JP2001172855A - 積層板用不織布 - Google Patents

積層板用不織布

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JP2001172855A
JP2001172855A JP35890799A JP35890799A JP2001172855A JP 2001172855 A JP2001172855 A JP 2001172855A JP 35890799 A JP35890799 A JP 35890799A JP 35890799 A JP35890799 A JP 35890799A JP 2001172855 A JP2001172855 A JP 2001172855A
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JP
Japan
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binder
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resin
epoxy resin
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JP35890799A
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English (en)
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Hiroshi Shinozuka
啓 篠塚
Hideki Ikeda
秀樹 池田
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】積層板用不織布に用いるバインダー樹脂に関
し、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を主成
分とする不織布シートの耐溶剤強度の改善およびこれを
使用したプリント配線板或いは絶縁板の半田耐熱性を改
善すること。 【解決手段】繊維80〜97重量%と繊維同士を結合するバ
インダー20〜3重量%とからなる積層板用不織布であっ
て、(1)バインダーは主剤と硬化剤を主成分とするバ
インダー樹脂であり、(2)バインダー樹脂の主剤はオ
ルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂90〜50重量%
とグリシジル基を分子中に3個以上含有する多官能エポ
キシ樹脂10〜50重量%からなり、(3)硬化剤は活性水
素を有する化合物であり、(4)バインダー樹脂中のグ
リシジル基のモル数の合計と、硬化剤中の活性水素のモ
ル数の合計の割合が100:20〜100:100の範囲である、積
層板用不織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半田耐熱性を要求さ
れる積層板用不織布に関するものであり、さらに詳しく
はプリント配線板、絶縁板等に用いられる積層板用不織
布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】 通常プリント配線板、絶縁板等に用い
る不織布は、ガラスやセラミックなどの無機繊維または
テトロンやアラミドやフッ素などの有機繊維を湿式法ま
たは乾式法でシート化し、このシートにバインダーを添
加し、乾燥、キュアーして不織布とする。バインダーと
しては、自己架橋性アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、
フェノール系樹脂、水溶性シリコーン樹脂等が考えられ
るが、積層板成形後の耐熱性、機械的強度、電気絶縁性
等の評価で、エポキシ系樹脂が良好な特性を持ち、この
理由で広く一般的に用いられている。
【0003】これらの不織布用に使用できるエポキシ系
バインダーのうち、比較的入手が容易で安価である理由
で利用価値が高いものとして、カルボキシ変性エポキシ
樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、オルソクレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0004】カルボキシ変性エポキシ樹脂とは、主鎖の
エポキシ樹脂にアクリル系ビニル共重合体を導入し、こ
のビニル共重合体にカルボキシル基が結合しているもの
を指し、エポキシアクリレート樹脂、アクリル変性エポ
キシ樹脂、カルボキシ変性アクリレート樹脂等の表記を
含む総称である。カルボキシ変性エポキシ樹脂の第一の
特徴としては自己乳化性があることであり、乳化剤を使
用しないことから、電気絶縁性に有利になる点である。
第二の特徴としては、硬化反応が非常に速いため、即硬
化性が要求される不織布バインダー用途に向いている点
である。
【0005】ビスフェノールA型エポキシ樹脂とオルソ
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂は電気絶縁用途の
マトリクス樹脂に使用されることの多い樹脂であり、こ
れをバインダー樹脂に使用した場合、硬化速度ではカル
ボキシ変性エポキシ樹脂に比較して劣るものの、カルボ
キシ変性エポキシ樹脂と比較して化学構造がマトリクス
樹脂と近いため、相溶性(バインダー樹脂とマトリクス
樹脂の界面の接着性)、熱膨張率の面で類似性を持ち、
加熱時における繊維とマトリクス樹脂の熱膨張率差に起
因するクラックは生じにくい。
【0006】オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹
脂はビスフェノールA型エポキシ樹脂と比較して、ノボ
ラック型の特徴である多官能構造をもつため、架橋密度
を比較的高くすることが可能である。その結果、オルソ
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂は硬化物の耐熱性
が高く、接着性も優れるため、マトリクス樹脂や封止材
用途等耐熱性が要求される用途に使用されている。また
フェノールノボラック型エポキシ樹脂と比較して軟化温
度が高く、耐湿性も優れている。
【0007】一方、これらの不織布用エポキシ樹脂に使
用する硬化剤としては、アミン系、フェノール系、エポ
キシ系、イソシアネート系、無機・有機・酸無水物系、メ
ルカプタン系等が使用可能であるが、具体的に多く用い
られるのは、メラミン系樹脂をはじめ、ジシアンジアミ
ド、多価フェノール類、脂肪族および芳香族アミン類な
どである。
【0008】しかしながら、これらのエポキシ系樹脂と
硬化剤をバインダーとして用いた場合、不織布の抄造工
程の安定性(即硬化性が要求される)、マトリクス樹脂
ワニス含浸工程の安定性(硬化後の耐溶剤強度が要求さ
れる)、積層板の半田耐熱性(低吸水率、界面接着強
度、バランスのとれた熱膨張率が要求される)を全て満
足するものは得られていない。
【0009】カルボキシ変性エポキシ樹脂は即硬化性で
あるため、抄造時の強度発現効果が早く抄造安定性に優
れ、また、マトリクス樹脂含浸時の耐溶剤強度も強いと
いう特徴があるが、カルボキシル基は親水性のため、積
層板成形後の吸水率は他の樹脂を使用したものと比較し
て増大する。その結果として、積層板の半田耐熱試験に
おいて短時間の吸水処理でも半田浴中で膨れが生じる問
題が発生する。
【0010】一方、ビスフェノールA型エポキシ樹脂は
吸水率の面ではカルボキシ変性樹脂に比べ良好なもの
の、樹脂の硬化速度が非常に遅いため、不織布抄造工程
における連続操業が低速となり生産性に劣る。また抄造
後の不織布はマトリクス樹脂ワニス含浸時の耐溶剤強度
が不十分なため、追加キュアーが必要となる場合が想定
され、工程数が多くなってしまう。更に積層板の半田耐
熱試験においても樹脂の耐熱性が低く十分なものは得ら
れていない。
【0011】これに対しオルソクレゾールノボラック型
エポキシ樹脂をバインダーとして用いたものは、不織布
の抄造工程における硬化速度がやや遅いものの(カルボ
キシ変性エポキシ樹脂よりは遅いが、ビスフェノールA
型エポキシ樹脂より速い)、マトリクス樹脂の耐溶剤強
度、積層板の半田耐熱性においてすぐれている。したが
って、電気絶縁用途の不織布用バインダー樹脂として、
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を用いるこ
とで、良好な諸特性を期待できる。
【0012】しかしながら、オルソクレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂バインダーの不織布も、ガラスクロス
基材と比較した場合、ワニス含浸強度(耐溶剤強度)、
および半田耐熱性は未だ不十分である。この不織布の性
能をより向上させるためには、バインダー樹脂の反応速
度を上げること(不織布抄造工程の操業安定性向上)、
硬化後の耐溶剤強度を上げること(マトリクス樹脂ワニ
スの含浸工程の操業安定性向上)、バインダー樹脂とマ
トリクス樹脂の界面接着強度を上げること(半田耐熱性
向上)、吸水率を下げること(半田耐熱性、電気絶縁
性、長期信頼性の向上)等の更なる改良が必要である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、積層
板用不織布に用いるバインダー樹脂に関して、オルソク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂を主成分とする不織
布シートの耐溶剤強度の改善およびこれを使用したプリ
ント配線板或いは絶縁板の半田耐熱性を改善することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者はエポキシ樹脂
としてオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂とグ
リシジル基を分子中に3個以上含有する多官能エポキシ
樹脂を併用し、硬化剤として活性水素を有する化合物を
使用することでこの問題を解決した。
【0015】本発明の第1の発明は、繊維80〜97重量%
と繊維同士を結合するバインダー20〜3重量%とからな
る積層板用不織布であって、(1)バインダーは主剤と
硬化剤を主成分とするバインダー樹脂であり、(2)バ
インダー樹脂の主剤はオルソクレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂90〜50重量%とグリシジル基を分子中に3個
以上含有する多官能エポキシ樹脂10〜50重量%からな
り、(3)硬化剤は活性水素を有する化合物であり、
(4)バインダー樹脂中のグリシジル基のモル数の合計
と、硬化剤中の活性水素のモル数の合計の割合が100:20
〜100:100の範囲である、積層板用不織布に関するもの
である。
【0016】本発明の第2の発明は、上記第1の発明に
おいてバインダーはバインダー樹脂100重量部に対し更
に無機フィラー10〜80重量部を混合したものであり、無
機フィラーはシリカ質を20〜100重量%含有し、カップリ
ング剤で前処理されている積層板用不織布に関するもの
である。本発明の第3の発明は、上記第1又は第2の発
明においてバインダー中の硬化剤はアミン系化合物、フ
ェノール系化合物、メルカプタン系化合物、有機酸系化
合物の中から選ばれた1種又は2種以上の化合物である
積層板用不織布に関するものである。本発明の第4の発
明は、上記第1〜第3のいづれかの発明に記載された積
層板用不織布からつくられたプリント配線板または絶縁
板に関するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本明細書の中で、「バインダー樹
脂」とは主剤と硬化剤を主成分とし、必要により併用硬
化剤、カップリング剤、硬化促進剤等を加えたものをい
う。本明細書の中で、「バインダー」とは上記バインダ
ー樹脂およびバインダー樹脂に無機フィラーを加えたも
のをいう。本明細書の中で、「グリシジル基のモル数」
とは、「バインダー樹脂」中の、オルソクレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂およびグリシジル基を分子中に3個
以上含有する多官能エポキシ樹脂の、それぞれ有するグ
リシジル基のモル数の合計をいう。本明細書の中で、
「全エポキシ樹脂」とは、オルソクレゾールノボラック
型エポキシ樹脂とグリシジル基を分子中に3個以上含有
する多官能エポキシ樹脂の合計をいう。
【0018】本発明において、主体繊維同士を結合する
バインダーの主剤としては、オルソクレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂とグリシジル基を分子中に3個以上含
有する多官能エポキシ樹脂が用いられる。オルソクレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂は、耐薬品性、耐熱性に
優れ、高温での反応性が良いため、エポキシ粉体塗料
や、成形体、積層板等に使用される。本発明では高Tgの
オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂を使用する
が、この樹脂の使用で初めからある程度の分子量のある
多官能エポキシ樹脂がバインダー樹脂の主骨格になるた
め、反応性や接着性において優れた物性を実現できる。
【0019】本発明ではバインダー主剤として、オルソ
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂に加え、グリシジ
ル基を分子中に3個以上含有する多官能エポキシ樹脂を
併用することで、反応点を増し、架橋密度を上げて硬化
後の樹脂強度を高めている。また、グリシジル基を分子
中に3個以上含有する多官能エポキシ樹脂の添加量をコ
ントロールすることで完全硬化した樹脂皮膜上において
も官能基が残留し、マトリクス樹脂との界面接着強度が
向上し、積層板の半田耐熱性が向上する。さらに、無機
フィラーを添加することで、バインダー樹脂中の無機成
分を増やし、吸水率を低下させ、半田耐熱性を向上させ
ることができる。
【0020】グリシジル基を分子中に3個以上含有する
多官能エポキシ樹脂としては、下記一般式(1)、
(2)、(3)の化合物が例示できる。
【0021】
【化1】 但し一般式(1)のX1
【0022】
【化2】 のいずれかを表す。また一般式(1)のR1、R2は互い
に同一でも異なってもよく、
【0023】
【化3】 のいずれかを表す。
【0024】
【化4】 但し一般式(2)のX2
【0025】
【化5】 のいずれかを表す。また一般式(2)のR3〜R5は互い
に同一でも異なってもよく、
【0026】
【化6】 のいずれかを表す。
【0027】
【化7】 但し一般式(3)のX3
【0028】
【化8】 のいずれかを表す。また一般式(3)のR6〜R9は互い
に同一でも異なってもよく、
【0029】
【化9】 のいずれかを表す。
【0030】一般式(1)〜(3)化合物のグリシジル
基は3個以上であることが重要である。3個以上となる
ことで、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂と
架橋した際に、未反応のグリシジル基を残留させること
が容易となる為である。グリシジル基を分子中に3個以
上含有する多官能エポキシ樹脂はマトリクス樹脂との接
着性を維持するために、オルソクレゾールノボラック型
エポキシ樹脂とグリシジル基を分子中に3個以上含有す
る多官能エポキシ樹脂の合計を100重量%として、10〜5
0重量%含有することが望ましい。多官能エポキシ樹脂
の量が10重量%に満たないと、官能基が硬化後に十分な
量残留せず、積層板の半田耐熱性に対する効果が少なく
なる。また多官能エポキシ樹脂の量が50重量%を超える
と、最初からある程度分子量が高いオルソクレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂の量が減り、バインダー樹脂の
強度発現が遅くなるため、十分な強度を出すための連続
操業では低速となり生産性に劣る。
【0031】本発明の硬化剤は活性水素を有する化合物
を主成分とする。この硬化剤をエポキシ樹脂に対して使
用することで硬化性を促進し、不織布シートの耐溶剤強
度を大幅に向上させ、半田耐熱性もあげることができ
る。本発明の活性水素を有する化合物はオルソクレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂又はグリシジル基を分子中
に3個以上含有する多官能エポキシ樹脂と付加重合し、
硬化させる。例えば硬化剤に一級アミノ基を有する化合
物を使用した場合、一級アミノ基の活性水素がグリシジ
ル基に付加反応して二級アミノ基と水酸基を生成し、こ
の二級アミノ基と別のグリシジル基が反応して三級アミ
ノ基と水酸基(Nを介して主剤のエポキシ樹脂同士が結
合)が生成する。その他の活性水素基を有する化合物の
場合でも、硬化剤の付加反応は立体障害の少ないβ炭素
上でSN2的に行われ、架橋構造が形成される。具体的
な化合物を例示すると、ポリアミド、ポリアミン樹脂等
のアミン系化合物、ポリフェノール樹脂等のフェノール
系化合物、ポリチオール樹脂等のメルカプタン系化合
物、カルボン酸等の有機酸化合物が挙げられる。中でも
ジシアンジアミドやフェノール系硬化剤がマトリクス樹
脂との相容性の点で好ましい。一般的な電材用G-10、G-
11、FR-4、FR-5グレードのマトリクス樹脂では、主剤に
ビスフェノールA型エポキシ樹脂(難燃化グレードでは
ブロム化タイプ)が用いられることが多いが、これに対
して用いられる硬化剤はジシアンジアミドやフェノール
系硬化剤が多く、活性水素を有する化合物なので、硬化
システムをバインダー樹脂とマトリクス樹脂間で統一す
ることで、界面接着強度の向上が図られる。
【0032】本発明においては、バインダー樹脂中のグ
リシジル基のモル数の合計と、活性水素を有する化合物
の活性水素のモル数が100:20〜100:100になるように全
エポキシ樹脂と活性水素を有する化合物を混合する。複
数の硬化剤を併用して用いる場合においても、上記のモ
ル比とすることが好ましい。グリシジル基のモル数の合
計に対し、活性水素を有する化合物の活性水素のモル数
の比が100:20より少ないと、硬化が不十分となるため強
度が減少し、吸水率も高くなるので好ましくない。また
活性水素のモル数の比が100:100より多いと、余剰の活
性水素を有する化合物が樹脂中に残り吸水率を高めるた
め、半田耐熱性に悪影響を及ぼし好ましくない。
【0033】また、硬化促進剤として熱潜在性触媒を用
いると効果的である。熱潜在性触媒は、常温では触媒能
を持たないが加熱によって触媒となる物質である。触媒
は操業上必須成分である。なぜなら、触媒がないと硬化
剤が架橋し樹脂に強度が発現するまでの時間が非常に長
くなるため、生産ラインでの硬化所用時間が長くなり、
操業性が劣る結果となる為である。熱潜在性触媒は、ベ
ンジルスルホニウム塩、ベンジルアンモニウム、ピリジ
ウム塩、ベンジルホスホニウム塩、ヒドラジニウム塩、
カルボン酸エステル、スルホン酸エステル、アミンイミ
ド等がある。例えば、2-エチル-4メチル-イミダゾール
を触媒に用いると、反応速度が上がり、短時間で硬化が
完了するため、製造上好都合である。2-エチル-4メチル
-イミダゾールを用いる場合、その添加量は抄造条件
(製造設備等)および製造される不織布シートの耐溶剤
強度より任意に決定されるが、硬化の発現性より活性水
素を有する化合物100重量部に対し0.1〜10重量部の範囲
が好ましい。
【0034】本発明においては、必要に応じてバインダ
ー樹脂にカップリング剤、硬化促進剤等を適量添加して
用いると効果的である。用いられるカップリング剤は、
シラン系、チタネート系、アルミニウム系、ジルコアル
ミネート系カップリング剤であるが、特殊なものとして
はカルボン酸系、リン酸系、脂肪酸・油脂系等も可能で
ある。これらの中で、特にガラス繊維を用いる不織布の
場合は、シランカップリング剤が非常に効果的であるこ
とは公知であり、耐熱性および電気絶縁性が向上する。
【0035】また本発明では、バインダー樹脂中に無機
フィラー等の微粉末成分を混合することで、半田耐熱性
をさらに向上させることができる。混合する無機フィラ
ーは、シリカ(SiO2)成分を20〜100重量%含有する無
機質成分であることが好ましい。これは、混合した無機
フィラーとバインダー樹脂の界面を結合するためにカッ
プリング剤を用いるためで、カップリング剤の水酸基と
シリカの水酸基を反応させるためである。
【0036】従って、本発明ではバインダー樹脂中に無
機フィラーを添加する場合には、これを予めカップリン
グ剤で前処理しておく必要がある。前処理は、無機フィ
ラーに対してカップリング剤を0.01〜1.00重量%作用さ
せるが、その適正値はカップリング剤分子の反応性や、
無機フィラー成分の構成比等による。本発明では無機フ
ィラー成分にシリカが多く含まれるものを使用すること
から、カップリング剤にシラン系を選択することが好ま
しいが、無機フィラー中のシリカ成分の割合とシランカ
ップリング剤分子の反応性等によって、カップリング剤
の適性添加量は決まる。しかしながら、作用させるカッ
プリング剤が無機フィラーに対して0.01重量%に満たな
いと、バインダーと無機フィラーの界面が十分に結合せ
ず好ましくない。また、作用させるカップリング剤が1.
00重量%を超えると、カップリング剤同士が結合した層
が無機フィラー表面に厚く形成されるため、耐熱性に関
して逆に悪影響を与える結果となり好ましくない。
【0037】本発明で使用する無機フィラーは、カップ
リング剤の作用するものである必要がある。具体的には
シリカ成分を20〜100重量%含有する無機質成分であ
り、バインダー樹脂との接着性、電気特性等を考慮する
とシリカ成分はできるだけ高いほうが好ましい。具体的
には、シリカ、ガラス、タルク、アルミナ、水酸化アル
ミニウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタ
ン、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、マイカ、クレ
ー等が主成分であるが、必ずしもこれに限定されるもの
ではない。無機フィラーは微粒化されたものであり、平
均粒径は5〜100nm程度のファインなものから、10μm程
度までの比較的大きなものまで使用可能である。
【0038】本発明での無機フィラー配合量は、対バイ
ンダー樹脂固形成分100重量部に対し、10〜80重量部が
好ましい。無機フィラーの配合量が10重量部に満たない
ときは、無機フィラー配合の効果が十分に得られず、ま
た配合量が80重量部を超えると相対的にバインダー樹脂
の量が減少し、不織布の強度が低下するため好ましくな
い。
【0039】本発明で使用する繊維としては、有機系ま
たは無機系から選ばれたチョップドストランド、カット
ファイバー、パルプ、ステープル等が用いられる。繊維
の種類は1種類でも良いし、多種類のブレンドでも良
い。繊維の成分は各種ガラス繊維、各種合成高分子繊
維、無機繊維等のいずれでもよいが、電気絶縁材料に用
いられる絶縁性を有し、かつその融点は半田耐熱温度の
260℃以上であることが必要である。具体的には、電器
絶縁用Eガラス、セラミック、パラ系アラミド、メタ系
アラミド、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、
PPO(ポリフェニレンオキサイド)、PI(ポリイミ
ド)、PAI(ポリアミドイミド)、PPS(ポリパラ
フェニレンサルファイド)、PBO(ポリパラフェニレ
ンベンゾビスオキサゾール)、液晶ポリエステル等の繊
維が該当するが、これに限定するものではない。
【0040】本発明において、積層板用不織布は繊維80
〜97重量%と繊維同士を結合するバインダー20〜3重量
%とからなる。バインダーが3重量%に満たないと不織布
の強度が低下し、エポキシワニスを含浸してプリプレグ
とする工程で紙切れ等の不都合を生じたり、不織布表面
にケバが発生したりして好ましくない。またバインダー
が20重量%を超えると、不織布全体としての吸水量が増
加する、不織布のしなやかさが失われるなどの不都合が
生じる。
【0041】本発明における不織布の形成方法は特に限
定せず、湿式法または乾式法のいずれの方法を用いても
よいが、より高密度の基材とするためには湿式法を採用
するのがよい。
【0042】作成したシートにバインダーを添加する方
法は、スプレーして散布する方法、シートをバインダー
液に含浸する方法、シートにバインダー液をコートする
方法等があり、またそれらの方法の組み合わせでもよ
い。バインダー添加後、熱風やドラムドライヤーなどに
より乾燥、硬化させて本発明の不織布を得る。
【0043】以上のようにして作成した不織布を、マト
リックスの樹脂ワニスに含浸する。樹脂にはエポキシ樹
脂を用いるのが通常であるが、PPE(PPO)樹脂、フェノ
ール樹脂、ポリイミド樹脂なども使用できる。ワニス濃
度は適宜調製し、含浸で付いた余剰分はローラーで挟ん
で落とすか、或いはワニス粘度が低い場合には不織布ご
と縦に吊るして重力で落とし、必要量を不織布中に残す
ようにする。
【0044】ワニスを含浸した不織布を130〜160℃程度
の条件下で乾燥キュアーし、Bステージにしてプリプレ
グとする。このプリプレグを数枚積層し(プリント配線
板の場合は表面に銅箔を重ねる)、150〜200℃程度で加
圧しながら熱成形して絶縁版またはプリント配線板を得
る。
【0045】
【実施例】次に、本発明を以下の実施例にしたがって具
体的に説明する。
【0046】実施例1 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を95
重量%(対不織布)湿式法でシート化した。一方、オル
ソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂と4官能エポキ
シ樹脂(油化シェルE1031S、テトラフェニロールエタン
型;下記式(4)参照)を8:2で混合したエポキシエマ
ルジョンとジシアンジアミド(水溶液)および2-エチル
-4メチル-イミダゾールとジアミノシランカップリング
剤を有効成分重量比 100:5:1:1で混合したバインダー液
を作成し(グリシジル基:活性水素=100:40)、対不織
布有効固形分5重量%となるようスプレー法でこのシート
に散布し、170℃で30分間乾燥、キュアして目付80(g
/m2)の不織布を得た。この不織布の構成と強度を表
1に示す。この不織布にエポキシ樹脂ワニスを含浸して
余剰分を取り除き、140℃で5分間乾燥熱硬化してプリプ
レグとした。次に、このプリプレグを4枚積層して180℃
で1時間熱プレスにより硬化し、厚さ0.6mmの積層板を得
た。この積層板について半田耐熱性の評価を行なった。
結果を表2に示す。
【0047】
【化10】
【0048】実施例2 コポリパラフェニレン・3,4' オキシジフェニレン・テ
レフタラミド(パラ系アラミド樹脂)のチョップドスト
ランド(帝人株式会社製、繊維径φ12μm、繊維長3 mm
)を83重量%(対不織布)湿式法でシート化した。一
方、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂と3官
能エポキシ樹脂(三井化学VG3101;下記式(5)参照)
を7:3で混合したエポキシエマルジョンとジシアンジア
ミド(水溶液)および2-エチル-4メチル-イミダゾール
とジアミノシランカップリング剤を有効成分重量比 10
0:5:3:1で混合したバインダー液を作成し(グリシジル
基:活性水素=100:55)、対不織布有効固形分17重量%
となるようスプレー法でこのシートに散布し、170℃で3
0分間乾燥、キュアして目付80(g/m2)の不織布を得
た。この不織布の構成と強度を表1に示す。この不織布
を用いて実施例1と同様にしてプリプレグ及び積層板を
作成し、積層板の半田耐熱性の評価を行なった。結果を
表2に示す。
【0049】
【化11】
【0050】実施例3 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を90
重量%(対不織布)湿式法でシート化した。一方、オル
ソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂と4官能エポキ
シ樹脂(三菱ガス化学TETRAD-C;下記式(6)参照)を
8:2で混合したエポキシエマルジョンとジシアンジアミ
ド(水溶液)および2-エチル-4メチル-イミダゾールと
ジアミノシランカップリング剤を有効成分重量比 100:1
0:2:1で混合したバインダー液を作成し(グリシジル
基:活性水素=100:85)、対不織布有効固形分10重量%
となるようスプレー法でこのシートに散布し、170℃で3
0分間乾燥、キュアして目付80(g/m2)の不織布を得
た。この不織布の構成と強度を表1に示す。この不織布
を用いて実施例1と同様にしてプリプレグ及び積層板を
作成し、積層板の半田耐熱性の評価を行なった。結果を
表2に示す。
【0051】
【化12】
【0052】実施例4 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を90
重量%(対不織布)湿式法でシート化した。一方、オル
ソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂と4官能エポキ
シ樹脂(油化シェルE1031S、テトラフェニロールエタン
型)を8:2で混合したエポキシエマルジョンとジシアン
ジアミド(水溶液)および2-エチル-4メチル-イミダゾ
ールとジアミノシランカップリング剤を有効成分重量比
100:10:2:1で混合したバインダー液を作成し(グリシ
ジル基:活性水素=100:85)、この液に微粉末無機フィ
ラー(アエロジル SiO2含有率99.9%以上、平均粒径16
nm、ジアミノシランカップリング剤対フィラー0.1%で
処理済)を対バインダー固形分30重量%で混合し、対不
織布有効固形分10重量%となるよう含浸法でこのシート
に付着させ、170℃で30分間乾燥、キュアして目付80
(g/m2)の不織布を得た。この不織布の構成と強度
を表1に示す。この不織布を用いて実施例1と同様にし
てプリプレグ及び積層板を作成し、積層板の半田耐熱性
の評価を行なった。結果を表2に示す。
【0053】実施例5 微粉末無機フィラーを対バインダー固形分で50重量%混
合した以外は実施例4と全く同様にして不織布を得た。
この不織布の構成と強度を表1に示す。この不織布を用
いて実施例1と同様にしてプリプレグ及び積層板を作成
し、積層板の半田耐熱性の評価を行なった。結果を表2
に示す。
【0054】比較例1 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を95
重量%(対不織布)湿式法でシート化した。一方、カル
ボキシ変性エポキシ樹脂エマルジョンとメラミン系硬化
剤(水溶液)とジアミノシランカップリング剤を有効成
分重量比 72:27:1で混合したバインダー液を作成し、対
不織布有効固形分5重量%となるようスプレー法でこのシ
ートに散布し、170℃で30分間乾燥、キュアして目付80
(g/m2)の不織布を得た。この不織布の構成と強度
を表1に示す。この不織布を用いて実施例1と同様にし
てプリプレグ及び積層板を作成し、積層板の半田耐熱性
の評価を行なった。結果を表2に示す。
【0055】比較例2 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を95
重量%(対不織布)湿式法でシート化した。一方、オル
ソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂エマルジョンと
ポリエーテルジアミン硬化剤(活性水素当量58)とジア
ミノシランカップリング剤を有効成分重量比 100:5:1で
混合したバインダー液を作成し、対不織布有効固形分5
重量%となるようスプレー法でこのシートに散布し170℃
で30分間乾燥、キュアして目付80(g/m2)の不織布
を得た。この不織布の構成と強度を表1に示す。この不
織布を用いて実施例1と同様にしてプリプレグ及び積層
板を作成し、積層板の半田耐熱性の評価を行なった。結
果を表2に示す。
【0056】比較例3 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を95
重量%(対不織布)湿式法でシート化した。一方、オル
ソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂エマルジョンと
ジシアンジアミド(水溶液)および2-エチル-4メチル-
イミダゾールとジアミノシランカップリング剤を有効成
分重量比 100:5:1:1で混合したバインダー液を作成
し、対不織布有効固形分5重量%となるようスプレー法で
このシートに散布し、170℃で30分間乾燥、キュアして
目付80(g/m2)の不織布を得た。この不織布の構成
と強度を表1に示す。この不織布を用いて実施例1と同
様にしてプリプレグ及び積層板を作成し、積層板の半田
耐熱性の評価を行なった。結果を表2に示す。
【0057】比較例4 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を95
重量%(対不織布)湿式法でシート化した。一方、オル
ソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂と4官能エポキ
シ樹脂(油化シェルE1031S、テトラフェニロールエタン
型)を2:8で混合したエポキシエマルジョンとジシアン
ジアミド(水溶液)および2-エチル-4メチル-イミダゾ
ールとジアミノシランカップリング剤を有効成分重量比
100:7:1:1で混合したバインダー液を作成し(グリシ
ジル基:活性水素=100:40)、対不織布有効固形分5重
量%となるようスプレー法でこのシートに散布し、170℃
で30分間乾燥、キュアして目付80(g/m2)の不織布
を得た。この不織布の構成と強度を表1に示す。この不
織布を用いて実施例1と同様にしてプリプレグ及び積層
板を作成し、積層板の半田耐熱性の評価を行なった。結
果を表2に示す。
【0058】比較例5 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を95
重量%(対不織布)湿式法でシート化した。一方、オル
ソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂と4官能エポキ
シ樹脂(油化シェルE1031S、テトラフェニロールエタン
型)を8:2で混合したエポキシエマルジョンとジシアン
ジアミド(水溶液)および2-エチル-4メチル-イミダゾ
ールとジアミノシランカップリング剤を有効成分重量比
100:25:1:1で混合したバインダー液を作成し(グリシ
ジル基:活性水素=100:200)、対不織布有効固形分5重
量%となるようスプレー法でこのシートに散布し、170℃
で30分間乾燥、キュアして目付80(g/m2)の不織布
を得た。この不織布の構成と強度を表1に示す。この不
織布を用いて実施例1と同様にしてプリプレグ及び積層
板を作成し、積層板の半田耐熱性の評価を行なった。結
果を表2に示す。
【0059】比較例6 Eガラス製ガラス繊維チョップドストランド(日本電気
ガラス株式会社製、繊維径φ9μm、繊維長13 mm )を95
重量%(対不織布)湿式法でシート化した。一方、オル
ソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂と4官能エポキ
シ樹脂(油化シェルE1031S、テトラフェニロールエタン
型)を8:2で混合したエポキシエマルジョンとジシアン
ジアミド(水溶液)および2-エチル-4メチル-イミダゾ
ールとジアミノシランカップリング剤を有効成分重量比
100:1:1:1で混合したバインダー液を作成し(グリシ
ジル基:活性水素=100:8)、対不織布有効固形分5重量
%となるようスプレー法でこのシートに散布し、170℃で
30分間乾燥、キュアして目付80(g/m2)の不織布を
得た。この不織布の構成と強度を表1に示す。この不織
布を用いて実施例1と同様にしてプリプレグ及び積層板
を作成し、積層板の半田耐熱性の評価を行なった。結果
を表2に示す。
【0060】測定方法及び評価方法 官能基比率:バインダー樹脂の反応性官能基量の比であ
る。 不織布の耐溶剤強度(kgf/15mm):アセトン中に5分浸
漬後、測定した引っ張り強度である。スパンは100mm、
引張り速度は10mm/minである。 積層板の耐熱性試験:積層板に煮沸処理およびプレッシ
ャークッカー(121℃、2気圧)処理による吸水処理を施
し、JIS C-6481に定める半田耐熱試験(260℃、20秒間
浸漬)後に発生する膨れの状況を評価した。評価基準
n=3で欠点ゼロを3点、欠点少数を2点、欠点多数を
1点、全面に欠点発生を0点として、その合計点を評価
点とする。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【発明の効果】本発明による積層板用不織布は、不織布
としての強度を十分に保ちつつ、積層板状態における吸
水後の半田耐熱性が非常に優れる特徴を持つ。これは、
バインダー樹脂の表面に反応性活性基を残存させてある
為で、バインダー樹脂とマトリクス樹脂の界面の結合力
を従来のものと比較して飛躍的に向上させたことによ
る。この結果、積層板として成形後吸水処理を施して
も、半田耐熱試験時における脱水応力に十分対抗できる
樹脂強度(特に最も弱いと考えられるバインダー樹脂と
マトリクス樹脂の界面接着強度)が得られ、積層板中に
ミーズリングやブリスター状の膨れによる破壊が発生す
るのを大幅に低減できた。
【0064】また、バインダー中に無機フィラーを添加
することで、バインダー樹脂の無機成分を増やして全体
の吸水量を低下させることができた。この結果、積層板
として成形後吸水処理を施しても、バインダー全体の吸
水率が低下するため、半田耐熱試験時における脱水応力
が低減でき、積層板中にミーズリングやブリスター状の
膨れによる破壊が発生するのをさらに大幅に低減でき
た。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維80〜97重量%と繊維同士を結合するバ
    インダー20〜3重量%とからなる積層板用不織布であっ
    て、(1)バインダーは主剤と硬化剤を主成分とするバ
    インダー樹脂であり、(2)バインダー樹脂の主剤はオ
    ルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂90〜50重量%
    とグリシジル基を分子中に3個以上含有する多官能エポ
    キシ樹脂10〜50重量%からなり、(3)硬化剤は活性水
    素を有する化合物であり、(4)バインダー樹脂中のグ
    リシジル基のモル数の合計と、硬化剤中の活性水素のモ
    ル数の合計の割合が100:20〜100:100の範囲である、積
    層板用不織布。
  2. 【請求項2】バインダーは、バインダー樹脂100重量部
    に対し更に無機フィラー10〜80重量部を混合したもので
    あり、無機フィラーはシリカ質を20〜100重量%含有し、
    カップリング剤で前処理されている請求項1に記載され
    た積層板用不織布。
  3. 【請求項3】バインダー中の硬化剤はアミン系化合物、
    フェノール系化合物、メルカプタン系化合物、有機酸系
    化合物の中から選ばれた1種又は2種以上の化合物であ
    る請求項1または2に記載された積層板用不織布。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載された積層
    板用不織布からつくられたプリント配線板または絶縁
    板。
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