JP2000506100A - パーク位置スイッチを備えた風防ワイパー用駆動装置 - Google Patents
パーク位置スイッチを備えた風防ワイパー用駆動装置Info
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、パーク位置スイッチを備えた風防ワイパー用駆動装置に関する。このパーク位置スイッチは、駆動装置(1)の底においてピン(25)に回転可能に取付けられた揺動可能な接点ブリッジ(20)を備えている。接点ブリッジ(20)の接点舌片は導電性シートメタルによって作られている。接点舌片(21,22)は曲げることによって形成されている。接点ブリッジ(20)はウォームホイール(3)上のカム(30,31)を介して操作される。このカムは接点ブリッジ(20)上の切換え舌片(27,28)と協働する。この切換え舌片も同様に、曲げることによって形成されている。この構造の利点は、接点ブリッジを容易に組み立てることができ、駆動装置の寿命の間、接点が進む距離が慣用のスイッチと比べて短くなるので、付加的な接点リベットを省略することができることにある。スイッチは好ましくは、駆動装置の底に取付けられ、更に、接触すべき接点バンクはケーシング底内で延びている。
Description
【発明の詳細な説明】
パーク位置スイッチを備えた風防ワイパー用駆動装置
本発明は請求項1の上位概念に記載した、パーク位置スイッチを備えた風防ワ
イパー用駆動装置に関する。
このような駆動装置はヨーロッパ特許出願公開第398630号公報に記載さ
れている。
接点ブリッジは摺動可能な要素として伝動装置ケーシングの蓋内に示してある
。この要素はウォームホイール上のカムによって二つの位置の間で往復摺動可能
である。そのために、接点ブリッジはウェブを備え、このウェブはケーシング蓋
のスリット内で案内されている。
この構造の場合、接点ブリッジを落下しないように保持することは困難である
。更に、接点ブリッジを相手方接点に充分に接触させるために、適当な初期荷重
を発生することに問題がある。
そこで、本発明は、接点ブリッジをケーシング内でピンに揺動可能に支承する
ことを提案する。
この構造の場合には、接点ブリッジを簡単なスナップリングによってピンに保
持することができる。更に、接点ブリッジとスナップリングの間にばねを配置す
ることにより、充分な初期荷重を発生することができる。
接点ブリッジは好ましくは薄板で作られる。この薄板を折り曲げることにより
、2つの接点舌片が形成され、この接点舌片の端縁はケーシング内の接点バンク
上を滑動する。
両接点バンクは揺動軸線に直径方向に対向して配置されている。この場合、接
点バンクは特に、揺動軸線に対してほぼ同じ距離を有する。
接点ブリッジを揺動させるために、薄板を折り曲げて2個の切換え舌片が形成
されている。この切換え舌片の折り曲げ縁部は、揺動個所を通る線上にほぼ設け
られている。この切換え舌片はワイパー伝動装置の被駆動歯車上のカムと協働す
る。切換え舌片は特に、接点舌片の間の仮想線の両側に設けられている。
特に伝動装置ケーシングが合成樹脂からなっている場合、スイッチをケーシン
グ底内または底上に配置すると有利である。その際、接触すべき接点バンクはケ
ーシング底内を案内されている。この場合、この接点バンクはケーシング底の内
面と面一である。接点バンクは一端がモータのフランジを通って案内され、他端
が伝動装置ケーシングに設けたプラグケーシング内を案内されている。揺動ピン
は合成樹脂ケーシングと一体に形成されている。
2つの図に基づいて本発明を説明する。
図1はパーク位置スイッチとそれに所属する結線を備えた駆動ユニットを示す
部分断面図兼部分平面図、そして
図2はII−II線に沿った断面図である。
図1は駆動装置の伝動装置(減速歯車装置)のカップ状のケーシング1を示し
ている。このケーシングの側方にはモータフランジ2が一体に形成されている。
カップ状ケーシング部分内にはウォームホイール3が設けられている。このウォ
ームホイールはここではあたかも透明に示してあるので、ケーシングの底が見え
る。
ウォーム歯車は被駆動軸に連結されている。この被駆動軸によって、1個また
は複数の風防ワイパーアームが振子状に駆動される。フランジ止めされた電動機
のアーマチュア軸4がフランジ2の中央を通って延びている。この場合、アーマ
チュア軸4にはウォーム5が一体成形されている。このウォームはウォームホイ
ール3の歯にかみ合っている。
電動機は直流整流子モータである。このモータは3個のブラシを備えている。
このブラシには接点バンク10,11,12を介して電流が供給される。3個の
ブラシを備えたモータは、2つの速度段I,IIでモータを運転することを可能
にする。そのために、第1のブラシは接点バンク12を介して電圧の大地電位に
常時接続されている。コレクタ上で第1のブラシに対して直径方向に対向する第
2のブラシは、他の接点バンク11を経て給電可能である。この場合、モータは
速度段Iで回転する。
第3のブラシは第3の接点バンク10を経て給電可能である。この第3のブラ
シは第2のブラシに対して所定の角度だけずらしてある。モータがこのブラシを
経て給電されると、モータは速度段IIで回転する。その際、第1の速度段Iに
おけるモータの回転数は速度段IIにおける回転数よりも低い。
図1から推察できるように、接点バンク10,11,12はケーシングの底の
中を延び、底の内面と面一になっている。
接点バンク10,11,12をケーシング内に直に配置できるようにするため
に、ケーシングを合成樹脂で製作する必要がある。そうでない場合には、接点バ
ンクを支持する適当な合成樹脂板をケーシングの底に挿入しなければならない。
接点バンク10,11,12のそれぞれの一端は、フランジ2を通ってモータ
内部に案内され、そこで適当な方法でモータのブラシに導電的に接続されている
。これはきわめて概略的に示してある。というのは、モータケーシング内への接
点バンクの案内は本発明の対象ではないからである。同じことが接点バンクの他
端についても言える。この他端はケーシングカップ1から外に向かって側方へ案
内され、場合によってはケーシング1に一体形成されたプラグケーシングまで案
内されている。これについても詳しく示していない。というのは、これは本発明
の本来の対象ではないからである。
風防ワイパーを駆動する際に、一般的に次の問題が生じる。すなわち、運転者
がワイパー装置のスイッチを切った後でも、少なくともワイパーが再び風防ガラ
スの下縁部のそのパーク位置に達するように、モータに給電すべきであるという
問題が生じる。
これを達成するために、風防ワイパー装置のための駆動装置にはいわゆるパー
ク位置スイッチが組み込まれている。運転者によって操作されるメインスイッチ
が既に“オフ”であるときにも、風防ワイパーがパーク位置に達するまで、この
パーク位置スイッチは駆動装置自体によって駆動モータに給電するように操作さ
れる。
本実施の形態の場合、スイッチは接点ブリッジ20からなっている。この接点
ブリッジはケーシング底の上方に揺動可能に支承されている。導電性である接点
ブリッジは2個の接点舌片21,22を備えている。この場合、一方の接点舌片
21は接点ブリッジの角度位置に関係なく接点バンク13に接触する。他方の接
点舌板22は接点ブリッジ20の角度位置に応じて、供給電圧の大地電位に常時
接続された接点バンク12または供給電圧のプラス電位に常時接続された他の接
点バンク14に接触する。
接点ブリッジ20は、詳しく後述するように、2個のカム30,31によって
操作される。このカムはウォームホイール3の側面から側方に、すなわち軸方向
に突出している。
駆動装置は運転者によって操作されるメインスイッチを介して給電される。こ
のメインスイッチは3つの位置A,I,IIを占めることができる切換えブリッ
ジ41を備えている。位置IIでは、切換えブリッジが電圧供給部の陽極を接点
バンク10に接続するので、モータは速度段IIで回転する。位置Iでは、切換
えブリッジ41が接点バンク11を電圧供給部の陽極に接続するので、モータは
速度段Iで回転する。
位置Aでは、切換えブリッジ41が接点バンク11を接点バンク13に接続す
る。接点ブリッジ20の角度位置に応じて、電圧供給部の陽極または大地電位に
接続される。大地電位に接続されると(これは、ワイパーがそのパーク位置にあ
る場合のみである)、モータは短絡し、風防ワイパーは駆動されない。接点ブリ
ッジ20が第2の位置にあると(この場合接点バンク14が接点バンク13に接
続されている)、モータに電圧が供給される。すなわち、ウォームホイール3上
のカム30が接点ブリッジ20を揺動させるまで、モータは回転する。それによ
って、接点バンク13と接点バンク12が接続される。
接点ブリッジ20は導電性材料製薄板からなっている。この薄板は上から見て
ほぼ十字の形をしている。十字の縦方向片23の中央には、穴24が設けられて
いる。ケーシング1の底から突出するピン25がこの穴を通過している。このピ
ン25は接点ブリッジ20の揺動軸を形成している。
縦方向片23の端部は折れ曲がっているので、接点舌片21,22が形成され
ている。この接点舌片の端縁は接点バンク12,13,14に直に載っている。
その際、慣用の接点リベットを省略することができる。なぜなら、本発明によ
る構造によって、駆動装置の寿命内で接点が進む距離が、従来の構造と比べて大
幅に短いからである。
舌片21,22の折れ曲がり縁部は、接点ブリッジ20の揺動軸線周りの仮想
円に対して接線方向に延びている。
十字形の接点ブリッジ20の横方向片26は揺動軸線周りの部分円として形成
されている。この場合、端部は同様に折れ曲がっており、切換え舌片27,28
を形成している。この切換え舌片はウォームホイール3上のカム30,31と協
働する。切換え舌片27,28の折れ曲がり縁部はほぼ、揺動軸線を通る仮想線
に沿って延びている。接点ブリッジの寸法とカム30,31の配置は、所属の切
換え舌片27,28を押しのける際にその都度一方のカム30,31が接点ブリ
ッジ20を揺動させ、その都度他方の切換え舌片28,27が他方のカム31,
30の運動軌道内に達するように選定されている。それによって、ウォームホイ
ール3の回転の度に、接点ブリッジ20は往復揺動する。
ピン25における接点ブリッジ20の固定はスナップリング33によって行わ
れる。スナップリング33と接点ブリッジ20との間には、コイルばね34(ま
たは渦巻きばね)が設けられている。このばねにより、接点舌片21,22は所
属の接点バンクに押し付けられる。この実施の形態では接点ブリッジ21,22
のてこの長さが同じであるので、同じ大きさの接触力が生じる。
パーク位置スイッチの作用を説明するために、モータは速度段IIで運転され
ると仮定する。その際、ウォームホイール3は矢印35の方向に回転する。その
時、切換えカム31は接触ブリッジ20を実線で示した位置に押し、切換え舌片
28のそばを通過する。運転者がメインスイッチを操作し、切換えブリッジ41
を位置Aにもたらすと、導電路を経て、すなわち電流供給部の陽極、接点バンク
14、接点ブリッジ20、接点バンク13、位置Aの切換えブリッジ41および
接点バンク11を経て、モータに給電される。それによって、モータは切換え段
Iで運転される。その結果、切換えカム30がその運動軌道内にある切換え舌片
27に接触するまで、ウォームホイール3は更に矢印35の方向に移動する。
ウォームホイール3のこの位置はそのパーク位置の直前の風防ワイパーの位置
に相当する。更に回転すると、接点ブリッジ20は図1において時計回りに揺動
し、接点舌片22が接点バンク14から離れ、モータの給電が中断される。駆動
装置に蓄えられた運動エネルギーに基づいて、モータは更に回転する。それによ
って、接点ブリッジ20が更に揺動し、切換え舌片22が接点バンク12に接触
する。従って、短絡が生じ、モータはジェネレータとして作動し、それによって
急速に制動される。
この位置では、切換えカム31は一点鎖線で示した切換え舌片28の直前にあ
る。モータに新たに給電すると、接点ブリッジ20が後退するので、電動機のス
イッチが切られ、風防ワイパーがまだその揺動範囲内にあるときは、メインスイ
ッチ40を開放した後でも、ワイパーがそのパーク位置に達するまで、給電を行
うことができる。
従って、この種のパーク位置スイッチは、例えば雪が風防ガラス上に積もり、
ワイパーをそのパーク位置にもたらすことができないときに生じる問題を解決す
る。従来のスイッチは、モータが回転しつづける間ワイパーアームが負荷され、
パーク位置スイッチの操作によってモータのスイッチが切れるや否や、ワイパー
に蓄えられた応力がモータを逆回転させ、それによってモータに新たに給電され
る。
これは本発明のパーク位置スイッチでは起こらない。なぜなら、この場合、矢
印35の方向と反対方向に回転するカム30が接点ブリッジだけから離れ、再び
切換えないからである。
一方の接点バンクから他方の接点バンクに交替する接点舌片の縁部がケーシン
グの合成樹脂に食い込まないようにするために、両接点バンクの間において接点
舌片の運動軌道に沿って、他方の接点バンクに対して絶縁されたスライダが挿入
されている。スライダと接点バンクの間の間隔を、接点バンクの端縁の縦方向長
さよりも短く選定すると、接点バンクは少なくとも一部が常に接点バンクまたは
スライダに載る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.パーク位置スイッチを備えた風防ワイパー用駆動装置であって、パーク位置 スイッチがケーシングまたはケーシング蓋内に固定された接点と、ケーシング 内において2つの位置の間で相対的に位置調節可能な接点ブリッジ(20)と を備え、接点ブリッジが駆動装置の駆動歯車(3)に設けたカムを介して位置 調節可能である、風防ワイパー用駆動装置において、接点ブリッジ(20)が ケーシングまたはケーシング蓋内で揺動可能にピン(25)に支承されている ことを特徴とする駆動装置。 2.接点ブリッジ(20)が薄板によって一体に形成され、この薄板を垂直に折 り曲げて2つの接点舌板(21,22)が形成され、折り曲げ縁部が揺動軸線 周りの仮想円に対してほぼ接線方向に設けられていることを特徴とする請求項 1記載の駆動装置。 3.接点ブリッジ(20)を折り曲げて2つの切換え舌片(27,28)が形成 され、両切換え舌片が仮想接続線の両側で接点舌片の間に設けられていること を特徴とする請求項1または2記載の駆動装置。 4.切換え舌片の折り曲げ縁部が接点ブリッジ(20)の揺動軸線を通る仮想線 上にあることを特徴とする請求項4記載の駆動装置。 5.揺動ピン(25)が駆動装置のケーシングに一体に形成され、接点ブリッジ に接触する接点バンクがケーシングの底に延設されていることを特徴とする請 求項1〜4のいずれか一つに記載の駆動装置。 6.接点舌片(21,22)の端縁がケーシング内の接点バンクに直接載ること を特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の駆動装置。 7.接点ブリッジ(20)がスナップリング(33)によってピン(25)上に 保持され、スナップリング(33)と接点ブリッジ(20)の間に、コイルば ね(34)または渦巻きばねまたは弾性的な要素がピン(25)と同軸に配置 されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の駆動装置。
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