JP2016030407A - 感圧転写修正テープ - Google Patents

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【課題】修正後の転写塗膜上にボールペン等で再筆記しても、前記転写塗膜が削れたり、破れたりすることなくスムーズな筆記性が得られるとともに、インクののりが良好である感圧転写修正テープを提供する。【解決手段】基材1上に直接または離型層を介して、再筆記性層4、隠蔽層5及び粘着剤層6を順次積層した感圧転写修正テープにおいて、前記再筆記性層が熱可塑性樹脂を50〜95重量%、平均粒子径が1〜10μmの高分子の球状粒子を5〜50重量%含有してなる。【選択図】図1

Description

本発明は、紙面などに誤って記録された文字などを隠蔽修正するために使用される感圧転写修正テープに関する。
従来、ボールペン、万年筆、サインペン、マーカーペン等の筆記具による筆記やレーザープリンタ、インクジェットプリンタ、サーマルプリンタ等による印刷物、PPCコピーによるコピー描線等など、感圧複写物等、消しゴムでは消せないものを消去する際には、自動巻き取り機構を持った手持ちタイプの感圧転写修正テープが提供されている。
従来の隠蔽層においては、隠蔽性を確保するために、比較的多量に着色顔料や体質顔料などのフィラー分を比較的多量に含有しており、修正転写された後の転写塗膜が脆くなっているため、ボールペンや万年筆など、先のとがった筆記具や金属の先端を持つ筆記具で転写塗膜上に再筆記すると、転写塗膜が崩れやすく、削り取られてしまうことがあった。
この問題を解決するため、特許文献1には、基材上に直接または離型層を介して、筆記性塗膜層、白色不透明転写層、接着剤層を順次積層した文字修正用転写箔が提案されている。しかしながら、前記筆記性塗膜層の上に水性ボールペンや油性ボールペン等で再筆記すると、インクののりが悪く、紙に筆記したときよりも濃度が薄くなったりした。
特開平3−213396号公報
本発明は、修正転写後にボールペン、サインペン、万年筆等の種々の筆記具で転写塗膜上に再筆記をする場合においても、前記転写塗膜が削れたり、破れたりすることなくスムーズな筆記性が得られるとともに、インクののりが良好な再筆記性に優れた感圧転写修正テープを提供するものである。
本発明者は、上記問題点にかんがみ、鋭意研究を重ねた結果、修正転写後にボールペン、サインペン、万年筆等の筆記具によって転写塗膜上に再筆記をする場合においても、転写塗膜が破れることなくスムーズな筆記を可能にするためには、前記転写塗膜表面に、一定の強度と柔軟性を有し、表面に微細な凹凸構造を有する再筆記性層を設けることにより、転写塗膜の保護機能と滑性が付与されることが必要であるとの知見を見出した。この知見に基づき、両面に離型層を設けた基材と隠蔽層との間に、特定の熱可塑性樹脂を主成分としてなり、特定の平均粒子径を有する高分子粒子を特定量配合する再筆記性層設けることによって、顕著な筆記性能を向上することができ、本発明の目的が達成されることを見出し、本発明をなすに至った。
第1発明は、基材上に直接または離型層を介して、再筆記性層、隠蔽層及び粘着剤層を順次積層した感圧転写修正テープにおいて、前記再筆記性層が熱可塑性樹脂を50〜95重量%、平均粒子径が1〜10μmの高分子の球状粒子を5〜50重量%含有してなることを特徴とする感圧転写修正テープである。
第2発明は、前記再筆記性層、隠蔽層及び粘着剤層を併せた転写塗膜の破断応力が200〜400gf/mmであることを特徴とする第1発明に記載の感圧転写修正テープである。
第3発明は、前記隠蔽層が、80〜91重量%の着色顔料を含有することを特徴とする第1発明または第2発明に記載の感圧転写修正テープである。
第4発明は、前記再筆記性層と前記隠蔽層の層厚みの比が、1:5〜1:12であることを特徴とする第1発明〜第3発明のいずれかに記載の感圧転写修正テープである。
本発明の感圧転写修正テープは、基材上に直接または離型層を介して、再筆記性層、隠蔽層、粘着剤層を順次設けた感圧転写修正テープにおいて、前記再筆記性層が、特定の熱可塑性樹脂を主成分としてなり、かつ特定の平均粒子径を有する高分子の微粒子を特定量含有してなる構成であり、修正転写後に、前記再筆記性層が最表面に位置するものである。その結果、一定の強度と柔軟性を有する再筆記性層が隠蔽層への衝撃を吸収するとともに、添加された高分子の球状粒子により前記再筆記性層表面に微細な凹凸構造が形成され、修正転写後にボールペン、サインペン、万年筆等の種々の筆記具によって転写塗膜上に再筆記をする場合においても、前記転写塗膜が削れたり、破れたりすることなくスムーズな筆記性が得られるとともに、インクののりが良好となるものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の感圧転写修正テープは、通常、手持ちタイプの塗膜転写具に装着され使用される。塗膜転写具は例えば一端に転写ヘッドを備えたケース内に、本発明の感圧転写修正テープを巻回した供給リールと修正転写後のテープを巻き取る巻取リールが回転可能に配設され、供給リールに巻回した感圧転写修正テープが転写ヘッド先端部を経由して折り返し、巻取リールに接続された構成のものなどが挙げられる。
前記塗膜転写具による転写手段は、ケースを手に持ち、感圧転写修正テープを介して転写ヘッドを紙面等の被転写物上の被転写部分に押し当てた状態でテープ繰り出し方向に転写したい部分が終了するまで横移動させ、テープ基材上の修正塗膜を基材より剥離、転写し、転写動作を完了するものである。
本発明の感圧転写修正テープは、基材上に直接または離型層を介して、再筆記性層、隠蔽層、粘着剤層を順次設けたものである。基材自体が離型性の良いものを使っても良い。また、粘着剤層は、最外層に位置し、転写性を向上させるために用いられる。さらに、その他の機能層を適宜設けることもできる。
本発明で用いる基材は、プラスチックフィルム、紙を用いる。プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどのポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどを用いることができる。強度面から、ポリエステルフィルムが特に好ましい。プラスチックフィルムの厚さは3〜25μmが好ましい。プラスチックフィルムの厚さが薄すぎると、離型処理などの加工時の生産性が低下する。またプラスチックフィルムの厚さが厚すぎると、長尺化が困難になる。紙としては、グラシン紙等を用いることができる。長尺化を図るためには、プラスチックフィルムを用いることが好ましい。
基材上の一方の面あるいは両面に設ける離型層は、シリコーン系樹脂やフッ素系樹脂などからなる離型剤単体、または剥離調整剤、添加剤、無機/有機微粒子などを離型剤と混合したものを塗布乾燥し設ける。基材の背面側及び隠蔽層側に設ける離型層は、必要に応じてそれぞれ異なる離型剤を選定することができる。離型層の厚みは、0.05〜3μm、より好ましくは0.1〜1μmの範囲である。
本発明の再筆記性層は、バインダー樹脂、高分子の球状粒子、分散剤、添加剤等からなるものである。前記再筆記性層に使用するバインダー樹脂としては、アクリル系、ポリエステル系、、ポリアミド系、オレフィン系、ゴム系などの熱可塑性樹脂を単体、もしくは2種以上組合わせて用いることができる。とくに再筆記性層の柔軟性、転写字の切断性及び再筆記性のバランスが良好となることからアクリル系、ポリエステル系、ポリアミド系樹脂などが好適に使用できる。
前記再筆記性層のバインダー樹脂に用いられる熱可塑性樹脂の含有量は、50〜95重量%であることが好ましい。前記熱可塑性樹脂の含有量が50重量%未満であると、再筆記性層の層強度が不足し、修正転写後に種々の筆記具によって転写塗膜上に再筆記する際に、前記転写塗膜が削れたり、破れたりするなど再筆記性が低下する。一方、前記熱可塑性樹脂の含有量が95重量%を超えると、修正転写時の塗膜の切断性が低下してしまう。
前記再筆記性層の層厚みは2〜10μmの範囲が好ましい。前記再筆記性層の層厚みが2μm未満であると、隠蔽層に対する保護効果が得られず、修正転写後に種々の筆記具によって転写塗膜上に再筆記する際に、前記転写塗膜が削れたり、破れたりするなど再筆記性が低下する。一方、前記再筆記性層の層厚みが10μmを超えると、再筆記性層表面にひび割れが生じたり、修正転写時の塗膜の切断性が低下するなどの不具合が発生する。
本発明の再筆記性層に用いられる高分子の球状粒子としては、ベンゾグアナミン・ホルムアルデヒド縮合物、ベンゾグアナミン・メラミン・ホルムアルデヒド縮合物、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物、ポリメチルメタクリレートなどの高分子材料が挙げられ、略球状の微粒子が好適である。必要であれば高分子中空微粒子などを用いることもできる。
前記高分子の球状粒子の平均粒子径は、1〜10μmの範囲であることが好ましい。前記球状粒子の平均粒子径が1μm未満であると、前記高分子の球状粒子が転写塗膜内に埋没してしまい、スムースな筆記感が得られなくなるので好ましくない。一方、前記球状粒子の平均粒子径が10μmを超えると、転写塗膜の表面の、前記高分子の球状粒子による凸部間の間隔が広くなりすぎ、スムースな筆記感が得られなくなったり、転写塗膜が脆くなって、層が崩れやすく、削り取られてしまうことがある。
前記高分子の球状粒子の含有量は、5〜50重量%の範囲であることが好ましい。前記高分子の球状粒子の含有量が5重量%未満であると、転写塗膜の表面に出ている粒子のの存在比率が低下し、スムースな筆記感が得られなくなる。一方、前記球状粒子の含有量が50重量%を超えると、再筆記性層自体が脆くなり、前記層自体が削り取られてしまう傾向があり、筆記感も悪くなるので、好ましくない。
修正転写後の再筆記性層の表面粗さは、中心線平均粗さRaで、0.5〜2.5μmであることが好ましい。前記隠蔽層の中心線平均粗さRaが、0.5μm未満であると、転写塗膜表面の易滑性が低下し、スムーズな筆記性が得られない。一方、前記隠蔽層の中心線平均粗さRaが、2.5μmを超えると、筆記具によって、前記転写塗膜が削れたり、破れたりしやすくなる。
前記の中心線平均粗さRaは、JIS B 0601、JIS B 0031で規定された値である。本発明においては、厚さ5mmのソーダガラス板上に固定したPPC用紙に、塗膜転写具に装着された感圧転写修正テープを、転写荷重300gf、転写速度1200mm/min、距離150mmで10回転写を行い、測定用試料を作成した。続いて前記試料を接触型表面粗さ計(株式会社小坂研究所製、AY−22)を用いて測定を行い、測定して得られた中心線平均粗さRaを用いた。
前記再筆記性層は、熱可塑性樹脂の有機溶剤溶液、有機溶剤分散液または水性分散液(エマルジョンを含む)に高分子の球状粒子、必要に応じて分散剤、添加剤などを配合した塗工液を基材上に塗布、乾燥することによって形成できる。
本発明の隠蔽層は、バインダー樹脂、着色顔料、分散剤、添加剤等からなるものである。前記隠蔽層に使用するバインダー樹脂としては、ウレタン系、アクリル系、ビニル系、オレフィン系、ゴム系の樹脂などを単体、もしくは2種以上組合わせて用いることができる。とくに隠蔽層塗膜の柔軟性、切断性のバランスが良好となることからゴム状の樹脂とガラス状の樹脂を組合わせたものが好適に使用できる。ゴム状の樹脂としては、可塑剤を少量しか含まなくとも柔軟性を有するものが好ましく、たとえばスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、ウレタンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、クロロスルホン化ポリエチレン、環化ゴムなど通常の合成ゴムないしエラストマーなどがあげられる。ガラス状の樹脂としては、伸び率が小さく、融点ないし軟化点が100℃以上、かつ高硬度のものが好ましく、たとえば飽和または不飽和の脂環族炭化水素樹脂、スチレン−アクリル系共重合体樹脂、ケトン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂などがあげられる。
着色顔料としては、通常修正する被転写体は白色の紙であることから、白色顔料を用いる。しかし、被転写体が白色以外のときは、隠蔽層を対象物の地色とほぼ同色に着色し、修正部分が他の部分と比べて目立たないようにするのが好ましい。白色顔料としては、酸化チタンを隠蔽性が優れている点から主として用いられる。隠蔽性の点から、白色顔料の粒径は0.1〜2.0μm程度のものが好ましい。
白色顔料に加えて色彩を調整するための色彩調整剤を混合してもよい。たとえばアルミニウム粉末、銅粉末、真鍮粉末、染料などがあげられる。
白色顔料以外の着色顔料としては、チタンイエロー、酸化鉄系、群青、コバルトブルー、酸化クロムグリーン、黄鉛、クロムバーミリオン、カドミウムエロー、カドミウムレッドなどの無機顔料、アゾレーキ系、ハンザ系、ベンズイミダゾロン系、モノアゾ系、ピラゾロン系、縮合アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、ペリレン系、ジオキサジン系、アントラキノン系、イソインドリノン系などの有機顔料があげられる。
隠蔽層を白色以外の色に着色する場合、白色顔料以外の前記着色顔料は酸化チタンと併用して、それらの比較的劣る隠蔽力を補うようにするのが好ましい。
隠蔽層は良好な切断性をうる点から通常体質顔料を併用する。体質顔料としては、たとえば炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、セライト、クレー、タルクなどが挙げられる。体質顔料の粒径は1〜20μmの範囲が好ましい。
隠蔽層中の全体の顔料含有量は80〜91重量%の範囲が好ましく、このうち体質顔料は隠蔽層中5〜50重量%の範囲とするのが好ましい。隠蔽層中の全体の顔料含有量がは80重量%未満の場合には、隠蔽層の薄膜化によって低下する隠蔽性を補うことが出来なくなる。一方、隠蔽層中の全体の顔料含有量がは91重量%を超えると、隠蔽層が脆くなってしまい、再筆記性層を設けても、修正後に種々の筆記具によって転写塗膜上に再筆記する際に、前記転写塗膜が削れたり、破れたりするなど再筆記性が低下してしまう。
隠蔽層は、バインダー成分の有機溶剤溶液、有機溶剤分散液または水性分散液(エマルジョンを含む)に顔料、必要に応じて分散剤、添加剤などを配合した塗工液を基材上に塗布、乾燥することによって形成できる。修正転写時の塗膜の転写性、切断性、隠蔽性の観点から、隠蔽層の乾燥後の厚さは15〜30μmの範囲とするのが好ましい。
本発明において、再筆記性層と隠蔽層の層厚みの比は、1:5〜1:12の範囲であることが好ましい。前記再筆記性層と隠蔽層の層厚みの比が1:5よりも小さいと、隠蔽層に対する再筆記性層の厚みが大きくなるので、転写塗膜全体厚みが大きくなり、転写性、及び転写時の切断性が低下する場合がある。一方、前記再筆記性層と隠蔽層の層厚みの比が1:12よりも大きいと、隠蔽層に対する再筆記性層の厚みが相対的に小さくなるので、隠蔽層に対する保護効果が得られず、修正後に種々の筆記具によって転写塗膜上に再筆記する際に、前記転写塗膜が削れたり、破れたりするなど再筆記性が低下する場合がある。
粘着剤層に用いる粘着剤としては、たとえばアクリル系、ゴム系、ビニルエーテル樹脂系、ポリイソブチレン系などの粘着剤が使用できる。また必要に応じて接着力調整剤、添加剤、無機/有機微粒子などを混合することもできる。粘着剤層の乾燥後の厚さは0.5〜3.0μmの範囲が好ましい。
粘着剤層は、粘着剤の有機溶剤溶液、有機溶剤分散液、水性溶液または水性分散液(エマルジョンを含む)を隠蔽層上に塗布、乾燥することによって形成できる。とくに水性溶液または水性分散液の形態で塗布することにより、すでに形成されている隠蔽層の再溶解が生じないため好ましい。水性溶液または水性分散液の形態の場合は、湿潤剤または界面活性剤を配合してもよい。
本発明において、再筆記性層、隠蔽層及び粘着剤層を併せた転写塗膜の破断応力は、200〜400gf/mmの範囲であることが好ましい。前記破断応力が200gf/mm未満であると、転写塗膜の層強度が不足し、修正後にボールペン、サインペン、万年筆等の種々の筆記具によって、修正後の転写塗膜上に再筆記する際に、前記転写塗膜が削れたり、破れたりするなど再筆記性が低下する。一方、前記破断応力が400gf/mmを超える場合には、修正転写時の塗膜の切断性が低下してしまう。
(破断応力の測定方法)
上記の転写塗膜の破断応力は、以下の方法にて測定した。
離型層を設けた厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、所定厚さの再筆記性層、隠蔽層及び粘着層を順次形成し、その後前記フィルム基材を剥離、除去して試料を作製した。試料寸法は10mm×20mmとした。オートグラフ(島津製作所製AG−100A)で、引張速度50mm/minにて引張試験を行い、破断時の応力及び伸長率を測定した。
各層の形成は、各層を形成するための樹脂の有機溶剤溶液、有機溶剤分散液または水性分散液(エマルジョンを含む)を、ロールコーティング、バーコーティング、グラビアコーティング、エアーナイフコーティング、リバースコーティング等の通常のコーティング方法で、所定の厚みに塗工、乾燥することによって得ることができる。
以下、実施例と比較例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、各実施例中の「部」は特に断ることのない限り重量部を示したものである。
(実施例1〜8、比較例1〜5)
基材として厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面側に、シリコーン系樹脂からなる離型剤を乾燥後の厚みが0.3μmになるように塗布、乾燥して隠蔽層側離型層を形成した。
次に、前記基材の隠蔽層側離型層の反対側の面に、別のシリコーン系樹脂からなる離型剤を乾燥後の厚みが0.3μmになるように塗布、乾燥して粘着剤層が接する背面側離型層を形成した。
続いて表1に示す再筆記性層塗工液の材料を分散機で20分間混合して再筆記性層塗工液を調製した。この塗工液を基材の隠蔽層側離型層の上に、乾燥後の厚みが表1に示す厚みになるように塗布、乾燥して再筆記性層を形成した。ただし、比較例1において、再筆記性層は設けない。
続いて下記に示す隠蔽層塗工液の材料を分散機で20分間混合して隠蔽層塗工液を調製した。この塗工液を前記の再筆記性層の上に、乾燥後の厚みが表1に示す厚みになるように塗布、乾燥して隠蔽層を形成した。ただし、比較例1においては、基材の隠蔽層側離型層の上に直接隠蔽層を設けた。
(隠蔽層形成用塗工液)
スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂 3.6部
脂環族炭化水素系樹脂 2.1部
酸化チタン 23.7部
分散剤 0.6部
トルエン 70.0部
さらに、隠蔽層の上にアクリル系粘着剤(塗工液固形分20重量%)を乾燥後の厚みが1.5μmになるように塗布、乾燥して実施例1〜8、比較例1〜5の感圧転写修正シートを作成した。
得られた感圧転写修正シートを幅5mmにスリットしながら10mの長さに直径13mmの繰出しコアに巻取り、パンケーキ状の感圧転写修正テープを得た。パンケーキ状の感圧転写修正テープを、市販の手持ちタイプの塗膜転写具(フジコピアン株式会社製インスタライト2)に装着し、次の評価を行った。
(1)再筆記性
PPC用紙に転写荷重300gf、転写速度1200mm/minで、距離150mmの転写試験を10回行い、前記PPC用紙に転写させた転写塗膜の上に、小径水性ゲルインクボールペン(パイロット社製ハイテック03)で、筆記荷重200gfで螺旋筆記を行ない、転写塗膜の筆記具による削れ及び破れの有無を確認し、次の基準により評価した。
○:筆記具による削れ及び破れがない
×:筆記具による削れ及び破れがある
評価結果は表1に示す。
(2)インクののり評価
塗膜転写具を用いPPC用紙に転写させた転写塗膜の上に、水性インクボールペン(パイロット社製V CORN)で、筆記荷重200gfで螺旋筆記を行ない、転写塗膜上へのインクののり具合を目視にて観察し、次の基準により評価した。
○:筆記具のインクののりが良い
×:筆記具のインクのはじきがある
評価結果は表1に示す。
(3)転写塗膜の破断応力の測定
離型層を設けた厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、表1に記載の厚さの再筆記性層、隠蔽層及び粘着層を順次形成し、その後フィルム基材を剥離、除去して試料を作製した。試料寸法は10mm×20mmとした。オートグラフ(島津製作所製AG−100A)で、引張速度50mm/minにて引張試験を行い、破断時の応力及び伸長率を測定した。
測定結果は表1に示す。
Figure 2016030407
本発明の感圧転写修正テープの一例を示す断面図
1 基材
2 背面側離型層
3 隠蔽層側離型層
4 再筆記性層
5 隠蔽層
6 粘着剤層
10 感圧転写修正テープ

Claims (4)

  1. 基材上に直接または離型層を介して、再筆記性層、隠蔽層及び粘着剤層を順次積層した感圧転写修正テープにおいて、前記再筆記性層が熱可塑性樹脂を50〜95重量%、平均粒子径が1〜10μmの高分子の球状粒子を5〜50重量%含有してなることを特徴とする感圧転写修正テープ。
  2. 前記再筆記性層、隠蔽層及び粘着剤層を併せた転写塗膜の破断応力が200〜400gf/mmであることを特徴とする請求項1に記載の感圧転写修正テープ。
  3. 前記隠蔽層が、80〜91重量%の着色顔料を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の感圧転写修正テープ。
  4. 前記再筆記性層と前記隠蔽層の層厚みの比が、1:5〜1:12であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の感圧転写修正テープ。
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