JP2000328009A - 接着剤組成物及びそれを用いた接着構造体 - Google Patents

接着剤組成物及びそれを用いた接着構造体

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    • C09K3/10Materials in mouldable or extrudable form for sealing or packing joints or covers

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水分の吸収を減らして不連続部を効果的にシ
ールしながら、塗料を用いて所望の外観を付与すること
ができかつ耐溶剤性をそなえた接着剤組成物を提供する
こと。 【解決手段】 ホモポリマーの時に、10〜14(cal/
cm3 0.5 の範囲の溶解度パラメータを示すことができ
るビニル系モノマーを含む放射線重合性ビニル材料、ビ
ニル材料の放射線重合のための重合開始剤、熱硬化性エ
ポキシ含有材料及びエポキシ含有材料のための熱硬化剤
を含んでなるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は接着剤組成物に関
し、さらに詳しく述べると、例えば車両の部材にある継
ぎ手、段部、目地部、継ぎ目部、亀裂部又はその他の部
分(以下、これらの部分を総称して「不連続部」と呼
ぶ)をシールするために用いられる接着剤組成物、及び
それを用いた接着構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車やトラックのような車両には金属
パネルを重ね合わせてできる不連続の継ぎ手があって、
通常はシーラントによりシールされる。一般的な非平面
の重なり型の継ぎ手の一例は、車両のルーフパネルとサ
イドパネルの側縁部を互いに折り曲げて重ね合わせて、
車両の前後方向に形成されるルーフディッチである。こ
のルーフディッチは、U字形状の溝を有して、そこに水
分等を集めて車両外部に排出する役割も備えている。
【0003】シーラントは、施工の要求に応じて液状又
は固形の材料として供給されている。例えば、自動車産
業においては、継ぎ手は液状のプラスチゾルを用いて通
常シールされる。しかし、シーラントが液状の場合、そ
の施工に困難な部位がある。場合によっては、粘着性を
示す一定の形状を有し例えばシート状に成形されたシー
ラントを用いることが必要とされる。
【0004】上述のような成形されたシーラントとして
は、熱溶融−流動可能な接着剤組成物が注目されてい
る。このような接着剤組成物は、例えば米国特許第5,
086,088号明細書、特表平9−505334号公
報及び欧州特許第798,354号公開公報に開示され
ている。当該組成物では、熱硬化可能なエポキシ含有材
料と窒素原子が分子内に存在するアクリル成分を含んで
いる。
【0005】しかし、アクリル成分が上述のように窒素
原子を含んでいるときは、極性を一般に高め、その結
果、シーラントすなわち接着剤組成物に対して水との親
和性を付与して、水分の吸収を促進させる傾向にある。
このような水分の吸収は、例えば夏場の高温・高湿にさ
らされる自動車の塗装ラインにおいて特に著しい。ある
いは、冬場の結露によっても水分の吸収はありうる。
【0006】このシーラントが水分を吸収したまま用い
られると、塗装後の加熱による水分の体積の増加により
発泡し膨張する。その結果、接着剤組成物が不連続部分
と接着せずに層間剥離を起こしたり又は浮き上がるおそ
れがある。このようなことは、単にほこり、水分及びそ
の他の望ましくない成分の侵入を許容するだけでなく、
劣悪な塗装外観や塗膜との接着不良を引き起こしたりす
る。
【0007】一方、特表平9−505095公報には、
水分との親和性が低い光共重合物を熱硬化可能なエポキ
シ含有材料と共に含むシーラントが開示されている。こ
のようなシーラントでは、エポキシ含有材料が光共重合
物と相溶し、かつ、油面鋼板のように表面エネルギーの
低い被着体への適用がされるよう光共重合物が選択され
ている。したがって、このようなシーラントに対して塗
料は不十分にしか密着しない。顕著な場合、このような
シーラントは塗料をはじくおそれもある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、水分の吸収を減らして不連続部を効果的にシールし
ながら、塗料を用いて所望の外観を付与することができ
る接着剤組成物を提供することにある。また、本発明の
もう1つの目的は、そのような接着剤組成物を用いた接
着構造体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した課題
を解決するためになされたもので、ホモポリマーの時
に、10〜14(cal/cm3 0.5 の範囲の溶解度パラメ
ータを示すことができるビニル系モノマーを含む放射線
重合性ビニル材料、前記ビニル材料の放射線重合のため
の重合開始剤、熱硬化性エポキシ含有材料、及び前記エ
ポキシ含有材料のための熱硬化剤、を含んでなることを
特徴とする接着剤組成物にある。
【0010】本発明はまた、そのもう1つの面におい
て、不連続部分を有する被着体と、前記被着体の不連続
部分をシールした接着剤組成物と、を備える接着構造体
であって、前記接着剤組成物が本発明の接着剤組成物で
あることを特徴とする接着構造体にある。
【0011】さらに、本発明は、そのもう1つの面にお
いて、不連続部分を有する被着体と、前記不連続部分に
塗布されてそれをシールした、可塑剤を含むプラスチゾ
ルと、前記プラスチゾル上に少なくとも部分的に設けら
れた接着剤組成物と、を備える接着構造体であって、前
記接着剤組成物が本発明の接着剤組成物であることを特
徴とする接着構造体にある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。なお、本発明が以下に記載する実施の形態
に限定されないことは、当業者ならば容易に想到される
であろう。本発明による接着剤組成物は、上記したよう
に、下記の4成分: (1)放射線の照射により硬化可能な、放射線重合性ビ
ニル材料、(2)ビニル材料の放射線重合のための重合
開始剤、(3)熱硬化性エポキシ含有材料、及び(4)
エポキシ含有材料のための熱硬化剤、を含むように構成
される。
【0013】本発明の接着剤組成物において第1の成分
として用いられる放射線重合性ビニル材料は、ホモポリ
マーとなった時に10〜14(cal/cm3 0.5 の範囲の
溶解度パラメータ(SP)を示すことのできるビニル系
モノマー、すなわち、放射線重合に関与することがで
き、その分子中にビニル基を有するモノマーを含んでい
る。このビニル系モノマーは、好ましくは、その分子内
に窒素原子を有していない。ここで、「放射線」なる語
は、広義で用いられており、その照射によりビニル材料
の重合を惹起し得る各種の光を包含し、具体的には、紫
外線、電子線などがある。また、「溶解度パラメータ
(SP)」なる語は、次式によって定義することができ
る。
【0014】
【数1】
【0015】上式において、Δei は、ホモポリマーを
構成する各原子又は官能基の蒸発エネルギーであり、そ
してΔvi は、ホモポリマーを構成する各原子又は官能
基の容積である。なお、この溶解度パラメータの定義に
ついての詳細は、Polymer Engineering and Science, F
ebruary 1974, Vol.14, No.2, “A Method for Estimat
ing Both the Solubility Parameters and Molar Volum
es of Liquid”, by Robert F. Fedors,を参照された
い。
【0016】第1の成分としてのビニル材料は、放射線
の照射により重合することの結果、接着剤組成物に対し
て一定の形状と、必要であればさらに粘着性を付与する
ことができる。換言すると、ビニル材料中のビニル系モ
ノマーは、接着剤組成物に対して一定の形状を付与する
だけでなく、必要とあれば粘着性をも付与することがで
きる。接着剤組成物が粘着性を奏するようになると、接
着剤組成物の位置決めを容易に行うことができる。なぜ
なら、従来常用のプラスチゾルのように刷毛等で作業者
がならす必要がなく、その接着剤組成物で継ぎ手を被覆
することができるからである。特に、接着剤組成物がシ
ート、ロープ、テープ又はストリップの形状に成形され
ていることが望ましい。また、接着剤組成物がこのよう
な一定形状に成形されるためには、ビニル材料中のビニ
ル系モノマーのホモポリマーは、−25〜200℃のガ
ラス転移温度(Tg)を有していることが好ましい。
【0017】ビニル材料は、100重量部のエポキシ含
有材料に対して、40〜250重量部の量で含まれるこ
とが好ましい。ビニル材料の含有量が約40重量部より
も少なくなると、接着剤組成物が成形シーラントとして
有効な一定の形状を保持することが困難となり、かつ、
脆くなる傾向にある。他方において、ビニル材料の含有
量が約250重量部より多くなると、熱硬化した接着剤
組成物が十分な架橋を有していない状態となり、耐熱性
や最終接着性能に劣る傾向にある。
【0018】また、ホモポリマーの時に10〜14(ca
l/cm3 0.5 の溶解度パラメータを示すことのできるビ
ニル系モノマーは、ビニル材料全体の50〜100重量
%を占めていることが必要である。ビニル系モノマーの
含有量がこのような範囲である場合には、ビニル材料と
以下に詳述する第3の成分としての熱硬化性エポキシ含
有材料との望ましい混合を実現することができ、さらに
は、エポキシ含有材料の熱硬化を促進するために接着剤
組成物に含ませられる他の成分との望ましい混合も実現
することができる。また、上記したビニル系モノマー
は、上述のような10〜14(cal/cm3 0.5 の溶解度
パラメータに追加して、25℃において、0.2重量%
以下の水に対する溶解度を有していることが好ましい。
これにより、接着剤組成物に対して優れた耐湿特性を付
与することができるからである。
【0019】さらに具体的に説明すると、上記したよう
なビニル系モノマーとしては、好適には、2−フェノキ
シエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニ
ルアクリレート、フェニルエチルアクリレート、ジシク
ロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシ
エチルアクリレート、トリシクロ〔5.2.1.
2, 6 〕デカニル(メタ)アクリレートなどを単独もし
くは組み合わせて使用することができる。さらに好適に
は、ビニル系モノマーとして、2−フェノキシエチルア
クリレート、ベンジルアクリレートもしくはフェニルア
クリレート又はこれらの組み合わせを使用することがで
きる。なお、これらのビニル系モノマーは、例えば大阪
有機化学社から「ビスコート#192」及び「ビスコー
ト#160」なる商品名で市販されている。
【0020】上記したようなビニル系モノマーの使用に
由来する優れた耐湿特性は、接着剤組成物の品質管理を
容易にする。接着剤組成物が例えば冬場の結露にさらさ
れないように、デシケータ内で保管されたり又は乾燥剤
と一緒に保存されたりする必要はない。また、たとえエ
ポキシ含有材料の熱硬化前に接着剤組成物が高温多湿の
条件下で放置されても、その接着剤組成物は実質的に水
分を吸収しない。一例として自動車製造産業を参照する
と、休日のライン停止の際に、自動車部品に適用された
接着剤組成物は、エポキシ含有材料を熱硬化することな
く貼り付けたままになる。特に夏場の長期休暇期間など
においては、接着剤組成物が長時間にわたって高温多湿
にさらされていることがあるが、本発明の接着剤組成物
を使用したような場合には、長い停止の後にラインの運
転を再開し、接着剤組成物付きの自動車部品を加熱ブー
ス、塗装ブースを通過させたとしても、接着剤組成物が
膨張するような不都合は実質的になくなる。上述のよう
に、接着剤組成物に水分が吸収されず、熱を受けても体
積を膨張させることがないからである。したがって、本
発明の接着剤組成物は、水分を吸収することがなく、熱
を受けても継ぎ手などの不連続部との接着を維持し、そ
れを被覆して保護することができる。
【0021】本発明の実施において、必要ならば、ビニ
ル材料中で上記ビニル系モノマーと組み合わせてそのよ
うなビニル系モノマー以外のビニル系モノマーを使用し
てもよい。ここで追加的に使用することのできるビニル
系モノマーの例としては、特に限定されないけれども、
2−エチルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレート
及びエチルアクリレート等に代表されるアルキル基を有
する(メタ)アクリル酸エステル類、又は、イソボロニ
ル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、エトキ
シエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、
2−メトシキエチル(メタ)アクリレート、ビニルアセ
テート等を挙げることができる。
【0022】ビニル材料は、上述したように、シート状
の一定の形状をもった接着剤組成物に必要であれば粘着
性を付与したり又は加熱の際に接着剤組成物の溶融−流
動をさせるためには、1分子中に1個のビニル基を有す
る単官能性ビニルモノマーをモノマー成分として有する
ものであることは容易に理解できよう。また、接着剤組
成物がより長期にわたって一定の形状を維持したい場
合、又は、接着剤組成物が加熱硬化の際にルーフモール
のクリップのような被着体をより高く保持したい場合に
は、1分子中に2個以上のビニル基を有する多官能性ビ
ニルモノマーが使用可能であることも容易に理解できる
であろう。このような多官能性ビニルモノマーには、例
えば1,4−ブタンジオールジアクリレート及び1,6
−ヘキサンジオールジアクリレートが含まれる。また、
このような多官能性ビニルモノマーは、通常、100重
量部のビニル材料に対して0〜5重量部の量で含まれる
のが好ましい。
【0023】本発明の接着剤組成物でビニル材料中で用
いられるビニル系モノマーは、上記したように、好まし
くは、その分子内に窒素原子を有しないけれども、上述
の耐湿特性を満たす限りにおいては、N,N−ジメチル
アクリルアミド、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニ
ルピロリドン、アクリロイルモロホリン、アクリロニト
リルなどのような窒素含有ビニル系モノマーを含んで、
ビニル材料のエポキシ含有材料への相溶性を高めてよ
い。例えば、100重量部のビニル材料に対して0〜1
0重量部の窒素含有ビニル系モノマーが含まれてもよ
い。
【0024】本発明の接着剤組成物では、上記した放射
線重合性ビニル材料の放射線重合のため、第2の成分と
しての重合開始剤が含まれる。ここで使用する重合開始
剤は、例えば紫外線のような放射線により遊離ラジカル
を発生させるものが好ましい。適当な重合開始剤の一例
は、2,2−ジメトシキ−1,2−ジフェニルエタン−
1−オンであり、それはチバガイギー社から「イルガキ
ュア(商標)651」なる商品名で市販されている。
【0025】接着剤組成物には、上記した重合開始剤に
追加して連鎖移動剤がさらに含まれて、ビニル材料の放
射線重合において生成される重合物の分子量を低下させ
てもよい。連鎖移動剤の添加によって、ビニル材料の重
合物の分子量を調節し、適当な溶融−流動特性を接着剤
組成物に付与することができる。具体的には、四塩化炭
素等のハロゲン化炭化水素、又は、ラウリルメルカプタ
ン、ブチルメルカプタン、エタンチオール、2−メルカ
プトエーテルもしくは3−プロピオン酸メルカプト等の
イオウ化合物を連鎖移動剤として使用することができ
る。
【0026】本発明の接着剤組成物中で第3の成分とし
て使用される熱硬化性エポキシ含有材料は、接着剤組成
物の最終接着性能及び耐熱性の向上に寄与することがで
きる。ここで有利に使用することのできるエポキシ含有
材料は、少なくとも1個の、開環反応により重合可能な
オキシラン環を分子内に含有するエポキシ樹脂である。
かかるエポキシ含有材料は、広義には「エポキシド」と
呼ばれ、モノマー状のエポキシドとポリマー状のエポキ
シドとを含んでおり、脂肪族、脂環式又は芳香族となり
うる。このようなエポキシ含有材料は、平均して、1分
子あたり2個のエポキシ基、好適には2個以上のエポキ
シ基を一般に有することができる。かかる材料は特にポ
リエポキシドと呼ばれ、エポキシの官能性が2.0より
わずかに小さい、例えば1.8のエポキシ含有材料を包
含している。1分子あたりのエポキシ基の平均の数は、
エポキシ含有材料中のエポキシ基の数をエポキシ分子の
合計で除して得られる数で定義される。高分子のエポキ
シドは、エポキシ基を末端に有する線状の高分子(例え
ばポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテ
ル)、骨格のオキシランのユニットを有する高分子(例
えばポリブタジエンポリエポキシド)を含んでいる。エ
ポキシ含有材料の分子量は、約58〜100,000の
範囲で変化してもよい。また、必要に応じて、様々なエ
ポキシ含有材料の混合物を使用することもできる。
【0027】本発明の実施において第3の成分として適
当な熱硬化性エポキシ含有材料としては、特に、ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノー
ル−ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール−ノボラッ
ク型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリグリシジ
ルイソシアネート、ヒダントインエポキシ等の含複素環
エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
プロピレングリコール−ジグリシジルエーテル共重合
体、ペンタエリスリトール−ポリグリシジルエーテル共
重合体等の芳香族もしくは脂肪族エポキシ樹脂、脂環式
のカルボン酸とエピクロルヒドリンとの反応によって得
られるエポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、o
(オルト)−アリル−フェノールノボラック化合物とエ
ピクロルヒドリンとの反応生成物であるグリシジルエー
テル型のエポキシ樹脂、ビスフェノールA型のそれぞれ
の水酸基のオルト位にアリル基を有するジアリルビスフ
ェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応生成物で
あるグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂などを挙げる
ことができる。
【0028】第4の成分としての熱硬化剤は、上記した
熱硬化性エポキシ含有材料を熱硬化させるためのもので
ある。好適には、熱硬化剤は、熱的に活性されて、接着
剤組成物が適当な時間で適当な熱源にさらされて硬化す
るように構成される。すなわち、この熱硬化剤は、室温
では潜在性な熱硬化性を有していて、加熱により始めて
熱的に活性化されて、エポキシ含有材料の熱硬化を司る
ことができる。好適な熱硬化剤としては、以下に列挙す
るものに限定されるわけではないけれども、例えばジシ
アンジアミド、有機酸ヒドラジド、酸無水物、ルイス酸
もしくはブレンステッド酸の塩、イミダゾール類もしく
は尿素誘導体等の第3アミンなどを挙げることができ
る。必要に応じて、このような熱硬化剤を組み合わせて
使用してもよい。
【0029】さらに詳しく説明すると、熱硬化剤として
使用される有機酸ヒドラジドとしては、アジピン酸ジヒ
ドラジドが代表的である。酸無水物としては、無水フタ
ル酸、無水トリメリット酸及び無水ピロメリット酸が代
表的である。ルイス酸もしくはブレンステッド酸の塩と
しては、三フッ化ホウ素のモノエチルアミン及び三フッ
化ホウ素のピペリジンが代表的である。イミダゾール類
としては、2,4−ジアミノ−6−〔2' −メチルイミ
ダゾール−(1' )〕−エチル−s−トリアジン、2,
4−ジアミノ−6−〔2' −メチルイミダゾール−(1
' )〕−エチル−s−トリアジン−イソシアヌレート、
2−フェニル−4−ベンジル−5−ヒドロキシエチルイ
ミダゾール及びニッケルイミダゾールフタレートが代表
的である。尿素誘導体等の第3アミンとしては、3−フ
ェニル−1,1−ジメチル尿素、3−p−クロロフェニ
ル−1,1−ジメチル尿素が代表的である。上述した熱
硬化剤のうちイミダゾール類もしくは尿素誘導体等の第
3アミンは、通常、単独で使用されることは少ない。こ
れらの化合物は、ジシアンジアミド、有機酸ヒドラジド
又は酸無水物と一緒に使用されて促進剤の機能を奏する
ことができる。
【0030】さらに、本発明の接着剤組成物には、必要
に応じて、例えば炭酸カルシウム、シリカ、アルミナも
しくはタルク等の粉体からなる充填材、シリカ等の微小
球充填剤、フタル酸誘導体、アジピン酸誘導体又は液状
ゴムからなる可塑剤、酸化防止剤、界面活性剤、又は、
ポリジメチルシロキサンからなる消泡剤が含まれていて
もよい。このような添加剤は、特に本発明の接着剤組成
物をシーラントとして使用するのに有効であろう。
【0031】本発明の接着剤組成物には、必要に応じ
て、織布又は不織布等がさらに含まれていてもよい。こ
れらの材料は、ビニル材料の放射線重合により接着剤組
成物が一定の形状を有するようになる前に、接着剤組成
物がその材料中に含浸され、特に長さ方向及び幅方向に
接着剤組成物の凝集力を高め、また、スリットや打ち抜
きの加工を容易にし、作業性を改善することができる。
ここで有用な織布及び不織布は、ポリエステル、ナイロ
ン、綿、ポリプロピレン、酢酸セルロースもしくはアセ
テート、又はそれらの配合物の天然もしくは合成のポリ
マー繊維から作製されたものである。
【0032】本発明による接着剤組成物は、上記したよ
うに、不連続部分を有する被着体と組み合わせて使用し
て接着構造体を提供することができる。本発明による接
着構造体は、いろいろな実施形態を有することができる
けれども、その典型例を図1〜図4を参照して説明する
ことにする。図1には、本発明による接着剤組成物を用
いた接着構造体の一実施形態が概略的に断面図で示され
ている。図示の接着構造体10は、2枚のパネル1及び
2をそれぞれ直角に加工してルーフディッチと呼ばれる
U字形状の溝を形成して被着体となし、その継ぎ手Aに
本発明の接着剤組成物3を適用することによって作製さ
れたものである。本発明の理解のためにルーフディッチ
についてさらに説明しておくと、一般に、ルーフディッ
チは、自動車やトラックのような車両において見出され
るもので、通常、図示のように、車両のルーフパネル1
の側縁部とサイドパネル2の側縁部を互いに折り曲げて
重ね合わせ溶接することにより、車両の前後方向に形成
される。したがって、ルーフディッチには不連続部分と
しての継ぎ手Aがあり、ルーフ溝12の側においてシー
ラントとしての本発明の接着剤組成物3により被覆され
る。継ぎ手Aをシーラントで被覆したので、その部分に
水分、ほこりのようなもの及びその他の望ましくない成
分が入って腐食を引き起こすことが防止される。また、
図示の接着構造体10の場合、その接着剤組成物3の上
にさらに塗膜層5が施されている。
【0033】先にも説明したように、本発明の接着剤組
成物は、放射線の照射により一定の形状を有するよう
に、例えばシート状に成形され、また、必要であればそ
れ自体で粘着性を有し、継ぎ手を覆うように粘接着をす
ることができる。また、成形後の接着剤組成物は、その
後の工程で熱溶融−流動可能になって、継ぎ手をシール
することができ、したがって、「シーラント」として機
能することができる。すなわち、継ぎ手を被覆した状態
で加熱されたとき軟化して、不連続部の表面になじみ、
それにより捕捉された空気を押し出す。その後、接着剤
組成物は、含まれるエポキシ含有材料が熱硬化性を有す
るので、例えば自動車の塗装工程で行われているよう
に、加熱により硬化して(すなわち共有結合でもって架
橋して)、引き続く工程で冷却及び再加熱を行っても、
流動することがない。
【0034】本発明による接着剤組成物は、先に説明し
たように、その硬化の有無に関わらず水分の吸湿を低減
することができる。このため、自動車の塗装工程の際に
おける溶融―流動−硬化に伴い、接着剤組成物がシーラ
ントとしての性能的な欠陥、例えば塗装外観の不良、継
ぎ手のシールの不良及び接着の不良などを防止すること
ができる。
【0035】さらに、本発明による接着剤組成物は、ポ
リ塩化ビニルと可塑剤を主成分とした液状のシール組成
物(プラスチゾル;以下、本発明でいう「シーラント」
と区別するために「シーラー」と呼ぶ)と併用した場合
でも、上記のような性能的な欠陥を防止することができ
る。含まれる可塑剤が液状シーラーと接着剤組成物との
界面に移行することが抑制されるからである。
【0036】接着構造体におけるシーラントとシーラー
の併用は、成形体からなる装飾用のルーフモールをルー
フディッチに取り付ける例を示した図2及び図3を参照
して説明することができる。図2は、ルーフモール16
が例えばU字形状のクリップ15と嵌合してルーフディ
ッチ10に取り付けられている、本発明の図1とは別の
実施形態に従う接着構造体を示している。図示の接着構
造体の場合、ルーフパネル1とサイドパネル2から形成
されたルーフディッチの継ぎ手Aには液状シーラー4が
塗布されている。また、クリップ15の底部には成形さ
れた本発明の接着剤組成物(シーラント)3が貼り付け
られている。接着剤組成物3は液状シーラー4と密着し
ている。しかし、このような接着構造体の場合、上述し
た理由により性能的な欠陥の発生が防止されている。す
なわち、接着剤組成物が長期にわたって一定の形状を維
持したり、又は、加熱硬化の際にルーフモールのクリッ
プのような基体を高く保持したりすることができる。こ
こで、クリップの材料としては、例えば、ポリブチレン
フタレートのようなプラスチック材料あるいはステンレ
ス鋼のような金属材料を使用できる。
【0037】図3は、図2に示した接着構造体の作製の
理解を容易にするためのもので、図示した接着構造体に
おいて、ルーフモール16、クリップ15及びルーフデ
ィッチ10を分解して示した展開図である。上述したよ
うに、ルーフパネル1とサイドパネル2とを重ね合わせ
て接合することにより、車両の前後方向に継ぎ手Aをも
ったルーフディッチ10を形成する。次いで、刷毛又は
へら等により、液状シーラー4を継ぎ手Aにならして塗
布する。さらに、塗布した液状シーラー4の上に、例え
ばU字形状をもった接着剤組成物3付きのクリップ15
を、その接着剤組成物3を介して設置する。自動車産業
では、この状態でプレキュア工程及び塗装工程を実施
し、液状シーラーのシール性と接着剤組成物の接着性と
を発現させる。ルーフモール16は、その後の擬装工程
においてクリップ15と嵌合させる。
【0038】図4は、図2及び図3に示したシーラント
とシーラーを併用した接着構造体の1変形例、すなわ
ち、液状シーラー4の上に接着剤組成物(シーラント)
3が設けられた例を示している。ルーフ溝12には、ル
ーフモール(図示せず)が収容され、接着剤組成物3付
きクリップ15を介してルーフディッチ10に取り付け
られる。
【0039】図5は、シーラントとシーラーを併用した
本発明の接着構造体のもう1つの好ましい実施形態を示
した斜視図である。図示の接着構造体11は、不連続部
分としての継ぎ手Aを有する被着体、すなわち、ボディ
パネル1及びボディパネル2を溶接により継ぎ手Aを介
して接合して作製した被着体と、その被着体の継ぎ手A
をシールした接着剤組成物(シーラント)3とを備え、
継ぎ手Aには、可塑剤を含むプラスチゾル(シーラー)
4がさらに塗布されており、かつプラスチゾル4が接着
剤組成物3と少なくとも部分的に重なり合って継ぎ手A
をシールしているように構成されている。プラスチゾル
4と接着剤組成物3とは、図示されるように、境界線B
で重ね合っている。また、この接着構造体11の表面に
は塗装膜5が施されている。
【0040】
【実施例】引き続いて、本発明を下記の実施例にしたが
って説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定さ
れないことはいうまでもない。実施例1 まず、下記のビニル系モノマー及び重合開始剤、すなわ
ち、(1)15重量部のn−ブチルアクリレート(nB
A)と、(2)85重量部の2−フェノキシエチルアク
リレート(2−POEA)と、(3)0.04重量部の
「Irgacure(イルガキュア)651」(商品名、チバガ
イギー社製)と、を透明のジャーに入れて混合した。そ
の後、ジャーを窒素でパージした。それから、波長30
0〜400nmの紫外領域に最大強度をもった紫外光源を
用いて、紫外線を当該混合物に照射しビニル系モノマー
の部分的な重合を行った。かかる紫外線の照射は1.7
6mW/cm2 の出力密度の状態で行い、また、混合物が約
3,000mPa.s の粘度を示すまでビニル系モノマーの
部分的な重合を行った。
【0041】つぎに、この部分重合生成物を連続的に攪
拌しながら下記の成分、すなわち、(4)0.1重量部
の「イルガキュア651」、(5)3重量部のグリシジ
ルメタクリレート(GMA)、(6)50重量部の、約
500のエポキシ当量を有する「エピコート1001」
(油化シェルエポキシ社製)、(7)30重量部の、約
190のエポキシ当量を有す「エピコート828」(油
化シェルエポキシ社製)、(8)6重量部のジシアンジ
アミド、(9)2重量部の2,4−ジアミノ−6−
〔2' −メチルイミダゾリル−(1')〕−エチル−s
−トリアジン(2−MZA)、(10)4重量部の溶融
シリカ(商品名「R−972」、日本エアロゾル社
製)、(11)4重量部の中空のガラス微小球(商品名
「 Glass bubbles C15-250」、ミネソタ・マイニング・
アンド・マニュファクチャリング社製)、(12)0.
2重量部の3−メルカプトプロピオン酸(3−MP
A)、及び(13)0.4重量部のポリジメチルシロキ
サン(商品名「 TSF-451-1000 」、東芝シリコーン社
製)、を添加して、接着剤組成物の前駆体を調製した。
【0042】つぎに、50μm の厚さを有しシリコーン
処理された一対のポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルムを用意し、これらのPETフィルムの間に
先に調製した接着剤組成物の前駆体を挟んで延ばして
1.5mmの厚さにした。その後、前述した紫外光源を各
PETフィルムの上に配置し、2枚のPETフィルムを
介して接着剤組成物の前駆体に紫外線を照射してビニル
系モノマーの重合を行った。このときの紫外線照射のエ
ネルギー密度は1,000mJ/cm2 だった。2枚のPE
Tフィルムを取り除くと、1.5mmの厚さをもったシー
ト状の接着剤組成物を得ることができた。この接着剤組
成物は粘着性を有していた。実施例2 実施例1における(1)15重量部のn−ブチルアクリ
レート及び(2)85重量部の2−フェノキシエチルア
クリレートの代わりに、20重量部のn−ブチルアクリ
レート、70重量部の2−フェノキシエチルアクリレー
ト及び10重量部のイソボロニルアクリレート(IBX
A)を使用した以外は、実施例1と同じ方法でシート状
の接着剤組成物を調製した。実施例3 実施例1における(1)15重量部のn−ブチルアクリ
レート及び(2)85重量部の2−フェノキシエチルア
クリレートの代わりに、35重量部のn−ブチルアクリ
レート及び65重量部のベンジルアクリレート(Bz
A)を使用した以外は、実施例1と同じ方法でシート状
の接着剤組成物を調製した。比較例1 実施例1における(1)15重量部のn−ブチルアクリ
レート及び(2)85重量部の2−フェノキシエチルア
クリレートの代わりに、75重量部のn−ブチルアクリ
レート及び25重量部のN,N−ジメチルアクリルアミ
ド(NNDMA)を使用した以外は、実施例1と同じ方
法でシート状の接着剤組成物を調製した。比較例2 実施例1における(1)15重量部のn−ブチルアクリ
レート及び(2)85重量部の2−フェノキシエチルア
クリレートの代わりに、40重量部のイソオクチルアク
リレート(IOA)及び60重量部のイソボロニルアク
リレートを使用し、また、実施例1における(6)50
重量部の「エピコート1001」及び(7)30重量部
の「エピコート828」の代わりに、35重量部の水添
型エポキシ含有材料(エポキシ当量=約190、商品名
「RXE21」、油化シェルエポキシ社製)を使用した
以外は、実施例1と同じ方法でシート状の接着剤組成物
を調製した。
【0043】下記の第1表は、それぞれの実施例及び比
較例における原料成分の配合表である。
【0044】
【表1】
【0045】実施例4 前記実施例1〜3ならびに比較例1及び比較例2で調製
した接着剤組成物について下記のような試験及び検査を
実施した。 A.段差吸収性(シール性)試験 まず、長さ150mm、幅25mm及び厚さ0.8mmの冷間
圧延鋼板の上に長さ150mm、幅25mm及び厚さ0.3
mmのガラス平板を両面粘着テープを用いて部分的に重ね
合わせて試験片を作製した。鋼のストリップからガラス
平板に落ち込む段部は車両のルーフディッチの底部の継
ぎ手に模擬した。また、先に調製した硬化していない接
着剤組成物のシートを裁断して長さ100mm及び幅20
mmの矩形シートを得た。それから、試験片の段部を覆う
ように矩形シートを配置した後、試験片を恒温オーブン
に入れて120℃で10分間加熱し、その後さらに14
0℃で40分間加熱した。つぎに、試験片を室温まで冷
却した後、(鋼のストリップからガラス平板に落ち込む
段部によって表される)模擬された継ぎ手をガラス平板
を介して目視で検査し、継ぎ手をシールする模擬試験を
した。そして、シールの評価は、接着剤組成物がシート
の長さ方向に沿って溶融及び流動して鋼板のストリップ
を覆いガラス平板の表面と鋼板のストリップの表面との
間の空隙を充填している程度にしたがい、 5…優(空隙の完全な充填) 4…良(空隙のほぼ完全な充填) 3…可(許容し得る程度の空隙の充填) 2…不良(不完全な空隙の充填) 1…不可(顕著な空隙があり) の5段階で行なった。得られた評価結果を下記の第2表
に示す。 B.溶融性(メルトフロー性)試験 まず、0.8mmの厚さ、150mmの長さ及び65mmの幅
をもつ冷間圧延鋼板に自動車グレードの電着塗装(商品
名「E-coating U-600 Black 」、日本ペイント社製)を
施したものを用意した。また、先に調製した硬化してい
ない接着剤組成物のシートを裁断して長さ100mm及び
幅20mmの矩形シートを得た。つぎに、このシートを上
記冷間圧延鋼板に貼り付け、その状態で恒温オーブンに
入れて120℃で10分間加熱した。これは自動車製造
ラインにおいて接着剤組成物の予備乾燥を模擬し、プレ
キュアーと呼ばれるものである。それから、接着剤組成
物を室温まで冷却して、接着剤組成物のシートの角がプ
レキュアにより取れているかどうかの検査をした。かか
る評価は、シートの角が取れている程度に従い、 5…優(シートの角が完全に丸く角落ち) 4…良(ほぼ完全に丸く角落ち) 3…可(許容し得る角落ちあり) 2…不良(少しの角落ちしかない) 1…不可(角落ちなし) の5段階で行なった。得られた評価結果を下記の第2表
に示す。 C.塗装外観検査 試験基板を以下のように作製した。まず、0.8mmの厚
さ、150mmの長さ及び65mmの幅をもつ冷間圧延鋼板
に自動車グレードの電着塗装(商品名「E-coating U-60
0 Black 」、日本ペイント社製)を施したものを用意し
た。また、先に調製した硬化していない接着剤組成物の
シートを裁断して長さ40mm及び幅20mmの矩形シート
を得た。つぎに、矩形シートを上記冷間圧延鋼板に貼り
付け、その状態で恒温オーブンに入れて120℃で10
分間加熱した。これは自動車製造ラインにおいて接着剤
組成物の予備乾燥を模擬し、上述したプレキュアーと呼
ばれるものである。
【0046】つぎに、ポリエステルをメラミンで架橋し
たアミノアルキド塗料をベル式スプレーを用いて先に作
製した矩形シートに塗布した。かかるアミノアルキド塗
料は自動車産業では中塗り焼き付け塗料と呼ばれるもの
である。この状態で矩形シートを恒温オーブンに入れて
140℃で30分間放置をした。このとき、中塗り焼き
付け塗料の塗膜の厚さは40μmであった。それから、
矩形シートを恒温オーブンから取り出して室温まで放冷
した後、ポリエステルをメラミンで架橋したアミノアル
キド型のソリッド塗料を中塗り焼き付け塗料上に塗布し
た。かかるアミノアルキド型のソリッド塗料は自動車産
業では上塗り焼き付け塗料と呼ばれるものである。この
状態で矩形シートを再び恒温オーブンに入れて140℃
で30分間放置をした。このとき、上塗り焼き付け塗料
の塗膜の厚さは40μmであった。それから、シートを
恒温オーブンから取り出して室温まで放冷して試験基板
を作製した。
【0047】つぎに、上記塗装の外観検査を目視で行な
った。かかる外観検査では、下記の5項目: (a)塗装の均一性、(b)はじきがないこと、(c)
オレンジピールのないこと、(d)しわのないこと、及
び(e)気泡のないこと、を確認し、5段階で評価をし
た。すなわち、(a)〜(e)の5項目の全てを満足す
るときは評価を5(ポイント)とし、どの項目も満足し
ないときは評価を1(ポイント)とした。
【0048】また、上記塗装外観検査を、プレキュアの
前に40℃及び90%RHの条件下で接着剤組成物を5
日間放置して上記のプレキュア及び塗装をして行なっ
た。さらに、プレキュア後塗装前に40℃及び90%R
H(相対湿度)の条件下で接着剤組成物を5日間放置し
たときの塗装外観検査も行なった。これらはそれぞれ、
自動車の製造ラインで想定される接着剤組成物の吸湿を
考慮したものである。前者は、接着剤組成物が鋼板に取
り付けられた直後に放置されて水分を吸収する場合(放
置)を想定している。後者は、上述したプレキュアー後
に製造ラインの停止により放置されて水分を吸収する場
合を想定している。得られた評価結果を下記の第2表に
示す。 D.塗装密着性試験 上述の塗装外観試験において使用したものと同じ試験基
板を用意した。つぎに、日本工業規格(JIS)K54
00に準じたいわゆる碁盤目試験を行なった。すなわ
ち、剃刀を用いて塗膜及び接着剤組成物に切り口をつけ
て25個の正方形(縦1mm×横1mm)の碁盤目を形成し
た。それから、ニチバン社製の「セロテープ(商標)」
を塗膜の表面に貼り付けて、その後で一気に剥がした。
そして、試験基板に残存している碁盤目の数をカウント
して塗膜の密着性を評価した。下記の第2表には、全碁
盤目に対する残存している碁盤目の数が表示されてい
る。この碁盤目試験は、さらに、試験基板を40℃の温
水に250時間浸漬した後にも行なった。得られた評価
結果を下記の第2表に示す。 E.耐可塑剤性試験 上述の塗装外観試験において使用したものと同じ冷間圧
延鋼板及びシート状の接着剤組成物を用意した。また、
20重量部のポリ塩化ビニルペースト用樹脂(商品名
「G121」、日本ゼオン社製)、20重量部の塩化ビ
ニルブレンド用樹脂(商品名「G103ZX」、日本ゼ
オン社製)、30重量部の、フタル酸ジ(2−エチルヘ
キシル)を含む可塑剤(商品名「サンソサイザーDO
P」、新日本理化社製)及び45重量部の炭酸カルシウ
ムからなる充填剤を混合して、塩化ビニルプラスチゾル
の液状シーラーも調製した。
【0049】つぎに、冷間圧延鋼板の上に接着剤組成物
を貼り合せ、それから、上記液状シーラーを接着剤組成
物上に塗布した。液状シーラーの塗布厚は、上記液状シ
ーラーが接着剤組成物と重なり合うラップ部においては
0.5mmとし、それ以外は約2mmとした。この状態で接
着剤組成物をオーブンに入れて120℃で10分間加熱
してそのプレキュアを行ない、引き続いて140℃で6
0分間にわたって加熱を行なった。それから、接着剤組
成物をオーブン内で24時間にわたって放冷して室温ま
で冷却した後、さらにオーブン内で80℃で250時間
維持して熱老化(ヒートエージング)を行なった。その
後、接着剤組成物を室温まで冷却して外観検査を行なっ
た。外観検査は、接着剤組成物と液状シーラーとの間の
界面について行い、特に、界面の接着不良もしくは層間
剥離及び界面端部での割れの有無を確認し、 5…優(完全な界面の状態) 4…良(ほぼ完全な界面の状態) 3…可(許容し得る界面の状態) 2…不良(接着不良と割れがあり) 1…不可(顕著な接着不良と割れがあり) の5段階で行なった。得られた評価結果を下記の第2表
に示す。
【0050】
【表2】
【0051】上記した第2表に記載の評価結果から明ら
かなように、実施例1〜3の接着剤組成物は上記試験及
び検査をすべて満足していることが分かった。それに対
して、比較例1及び比較例2の接着剤組成物は上記試験
・検査をすべて満足しないことが分かった。したがっ
て、本発明にしたがった接着剤組成物は水分の吸収を減
らして不連続部を効果的にシールしながら、可塑剤等の
界面への移行による性能的欠陥を防ぎ、塗料を用いた所
望の外観を提供することができることが分かった。実施例5 本例においては、下記のビニル系モノマー及び重合開始
剤、すなわち、(1)80重量部の2−フェノキシエチ
ルアクリレートと、(2)20重量部のベンジルアクリ
レートと、(3)0.04重量部の「イルガキュア65
1」(チバガイギー社製)と、を上記の透明のジャーに
入れて混合した。その後、そのジャーを窒素でパージし
た。それから、実施例1で述べた紫外光源を用いて、紫
外線を当該混合物に照射しビニル系モノマーの部分的な
重合を行った。かかる紫外線の照射は1.76mW/cm2
の出力密度の状態で行い、また、混合物が約3,000
mPa.s の粘度を有するまでビニル系モノマーの部分的な
重合を行った。
【0052】つぎに、この混合物を連続的に攪拌しなが
ら下記の成分、すなわち、(4)0.1重量部の「イル
ガキュア651」、(5)0.05重量部の1,6−ヘ
キサンジオールジアクリレート(HDDA)、(6)2
5重量部の、約500のエポキシ当量を有する「エピコ
ート1001」、(7)45重量部の、約190のエポ
キシ当量を有する「エピコート828」、(8)7重量
部のジシアンアミド、(9)1.2重量部の2−MZA
(四国化成社製)、(10)8重量部の溶融シリカ(商
品名「R−972」、日本エアロゾル社製)、を添加し
て、接着剤組成物の前駆体を調製した。
【0053】つぎに、50μmの厚さを有しシリコーン
処理された一対のポリエチレンテレフタレート(PE
T)のフィルムを用意し、これらのPETフィルムの間
に先に調製した接着剤組成物の前駆体を挟んで延ばして
1.2mmの厚さにした。その後、前述の紫外光源を各P
ETフィルムの上に配置し、2枚のPETフィルムを介
して接着剤組成物の前駆体に紫外線を照射してビニル系
モノマーの重合を行った。このときの紫外線照射のエネ
ルギー密度は1,000mJ/cm2 であった。それから、
2枚のPETフィルムを取り除くと、1.2mmの厚さを
もった接着剤組成物を得ることができた。実施例6 実施例5において(1)80重量部の2−フェノキシエ
チルアクリレート及び(2)20重量部のベンジルアク
リレートの代わりに、94重量部の2−フェノキシエチ
ルアクリレート及び6重量部のイソボロニルアクリレー
トを使用した以外は、実施例5と同じ方法で接着剤組成
物を調製した。実施例7 実施例5において(1)80重量部の2−フェノキシエ
チルアクリレート、(2)20重量部のベンジルアクリ
レート及び(7)45重量部の「エピコート828」の
代わりに、6重量部の2−エチルヘキシルアクリレー
ト、75重量部の2−フェノキシエチルアクリレート、
15重量部のベンジルアクリレート、4重量部のイソボ
ロニルアクリレート及び50重量部の「エピコート82
8」を使用した以外は、実施例5と同じ方法で接着剤組
成物を調製した。比較例3 実施例5において(1)80重量部の2−フェノキシエ
チルアクリレート及び(2)20重量部のベンジルアク
リレートの代わりに、71重量部のブチルアクリレート
及び29重量部のN−ビニルカプロラクタム(NVC)
を使用した以外は、実施例5と同じ方法で接着剤組成物
を調製した。比較例4 実施例5において(1)80重量部の2−フェノキシエ
チルアクリレート及び(2)20重量部のベンジルアク
リレートの代わりに、64重量部のブチルアクリレート
及び36重量部のイソボロニルアクリレートを使用した
以外は、実施例5と同じ方法で接着剤組成物を調製し
た。
【0054】下記の第3表は、それぞれの実施例及び比
較例における原料成分の配合表である。
【0055】
【表3】
【0056】実施例8 前記実施例5〜7ならびに比較例3及び比較例4の接着
剤組成物について、上述した塩化ビニルプラスチゾルの
液状シーラーとの組み合わせによる以下のような試験を
実施した。 A.対シーラー接着性試験 商品名「トレファン」(東レ社製)として市販されてい
るポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂を射出成
形して、図6に示すように長さl=20mm×幅w=10
mm×高さh=5mmの成形体30を作製した。その後、成
形体の長さ方向の側面の一端から4mm離れたところに直
径2mmの貫通孔31を図示のように開口した。つぎに、
接着剤組成物のシートを裁断して長さ20mm×幅9mmの
矩形シート23を得、成形体30の底面に貼り付け、さ
らに2kgのローラで圧着した。
【0057】一方、図7に示すように、長さ75mm、幅
25mm及び厚さ0.8mmで自動車グレードの電着塗装を
施した冷間圧延鋼板20を用意し、その片面に先に調製
した塩化ビニルプラスチゾルの液状シーラー24を膜厚
0.5mmで塗布した。つぎに、冷間圧延鋼板20の上に
液状シーラー24及び接着剤組成物の矩形シート23を
介して成形体30を配置した後、成形体30に1kgの荷
重を1秒間加えて第1の試験前駆体を作製した。この第
1の試験前駆体を恒温オーブンに入れて110℃で10
分間加熱し、それから室温まで放冷した。引き続いて第
1の試験前駆体を130℃で40分間にわたって加熱
し、その後再び室温まで放冷して第1の試験体を作製し
た。
【0058】第2の試験体も、第1の試験体の作製と同
様にして、以下のように作製した。すなわち、液状シー
ラーが0.5mmの厚さでもって塗布された冷間圧延鋼板
を恒温オーブンに入れて110℃で10分間加熱し、引
き続いて室温まで放冷した後、接着剤組成物を介して成
形体と貼り合わせて第2の試験前駆体を作製した。それ
から、この状態の液状シーラーをオーブンに入れて13
5℃で40分間加熱した後、室温まで放冷し、第2の試
験体を作製した。
【0059】つぎに、第1の試験体及び第2の試験体を
それぞれ図7に示すように貫通孔31に紐(点線を参
照)を通した後、島津製作所(京都)から商品名「オー
トグラフAGS−100D」として入手可能な引っ張り
試験機を用いて矢印方向への引っ張り試験を行い、引張
り荷重(N)を求めた。このときの引っ張り速度は30
0mm/分とした。
【0060】引き続いて、第1の試験体及び第2の試験
体に対する上記の試験を熱老化後にも行った。熱老化
は、第1の試験前駆体及び第2の試験前駆体をそれぞ
れ、30℃及び80%RHに調整された恒温オーブンに
入れて10日間放置することにより行った。得られた試
験結果を下記の第4表に破壊モードを付して示す。 B.対シーラー保持力試験 上述した第1の試験体及び第2の試験体の成形体に、図
8に示すように、紐(点線を参照)を介して2kgの重り
Gを加えて、接着剤組成物の矩形シート23の保持力を
評価した。この評価は熱老化後にも行った。熱老化の条
件は、対シーラー接着性試験の場合と同様である。得ら
れた試験結果を下記の第4表に示す。
【0061】
【表4】
【0062】上記した第4表に記載の試験結果から理解
されるように、対シーラー接着性試験では、実施例5〜
7が熱老化の有無に関わらず高い接着性を保持すること
が分かった。一方、比較例3及び比較例4では、熱老化
後に大きく強度の低下があらわれることが分かった。ま
た、対シーラー保持力試験では、実施例5〜7が熱老化
の有無に関わらず1日以上2kgの重量を保持することが
分かった。それに対して、熱老化前の比較例3以外は1
日以上保持することができないことが分かった。特に、
比較例4の保持力は熱老化前後で共に低く、重りを掛け
たと同時に成形体が落下した。
【0063】以上のことから、本発明にしたがった実施
例5〜7は上述の液状シーラーに対し良好な接着性及び
保持力を有することが分かった。
【0064】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、水分の吸収を減らして不連続部を効果的にシールし
ながら、塗料を用いた所望の外観を備えることができる
接着剤組成物を提供することができる。また、本発明に
よれば、本発明の接着剤組成物の優れた特性を生かした
接着構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による接着構造体の好ましい1実施形態
を示した断面図である。
【図2】本発明による接着構造体のもう1つの好ましい
実施形態を示した断面図である。
【図3】図2に示した接着構造体の構成を展開して示し
た斜視図である。
【図4】本発明による接着構造体のもう1つの好ましい
実施形態を示した断面図である。
【図5】本発明による接着構造体のさらにもう1つの好
ましい実施形態を示した斜視図である。
【図6】実施例8の評価試験で試験治具として使用した
成形体の斜視図である。
【図7】実施例8で行った対シーラー接着性試験の方法
を説明する斜視図である。
【図8】実施例8で行った対シーラー保持力試験の方法
を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1…ルーフパネル 2…サイドパネル 3…接着剤組成物(シーラント) 4…液状シーラー 10…接着構造体 11…接着構造体
フロントページの続き Fターム(参考) 4H017 AA04 AA31 AB01 AB08 AC02 AC03 AC07 AC17 AD05 AD06 AE05 4J040 EC021 EC031 EC041 EC061 EC071 EC091 EC131 FA061 FA091 FA131 FA141 FA151 FA161 FA171 GA05 GA11 GA13 GA17 GA22 HB19 HB22 HC15 HC16 HC19 HC24 HC25 HD43 JA01 JA08 JB02 JB07 KA13 KA16 LA02 NA16

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホモポリマーの時に、10〜14(cal/
    cm3 0.5 の範囲の溶解度パラメータを示すことができ
    るビニル系モノマーを含む放射線重合性ビニル材料、 前記ビニル材料の放射線重合のための重合開始剤、 熱硬化性エポキシ含有材料、及び前記エポキシ含有材料
    のための熱硬化剤、を含んでなることを特徴とする接着
    剤組成物。
  2. 【請求項2】 前記ビニル系モノマーが、25℃におい
    て、0.2重量%以下の水への溶解度を有していること
    を特徴とする請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記ビニル系モノマーのホモポリマー
    が、−25〜200℃のガラス転移温度を有しているこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 前記ビニル系モノマーが、2−フェノキ
    シエチルアクリレート、ベンジルアクリレート及びフェ
    ニルアクリレートからなる群から選ばれた少なくとも1
    種類の化合物であることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 前記ビニル材料の放射線重合により付与
    された一定の形状を有することを特徴とする請求項1〜
    4のいずれか1項に記載の接着剤組成物。
  6. 【請求項6】 不連続部分を有する被着体と、 前記被着体の不連続部分をシールした接着剤組成物と、
    を備える接着構造体であって、 前記接着剤組成物が、 ホモポリマーの時に、10〜14(cal/cm3 0.5 の範
    囲の溶解度パラメータを示すことができるビニル系モノ
    マーを含む放射線重合性ビニル材料、 前記ビニル材料の放射線重合のための重合開始剤、 熱硬化性エポキシ含有材料、及び前記エポキシ含有材料
    のための熱硬化剤、を含んでなることを特徴とする接着
    構造体。
  7. 【請求項7】 前記不連続部分には、可塑剤を含むプラ
    スチゾルがさらに塗布されており、かつ前記プラスチゾ
    ルが前記接着剤組成物と少なくとも部分的に重なり合っ
    て前記不連続部分をシールしていることを特徴とする請
    求項6に記載の接着構造体。
  8. 【請求項8】 不連続部分を有する被着体と、 前記不連続部分に塗布されてそれをシールした、可塑剤
    を含むプラスチゾルと、 前記プラスチゾル上に少なくとも部分的に設けられた接
    着剤組成物と、を備える接着構造体であって、 前記接着剤組成物が、 ホモポリマーの時に、10〜14(cal/cm3 0.5 の範
    囲の溶解度パラメータを示すことができるビニル系モノ
    マーを含む放射線重合性ビニル材料、 前記ビニル材料の放射線重合のための重合開始剤、 熱硬化性エポキシ含有材料、及び前記エポキシ含有材料
    のための熱硬化剤、を含んでなることを特徴とする接着
    構造体。
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