【発明の詳細な説明】
3−シアノアリールピラゾールおよび除草剤としてのそれらの使用
本発明は新規な3−シアノアリール−ピラゾール、それらの製造方法、新規な
中間体および除草剤としてのそれらの使用に関する。
一定の置換3−アリール−ピラゾールは除草特性を有することが知られている
(欧州特許第361114号明細書、欧州特許第447055号明細書、国際公
開第92/02509号明細書、国際公開第92/06962号明細書、国際公
開第94/26109号明細書、国際公開第95/33728号明細書、国際公
開第96/01255号明細書を参照)。しかし、これらの化合物の除草活性お
よび作物植物安全性は必ずしも完全に満足できるものとは限らない。
従って、本発明は、一般式(I)
式中、
Qは酸素(O)、硫黄(S)、SOまたはSO2を表し、
R1は水素を表すか、あるいはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアル
キルまたはシクロアルキルアルキルを表し、それらの各々は場
合により置換されていてもよく、
R2は水素を表すか、あるいはアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアル
キルまたはシクロアルキルアルキルを表し、それらの各々は場合により置換され
ていてもよく、
R3は水素、ハロゲンまたは場合により置換されていてもよいアルキルを表し、
R4は水素またはハロゲンを表し、そして
R5は水素、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、ヒドロキシアミノ、ハロゲン
を表すか、あるいは基、−Q−R6、−NH−R6、−NH−O−R6、−NH−
SO2−R6、−N(SO2−R6)2、−CQ1−R6、−CQ1−Q2−R6、−CQ1
−NH−R6、−Q2−CQ1−R6、−NH−CQ1−R6、−N(SO2−R6)
(CQ1−R6)、−Q2−CQ1−Q2−R6、−NH−CQ1−Q2−R6または−
Q2−CQ1−NH−R6の一つを表し、
ここで、Q1およびQ2は各々酸素または硫黄を表し、そしてR6はアルキル、ア
ルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、
アリールアルキル、ヘテロシクリルまたはヘテロシクリルアルキル、それらの各
々は場合により置換されていてもよい、を表す、
ただし、化合物、1−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ−フェニル)−
4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4−シ
アノ−2−フロオロ−フェニル)−4−ブロモ−5−ジフルオロメトキシ−ピラ
ゾール、1−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ−5−ニトロ−フェニル
)−4−クロロ−5−ジフルオロメ
トキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ−5−エチ
ルスルホニルアミノ−フェニル)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラ
ゾール、1−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ−5−エトキシカルボニ
ルメトキシ−フェニル)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール、
1−メチル−3−(4−シアノ−2−クロロ−フェニル)−4−クロロ−5−ジ
フルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ
−5−メチルチオ−フェニル)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾ
ール、1−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ−5−アミノ−フェニル)
−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4−
シアノ−2−フロオロ−5−ヒドロキシ−フェニル)−4−クロロ−5−ジフル
オロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ−5
−クロロ−フェニル)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1
−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ−5−アミノスルホニル−フェニル
)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾールおよび1−メチル−3−
(4−シアノ−2−フロオロ−5−フルオロスルホニル−フェニル)−4−クロ
ロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール(国際公開第96/01255号明細
書から既知である)、それらの一部放棄によって除かれる化合物、以外である、
で示される新規な3−シアノアリール−ピラゾールを提供する。
一般式(I)で示される新規な3−シアノアリール−ピラゾールは、
一般式(II)
H2N−NH−R1 (II)
(式中、R1は上記で定義した通りである)
で示されるヒドラジンまたはその誘導体を、式(III)
(式中、
R3、R4およびR5は各々上記で記載した通りであり、
Q3は酸素または硫黄を表し、そして
Rは水素またはアルキルを表し、好適には水素またはC1−C6−アルキルを表す
)
で示されるシアノアリールカルボニル化合物
−および/または、適切な場合、式(III)で示される化合物の互変異性体−
と、
適切な場合、希釈剤の存在下で反応させ、
そして、適切な場合、置換基の上記の定義の範囲内のさらなる転化が式(I)で
示される得られた化合物について常法によって行われる場合に、得られる。
一般式(I)で示される化合物は、置換基の上記の定義による一般式(I)で
示される他の化合物に、常法によって、例えば、通常のアルキル化反応、アシル
化反応またはスルホニル化反応によって(例えば、R2
:H→CH3、CHF2、C2H5、CH2CH=CH2;R5:OH→OCH3、O
C2H5、OCHF2、OCH2CH=CH2、OCOCH3;SH→SCH3、SC2
H5;NH2→NHC3H7、NHCOCH3、NHSO2CH3)、硫化反応によっ
て(例えば、QR2:OH→SH)、酸化反応によって(例えば、S→SO、S
O2)あるいは求電子性もしくは求核性置換によって(例えば、R3:H→Cl、
Br;R5:F→OH、SH、NH2)転化することができる−製造実施例も参照
。
一般式(I)で示される新規な3−シアノアリール−ピラゾールは強い除草活
性を有する。
定義では、アルキル、アルケニルもしくはアルキニルのような飽和または不飽
和炭化水素基は各場合直鎖状もしくは分岐鎖状である。
ハロゲンは一般的にフッ素、塩素、臭素またはヨウ素を表し、好適にはフッ素
、塩素または臭素を表し、特にフッ素または塩素を表す。
本発明は好適には、式(I)、式中、
Qは酸素(O)、硫黄(S)、SOまたはSO2を表し、
R1は水素を表し、1〜6個の炭素原子を有する場合によりシアノ−、ハロゲン
−もしくはC1−C4-アルコキシ−置換されていてもよいアルキルを表し、各場
合2〜6個の炭素原子を有しそして各場合場合によりハロゲンによって置換され
ていてもよいアルケニルまたはアルキニルを表すか、あるいは各場合シクロアル
キル基中に3〜6個の炭素原子および適切な場合アルキル部分中に1〜4個の炭
素原子を有しそして各場合場合によりシアノ、ハロゲンもしくはC1−C4−アル
キルによって置換されていてもよいシクロアルキルまたはシクロアルキルアルキ
ルを表し、R2は水素を表し、1〜6個の炭素原子を有する場合によりシアノ−
、
ハロゲン−、C1−C4−アルコキシ−もしくはC1−C4−アルキルチオ−置換さ
れていてもよいアルキルを表し、各場合2〜6個の炭素原子を有しそして各場合
場合によりハロゲンによって置換されていてもよいアルケニルまたはアルキニル
を表すか、あるいは各場合シクロアルキル基中に3〜6個の炭素原子および適切
な場合アルキル部分中に1〜4個の炭素原子を有しそして各場合場合によりシア
ノ、ハロゲンもしくはC1−C4−アルキルによって置換されていてもよいシクロ
アルキルまたはシクロアルキルアルキルを表し、
R3は水素、ハロゲンまたは1〜6個の炭素原子を有する場合によりシアノ−、
ハロゲン−、C1−C4−アルコキシ−もしくはC1−C4−アルキルチオ−置換さ
れていてもよいアルキルを表し、
R4は水素またはハロゲンを表し、そして
R5は水素、ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、ヒドロキシアミノ、ハロゲン
を表すか、あるいは基、−Q−R6、−NH−R6、−NH−O−R6、−NH−
SO2−R6、−N(SO2−R6)2、−CQ1−R6、−CQ1−Q2−R6、−CQ1
−NH−R6、−Q2−CQ1−R6、−NH−CQ1−R6、−N(SO2−R6)
(CQ1−R6)、−Q2−CQ1−Q2−R6、−NH−CQ1−Q2−R6または−
Q2−CQ1−NH−R6の一つを表し、
ここで、Q1およびQ2は各々酸素または硫黄を表し、そしてR6は1〜6個の炭
素原子を有するシアノ−、ハロゲン−、C1−C4−アルコキシ−、C1−C4−ア
ルキルチオ−、C1−C4−アルキル−カルボニル−、C1−C4−アルコキシ−カ
ルボニル−もしくはC1−C4−アルキルアミノ−カルボニル−置換されていても
よいアルキルを表し、各場合2〜6
個の炭素原子を有しそして各場合場合によりシアノ、カルボキシル、ハロゲン、
C1−C4−アリキル−カルボニル、C1−C4−アルコキシ−カルボニルもしくは
C1−C4−アルキルアミノ−カルボニルによって置換されていてもよいアルケニ
ルまたはアルキニルを表し、各場合シクロアルキル基中に3〜6個の炭素原子お
よび適切な場合アルキル部分中に1〜4個の炭素原子を有しそして各場合場合に
よりシアノ、カルボキシル、ハロゲン、C1−C4−アリキル−カルボニルもしく
はC1−C4−アルコキシ−カルボニルによって置換されていてもよいシクロアル
キルまたはシクロアルキルアルキルを表し、各場合アリール基中に6または10
個の炭素原子および適切な場合アルキル部分中に1〜4個の炭素原子を有しそし
て各場合場合によりヒドロキシル、メルカプト、アミノ、シアノ、カルボキシル
、カルバモイル、チオカルバモイル、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロゲノ
アルキル、C1−C4−アルキコシ、C1−C4−ハロゲノアルコキシ、C1−C4−
アルキルチオ、C1−C4−ハロゲノアルキルチオ、C1−C4−アルキルスルフィ
ニル、C1−C4−アルキルスルホニル、C1−C4−アルキルアミノもしくはジメ
チルアミノによって置換されていてもよいアリールまたはアリールアルキルを表
すか、あるいはヘテロシクリル基中に2〜6個の炭素原子および1〜3個の窒素
原子および/または1〜2個の酸素原子および/または1個の硫黄原子並びに適
切な場合アルキル部分中に1〜4個の炭素原子を有しそして各場合場合によりヒ
ドロキシル、メルカプト、アミノ、シアノ、カロボキシル、カルバモイル、チオ
カルバモイル、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロゲノアルキル、C1−C4−
アルキコシ、C1−C4−ハロゲノアルコキシ、C1−C4−アルキルチオ、C1−
C4−ハロゲノアルキルチオ、C1
−C4−アルキルスルフィニル、C1−C4−アルキルスルホニル、C1−C4−ア
ルキルアミノもしくはジメチルアミノによって置換されていてもよいヘテロシク
リルまたはヘテロシクリルアルキルを表し、
ただし、化合物、1−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ−フェニル)−
4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4−シ
アノ−2−フロオロ−フェニル)−4−ブロモ−5−ジフルオロメトキシ−ピラ
ゾール、1−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ−5−ニトロ−フェニル
)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4
−シアノ−2−フロオロ−5−エチルスルホニルアミノ−フェニル)−4−クロ
ロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4−シアノ−2
−フロオロ−5−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−4−クロロ−5−
ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4−シアノ−2−クロロ
−フェニル)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル
−3−(4−シアノ−2−フロオロ−5−メチルチオ−フェニル)−4−クロロ
−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4−シアノ−2−
フロオロ−5−アミノ−フェニル)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピ
ラゾール、1−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ−5−ヒドロキシ−フ
ェニル)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3
−(4−シアノ−2−フロオロ−5−クロロ−フェニル)−4−クロロ−5−ジ
フルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ
−5−アミノスルホニル−フェニル)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−
ピラゾールおよび1−メチル−3−(4−シアノ−2
−フロオロ−5−フルオロスルホニル−フェニル)−4−クロロ−5−ジフルオ
ロメトキシ−ピラゾール(国際公開第96/01255号明細書から既知である
)、それらの一部放棄によって除かれる化合物、以外である、で示される化合物
を提供する。
本発明は特に、式(I)、式中、
Qは酸素(O)、硫黄(S)、SOまたはSO2を表し、
R1は水素を表し、メチル、エチル、n−もしくはi−プロピル、n−、i−、
s−もしくはt−ブチル、それらの各々は場合によりシアノ、フッ素、塩素、メ
トキシもしくはエトキシによって置換されていてもよい、を表し、プロペニル、
ブテニル、プロピニルまたはブチニル、それらの各々は場合によりフッ素、塩素
もしくは臭素によって置換されていてもよい、を表すか、あるいはシクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、
シクロブチルメチル、シクロペンチルメチルまたはシクロヘキシルメチル、それ
らの各々は場合によりシアノ、フッ素、塩素、臭素、メチルもしくはエチルによ
って置換されていてもよい、を表し、
R2は水素を表し、メチル、エチル、n−もしくはi−プロピル、n−、i−、
s−もしくはt−ブチル、それらの各々は場合によりシアノ、フッ素、塩素、メ
トキシ、エトキシ、メチルチオもしくはエチルチオによって置換されていてもよ
い、を表し、プロペニル、ブテニル、プロピニルまたはブチニル、それらの各々
は場合によりフッ素、塩素もしくは臭素によって置換されていてもよい、を表す
か、あるいはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチルまたはシ
クロヘキシル
メチル、それらの各々は場合によりシアノ、フッ素、塩素、臭素、メチルもしく
はエチルによって置換されていてもよい、を表し、
R3は水素、フッ素、塩素、臭素を表すか、あるいは場合によりシアノ−、フッ
素−、塩素−、メトキシ−、エトキシ−、メチルチオ−もしくはエチルチオ−置
換されていてもよいメチル、エチル、n−もしくはi−プロピル、n−、i−、
s−もしくはt−ブチルを表し、
R4は水素またはフッ素、塩素もしくは臭素を表し、そして
R5はヒドロキシル、メルカプト、アミノ、フッ素、塩素、臭素を表すか、ある
いは基、−Q−R6、−NH−R6、−NH−O−R6、−NH−SO2−R6、−
N(SO2−R6)2、−CQ1−R6、−CQ1−Q2−R6、−CQ1−NH−R6、
−Q2−CQ1−R6、−NH−CQ1−R6、−N(SO2−R6)(CQ1−R6)
、−Q2−CQ1−Q2−R6、−NH−CQ1−Q2−R6または−Q2−CQ1−N
H−R6の一つを表し、
ここで、Q1およびQ2は各々酸素または硫黄を表し、そしてR6はメチル、エチ
ル、n−もしくはi−プロピル、n−、i−、s−もしくはt−ブチル、それら
の各々は場合によりシアノ、フッ素、塩素、メトキシ、エトキシ、メチルチオ、
エチルチオ、アセチル、プロピオニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ル、メチルアミノカルボニルもしくはエチルアミノカルボニルによって置換され
ていてもよい、を表し、プロペニル、ブテニル、プロピニルまたはブチニル、そ
れらの各々は場合によりシアノ、カルボキシル、フッ素、塩素、臭素、アセチル
、プロピオニル、n−もしくはi−ブチロイル、メトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル、n−もしくはi−プロポキシカルボニル、メチルアミノカルボニル
、エチルアミノカルボニル、n−もしくはi−プロピルアミノカ
ルボニルによって置換されていてもよい、を表し、シクロプロピル、シクロブチ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロプロピルメチル、シクロブチルメ
チル、シクペンチルメチルまたはシクロヘキシルメチル、それらの各々は場合に
よりシアノ、カルボキシル、フッ素、塩素、臭素、アセチル、プロピオニル、メ
トキシカルボニルもしくはエトキシカルボニルによって置換されていてもよい、
を表し、フェニル、ベンジルまたはフェニルエチル、それらの各々は場合により
ヒドロキシル、メルカプト、アミノ、シアノ、カルボキシル、カルバモイル、チ
オカルバモイル、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、
ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、エチルチオ、ジフル
オロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフ
ィニル、メチルスルホニル、メチルアミノ、エチルアミノもしくはジメチルアミ
ノによって置換されていてもよい、を表すか、あるいはオキシラニル、オキセタ
ニル、フリル、テトラヒドロフリル、ジオキソラニル、チエニル、テトラヒドロ
チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル
、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、チアジ
アゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、トリアジニル、ピラゾリルメチル、フリ
ルメチル、チエニルメチル、オキサゾリルメチル、イソオキサゾリルメチル、チ
アゾリルメチル、ピリジニルメチル、ピリミジニルメチル、それらの各々は場合
によりヒドロキシル、メルカプト、アミノ、シアノ、カルボキシル、カルバモイ
ル、チオカルバモイル、メチル、エチル、n−もしくはi−プロピル、n−、i
−、s−もしくはt−ブチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、トリフルオ
ロメチル、トリクロロメチル、クロロ
ジフルオロメチル、フルオロジクロロメチル、メトキシ、エトキシ、ジフルオロ
メトキシ、トリフルオロメトキシ、メチルチオ、エチルチオ、ジフルオロメチル
チオ、トリフルオロメチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メ
チルスルホニル、エチルスルホニル、メチルアミノ、エチルアミノもしくはジメ
チルアミノよりなる群から選ばれるヘテロシクリルまたはヘテロシクリルアルキ
ルを表し、
ただし、化合物、1−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ−フェニル)−
4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4−シ
アノ−2−フロオロ−フェニル)−4−ブロモ−5−ジフルオロメトキシ−ピラ
ゾール、1−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ−5−ニトロ−フェニル
)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4
−シアノ−2−フロオロ−5−エチルスルホニルアミノ−フェニル)−4−クロ
ロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4−シアノ−2
−フロオロ−5−エトキシカルボニルメトキシ−フェニル)−4−クロロ−5−
ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4−シアノ−2−クロロ
−フェニル)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル
−3−(4−シアノ−2−フロオロ−5−メチルチオ−フェニル)−4−クロロ
−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4−シアノ−2−
フロオロ−5−アミノ−フェニル)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピ
ラゾール、1−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ−5−ヒドロキシ−フ
ェニル)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3
−(4−シアノ−2−フロオロ−5−クロロ−フェニル)−4−クロロ−5−ジ
フルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ
−5−アミノスルホニル−フェニル)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−
ピラゾールおよび1−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ−5−フルオロ
スルホニル−フェニル)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール(
国際公開第96/01255号明細書から既知である)、それらは一部放棄によ
って除かれる、を除く、
で示される化合物に関する。
極めて特別な好適性は、式 (式中、各場合R5は上記で定義した通りである)
で示される3−シアノアリールピラゾールに与えられる。
上記の一般的または好適な基の定義は、式(I)で示される最終生成物、並び
に、対応して、各場合製造に必要な出発物質または中間体の両方に適用される。
これらの基の定義は、所望に応じて、即ち、記載された好適な範囲間の組合せを
含めて、相互に組合せることができる。
出発物質として、例えば、メチルヒドラジンおよび2−クロロ−2−(4−シ
アノ−2−フルオロ−5−メトキシ−ベンゾイル)−酢酸エチルを使用して、本
発明による方法(a)の反応過程は以下の化学反応式によって説明することがで
きる:
式(II)は、式(I)で示される化合物を製造するための本発明による方法
において出発物質として使用されるヒドラジン誘導体の一般的
定義を提供する。式(II)では、R1は好適にはそして特に、本発明による式
(I)で示される化合物の説明に関連して、それぞれ、R1について好適である
そして特に好適であると既に上記に記載されたそれらの意味を有する。
式(II)で示される出発物質は合成のための既知の化学品である。
式(III)は、本発明による方法(a)で出発物質としてさらに使用される
シアノアリールカルボニル酢酸誘導体の一般的定義を提供する。式(III)で
は、R3、R4およびR5は各々好適にはそして特に、本発明による式(I)で示
される化合物の説明に関連して、それぞれ、R3、R4およびR5について好適で
あるそして特に好適であると既に上記に記載されたそれらの意味を有する。
Rは好適には水素または1〜4個の炭素原子を有するアルキル、特に水素、メ
チルまたはエチルを表す。
化合物、2−(4−シアノ−2−フルオロ−ベンゾイル)−酢酸エチル−別名
3−(4−シアノ−2−フルオロ−フェニル)−3−オキソ−プロピオン酸エチ
ル(国際公開第96/01255号明細書を参照)−を除いて、式(III)で
示される出発物質は今までは文献では開示されなかった;2−(4−シアノ−2
−フルオロ−ベンゾイル)−酢酸エチルを除いて、それらは、新規な物質として
、本出願の主題の一部を形成する。
式(III)(式中、Q3が酸素を表す)で示される新規なシアノアリールカ
ルボニル化合物は、一般式(IV)
(式中、RおよびR3は各々上記で定義した通りである)
で示されるマロン酸またはそれらの誘導体−あるいは式(IV)で示される化合
物の塩−を、一般式(V)
(式中、
R4およびR5は各々上記で定義した通りであり、そして
X1はハロゲンを表す)
で示されるハロゲン化シアノベンゾイルと、
適切な場合、例えば、トリエチルアミンのような酸受容体の存在下、適切な場合
、例えば、塩化マグネシウムのような反応補助剤の存在下、および適切な場合、
例えば、アセトニトリルのような希釈剤の存在下、−20℃〜+50℃の温度で
反応させ、そして通常の方式で後処理する場合に得られる(製造実施例を参照)
。
中間体として必要な式(IV)で示されるマロン酸誘導体は合成のための既知
の有機化学品である。
化合物、塩化4−シアノ−3−メトキシ−ベンゾイル(Arch,P
harm.323(1990),507−512;欧州特許第166609号明
細書を参照)および塩化4−シアノ−2−フルオロ−ベンゾイル(国際公開第9
6/01255号明細書を参照)を除いて、中間体としてさらに必要である式(
V)で示されるハロゲン化シアノベンゾイルは今までは文献から既知ではない:
塩化4−シアノ−3−メトキシ−ベンゾイルおよび塩化4−シアノ−2−フルオ
ロ−ベンゾイルを除いて、それらは、新規な物質として、本出願の主題の一部を
形成する。
式(V)で示される新規なハロゲン化シアノベンゾイルは、一般式(VI)
(式中、R4およびR5は各々上記で定義した通りである)
で示されるシアノ安息香酸を、
例えば、ホスゲン(もしくはその二量体もしくは三量体)または塩化チエニルの
ようなハロゲン化剤と、適切な場合、例えば、N,N−ジメチルホルムアミドの
ような反応補助剤の存在下、および適切な場合、例えば、四塩化炭素のような希
釈剤の存在下、0℃〜120℃の温度で反応させる場合に得られる(製造実施例
を参照)。
中間体として必要な式(VI)で示されるシアノ安息香酸は、既知でありそし
て/またはそれ自体既知である方法によって製造することができる(Arch.
Pharm.323(1990),507−512;
Collect.Czech.Chem.Commun.40(1975),3
009−3019;Chem.Pharm.Bull,27(1979),30
39−3048;J.Chem.Soc.,Perkin Trans.I 1
994,1679−1684;Tetrahedron Lett.31(19
90),7223−7226;欧州特許第166609号明細書;欧州特許第3
51856号明細書;国際公開第93/15078号明細書を参照)。
一般式(VIa)
(式中、
R5は上記で定義した通りであり、そして
X2はハロゲンを表し、特にフッ素または塩素を表す)
で示される化合物は、今までは文献から既知ではなくそして新規な物質として本
出願の主題の一部である。
式(VIa)で示される新規なシアノ安息香酸は、一般式(VII)
(式中、R5およびX2は各々上記で定義した通りである)
で示されるニトロメチルベンゾニトリルを、例えば、過マンガン酸カリウムのよ
うな酸化剤と、適切な場合、例えば、アセトンのような希釈剤の存在下、0℃〜
50℃の温度で反応させる場合に得られる(製造実施例を参照;J.Chem.
Soc.,1949,3374も参照)。
式(VII)で示されるニトロメチルベンゾニトリルは今までは文献から既知
ではない;それらは、新規な物質として、本出願の主題の一部を形成する。
式(VII)で示される新規な化合物は、一般式(VIII)
(式中、
R5およびX2は各々上記で定義した通りであり、そして
X3はハロゲンを表し、特にフッ素または塩素を表す)
で示されるハロゲノベンゾニトリルを、ニトロメタンと、例えば、1,8−ジア
ザビシクロ−[5.4.0]−ウンデク−7−エン(DBU)のような酸受容体
の存在下、および適切な場合、例えば、酢酸エチルのような希釈剤の存在下、−
20℃〜+40℃の温度で、反応させる場合得られる(製造実施例を参照)。
式(VIII)で示される中間体は既知でありそして/または既知の方法によ
って製造することができる(欧州特許第191185号明細書、
欧州特許第433124号明細書、欧州特許第431373号明細書、欧州特許
第497239号明細書、欧州特許第557949号明細書、欧州特許第566
268号明細書、欧州特許第635486号明細書を参照)。
式(VIa)で示されるシアノ安息香酸はまた、式(IX)で示される既知の
ハロゲン化安息香酸エステル−J.Chem.Eng.Data 13(196
8),587−588を参照:C.A.69:106150に引用−から出発し
て、以下の化学反応式(R:アルキル、特にメチルまたはエチル;X3:ハロゲ
ン、特にフッ素または塩素)に従って、製造することができる。
式(III)(式中、Q3が硫黄を表す)で示される新規なシアノアリールカ
ルボニル化合物は、一般式(X)
(式中、R3、R4およびR5は各々上記で定義した通りである)
で示されるシアノアリールケトンを、二硫化炭素(CS2)と、例えば、
カリウムt−ブトキシドのような酸受容体の存在下、および例えば、テトラヒド
ロフランのような希釈剤の存在下で反応させ、そして適切な場合、引き続いて−
好適には中間体を単離することなく−、例えば、ヨウ化メチルのようなアルキル
化剤と、−30℃〜+30℃の温度で、反応させる場合に得られる(製造実施例
を参照)。
この方式で得られる式(III)で示される出発物質は、適切な場合中間体を
単離することなく、式(II)で示されるヒドラジン誘導体と、本発明による方
法に従って反応させて、式(I)で示される活性化合物を得ることができる。
式(X)で示される中間体は既知でありそして/または既知の方法によって製
造することができる(Chem.Pharm.Bull.33(1985),1
360−1366;欧州特許第166609号明細書、欧州特許第628550
号明細書、国際公開第94/05153号明細書;製造実施例を参照)。
式(I)で示される新規な化合物の製造のために本発明による方法を行うため
に適切な希釈剤は特に有機溶媒である。これらは特に、例えば、ベンジン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、石油エーテル
、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素のよ
うな脂肪族、脂環式および芳香族、場合によりハロゲン化された炭化水素;ジエ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランまた
はエチレングリコールジメチルエーテルもしくはエチレングリコールジメチルエ
ーテルのようなエーテル;アセトン、ブタノンまたはメチルイソブチルケトンの
ようなケトン;例えば、酢酸またはプロピオン酸のようなカルボン酸;アセ
トニトリル、プロピオニトリルまたはブチロニトリルのようなニトリル;N,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−ホルム
アニリド、N−メチル−ピロリドンまたはヘキサメチルリン酸トリアミドのよう
なアミド;酢酸メチルまたは酢酸エチルのようなエステル;ジメチルスルホキシ
ドのようなスルホキシド;メタノール、エタノール、n−もしくはi−プロパノ
ール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルまたはジエチレングリコー
ルモノエチルエーテルのようなアルコールを含む。
本発明による方法を行う場合、反応温度は比較的に広い範囲内で変えることが
できる。一般的に、反応は0℃〜+150℃の温度、好適には20℃〜120℃
の温度で行われる。
本発明による方法は一般的に大気圧下で行われる。しかし、高圧または減圧下
、一般的に0.1バール〜10バールで本発明による方法を行うことも可能であ
る。
本発明による方法を行う場合、出発物質は一般的にほぼ等モル量で使用される
。しかし、成分の一つの相対的に大過剰を使用することも可能である。反応は一
般的に適切な希釈剤中で行われ、そして反応混合物は一般的に必要な温度で数時
間撹拌される。後処理は常法によって行われる(製造実施例を参照)。
本発明による活性化合物は落葉剤、乾枯剤、除茎剤として、特に除草剤として
使用することができる。雑草とは広い意味において、それらが望まれない場所に
生育するすべての植物であると理解されるべきである。本発明による物質が全数
除草剤かまたは選択的除草剤として作用するか
は実質的に使用量に依存する。
本発明による活性化合物は例えば以下の植物に関連して使用することができる
。次の属の双子葉雑草:
カラシ属(Sinapis)、マメグンバイナズナ属(L
epidium)、ヤエムグラ属(Galium)、ハコベ属(Stellar
ia)、シカギク属(Matricaria)、カミツレモドキ属(Anthe
mis)、コゴメギク属(Galinsoga)、アカザ属(Chenopod
ium)、イラクサ属(Urtica)、キオン属(Senecio)、ヒユ属
(Amaranthus)、スベリヒユ属(Portulaca)、オナモミ属
(Xanthium)、ヒルガオ属(Convolvulus)、サツマイモ属
(Ipomoea)、タデ属(Polygonum)、ツノクサネム属(Ses
bania)、オナモミ属(Ambrosia)、アザミ属(Cirsium)
、ヒレアザミ属(Carduus)、ノゲシ属(Sonchus)、ナス属(S
olanum)、イヌガラシ属(Rorippa)、キカシグサ属(Rotal
a)、アゼナ属(Lindernia)、オドリコソウ属(Lamium)、ク
ワガタソウ属(Veronica)、イチビ属(Abutilon)、イヌスイ
バ属(Emex)、チヨウセンアサガオ属(Datura)、スミレ属(Vio
la)、チシマオドリコ属(Galeopsis)、ケシ属(Papaver)
、ヤグルマギク属(Centaurea)、ツメクサ属(Trifolium)
、キンポウゲ属(Ranunculus)およびタンポポ属(Taraxacu
m)。次の属の双子葉栽培植物:
ワタ属(Gossypium)、ダイズ属(G
lycine)、フダンソウ属(Beta)、ニンジン属(Daucus)、イ
ンゲンマメ属(Phaseolus)、エンドウ属(Pisum)、ナス属(S
olanum)、アマ属(Linum)、サツマイモ属(Ipomoea)、ソ
ラマメ属(Vicia)、タバコ属(Nicotiana)、トマト属(Lyc
opersicon)、ラツカセイ属(Arachis)、アブラナ属(Bra
ssica)、アキノノゲシ属(Lactuca)、キユウリ属(Cucumi
s)およびウリ属(Cucurbita)。次の属の単子葉雑草:
ヒエ属(Echinochloa)、エノコログサ属(S
etaria)、キビ属(Panicum)、メヒシバ属(Digitaria
)、アワガリエ属(Phleum)、スズメノカタビラ属(Poa)、ウシノケ
グサ属(Festuca)、オヒシバ属(Eleusine)、ニクキビ属(B
rachiaria)、ドクムギ属(Lolium)、スズメノチヤヒキ属(B
romus)、カラスムギ属(Avena)、カヤツリグサ属(Cyperus
)、モロコシ属(Sorghum)、カモジグサ属(Agropyron)、ギ
ョウギシバ属(Cynodon)、ミズアオイ属(Monochoria)、テ
ンツキ属(Fimbistylis)、オモダカ属(Sagittaria)、
ハリイ属(Eleocharis)、ホタルイ属(Scirpus)、スズメノ
ヒエ属(Paspalum)、カモノハシ属(Ischaemum)、スペノク
レア属(Spenoclea)、タツノツメガヤ属(Dactylocteni
um)、ヌカボ属(Agrostis)、スズメノテツポウ属(Alopecu
rus)およびセイヨウヌカボ属(Apera)。次の属の単子葉栽培植物:
イネ属(Oryza)、トウモロコシ属(Zea)、
コムギ属(Triticum)、オオムギ属(Hordeum)、カラスムギ属
(Avena)、ライムギ属(Secale)、モロコシ属(Sorghum)
、キビ属(Panicum)、サトウキビ属(Saccharum)、パイナッ
プル属(Ananas)、クサスギカズラ属(Asparagus)およびネギ
属(Allium)。
しかし、本発明による活性化合物の使用はこれらの属に決して限定されるもの
ではなく、他の植物にも同様に及ぶ。
本化合物は、濃度に依存して、例えば工業地域と鉄道線路上、および樹木があ
るもしくは樹木のない道路と広場上の雑草の全数防除に適している。同様に、本
化合物は、多年植物栽培地、例えば造林、観賞樹林、果樹園、ブドウ園、柑橘園
、堅果樹園、バナナ農園、コーヒー農園、茶農園、ゴム農園、油ヤシ農園、ココ
ア農園、少果樹園およびポップ栽培園中、芝生、芝地および牧草地中の雑草を防
除するため、並びに一年生作物中の雑草を選択的に防除するために使用すること
ができる。
本発明による式(I)で示される化合物は、特に単子葉作物および双子葉作物
中の単子葉雑草および双子葉雑草を、発芽前および発芽後に選択的に防除するの
に適する。
活性化合物は、溶剤、乳剤、水和剤、懸濁剤、散剤、粉剤、糊状剤、可溶性散
剤、粒剤、懸濁−乳濁濃厚剤、活性化合物を含浸させた天然および合成物質、お
よび高分子物質中の極微細カプセル剤のような通常の製剤に転化することができ
る。
これらの製剤は、既知の方法、例えば、活性化合物を、増量剤即ち液状溶媒お
よび/または固形担体と、場合により界面活性剤即ち乳化剤お
よび/または分散剤および/または気泡形成剤を使用して、混合することによっ
て製造される。
使用する増量剤が水である場合、例えば、補助剤として有機溶媒を使用するこ
とも可能である。適切な液状溶媒は実質的には以下のものである:キシレン、ト
ルエンまたはアルキルナフタレンのような芳香族化合物;クロロベンゼン、クロ
ロエチレンまたは塩化メチレンのような塩素化芳香族化合物および塩素化脂肪族
炭化水素;シクロヘキサンまたはパラフィン、例えば、石油留分、鉱油および植
物油のような脂肪族炭化水素;ブタノールまたはグリコールのようなアルコール
並びにそれらのエーテルおよびエステル;アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノンのようなケトン;ジメチルホルムア
ミドおよびジメチルスルホキシドのような強極性溶媒;並びに水である。
適切な固形担体は:例えば、アンモニウム塩、並びにカオリン、粘土、タルク
、チョーク、石英、アタパルギャイト、モンモリロナイトまたは珪藻土のような
粉砕された天然鉱物、並びに微細分割シリカ、アルミナおよびケイ酸塩のような
粉砕された合成鉱物であり;粒剤のために適切な固形担体は:例えば、方解石、
大理石、軽石、海泡石および苦灰石のような粉砕および区分された天然岩石並び
にまた無機および有機荒粉の合成顆粒、並びにまたのこ屑、ヤシ殻、トウモロコ
シ穂軸およびタバコ茎のような有機物質の顆粒であり;適切な乳化剤および/ま
たは気泡形成剤は:例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレン脂肪アルコールエーテル、例えば、アルキルアリールポリグルコールエー
テル、アルキルスルホネート、アルキルスルフェート、アリールスルホネートの
ような非イオン性およびアニオン性乳化剤、並びにタン
パク質加水分解物であり;適切な分散剤は:例えば、リグニン亜硫酸廃液および
メチルセルロースである。
カルボキシメチルセルロースのような粘着付与剤およびアラビアゴム、ポリビ
ニルアルコールおよびポリビニル酢酸のような、散剤、粒剤またはラテックスの
形態の天然および合成ポリマー、並びにセファリンおよびレシチンのような天然
リン脂質、および合成リン脂質は、製剤中で使用することができる。他の可能な
添加剤は鉱油および植物油である。
無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタンおよびプルシアンブル−のような着色
剤、並びにアリザリン染料、アゾ染料および金属フタロシアニン染料のような有
機染料、並びに鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の
塩のような微量栄養素を使用することが可能である。
製剤は一般的に、0.1〜95重量%、好適には0.5〜90重量%の活性化
合物を含有する。
雑草を防除するために、本発明による活性化合物は、そのままでかまたはそれ
らの製剤の形態で、既知の除草剤との混合物として使用することもでき、完成製
剤またはタンクミックスが可能である。
混合物のために可能な成分は、既知の除草剤、例えば、アセトクロル、アシフ
ルオフェン(−ナトリウム)、アクロニフェン、アラクロル、アロキシジン(−
ナトリウム)、アメトリン、アミドクロル、アミドスルフロン、アスラム、アト
ラジン、アジムスルフロン、ベナゾリン、ベンフレサート、ベンスルジュロン(
−メチル)、ベンタゾン、ベンゾフェナップ、ベンゾイルプロプ(−エチル)、
ビアラホス、ビフェノクス、ベロモブチド、ブロモフェノキシム、ブロモキシニ
ル、ブチラート、カ
フェンストロール、カルベタミド、クロメトキシフェン、クロラムベン、クロリ
ダゾン、クロリムロン(−エチル)、クロルニトロフェン、クロルスルフロン、
クロルトルロン、シンメチリン、シノスルフロン、クレトジム、クロジナフォプ
(−プロパルギル)、クロマゾン、クロピラリド、クロピラスルフィロン、クト
ランスラム(−メチル)、クミルロン、シアアナジン、シクロアート、シクロス
ルファムロン、シクトキシジム、シハロフォプ(−ブチル)、2,4−D、2,
4−DB、2,4−DP、デスメジファム、ジアラート、ジカムバ、ジクロフォ
プ(−メチル)、ジフェンゾキート、ジフルフェニカン、ジメフロン、ジメピペ
ラート、ジメタクロル、ジメタメトリン、ジメテナミド、ジニトラミン、ジフェ
ナミド、ジキート、ジチオピル、ジウロン、ジムロム、EPTC、エスプロカル
ブ、エタルフルラリン、エタメトスルフロン(−メチル)、エトフメサート、エ
トキシフェン、エトベンザニド、フェノキサプロペチル、フラムプロプ(−イソ
プロピル)、フラムプロプ(−イソプロピル−L、フラムプロプ(−メチル)、
フラズスルフロン、フルアジフォプ(−ブチル)、フルメツラム、フルミクロラ
ック(−ペンチル)、フルミオキサジン、フルミプロピン、フルオメツロン、フ
ルオロクロリドン、フルオログリコフェン(−エチル)、フルポキサム、フルプ
ロパシル、フルレノール、フルリドン、フルロキシピル、フルルプリミドル、フ
ルルタモン、フォメサフェン、グルフォシナート(−アンモニウム)、グリホサ
ート(−イソプロピルアンモニウム)、ハロサフェン、ハロキシフォプ(−エト
キシエチル)、ヘキサジノン、イマザメタベンズ(−メチル)、イマザメタピル
、イマザモキシ、イマザピル、イマザキン、イマゼタピル、イマゾスルフロン、
イオキシニル、イソプロパリン、イ
ソプロツロン、イソオキサベン、イソオキサフルトール、イソオキサピリフォプ
、ラクトフェン、レナジル、リヌロン、MCPA、MCPP、メフェナセット、
メタミトロン、メタザクロル、メタベンズチアズロン、メトベンズロン、メトブ
ロムロン、メトラクロル、メトスラム、メトキスロン、メトスルフロン(−メチ
ル)、メトリブジン、モリナート、モノリヌロン、ナプトアニリド、ナプロパミ
ド、ネブロン、ニコスルフロン、ノルフルラゾン、オルベンカルブ、オリザリン
、オキサジアゾン、オキシフルオルフェン、パラキート、ペンジメタリン、フェ
ンメジファム、ピペロフォス、プレチラクロル、プリミスルフロン(−メチル)
、プロメトリン、プロパクロル、プロパニル、プロパキザフォプ、プロピザミド
、プロスルフォカルブ、プロスルフロン、ピラゾラート、ピラゾスルフロン(−
エチル)、ピラゾキシフェン、ピリブチカルブ、ピリダート、ピリチオバック(
−ナトリウム)、キンクロラック、キンメラック、キザロフォプ(−エチル)、
キザトフォプ(−p−テルフリル)、リムスルフロン、セトキシジム、シマジン
、シメトリン、スルコトリオン、スルフェントラゾン、スルフォメツロン(−メ
チル)、スルホサート、テブタム、テブチウロン、テルブチラジン、テルブトリ
ン、テニルクロル、チアフルアミド、チアゾピル、チジアジミン、チフェンスル
フロン(−メチル)、チオベンカルブ、チオカルバジル、トラルコキシジム、ト
リアラート、トリアスルフロン、トリベンヌロン(−メチル)、トリクロピル、
トリジファン、トリフルラリンおよびトリフルスルフロンである。
殺菌・殺カビ剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、鳥忌避剤、植物栄養剤および
土壌構造を改良する薬剤のような既知の他の活性化合物との混
合物も可能である。
活性化合物は、そのままか、それらの製剤の形態か、或いは直ぐに使用できる
液剤、懸濁剤、乳濁剤、散剤、糊状剤および粒剤のような、それらからさらに希
釈によって製造される使用形態で使用することができる。それらは通常の方法、
例えば、加湿法、噴霧法、アトマイジング法および散乱法によって使用される。
本発明による活性化合物は植物の発芽前または発芽後に適用することができる
。それらはまた播種前に土壌中に取り込むこともできる。
活性化合物の使用量は相当広い範囲内で変えることができる。それは実質的に
、所望の効果の性質に依存する。一般的に、使用量は、土壌表面のヘクタール当
たり1g〜10kg、好適にはヘクタール当たり5g〜5kgの活性化合物であ
る。
本発明による活性化合物の製造および使用は以下の実施例から知ることができ
る。製造実施例: 実施例1 171g(0.676モル)の2−(4−シアノ−2,5−ジフルオロ−ベン
ゾイル)−酢酸エチルを最初に300mlの酢酸中に入れ、そ
して約40℃の内部温度で36.3g(0.80モル)のメチルヒドラジンを滴
下して混合する。引き続いて混合物を90℃〜100℃で約90分間加熱すると
、淡黄色の固体が沈殿する。混合物を徐々に冷却させ、次いで約2リットルの氷
水中に注ぎ込む。固体生成物を吸引濾過によって単離し、水で洗浄し、水ポンプ
真空下で乾燥する。次いでそれを600mlのジクロロメタンと撹拌し、吸引濾
過し、もう一度水ポンプ真空下で乾燥する。
この様にして125g(理論値の79%)の3−(4−シアノ−2,5−ジフ
ルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシ−1−メチル−1H−ピラゾール、融点1
98℃を得る。実施例2 47g(0.20モル)の3−(4−シアノ−2,5−ジフルオロ−フェニル
)−5−ヒドロキシ−1−メチル−1H−ピラゾールおよび350mlのN,N
−ジメチル−ホルムアミドの混合物を、55gの炭酸カリウムと混合し、50℃
で約60分間加熱する。次いで60℃〜70℃の内部温度で、100g(1.1
6モル)のクロロジフルオロメタンを約6時間掛けて導入する。引き続いて混合
物を水ポンプ真空下で濃縮し、残渣を500mlの水中に溶かす。懸濁水を2N
塩酸で酸性化し、
ジクロロメタンで抽出する。有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、
濾過する。濾液を水ポンプ真空下で濃縮し、残渣を各場合500mlの熱ヘキサ
ンで4回温浸する。合併したヘキサン区分から、溶媒を注意深く水ポンプ真空下
で留去する。
この様にして24.6g(理論値の43%)の3−(4−シアノ−2,5−ジ
フルオロ−フェニル)−5−ジフルオロ−メトキシ−1−メチル−1H−ピラゾ
ール、融点80℃を得る。
実質的にヘキサンに不溶である抽出残渣から、異性体化合物3−(4−シアノ
−2,5−ジフルオロ−フェニル)−2−ジフルオロメチル−1−メチル−ピラ
ゾール−5−オン、融点128℃、をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルに
より、ジクロロメタンを使用する)によって単離する。実施例3 室温(約20℃)で、5mlのジクロロメタン中の1.9g(12ミリモル)
の臭素の溶液を、20mlのジクロロメタン中の2.85g(10ミリモル)の
3−(4−シアノ−2,5−ジフルオロ−フェニル)−2−ジフルオロ−メチル
−1−メチル−ピラゾール−5−オンの溶液に撹拌しながら添加する。混合物約
20℃で3時間撹拌し、20mlのジ
クロロメタンで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム
水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過する。溶媒を濾液から水ポン
プ真空下で注意深く留去する。
この様にして、3.5g(理論値の96%)の4−ブロモ−3−(4−シアノ
−2,5−ジフルオロ−フェニル)−5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−1
H−ピラゾール、融点79℃を得る。実施例4 1.5g(4ミリモル)の4−ブロモ−3−(4−シアノ−2,5−ジフルオ
ロ−フェニル)−1−メチル−5−ジフルオロメトキシ−1H−ピラゾールを、
40mlのアセトニトリル中の0.5g(6ミリモル)のナトリウムメトキシド
の溶液に添加する。混合物を室温(約20℃)で16時間撹拌し、水中に注ぎ込
み、塩酸で酸性化し、沈殿した固体を濾過し、水で洗浄し、水ポンプ真空下で乾
燥する。
この様にして、1.1g(理論値の75%)の4−ブロモ−3−(4−シアノ
−2−フルオロ−5−メトキシ−フェニル)−1−メチル−5−ジフルオロメト
キシ−1H−ピラゾール、融点155℃を得る。実施例5 室温(約20℃)で、ジクロロメタン中の三臭化ホウ素の1モル液の150m
l(0.15モル)を、100mlのジクロロメタン中の4−ブロモ−3−(4
−シアノ−2−フルオロ−5−メトキシ−フェニル)−1−メチル−5−ジフル
オロメトキシ−1H−ピラゾールに添加する。反応混合物を室温で16時間撹拌
し、次いで水およびジクロロメタンと混合する。有機相を分離し、連続的に水、
飽和重炭酸ナトリウム溶液および塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、水ポンプ真空下で溶媒を除去する。得られた粗生成物を、移動相と
してジクロロメタンを使用するカラムクロマトグラフィーによって精製する。
この様にして、8.3g(理論値の46%)の4−ブロモ−3−(4−シアノ
−2−フルオロ−5−ヒドロキシーフェニル)−1−メチル−5−ジフルオロメ
トキシ−1H−ピラゾール、融点129℃を得る。実施例6 2.8g(20ミリモル)の炭酸カリウムおよび1.0g(8ミリモル)のブ
ロモアセトニトリルを、50mlのアセトニトリル中の1.9g(6.0ミリモ
ル)の4−クロロ−3−(4−シアノ−2−フルオロ−5−ヒドロキシ−フェニ
ル)−5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−1H−ピラゾールの溶液に添加す
る。反応混合物を室温(約20℃)で約16分間撹拌し、次いで水ポンプ真空下
で濃縮する。残渣を50mlの水と混合し、2N塩酸で酸性化し、ジクロロメタ
ンで抽出する。有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液および飽和塩化ナトリウム
水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過する。濾液を水ポンプ真空下
で濃縮し、残渣として得られる粗生成物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロ
メタン、シリカゲル)によって精製する。
この様にして、1.0g(理論値の47%)の5−(4−クロロ−5−ジフル
オロメトキシ−1−メチル−1H−ピラゾール−3−イル)−2−シアノ−4−
フルオロ−フェノキシアセトニトリル、融点104℃を得る。
製造実施例1〜6の方法によっておよび本発明による製造実施例の一般的説明
書に従って、例えば、以下の表にリストした式(I)で示される化合物を製造す
ることも可能である。3−シアノアリールピラゾール 表1:式(I)で示される化合物の例
実施例47として表1にリストした化合物は、例えば、以下の通りに製造する
ことができる: 室温(約20℃)で、10mlのジクロロメタン中の4.2g(26ミリモル
)の臭素の溶液を、80mlのジクロロメタン中の6.0g(23ミリモル)の
3−(4−シアノ−2,5−ジフルオロ−フェニル)−1−メチル−5−メチル
メルカプト−1H−ピラゾールの溶液に、撹拌しながら添加する。反応混合物を
室温で約6分間撹拌し、20mlのジクロロメタンで希釈し、連続的に希重亜硫
酸ナトリウム溶液、飽和重炭酸ナトリウム溶液および塩化ナトリウム溶液で洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥し、水ポンプ真空下で溶媒を除去する。
この様にして、7.0g(理論値の88.5%)の4−ブロモ−3−(4−シ
アノ−2,5−ジフルオロ−フェニル)−1−メチル−5−メチルメルカプト−
1H−ピラゾールを融点100℃の結晶性固体として得る。
実施例79として表1にリストした化合物は、例えば、以下の通りに製造する
ことができる:
2.4g(10ミリモル)の3−(4−シアノ−2,5−ジフルオロ−フェニ
ル)−5−ヒドロキシ−1−メチル−1H−ピラゾール、6.7g(30ミリモ
ル)の硫化リン(V)および50mlのキシレンの混合物を還流下で9時間加熱
する。引き続いて混合物を水ポンプ真空下で濃縮し、残渣を50mlの2N水酸
化ナトリウム水溶液と撹拌する。次いで混合物を濾過し、濾液を2N塩酸で酸性
化する。得られる結晶性生成物を吸引濾過によって単離する。
この様にして、1.6g(理論値の64%)の3−(4−シアノ−2,5−ジ
フルオロ−フェニル)−1−メチル−5−メルカプト−1H−ピラゾール、融点
137℃を得る。
実施例79として表1にリストした化合物も、例えば、以下の通りに製造する
ことができる:
−20℃で、50mlのテトラヒドロフラン中の10.9g(0.06モル)
の1−(2,5−ジフルオロ−4−シアノ−フェニル)−エタノンの溶液を、1
00mlのテトラヒドロフラン中の13.5g(0.12モル)のカリウムt−
ブトキシドの懸濁液に、約3分間掛けて滴下する。混合物を−20℃で約30分
間撹拌し、次いで4.6g(0.06モル)の二硫化炭素(CS2)と混合する
。さらに30分後、7.3g(0.12モル)の酢酸および5.6g(0.12
モル)のメチルヒドラジンを連続的に添加し、反応混合物を2時間掛けて室温ま
で加温する。次いで反応混合物250mlの氷水中に注ぎ込み、ジクロロメタン
で洗浄する。水相を塩酸を使用してpH1に調節し、ジクロロメタンで反復して
抽出する。塩酸溶液からの抽出液を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムにより乾燥し、水ポンプ真空下で溶媒を除去する。
この様にして、5.6g(理論値の37%)の3−(4−シアノ−2,5−ジ
フルオロ−フェニル)−1−メチル−5−メルカプト−1H−ピラゾールを融点
137℃の黄色の結晶性固体として得る。
実施例80として表1にリストした化合物も、例えば、以下の通りに製造する
ことができる:
80mlのN,N−ジメチル−ホルムアミド中の5g(0.02モル)の3−
(4−シアノ−2,5−ジフルオロ−フェニル)−5−メルカプト−1−メチル
−1H−ピラゾールの溶液を、8.3g(0.06モル)の炭酸カリウムと混合
し、50℃で加熱する。この温度で、約10.4g(0.12モル)のクロロジ
フルオロメタンを3時間掛けて導入する。反応が完了した後、溶媒の大部分を水
ポンプ真空下で除去し、残渣を50mlの水に溶かす。懸濁水を2N塩酸を使用
して酸性化し、ジクロロメタンで抽出する。有機相を水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、水ポンプ真空下で溶媒を除去する。
この様にして、5.2g(理論値の86%)の3−(4−シアノ−2,5−ジ
フルオロ−フェニル)−5−ジフルオロ−メチルメルカプト−1−メチル−1H
−ピラゾール、融点104℃を得る。
実施例82として表1にリストした化合物も、例えば、以下の通りに製造する
ことができる:
−5℃で、130mlのジクロロメタン中の9.9g(40ミリモル)の70
%濃度3−クロロ−過安息香酸の懸濁液を、100mlのジクロロメタン中の5
.5g(16ミリモル)の4−ブロモ−3−(4−シア
ノ−2,5−ジフルオロ−フェニル)−1−メチル−5−メチルメルカプト−1
H−ピラゾールの溶液に、撹拌しながら添加する。反応混合物を室温(約20℃
)で16時間撹拌し、沈殿した固体を濾過し、濾液を連続的にチオ硫酸ナトリウ
ム飽和溶液、重炭酸ナトリウム飽和溶液および塩化ナトリウム飽和溶液で洗浄し
、硫酸マグネシウムで乾燥し、水ポンプ真空下で溶媒を除去する。
この様にして、5.5g(理論値の91%)の4−ブロモ−3−(4−シアノ
−2,5−ジフルオロ−フェニル)−1−メチル−5−メチルスルホニル−1H
−ピラゾールを、融点176℃の結晶性固体として得る。
実施例83として表1にリストした化合物も、例えば、以下の通りに製造する
ことができる:
室温(約20℃)で、15mlのジクロロメタン中の4.8g(30ミリモル
)の臭素の溶液を、20mlのジクロロメタン中の5.1g(17ミリモル)の
3−(4−シアノ−2,5−ジフルオロ−フェニル)−5−ジフルオロ−メチル
メルカプト−1H−ピラゾールの溶液に、撹拌しながら添加する。反応混合物を
還流下で18時間加熱し、20mlの
ジクロロメタンで希釈し、連続的に希重亜硫酸ナトリウム溶液、重炭酸ナトリウ
ム飽和溶液および塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、水
ポンプ真空下で溶媒を除去する。
この様にして、5.8g(理論値の90%)の4−ブロモ−(4−シアノ−2
,5−ジフルオロ−フェニル)−5−ジフルオロメチルメルカプト−1−メチル
−1H−ピラゾール、融点100℃の結晶性固体として得る。
実施例87として表1にリストした化合物も、例えば、以下の通りに製造する
ことができる:
室温(約20℃)で、2.5g(55ミリモル)のメチルヒドラジンを、60
mlのアセトニトリル中の6.2g(22ミリモル)の1−(4−シアノ−2,
5−ジフルオロ−フェニル)−3,3−ビス−(メチルチオ)−2−プロペン−
1−オンの溶液に添加する。反応混合物を還流下で90分間加熱し、次いで氷水
中に注ぎ込む。沈殿した固体を吸引濾過し、水で洗浄し、減圧下で乾燥する。
この様にして、5.0g(理論値の86%)の3−(4−シアノ−2,5−ジ
フルオロ−フェニル)−1−メチル−5−メチルメルカプト−1
H−ピラゾール、融点118℃を得る。式(III)で示される出発物質: 実施例(III−1) 10℃〜15℃で、147g(1.46モル)のトリエチルアミンおよび17
0g(1.80モル)の塩化マグネシウム(無水)を、2リットルのアセトニト
リル中の251g(1.48モル)のモノエチルマロン酸カリウムの混合物に、
連続的に添加する。混合物を室温(約20℃)で約150分間撹拌し、次いで−
10℃〜−5℃まで冷却し、この温度で、連続的に145g(0.72モル)の
塩化4−シアノ−2,5−ジフルオロ−ベンゾイルおよび14.7g(0.14
6モル)のトリエチルアミンと混合する。次いで反応混合物を室温で約18時間
撹拌し、引き続いて濃縮する。残渣を1.2リットルのトルエンと混合し、次い
で1リットルの13%濃度塩酸と混合する。混合物を室温で3時間撹拌し、沈殿
した固体を濾過し、有機相を濾液から分離する。有機相を13%濃度塩酸で洗浄
し次いで水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過する。溶媒を濾液から水
ポンプ真空下で注意深く留去する。
この様にして、173g(理論値の95%)の3−(4−シアノ−2,5−ジ
フルオロ−フェニル)−3−オキソ−プロピオン酸エチル、融点
44℃を、鮮黄色の固体残渣として得る。実施例(III−2) 実施例(III−1)の方法およびモノエチルマロン酸カリウムの代わりにモ
ノエチルメチルマロン酸カリウムを使用して、化合物、3−(4−シアノ−2,
5−ジフルオロ−フェニル)−2−メチル−3−オキソ−プロピオン酸エチルを
、93.6%の収率で黄色の液体として得る。
1H NMR(CDCl3,d,ppm):1.20(t,3H),1.50(
d,3H),4.17(q,2H),4.32(q,1H),7.48(dd,
1H),7.73(dd,1H)。実施例(III−3) −20℃で、50mlのテトラヒドロフラン中の10.9g(0.06モル)
の1−(4−シアノ−2,5−ジフルオロ−フェニル)−エタノンの溶液を、1
00mlのテトラヒドロフラン中の13.5g(0.12モル)のカリウムt−
ブトキシドの懸濁液に、0.5時間掛けて滴
下する。混合物を−20℃で約30分間撹拌し、次いで4.6g(0.06モル
)の二硫化炭素(CS2)と混合する。さらに30分後、17.0g(0.12
モル)のヨウ化メチルを添加し、反応混合物を室温まで2時間掛けて加温する。
反応混合物を500mlの氷水中に注ぎ込み、塩酸を使用してpH1に調節し、
1500mlの酢酸エチルで抽出する。有機相を塩化ナトリウム溶液で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥し、水ポンプ真空下で溶媒を除去する。残渣として得ら
れる粗生成物を約20mlのアセトニトリルと撹拌し、沈殿した固体を濾過し、
乾燥する。
この様にして、6.9g(理論値の40%)の1−(4−シアノ−2,5−ジ
フルオロ−フェニル)−3,3−ビス−(メチルチオ)−2−プロペン−1−オ
ンを、融点188℃の鮮黄色の結晶性固体として得る。式(V)で示される出発物質: 実施例(V−1) 6.7g(56ミリモル)の塩化チオニルを、3.4g(19ミリモル)の4
−シアノ−2,5−ジフルオロ−安息香酸、30mlの四塩化炭素および一滴の
N,N−ジメチル−ホルムアミドの混合物に滴下する。次いで反応混合物を還流
下で約6時間加熱する。ガスの発生が終わった後、混合物を冷却させ、濾過する
。次いで揮発性成分を濾液から水ポンプ真空下で注意深く留去する。
この様にして、3.6g(理論値の95.5%)の塩化4−シアノ−2,5−
ジフルオロ−ベンゾイルを黄色の液体として得る。
1H NMR(CDCl3,d,ppm):7.95(dd,1H),7.54
(dd,1H)。式(VI)で示される出発物質: 実施例(VI−1) せいぜい40℃で、30mlのアセトン中の5.74g(29ミリモル)の2
,5−ジフルオロ−4−ニトロメチル−ベンゾニトリルの溶液を、100mlの
アセトン中の8.0g(50ミリモル)の過マンガン酸カリウム(乳鉢中で微細
に粉砕された)の懸濁液に滴下する。次いで反応混合物を室温(約20℃)で約
16時間撹拌し、引き続いて2N塩酸を使用して酸性化する。沈殿した二酸化マ
ンガンを濾過によって除去し、濾液を水ポンプ真空下で濃縮する。残渣を酢酸エ
チルに溶かし、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過する。濾液を濃縮
し、残渣を少量のジクロロメタンと撹拌し、吸引濾過する。
この様にして、3.4g(理論値の64%)の4−シアノ−2,5−ジフルオ
ロ−安息香酸を融点159℃の結晶性生成物として得る。
1H NMR(DMSO−D6,d,ppm):7.92(dd,1H),8.
15(dd,1H),14.10(s 幅広,1H)。実施例(VI−2) ステップ1
9.5g(50ミリモル)の2,4,5−トリフルオロ−安息香酸メチル、2
.7g(55ミリモル)のシアン化ナトリウムおよび100mlのN,N−ジメ
チル−ホルムアミドの混合物を約25℃で3日間撹拌し、引き続いて活性炭を通
して濾過する。濾液を水ポンプ真空を使用して濃縮し、残渣をシクロヘキサン/
酢酸エチル(容積:9:1)から再結する。
この様にして、4.0g(理論値の41%)の4−シアノ−2,5−ジフルオ
ロ−安息香酸メチル、融点60℃を得る。ステップ2
0.83g(4.4ミリモル)の4−シアノ−2,5−ジフルオロ−安息香酸
メチル、0.49g(4.4ミリモル)のカリウムt−ブトキシド、50mlの
ジエチルエーテルおよび10mlの水の混合物を約23℃で12時間撹拌する。
引き続いて混合物を濃塩酸を使用して酸性化し、有機相を分離し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、濾過する。溶媒を濾液から水ポンプ真空下で注意深く留去する。
この様にして、0.50g(理論値の62%)の4−シアノ−2,5−ジフル
オロ−安息香酸を、融点159℃の結晶性生成物として得る。
実施例(VI−1)または(VI−2)の方法によって、例えば、化合物5−
クロロ−4−シアノ−2−フルオロ−安息香酸(融点:147℃)および2−ク
ロロ−4−シアノ−5−フルオロ−安息香酸(融点:163℃)を製造すること
も可能である。式(VII)で示される出発物質: 実施例(VII−1) 3.7g(60ミリモル)のニトロメタンを最初に、80mlの酢酸エチルお
よび18.2g(120ミリモル)のジアザビシクロウンデセン(DBU)と一
緒に入れ、混合物を−10℃まで冷却する。次いで50mlの酢酸エチル中の8
.7g(50ミリモル)の5−クロロ−2,4−ジフルオロ−ベンゾニトリルの
溶液を滴下し、反応混合物を氷浴中で約15時間撹拌し、引き続いて2N塩酸を
使用して酸性化する。有機相を分離し、飽和塩化ナトリウム水溶液と振盪し、硫
酸マグネシウムで乾燥し、濾過する。溶媒を濾液から水ポンプ真空下で注意深く
留去する。
この様にして、9.7g(純度73.6%、即ち理論値の67%)の5−クロ
ロ−2−フルオロ−4−ニトロメチル−ベンゾニトリルを無定形の残渣として得
て、それはさらに精製することなく次の反応ステップのために使用することがで
きる。
実施例(VII−1)の方法によって、例えば、化合物2,5−ジフ
ルオロ−4−ニトロメチル−ベンゾニトリル(融点:100℃)および2−クロ
ロ−5−フルオロ−4−ニトロメチル−ベンゾニトリル(融点:35℃)を製造
することも可能である。式(X)で示される出発物質: 実施例(X−1) 5.16g(24ミリモル)の2,5−ジフルオロ−4−(1−ニトロ−エチ
ル)−ベンゾニトリルを50mlの酢酸に溶解し、混合物を還流下で8時間加熱
し、冷却後、約200mlの水中に導入する。次いで混合物をジクロロメタンで
抽出し、有機相を連続的に水、重炭酸ナトリウム飽和溶液および塩化ナトリウム
飽和溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過する。濾液を水ポンプ真空
下で濃縮し、残渣を熱n−ヘキサンで反復して抽出する。溶媒を合併抽出溶液か
ら水ポンプ真空下で注意深く留去する。
この様にして、2.72g(理論値の62%)の1−(2,5−ジフルオロ−
4−シアノ−フェニル)−エタノンを、融点42℃の無色の結晶性残渣として得
る。実施例(X−2) 200mlのN,N−ジメチル−ホルムアミド中の5.4g(0.11モル)
のシアン化ナトリウム(粉砕された)を、17.4g(0.10モル)の2,4
,5−トリフルオロ−アセトフェノンと、25℃で12時間撹拌する。混合物を
吸引濾過し、濾液を活性炭を通して濾過し、溶媒を濾液から水ポンプ真空下で注
意深く留去する。
この様にして、10.4g(理論値の57%)の1−(2,5−ジフルオロ−
4−シアノ−フェニル)−エタノンを無定形残渣として得る。
IRスペクトル:1698cm-1(CO),2240cm-1(CN)。使用実施例: 実施例A
発芽前試験
溶媒: 5重量部のアセトン
乳化剤: 1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な製剤を製造するために、1重量部の活性化合物を記載量の
溶媒と混合させ、記載量の乳化剤を添加し、この濃厚液を所望の濃度にまで水で
希釈する。
試験植物の種子を正常な土壌中に播種する。約24時間後、土壌に活性化合物
の製剤を、単位面積当たり必要な活性化合物の特定量を適用するように噴霧する
。噴霧シリーズの濃度は、活性化合物の特定の必要量
が1000リットルの水/haで適用されるように選ばれる。
3週間後、植物に対する損傷の程度を、未処理の対照の発育と比較して損傷率
%で評価する。
数値は次のように示される:
0%=効果なし(未処理の対照と同じ)
100%=全数死滅
この試験では、例えば、製造実施例3、4、7、8、10、11、12、13
および14の化合物は、メヒシバ属(Digitaria)(80−100%)
、エノコログサ属(Setaria)(70−100%)、ヒユ属(Amara
nthus)(100%)、チョウセンアサガオ属(Datura)(90−1
00%)およびナス属(Solanum)(100%)のような雑草に対して極
めて強い活性を示し、そしてそれらの幾つかは、例えば、トウモロコシコムギ(
maize)(5%)、ダイズ(soya)(0−30%)およびワタ(cot
ton)(0−30%)のような作物植物によって十分に許容される。実施例B
発芽後試験
溶媒: 5重量部のアセトン
乳化剤: 1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な製剤を製造するために、1重量部の活性化合物を記載量の
溶媒と混合させ、記載量の乳化剤を添加し、この濃厚液を所望の濃度にまで水で
希釈する。
5〜15cmの高さの試験植物に、単位面積当たりに活性化合物の特定の必要
量を適用するような方法で、活性化合物の製剤を噴霧する。噴
霧液剤の濃度は、活性化合物の特定の必要量が1000lの水/haで適用され
るように選ばれる。
3週間後、植物に対する損傷の程度を、未処理の対照の発育と比較して、損傷
率%で評価する。
数値は次のように示される:
0%=効果なし(未処理の対照と同じ)
100%=全数死滅
この試験では、20〜60g/haの適用率で、例えば、製造実施例3、4、
7、8、10、11、12、13および15の化合物は、イチビ属(Abuti
lon)(100%)、アカザ属(Chenopodium)(95−100%
)、ナス属(Solanum)(100%)、メヒシバ属(Digitaris
)(70−100%)およびエノコログサ属(Setaria)(80−100
%)のような雑草に対して極めて強い活性を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C07D 405/12 C07D 405/12
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,
CA,CN,CZ,HU,IL,JP,KR,KZ,L
K,MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SK,TR
,UA,US
(72)発明者 ロイプケ,カール―ユリウス
ドイツ連邦共和国デー―51065ケルン・リ
プニカーシユトラーセ10
(72)発明者 ドリンガー,マルクス
ドイツ連邦共和国デー―51381レーフエル
クーゼン・ブルシヤイダーシユトラーセ
154ベー
【要約の続き】
−(4−シアノ−2−フロオロ−5−アミノ−フェニ
ル)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾー
ル、1−メチル−3−(4−シアノ−2−フロオロ−5
−ヒドロキシ−フェニル)−4−クロロ−5−ジフルオ
ロメトキシ−ピラゾール、1−メチル−3−(4−シア
ノ−2−フロオロ−5−クロロ−フェニル)−4−クロ
ロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾール、1−メチル
−3−(4−シアノ−2−フロオロ−5−アミノスルホ
ニル−フェニル)−4−クロロ−5−ジフルオロメトキ
シ−ピラゾールおよび1−メチル−3−(4−シアノ−
2−フロオロ−5−フルオロスルホニル−フェニル)−
4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−ピラゾールは一
部放棄によって除かれる]で示される新規な3−シアノ
アリールーピラゾール、それらの製造方法、新規な中間
生成物並びに除草剤としての3−シアノアリールピラゾ
ールの使用に関する。