JP2000507322A - 再生ポンプ形圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 再生ポンプ形圧縮機において、インペラ（２）とこのインペラ（２）を包囲する両ハウジング半部（１）との間に存在する間隙（７）は、両ハウジング半部（１）の対応した壁範囲に設けられた周溝（９）にはめ込まれたシールバンド（８）によって密封されている。ハウジングに設けられたシールバンドによる再生ポンプ形圧縮機の機能の悪化は、シールバンド（８）が周溝（９）の円周に分布して位置する複数の個所に設けられた溝拡大部（１１）の中にはめ込まれシールバンド（８）とかみ合い結合する凝固性のコンパウンド（１０）によって固定されることによって、十分に防止される。

Description

【発明の詳細な説明】 再生ポンプ形圧縮機 本発明は請求項１の上位概念部分に記載の再生ポンプ形圧縮機に関する。 この種の再生ポンプ形圧縮機はドイツ特許出願公開第２２４４９３３号明細書 で知られている。この公知の再生ポンプ形圧縮機では、インペラとハウジングと の間に存在する間隙の平面に対して直角に延びるハウジングカバーの溝の中にシ ールバンドがはめ込まれている。このシールバンドは再生ポンプ形圧縮機を組み 立てる際にインペラ自体によってその位置に置かれる。この位置においてシール バンドは種々の方式で特に接着剤あるいはコンパウンドで固定される。この接着 剤あるいはコンパウンドはシールバンドの整列後に外から接近できる適当な貫通 開口を通して溝の中に入れられる。その際接着剤あるいはコンパウンドの一部が 溝から流出し、インペラに接着して、これによりインペラが拘束されて、再生ポ ンプ形圧縮機が始動できなくなることがある。更に再生ポンプ形圧縮機の運転中 に、接着剤あるいはコンパウンドとシールバンドの平滑な壁面との接合が剥がれ ることがある。 本発明の課題は、冒頭に述べた形式の再生ポンプ形圧縮機を、ハウジングに設 けられているシールバンドによる再生ポンプ形圧縮機の機能への影響を十分に防 止できるように改良することにある。 この課題は請求項１の特徴部分に記載の手段によって解決される。即ち周溝の 幾つかの個所にしか凝固性のコンパウンドが設けられないことによって、余分に 入れられたコンパウンドによりインペラが拘束するという危険は実質的に排除さ れる。コンパウンドとシールバンドとのかみ合い結合によって、シールバンドは 永続的に固定される。 溝拡大部が両ハウジング半部の内側面から接近できる盲孔状の拡大凹所として 形成されている場合、コンパウンドはハウジングの内側面からしかこの拡大凹所 の中に入れられないので、この拡大凹所からのコンパウンドの漏出は観察でき、 従って防止できる。 コンパウンドとシールバンドとのかみ合い結合は、シールバンドにコンパウン ドが入り込む窪みあるいはコンパウンドによって埋設される隆起部を設けること によって極めて簡単に達成できる。 少なくとも部分的にコンパウンドで充填され、これによってコンパウンドとシ ールバンドとの申し分のないかみ合い結合を生ずる孔あるいは貫通開口をシール バンドに設けると有利である。シールバンドとしてテフロン（商品名）から成る 帯材を利用すると特に有利である。 以下図面に示されている再生ポンプ形圧縮機の実施例を参照して本発明を詳細 に説明する。 図１は再生ポンプ形圧縮機における密封装置のシールバンドが固定されない部 分の断面図、 図２はシールバンドが固定される部分の断面図、および 図３は凝固性のコンパウンドが入れられた後の図２に相応した部分断面図であ る。 図面において１はハウジング半部、２は再生ポンプ形圧縮機のインペラである 。インペラ２は公知のように羽根３が置かれインペラ２のハブ４で支えられてい る基礎リング５を有している。ハウジング半部１に側溝６が形成されている。再 生ポンプ形圧縮機のハウジングはハウジング半部１とこれに対応する反対側のハ ウジング半部（図示せず）とで完全なものにされる。両ハウジング半部とインペ ラ２との間に機能条件に応じて間隙７が存在している。再生ポンプ形圧縮機の場 合、この間隙７はインペラおよびハウジングの全周にわたって延びているので、 高圧範囲から低圧範囲に向かって流れが生ずる。この流れのために再生ポンプ形 圧縮機の搬送容積が減少され、従って効率が低下する。この損失流をできるだけ 防止するために、間隙７は密封装置で密封されている。 この密封装置はシールバンド８から成っている。このシールバンド８はインペ ラ２の基礎リング５に面して各ハウジング半部１に形成されている周溝９の中に はめ込まれている。シールバンド８の固定は周溝９の円周の数個所でこの中には め込まれたコンパウンド１０で行われる。このコンパウンド１０は或る程度まで しか凝固しないが硬化しない特性を有し、即ちこのコンパウンド１０は凝固した 状態でもなお或る弾性を有する。コンパウンド１０を周溝９の中に容易にはめ込 めるようにするために、周溝９の範囲において適当な個所に盲状の溝拡大部１１ が設けられている。この溝拡大部１１の開口面１２は各ハウジング半部１の内側 面に面している。従ってコンパウンド１０はこの側からしか周溝９の中に入れら れないので、周溝９ないし盲孔状の溝拡大部１１からのコンパウンド１０の漏出 は観察でき、万一漏出してもコンパウンド１０は除去できる。 シールバンド８を周溝９の中にはめ込んだ際に盲状の溝拡大部１１に位置する シールバンド８の個所に孔１３が設けられている。コンパウンド１０を盲状の溝 拡大部１１にはめ込んだ際にその一部が孔１３の中に入り込み、これを少なくと も部分的に充填する。これによってコンパウンド１０とシールバンド８とのかみ 合い結合が生ずるので、シールバンド８はコンパウンド１０によって周溝９の中 に固定される。 ハウジング半部１とインペラ２とを組み立てる前に、シールバンド８は周溝９ の中に挿入され、コンパウンド１０が盲孔状の溝拡大部１１の中に入れられる。 コンパウンド１０は最初はまだ軟らかいので、ハウジング半部１とインペラ２と を組み立てる際、シールバンド８はこれに突き当たるインペラ２の基礎リング５ によって周溝９の中に押し込まれる。これによってシールバンド８は基礎リング ５にぴったり接する。コンパウンド１０が徐々に凝固することによって、シール バンド８はこの最適な密封位置に固定される。 インペラ２をその駆動軸上に組み立てる際に僅かに傾斜することは完全には避 けられないので、インペラ２が回転する際にふらつき運動が生ずる。この理由か らシールバンド８としてテフロン（商品名）から成る帯材を利用すると特に有利 である。即ちそのシールバンド８はふらつき運動に応じて擦り込まれるが、それ でもなお良好な密封作用が維持される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．インペラ（２）とこのインペラ（２）を包囲する２つのハウジング半部（１ ）との間に存在する間隙（７）が両ハウジング半部（１）の対応した壁範囲に設 けられた周溝（９）にはめ込まれたシールバンド（８）によって密封されている 再生ポンプ形圧縮機において、シールバンド（８）が周溝（９）の円周に分布し て位置する複数の個所に設けられた溝拡大部（１１）の中にはめ込まれシールバ ンド（８）とかみ合い結合する凝固性のコンパウンド（１０）によって固定され ていることを特徴とする再生ポンプ形圧縮機。 ２．溝拡大部が両ハウジング半部（１）の内側面から接近できる盲孔状の拡大凹 所（１１）として形成されていることを特徴とする請求項１記載の再生ポンプ形 圧縮機。 ３．シールバンド（８）に凝固性のコンパウンド（１０）とかみ合い結合する窪 み（１３）あるいは隆起部が設けられていることを特徴とする請求項１又は２記 載の再生ポンプ形圧縮機。 ４．シールバンド（８）にコンパウンド（１０）で充填される孔（１３）あるい は貫通開口が設けられていることを特徴とする請求項３記載の再生ポンプ形圧縮 機。 ５．シールバンド（８）としてテフロン（商品名）から成る帯材が使用されてい ることを特徴とする請求項１ないし４のいずれか１つに記載の再生ポンプ形圧縮 機。