JP2000332209A - Bi系強誘電体素子の製造方法 - Google Patents

Bi系強誘電体素子の製造方法

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JP2000332209A
JP2000332209A JP11142457A JP14245799A JP2000332209A JP 2000332209 A JP2000332209 A JP 2000332209A JP 11142457 A JP11142457 A JP 11142457A JP 14245799 A JP14245799 A JP 14245799A JP 2000332209 A JP2000332209 A JP 2000332209A
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based ferroelectric
heat treatment
ferroelectric thin
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Hiroyo Kobayashi
博代 小林
Ichiro Koiwa
一郎 小岩
Akira Hashimoto
晃 橋本
Hideya Kobari
英也 小針
Atsushi Kawakami
敦史 川上
Yoshihiro Sawada
佳宏 澤田
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Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Oki Electric Industry Co Ltd
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Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微細な結晶粒子からなる緻密な強誘電体薄膜
を有し、かつ電気特性に優れたBi系強誘電体素子の製
造方法を提供する。 【解決手段】 基板上に設けた下部電極上に、(1)B
i、A金属(AはBi、Pb、Ba、Sr等の金属元
素)、およびB金属(BはTi、Nb、Ta等の金属元
素)の各金属アルコキシドを含有する塗布液(前駆体溶
液)を塗布・乾燥した後、(2)300〜600℃、1
0〜80分間の第一加熱処理を行い、続いて(3)20
℃/sec以上の昇温速度で650〜800℃まで昇温
し、その温度で20〜180秒間の第二加熱処理を行っ
た後、(4)前記(1)〜(3)工程を繰り返して所望の
膜厚のBi系強誘電体薄膜を形成する。次いで、該薄膜
上に上部電極を設けた後、さらに700℃未満、3時間
以上の第三加熱処理を行ってBi系強誘電体素子を製造
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はBi系強誘電体素子
の製造方法に関する。さらに詳しくは、微細な結晶粒子
からなる緻密な強誘電体薄膜を有し、かつ電気特性に優
れたBi系強誘電体素子の製造方法に関する。本発明
は、特に不揮発性の強誘電体メモリ等に好適に利用され
る。
【0002】
【従来の技術】近年、(Bi222+(Am-1
m3m+12-〔ただし、Aは1、2、3価のイオン(例
えば、Bi、Pb、Ba、Sr、Ca、Na、K、およ
び希土類元素)およびこれらのイオンの組み合わせを示
し;Bは4、5、6価のイオン(例えば、Ti、Nb、
Ta、W、Mo、Fe、Co、Cr等の金属元素)およ
びこれらのイオンの組み合わせを示し;m=1〜5の整
数である〕の一般式で表される層状構造を有するBi系
強誘電体(BLSF)薄膜は、P−Eヒステリシスの抗
電界が小さく、分極反転に伴う膜の疲労性が少ないなど
の特性を有することから、半導体メモリ用およびセンサ
用の材料として脚光を浴びており(竹中正 「ビスマス
層状構造強誘電体と粒子配向」;(社)応用物理学会
応用電子物性分科会研究報告、1994年11月22日、pp.1-
8;「セラミックス」Vol.30、No.6、pp.499-503(199
5))、中でもSrBi2Ta29系、すなわち(Bi2
22+(SrTa272-のBLSF薄膜(SBT薄
膜)は、これらの特性をよく示す材料として注目されて
いる。
【0003】従来、このようなBLSF薄膜を利用して
膜疲労が少なく、電気特性に優れるBi系強誘電体素子
を製造するには、750〜850℃の高温で30〜12
0分間、特には60〜120分間程度の長時間加熱処理
(膜の結晶化処理)を行う工程が必要とされていた。し
かしながら、このような長時間高温加熱処理は、一方
で、集積回路や基板の熱損傷等を引き起こしやすいとい
う問題がある。
【0004】BLSF薄膜を利用した従来の代表的な強
誘電体素子製造工程の一例を図10に示す。すなわち、
まず、基板上に設けた白金(Pt)等の下部電極上に、
強誘電体薄膜形成用塗布液(前駆体溶液)を塗布後、1
50℃、30分間程度乾燥し、次いで450℃、60分
間程度加熱処理(仮焼成)を行う。この塗布→乾燥→加
熱処理(仮焼成)の工程を、所望の膜厚となるまで数回
程度繰り返して行う。次いで10℃/min程度の昇温
速度で750〜850℃程度まで昇温し、この温度を保
持して30〜120分間、特には60〜120分間程度
加熱処理(本焼成。1次本焼成)を行い、被膜を結晶化
して薄膜を形成する。次いで該薄膜上に白金(Pt)等
の上部電極を形成した後、薄膜と上部電極との界面の安
定化、電気特性向上等のために、800℃、30分間程
度加熱処理(2次本焼成)を行う。
【0005】この図10に示す従来方法により作製した
Bi系強誘電体薄膜の結晶化の模式図を図11(a)、
(b)に示す。図11(a)は図10に示す製造工程の
仮焼成後の被膜の積層状態を示す模式図であり、図11
(b)は図10に示す製造工程の本焼成後の膜の結晶化
の状態を示す模式図である。
【0006】図10に示す従来製造工程においては、塗
布→乾燥→加熱処理(仮焼成)工程の繰り返しの段階で
は膜は非晶質であり、これら非晶質の被膜が数層、積層
されている状態にある(図11(a))。
【0007】そして、次工程の本焼成(1次本焼成)に
よって膜の結晶化が行われるが、この膜の結晶化におい
ては、積層されている各被膜が非晶質のため、結晶粒子
は各層間を大きく超越して成長する。すなわち結晶粒子
の成長が支配的となるため、結晶化薄膜は成長した大き
な結晶粒子の集合体となる。また、結晶粒子は細長い形
状になる性質があることから、配向性が揃った膜が得ら
れにくい。このように、配向性が揃わず、細長く大きな
結晶粒子の集合体からなる膜は、図11(b)に示すよ
うに結晶粒子間にボイド(空隙)が存在する疎な膜にな
りやすい。膜中にボイド(空隙)が多く存在すると、加
工時に膜が欠けたり、クラックが発生する等の問題があ
る。また、長時間、高温加熱処理を必要とすることか
ら、基板等への熱損傷の影響もみられるという問題があ
る。
【0008】Bi系強誘電体薄膜素子の製造方法につい
ては、上記従来方法以外にも、例えば特表平7−502
149号公報、特開平8−23073号公報、特開平1
0−270646号公報等に種々提示されている。
【0009】特表平7−502149号公報に例示され
ているBi系強誘電体薄膜を用いた素子の製造工程を図
12に示す。すなわち、下部電極を設けた基板上に、B
i系強誘電体薄膜形成用塗布液を塗布後、250℃で5
分間ベーキング(乾燥)し、続いて125℃/secの
昇温速度で700℃、30秒間加熱処理(仮焼成)し、
この塗布→ベーキング→加熱処理(仮焼成)工程を繰り
返す。次いで、750℃で2時間加熱処理(第一次焼
成。結晶化処理)して薄膜を形成した後、該薄膜上に上
部電極を設け、続いて750℃で30分間の加熱処理
(第二次焼成)を行う。
【0010】しかしながら、750℃といった高温で2
時間もの長時間加熱処理(結晶化処理)を行うと、例え
ばスタック構造などの高密度の集積回路上にBi系強誘
電体素子を形成する場合、コンタクトプラグ材料やバリ
ヤー材料と電極間との相互拡散や、酸化によるコンタク
ト不良や特性劣化のダメージを受けるという問題があ
り、特に微細パターンの素子を製造する場合には大きな
問題となる。また、この場合も、上記した従来方法と同
様に、非晶質の被膜が数層、積層された状態から結晶化
加熱処理を行うため、膜の配向性が揃わず、細長く大き
な結晶粒子が生じ、結晶粒子間にボイドが存在する疎な
膜になりやすい。
【0011】これに対し、特開平8−23073号公報
には、一層ごとに600〜850℃で10分間の熱処理
(結晶化処理)を行うBi系強誘電体薄膜キャパシタの
製造方法が示されている。すなわち図13に示すよう
に、下部電極を設けた基板上に、強誘電体薄膜形成用塗
布液を塗布後、250℃で10分間乾燥し、続いて酸素
雰囲気中で600〜850℃で10分間熱処理(結晶化
処理)をする。この塗布→乾燥→熱処理(結晶化処理)
を数回繰り返し、強誘電体薄膜を形成する。次いでこの
薄膜上に上部電極を形成する。
【0012】しかしながら、該公報では、加熱処理(結
晶化処理)を600℃付近の低温度で行った例について
の具体的な記載はなく、800℃の高温で加熱処理(結
晶化処理)を行った実施例が具体的に記載されているの
みであり、さらに、各層ごとの加熱時間は10分間と短
いものの、数回(6回程度)加熱処理を必要とすること
から、累積すると800℃で60分間程度の熱処理(結
晶化処理)行うこととなる。このため、特表平7−50
2149号公報に示される製造方法と同様に、高密度の
集積回路上にBi系強誘電体素子を形成する場合、コン
タクトプラグ材料やバリヤー材料と電極間との相互拡散
や、酸化によるコンタクト不良や特性劣化のダメージを
受けるという問題がある。
【0013】また、特開平10−270646号公報に
は、図14に示すように、下部電極を設けた基板上に、
Bi系強誘電体薄膜形成用塗布液を塗布、乾燥した後、
第一の熱処理(400〜600℃で5分間程度)、第二
の熱処理(結晶化処理。昇温速度20℃/sec以上、
600〜850℃で3分間以内の加熱)を行い、この塗
布・乾燥→第一の熱処理→第二の熱処理を繰り返して所
望の膜厚の薄膜を形成する。次いで、該薄膜上に上部電
極を形成し、続いて第三の熱処理(昇温速度20℃/s
ec以上、500〜850℃で3分間以内の加熱)を行
うプロセスが記載されている。そして、熱処理を昇温速
度20℃/sec以上の急速加熱処理(RTA:Rapid The
rmal Annealing)で、かつ短時間で行うことにより、下
部電極やトランジスタなどに悪影響を及ぼさずに、膜構
造が緻密で微細加工に非常に有利なBi系強誘電体薄膜
を形成することができるとしている。
【0014】しかしながら、上部電極形成後の熱処理を
RTA法で行った場合、RTA法によらない熱処理に比
べ、強誘電体薄膜と上部電極との間の安定性を得ること
が難しく、デバイスへの応用については、実用上問題が
ある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】半導体装置の高密度、
高集積化、大容量化への近年の急速な進展に伴い、これ
ら半導体装置に用いられる強誘電体素子の製造において
は、加熱処理による熱損傷等の影響をできるだけ受けな
いような製造プロセスが、以前にもまして強く求められ
ている。そのため、半導体装置に用いられる強誘電体素
子の製造プロセスにおける加熱処理温度も、700℃未
満、特には650℃以下とすることが好ましいとされて
いる。しかしながら、このような低温熱処理で電気特性
に優れるBi系強誘電体素子を製造した例はいまだ報告
されていない。
【0016】また、強誘電体メモリの大容量化のために
は、強誘電体素子の微細化が必要である。Bi系強誘電
体素子を、電気特性を損なうことなく微細加工するため
には、Bi系強誘電体薄膜がボイド(空隙)の少ない緻
密な膜であること、そして微細な結晶粒子で膜が形成さ
れていることが重要である。薄膜中にボイドが多く存在
する場合、加工時に膜が欠けたり、クラックが発生した
りして、精度の良好な加工が困難であるし、電気特性を
劣化させることになる。
【0017】また、素子の加工部分(例えば、素子側
面)の被膜中の結晶粒子は、エッチング等で素子を微細
加工する際に破壊されやすい。よって粒径の大きい結晶
粒子の場合、1つの結晶粒子の破壊による影響は大き
く、素子全体の電気特性のバラツキを生じさせる。さら
に、粒径の大きい結晶粒子で形成されるBi系強誘電体
薄膜は、上述したように粒子の配向性や結晶性にバラツ
キが生じやすい。
【0018】上述のことから、700℃未満、好ましく
は650℃以下の低温処理で電気特性に優れるBi系強
誘電体素子を製造すること、およびボイドが少なく、緻
密で、微細な結晶粒子の薄膜を有するBi系強誘電体素
子を製造することが強く望まれていた。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、(I)基板上
に下部電極を設ける工程、(II)下部電極上にBi系強
誘電体薄膜形成用塗布液を塗布後、加熱処理してBi系
強誘電体薄膜を形成する工程、および(III)Bi系強
誘電体薄膜上に上部電極を設ける工程を含むBi系強誘
電体素子の製造方法において、上記Bi系強誘電体薄膜
形成用塗布液として、Biアルコキシド、A金属アルコ
キシド(ただし、AはBi、Pb、Ba、Sr、Ca、
Na、K、および希土類金属元素の中から選ばれる少な
くとも1種の金属元素を表す)、およびB金属アルコキ
シド(ただし、BはTi、Nb、Ta、W、Mo、F
e、Co、およびCrの中から選ばれる少なくとも1種
の金属元素を表す)を含有するBi系強誘電体薄膜形成
用塗布液を用いるとともに、上記(II)工程が、(i)
上記Bi系強誘電体薄膜形成用塗布液を下部電極上に塗
布、乾燥する工程と、(ii)前記(i)工程後、300
〜600℃で10〜80分間の加熱処理(第一加熱処
理)を行う工程と、(iii)前記(ii)工程後、20℃
/sec以上の昇温速度で650〜800℃まで昇温
し、その温度範囲で20〜180秒間の加熱処理(第二
加熱処理)を行う工程と、(iv)上記(i)〜(iii)工
程を繰り返して所望の膜厚のBi系強誘電体薄膜を形成
する工程を含み、そして上記(III)工程が、Bi系強
誘電体薄膜上に上部電極を設けた後、さらに700℃未
満で3時間以上の加熱処理(第三加熱処理)を行う工程
を含むことを特徴とするBi系強誘電体素子の製造方法
に関する。
【0020】本発明の製造方法は、700℃未満の低温
で電気特性に優れるBi系強誘電体素子を製造するこ
と、および緻密で、微細な結晶粒子の薄膜を有するBi
系強誘電体素子の製造を実現したものである。
【0021】なお、上記の第二加熱処理(結晶化処理)
温度は800℃と高温であるが、本発明ではその処理時
間が20〜180秒間と極めて短く、数回程度の繰り返
し工程を経ても従来の製造方法に比べて非常に短時間の
処理で済み、電気特性劣化の問題はほとんど生じない。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明について、図1〜3
を参照しながら詳述する。
【0023】図1、2は、本発明製造方法の好ましい態
様を示す製造工程図であり、図3は本発明製造方法によ
り得られるBi系強誘電体素子の構成の一例を示す模式
図である。
【0024】図3に示すように、本発明ではまず、
(I)工程として、基板2上に下部電極4を設ける。
【0025】基板2は、通常、半導体装置や集積回路等
の基板として使用できるものであれば特に限定されるも
のではない。例えば、シリコン等の半導体基板、ガラス
基板等、形成しようとする素子の種類、用途等により適
宜、選択することができる。中でもシリコン基板が好ま
しい。
【0026】下部電極4は、基板2上に直接設けてもよ
く、あるいは、例えばシリコンウェーハ等の基板上部を
酸化してSi酸化膜3等を形成して、その上に設けても
よい。あるいは、絶縁層、下層配線、層間絶縁層等を形
成した基板上に設けてもよい。
【0027】下部電極4はスパッタリング、蒸着等の公
知の方法により形成することができ、またその膜厚も特
に限定されるものではない。下部電極材料としては、導
電性を示す材料であればよく、特に制限されるものでな
く、例えばPt、Ir、Ru、Re、Os等の金属、お
よびその金属酸化物である導電性金属酸化物等を用いる
ことができる。
【0028】次に(II)工程として、下部電極4上にB
i系強誘電体薄膜形成用塗布液(前駆体溶液)を塗布
後、加熱処理してBi系強誘電体薄膜5を形成する。
【0029】本発明では、上記Bi系強誘電体薄膜形成
用塗布液として、Biアルコキシド、A金属アルコキシ
ド(ただし、AはBi、Pb、Ba、Sr、Ca、N
a、K、および希土類金属元素の中から選ばれる少なく
とも1種の金属元素を表す)、およびB金属アルコキシ
ド(ただし、BはTi、Nb、Ta、W、Mo、Fe、
Co、およびCrの中から選ばれる少なくとも1種の金
属元素を表す)を含有するBi系強誘電体薄膜形成用塗
布液を用いる。
【0030】Bi系強誘電体薄膜形成用塗布液の塗布方
法は、スピンナー法、ディップ法等の公知の塗布方法を
用いることができる。
【0031】上記Bi系強誘電体薄膜形成用塗布液とし
ては、下記一般式(I) (Bi222+(Am-1m3m+12- (I) (式中、AはBi、Pb、Ba、Sr、Ca、Na、
K、および希土類金属元素の中から選ばれる少なくとも
1種の金属元素を表し;BはTi、Nb、Ta、W、M
o、Fe、Co、およびCrの中から選ばれる少なくと
も1種の金属元素を表し;mは1〜5の整数を表す)で
表されるBi層状化合物を含む薄膜を形成するための塗
布液が好ましい。
【0032】中でも、上記Bi系強誘電体薄膜が、下記
一般式(II) Sr1-xBi2+y(Ta1+z、Nbz)O9+ α (II) (x、y、z、αは、それぞれ独立に0以上1未満の数
を表す)で表されるBi層状化合物を含む薄膜を形成す
るための塗布液が特に好ましい。
【0033】本発明では特に、上記A金属アルコキシ
ド、B金属アルコキシド、Biアルコキシドのうち、少
なくとも2種の異種金属アルコキシドが複合金属アルコ
キシドを形成しているのが好ましい。このように2種以
上の異種金属アルコキシドを複合化することにより、単
独の金属元素の析出(偏析)、焼失を抑制することがで
き、もってリーク電流の発生をより効果的に抑制するこ
とができる。
【0034】本発明におけるBi系強誘電体薄膜形成用
塗布液に含有される金属アルコキシドの態様は、具体的
には以下の(a)〜(e)が例示される。 (a)ABi複合金属アルコキシド、およびB金属アル
コキシド。 (b)BiB複合金属アルコキシド、およびA金属アル
コキシド。 (c)AB複合金属アルコキシド、およびBi金属アル
コキシド。 (d)ABiB複合金属アルコキシド。 (e)A金属アルコキシド、B金属アルコキシド、およ
びBiアルコキシド。
【0035】本発明でいう複合金属アルコキシドとは、
異種金属アルコキシドどうしを溶媒中で30〜100℃
の加熱条件下で、2〜15時間程度還流させることによ
り得られる化合物をいう。反応の終点は、液体が徐々に
変色し、最終的には茶褐色の液体となるので、このよう
に液体が完全に変色した時点を反応の終点とするのがよ
い。このようにして得られた複合金属アルコキシドは、
「ゾル・ゲル法によるガラス・セラミックスの製造技術
とその応用」(応用技術出版(株)、1989年6月4日発
行)のpp.46〜47に定義されているものであると考えら
れ、具体的には、ABi(OR1k(OR23、BBi
(OR3n(OR23、AB(OR1k(OR3n、A
BBi(OR1k(OR3n(OR23、(ここで、
A、Bは上記で定義したとおりであり;kはA金属元素
の原子価であり;nはB金属元素の原子価であり;
1、R2、R3はそれぞれ独立に炭素原子数1〜6のア
ルキル基を表す)で表されるものであると考えられる。
中でも、昇華性が高いといわれるBiを複合化したAB
i(OR1k(OR23、BBi(OR3n(O
23、ABBi(OR1k(OR3n(OR23、す
なわち、上記例示した態様のうち(a)、(b)、およ
び(d)のものを用いるのが好ましい。
【0036】なお、上記金属アルコキシド、複合金属ア
ルコキシドを形成するアルコールとしては、下記一般式
(III) R4OH (III) (式中、R4は炭素原子数1〜6の飽和または不飽和の
炭化水素基を表す)が好ましく用いられる。これらアル
コール類としては、具体的には、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール、アミルアルコール、シ
クロヘキサノール等が例示される。
【0037】また、上記のアルコール以外のアルコール
類としては、R4がさらに炭素原子数1〜6のアルコキ
シル基で置換されたものが挙げられ、具体的には、メト
キシメタノール、メトキシエタノール、エトキシメタノ
ール、エトキシエタノール等が例示される。
【0038】本発明では、上記Bi系強誘電体薄膜形成
用塗布液が、上記複合金属アルコキシドと、無水カルボ
ン酸類、ジカルボン酸モノエステル類、β−ジケトン
類、およびグリコール類の中から選ばれる少なくとも1
種の化合物(安定化剤)とを反応させて得られる生成物
を含有するものが好ましく用いられる。
【0039】また、上記Bi系強誘電体薄膜形成用塗布
液が、水、または水と触媒を用いて加水分解・部分重縮
合処理されたゾル−ゲル液であるものが好ましく用いら
れる。
【0040】さらに、上記安定化剤との反応と、上記加
水分解・部分縮重合処理の両者を併用してもよい。
【0041】すなわち本発明では、(1)上記塗布液
(前駆体溶液)を、水、または水と触媒を用いて加水分
解・部分重縮合処理することによってゾル−ゲル液とす
る、(2)上記塗布液を、水、または水と触媒を用いて
加水分解・部分重縮合処理してゾル−ゲル液とした後、
安定化剤を加えて液中の複合金属アルコキシドと反応さ
せる、(3)上記複合金属アルコキシドを、安定化剤と
反応させる、(4)上記塗布液中の複合金属アルコキシ
ドを安定化剤と反応させた後、水、または水と触媒を用
いて加水分解・部分重縮合処理してゾル−ゲル液とす
る、等の態様が好ましい例として挙げられる。
【0042】上記安定化剤は、塗布液の保存安定性を向
上させるためのものであり、特に加水分解後の塗布液の
増粘、ゲル化を抑制するものである。
【0043】上記安定化剤において、無水カルボン酸類
としては、下記一般式(IV) R5(CO)2O (IV) (式中、R5は2価の炭素原子数1〜6の飽和または不
飽和の炭化水素基を表す)で表される無水カルボン酸の
中から選ばれる少なくとも1種が好適に用いられる。
【0044】このような無水カルボン酸類としては、具
体的には、例えば無水マレイン酸、無水シトラコン酸、
無水イタコン酸、無水コハク酸、無水メチルコハク酸、
無水グルタル酸、無水α−メチルグルタル酸、無水α,
α−ジメチルグルタル酸、無水トリメチルコハク酸等を
挙げることができる。
【0045】また、ジカルボン酸モノエステル類として
は、下記一般式(V) R6OCOR7COOH (V) (式中、R6は炭素原子数1〜6の飽和または不飽和の
炭化水素基を表し;R7は2価の炭素原子数1〜6の飽
和または不飽和の炭化水素基を表す)で表されるジカル
ボン酸モノエステル類の中から選ばれる少なくとも1種
が好ましく用いられる。
【0046】このようなジカルボン酸モノエステル類と
しては、具体的には、例えば2塩基酸のカルボン酸とア
ルコールとを反応させてハーフエステル化したものを用
いることができ、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グル
タル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スペリン酸、アゼリ
ン酸、セバシン酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコ
ン酸、メチルコハク酸、α−メチルグルタル酸、α,α
−ジメチルグルタル酸、トリメチルグルタル酸等の2塩
基酸のカルボン酸の少なくとも1種と、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルア
ルコール、アミルアルコール、ヘキシルアルコール、エ
チレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリ
コールモノメチルエーテル等の少なくとも1種とを公知
の方法によりエステル化反応させて合成することができ
る。
【0047】β−ジケトン類としては、下記一般式(V
I) R8COCR9HCOR10 (VI) (式中、R8は炭素原子数1〜6の飽和または不飽和の
炭化水素基を表し;R9はHまたはCH3を表し;R10
炭素原子数1〜6のアルキル基またはアルコキシル基を
表す)で表されるβ−ケトエステルを含むβ−ジケトン
の中から選ばれる少なくとも1種が好適に用いられる。
【0048】本発明で用いられるβ−ジケトン類として
は、具体的には、例えばアセチルアセトン、3−メチル
−2、4−ペンタンジオン、ベンゾイルアセトン等を挙
げることができる。またβ−ケトエステルとしては、例
えばアセト酢酸エチル、マロン酸ジエチル等を挙げるこ
とができる。これ以外の錯体形成剤も適用可能ではある
が、ジピバロイルメタンやそのTHF付加体、さらに焼
成後、金属ハロゲン化物を形成するヘキサフルオロアセ
チルアセトンなどの錯体形成剤は、昇華性または揮発性
の高い金属錯体を形成するため、本発明の塗布液への使
用は不適当である。
【0049】グリコール類としては、下記一般式(VI
I) HOR11OH (VII) (式中、R11は2価の炭素原子数1〜6の飽和または不
飽和の炭化水素基を表す)で表されるグリコールの中か
ら選ばれる少なくとも1種が好適に用いられる。
【0050】本発明で用いられるグリコール類として
は、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキシレング
リコール、グリセリングリコール等を例示的に挙げるこ
とができる。
【0051】以上の安定化剤は、いずれも炭素原子数が
1〜6の短鎖のものであることが、金属化合物の極性、
塗布後の無機性を高める点で好ましい。
【0052】また、上記Bi系強誘電体形成用塗布液を
加水分解・部分重縮合させる場合において、加水分解・
部分重縮合反応は、塗布液中に水、または水と触媒を添
加し、20〜50℃で数時間〜数日間撹拌して行われ
る。触媒としては、金属アルコキシドの加水分解反応用
として公知のもの、例えば塩酸、硫酸、硝酸等の無機
酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の有機酸などの酸触媒
や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、テトラメ
チルアンモニウムヒドロキシド等の無機・有機アルカリ
触媒などを挙げることができるが、本発明では、被膜特
性の点から酸触媒を用いることが特に好ましい。
【0053】上述のように複合金属アルコキシドを安定
化剤と反応させてカルボキシル化、β−ジケトン化、キ
レート化等の処理をすることにより、極性を有し、しか
も安定性に優れた生成物(有機金属化合物)を得ること
ができ、加水分解性が向上するとともに、実用的な極性
溶媒の適用が可能となる。その結果、塗布液中でゾル−
ゲル法による縮合重合反応を十分に進行させることがで
き、Bi−O−Bi、Bi−O−Ta、Bi−O−S
r、Ta−O−Bi−O−Sr等の無機結合(メタロキ
サン)結合の生成により、さらにBi等の特定の金属元
素の析出(偏析)量、焼失量を低減することができると
ともに、塗布液全体の無機化を高めることができる。
【0054】上記Bi系強誘電体薄膜形成用塗布液の溶
媒としては、酸素原子を分子中に有する溶媒が好ましく
用いられる。該溶媒としては、例えばアルコール系溶
媒、多価アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系
溶媒、エステル系溶媒、低級カルボン酸系溶媒等を挙げ
ることができる。
【0055】アルコール系溶媒としては、メタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール、アミルアルコ
ール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール
等が例示される。
【0056】多価アルコール系溶媒としては、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノアセトエステル、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピ
レングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノアセテート、ジプロピレングリコールモノエチ
ルエーテル、メトキシブタノール等が例示される。
【0057】エーテル系溶媒としては、メチラール、ジ
エチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテ
ル、ジアミルエーテル、ジエチルアセタール、ジヘキシ
ルエーテル、トリオキサン、ジオキサン等が例示され
る。
【0058】ケトン系溶媒としては、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、メチルアミルケトン、メチルシクロヘキシル
ケトン、ジエチルケトン、エチルブチルケトン、トリメ
チルノナノン、アセトニトリルアセトン、ジメチルオキ
シド、ホロン、シクロヘキサノン、ダイアセトンアルコ
ール等が例示される。
【0059】エステル系溶媒としては、ギ酸エチル、酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸シクロヘキシ
ル、プロピオン酸メチル、酪酸エチル、オキシイソ酪酸
エチル、アセト酢酸エチル、乳酸エチル、メトキシブチ
ルアセテート、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル等
が例示される。
【0060】低級カルボン酸系溶媒としては、酢酸、プ
ロピオン酸、酪酸、吉草酸等が例示される。
【0061】これら溶媒は、単独若しくは2種以上を混
合した形で用いることができる。
【0062】本発明製造方法の(II)工程では、図1〜
2に示すように、(i)上記Bi系強誘電体薄膜形成用
塗布液を下部電極上に塗布、乾燥する工程と、(ii)前
記(i)工程後、300〜600℃で10〜80分間の
加熱処理(第一加熱処理)を行う工程と、(iii)前記
(ii)工程後、20℃/sec以上の昇温速度で650
〜800℃まで昇温し、その温度範囲で20〜180秒
間の加熱処理(第二加熱処理)を行う工程と、(iv)上
記(i)〜(iii)工程を繰り返して所望の膜厚のBi系
強誘電体薄膜を形成する工程とが含まれる。
【0063】(i)工程において、塗布、乾燥は、それ
ぞれ常法により行うことができる。例えば塗布はスピン
コーティング法等によって行うことができる。また、乾
燥は塗布液表面が流れ落ちない程度に行えばよく、具体
的には、150℃、30分間程度である。
【0064】続いて(ii)工程において加熱処理(第一
加熱処理)を行う。
【0065】加熱温度は300〜600℃であり、好ま
しくは450〜550℃である。加熱温度が300℃未
満では、被膜中に残留する有機物の量が多くなり、一
方、600℃超では、粒径の大きい結晶粒子となりやす
く、また粒径も不均一になりやすいので、好ましくな
い。
【0066】加熱時間は10〜80分間であり、好まし
くは30〜70分間である。加熱時間が10分間未満で
は、被膜全体を均一な温度で熱処理することが難しく
(均熱性が悪い)、一方、80分間を超えて処理を続け
ても、あまり特性の向上はみられない。
【0067】なお、第一加熱処理は、大気中、または酸
素雰囲気中で行うことが好ましい。
【0068】続いて(iii)工程において、20℃/s
ec以上の昇温速度で650〜800℃まで昇温し、そ
の温度範囲で20〜180秒間の加熱処理(第二加熱処
理)を行う。
【0069】第二加熱処理は、20℃/sec以上の昇
温速度(急速昇温加熱:RTA)で行うが、特には50
℃/sec以上の昇温速度で行うのが好ましい。第二加
熱処理における昇温速度が十分に大きいことにより、被
膜中に結晶粒子の核の発生が生じやすく、微細な結晶粒
子から構成される薄膜を形成することができ、またボイ
ドの少ない緻密な薄膜を形成することができる。昇温速
度が小さい場合、例えば10℃/min程度の昇温速度
の場合、大きな結晶粒子となりやすい。このような結晶
粒子は、結晶の成長方向に異方性が高いため細長い結晶
になる傾向があり、配向性が悪くなる。また粒子間にボ
イドの多い疎な膜になりやすい。
【0070】加熱温度は650〜800℃であり、好ま
しくは700〜750℃である。650℃未満では結晶
化が十分でなく、一方、800℃超では、加熱時間が2
0〜180秒間という非常に短い処理時間であっても、
従来製造方法での問題点として挙げられた高温加熱によ
る特性劣化への影響が考えられるため、好ましくない。
【0071】加熱時間は20〜180秒間であり、好ま
しくは30〜60秒間である。20秒間未満では結晶化
を十分に行うことができない。また、本発明では、後述
するように、塗布・乾燥→第一加熱処理→第二加熱処理
の工程を数回程度、繰り返して行うことから、1回の加
熱時間が長いと、結果的に高温で長時間加熱処理を行う
ことになり、従来製造方法の場合と同様な特性劣化を引
き起こす危険性があることから、1回の処理時間は18
0秒間以内とする。
【0072】なお、第二加熱処理は、大気中、酸素雰囲
気中、窒素雰囲気中、または不活性ガス雰囲気中等で行
うことができ、特に制限はない。
【0073】第二加熱処理後の膜厚は、1回の処理につ
き20〜100nm、特には50〜70nmとするのが
好ましい。20nm未満では塗布から第二加熱処理まで
の繰り返す回数が多くなりすぎて実用的ではなく、一
方、100nmを超えると、被膜にクラックやボイドが
発生しやすく、好ましくない。
【0074】本発明では、上記(i)〜(iii)工程を繰
り返して所望の膜厚のBi系強誘電体薄膜を形成する
(工程(iv))。
【0075】この繰り返しを行うことにより、所望の膜
厚の薄膜を形成する。良好な電気特性を得るために必要
な膜厚は、120〜300nm程度であり、その膜厚に
達するまで、塗布から第二加熱処理までの操作を繰り返
し行う(通常2〜5回)。
【0076】この塗布・乾燥→第一加熱処理→第二加熱
処理工程を繰り返し行うことにより、微細な結晶粒子か
ら構成された緻密な膜の層が数層、積層されて、ボイド
の少ない薄膜が形成されることになる。
【0077】続いて、(III)工程として、Bi系強誘
電体薄膜5上に上部電極7を設ける。上部電極7として
は、下部電極用材料として挙げた金属、金属酸化物等を
用いることができ、これら材料をスパッタ法、蒸着法等
の公知の方法により強誘電体薄膜5上に形成し、強誘電
体素子10を作製する。このとき、上部電極7として
は、下部電極4と異なる材料を用いてもよく、例えば、
下部電極4にIrを用い、上部電極7にRuを用いても
よい。
【0078】本発明では、この(III)工程において、
上部電極を設けた後、700℃未満で3時間以上の加熱
処理(第三加熱処理)を行う。
【0079】第三加熱処理は、上部電極形成時に受けた
Bi系強誘電体薄膜のダメージを回復するために必要な
処理である。またこの加熱処理により、結晶粒子の成長
や、Bi系強誘電体薄膜と上部電極との界面が安定化す
るなどして、Bi系強誘電体素子の電気特性が向上され
る。
【0080】加熱温度は700℃未満であり、好ましく
は640〜660℃である。700℃以上では熱による
特性劣化の影響が大きくなり、好ましくない。また、加
熱処理温度が低すぎると、上述のBi系強誘電体薄膜の
ダメージを回復する効果が十分でない。
【0081】加熱時間は3時間以上であり、好ましくは
4〜6時間である。3時間未満では、700℃未満の低
温処理で、電気特性に優れ、緻密で微細な結晶粒子のB
i系強誘電体素子を製造するという本発明の目的を達成
することは難しい。また、6時間程度の処理でBi系強
誘電体薄膜のダメージを十分回復させることができ、あ
まり長時間の熱処理は作業性の点から好ましくない。
【0082】第三加熱処理は、酸素雰囲気中で行うこと
が好ましい。
【0083】なお、図2に示すように、上記(II)工程
の(iv)工程後、上記(III)工程の上部電極形成前に、
(v)工程として、上記の第三加熱処理と同様の加熱条
件で、Bi系強誘電体薄膜を加熱処理する工程を採用し
てもよい。これにより、第三加熱処理にかける時間の短
縮化(例えば、図1に示す工程で第三加熱処理時間を5
時間程度行っていたのが、図2に示す工程では第三加熱
処理時間を3時間程度に短縮化できる、など)が期待で
きる。
【0084】上記本発明の製造方法により作製したBi
系強誘電体薄膜の結晶化の模式図を図4(a)、(b)
に示す。図4(a)は第二加熱処理後の薄膜の様子を示
す模式図であり、図4(b)は第三加熱処理後の薄膜の
様子を示す模式図(ただし上部電極の図示省略)であ
る。図4(a)に示すように、本発明では塗布・乾燥→
第一加熱処理→第二加熱処理の工程を繰り返すことによ
り、微細な結晶粒子が形成された被膜の層が数層、積層
され、その結果、第三加熱処理後でも、結晶粒子の成長
が各層を大きく超越して成長するといった従来製造方法
での問題が生じず、図4(b)に示すように、最終的に
ボイドの少ない緻密な膜を形成することができる。
【0085】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例によりなんら限定され
るものでない。
【0086】(調製例)メトキシエタノール(CH3
24OH)溶液中に金属Sr片を少量ずつ加え、混合
し、Sr(OC24OCH32〔=Srアルコキシド溶
液〕を合成した。
【0087】上記Srアルコキシド溶液に、Bi(O−
nC493とTa(OC255を加え、80℃にて2
0時間の還流を行い、Srアルコキシド、Biアルコキ
シド、およびTaアルコキシドの複合化(Sr:Bi:
Ta=1:2:2(モル比))を行って、Bi系強誘電
体薄膜形成用塗布液(前駆体溶液)Aを調製した。
【0088】(実施例1)図5に示すように、膜厚10
0nmのSiO2酸化膜が形成された直径6インチのS
iウェーハ上に、膜厚60nmの下部電極(Pt)をR
Fマグネトロンスパッタリング法により形成した。
【0089】この下部電極(Pt)上に、上記Bi系強
誘電体薄膜形成用塗布液Aをスピンコーター(2000
rpm)を用いて塗布し、150℃、30分間の乾燥を
行った。次いで450℃、60分間の加熱処理(第一加
熱処理)を行い、続いて125℃/secの昇温速度で
750℃まで昇温し、この温度を保持したまま、酸素雰
囲気中、60秒間の加熱処理(第二加熱処理)を行っ
た。
【0090】上記の塗布・乾燥→第一加熱処理→第二加
熱処理の工程を3回繰り返し、膜厚200nmのBi系
強誘電体薄膜を形成した。
【0091】上記Bi系強誘電体薄膜の破断面の走査型
電子顕微鏡(SEM)写真を図6に示す。同図から明ら
かなように、本発明製造方法の実施例1により得られる
Bi系強誘電体薄膜は、配向性のよい微細な結晶粒子に
より構成され、ボイドの少ない緻密な膜であることがわ
かる。
【0092】次いで、メタルマスクを介し、上記薄膜上
に、直径200μm、膜厚300nmの上部電極(P
t)をRFマグネトロンスパッタリング法により形成し
た。
【0093】その後、10℃/minの昇温速度で65
0℃まで昇温し、この温度を保持したまま、酸素雰囲気
中、5時間の加熱処理(第三加熱処理)を行い、Bi系
強誘電体素子を製造した。
【0094】(比較例1)膜厚100nmのSiO2
化膜が形成された直径6インチのSiウェーハ上に、膜
厚60nmの下部電極(Pt)をRFマグネトロンスパ
ッタリング法により形成した。
【0095】この下部電極(Pt)上に、上記Bi系強
誘電体薄膜形成用塗布液Aをスピンコーター(2000
rpm)を用いて塗布し、150℃、30分間の乾燥を
行った。次いで450℃、60分間の加熱処理(仮焼
成)を行った。
【0096】上記の塗布・乾燥→仮焼成の工程を3回繰
り返した。続いて10℃/minの昇温速度で800℃
まで昇温し、この温度を保持したまま、酸素雰囲気中、
1時間の加熱処理(1次本焼成)を行い、膜厚200n
mのBi系強誘電体薄膜を形成した。
【0097】上記Bi系強誘電体薄膜の破断面の走査型
電子顕微鏡(SEM)写真を図7に示す。同図から明ら
かなように、比較例1により得られるBi系強誘電体薄
膜は、配向性が悪く、細長くで粒径の大きい結晶粒子に
より構成され、ボイドも多い疎な膜であることがわか
る。
【0098】次いで、メタルマスクを介し、上記薄膜上
に、直径200μm、膜厚300nmの上部電極(P
t)をRFマグネトロンスパッタリング法により形成し
た。
【0099】その後、10℃/minの昇温速度で80
0℃まで昇温し、この温度を保持したまま、酸素雰囲気
中、30分間の加熱処理(2次本焼成)を行い、Bi系
強誘電体素子を製造した。
【0100】上記実施例1、比較例1で得られたBi系
強誘電体素子について、ヒステリシス特性、リーク電流
特性をそれぞれ下記評価方法により評価した。
【0101】[ヒステリシス特性]ラジアント社製の強
誘電体特性評価装置を用いてヒステリシス曲線を得た。
結果を図8に示す。同図中、実線は実施例1、点線は比
較例1のBi系強誘電体素子のヒステリシス曲線を示
す。
【0102】同図から明らかなように、実施例1、比較
例1ともに良好な強誘電特性(ヒステリシス特性)を示
したが、実施例1の方が、若干ではあるが、比較例1よ
りもより優れた分極率が得られた。
【0103】[リーク電流特性]Bi系強誘電体素子の
上部電極と下部電極間に回路を形成し、リーク電流特性
を調べた。図9にリーク電流−印加電圧曲線を示す。同
図中、実線は実施例1、点線は比較例1のデータを示
す。なお、リーク電流密度(A/cm2)は、図9のリ
ーク電流値(A)を電極面積(3.14×10-4
2)で割ることにより求めることができる。
【0104】図9から明らかなように、実施例1、比較
例1ともに良好な絶縁性、耐圧性(リーク電流特性)を
示したが、実施例1のBi系強誘電体素子の方が若干絶
縁性、耐圧性がよい結果となった。
【0105】以上の結果から、700℃未満という低温
での加熱処理によっても電気特性に優れた強誘電体素子
を製造できることが証明された。
【0106】また、塗布・乾燥→第一加熱処理→第二加
熱処理の工程を繰り返すことにより、微細な結晶粒子か
らなり、かつボイドの少ない緻密なBi系強誘電体薄膜
が形成され、微細加工に適したBi系強誘電体素子を形
成できることが証明された。
【0107】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明により、微
細な結晶粒子からなる緻密な強誘電体薄膜を有し、かつ
電気特性に優れたBi系強誘電体素子の製造方法が提供
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のBi系強誘電体素子の製造方法の一態
様を示す製造工程図である。
【図2】本発明のBi系強誘電体素子の製造方法の一態
様を示す製造工程図である。
【図3】本発明の製造方法によって製造されるBi系強
誘電体素子の構成の一態様を示す模式図である。
【図4】図4(a)は本発明製造工程における第二加熱
処理後の被膜の積層状態を示す模式図であり、図4
(b)は本発明製造工程における第三加熱処理後の膜の
結晶化の状態を示す模式図である。
【図5】本実施例で製造されたBi系強誘電体素子の構
成を示す模式図である。
【図6】実施例1で製造されたBi系強誘電体素子の強
誘電体薄膜断面の走査型顕微鏡写真(SEM写真)であ
る。
【図7】比較例1で製造されたBi系強誘電体素子の強
誘電体薄膜断面の走査型顕微鏡写真(SEM写真)であ
る。
【図8】実施例1、比較例1におけるヒステリシス特性
を示すグラフである。
【図9】実施例1、比較例1におけるリーク電流特性を
示すグラフである。
【図10】従来のBi系強誘電体素子の製造方法の一態
様を示す製造工程図である。
【図11】図11(a)は図10に示す製造工程の仮焼
成後の被膜の積層状態を示す模式図であり、図11
(b)は図10に示す製造工程の本焼成後の膜の結晶化
の状態を示す模式図である。
【図12】従来のBi系強誘電体素子の製造方法の一態
様を示す製造工程図である。
【図13】従来のBi系強誘電体素子の製造方法の一態
様を示す製造工程図である。
【図14】従来のBi系強誘電体素子の製造方法の一態
様を示す製造工程図である。
【符号の説明】
2 基板 3 Si酸化膜 4 下部電極 5 Bi系強誘電体薄膜 7 上部電極 10 Bi系強誘電体素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C01G 41/00 C01G 41/00 A 51/00 51/00 A H01L 27/04 H01B 3/12 318G 21/822 H01L 27/04 C 27/108 27/10 651 21/8242 // H01B 3/12 318 (72)発明者 小岩 一郎 東京都港区虎ノ門1丁目7番地12号 沖電 気工業株式会社内 (72)発明者 橋本 晃 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東 京応化工業株式会社内 (72)発明者 小針 英也 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東 京応化工業株式会社内 (72)発明者 川上 敦史 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東 京応化工業株式会社内 (72)発明者 澤田 佳宏 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東 京応化工業株式会社内 Fターム(参考) 4G048 AA04 AA05 AB02 AC02 5F038 AC05 AC14 AC15 AC18 DF05 EZ11 EZ17 5F083 AD11 FR01 GA09 GA21 GA24 GA29 GA30 JA17 JA38 JA42 PR23 PR33 PR34 5G303 AA10 AB15 AB20 BA03 CA01 CB03 CB05 CB06 CB08 CB09 CB10 CB13 CB14 CB15 CB20 CB21 CB22 CB25 CB32 CB33 CB35 CB37 CB41 CB43 DA02 DA06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (I)基板上に下部電極を設ける工程、
    (II)下部電極上にBi系強誘電体薄膜形成用塗布液を
    塗布後、加熱処理してBi系強誘電体薄膜を形成する工
    程、および(III)Bi系強誘電体薄膜上に上部電極を
    設ける工程を含むBi系強誘電体素子の製造方法におい
    て、 上記Bi系強誘電体薄膜形成用塗布液として、Biアル
    コキシド、A金属アルコキシド(ただし、AはBi、P
    b、Ba、Sr、Ca、Na、K、および希土類金属元
    素の中から選ばれる少なくとも1種の金属元素を表
    す)、およびB金属アルコキシド(ただし、BはTi、
    Nb、Ta、W、Mo、Fe、Co、およびCrの中か
    ら選ばれる少なくとも1種の金属元素を表す)を含有す
    るBi系強誘電体薄膜形成用塗布液を用いるとともに、 上記(II)工程が、(i)上記Bi系強誘電体薄膜形成
    用塗布液を下部電極上に塗布、乾燥する工程と、(ii)
    前記(i)工程後、300〜600℃で10〜80分間
    の加熱処理(第一加熱処理)を行う工程と、(iii)前
    記(ii)工程後、20℃/sec以上の昇温速度で65
    0〜800℃まで昇温し、その温度範囲で20〜180
    秒間の加熱処理(第二加熱処理)を行う工程と、(iv)
    上記(i)〜(iii)工程を繰り返して所望の膜厚のBi
    系強誘電体薄膜を形成する工程を含み、そして上記(II
    I)工程が、Bi系強誘電体薄膜上に上部電極を設けた
    後、さらに700℃未満で3時間以上の加熱処理(第三
    加熱処理)を行う工程を含むことを特徴とする、Bi系
    強誘電体素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記(II)工程における(iv)工程後、
    (III)工程前に、さらに(v)700℃未満で3時間以
    上の加熱処理を行う工程を含む、請求項1記載のBi系
    強誘電体素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記Bi系強誘電体薄膜形成用塗布液に
    含有されるBiアルコキシド、A金属アルコキシド、お
    よびB金属アルコキシドのうち、少なくとも2種の金属
    アルコキシドが複合金属アルコキシドを形成してなる、
    請求項1または2記載のBi系強誘電体素子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 上記Bi系強誘電体薄膜形成用塗布液
    が、上記複合金属アルコキシドと、無水カルボン酸類、
    ジカルボン酸モノエステル類、β−ジケトン類、および
    グリコール類の中から選ばれる少なくとも1種の化合物
    とを反応させて得られる生成物を含有する、請求項3記
    載のBi系強誘電体素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記Bi系強誘電体薄膜形成用塗布液
    が、水、または水と触媒を用いて加水分解・部分重縮合
    処理されたゾル−ゲル液である、請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載のBi系強誘電体素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 上記Bi系強誘電体薄膜が、下記一般式
    (I) (Bi222+(Am-1m3m+12- (I) (式中、AはBi、Pb、Ba、Sr、Ca、Na、
    K、および希土類金属元素の中から選ばれる少なくとも
    1種の金属元素を表し;BはTi、Nb、Ta、W、M
    o、Fe、Co、およびCrの中から選ばれる少なくと
    も1種の金属元素を表し;mは1〜5の整数を表す)で
    表されるBi層状化合物を含有する、請求項1〜5のい
    ずれか1項に記載のBi系強誘電体素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記Bi系強誘電体薄膜が、下記一般式
    (II) Sr1-xBi2+y(Ta1+z、Nbz)O9+ α (II) (x、y、z、αは、それぞれ独立に0以上1未満の数
    を表す)で表されるBi層状化合物を含有する、請求項
    6記載のBi系強誘電体素子の製造方法。
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