JP2000351625A - Mn−Znフェライトの製造方法 - Google Patents

Mn−Znフェライトの製造方法

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JP2000351625A
JP2000351625A JP2000007818A JP2000007818A JP2000351625A JP 2000351625 A JP2000351625 A JP 2000351625A JP 2000007818 A JP2000007818 A JP 2000007818A JP 2000007818 A JP2000007818 A JP 2000007818A JP 2000351625 A JP2000351625 A JP 2000351625A
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Osamu Yamada
修 山田
Koji Honda
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俊治 川崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Mn −Zn フェライト焼成体の屑の再生利用
を可能にする。 【解決手段】 Mn −Zn フェライトの焼成体を粉砕し
て得た粉末を再利用して、Fe2O3 44.0〜50.0 mol%、Zn
O 4.0〜26.5 mol%、 TiO2 およびSnO2のうちの1種ま
たは2種 0.1〜8.0mol%、残部 MnOからなり、さらに所
望により CuO 0.1〜16.0 mol%を含むように成分調整を
行い、この成分調整を終えた混合粉末を用いて成形およ
び焼成を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟磁性を有する酸
化物磁性材料特にMn −Zn フェライトの製造方法に係
り、より詳しくは焼成体の屑の再生利用を可能にするM
n −Zn フェライトの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】軟磁性を有する代表的な酸化物磁性材料
としては、Mn −Zn フェライトがあり、従来よりスイ
ッチング電源トランス、フライバックトランス、偏向ヨ
ークなどに用いられる低損失材、各種インダクタンス素
子、EMI対策用インピーダンス素子、電波吸収材等と
して多用されている。このMn −Zn フェライトは、従
来一般には50 mol%よりも多いFe2O3 、平均的には52〜
55 mol%のFe2O3 と、10〜24 mol%の ZnOと、残部 MnO
とを含有する基本成分組成を有しており、通常は、Fe2O
3 、ZnO 、MnO の各原料粉末を所定の割合で混合した
後、仮焼、粉砕、成分調整、造粒、成形等の各工程を経
て所定の形状とし、しかる後、窒素を流すことにより酸
素濃度を大幅に下げた還元性雰囲気中で、1200〜1400℃
に3〜4時間保持する焼成処理を行って製造されてい
る。
【0003】ここで、上記焼成工程で還元性雰囲気とす
る理由は、50 mol%以上となる多量のFe2O3 を含んでい
ることから、大気中で焼成すると十分に緻密化が進ま
ず、良好な軟磁性が得られなくなるためである。また、
Fe3+ の還元で生成するFe2+は正の結晶磁気異方性を
有し、Fe3+ の負の結晶磁気異方性を打ち消して軟磁性
を高める効果があるが、大気中で焼成したのでは、この
ような還元反応によるFe2+ の生成も期待できなくなる
ためである。なお、上記粉砕工程においては、平均粒子
径がおよそ 1.0〜1.4 μmとなるように粉砕を行ってい
るが、これは、1.4 μmより大きいと焼成時に所望の密
度が得られず、一方、 1.0μmより小さいと粉体の扱い
が困難になるためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したM
n −Zn フェライトの製造においては、各工程で余剰、
不良等の理由で多くの屑が発生するが、成形以前の工程
で発生する廃材については、その再生利用に特別の問題
はないが、焼成工程で寸法不良、ひび割れ、欠け等の欠
陥を生じてスクラップとなる焼成体の屑については、後
述の理由により再生利用することは困難で、そのまま破
棄されるのが現状である。
【0005】ここで、焼成体の屑の再生利用が困難にな
る理由を説明すると、Mn −Zn フェライトの焼成過程
は、その構成イオンの中で最も拡散速度の遅い酸素イオ
ンの空孔濃度に律速される。これを支配する因子は、Fe
2O3 の含有量と雰囲気の酸素濃度であり、Fe2O3 含有量
の少ないほど、かつ雰囲気の酸素濃度が低いほど酸素イ
オンの空孔が生成し易くなる。しかるに、従来のMn −
Zn フェライトは、Fe 2O3 を50 mol%よりも多く含んで
いるため、酸素イオンの空孔が減じるのに相対して鉄イ
オン、マンガンイオンおよび亜鉛イオンの空孔が多く生
成する。つまり、従来のMn −Zn フェライトの焼成体
を粉砕、成形して再利用しようとする場合は、雰囲気の
酸素濃度をかなり下げた条件で焼成を行わなければなら
ないが、実際の量産工程で下げ得る酸素濃度はせいぜい
0.1 %程度であり、この程度の酸素濃度では、必要な酸
素イオンの空孔濃度を確保することができず、結果とし
て、焼成が円滑に進まず、所望の密度を得ることは困難
となる。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところは、焼成に特別の困
難さを伴うことなく焼成体の屑の再生利用を可能にする
Mn−Zn フェライトの製造方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明は、Mn −Zn フェライトの焼成体を粉
砕して得た粉末を再利用して、Fe2O3 44.0〜50.0 mol
%、 ZnO 4.0〜26.5 mol%、TiO2およびSnO2のうちの1
種または2種 0.1〜8.0mol%、残部 MnOの組成となるよ
うに成分調整を行い、この成分調整を終えた混合粉末を
用いて成形および焼成を行うことを特徴とする。
【0008】また、第2の発明は、Mn −Zn フェライ
トの焼成体を粉砕して得た粉末を再利用して、Fe2O3 4
4.0〜50.0 mol%、 ZnO 4.0〜26.5 mol%、TiO2およびS
nO2のうちの1種または2種 0.1〜8.0mol%、 CuO 0.1
〜16.0 mol%、残部 MnOの組成となるように成分調整を
行い、この成分調整を終えた混合粉末を用いて成形およ
び焼成を行うことを特徴とする。
【0009】本第1および第2の発明において、上記再
利用する粉末すなわち再生粉末の使用量は任意であり、
そのままで目標成分組成となる場合は、成形用混合粉末
の全量を再生粉末としてもよい。再生粉末のみで目標成
分組成とならない場合は、当然のこととして、Fe2O3
ZnO 、TiO2、SnO2、CuO 、MnO 等の各原料粉末を適当量
加えて成分調整を行う。また、この再生粉末の平均粒子
径は、従来と同様にその下限を 1.0μm程度に抑えるの
が望ましいが、その上限は 1.4μmを超えた値、例えば
2.0μm程度としてもかまわない。
【0010】本第1および第2の発明は、上記したよう
にFe2O3 を50 mol%以下に抑えているので、再生粉末を
使用していても焼成過程で酸素イオンの空孔が生成し易
くなり、大気中または酸素を適当量含む雰囲気中で焼成
(昇温−保持−降温)しても十分に密度が高まるように
なる。ただし、このFe2O3 が少なすぎると初透磁率の低
下を招くので、少なくとも44.0 mol%は含有させるよう
にする。
【0011】TiおよびSnは、Fe3+ から電子を受け取っ
てFe2+ を生成させることが知られている。したがっ
て、これらを含有させることにより大気中または酸素を
適当量含む雰囲気中で焼成してもFe2+ を生成すること
ができる。本第1および第2の発明においては、正負の
結晶磁気異方性を相殺するために、基本成分組成中に占
めるTiO2および/またはSnO2の含有量を 0.1〜8.0mol%
とすることで、Fe2+ の生成量を制御してFe3+ とFe
2+ との存在比を最適化し、良好な軟磁性を得ることを
可能にしている。ただし、TiO2および/またはSnO2の含
有量が 0.1 mol%未満ではその効果が小さく、8.0mol%
より多いと初透磁率が低下するので、上記範囲 0.1〜8.
0mol%とした。
【0012】ZnO は、キュリー温度や飽和磁化に影響を
与えるが、あまり多いとキュリー温度が低くなって実用
上問題となり、逆に少なすぎると飽和磁化が減ってしま
うため、上記範囲 4.0〜26.5 mol%とするのが望まし
い。本第2の発明は、上記したようにCuO を含有する
が、このCuO は、低温焼成を可能にする効果がある。た
だし、その含有量があまり少ないと前記した効果が小さ
く、逆に多すぎると初透磁率が低下してしまうため、上
記範囲 0.1〜16.0 mol%とするのが望ましい。
【0013】本第1および第2の発明は、副成分として
CaO 、SiO2 、ZrO2 、Ta2O5、HfO2、 Nb2O5およびY2O3
のうちの1種また2種以上を微量含有させることができ
る。これら副成分は、結晶粒界を高抵抗化させる作用が
ある。また、副成分としてV2O5 、 Bi2O3 、In2O3、 Pb
O、MoO3および WO3のうちの1種または2種以上を含有
させることができる。これらの副成分はいずれも低融点
酸化物で、焼結を促進する作用がある。さらに、副成分
としてCr2O3 および Al2O3のうちの1種または2種を含
有させてもよいものである。これら副成分は初透磁率の
温度特性を改善する効果がある。
【0014】
【発明の実施の形態】Mn −Zn フェライトの製造に際
しては、焼成工程で発生したMn −Zn フェライトの焼
成体の屑を適宜の粉砕手段、例えばハンマーミルとジェ
ットミルとを用いて粉砕し、これを再生粉末として、こ
れに主成分としてのFe2O3 、ZnO 、TiO2および/または
SnO2、CuO 、MnO 等の各原料粉末を所定の比率で混合
し、目標成分組成の混合粉末を得る。前記再生粉末は、
最初から細かなものを用意する必要はなく、約40μm以
下とすれば十分で、この場合は、前記混合粉末を仮焼
し、さらに約 2.0μm以下に微粉砕する。この場合の仮
焼温度は、目標組成によって多少異なるが、850 〜950
℃の温度範囲内で適宜の温度を選択することができる。
また、混合粉末の微粉砕には汎用のボールミルを用いる
ことができる。そして、この微細な混合粉末に、所望に
より上記種々の副成分の粉末を所定の比率で添加混合
し、目標成分組成の混合粉末を得る。その後は、通常の
フェライト製造プロセスに従って造粒、成形を行い、さ
らに、1000〜1300℃で2〜4時間保持する焼成処理を行
う。この焼成(昇温−保持−降温)は、大気中で行って
も、適当な酸素濃度、例えば 0.1%程度の酸素濃度の雰
囲気中で行ってもよいが、酸素を含む雰囲気中で行う場
合は、焼成炉中に窒素ガス等の不活性ガスを流して酸素
濃度を制御するのが望ましい。
【0015】
【実施例】実施例1 Fe2O3 が52.5 mol%、 MnOが24.2 mol%、ZnO が23.3 m
ol%となるように各原料粉末をボールミルにて混合した
後、空気中、 900℃で2時間仮焼し、さらにボールミル
にて20時間粉砕して、平均粒子径 1.2μmの混合粉末を
得た。次に、この混合粉末に副成分としてCaO を0.05ma
ss%加え、さらにボールミルにて1時間混合した。そし
て、この混合粉末にポリビニルアルコールを加えて造粒
し、80MPa の圧力で外径18mm,内径10mm,高さ4mmのト
ロイダル状コア(成形体)を成形した。その後、成形体
を焼成炉に入れ、窒素を流すことにより酸素濃度を 0.1
%まで下げた雰囲気中で、1300℃に3時間保持する焼成
処理並びに焼成後の冷却を行い、従来のMn −Zn フェ
ライトと同じ焼成体(比較試料)1−1を得た。
【0016】次に、上記焼成体1−1をハンマーミルと
ジェットミルとを用いて、平均粒子径40μm以下となる
ように粉砕し、これを再生粉末とした。そして、ボール
ミルにて1時間混合した後、この混合粉末にポリビニル
アルコールを加えて造粒し、80MPa の圧力で外径18mm,
内径10mm,高さ4mmのトロイダル状コアを成形した。そ
の後、成形体を焼成炉に入れ、窒素を流すことにより酸
素濃度を 0.1%まで下げた雰囲気中で、1300℃に3時間
保持する焼成処理並びに焼成後の冷却を行い、従来のM
n −Zn フェライトと同じ成分組成の再生焼成体(比較
試料)1−2を得た。
【0017】一方、同じく上記比較試料1−1をハンマ
ーミルとジュットミルとを用いて、平均粒子径40μm以
下となるように粉砕し、これを再生粉末とした。そし
て、これに必要な原料を加えて、Fe2O3 が48.0 mol%、
TiO2またはSnO2が2.0mol%、残部が MnOとZnO とでモル
比26:25となるように成分調整を行った。そして、ボー
ルミルにて混合した後、空気中、 900℃で2時間仮焼
し、さらにボールミルにて粉砕して、平均粒子径 1.2μ
mおよび 2.0μmの混合粉末を得た。次に、この混合粉
末にポリビニルアルコールを加えて造粒し、80MPa の圧
力で外径18mm,内径10mm,高さ4mmのトロイダル状コア
(成形体)を成形した。その後、成形体を焼成炉に入
れ、大気中、または窒素を流すことにより酸素濃度を
0.1%まで下げた雰囲気中で、1300℃に3時間保持する
焼成処理並びに焼成後の冷却を行い、再生焼成体(本発
明試料)1−3〜1−7を得た。そして、上記のように
して得た各試料1−1〜1−7について、蛍光X線分析
によって最終的な成分を確認し、さらに焼成体密度と1
MHz での初透磁率とを測定した。それらの結果を表1に
示す。
【0018】
【表1】
【0019】表1に示す結果より、従来のMn −Zn フ
ェライトと同じ成分組成の再生焼成体である比較試料1
−2は、オリジナル(非再生焼成体)の比較試料1−1
に比較して密度が低く、初透磁率も大幅に低下して実用
に耐えないものとなっている。これに対して、本発明試
料1−3〜1−7は、同じ再生焼成体となっているにも
かかわらず、オリジナルの比較試料1−1とほぼ同等の
密度および初透磁率を有するものとなり、本発明の製造
方法が焼成体の再生利用に大きく寄与することが明らか
となった。また、本発明試料の中では、大気中で焼成を
行った試料1−3〜1−5と酸素濃度を 0.1%まで下げ
た雰囲気中で焼成を行った試料1−6および1−7との
間に、密度および初透磁率においてほとんど差が認めら
れず、大気中で焼成を行っても全く問題のないことが分
かった。
【0020】実施例2 上記実施例1の比較試料1−1をハンマーミルとジェッ
トミルとを用いて、平均粒子径40μm以下となるように
粉砕し、これを再生粉末とした。そして、これに必要な
原料を加えて、Fe2O3 が48.0 mol%、TiO2が2.0mol%、
CuOが0〜20.0mol%、残部が MnOとZnO とでモル比2
6:25となるように成分調整を行った。そして、ボール
ミルにて混合した後、空気中、 850℃で2時間仮焼し、
さらにボールミルにて粉砕して、平均粒子径 2.0μmの
混合粉末を得た。次に、この混合粉末にポリビニルアル
コールを加えて造粒し、80MPa の圧力で外径18mm,内径
10mm,高さ4mmのトロイダル状コア(成形体)を成形し
た。その後、成形体を焼成炉に入れ、大気中で、 900〜
1300℃で3時間焼成処理並びに焼成後の冷却を行い、再
生焼成体としての試料2−1〜2−4を得た。そして、
このようにして得た各試料2−1〜2−4について、最
終的な成分を蛍光X線分析によって確認すると共に、1
MHz での初透磁率を測定した。それらの結果を表2に示
す。
【0021】
【表2】
【0022】表2に示す結果より、 CuOを全く含まない
試料2−1(本発明試料)では、1000以上の高い初透磁
率を得るのに、焼成温度を1300℃以上の高温に設定しな
ければならないが、 CuOを適量含有させた試料2−2お
よび2−3(本発明試料)は、焼成温度を1000℃程度に
低く設定しても1000以上の高い初透磁率が得られてい
る。しかし、 CuOを比較的多量(20.0 mol%)に含有す
る試料2−4(比較試料)は、焼成温度にかかわりなく
1000以上の高い初透磁率を得ることは不可能となり、 C
uOを適量含有させることが、焼成温度の低下並びに高周
波域での初透磁率の向上に有効であることが分かった。
【0023】実施例3 上記実施例1の比較試料1−1をハンマーミルとジェッ
トミルとを用いて、平均粒子径40μm以下となるように
粉砕し、これを再生粉末とした。そして、これに必要な
原料を加えて、Fe2O3 が48.0 mol%、TiO2 が2.0mol
%、残部が MnOとZnO とでモル比26:25となるように成
分調整した。そして、ボールミルにて混合した後、空気
中、 900℃で2時間仮焼し、さらにボールミルにて粉砕
して、平均粒子径 2.0μmの混合粉末を得た。次に、こ
の混合粉末に副成分としてMoO3を0.05mass%、ZrO2を0.
10mass%またはAl2O3 を0.15mass%加え、さらにボール
ミルにて1時間粉砕した。そして、この混合粉末にポリ
ビニルアルコールを加えて造粒し、80MPa の圧力で外径
18mm,内径10mm,高さ4mmのトロイダル状コア(成形
体)を成形した。その後、成形体を焼成炉に入れ、大気
中で、 900〜1300℃で3時間焼成処理並びに焼成後の冷
却を行い、再生焼成体としての試料(本発明試料)3−
1〜3−3を得た。そして、このようにして得た各試料
3−1〜3−3について、最終的な成分を蛍光X線分析
によって確認すると共に、焼成体密度および1MHz での
初透磁率を測定した。それらの結果を表3に示す。表3
に示す結果より、副成分としてMoO3、ZrO2、Al2O3 を微
量添加しても、高い密度と高い初透磁率とが得られるこ
とが分かった。
【0024】
【表3】
【0025】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係るM
n −Zn フェライトの製造方法によれば、焼成体の屑を
再生利用しても、十分に高い焼成体密度と軟磁性とを得
ることができ、しかも、大気中で焼成(昇温−保持−降
温)することが可能になるばかりか、再生粉末をそれほ
ど微細にする必要がなく、製造性に優れかつコスト面で
の利益の大きい再生利用技術が確立する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本田 弘司 静岡県磐田郡浅羽町浅名1743番地1 ミネ ベア株式会社浜松製作所内 (72)発明者 川崎 俊治 静岡県磐田郡浅羽町浅名1743番地1 ミネ ベア株式会社浜松製作所内 Fターム(参考) 4G002 AA06 AA07 AB01 AE02 4G018 AA15 AA21 AA24 AA25 AA33 AC02 5E041 AB02 AB19 BD01 CA01 HB03 HB15 NN02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Mn −Zn フェライトの焼成体を粉砕し
    て得た粉末を再利用して、Fe2O3 44.0〜50.0 mol%、 Z
    nO 4.0〜26.5 mol%、TiO2およびSnO2のうちの1種また
    は2種 0.1〜8.0mol%、残部 MnOの成分組成となるよう
    に成分調整を行い、この成分調整を終えた混合粉末を用
    いて成形および焼成を行うことを特徴とするMn −Zn
    フェライトの製造方法。
  2. 【請求項2】 Mn −Zn フェライトの焼成体を粉砕し
    て得た粉末を再利用して、Fe2O3 44.0〜50.0 mol%、 Z
    nO 4.0〜26.5 mol%、TiO2およびSnO2のうちの1種また
    は2種 0.1〜8.0mol%、 CuO 0.1〜16.0 mol%、残部 M
    nOの組成となるように成分調整を行い、この成分調整を
    終えた混合粉末を用いて成形および焼成を行うことを特
    徴とするMn −Zn フェライトの製造方法。
JP2000007818A 1999-04-05 2000-01-17 Mn−Znフェライトの製造方法 Pending JP2000351625A (ja)

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Cited By (3)

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