JP2000357562A - 半嵌合防止コネクタ - Google Patents

半嵌合防止コネクタ

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JP2000357562A JP11165538A JP16553899A JP2000357562A JP 2000357562 A JP2000357562 A JP 2000357562A JP 11165538 A JP11165538 A JP 11165538A JP 16553899 A JP16553899 A JP 16553899A JP 2000357562 A JP2000357562 A JP 2000357562A
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    • HELECTRICITY
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    • H01R13/641Means for preventing incorrect coupling by indicating incorrect coupling; by indicating correct or full engagement

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  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半嵌合防止コネクタにおけるスライダーとハ
ウジングとの過大な衝突を防止し、衝突に起因する不快
な衝突音や衝撃振動を低減する。 【解決手段】 半嵌合防止コネクタ200 には、雄型コネ
クタ1のハウジング3内に収容した圧縮バネ9の反発力
でコネクタ相互の中途嵌合状態を防止すると共に、雌型
コネクタ2との嵌合時に圧縮バネ9と協動してハウジン
グ3内に設けられたロックアーム6を雌型コネクタ2の
ハウジング21に対して係止状態に保持可能なロック位置
と非ロック位置との間を移動するスライダー10が収容さ
れる。ロックアーム6には圧縮バネ9の反発力に抗して
スライダー10をロック位置に係止するロック用突起40が
設けられると共に、スライダー10の係合部51と当接する
ロック用突起40にはスライダー10の衝突力を分散させる
傾斜面が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相互に嵌合接続さ
れる一組のコネクタの少なくとも一方のコネクタに装着
されたスライダーが付勢手段の反発力により中途嵌合状
態を確実に防止すると共に、相手コネクタとの嵌合ロッ
クを確実に行うための半嵌合防止コネクタに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】通常、自動車等の車両には、様々な電子
機器が搭載されており、当然のことながらワイヤハーネ
ス等を構成する各種電線の接続端部には様々な構成の雌
雄コネクタが使用されている。この雌雄コネクタの中途
嵌合状態を検知できる半嵌合防止コネクタに関しても種
々なものが使用されており、例えば、実開平5−819
67号公報等に開示されている半嵌合防止コネクタが知
られている。
【0003】この半嵌合防止コネクタは、複数のピンコ
ンタクトを内部に列設したピン側コネクタと、複数のソ
ケットコンタクトを内部に列設したソケット側コネクタ
とから構成されており、雌側コネクタのハウジング外側
には、可動カバーが前後に移動可能に覆っている。この
可動カバーの両側部には、バネ収容部が付設され、その
内部には前後方向にバネ部材が収容されている。しか
し、この半嵌合防止コネクタでは、バネ部材の反発力で
中途嵌合を防止することはできるが、双方のコネクタを
嵌合する際に可動カバーの両側面をもって嵌合しようと
すると、可動カバーが動かなくなり、嵌合時の作業性が
悪いという問題があった。
【0004】そこで、本出願人は、上記問題を解決する
半嵌合防止コネクタを各種提案している。図6乃至図9
は、本願出願人が特開平10−289756号公報に開
示した半嵌合防止コネクタ100を示している。この半
嵌合防止コネクタ100は、図6に示すように、相互に
嵌合接続される一組の雄・雌型コネクタ1A,2から構
成されている。
【0005】雄型コネクタ1Aは、ハウジング3A内に
所定数(図示例では、2個)のソケットコンタクト31
を収容保持する端子収容室17を備えた内側ハウジング
3aを有している。また、内側ハウジング3aの上部に
は、後述するスライダー10Aを摺動可能に収容するた
めのスライダー収容部4と、該スライダー収容部4を形
成すると共に内側ハウジング3aを適宜な空間を介して
外側から覆うように形成された外側ハウジングであるフ
ード部19が形成されている。
【0006】前記フード部19の内壁には、雌型コネク
タ2側の後述するサイドリブ27を嵌挿するサイドリブ
受け部19aが嵌合方向に沿って延設されている。又、
前記スライダー収容部4の両側端には、スライダー本体
11の両側部を案内するガイド溝5が設けられていると
共に、該ガイド溝5の後端に筒状のバネ収容部3cが設
けられている。前記スライダー収容部4の中央には、嵌
合方向に沿って延出すると共に先端の自由端部側が上下
方向に変位可能な可撓性を有する片持ち型のロックアー
ム6が一体的に設けられている。
【0007】このロックアーム6は、その上部に傾斜面
7bを有するロック用突起7を備え、その先端下部には
後述する雌形ハウジング21に係止される係合突起であ
るハウジングロック8が設けられている。また、ハウジ
ングロック8に対峙した上部には、ロックアーム6自体
の変位を阻止するための変位防止突起8aが一体形成さ
れている。そして、このロックアーム6の両側に、後述
するスライダー10Aの当接突起14を挿入するための
側方空間4aが設けられている。
【0008】また、図6に示すように、前記スライダー
10Aは、前方下部の両端部に一対の当接突起14を備
え、片持ち型の可撓性を有するスライダーアーム12
が、スライダー本体11内の略中央に位置して設けられ
ている。また、スライダー10Aは、嵌合解除時に操作
する押圧部15と、スライダーアーム12と押圧部15
に跨って設けられたスライド溝13と、下部後端の両側
にバネ部材である一対の圧縮バネ9,9を保持する一対
のバネ受け部16とを備えている。
【0009】また、図7に示した雌型コネクタ2は、所
定数(図示例では、2個)のピンコンタクト32を嵌入
する透孔である端子収容室29を備え、前方に開口した
ハウジング挿入口26を備えている。また、そのハウジ
ング21上の一面にコネクタ嵌合時にスライダー10A
の当接突起14に当接する一対のストッパ突起22と、
該ストッパ突起22,22間に装備されて進入してくる
雄型コネクタ1A側のロックアーム6を撓ませるための
傾斜面を有すると共に前記ハウジングロック8を係止す
る係合突起23とを備えている。更に、前記ハウジング
21のハウジング挿入口26の図中下方側には、他部材
への取り付け用のブラケット28が設けられている。
【0010】そこで、先ず図7に示したように雄型コネ
クタ1A前方からスライダー収容部4内に圧縮バネ9を
バネ受け部16に保持したスライダー10Aが押し込ま
れると、スライダー本体11がガイド溝5内を後方に移
動する。この時、スライダーアーム12下端に設けられ
た当接突起14がロックアーム6の両側に設けられた側
方空間4a内に配置される。
【0011】そして、バネ収容部3c内に圧縮バネ9が
収容されると共に、スライド溝13内にロック用突起7
が嵌まり込むことで、スライダー10Aは、ロック位置
と非ロック位置との間を移動可能にハウジング3Aに保
持される。スライダー10Aの非ロック位置とは、前記
ロックアーム6の相手側ハウジングに対する係脱時の撓
み変形を許容するロックアーム基端側の位置であり、ま
た、ロック位置とは、ロックアーム6の撓み変形を拘束
するロックアーム先端側の位置である。
【0012】スライダー装着状態では、図7に示したよ
うに、付勢手段である前記圧縮バネ9の反発力によって
スライダー10Aは前方(即ち、ロック位置側)に付勢
されており、スライド溝13の後端13aがスライド溝
13内のロック用突起7に係止されると共に、ロックア
ーム6先端の変位防止突起8aがスライダー10Aの変
位防止部11aに当接することでロックアーム6の上方
への撓み変位が阻止される。
【0013】その後、雄型コネクタ1Aには、ソケット
コンタクト31がハウジング3Aの後端に開口した端子
挿入室17内に挿入され、該端子挿入室17内に形成さ
れたハウジングランスに係止される。又、雌型コネクタ
2には、ピンコンタクト32がハウジング21の後端に
開口した端子収容室29内に挿入され、該端子収容室2
9内に形成されたハウジングランスに係止される。
【0014】次に、図8に示したように、雄・雌型コネ
クタ1A,2相互の嵌合操作を開始すると、雌型コネク
タ2のストッパ突起22が雄型コネクタ1Aのロックア
ーム6両側の側方空間4a(図6参照)内に挿入され、
該ストッパ突起22がスライダー10Aの当接突起14
に当接し、雌型コネクタ2を押し込むことで、圧縮バネ
9の圧縮に伴う反発力が発生する。
【0015】そして、さらに嵌合操作が進むことで圧縮
バネ9に抗してスライダー10Aが後方(図8中、右
方)に押し込まれ、ロックアーム6先端のハウジングロ
ック8が雌型コネクタ2の係合突起23に当接する。仮
に、この中途嵌合状態で押し込み動作を停止すると、圧
縮バネ9の反発力で嵌合方向とは逆の離脱方向に双方の
雄・雌型コネクタ1A,2が押し戻され、中途嵌合状態
を容易に検知することができる。
【0016】次に、図9に示したように、さらに嵌合操
作が進むと、スライダー10Aのスライダーアーム12
がロック用突起7の斜面7bにより上方に撓まされるこ
とでストッパ突起22とスライダー10Aの当接突起1
4との当接状態が解除される。そして、ロックアーム6
先端のハウジングロック8が係合突起23を乗り越えて
係止される一方で、ストッパ突起22との当接状態を解
除されたスライダーアーム12が圧縮バネ9の付勢力
で、ロック位置に復帰する。
【0017】図9に示すように、圧縮バネ9の付勢力で
ロック位置にスライダー10Aが復帰すると、スライダ
ー10Aの変位防止部11aがロックアーム6の変位防
止突起8aに当接する。これにより、ロックアーム6の
撓み変形が拘束されて、ロックアーム6と係合突起23
との係合状態の解除がスライダー10Aによって防止さ
れる二重ロック状態となる。このように、スライダー1
0Aによってロックアーム6の係合解除が防止される状
態では、雌雄コネクタが完全嵌合状態となり、双方のコ
ンタクト30,31が完全に接続状態となる。この完全
嵌合状態は、ロックアーム6のハウジングロック8が係
合突起23を乗り越えるときの節度感によって検知する
ことができると共に、復帰したスライダー10Aの位置
を目視することで容易に確認することができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た半嵌合防止コネクタ100の場合、ロックアーム6上
に形成されるロック用突起7の当接面7aは、図9に示
すように、スライダー10Aがロック位置に復帰する際
に該スライダー10Aのスライド溝13の後端13aに
当接してスライダー10Aの前方への変位を規制する。
そこで、スライダー10Aの圧縮バネ9による復帰力の
全てが、スライダー10Aとハウジング3Aのロック用
突起7との間の衝突力Fとなり、ロック用突起7には過
大な力が作用してしまうと共に、スライダー10Aの復
帰動作時にはスライダー10Aとロック用突起7との衝
突による大きな衝突音や衝撃振動が生じ、不快であると
いう問題があった。
【0019】そこで、本発明の目的は上記課題を解消す
ることにあり、スライダーの復帰動作時におけるスライ
ダーとハウジングとの過大な衝突を防止し、衝突に起因
する不快な衝突音や衝撃振動を低減することができる良
好な半嵌合防止コネクタを提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、一
方のコネクタのハウジング内に配設した付勢手段による
嵌合解除方向の付勢力でコネクタ相互の中途嵌合状態を
防止すると共に、他方のコネクタとの嵌合時に前記付勢
手段と協動して前記ハウジング内に設けられたロックア
ームを前記他方のコネクタのハウジングに対して係止状
態に保持可能なロック位置と非ロック位置との間を移動
するスライダーが収容されている半嵌合防止コネクタで
あって、前記ロックアームには、前記付勢手段の付勢力
に抗して前記スライダーを前記ロック位置に係止するロ
ック用突起が設けられると共に、互いに当接する前記ス
ライダーの係合部及び前記ロック用突起の少なくとも一
方には、前記スライダーの衝突力を分散させる傾斜面が
形成されていることを特徴とする半嵌合防止コネクタに
より達成される。
【0021】上記構成によれば、コネクタ嵌合時にスラ
イダーが付勢手段の付勢力で非ロック位置からロック位
置に復帰する際、該スライダーの係合部はロックアーム
上のロック用突起に衝突するが、この時のスライダー移
動方向の衝突力は傾斜面によって垂直抗力と摩擦力に分
散される。そこで、スライダーの係合部がロック用突起
に衝突する際の衝突力は、傾斜面により弱められ、ロッ
ク用突起に過大な力が作用するのを防止できると共に、
衝突による大きな衝突音や衝撃振動を低減することがで
きる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の一実施形態に係る半嵌合防止コネクタを詳細に説明す
る。図1は本発明の一実施形態に係る半嵌合防止コネク
タの分解斜視図、図2及び図3は図1に示した半嵌合防
止コネクタの組立手順を説明する為の縦断面図、図4は
図2のX部分における要部拡大図、図5は図1に示した
半嵌合防止コネクタの嵌合完了状態を示す縦断面図であ
る。
【0023】本実施形態の半嵌合防止コネクタ200
は、図6に示した半嵌合防止コネクタ100と同様に、
相互に嵌合接続される一組の雄・雌型コネクタ1,2か
ら構成されている。前記雄型コネクタ1は、図1に示す
ように、ハウジング3内に所定数(本実施形態では、2
個)のソケットコンタクト31を収容保持する端子収容
室17を備えた内側ハウジング3aを有している。ま
た、内側ハウジング3aの上部には、スライダー10を
摺動可能に収容するためのスライダー収容部4と、該ス
ライダー収容部4を形成すると共に内側ハウジング3a
を適宜空間を介して外側から覆うように形成された外側
ハウジングであるフード部19が形成されている。
【0024】前記フード部19の内壁には、図2に示す
ように、雌型コネクタ2側の後述するサイドリブ27を
嵌挿するサイドリブ受け部19aが嵌合方向に沿って延
設されている。又、前記スライダー収容部4の両側端に
は、スライダー本体11の両側部を案内するガイド溝5
が設けられていると共に、該ガイド溝5の後端に筒状の
バネ収容部3cが設けられている。前記スライダー収容
部4の中央には、嵌合方向に沿って延出すると共に先端
の自由端部側が上下方向に変位可能な可撓性を有する片
持ち型のロックアーム6が一体的に設けられている。
【0025】このロックアーム6は、その上部にロック
用突起40を備え、その先端下部には雌形ハウジング2
1に係止される係合突起であるハウジングロック8が設
けられている。また、ハウジングロック8に対峙した上
部には、ロックアーム6自体の変位を阻止するための変
位防止突起8aが一体形成されている。そして、このロ
ックアーム6の両側に、スライダー10の当接突起14
を挿入するための側方空間4aが設けられている。
【0026】また、図1及び図2に示すように、前記ス
ライダー10は、前方下部の両端部に一対の当接突起1
4を備え、片持ち型の可撓性を有するスライダーアーム
12が、スライダー本体11内の略中央に位置して設け
られている。また、スライダー10は、嵌合解除時に操
作する押圧部15と、スライダーアーム12と押圧部1
5に跨って設けられたスライド溝13と、該スライド溝
13の後端部に位置する係合部51と、下部後端の両側
にバネ部材である一対の圧縮バネ9,9を保持する一対
のバネ受け部16とを備えている。尚、図1に示した雌
型コネクタ2は、図6に示した半嵌合防止コネクタ10
0における雌型コネクタ2と全く同一の構成であるの
で、同符号を付して詳細な説明を省略する。
【0027】前記ロック用突起40は、図3に示すよう
に、付勢手段としての前記圧縮バネ9,9の付勢力に抗
してスライダー10の前方への変位を規制し、該スライ
ダー10をロック位置に係止する当接面41と、前記ス
ライダーアーム12を上方に撓ませることでストッパ突
起22とスライダー10の当接突起14との当接状態を
解除する斜面44とを備えている。
【0028】前記スライダー10の係合部51と当接す
る当接面41は、図4に示すように、スライダー10の
衝突力を分散させる傾斜面として形成されており、ロッ
クアーム6の上面に対して角度θの傾斜角度を有する。
又、当接面41の上端には、該当接面41に衝突した係
合部51が当接面41上を滑動してロック用突起40か
ら外れてしまうのを防止するオーバーハング部43を備
えている。
【0029】そこで、先ず雄型コネクタ1前方からスラ
イダー収容部4内に圧縮バネ9をバネ受け部16に保持
したスライダー10が押し込まれると、スライダー本体
11がガイド溝5内を後方に移動し、スライダーアーム
12下端に設けられた当接突起14がロックアーム6の
両側に設けられた側方空間4a内に配置される。そし
て、バネ収容部3c内に圧縮バネ9が収容されると共
に、スライド溝13内にロック用突起40が嵌まり込む
ことで、スライダー10は、ロック位置と非ロック位置
との間を移動可能にハウジング3に保持される。スライ
ダー10の非ロック位置とは、前記ロックアーム6の相
手側ハウジングに対する係脱時の撓み変形を許容するロ
ックアーム基端側の位置であり、また、ロック位置と
は、ロックアーム6の撓み変形を拘束するロックアーム
先端側の位置である。
【0030】スライダー装着状態では、図2に示したよ
うに、前記圧縮バネ9の反発力によってスライダー10
は前方(即ち、ロック位置側)に付勢されており、該ス
ライダー10の係合部51がスライド溝13内のロック
用突起40に係止されると共に、ロックアーム6先端の
変位防止突起8aがスライダー10の変位防止部11a
に当接することでロックアーム6の上方への撓み変位が
阻止される。
【0031】次に、図3に示したように、雄・雌型コネ
クタ1,2相互の嵌合操作を開始すると、雌型コネクタ
2のストッパ突起22が雄型コネクタ1のロックアーム
6両側の側方空間4a(図1参照)内に挿入され、該ス
トッパ突起22がスライダー10の当接突起14に当接
し、雌型コネクタ2を押し込むことで、圧縮バネ9の圧
縮に伴う反発力が発生する。
【0032】そして、さらに嵌合操作が進むことで圧縮
バネ9に抗してスライダー10が後方(図3中、右方)
に押し込まれ、ロックアーム6先端のハウジングロック
8が雌型コネクタ2の係合突起23に当接する。仮に、
この中途嵌合状態で押し込み動作を停止すると、圧縮バ
ネ9の反発力で嵌合方向とは逆の離脱方向に双方の雄・
雌型コネクタ1,2が押し戻され、中途嵌合状態を容易
に検知することができる。
【0033】次に、さらに嵌合操作が進むと、スライダ
ー10のスライダーアーム12がロック用突起40の斜
面44により上方に撓まされることでストッパ突起22
とスライダー10の当接突起14との当接状態が解除さ
れる。そして、ロックアーム6先端のハウジングロック
8が係合突起23を乗り越えて係止される一方で、スト
ッパ突起22との当接状態を解除されたスライダーアー
ム12が圧縮バネ9の付勢力で、ロック位置に復帰す
る。
【0034】この時、ロック位置に復帰するスライダー
10は、前記係合部51が前記ロックアーム6上に形成
されるロック用突起40の当接面41に衝突するが、こ
の時のスライダー移動方向の衝突力Fは傾斜面とされた
当接面41によって垂直抗力(当接面41に直交する
力)f3 と摩擦力(当接面41に沿う方向の力)f2 に
分散される。
【0035】そこで、スライダー10の係合部51がロ
ック用突起40に衝突する際の衝突力は、傾斜面である
当接面41により弱められ、ロック用突起40に過大な
力が作用するのを防止できると共に、衝突による大きな
衝突音や衝撃振動を低減することができる。
【0036】尚、本実施形態における前記当接面41の
上端には、オーバーハング部43が形成されており、該
当接面41に衝突した係合部51が当接面41上を滑動
してロック用突起40から外れてしまうのを防止してい
る。但し、このオーバーハング部43は必須ではなく、
ロック用突起40の突起高さや、スライダー10の上方
クリアランスの最適化等により、省略することができ
る。
【0037】そして、前記スライダー10は、図5に示
したように、係合部51がロック用突起40の当接面4
1に当接して前方への変位が規制され、雄・雌型コネク
タ1,2相互の嵌合が完了する。従って、本実施形態の
半嵌合防止コネクタ200によれば、嵌合操作時のスラ
イダー10の圧縮バネ9による復帰力の全てが、スライ
ダー10とハウジング3のロック用突起40との間の衝
突力Fとはならず、ロック用突起40には過大な力が作
用しないと共に、スライダー10の復帰動作時にはスラ
イダー10とロック用突起40との衝突による大きな衝
突音や衝撃振動が生じることはない。
【0038】尚、本発明の半嵌合防止コネクタにおける
ハウジング、スライダー及びロック用突起等の構成は、
上記実施形態の構成に限定されるものではなく、本発明
の趣旨に基づいて種々の形態を採りうることは言うまで
もない。例えば、上記実施形態におけるロック用突起4
0の当接面41は、図4に示したように、ロックアーム
6の上面に対する傾斜角度θが鋭角となる傾斜面として
形成されているが、この傾斜角度θが鈍角となるような
オーバーハングの当接面とすることもできる。この場
合、当接面に衝突した係合部は当接面上をロック用突起
の基部側へ滑動することができるので、ロック用突起か
ら外れることはない。
【0039】又、上記実施形態においては、ロック用突
起40の当接面41を傾斜面としたが、スライダーの係
合部を傾斜面とすると共にロック用突起の先端に滑らか
な断面円弧状の摺接面を形成したり、スライダーの係合
部及びロック用突起の両方に傾斜面を形成しても良い。
【0040】
【発明の効果】本発明の半嵌合防止コネクタによれば、
コネクタ嵌合時にスライダーが付勢手段の付勢力で非ロ
ック位置からロック位置に復帰する際、該スライダーの
係合部はロックアーム上のロック用突起に衝突するが、
この時のスライダー移動方向の衝突力は傾斜面によって
垂直抗力と摩擦力に分散される。そこで、スライダーの
係合部がロック用突起に衝突する際の衝突力は、傾斜面
により弱められ、ロック用突起に過大な力が作用するの
を防止できると共に、衝突による大きな衝突音や衝撃振
動を低減することができる。従って、スライダーの復帰
動作時におけるスライダーとハウジングとの過大な衝突
を防止し、衝突に起因する不快な衝突音や衝撃振動を低
減することができる良好な半嵌合防止コネクタを提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る半嵌合防止コネクタ
の分解斜視図である。
【図2】図1に示した半嵌合防止コネクタの組立手順を
説明する為の縦断面図である。
【図3】図1に示した半嵌合防止コネクタの組立手順を
説明する為の縦断面図である。
【図4】図2のX部分における要部拡大図である。
【図5】図1に示した半嵌合防止コネクタの嵌合完了状
態を示す縦断面図である。
【図6】従来の半嵌合防止コネクタの分解斜視図であ
る。
【図7】図6に示した半嵌合防止コネクタの組立手順を
説明する為の縦断面図である。
【図8】図6に示した半嵌合防止コネクタの嵌合途中の
状態を示す縦断面図である。
【図9】図6に示した半嵌合防止コネクタの嵌合完了状
態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 雄型コネクタ 2 雌型コネクタ 3 ハウジング 6 ロックアーム 9 圧縮バネ 10 スライダー 10a 先端側当接部 11 スライダー本体 12 スライダーアーム 40 ロック用突起 41 当接面 43 オーバーハング部 51 係合部 200 半嵌合防止コネクタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方のコネクタのハウジング内に配設し
    た付勢手段による嵌合解除方向の付勢力でコネクタ相互
    の中途嵌合状態を防止すると共に、他方のコネクタとの
    嵌合時に前記付勢手段と協動して前記ハウジング内に設
    けられたロックアームを前記他方のコネクタのハウジン
    グに対して係止状態に保持可能なロック位置と非ロック
    位置との間を移動するスライダーが収容されている半嵌
    合防止コネクタであって、 前記ロックアームには、前記付勢手段の付勢力に抗して
    前記スライダーを前記ロック位置に係止するロック用突
    起が設けられると共に、 互いに当接する前記スライダーの係合部及び前記ロック
    用突起の少なくとも一方には、前記スライダーの衝突力
    を分散させる傾斜面が形成されていることを特徴とする
    半嵌合防止コネクタ。
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