016】基材の表面には、転写性や摺動性を向上さ
せるためなどに、必要に応じてその両面または片面にシ
リコン樹脂やフッ素樹脂などの離型剤を塗布し、離型層
を設けても良い。
【0017】本発明の感圧転写層は、顔料、バインダ樹
脂を主体とし、さらに高分子または無機の球状微粒子を
含有するものである。この他に、各種充填剤なども配合
できる。
【0018】顔料および充填剤としては、酸化チタン、
炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、酸化ア
ルミニウム、二酸化ケイ素、セライト、クレー、タルク
などが主に使用される。被転写物の色が白色の場合、修
正転写するには、白色顔料および白色系の充填剤を使用
する。その際、酸化チタンは、隠蔽力が優れており、主
に使用される。酸化チタンおよび充填剤の使用量は、5
5〜75重量%が良好な転写および修正(隠蔽)がで
き、転写塗膜上への筆記も良好なので、好ましい。
【0019】被転写物の色が白色でない場合、修正転写
するには、当然、同系色に着色する必要がある。その際
においても、白色の場合と同様に、隠蔽力の大きい白色
顔料を主に使用し、その他の着色顔料や染料によって色
調を調整するとよい。着色顔料としては、カーボンブラ
ック、群青、クロム黄、カドミウム黄、ハンザイエロ
ー、ジスアゾイエロー、チタンイエロー、パーマネント
レッド、アリザリンレーキ、キナクリドンレッド、ベン
ズイミダゾロンレッド、ビクトリアブルーレーキ、フタ
ロシアアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジオキ
サジンバイオレットなど、染料は、オーラミン、ローダ
ミンなどの従来公知のものが挙げられ、その1種または
2種以上が利用できる。着色顔料や染料は、やはり白色
顔料とあわせて55〜75重量%が良好な転写および修
正(隠蔽)ができ、転写塗膜上への筆記も良好なので、
好ましい。
【0020】被転写物の色調と感圧転写層の色調が異な
る場合、マーキングテープとして使用することができ
る。その際も転写塗膜への筆記は良好に行えるものであ
る。
【0021】バインダ樹脂としては、スチレン−ブタジ
エンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共
重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−ス
チレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−イソ
プレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレ
ン−エチレン−プロピレンブロック共重合体(SE
P)、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、アルキッド樹脂、
ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、フッ素ゴム、アクリロ
ニトリル−ブタジエンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、クロロ
スルホン化ポリエチレン、環化ゴムなどの1種または2
種以上が挙げられ、単独または混合して用いられる。バ
インダ樹脂の使用量は、感圧転写層全体に対し10〜3
0重量%が良好な転写ができるので、好ましい。
【0022】さて、感圧転写テープを転写した後の転写
塗膜へのスムースな筆記性、並びに転写ヘッドを損傷さ
せないという問題に関することであるが、この点は本件
特許発明の重要な課題のひとつである。感圧転写テープ
の目的特性である、良好な転写性、転写時の切断性、転
写後の転写塗膜への筆記性、修正テープの場合は隠蔽性
などを満足するために、本発明の感圧転写層は比較的多
量のフィラー分を含有している。しかし、上述したよう
に、このままでは、先のとがった筆記具や金属の先端を
持つ筆記具で転写塗膜上に筆記すると、層が崩れやす
く、削り取られてしまうことがあり、また、転写された
転写層と折り重なるように次の転写を行うと、感圧転写
テープからはみ出た剥き出しの転写ヘッドによって、あ
らかじめ設けてあった転写塗膜が削られてしまったり、
塗膜を汚してしまうこともあった。さらに転写塗膜表面
に存在する顔料や充填剤などの粒子表面の鋭利なエッジ
によって、金属製の転写ヘッドなどでは、その摩耗作用
により、ヘッドが消耗して表面が粗面になり、スムーズ
な転写が行われなくなったり、塗膜表面を汚してしまう
こともあった。
【0023】そこで、本発明では、感圧転写層に平均粒
径1.0〜5.0μmの高分子または無機の球状微粒子
を配合し、上記のような諸問題を解決したものである。
球状微粒子は、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮
合物、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド
縮合物、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物、ポリメチ
ルメタクリレートなどの高分子材料、球状シリコン樹
脂、球状シリカなどの無機材料からなる略球状の微粒子
が好適である。必要であれば蛍光高分子微粒子などの着
色されたものや高分子中空微粒子などを用いることもで
きる。球状微粒子は、基材上から被転写体上へ転写され
た後にもその形状を保ち続けるような微粒子であって、
ボールペン等の硬い筆記先端をもって筆記したときや剥
き出しの転写ヘッドによって擦られた際にも、容易に変
形しない程度の硬さを持つものが用いられる。さらに、
真球状であればなお良好である。
【0024】球状微粒子は感圧転写層成分として配合さ
れ、その層中でランダムに存在している。転写後の感圧
転写層の表面は、平坦な基材ないし離型層から剥離、転
写されている関係上、ある程度平滑性を持っており、そ
の表面にも球状微粒子が存在している。感圧転写層は2
5〜40μm程度あるので、その層厚より十分に小さい
球状微粒子が大きく飛び出すことはないが、ある程度の
存在比率で配合されていると、転写塗膜表面とほぼ同じ
高さに球頂をそろえた形状で並ぶことになる。並ぶとい
っても、正確にマトリックス状に並ぶのではなく、あく
までもランダムに並ぶのである。
【0025】ここで、感圧転写テープは一般的に2.5
〜8mm程度の幅を有しており、転写ヘッドは、その幅
よりも広く設計されている。転写塗膜もテープと同じ幅
を持つが、転写テープ幅よりも広い幅の転写ヘッドがテ
ープを介さず、直接通過したとしても、線接触された幅
方向には、複数の球状微粒子が存在することで、滑り性
を発揮し、転写層中に含まれる酸化チタン、クレーなど
の硬く、鋭利なフィラー分による転写ヘッド先端の摩耗
が減少できる。よって、スムーズな転写動作が得られ、
転写ヘッドを傷めるようなことがないのである。また、
その摩耗の問題は、金属ヘッドや堅い樹脂ヘッド、金属
先端の筆記具などでより問題となるので、本発明の効果
はそのような組み合わせで使用される際に最大となる。
【0026】また、先端がとがった筆記具による転写塗
膜への筆記の際にも、同様のことがいえる。先端がとが
っているとはいえ、筆記具はその設計上、紙面に対し筆
記幅と同じ程度の面接触ないしは線接触をしている。ボ
ールペンを例に挙げると0.5mmボールのペンで先端
は半径250μmの弧を描いており、約0.25mmの
筆記幅を持っていることから、筆記幅相当の面接触をし
ていると考えられる。よって、図1に示されるように、
転写塗膜への筆記時にもペン先が転写塗膜上の複数の球
状微粒子に当接することになり、スムースな筆記感が生
まれるのである。
【0027】本発明で使用する高分子または無機の球状
微粒子は、平均粒径が1.0〜5.0μmのものでなく
てはならず、バインダとの関係にもよるが、この範囲を
下回ると、転写塗膜内に埋没してしまい、転写ヘッドの
摩耗防止やスムースな筆記感が得られなくなるので好ま
しくない。上回ると、転写塗膜の表面に出ている球頂間
の間隔が広くなりすぎ、スムースな筆記感が得られなく
なったり、塗膜が脆くなって、層が崩れやすく、削り取
られてしまうことがある。また、感圧転写層の基材と反
対側の凹凸が大きくなるという塗工時の問題が発生し、
転写性も悪くなるので、好ましくない。
【0028】また、球状微粒子は、感圧転写層全体に対
し、15〜35重量%配合すると良い。この範囲より下
回ると、転写塗膜の表面に出ている球頂の存在比率が低
下し、良好な効果を得られにくくなり、上回ると、感圧
転写層が脆くなり、層自体が削り取られてしまう傾向が
あり、筆記感も悪くなっていくので、好ましくない。
【0029】その他必要に応じて、界面活性剤などの添
加剤も適宜配合することができる。
【0030】感圧転写層は25〜40μm程度の厚みに
すると、転写性、転写時の切断性、修正の場合の隠蔽性
などの面で好ましい。
【0031】また、感圧転写層の上、最外層には転写ヘ
ッド等により圧力を加えた際に粘着性を発揮し、感圧転
写層を良好に転写させるための感圧粘着層が設けられ
る。感圧粘着層は、被転写物に対し圧力を加えた際に強
い粘着力を示す粘着剤を主体として構成され、アクリル
系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂などの粘着剤が好適
に用いられる。その他、充填剤や添加剤等を含有するこ
ともできる。感圧粘着層の厚みは1〜2μm程度が好ま
しい。
【0032】各層は、固形分を各種溶媒に混合、溶解、
分散することにより、インクを作製し、このインクを一
般的に知られているバーコーター、グラビアコーター、
エアーナイフコーター等で、所定厚に塗工、乾燥して得
ることができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明は以下の実施例によって限定されるものでは
ない。なお、以下実施例及び比較例中の「部」は、特に
ことわらない限り全て重量による。 実施例1 基材として、両面にシリコン樹脂皮膜によって離型/滑
性処理された厚さ25μmのポリエステルフィルムを用
い、その片面に、感圧転写層として、以下の成分をトル
エン溶媒下で固形分37%になるように調製し、バーコ
ーターにて塗工厚25.0μmとなるように塗工、乾燥
させ、白色の感圧転写層を作製した。 (感圧転写層成分) 酸化チタン 55.5部 クレー 5.0部 スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体 11.0部 分散剤 2.5部 球状微粒子((株)日本触媒社製、エポスターMS) 26.0部 (ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物、平均粒径2μm) さらに、その上に感圧粘着層として、アクリル系粘着剤
(IPA/水=1/1系、固形分10%)を塗工厚1.
8μmとなるように塗工、乾燥させ、感圧粘着層を設
け、感圧転写テープを得た。
【0034】その後、感圧転写テープを幅5mmにスリ
ットしつつ、10mの長さでプラスチック製の供給リー
ルに巻回した。そして、供給リールに巻回された感圧修
正テープを転写ヘッド先端部を経由して折り返し、巻取
リールに接続して、両リールを回転可能に転写具ケース
内に収納し、その性能を評価した。
【0035】評価に際して、該転写具による転写手段
は、図4のコの字に折り曲げられた金属線材、図5の先
端がとがった三角形状の樹脂材を転写ヘッドに用いたと
きには、荷重700gの押圧力をかけ、感圧転写テープ
を介して転写ヘッドを既に一度印字してある白色のコピ
ー用紙(Xerox−P)上に押し当てた状態でテープ
繰り出し方向に転写したい部分が終了するまで横移動さ
せ、基材上の感圧粘着層および感圧転写層の塗膜を基材
より剥離、転写し、転写動作を完了した。
【0036】図6の略角棒形状のエラストマーを用いた
ときには、同様に転写したい部分に垂直に押しあて、基
材上の感圧粘着層および感圧転写層の塗膜を基材よりブ
ロック状に剥離、転写し、転写動作を完了した。
【0037】実施例2〜9 感圧転写層成分を表1に記載した各配合にし、所定塗工
厚に塗工した以外は、基材、感圧粘着層を含めて実施例
1と同様にして、感圧転写テープを得た。
【0038】実施例1および3〜9の感圧転写テープ
は、被転写紙として白色の紙を用いた際には、隠蔽力の
ある良好な修正テープとなり、有色の被転写紙を用いた
際には、くっきりとした白色のマーキングテープとなっ
た。実施例2については、反対に、被転写紙として青色
の紙を用いた際には修正テープとなり、白色ないしは青
色以外の有色の被転写紙を用いた際には、良好なマーキ
ングテープとなった。
【0039】比較例1〜4 感圧転写層成分を表1に記載した各配合にし、所定塗工
厚に塗工した以外は、基材、感圧粘着層を含めて実施例
1と同様にして、感圧転写テープを得た。
【0040】比較例1および3、4の感圧転写テープ
は、被転写紙として白色の紙を用いた際には、修正テー
プとなり、有色の被転写紙を用いた際には、白色のマー
キングテープとなった。比較例2については、反対に、
被転写紙として青色の紙を用いた際には修正テープとな
り、白色ないしは青色以外の有色の被転写紙を用いた際
には、マーキングテープとなった。
【0041】それぞれの評価結果についても、表1に示
した。
【表1】
【0042】表1に示した評価結果について、以下に具
体的な試験方法を示す。
【0043】塗膜転写性試験 荷重700gの押圧力をかけ、感圧転写テープを介して
転写ヘッドを被転写物上の被転写部分に押し当てた状態
でテープ繰り出し方向に横移動させ、一連の転写動作を
行い、転写状態を観察した。 評価 ○・・・角部まで転写されており、良好な転写物を得られた。 △・・・一部の縁がいびつになっていたが、転写できた。 ×・・・一部転写できない部分が発生した。
【0044】筆記性試験 転写された感圧転写層上に(株)パイロット社製油性ボ
ールペンスーパーグリップ(0.5mmボール)を用い
て、筆記を行った際の筆記性について、その状態を観察
した。 評価 ○・・・スムースに筆記できた。 △・・・若干筆記感が重かったが良好に筆記できた。 ×・・・筆記に著しい抵抗感があった。
【0045】摩耗性試験 転写された感圧転写層上に一部転写ヘッドを重ねて転写
を行い、転写ヘッドの摩耗状態、ヘッドが通過した後の
転写塗膜の状態を観察した。 評価 ○・・・ヘッドに損傷はなく、転写塗膜にも変化はなかった。 △・・・ヘッドに損傷は見られないが、転写塗膜に若干擦り汚れが発生 した。 ×・・・ヘッドに損傷があり、転写塗膜に擦り汚れも発生した。
【0046】表1により、本発明の感圧転写テープは、
被転写物に転写層を良好に転写させることができ、その
転写物上に筆記を行った場合においても、スムースな筆
記感が得られ、転写塗膜上を転写ヘッドが繰り返しなぞ
っても、ヘッド先端部分を損傷させることがない感圧転
写テープであることが判る。
【0047】特に、実施例1〜3は、各項目において、
良好な成績を上げ、本発明の中でも好適な実施例となっ
た。
【0048】実施例1〜6、9は適当量の球状微粒子を
配合したことによって良好な転写ができ、その転写塗膜
に筆記を行った際にもスムースな筆記感が得られ、転写
塗膜上をヘッドが繰り返しなぞっても、ヘッド先端部部
分を損傷させることがなかったが、実施例7、8および
比較例1〜4は、転写塗膜上への筆記感が重くなる傾向
があったり、ヘッドに損傷が見られたり、転写塗膜上に
すり汚れを発生したりした。
【0049】実施例8は球状微粒子をやや多めに配合し
たので、転写塗膜がやや脆くなり転写ヘッドによってす
り汚れが若干発生してしまった。
【0050】比較例1〜3は、転写塗膜上に筆記した時
に筆記に抵抗感があり、転写ヘッドに損傷を与えてしま
った。
【0051】
【発明の効果】本発明の感圧転写テープは、被転写物に
転写層を良好に転写させることができ、感圧転写層に特
定粒径の高分子または無機の粒状微粒子を含有すること
などにより、その転写物上に筆記を行った際に、スムー
スな筆記感が得られ、転写塗膜上を転写ヘッドが繰り返
しなぞっても、ヘッド先端部分を損傷させることがない
非常に有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感圧転写テープ転写後の転写塗膜(球
状微粒子)とボールペン先端との筆記の際の様子を示す
模式図
【図2】本発明の感圧転写テープの一例を示す断面図
【図3】本発明の感圧転写テープを納めた転写具の一例
を示す模式図
【図4】本発明の感圧転写テープを納めた転写具の転写
ヘッド部分の一例を示す模式図
【図5】本発明の感圧転写テープを納めた転写具の転写
ヘッド部分の別の一例を示す模式図
【図6】本発明の感圧転写テープを納めた転写具の転写
ヘッド部分の別の一例を示す模式図
【符号の説明】
1 被転写材 2 転写塗膜 3 感圧粘着層 4 感圧転写層 5 球状微粒子 6 ボールペン先端(ボール径0.5mm) 7 基材 8 離型層 9 供給リール 10 巻取リール 11 転写ヘッド 12 転写具ケース 13 感圧転写テープ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の片面に少なくとも感圧転写層と感
    圧粘着層が順次設けられている感圧転写テープであっ
    て、前記感圧転写層が顔料、バインダ樹脂、平均粒径
    1.0〜5.0μmの高分子または無機の球状微粒子を
    含有することを特徴とする感圧転写テープ。
  2. 【請求項2】 感圧転写層が球状微粒子を15〜35重
    量%含有する請求項1に記載の感圧転写テープ。
  3. 【請求項3】 顔料および充填剤を55〜75重量%含
    有する請求項1または2の何れかに記載の感圧転写テー
    プ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013208898A (ja) * 2012-02-29 2013-10-10 General Co Ltd 感圧修正テープ
JP2016030407A (ja) * 2014-07-30 2016-03-07 フジコピアン株式会社 感圧転写修正テープ
JP2016032875A (ja) * 2014-07-31 2016-03-10 フジコピアン株式会社 感圧転写修正テープ

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