JP2001006670A - バルクメソフェーズおよびその製造方法 - Google Patents
バルクメソフェーズおよびその製造方法Info
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Abstract
発泡が生じないバルクメソフェーズおよびその製造方法
の提供、ならびにリチウムイオン二次電池負極用活物質
およびそれを用いる高性能のリチウムイオン二次電池の
提供。 【解決手段】揮発分の含有量が2〜6重量%であるバル
クメソフェーズおよびその製造方法、ならびに炭素材料
の製造方法、その炭素材料からなるリチウムイオン二次
電池負極用活物質、およびそのリチウムイオン二次電池
負極用活物質からなる負極を有するリチウムイオン二次
電池。
Description
ズ、そのバルクメソフェーズの製造方法、ならびにバル
クメソフェーズを用いた炭素材料の製造方法およびその
炭素材料を負極活物質として用いたリチウムイオン二次
電池に関する。
を350〜450℃で熱処理すると、タールやタールピ
ッチ中の芳香族性物質が重縮合反応により高分子化、積
層してマトリックス中に光学的に異方性を有する小球体
が生成する。この小球体は球晶(メソフェーズ小球体と
も称す)として知られている。熱処理を進めると、この
球晶は大きく成長、合体して球形を維持できず、異形と
なりバルクメソフェーズが生成する。さらに熱処理を進
めると、最終的にはマトリックス全体がコークスとな
る。一般に、炭素材料の結晶の発達は、この熱処理段階
で液相状態を長く保ったものほど最終処理温度での結晶
成長が著しく、通常は球晶よりもバルクメソフェーズあ
るいはコークスの方が最終的な結晶性は優れている。ま
た、炭素材料の結晶の発達は原料タール、タールピッチ
の性状に強く依存することもよく知られるところであ
る。例えば、通常、石炭系のタールにはコークス炉で生
成する非晶質の遊離炭素(フリーカーボンとも称す)が
含有されている。これらの遊離炭素はそれ自身結晶性が
悪いばかりでなく、球晶の成長、合体を阻害するため、
得られる製品の結晶性は著しく低下する。
表される通信機器類など電子機器の小型化、軽量化にと
もない、高エネルギー密度の電源としてリチウムイオン
二次電池が急速に普及してきた。このリチウムイオン二
次電池は、リチウム含有酸化物を活物質とする正極と、
黒鉛粉末等の炭素材料を活物質とする負極と、非水電解
液とを主要構成部材とするものである。
広がり、需要が急増するにつれてその性能の改善が要求
され、特に負極用活物質に使用される炭素材料は、電池
の放電容量、充放電効率、サイクル特性、安全性等の主
要な性能に大きな影響を与えるため、その改良は大きな
課題となっている。現在、負極用活物質として実用化さ
れている炭素材料は黒鉛系と非黒鉛系の2種類に大別さ
れる。黒鉛系の炭素材料を用いたリチウムイオン二次電
池は、単位質量当たりのリチウムイオンの理論放電容量
が372mAh/gと限界があるものの、放電カーブが
安定しており、リチウムイオン二次電池の特徴である
3.2Vという高い放電電圧が保持できるため、近年で
は黒鉛系炭素材料が主流を占めつつある。
あるいは人造黒鉛粉末系と、(2)ピッチ類を熱処理し
た時に生成する球晶を黒鉛化処理したものや球晶が成長
合体してなるバルクメソフェーズを黒鉛化処理したも
の、いわゆるメソフェーズ系黒鉛材料とがある。黒鉛系
炭素材料を負極用活物質として用いた場合、リチウムイ
オン二次電池の放電容量は、炭素材料の結晶構造が発達
するほど、高くなることが知られている。このため、メ
ソフェーズ系黒鉛材料では、バルクメソフェーズを黒鉛
化処理したものに注目が集まっている。バルクメソフェ
ーズを黒鉛化処理したものは、球晶を黒鉛化処理したも
のよりも結晶構造が発達し、かつ、天然黒鉛や人造黒鉛
よりも球形に近い形状を有するため、電極への充填性に
優れるという特徴を有しているからである(例えば、特
開平9−259886号公報等参照)。
ェーズを黒鉛化処理する際には、残存する揮発分の影響
で、黒鉛化処理における700〜1100℃までの昇温
速度を極めてゆっくりしなければ、昇温途中で大きな膨
潤・発泡現象が生じ、黒鉛化処理でトラブルが生じる問
題点があった。
れるとともに、黒鉛化処理工程で膨潤、発泡が生じない
バルクメソフェーズを提供することにある。また、本発
明の第2の目的は、前記バルクメソフェーズを製造する
方法を提供することにある。さらに、本発明の第3の目
的は、前記バルクメソフェーズを黒鉛化処理した、リチ
ウムイオン二次電池負極用活物質およびこれを用いた放
電容量が大きいリチウムイオン二次電池を提供すること
にある。
進めた結果、バルクメソフェーズの黒鉛化処理での膨潤
・発泡現象がバルクメソフェーズに内在するピッチの軽
質分に起因する揮発分によるものであり、揮発分を一定
の範囲内に管理することが重要であることを知見し、そ
の範囲が2〜6重量%であることを確認して、本発明に
至った。
含有量が2〜6重量%であるバルクメソフェーズを提供
するものである。
ーズの製造方法として、タールおよび/またはタールピ
ッチを加熱してバルクメソフェーズを生成し、該バルク
メソフェーズを溶媒で洗浄して、150〜500℃で熱
処理することを特徴とするバルクメソフェーズの製造方
法を提供するものである。
れたバルクメソフェーズを黒鉛化処理することを特徴と
する炭素材料の製造方法である。
法で得られた炭素材料からなるリチウム二次電池負極用
活物質である。
法で得られた炭素材料を活物質とする負極と、正極と、
非水電解質とを有することを特徴とするリチウムイオン
二次電池である。
その製造方法、ならびに炭素材料の製造方法および二次
電池などについて詳細に説明する。本発明のバルクメソ
フェーズは、揮発分が2〜6重量%の範囲のものであ
り、揮発分が3〜5重量%の範囲のものがより好まし
い。本発明において、バルクメソフェーズの揮発分は、
バルクメソフェーズ1gを入れた磁製るつぼを、800
℃に加熱した炉内で7分間保持し、その後自然冷却した
後の重量減少分[(加熱後の重量減少分/加熱前の重
量)×100]をいう。揮発分が2重量%未満では、そ
の後の黒鉛化処理で、自己による不活性雰囲気の形成が
難しく、酸化によって特性の劣化、例えば、放電容量の
低下を招く。これは、通常、黒鉛化処理はコークスブリ
ーズ中で行うが、350〜600℃の低温領域ではバル
クメソフェーズの方が酸素に活性であるため、優先して
酸化反応が進行し、コークスブリーズは還元材として寄
与しないことに起因するものと考えられる。一方、揮発
分が6重量%を越える場合には、昇温速度にもよるが,
バルクメソフェーズ同士の融着と膨潤が進行し、黒鉛化
処理が困難になる。さらに、揮発分を2〜6重量%に調
整すれば、粉砕・分級により粒度調整後、直接、200
0℃以上の温度で黒鉛化処理することが可能であり、結
果として製造工程の大幅な短縮とコストダウンが実現さ
れる利点がある。
理することにより、メソフェーズ小球体の特徴である、
優れた充填性と、天然黒鉛・人造黒鉛並みの340〜3
50mAh/gという優れた放電容量を有するリチウム
イオン二次電池負極用の活物質として好適である。
発分が2〜6重量%のものを製造することができる方法
であれば、特に制限されず、いずれの方法にしたがって
行ってもよい。本発明において、特に、タールおよび/
またはタールピッチを加熱してバルクメソフェーズを生
成し、該バルクメソフェーズを溶媒で洗浄後、150〜
500℃で熱処理することにより、バルクメソフェーズ
の揮発分の含有量を2〜6重量%に調整する方法が好ま
しい。
て、加熱用原料として、石炭系、石油系等のタールおよ
び/またはタールピッチが用いられる。このタールおよ
びタールピッチは、それぞれ単独で用いてもよいし、併
用してもよい。
いられるタールおよび/またはタールピッチは、最終製
品である黒鉛粉末の結晶性(放電容量)に強い影響を与
えるため、遊離炭素量が極力少ないものが好ましく、特
に340mAh/gの高放電容量を有するリチウムイオ
ン二次電池負極用活物質を得るためには、遊離炭素量が
1重量%以下が好ましい。
はタールピッチを熱処理すると、タールおよび/または
タールピッチの成分である芳香族炭化水素化合物が重縮
合反応により高分子化し、ピッチマトリックス中に、球
状の形態をしたメソフェーズカーボン小球体が析出して
くる。さらに熱処理を進めると、この球晶は大きく成
長、合体して球形を維持できず、異形となってバルクメ
ソフェーズが生成する。
処理の温度は、350℃以上の範囲、好ましくは350
〜600℃の範囲である。350℃未満では芳香族炭化
水素化合物の重縮合反応が極めて遅く、メソフェーズカ
ーボン小球体の生成に長時間を要するため、現実的では
ない。また600℃を越えた場合には、芳香族炭化水素
化合物の重縮合反応が極めて速くなるため、工業的には
メソフェーズカーボン小球体の生成を制御するのが困難
となる。さらに好ましい熱処理温度は380〜480℃
である。
メソフェーズは、マトリックス中から回収される。この
バルクメソフェーズの回収工程において、得られた熱処
理物を、数〜数十μm程度に粉砕処理した後、溶媒によ
る洗浄処理を行い、バルクメソフェーズに付着している
軽質分を除去する。この洗浄処理は、ピッチマトリック
ス中から沈降分離、遠心分離、濾過分離等で回収された
バルクメソフェーズを溶媒で洗浄してもよいし、あるい
は、バルクメソフェーズを含有するピッチマトリックス
に溶媒を添加し、溶媒中にピッチ分を抽出除去した後、
沈降分離、遠心分離、濾過分離等でバルクメソフェーズ
を回収してもよい。
ために、酸素による不融化、あるいは減圧蒸留処理が行
われる。しかし、酸化不融化は結晶構造の低下を招きや
すいこと、減圧蒸留では工業的に安価で確実に揮発分を
除去することが困難である。そこで、本発明では、洗浄
処理における溶媒の種類、温度および使用量によって容
易に揮発分の制御が可能である。洗浄処理時の温度は、
通常、溶媒の沸点以下が経済的であり、使用量は、1回
当たり、加熱原料に対して2〜10倍量(容量)が好ま
しい。
常、芳香族系の溶剤が使用される。好適なものとして
は、ベンゼン、トルエン、ピリジン、キノリン、タール
軽油、タール系中油、コールタールナフサ、粗ナフタレ
ン油、脱晶アントラセン油などがあげられる。これらの
溶剤は単独で用いても2種類以上を混合して用いてもよ
い。
50〜500℃で熱処理される。熱処理の温度が150
℃未満の場合、黒鉛化処理時に融着が生じやすく、50
0℃を超える場合、後工程で粉砕を行うと、形状がりん
片状に近くなり、充填性が低下する。熱処理の雰囲気
は、窒素ガスなどの不活性雰囲気下もしくは減圧下が好
ましい。熱処理後、必要に応じて、分級処理を行い、数
〜数十μmの粒度に調整される。
50〜500℃の熱処理を行うことにより、揮発分の含
有量が2〜6重量%のバルクメソフェーズを調製するこ
とができる。
常、容器に入れて、必要に応じてふたをして行うことが
できる。容器およびふたは導電性、不純物混入防止の点
から黒鉛製が好ましい。黒鉛化処理時の雰囲気中に酸素
が混入すると、バルクメソフェーズと酸素が反応し、燃
えてしまうので、不活性雰囲気中(アルゴン、窒素な
ど)や還元性雰囲気中(COなど)の非酸化性雰囲気中
で、黒鉛化処理を行うことが好ましい。この黒鉛化処理
は、例えば、間接通電炉、直接通電炉、タンマン炉等の
炉を用いて行うことができ、通常、2000〜3000
℃の温度で行う。
じ、窒素ガスなどの不活性雰囲気下で、温度300〜6
00℃で仮焼処理し、温度700〜1500℃で焼成処
理を行ってもよい。
回折による測定によれば、黒鉛層間距離(002)が
0.336nm以下、c軸方向の結晶子の大きさ(L
c)が80nm以上、a軸方向の結晶子の大きさ(L
a)が80nm以上、(101)回折ピークと(10
0)回折ピークの比(P101 /P100 )が1.5〜2.
0である。
に優れ、形状が天然黒鉛、人造黒鉛に比べると、球状に
近いため、充填性に優れ、リチウムイオン二次電池の負
極活物質として最適である。本発明により得られる炭素
材料は、ポリエチレンやポリテトラフルオロエチレン等
のバインダーを添加し、負極とするに好適な形状、例え
ばシートまたは板状に加圧ロール成形した後、対極にリ
チウム金属を用いて還元処理を行うことによって容易に
高性能な負極とすることができる。また、銅、ニッケ
ル、チタン、ステンレス鋼等の集電体上に、本発明の炭
素材料とバインダーの混合物を塗布して、負極を製造し
てもよい。このようにして作られた負極は、単位体積当
たりの容量が大きく、電池の小型化に好適である。
て用い、リチウムイオン二次電池を作成する場合を説明
する。非水電解質としては、リチウム塩を溶解し得るも
のであればよく、特に非プロトン性の誘電率が大きい有
機溶媒が好ましい。有機溶媒としては、例えば、プロピ
レンカーボネート、エチレンカーボネート、テトラヒド
ロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキソラ
ン、4−メチル−ジオキソラン、アセトニトリル、ジメ
チルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチ
ルカーボネート等をあげることができる。これらの溶媒
を単独あるいは適宜混合して用いることが可能である。
非水電解質としては、安定なアニオンを生成するリチウ
ム塩、例えば、過塩素酸リチウム、ホウフッ化リチウ
ム、六塩化アンチモン酸リチウム、六フッ化アンチモン
酸リチウム等が好適である。
物質としては、例えば、酸化クロム、酸化チタン、酸化
コバルト、五酸化バナジウム等の金属酸化物や、リチウ
ムマンガン酸化物(LiMn2 O4 )、リチウムコバル
ト酸化物(LiCoO2 )、リチウムニッケル酸化物
(LiNiO2 )等のリチウム金属酸化物;硫化チタ
ン、硫化モリブデン等の遷移金属のカルコゲン化合物;
及びポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリピロー
ル等の導電性を有する共役系高分子物質等を用いること
ができる。これらの物質を、銅、ニッケル、チタン、ス
テンレス鋼等の集電体上に、バインダーと共に塗布して
正極とすることができる。
はガラス繊維製の不織布、織布やポリオレフィン系多孔
質膜、ポリテトラフルオロエチレンの不織布等のセパレ
ータが設けられる。
質、およびセパレータ、集電体、ガスケット、封口板、
ケース等の電池構成要素と本発明の特定の負極を用い、
常法に従って円筒型、角型或いはボタン型等の形態のリ
チウムイオン二次電池に組立てることができる。
発明をより具体的に説明する。
ブに、タール(遊離炭素量:0.5重量%)を入れ、4
80℃で約2.5時間加熱処理して熱処理ピッチを製造
した。得られた熱処理ピッチのQI(キノリン不溶分)
は、85重量%であった。
粉砕後、熱処理ピッチ100重量部に対して600重量
部のタール系中油を使用して、約120℃の温度で2時
間洗浄した。洗浄処理後、不活性雰囲気(N2 )中、3
90℃で加熱してバルクメソフェーズを得た。得られた
バルクメソフェーズの揮発分を測定したところ、3.5
重量%(800℃−7分間)であった。
子径約25μmに粒度調整後、そのまま焼成することな
く、直接アヂソン炉を使用して3000℃の温度で黒鉛
化した。このとき、発泡および膨張は生じなかった。得
られたバルクメソフェーズ黒鉛粉末の真比重およびタッ
プ密度の測定、ならびに放電容量の測定を下記の方法で
行った。結果を表1に示す。
を混合し、得られた混合物を銅箔上に塗布・圧着し、リ
チウムイオン二次電池用の負極を作成した。この負極
と、金属リチウムからなる対極および参照極を有する3
極式の電池評価用セルを作成した。電解液には、エチレ
ンカーボネートと炭酸ジエチルとを重量比1:1に混合
した液に、過塩素酸リチウムが1Mになるように添加し
たものを使用した。電流密度0.2mA/cm2 の一定
の条件下で充放電試験を行い、放電容量を測定した。
ブに、タール(遊離炭素量:トレース)を入れ、475
℃で約2.0時間加熱処理して熱処理ピッチを製造し
た。得られた熱処理ピッチのQI(キノリン不溶分)は
92重量%であった。
粉砕後、熱処理ピッチ100重量部に対して600重量
部のタール系中油を使用して、約120℃の温度で2時
間洗浄した。洗浄処理後、不活性雰囲気(N2 )中、4
00℃で加熱してバルクメソフェーズを得た。得られた
バルクメソフェーズの揮発分を測定したところ、4.2
重量%(800℃−7分間)であった。
子径約18μmに粒度調整後、そのまま焼成することな
く、直接アヂソン炉を使用して3000℃の温度で黒鉛
化した。このとき、発泡および膨張は生じなかった。得
られたバルクメソフェーズ黒鉛粉末の真比重およびタッ
プ密度の測定、ならびに放電容量の測定を実施例1と同
様の方法で行った。結果を表1に示す。
よびメソフェーズ小球体(比較例2)を、実施例1と同
様にして、3000℃で黒鉛化し、得られた黒鉛粉の真
比重およびタップ密度の測定、ならびに放電容量の測定
を実施例1と同様の方法で行った。結果を表1に示す。
フェーズは、黒鉛化処理時に膨張、発泡することがな
く、天然黒鉛とメソフェーズ小球体の両者の特徴を活か
した優れたリチウムイオン二次電池負極用活物質である
ことがわかる。
処理時に膨張、発泡しない。本発明の方法で製造したバ
ルクメソフェーズの黒鉛化処理品は、結晶性に優れ、球
に近い形状をしているため、メソフェーズ小球体からの
黒鉛粉末と天然黒鉛あるいは人造黒鉛粉末のそれぞれ優
れた特徴を活かしたリチウムイオン二次電池負極用活物
質に最適なものである。本発明のバルクメソフェーズの
黒鉛化処理は、焼成工程が不要であり、直接黒鉛化でき
るため、製造工程を短縮することができる利点がある。
Claims (5)
- 【請求項1】揮発分の含有量が2〜6重量%であるバル
クメソフェーズ。 - 【請求項2】タールおよび/またはタールピッチを加熱
してバルクメソフェーズを生成し、該バルクメソフェー
ズを溶媒で洗浄して、150〜500℃で熱処理するこ
とを特徴とするバルクメソフェーズの製造方法。 - 【請求項3】請求項2に記載の方法で製造されたバルク
メソフェーズを黒鉛化処理することを特徴とする炭素材
料の製造方法。 - 【請求項4】請求項3に記載の製造方法で得られた炭素
材料からなるリチウム二次電池負極用活物質。 - 【請求項5】請求項3に記載の製造方法で得られた炭素
材料を活物質とする負極と、正極と、非水電解質とを有
することを特徴とするリチウムイオン二次電池。
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