JP2001002804A - 積層板用不織布 - Google Patents
積層板用不織布Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】積層板にした時の半田耐熱性が優れた積層板用
不織布を提供すること。 【解決手段】繊維およびバインダー樹脂を主成分とする
積層板用不織布であって、バインダー樹脂中の主剤と硬
化剤の配合比を化学当量にしない、或いはバインダー樹
脂の硬化レベルをある程度の未硬化状態に保った積層板
用不織布。
不織布を提供すること。 【解決手段】繊維およびバインダー樹脂を主成分とする
積層板用不織布であって、バインダー樹脂中の主剤と硬
化剤の配合比を化学当量にしない、或いはバインダー樹
脂の硬化レベルをある程度の未硬化状態に保った積層板
用不織布。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、電気絶縁
性を要求される積層板用不織布に関するものであり、さ
らに詳しくはプリント配線板、絶縁板等の積層板用不織
布に関するものである。
性を要求される積層板用不織布に関するものであり、さ
らに詳しくはプリント配線板、絶縁板等の積層板用不織
布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、プリント配線板、絶縁板等に用い
る積層板用不織布は、ガラスやセラミックなどの無機繊
維またはアラミド、ポリイミドやフッ素などの有機繊維
を湿式法または乾式法でシート化し、このシートにバイ
ンダー液をスプレーまたは含浸によって塗布し、乾燥、
キュアーして不織布とする。
る積層板用不織布は、ガラスやセラミックなどの無機繊
維またはアラミド、ポリイミドやフッ素などの有機繊維
を湿式法または乾式法でシート化し、このシートにバイ
ンダー液をスプレーまたは含浸によって塗布し、乾燥、
キュアーして不織布とする。
【0003】積層板用不織布は、マトリックス樹脂ワニ
スを含浸してBステージまでキュアーしてプリプレグと
し、銅箔と積層して熱プレス等の加圧加熱成形すること
でプリント配線板等に加工する。プリント配線板は、表
面実装の段階で半田耐熱性が要求されるが、基材となる
積層板用不織布の特性が半田耐熱性に大きな影響を与え
る。
スを含浸してBステージまでキュアーしてプリプレグと
し、銅箔と積層して熱プレス等の加圧加熱成形すること
でプリント配線板等に加工する。プリント配線板は、表
面実装の段階で半田耐熱性が要求されるが、基材となる
積層板用不織布の特性が半田耐熱性に大きな影響を与え
る。
【0004】積層板用不織布に用いるバインダー樹脂
は、熱硬化性樹脂が多い。熱硬化性樹脂は、アクリル
系、エポキシ系、フェノール系、ポリイミド系、シリコ
ーン系、PPO(PPE)等の主剤と、それぞれの硬化剤(架
橋剤)から構成され、繊維の種類によってはシランカッ
プリング剤等を併用することもある。
は、熱硬化性樹脂が多い。熱硬化性樹脂は、アクリル
系、エポキシ系、フェノール系、ポリイミド系、シリコ
ーン系、PPO(PPE)等の主剤と、それぞれの硬化剤(架
橋剤)から構成され、繊維の種類によってはシランカッ
プリング剤等を併用することもある。
【0005】通常これらの熱硬化性樹脂は、主剤と硬化
剤の反応性官能基量の比率を1:1近辺にして混合す
る。例えば、主剤にエポキシ樹脂、硬化剤にアミン系硬
化剤を用いた場合、エポキシ樹脂に対するアミン系硬化
剤の配合量はエポキシ基と活性水素が化学量論的に等モ
ルのとき(化学当量のとき)最適になる筈で、その配合
比はエポキシ樹脂のエポキシ当量とアミン系硬化剤の活
性水素当量の比にすれば良い。実際に、このような配合
比にしたときの硬化物の特性(ガラス転移温度、熱変形
温度、その他)が最良になるとされている。
剤の反応性官能基量の比率を1:1近辺にして混合す
る。例えば、主剤にエポキシ樹脂、硬化剤にアミン系硬
化剤を用いた場合、エポキシ樹脂に対するアミン系硬化
剤の配合量はエポキシ基と活性水素が化学量論的に等モ
ルのとき(化学当量のとき)最適になる筈で、その配合
比はエポキシ樹脂のエポキシ当量とアミン系硬化剤の活
性水素当量の比にすれば良い。実際に、このような配合
比にしたときの硬化物の特性(ガラス転移温度、熱変形
温度、その他)が最良になるとされている。
【0006】従来、積層板用不織布のバインダー樹脂
は、不織布に強度を与えかつそれ自体が熱分解しにくい
ものであることが求められていた。そのため、バインダ
ー用熱硬化性樹脂の主剤と硬化剤の配合比は化学当量を
基準とし、熱硬化反応の硬化レベルは最大(完全硬化)
にして強度アップが図られ、得られた不織布を評価する
ことで、強度に優れ半田耐熱性に優れるバインダー用熱
硬化性樹脂の開発が行われてきた。ところが、通常の工
程では、バインダー樹脂を硬化させて不織布にした後、
ワニス状のマトリックス樹脂を不織布に含浸しプリプレ
グとする時に、バインダー樹脂とマトリックス樹脂の間
に界面が生じる。この界面が半田耐熱性に大きく悪影響
を与えることが、本発明者等の検証で確認できた。
は、不織布に強度を与えかつそれ自体が熱分解しにくい
ものであることが求められていた。そのため、バインダ
ー用熱硬化性樹脂の主剤と硬化剤の配合比は化学当量を
基準とし、熱硬化反応の硬化レベルは最大(完全硬化)
にして強度アップが図られ、得られた不織布を評価する
ことで、強度に優れ半田耐熱性に優れるバインダー用熱
硬化性樹脂の開発が行われてきた。ところが、通常の工
程では、バインダー樹脂を硬化させて不織布にした後、
ワニス状のマトリックス樹脂を不織布に含浸しプリプレ
グとする時に、バインダー樹脂とマトリックス樹脂の間
に界面が生じる。この界面が半田耐熱性に大きく悪影響
を与えることが、本発明者等の検証で確認できた。
【0007】この原因は、従来どおり主剤と硬化剤の混
合を反応性官能基量の等しい比率で行い、硬化反応をほ
ぼ100%進行させた場合、バインダー樹脂とマトリッ
クス樹脂の界面における結合力が非常に弱くなるためと
考えられる。即ち、バインダー樹脂の反応性官能基の大
部分がバインダー樹脂内で架橋してしまうことで、残存
する未反応の活性基は殆どなくなってしまうこと、およ
びバインダー樹脂とマトリックス樹脂の相溶性がなくな
ってしまうことが、その主たる原因と推測される。
合を反応性官能基量の等しい比率で行い、硬化反応をほ
ぼ100%進行させた場合、バインダー樹脂とマトリッ
クス樹脂の界面における結合力が非常に弱くなるためと
考えられる。即ち、バインダー樹脂の反応性官能基の大
部分がバインダー樹脂内で架橋してしまうことで、残存
する未反応の活性基は殆どなくなってしまうこと、およ
びバインダー樹脂とマトリックス樹脂の相溶性がなくな
ってしまうことが、その主たる原因と推測される。
【0008】バインダー樹脂の表面に反応性官能基が残
存しない、或いはバインダー樹脂とマトリックス樹脂が
相溶性を持たない場合、この基材を用いて積層板を成形
し、吸水処理を施してJIS法に定める半田耐熱試験を行
うと、脱水応力に十分対抗できる樹脂強度(特に最も弱
いと考えられるバインダー樹脂とマトリックス樹脂の界
面接着強度)がないために、積層板中にミーズリングや
ブリスター状の破壊が発生する。
存しない、或いはバインダー樹脂とマトリックス樹脂が
相溶性を持たない場合、この基材を用いて積層板を成形
し、吸水処理を施してJIS法に定める半田耐熱試験を行
うと、脱水応力に十分対抗できる樹脂強度(特に最も弱
いと考えられるバインダー樹脂とマトリックス樹脂の界
面接着強度)がないために、積層板中にミーズリングや
ブリスター状の破壊が発生する。
【0009】そこで、バインダー樹脂の未反応の反応性
官能基を意図的に残存させ、マトリックス樹脂の反応性
官能基と反応させることで、バインダー樹脂−マトリッ
クス樹脂の界面を結合させるか、バインダー樹脂を完全
に硬化しないことで、バインダー樹脂−マトリックス樹
脂の界面に相溶性を与え結合させることで、半田耐熱性
の改善効果が期待できる。
官能基を意図的に残存させ、マトリックス樹脂の反応性
官能基と反応させることで、バインダー樹脂−マトリッ
クス樹脂の界面を結合させるか、バインダー樹脂を完全
に硬化しないことで、バインダー樹脂−マトリックス樹
脂の界面に相溶性を与え結合させることで、半田耐熱性
の改善効果が期待できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の方
法では、バインダー樹脂とマトリックス樹脂の界面につ
いて積極的な改良が行われていなかった。本発明の課題
は、積層板用不織布のバインダー樹脂の状態を改良する
ことで、バインダー樹脂とマトリックス樹脂の界面の状
態を改善し、より高度な半田耐熱性を実現することにあ
る。
法では、バインダー樹脂とマトリックス樹脂の界面につ
いて積極的な改良が行われていなかった。本発明の課題
は、積層板用不織布のバインダー樹脂の状態を改良する
ことで、バインダー樹脂とマトリックス樹脂の界面の状
態を改善し、より高度な半田耐熱性を実現することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、積層板用
不織布に用いるバインダー樹脂に関して、主剤と硬化剤
の配合比を化学当量にしない、或いはバインダー樹脂を
ある程度の未硬化状態に保つことで、積層板形成後の半
田耐熱性が飛躍的に向上することを見出して、本発明に
到達した。
不織布に用いるバインダー樹脂に関して、主剤と硬化剤
の配合比を化学当量にしない、或いはバインダー樹脂を
ある程度の未硬化状態に保つことで、積層板形成後の半
田耐熱性が飛躍的に向上することを見出して、本発明に
到達した。
【0012】本発明の第1の発明は、繊維およびバイン
ダー樹脂を主成分とする不織布であって、バインダー樹
脂が下記いずれかの構成を有する積層板用不織布に関す
るものである。 バインダー樹脂は主剤と硬化剤を主成分とし、主剤中
の反応性官能基量を100として、硬化剤中の反応性官
能基量の比率が150〜500の不織布であり、バイン
ダー樹脂の硬化レベルが20〜100%である不織布。
バインダー樹脂は主剤と硬化剤を主成分とし、主剤中
の反応性官能基量を100として、硬化剤中の反応性官
能基量の比率が20〜67の不織布であり、バインダー
樹脂の硬化レベルが20〜100%である不織布。バ
インダー樹脂は主剤と硬化剤を主成分とし、主剤中の反
応性官能基量を100として、硬化剤中の反応性官能基
量の比率が67を超え150に満たない不織布であり、
バインダー樹脂の硬化レベルが20〜80%である不織
布。本発明の第2の発明は、上記第1又は第2の発明に
おいて、バインダー樹脂が、エポキシ系樹脂を主剤とす
る積層板用不織布に関するものである。本発明の第3の
発明は、上記第1又は第2の発明の積層板用不織布から
つくられたプリント配線板または絶縁板に関するもので
ある。
ダー樹脂を主成分とする不織布であって、バインダー樹
脂が下記いずれかの構成を有する積層板用不織布に関す
るものである。 バインダー樹脂は主剤と硬化剤を主成分とし、主剤中
の反応性官能基量を100として、硬化剤中の反応性官
能基量の比率が150〜500の不織布であり、バイン
ダー樹脂の硬化レベルが20〜100%である不織布。
バインダー樹脂は主剤と硬化剤を主成分とし、主剤中
の反応性官能基量を100として、硬化剤中の反応性官
能基量の比率が20〜67の不織布であり、バインダー
樹脂の硬化レベルが20〜100%である不織布。バ
インダー樹脂は主剤と硬化剤を主成分とし、主剤中の反
応性官能基量を100として、硬化剤中の反応性官能基
量の比率が67を超え150に満たない不織布であり、
バインダー樹脂の硬化レベルが20〜80%である不織
布。本発明の第2の発明は、上記第1又は第2の発明に
おいて、バインダー樹脂が、エポキシ系樹脂を主剤とす
る積層板用不織布に関するものである。本発明の第3の
発明は、上記第1又は第2の発明の積層板用不織布から
つくられたプリント配線板または絶縁板に関するもので
ある。
【0013】本発明の積層板用不織布は、繊維およびバ
インダー樹脂を主成分とする。その比率は繊維80〜97重
量部、バインダー樹脂20〜3重量部からなる。バインダ
ー樹脂が3重量部に満たないと不織布の強度が低下し、
エポキシワニスを含浸してプリプレグとする工程で紙切
れ等の不都合を生じたり、不織布表面にケバが発生した
りして好ましくないからである。また、バインダー樹脂
が20重量部を超えると、不織布のしなやかさが失われ工
程上不都合が生じ、かつ耐熱性および電気絶縁性が低下
してしまうのでいずれも好ましくない。
インダー樹脂を主成分とする。その比率は繊維80〜97重
量部、バインダー樹脂20〜3重量部からなる。バインダ
ー樹脂が3重量部に満たないと不織布の強度が低下し、
エポキシワニスを含浸してプリプレグとする工程で紙切
れ等の不都合を生じたり、不織布表面にケバが発生した
りして好ましくないからである。また、バインダー樹脂
が20重量部を超えると、不織布のしなやかさが失われ工
程上不都合が生じ、かつ耐熱性および電気絶縁性が低下
してしまうのでいずれも好ましくない。
【0014】本発明で使用する繊維として、有機系また
は無機系から選ばれたチョップドストランド、カットフ
ァイバー、パルプ、ステープル等が用いられる。繊維の
種類は1種類でも良いし、多種類のブレンドでも良い。
繊維の成分は各種ガラス繊維、各種合成高分子繊維、無
機高分子繊維等で何を用いてもよいが、電気絶縁材料に
用いられる絶縁性を有し、かつその融点は260℃以上で
あることが必要である。繊維の融点が260℃に満たない
と、プリント配線板製造における表面実装工程中での基
板の耐熱性、熱的寸法安定性等が不十分となるため、実
用上好ましくない。
は無機系から選ばれたチョップドストランド、カットフ
ァイバー、パルプ、ステープル等が用いられる。繊維の
種類は1種類でも良いし、多種類のブレンドでも良い。
繊維の成分は各種ガラス繊維、各種合成高分子繊維、無
機高分子繊維等で何を用いてもよいが、電気絶縁材料に
用いられる絶縁性を有し、かつその融点は260℃以上で
あることが必要である。繊維の融点が260℃に満たない
と、プリント配線板製造における表面実装工程中での基
板の耐熱性、熱的寸法安定性等が不十分となるため、実
用上好ましくない。
【0015】本発明のバインダー樹脂は主剤と硬化剤を
主成分とする。バインダー樹脂の主剤としては、その構
造式中にオキシラン環を少なくとも2つ有するグリシジ
ルエーテル系エポキシド、グリシジルエステル系エポキ
シド、グリシジルアミン系エポキシド、グリシジルイミ
ン系エポキシド、シクロオレフィン系エポキシド、複素
環式エポキシド、ポリオレフィン系エポキシド、エポキ
シアセタール等のオキシラン化合物が該当するが、その
他のエポキシ系化合物の使用も可能である。積層板用の
マトリックス樹脂としてはエポキシ樹脂が使用されるこ
とが多い。この場合バインダー樹脂としてマトリックス
樹脂と同種の樹脂を用いることは化学的に結合させる場
合、およびバインダー樹脂とマトリックス樹脂の界面に
相溶的な結合をつくる場合の双方において有利である。
主成分とする。バインダー樹脂の主剤としては、その構
造式中にオキシラン環を少なくとも2つ有するグリシジ
ルエーテル系エポキシド、グリシジルエステル系エポキ
シド、グリシジルアミン系エポキシド、グリシジルイミ
ン系エポキシド、シクロオレフィン系エポキシド、複素
環式エポキシド、ポリオレフィン系エポキシド、エポキ
シアセタール等のオキシラン化合物が該当するが、その
他のエポキシ系化合物の使用も可能である。積層板用の
マトリックス樹脂としてはエポキシ樹脂が使用されるこ
とが多い。この場合バインダー樹脂としてマトリックス
樹脂と同種の樹脂を用いることは化学的に結合させる場
合、およびバインダー樹脂とマトリックス樹脂の界面に
相溶的な結合をつくる場合の双方において有利である。
【0016】本発明のバインダー樹脂の硬化剤として
は、水酸基またはカルボキシル基を有する化合物、アミ
ン系化合物、ポリアミド樹脂系化合物、イミダゾール系
化合物、ポリイソシアネート系化合物、イミド系化合
物、酸無水物類、ポリメルカプタン系化合物、フェノー
ル樹脂やアミノ樹脂等のオリゴマー、その他の硬化触
媒、硬化促進剤、共硬化剤、潜在性硬化剤、光硬化剤の
化合物が該当するが、その他の硬化剤の使用も可能であ
る。
は、水酸基またはカルボキシル基を有する化合物、アミ
ン系化合物、ポリアミド樹脂系化合物、イミダゾール系
化合物、ポリイソシアネート系化合物、イミド系化合
物、酸無水物類、ポリメルカプタン系化合物、フェノー
ル樹脂やアミノ樹脂等のオリゴマー、その他の硬化触
媒、硬化促進剤、共硬化剤、潜在性硬化剤、光硬化剤の
化合物が該当するが、その他の硬化剤の使用も可能であ
る。
【0017】本発明のバインダー樹脂には、必要に応じ
てカップリング剤、硬化促進剤等を適量添加して用いる
と効果的である。ガラス繊維を用いる不織布の場合、金
属アルコキシド、金属アセチルアセトネート等のカップ
リング剤を用いると、繊維とバインダー樹脂の界面にお
ける接着がより強力となり、半田耐熱性および電気絶縁
性が向上する。
てカップリング剤、硬化促進剤等を適量添加して用いる
と効果的である。ガラス繊維を用いる不織布の場合、金
属アルコキシド、金属アセチルアセトネート等のカップ
リング剤を用いると、繊維とバインダー樹脂の界面にお
ける接着がより強力となり、半田耐熱性および電気絶縁
性が向上する。
【0018】これら主剤、硬化剤、カップリング剤、そ
の他硬化促進剤や硬化触媒等を混合し、水系もしくは溶
剤系でバインダー液とする。不織布への添加方法は、シ
ート化した不織布にスプレーして散布する方法、シート
化した不織布をバインダー液に含浸する方法、シート化
した不織布にバインダー液をコートする方法等があり、
またそれらの組み合わせも考えられるが、そのいずれで
もよい。
の他硬化促進剤や硬化触媒等を混合し、水系もしくは溶
剤系でバインダー液とする。不織布への添加方法は、シ
ート化した不織布にスプレーして散布する方法、シート
化した不織布をバインダー液に含浸する方法、シート化
した不織布にバインダー液をコートする方法等があり、
またそれらの組み合わせも考えられるが、そのいずれで
もよい。
【0019】本発明の第1の構成の積層板用不織布は、
繊維およびバインダー樹脂を主成分とする不織布であっ
て、バインダー樹脂は主剤と硬化剤を主成分とし、主剤
中の反応性官能基量を100として、硬化剤中の反応性
官能基量の比率が150〜500の不織布であり、バイ
ンダー樹脂の硬化レベルが20〜100%である積層板
用不織布である。 主剤中の反応性官能基量を100と
して硬化剤中の反応性官能基量の比率が67を超え15
0未満の場合、バインダー樹脂の架橋反応後にマトリッ
クス樹脂との界面結合のために残しておく反応性官能基
の量が少なくなりすぎるため、本発明の目的である半田
耐熱性の向上が期待できない。また硬化剤中の反応性官
能基量の比率が500を超えると硬化剤に対して主剤の
量が少なすぎるため、十分な架橋反応が起きず不織布と
しての強度が低下してしまい、のちのマトリックス樹脂
ワニスを含浸する工程に不織布の強度が耐えられず、い
ずれの場合も本発明の目的を達することができない。ま
た主剤中の反応性官能基量を100として硬化剤中の反
応性官能基量の比率が150〜500を満足した場合
も、さらにバインダー樹脂の硬化レベルが20〜100
%である必要がある。硬化レベルが20%に満たない場
合は、十分な架橋反応が起きず不織布としての強度が低
下してしまい、のちのマトリックス樹脂ワニスを含浸す
る工程に不織布の強度が耐えられず、本発明の目的を達
することができない。(ただし本発明の第1の構成をは
ずれた積層板用不織布が、本発明の第2、第3の構成の
不織布に当たる場合はこの限りではない。)
繊維およびバインダー樹脂を主成分とする不織布であっ
て、バインダー樹脂は主剤と硬化剤を主成分とし、主剤
中の反応性官能基量を100として、硬化剤中の反応性
官能基量の比率が150〜500の不織布であり、バイ
ンダー樹脂の硬化レベルが20〜100%である積層板
用不織布である。 主剤中の反応性官能基量を100と
して硬化剤中の反応性官能基量の比率が67を超え15
0未満の場合、バインダー樹脂の架橋反応後にマトリッ
クス樹脂との界面結合のために残しておく反応性官能基
の量が少なくなりすぎるため、本発明の目的である半田
耐熱性の向上が期待できない。また硬化剤中の反応性官
能基量の比率が500を超えると硬化剤に対して主剤の
量が少なすぎるため、十分な架橋反応が起きず不織布と
しての強度が低下してしまい、のちのマトリックス樹脂
ワニスを含浸する工程に不織布の強度が耐えられず、い
ずれの場合も本発明の目的を達することができない。ま
た主剤中の反応性官能基量を100として硬化剤中の反
応性官能基量の比率が150〜500を満足した場合
も、さらにバインダー樹脂の硬化レベルが20〜100
%である必要がある。硬化レベルが20%に満たない場
合は、十分な架橋反応が起きず不織布としての強度が低
下してしまい、のちのマトリックス樹脂ワニスを含浸す
る工程に不織布の強度が耐えられず、本発明の目的を達
することができない。(ただし本発明の第1の構成をは
ずれた積層板用不織布が、本発明の第2、第3の構成の
不織布に当たる場合はこの限りではない。)
【0020】本発明の第2の構成の積層板用不織布は、
繊維およびバインダー樹脂を主成分とする不織布であっ
て、バインダー樹脂は主剤と硬化剤を主成分とし、主剤
中の反応性官能基量を100として、硬化剤中の反応性
官能基量の比率が20〜67の不織布であり、バインダ
ー樹脂の硬化レベルが20〜100%である積層板用不
織布である。主剤中の反応性官能基量を100として硬
化剤中の反応性官能基量の比率が20に満たないと、主
剤に対して硬化剤の量が少なすぎるため、十分な架橋反
応が起きず不織布としての強度が低下してしまい、のち
のマトリックス樹脂ワニスを含浸する工程に不織布の強
度が耐えられない。また硬化剤中の反応性官能基量の比
率が67を超え150未満の場合、バインダー樹脂の架
橋反応後にマトリックス樹脂との界面結合のために残し
ておく反応性官能基の量が少なくなりすぎるため、本発
明の目的である半田耐熱性の向上が期待できず、いずれ
の場合も本発明の目的を達することができない。また主
剤中の反応性官能基量を100として硬化剤中の反応性
官能基量の比率が20〜67を満足した場合も、さらに
バインダー樹脂の硬化レベルが20〜100%である必
要がある。硬化レベルが20%に満たない場合は、十分
な架橋反応が起きず不織布としての強度が低下してしま
い、のちのマトリックス樹脂ワニスを含浸する工程に不
織布の強度が耐えられず、本発明の目的を達することが
できない。(ただし本発明の第2の構成をはずれた積層
板用不織布が、本発明の第1、第3の構成の不織布に当
たる場合はこの限りではない。)
繊維およびバインダー樹脂を主成分とする不織布であっ
て、バインダー樹脂は主剤と硬化剤を主成分とし、主剤
中の反応性官能基量を100として、硬化剤中の反応性
官能基量の比率が20〜67の不織布であり、バインダ
ー樹脂の硬化レベルが20〜100%である積層板用不
織布である。主剤中の反応性官能基量を100として硬
化剤中の反応性官能基量の比率が20に満たないと、主
剤に対して硬化剤の量が少なすぎるため、十分な架橋反
応が起きず不織布としての強度が低下してしまい、のち
のマトリックス樹脂ワニスを含浸する工程に不織布の強
度が耐えられない。また硬化剤中の反応性官能基量の比
率が67を超え150未満の場合、バインダー樹脂の架
橋反応後にマトリックス樹脂との界面結合のために残し
ておく反応性官能基の量が少なくなりすぎるため、本発
明の目的である半田耐熱性の向上が期待できず、いずれ
の場合も本発明の目的を達することができない。また主
剤中の反応性官能基量を100として硬化剤中の反応性
官能基量の比率が20〜67を満足した場合も、さらに
バインダー樹脂の硬化レベルが20〜100%である必
要がある。硬化レベルが20%に満たない場合は、十分
な架橋反応が起きず不織布としての強度が低下してしま
い、のちのマトリックス樹脂ワニスを含浸する工程に不
織布の強度が耐えられず、本発明の目的を達することが
できない。(ただし本発明の第2の構成をはずれた積層
板用不織布が、本発明の第1、第3の構成の不織布に当
たる場合はこの限りではない。)
【0021】 本発明の第3の構成の積層板用不織布
は、繊維およびバインダー樹脂を主成分とする不織布で
あって、バインダー樹脂は主剤と硬化剤を主成分とし、
主剤中の反応性官能基量を100として、硬化剤中の反
応性官能基量の比率が67を超え150に満たない不織
布であり、バインダー樹脂の硬化レベルが20〜80
%、好ましくは40〜60%の積層板用不織布である。
主剤中の反応性官能基量を100として、硬化剤中の反
応性官能基量の比率が67を超え150に満たない不織
布の場合、硬化レベルを100%に近づけると、残反応
性官能基の量が少なくなりすぎるため、積層板用不織布
として必要な強度を得ることが出来ないが、この場合も
バインダー樹脂の硬化レベルを20〜80%とすること
によって必要な強度を得ることが出来る。バインダー樹
脂の硬化レベルが20%に満たないと、十分な架橋反応
が起きず不織布としての強度が低下してしまい、のちの
マトリックス樹脂ワニスを含浸する工程に不織布の強度
が耐えられない。また80%を超えるとバインダー樹脂
の架橋反応後にマトリックス樹脂との界面結合のために
残しておく反応性官能基の量が少なくなりすぎるため、
本発明の目的である半田耐熱性の向上が期待できず、い
ずれの場合も本発明の目的を達することが出来ない。
(ただし本発明の第3の構成をはずれた積層板用不織布
が、本発明の第1、第2の構成の不織布に当たる場合は
この限りではない。)
は、繊維およびバインダー樹脂を主成分とする不織布で
あって、バインダー樹脂は主剤と硬化剤を主成分とし、
主剤中の反応性官能基量を100として、硬化剤中の反
応性官能基量の比率が67を超え150に満たない不織
布であり、バインダー樹脂の硬化レベルが20〜80
%、好ましくは40〜60%の積層板用不織布である。
主剤中の反応性官能基量を100として、硬化剤中の反
応性官能基量の比率が67を超え150に満たない不織
布の場合、硬化レベルを100%に近づけると、残反応
性官能基の量が少なくなりすぎるため、積層板用不織布
として必要な強度を得ることが出来ないが、この場合も
バインダー樹脂の硬化レベルを20〜80%とすること
によって必要な強度を得ることが出来る。バインダー樹
脂の硬化レベルが20%に満たないと、十分な架橋反応
が起きず不織布としての強度が低下してしまい、のちの
マトリックス樹脂ワニスを含浸する工程に不織布の強度
が耐えられない。また80%を超えるとバインダー樹脂
の架橋反応後にマトリックス樹脂との界面結合のために
残しておく反応性官能基の量が少なくなりすぎるため、
本発明の目的である半田耐熱性の向上が期待できず、い
ずれの場合も本発明の目的を達することが出来ない。
(ただし本発明の第3の構成をはずれた積層板用不織布
が、本発明の第1、第2の構成の不織布に当たる場合は
この限りではない。)
【0022】ここでいう硬化レベルとは、バインダー樹
脂によって繊維を結合した不織布における耐溶剤強度発
現率を簡易的に評価した価である。例えば、不織布のバ
インダー樹脂が完全硬化する条件まで熱処理を進めたも
のの耐溶剤強度の測定値を100とした場合、ある熱処
理条件で得られた不織布の耐溶剤強度の測定値が60で
あれば、硬化レベルは60%とする。(ここでいう耐溶
剤強度とは、不織布を5分間アセトン中に浸漬後測定し
たJIS法に基づく不織布の引張り強度のことである。ま
た、完全硬化の条件とは一度耐溶剤強度を測定した後、
さらに200℃程度で60分の熱処理を加え、再び耐溶
剤強度を測定したときに前回の強度との差が1%以内で
あることとした。)
脂によって繊維を結合した不織布における耐溶剤強度発
現率を簡易的に評価した価である。例えば、不織布のバ
インダー樹脂が完全硬化する条件まで熱処理を進めたも
のの耐溶剤強度の測定値を100とした場合、ある熱処
理条件で得られた不織布の耐溶剤強度の測定値が60で
あれば、硬化レベルは60%とする。(ここでいう耐溶
剤強度とは、不織布を5分間アセトン中に浸漬後測定し
たJIS法に基づく不織布の引張り強度のことである。ま
た、完全硬化の条件とは一度耐溶剤強度を測定した後、
さらに200℃程度で60分の熱処理を加え、再び耐溶
剤強度を測定したときに前回の強度との差が1%以内で
あることとした。)
【0023】本発明の不織布は、バインダー樹脂液を添
加した後、バインダー樹脂を乾燥・硬化する必要があ
る。本発明の第3の構成の不織布の場合、この段階で硬
化が100%進行しない状態にして、未反応の活性基が
バインダー樹脂中に残存するようにする。未反応の活性
基は、主剤および硬化剤のものであるが、これらがワニ
ス中のマトリックス樹脂との反応に寄与することによ
り、バインダー樹脂とマトリックス樹脂の界面の結合を
強固にすることが可能となる。また同時に、硬化が10
0%進行しない状態にすることで、バインダー樹脂とマ
トリックス樹脂にある程度の相溶性を持たせることにな
るため、このことによってもバインダー樹脂とマトリッ
クス樹脂の界面の結合はより強固になる。
加した後、バインダー樹脂を乾燥・硬化する必要があ
る。本発明の第3の構成の不織布の場合、この段階で硬
化が100%進行しない状態にして、未反応の活性基が
バインダー樹脂中に残存するようにする。未反応の活性
基は、主剤および硬化剤のものであるが、これらがワニ
ス中のマトリックス樹脂との反応に寄与することによ
り、バインダー樹脂とマトリックス樹脂の界面の結合を
強固にすることが可能となる。また同時に、硬化が10
0%進行しない状態にすることで、バインダー樹脂とマ
トリックス樹脂にある程度の相溶性を持たせることにな
るため、このことによってもバインダー樹脂とマトリッ
クス樹脂の界面の結合はより強固になる。
【0024】本発明における不織布の形成方法は特に限
定せず、湿式法または乾式法を用いるのが通常である
が、より高密度の基材とするためには湿式法を採用する
のがよい。
定せず、湿式法または乾式法を用いるのが通常である
が、より高密度の基材とするためには湿式法を採用する
のがよい。
【0025】以上のようにして作成した不織布基材を、
マトリックス樹脂のワニスに含浸する。樹脂はエポキシ
樹脂の他に、ポリイミド樹脂、PPE(PPO)樹脂、フェノ
ール樹脂、シアネート樹脂、BTレジン、フッ素樹脂、そ
の他の樹脂も使用できる。ワニス濃度は適宜調製し、含
浸で必要量が付着するようにするが、余剰分が付着する
ときはローラーで挟んで落とすか、或いはワニス粘度が
低い場合には不織布から重力で落とし、必要量を不織布
中に残すようにする。ワニスを含浸した不織布を100
〜180℃程度の条件下で乾燥キュアーし、Bステージ
にしてプリプレグとする。このプリプレグを数枚積層し
(プリント配線板の場合は表面に銅箔を重ねる)、14
0〜230℃程度で加圧しながら熱成形して絶縁版また
はプリント配線板を得る。
マトリックス樹脂のワニスに含浸する。樹脂はエポキシ
樹脂の他に、ポリイミド樹脂、PPE(PPO)樹脂、フェノ
ール樹脂、シアネート樹脂、BTレジン、フッ素樹脂、そ
の他の樹脂も使用できる。ワニス濃度は適宜調製し、含
浸で必要量が付着するようにするが、余剰分が付着する
ときはローラーで挟んで落とすか、或いはワニス粘度が
低い場合には不織布から重力で落とし、必要量を不織布
中に残すようにする。ワニスを含浸した不織布を100
〜180℃程度の条件下で乾燥キュアーし、Bステージ
にしてプリプレグとする。このプリプレグを数枚積層し
(プリント配線板の場合は表面に銅箔を重ねる)、14
0〜230℃程度で加圧しながら熱成形して絶縁版また
はプリント配線板を得る。
【0026】
【実施例】次に、本発明を以下の実施例にしたがって具
体的に説明する。
体的に説明する。
【0027】実施例1 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を湿
式法でシート化した。一方、カルボキシ変性ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂エマルジョンとブロックイソシア
ネート系硬化剤とジアミノシランカップリング剤を有効
成分重量比 100:80:1.8で混合したバインダー液を作成
し(主剤と硬化剤の反応性官能基比率=100:400)、対
不織布有効固形分5重量%となるよう含浸法でこのシー
トに塗布し180℃で40分間乾燥、硬化して(硬化レベル8
8%)目付約80(g/m2)の不織布を得た。(不織布の繊
維とバインダーの重量比率は95:5である。)この不織布
の構成と特徴を表1に示す。この不織布にビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂とフェノール系硬化剤からなるマト
リックス樹脂ワニスを含浸して余剰分を取り除き、140
℃で5分間乾燥熱硬化してプリプレグとした。次に、こ
のプリプレグを4枚積層して180℃で1時間熱プレスによ
り硬化し、厚さ1.6mmの積層板を得た。この積層板につ
いて、煮沸処理およびプレッシャークッカー(120℃、2
気圧)処理による吸水処理を施し、JISC-6481に定める
半田耐熱試験(260℃、20秒間浸漬)を行った結果を表2
に示す。
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を湿
式法でシート化した。一方、カルボキシ変性ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂エマルジョンとブロックイソシア
ネート系硬化剤とジアミノシランカップリング剤を有効
成分重量比 100:80:1.8で混合したバインダー液を作成
し(主剤と硬化剤の反応性官能基比率=100:400)、対
不織布有効固形分5重量%となるよう含浸法でこのシー
トに塗布し180℃で40分間乾燥、硬化して(硬化レベル8
8%)目付約80(g/m2)の不織布を得た。(不織布の繊
維とバインダーの重量比率は95:5である。)この不織布
の構成と特徴を表1に示す。この不織布にビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂とフェノール系硬化剤からなるマト
リックス樹脂ワニスを含浸して余剰分を取り除き、140
℃で5分間乾燥熱硬化してプリプレグとした。次に、こ
のプリプレグを4枚積層して180℃で1時間熱プレスによ
り硬化し、厚さ1.6mmの積層板を得た。この積層板につ
いて、煮沸処理およびプレッシャークッカー(120℃、2
気圧)処理による吸水処理を施し、JISC-6481に定める
半田耐熱試験(260℃、20秒間浸漬)を行った結果を表2
に示す。
【0028】実施例2 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を湿
式法でシート化した。一方、カルボキシ変性ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂エマルジョンとオキサゾリン基含
有アクリレート樹脂とジアミノシランカップリング剤を
有効成分重量比 100:46:1.5で混合したバインダー液を
作成し(主剤と硬化剤の反応性官能基比率=100:20
0)、対不織布有効固形分5重量%となるよう含浸法でこ
のシートに塗布し180℃で20分間乾燥、硬化して(硬化
レベル55%)目付約80(g/m2)の不織布を得た。(不
織布の繊維とバインダーの重量比率は95:5である。)こ
の不織布の構成と特徴を表1に示す。この不織布を用い
て以後実施例1と全く同様にしてプリプレグをつくり、
また積層板を得た。この積層板について、実施例1と全
く同様にして半田耐熱試験を行った。結果を表2に示
す。
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を湿
式法でシート化した。一方、カルボキシ変性ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂エマルジョンとオキサゾリン基含
有アクリレート樹脂とジアミノシランカップリング剤を
有効成分重量比 100:46:1.5で混合したバインダー液を
作成し(主剤と硬化剤の反応性官能基比率=100:20
0)、対不織布有効固形分5重量%となるよう含浸法でこ
のシートに塗布し180℃で20分間乾燥、硬化して(硬化
レベル55%)目付約80(g/m2)の不織布を得た。(不
織布の繊維とバインダーの重量比率は95:5である。)こ
の不織布の構成と特徴を表1に示す。この不織布を用い
て以後実施例1と全く同様にしてプリプレグをつくり、
また積層板を得た。この積層板について、実施例1と全
く同様にして半田耐熱試験を行った。結果を表2に示
す。
【0029】実施例3 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を湿
式法でシート化した。一方、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂エマルジョンとジシアンジアミド系硬化剤
(水溶液)とジアミノシランカップリング剤を有効成分
重量比 300:5:3で混合し、イミダゾール系触媒を微量添
加したバインダー液を作成し(主剤と硬化剤の反応性官
能基比率=300:100)、対不織布有効固形分5重量%とな
るようスプレー法でこのシートに散布し180℃で40分間
乾燥、硬化して(硬化レベル90%)目付約80(g/m2)
の不織布を得た。(不織布の繊維とバインダーの重量比
率は95:5である。)この不織布の構成と特徴を表1に示
す。この不織布を用いて以後実施例1と全く同様にして
プリプレグをつくり、また積層板を得た。この積層板に
ついて、実施例1と全く同様にして半田耐熱試験を行っ
た。結果を表2に示す。
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を湿
式法でシート化した。一方、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂エマルジョンとジシアンジアミド系硬化剤
(水溶液)とジアミノシランカップリング剤を有効成分
重量比 300:5:3で混合し、イミダゾール系触媒を微量添
加したバインダー液を作成し(主剤と硬化剤の反応性官
能基比率=300:100)、対不織布有効固形分5重量%とな
るようスプレー法でこのシートに散布し180℃で40分間
乾燥、硬化して(硬化レベル90%)目付約80(g/m2)
の不織布を得た。(不織布の繊維とバインダーの重量比
率は95:5である。)この不織布の構成と特徴を表1に示
す。この不織布を用いて以後実施例1と全く同様にして
プリプレグをつくり、また積層板を得た。この積層板に
ついて、実施例1と全く同様にして半田耐熱試験を行っ
た。結果を表2に示す。
【0030】実施例4 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を湿
式法でシート化した。一方、マレイミド系樹脂とビスフ
ェノールAノボラック型エポキシ樹脂とジアミノシラン
カップリング剤を有効成分重量比 100:53:1.5で混合し
たバインダー液を作成し(主剤と硬化剤の反応性官能基
比率=100:100)、対不織布有効固形分5重量%となるよ
う含浸法でこのシートに塗布し160℃で10分間乾燥、硬
化して(硬化レベル43%)目付約80(g/m2)の不織布
を得た。(不織布の繊維とバインダーの重量比率は95:5
である。)この不織布の構成と特徴を表1に示す。この
不織布を用いて以後実施例1と全く同様にしてプリプレ
グをつくり、また積層板を得た。この積層板について、
実施例1と全く同様にして半田耐熱試験を行った。結果
を表2に示す。
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を湿
式法でシート化した。一方、マレイミド系樹脂とビスフ
ェノールAノボラック型エポキシ樹脂とジアミノシラン
カップリング剤を有効成分重量比 100:53:1.5で混合し
たバインダー液を作成し(主剤と硬化剤の反応性官能基
比率=100:100)、対不織布有効固形分5重量%となるよ
う含浸法でこのシートに塗布し160℃で10分間乾燥、硬
化して(硬化レベル43%)目付約80(g/m2)の不織布
を得た。(不織布の繊維とバインダーの重量比率は95:5
である。)この不織布の構成と特徴を表1に示す。この
不織布を用いて以後実施例1と全く同様にしてプリプレ
グをつくり、また積層板を得た。この積層板について、
実施例1と全く同様にして半田耐熱試験を行った。結果
を表2に示す。
【0031】実施例5 コポリパラフェニレン・3,4' オキシジフェニレン・テ
レフタラミド(パラ系アラミド樹脂)のチョップドスト
ランド(帝人株式会社製、繊維径φ12μm、繊維長5 mm
)を湿式法でシート化した。一方、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂とフェノール系硬化剤とジアミノシランカ
ップリング剤を有効成分重量比 100:25:1.3で混合した
バインダー液を作成し(主剤と硬化剤の反応性官能基比
率=100:100)、対不織布有効固形分15重量%となるよ
う含浸法でこのシートに塗布し160℃で12分間乾燥、硬
化して(硬化レベル52%)目付約80(g/m2)の不織布
を得た。(不織布の繊維とバインダーの重量比率は85:1
5である。)この不織布の構成と特徴を表1に示す。この
不織布を用いて以後実施例1と全く同様にしてプリプレ
グをつくり、また積層板を得た。この積層板について、
実施例1と全く同様にして半田耐熱試験を行った。結果
を表2に示す。
レフタラミド(パラ系アラミド樹脂)のチョップドスト
ランド(帝人株式会社製、繊維径φ12μm、繊維長5 mm
)を湿式法でシート化した。一方、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂とフェノール系硬化剤とジアミノシランカ
ップリング剤を有効成分重量比 100:25:1.3で混合した
バインダー液を作成し(主剤と硬化剤の反応性官能基比
率=100:100)、対不織布有効固形分15重量%となるよ
う含浸法でこのシートに塗布し160℃で12分間乾燥、硬
化して(硬化レベル52%)目付約80(g/m2)の不織布
を得た。(不織布の繊維とバインダーの重量比率は85:1
5である。)この不織布の構成と特徴を表1に示す。この
不織布を用いて以後実施例1と全く同様にしてプリプレ
グをつくり、また積層板を得た。この積層板について、
実施例1と全く同様にして半田耐熱試験を行った。結果
を表2に示す。
【0032】比較例1 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を湿
式法でシート化した。一方、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂とフェノール系硬化剤とジアミノシランカップリ
ング剤を有効成分重量比 100:25:1.3で混合したバイン
ダー液を作成し(主剤と硬化剤の反応性官能基比率=10
0:100)、対不織布有効固形分5重量%となるよう含浸法
でこのシートに塗布し180℃で60分間乾燥、硬化して
(硬化レベル97%)目付約80(g/m2)の不織布を得
た。(不織布の繊維とバインダーの重量比率は95:5であ
る。)この不織布の構成と特徴を表1に示す。この不織
布を用いて以後実施例1と全く同様にしてプリプレグを
つくり、また積層板を得た。この積層板について、実施
例1と全く同様にして半田耐熱試験を行った。結果を表
2に示す。
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を湿
式法でシート化した。一方、ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂とフェノール系硬化剤とジアミノシランカップリ
ング剤を有効成分重量比 100:25:1.3で混合したバイン
ダー液を作成し(主剤と硬化剤の反応性官能基比率=10
0:100)、対不織布有効固形分5重量%となるよう含浸法
でこのシートに塗布し180℃で60分間乾燥、硬化して
(硬化レベル97%)目付約80(g/m2)の不織布を得
た。(不織布の繊維とバインダーの重量比率は95:5であ
る。)この不織布の構成と特徴を表1に示す。この不織
布を用いて以後実施例1と全く同様にしてプリプレグを
つくり、また積層板を得た。この積層板について、実施
例1と全く同様にして半田耐熱試験を行った。結果を表
2に示す。
【0033】比較例2 コポリパラフェニレン・3,4' オキシジフェニレン・テ
レフタラミド(パラ系アラミド樹脂)のチョップドスト
ランド(帝人株式会社製、繊維径φ12μm、繊維長5 mm
)を湿式法でシート化した。一方、カルボキシ変性ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂エマルジョンとブロック
イソシアネート系硬化剤とジアミノシランカップリング
剤を有効成分重量比 100:20:1.2で混合したバインダー
液を作成し(主剤と硬化剤の反応性官能基比率=100:10
0)、対不織布有効固形分15重量%となるよう含浸法で
このシートに塗布し180℃で30分間乾燥、硬化して(硬
化レベル85%)目付約80(g/m2)の不織布を得た。
(不織布の繊維とバインダーの重量比率は85:15であ
る。)この不織布の構成と特徴を表1に示す。この不織
布を用いて以後実施例1と全く同様にしてプリプレグを
つくり、また積層板を得た。この積層板について、実施
例1と全く同様にして半田耐熱試験を行った。結果を表
2に示す。
レフタラミド(パラ系アラミド樹脂)のチョップドスト
ランド(帝人株式会社製、繊維径φ12μm、繊維長5 mm
)を湿式法でシート化した。一方、カルボキシ変性ビ
スフェノールA型エポキシ樹脂エマルジョンとブロック
イソシアネート系硬化剤とジアミノシランカップリング
剤を有効成分重量比 100:20:1.2で混合したバインダー
液を作成し(主剤と硬化剤の反応性官能基比率=100:10
0)、対不織布有効固形分15重量%となるよう含浸法で
このシートに塗布し180℃で30分間乾燥、硬化して(硬
化レベル85%)目付約80(g/m2)の不織布を得た。
(不織布の繊維とバインダーの重量比率は85:15であ
る。)この不織布の構成と特徴を表1に示す。この不織
布を用いて以後実施例1と全く同様にしてプリプレグを
つくり、また積層板を得た。この積層板について、実施
例1と全く同様にして半田耐熱試験を行った。結果を表
2に示す。
【0034】比較例3 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を湿
式法でシート化した。一方、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂エマルジョンとジシアンジアミド系硬化剤
(水溶液)とジアミノシランカップリング剤を有効成分
重量比 100:5:3で混合し、イミダゾール系触媒を微量添
加したバインダー液を作成し(主剤と硬化剤の反応性官
能基比率=100:100)、対不織布有効固形分5重量%とな
るよう含浸法でこのシートに塗布し105℃で5分間乾燥、
硬化して(硬化レベル2%)目付約80(g/m2)の不織布
を得た。(不織布の繊維とバインダーの重量比率は95:5
である。)この不織布の構成と特徴を表1に示す。この
不織布を用いて以後実施例1と全く同様にしてプリプレ
グをつくり、また積層板を得た。この積層板について、
実施例1と全く同様にして半田耐熱試験を行った。結果
を表2に示す。
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を湿
式法でシート化した。一方、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂エマルジョンとジシアンジアミド系硬化剤
(水溶液)とジアミノシランカップリング剤を有効成分
重量比 100:5:3で混合し、イミダゾール系触媒を微量添
加したバインダー液を作成し(主剤と硬化剤の反応性官
能基比率=100:100)、対不織布有効固形分5重量%とな
るよう含浸法でこのシートに塗布し105℃で5分間乾燥、
硬化して(硬化レベル2%)目付約80(g/m2)の不織布
を得た。(不織布の繊維とバインダーの重量比率は95:5
である。)この不織布の構成と特徴を表1に示す。この
不織布を用いて以後実施例1と全く同様にしてプリプレ
グをつくり、また積層板を得た。この積層板について、
実施例1と全く同様にして半田耐熱試験を行った。結果
を表2に示す。
【0035】比較例4 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を湿
式法でシート化した。一方、カルボキシ変性ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂エマルジョンとオキサゾリン基含
有アクリレート樹脂とジアミノシランカップリング剤を
有効成分重量比 100:196:3で混合したバインダー液を作
成し(主剤と硬化剤の反応性官能基比率=100:850)、
対不織布有効固形分5重量%となるようスプレー法でこ
のシートに散布し180℃で40分間乾燥、硬化して(硬化
レベル91%)目付約80(g/m2)の不織布を得た。(不
織布の繊維とバインダーの重量比率は95:5である。)こ
の不織布の構成と特徴を表1に示す。この不織布を用い
て以後実施例1と全く同様にしてプリプレグをつくり、
また積層板を得た。この積層板について、実施例1と全
く同様にして半田耐熱試験を行った。結果を表2に示
す。
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を湿
式法でシート化した。一方、カルボキシ変性ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂エマルジョンとオキサゾリン基含
有アクリレート樹脂とジアミノシランカップリング剤を
有効成分重量比 100:196:3で混合したバインダー液を作
成し(主剤と硬化剤の反応性官能基比率=100:850)、
対不織布有効固形分5重量%となるようスプレー法でこ
のシートに散布し180℃で40分間乾燥、硬化して(硬化
レベル91%)目付約80(g/m2)の不織布を得た。(不
織布の繊維とバインダーの重量比率は95:5である。)こ
の不織布の構成と特徴を表1に示す。この不織布を用い
て以後実施例1と全く同様にしてプリプレグをつくり、
また積層板を得た。この積層板について、実施例1と全
く同様にして半田耐熱試験を行った。結果を表2に示
す。
【0036】測定方法及び評価方法 官能基比率:バインダー樹脂の反応性官能基当量の比で
ある。 バインダー樹脂の硬化レベル(%):(サンプルの耐溶
剤強度/完全硬化の耐溶剤強度)×100 不織布の耐溶剤強度(kgf/15mm):アセトン中に5分浸
漬後、測定した引っ張り強度である。 積層板の耐熱性試験:各時間吸水処理した試料を260
℃の半田浴中に20秒間浸漬した後に評価した。 評価基準 n=3で欠点ゼロを3点、欠点少数を2点、
欠点多数を1点、全面に欠点発生を0点として、その合
計点を評価点とする。この積層板について、煮沸処理お
よびプレッシャークッカー(121℃、2気圧)処理による
吸水処理を施し、JIS C-6481に定める半田耐熱試験(2
60℃、20秒間浸漬)を行った結果を表2に示す。
ある。 バインダー樹脂の硬化レベル(%):(サンプルの耐溶
剤強度/完全硬化の耐溶剤強度)×100 不織布の耐溶剤強度(kgf/15mm):アセトン中に5分浸
漬後、測定した引っ張り強度である。 積層板の耐熱性試験:各時間吸水処理した試料を260
℃の半田浴中に20秒間浸漬した後に評価した。 評価基準 n=3で欠点ゼロを3点、欠点少数を2点、
欠点多数を1点、全面に欠点発生を0点として、その合
計点を評価点とする。この積層板について、煮沸処理お
よびプレッシャークッカー(121℃、2気圧)処理による
吸水処理を施し、JIS C-6481に定める半田耐熱試験(2
60℃、20秒間浸漬)を行った結果を表2に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】表1および表2の結果から、実施例におけ
る半田耐熱性は良好である。一方、比較例1と2は半田耐
熱性が非常に悪く、比較例3と4は不織布の耐溶剤強度が
低いため実用的ではない。特に比較例3は耐溶剤強度
0.1kgf/15mm以下であり、耐溶剤強度が弱す
ぎるためワニス含浸工程に不織布が耐えられずシートが
壊れてしまい、積層板の作成が不可能であった。よって
半田耐熱試験は結果不明である。
る半田耐熱性は良好である。一方、比較例1と2は半田耐
熱性が非常に悪く、比較例3と4は不織布の耐溶剤強度が
低いため実用的ではない。特に比較例3は耐溶剤強度
0.1kgf/15mm以下であり、耐溶剤強度が弱す
ぎるためワニス含浸工程に不織布が耐えられずシートが
壊れてしまい、積層板の作成が不可能であった。よって
半田耐熱試験は結果不明である。
【0040】
【発明の効果】本発明の不織布は、積層板状態における
吸水後での半田耐熱性が非常に優れる特徴を持つ。これ
は、バインダー樹脂の表面に反応性活性基を残存させる
か、或いはバインダー樹脂とマトリックス樹脂に相溶性
を持たせることによって、バインダー樹脂とマトリック
ス樹脂の界面の結合力を従来のものと比較して飛躍的に
向上させたことによる。この結果、積層板として成形後
吸水処理を施しても、半田耐熱試験時における脱水応力
に十分対抗できる樹脂強度(特に最も弱いと考えられる
バインダー樹脂とマトリックス樹脂の界面接着強度)が
得られ、積層板中にミーズリングやブリスター状の破壊
が発生するのを大幅に低減できた。
吸水後での半田耐熱性が非常に優れる特徴を持つ。これ
は、バインダー樹脂の表面に反応性活性基を残存させる
か、或いはバインダー樹脂とマトリックス樹脂に相溶性
を持たせることによって、バインダー樹脂とマトリック
ス樹脂の界面の結合力を従来のものと比較して飛躍的に
向上させたことによる。この結果、積層板として成形後
吸水処理を施しても、半田耐熱試験時における脱水応力
に十分対抗できる樹脂強度(特に最も弱いと考えられる
バインダー樹脂とマトリックス樹脂の界面接着強度)が
得られ、積層板中にミーズリングやブリスター状の破壊
が発生するのを大幅に低減できた。
Claims (3)
- 【請求項1】繊維およびバインダー樹脂を主成分とする
不織布であって、バインダー樹脂が下記いずれかの構成
を有する積層板用不織布。 バインダー樹脂は主剤と硬化剤を主成分とし、主剤中
の反応性官能基量を100として、硬化剤中の反応性官
能基量の比率が150〜500の不織布であり、バイン
ダー樹脂の硬化レベルが20〜100%である不織布。
バインダー樹脂は主剤と硬化剤を主成分とし、主剤中
の反応性官能基量を100として、硬化剤中の反応性官
能基量の比率が20〜67の不織布であり、バインダー
樹脂の硬化レベルが20〜100%である不織布。バ
インダー樹脂は主剤と硬化剤を主成分とし、主剤中の反
応性官能基量を100として、硬化剤中の反応性官能基
量の比率が67を超え150に満たない不織布であり、
バインダー樹脂の硬化レベルが20〜80%である不織
布。 - 【請求項2】バインダー樹脂が、エポキシ系樹脂を主剤
とする請求項1に記載された積層板用不織布。 - 【請求項3】請求項1又は2に記載された積層板用不織
布からつくられたプリント配線板または絶縁板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11178742A JP2001002804A (ja) | 1999-06-24 | 1999-06-24 | 積層板用不織布 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11178742A JP2001002804A (ja) | 1999-06-24 | 1999-06-24 | 積層板用不織布 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001002804A true JP2001002804A (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=16053798
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11178742A Pending JP2001002804A (ja) | 1999-06-24 | 1999-06-24 | 積層板用不織布 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001002804A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105830149A (zh) * | 2013-12-19 | 2016-08-03 | 现代自动车株式会社 | 具有改善的耐热性和模制性的吸音/隔音材料及其生产方法 |
-
1999
- 1999-06-24 JP JP11178742A patent/JP2001002804A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105830149A (zh) * | 2013-12-19 | 2016-08-03 | 现代自动车株式会社 | 具有改善的耐热性和模制性的吸音/隔音材料及其生产方法 |
JP2017509004A (ja) * | 2013-12-19 | 2017-03-30 | ヒョンダイ モーター カンパニー | 耐熱性及び成形性が改善された吸遮音材及びその製造方法 |
US10269337B2 (en) | 2013-12-19 | 2019-04-23 | Hyundai Motor Company | Sound absorbing and insulating material with improved heat resistance and moldability and method for manufacturing the same |
CN105830149B (zh) * | 2013-12-19 | 2019-09-24 | 现代自动车株式会社 | 具有改善的耐热性和模制性的吸音/隔音材料及其生产方法 |
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