JP4573373B2 - 接着構造体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は接着剤組成物に関し、さらに詳しく述べると、例えば車両の部材にある継ぎ手、段部、目地部、継ぎ目部、亀裂部又はその他の部分(以下、これらの部分を総称して「不連続部」と呼ぶ)をシールするために用いられる接着剤組成物、及びそれを用いた接着構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車やトラックのような車両には金属パネルを重ね合わせてできる不連続の継ぎ手があって、通常はシーラントによりシールされる。一般的な非平面の重なり型の継ぎ手の一例は、車両のルーフパネルとサイドパネルの側縁部を互いに折り曲げて重ね合わせて、車両の前後方向に形成されるルーフディッチである。このルーフディッチは、U字形状の溝を有して、そこに水分等を集めて車両外部に排出する役割も備えている。
【0003】
シーラントは、施工の要求に応じて液状又は固形の材料として供給されている。例えば、自動車産業においては、継ぎ手は液状のプラスチゾルを用いて通常シールされる。しかし、シーラントが液状の場合、その施工に困難な部位がある。場合によっては、粘着性を示す一定の形状を有し例えばシート状に成形されたシーラントを用いることが必要とされる。
【0004】
上述のような成形されたシーラントとしては、熱溶融−流動可能な接着剤組成物が注目されている。このような接着剤組成物は、例えば米国特許第5,086,088号明細書、特表平9−505334号公報及び欧州特許第798,354号公開公報に開示されている。当該組成物では、熱硬化可能なエポキシ含有材料と窒素原子が分子内に存在するアクリル成分を含んでいる。
【0005】
しかし、アクリル成分が上述のように窒素原子を含んでいるときは、極性を一般に高め、その結果、シーラントすなわち接着剤組成物に対して水との親和性を付与して、水分の吸収を促進させる傾向にある。このような水分の吸収は、例えば夏場の高温・高湿にさらされる自動車の塗装ラインにおいて特に著しい。あるいは、冬場の結露によっても水分の吸収はありうる。
【0006】
このシーラントが水分を吸収したまま用いられると、塗装後の加熱による水分の体積の増加により発泡し膨張する。その結果、接着剤組成物が不連続部分と接着せずに層間剥離を起こしたり又は浮き上がるおそれがある。このようなことは、単にほこり、水分及びその他の望ましくない成分の侵入を許容するだけでなく、劣悪な塗装外観や塗膜との接着不良を引き起こしたりする。
【0007】
一方、特表平9−505095公報には、水分との親和性が低い光共重合物を熱硬化可能なエポキシ含有材料と共に含むシーラントが開示されている。このようなシーラントでは、エポキシ含有材料が光共重合物と相溶し、かつ、油面鋼板のように表面エネルギーの低い被着体への適用がされるよう光共重合物が選択されている。したがって、このようなシーラントに対して塗料は不十分にしか密着しない。顕著な場合、このようなシーラントは塗料をはじくおそれもある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、水分の吸収を減らして不連続部を効果的にシールしながら、塗料を用いて所望の外観を付与することができる接着剤組成物を提供することにある。
また、本発明のもう1つの目的は、そのような接着剤組成物を用いた接着構造体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記した課題を解決するためになされたもので、ホモポリマーの時に、10〜14(cal/cm3 0.5 の範囲の溶解度パラメータを示すことができるビニル系モノマーを含む放射線重合性ビニル材料、
前記ビニル材料の放射線重合のための重合開始剤、
熱硬化性エポキシ含有材料、及び
前記エポキシ含有材料のための熱硬化剤、
を含んでなることを特徴とする接着剤組成物にある。
【0010】
本発明はまた、そのもう1つの面において、不連続部分を有する被着体と、
前記被着体の不連続部分をシールした接着剤組成物と、
を備える接着構造体であって、
前記接着剤組成物が本発明の接着剤組成物であることを特徴とする接着構造体にある。
【0011】
さらに、本発明は、そのもう1つの面において、不連続部分を有する被着体と、
前記不連続部分に塗布されてそれをシールした、可塑剤を含むプラスチゾルと、
前記プラスチゾル上に少なくとも部分的に設けられた接着剤組成物と、
を備える接着構造体であって、
前記接着剤組成物が本発明の接着剤組成物であることを特徴とする接着構造体にある。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明が以下に記載する実施の形態に限定されないことは、当業者ならば容易に想到されるであろう。
本発明による接着剤組成物は、上記したように、下記の4成分:
(1)放射線の照射により硬化可能な、放射線重合性ビニル材料、
(2)ビニル材料の放射線重合のための重合開始剤、
(3)熱硬化性エポキシ含有材料、及び
(4)エポキシ含有材料のための熱硬化剤、
を含むように構成される。
【0013】
本発明の接着剤組成物において第1の成分として用いられる放射線重合性ビニル材料は、ホモポリマーとなった時に10〜14(cal/cm3 0.5 の範囲の溶解度パラメータ(SP)を示すことのできるビニル系モノマー、すなわち、放射線重合に関与することができ、その分子中にビニル基を有するモノマーを含んでいる。このビニル系モノマーは、好ましくは、その分子内に窒素原子を有していない。ここで、「放射線」なる語は、広義で用いられており、その照射によりビニル材料の重合を惹起し得る各種の光を包含し、具体的には、紫外線、電子線などがある。また、「溶解度パラメータ(SP)」なる語は、次式によって定義することができる。
【0014】
【数1】
Figure 0004573373
【0015】
上式において、Δei は、ホモポリマーを構成する各原子又は官能基の蒸発エネルギーであり、そしてΔvi は、ホモポリマーを構成する各原子又は官能基の容積である。なお、この溶解度パラメータの定義についての詳細は、Polymer Engineering and Science, February 1974, Vol.14, No.2, “A Method for Estimating Both the Solubility Parameters and Molar Volumes of Liquid”, by Robert F. Fedors,を参照されたい。
【0016】
第1の成分としてのビニル材料は、放射線の照射により重合することの結果、接着剤組成物に対して一定の形状と、必要であればさらに粘着性を付与することができる。換言すると、ビニル材料中のビニル系モノマーは、接着剤組成物に対して一定の形状を付与するだけでなく、必要とあれば粘着性をも付与することができる。接着剤組成物が粘着性を奏するようになると、接着剤組成物の位置決めを容易に行うことができる。なぜなら、従来常用のプラスチゾルのように刷毛等で作業者がならす必要がなく、その接着剤組成物で継ぎ手を被覆することができるからである。特に、接着剤組成物がシート、ロープ、テープ又はストリップの形状に成形されていることが望ましい。また、接着剤組成物がこのような一定形状に成形されるためには、ビニル材料中のビニル系モノマーのホモポリマーは、−25〜200℃のガラス転移温度(Tg)を有していることが好ましい。
【0017】
ビニル材料は、100重量部のエポキシ含有材料に対して、40〜250重量部の量で含まれることが好ましい。ビニル材料の含有量が約40重量部よりも少なくなると、接着剤組成物が成形シーラントとして有効な一定の形状を保持することが困難となり、かつ、脆くなる傾向にある。他方において、ビニル材料の含有量が約250重量部より多くなると、熱硬化した接着剤組成物が十分な架橋を有していない状態となり、耐熱性や最終接着性能に劣る傾向にある。
【0018】
また、ホモポリマーの時に10〜14(cal/cm3 0.5 の溶解度パラメータを示すことのできるビニル系モノマーは、ビニル材料全体の50〜100重量%を占めていることが必要である。ビニル系モノマーの含有量がこのような範囲である場合には、ビニル材料と以下に詳述する第3の成分としての熱硬化性エポキシ含有材料との望ましい混合を実現することができ、さらには、エポキシ含有材料の熱硬化を促進するために接着剤組成物に含ませられる他の成分との望ましい混合も実現することができる。また、上記したビニル系モノマーは、上述のような10〜14(cal/cm3 0.5 の溶解度パラメータに追加して、25℃において、0.2重量%以下の水に対する溶解度を有していることが好ましい。これにより、接着剤組成物に対して優れた耐湿特性を付与することができるからである。
【0019】
さらに具体的に説明すると、上記したようなビニル系モノマーとしては、好適には、2−フェノキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニルアクリレート、フェニルエチルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート、トリシクロ〔5.2.1.02,6 〕デカニル(メタ)アクリレートなどを単独もしくは組み合わせて使用することができる。さらに好適には、ビニル系モノマーとして、2−フェノキシエチルアクリレート、ベンジルアクリレートもしくはフェニルアクリレート又はこれらの組み合わせを使用することができる。なお、これらのビニル系モノマーは、例えば大阪有機化学社から「ビスコート#192」及び「ビスコート#160」なる商品名で市販されている。
【0020】
上記したようなビニル系モノマーの使用に由来する優れた耐湿特性は、接着剤組成物の品質管理を容易にする。接着剤組成物が例えば冬場の結露にさらされないように、デシケータ内で保管されたり又は乾燥剤と一緒に保存されたりする必要はない。また、たとえエポキシ含有材料の熱硬化前に接着剤組成物が高温多湿の条件下で放置されても、その接着剤組成物は実質的に水分を吸収しない。一例として自動車製造産業を参照すると、休日のライン停止の際に、自動車部品に適用された接着剤組成物は、エポキシ含有材料を熱硬化することなく貼り付けたままになる。特に夏場の長期休暇期間などにおいては、接着剤組成物が長時間にわたって高温多湿にさらされていることがあるが、本発明の接着剤組成物を使用したような場合には、長い停止の後にラインの運転を再開し、接着剤組成物付きの自動車部品を加熱ブース、塗装ブースを通過させたとしても、接着剤組成物が膨張するような不都合は実質的になくなる。上述のように、接着剤組成物に水分が吸収されず、熱を受けても体積を膨張させることがないからである。したがって、本発明の接着剤組成物は、水分を吸収することがなく、熱を受けても継ぎ手などの不連続部との接着を維持し、それを被覆して保護することができる。
【0021】
本発明の実施において、必要ならば、ビニル材料中で上記ビニル系モノマーと組み合わせてそのようなビニル系モノマー以外のビニル系モノマーを使用してもよい。ここで追加的に使用することのできるビニル系モノマーの例としては、特に限定されないけれども、2−エチルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレート及びエチルアクリレート等に代表されるアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル類、又は、イソボロニル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、2−メトシキエチル(メタ)アクリレート、ビニルアセテート等を挙げることができる。
【0022】
ビニル材料は、上述したように、シート状の一定の形状をもった接着剤組成物に必要であれば粘着性を付与したり又は加熱の際に接着剤組成物の溶融−流動をさせるためには、1分子中に1個のビニル基を有する単官能性ビニルモノマーをモノマー成分として有するものであることは容易に理解できよう。また、接着剤組成物がより長期にわたって一定の形状を維持したい場合、又は、接着剤組成物が加熱硬化の際にルーフモールのクリップのような被着体をより高く保持したい場合には、1分子中に2個以上のビニル基を有する多官能性ビニルモノマーが使用可能であることも容易に理解できるであろう。このような多官能性ビニルモノマーには、例えば1,4−ブタンジオールジアクリレート及び1,6−ヘキサンジオールジアクリレートが含まれる。また、このような多官能性ビニルモノマーは、通常、100重量部のビニル材料に対して0〜5重量部の量で含まれるのが好ましい。
【0023】
本発明の接着剤組成物でビニル材料中で用いられるビニル系モノマーは、上記したように、好ましくは、その分子内に窒素原子を有しないけれども、上述の耐湿特性を満たす限りにおいては、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモロホリン、アクリロニトリルなどのような窒素含有ビニル系モノマーを含んで、ビニル材料のエポキシ含有材料への相溶性を高めてよい。例えば、100重量部のビニル材料に対して0〜10重量部の窒素含有ビニル系モノマーが含まれてもよい。
【0024】
本発明の接着剤組成物では、上記した放射線重合性ビニル材料の放射線重合のため、第2の成分としての重合開始剤が含まれる。ここで使用する重合開始剤は、例えば紫外線のような放射線により遊離ラジカルを発生させるものが好ましい。適当な重合開始剤の一例は、2,2−ジメトシキ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンであり、それはチバガイギー社から「イルガキュア(商標)651」なる商品名で市販されている。
【0025】
接着剤組成物には、上記した重合開始剤に追加して連鎖移動剤がさらに含まれて、ビニル材料の放射線重合において生成される重合物の分子量を低下させてもよい。連鎖移動剤の添加によって、ビニル材料の重合物の分子量を調節し、適当な溶融−流動特性を接着剤組成物に付与することができる。具体的には、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素、又は、ラウリルメルカプタン、ブチルメルカプタン、エタンチオール、2−メルカプトエーテルもしくは3−プロピオン酸メルカプト等のイオウ化合物を連鎖移動剤として使用することができる。
【0026】
本発明の接着剤組成物中で第3の成分として使用される熱硬化性エポキシ含有材料は、接着剤組成物の最終接着性能及び耐熱性の向上に寄与することができる。ここで有利に使用することのできるエポキシ含有材料は、少なくとも1個の、開環反応により重合可能なオキシラン環を分子内に含有するエポキシ樹脂である。かかるエポキシ含有材料は、広義には「エポキシド」と呼ばれ、モノマー状のエポキシドとポリマー状のエポキシドとを含んでおり、脂肪族、脂環式又は芳香族となりうる。このようなエポキシ含有材料は、平均して、1分子あたり2個のエポキシ基、好適には2個以上のエポキシ基を一般に有することができる。かかる材料は特にポリエポキシドと呼ばれ、エポキシの官能性が2.0よりわずかに小さい、例えば1.8のエポキシ含有材料を包含している。1分子あたりのエポキシ基の平均の数は、エポキシ含有材料中のエポキシ基の数をエポキシ分子の合計で除して得られる数で定義される。高分子のエポキシドは、エポキシ基を末端に有する線状の高分子(例えばポリアルキレングリコールのジグリシジルエーテル)、骨格のオキシランのユニットを有する高分子(例えばポリブタジエンポリエポキシド)を含んでいる。エポキシ含有材料の分子量は、約58〜100,000の範囲で変化してもよい。また、必要に応じて、様々なエポキシ含有材料の混合物を使用することもできる。
【0027】
本発明の実施において第3の成分として適当な熱硬化性エポキシ含有材料としては、特に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノール−ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール−ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアネート、ヒダントインエポキシ等の含複素環エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、プロピレングリコール−ジグリシジルエーテル共重合体、ペンタエリスリトール−ポリグリシジルエーテル共重合体等の芳香族もしくは脂肪族エポキシ樹脂、脂環式のカルボン酸とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるエポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、o(オルト)−アリル−フェノールノボラック化合物とエピクロルヒドリンとの反応生成物であるグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂、ビスフェノールA型のそれぞれの水酸基のオルト位にアリル基を有するジアリルビスフェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応生成物であるグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂などを挙げることができる。
【0028】
第4の成分としての熱硬化剤は、上記した熱硬化性エポキシ含有材料を熱硬化させるためのものである。好適には、熱硬化剤は、熱的に活性されて、接着剤組成物が適当な時間で適当な熱源にさらされて硬化するように構成される。すなわち、この熱硬化剤は、室温では潜在性な熱硬化性を有していて、加熱により始めて熱的に活性化されて、エポキシ含有材料の熱硬化を司ることができる。好適な熱硬化剤としては、以下に列挙するものに限定されるわけではないけれども、例えばジシアンジアミド、有機酸ヒドラジド、酸無水物、ルイス酸もしくはブレンステッド酸の塩、イミダゾール類もしくは尿素誘導体等の第3アミンなどを挙げることができる。必要に応じて、このような熱硬化剤を組み合わせて使用してもよい。
【0029】
さらに詳しく説明すると、熱硬化剤として使用される有機酸ヒドラジドとしては、アジピン酸ジヒドラジドが代表的である。酸無水物としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸及び無水ピロメリット酸が代表的である。ルイス酸もしくはブレンステッド酸の塩としては、三フッ化ホウ素のモノエチルアミン及び三フッ化ホウ素のピペリジンが代表的である。イミダゾール類としては、2,4−ジアミノ−6−〔2' −メチルイミダゾール−(1' )〕−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−〔2' −メチルイミダゾール−(1' )〕−エチル−s−トリアジン−イソシアヌレート、2−フェニル−4−ベンジル−5−ヒドロキシエチルイミダゾール及びニッケルイミダゾールフタレートが代表的である。尿素誘導体等の第3アミンとしては、3−フェニル−1,1−ジメチル尿素、3−p−クロロフェニル−1,1−ジメチル尿素が代表的である。上述した熱硬化剤のうちイミダゾール類もしくは尿素誘導体等の第3アミンは、通常、単独で使用されることは少ない。これらの化合物は、ジシアンジアミド、有機酸ヒドラジド又は酸無水物と一緒に使用されて促進剤の機能を奏することができる。
【0030】
さらに、本発明の接着剤組成物には、必要に応じて、例えば炭酸カルシウム、シリカ、アルミナもしくはタルク等の粉体からなる充填材、シリカ等の微小球充填剤、フタル酸誘導体、アジピン酸誘導体又は液状ゴムからなる可塑剤、酸化防止剤、界面活性剤、又は、ポリジメチルシロキサンからなる消泡剤が含まれていてもよい。このような添加剤は、特に本発明の接着剤組成物をシーラントとして使用するのに有効であろう。
【0031】
本発明の接着剤組成物には、必要に応じて、織布又は不織布等がさらに含まれていてもよい。これらの材料は、ビニル材料の放射線重合により接着剤組成物が一定の形状を有するようになる前に、接着剤組成物がその材料中に含浸され、特に長さ方向及び幅方向に接着剤組成物の凝集力を高め、また、スリットや打ち抜きの加工を容易にし、作業性を改善することができる。ここで有用な織布及び不織布は、ポリエステル、ナイロン、綿、ポリプロピレン、酢酸セルロースもしくはアセテート、又はそれらの配合物の天然もしくは合成のポリマー繊維から作製されたものである。
【0032】
本発明による接着剤組成物は、上記したように、不連続部分を有する被着体と組み合わせて使用して接着構造体を提供することができる。本発明による接着構造体は、いろいろな実施形態を有することができるけれども、その典型例を図1〜図4を参照して説明することにする。
図1には、本発明による接着剤組成物を用いた接着構造体の一実施形態が概略的に断面図で示されている。図示の接着構造体10は、2枚のパネル1及び2をそれぞれ直角に加工してルーフディッチと呼ばれるU字形状の溝を形成して被着体となし、その継ぎ手Aに本発明の接着剤組成物3を適用することによって作製されたものである。本発明の理解のためにルーフディッチについてさらに説明しておくと、一般に、ルーフディッチは、自動車やトラックのような車両において見出されるもので、通常、図示のように、車両のルーフパネル1の側縁部とサイドパネル2の側縁部を互いに折り曲げて重ね合わせ溶接することにより、車両の前後方向に形成される。したがって、ルーフディッチには不連続部分としての継ぎ手Aがあり、ルーフ溝12の側においてシーラントとしての本発明の接着剤組成物3により被覆される。継ぎ手Aをシーラントで被覆したので、その部分に水分、ほこりのようなもの及びその他の望ましくない成分が入って腐食を引き起こすことが防止される。また、図示の接着構造体10の場合、その接着剤組成物3の上にさらに塗膜層5が施されている。
【0033】
先にも説明したように、本発明の接着剤組成物は、放射線の照射により一定の形状を有するように、例えばシート状に成形され、また、必要であればそれ自体で粘着性を有し、継ぎ手を覆うように粘接着をすることができる。
また、成形後の接着剤組成物は、その後の工程で熱溶融−流動可能になって、継ぎ手をシールすることができ、したがって、「シーラント」として機能することができる。すなわち、継ぎ手を被覆した状態で加熱されたとき軟化して、不連続部の表面になじみ、それにより捕捉された空気を押し出す。その後、接着剤組成物は、含まれるエポキシ含有材料が熱硬化性を有するので、例えば自動車の塗装工程で行われているように、加熱により硬化して(すなわち共有結合でもって架橋して)、引き続く工程で冷却及び再加熱を行っても、流動することがない。
【0034】
本発明による接着剤組成物は、先に説明したように、その硬化の有無に関わらず水分の吸湿を低減することができる。このため、自動車の塗装工程の際における溶融―流動−硬化に伴い、接着剤組成物がシーラントとしての性能的な欠陥、例えば塗装外観の不良、継ぎ手のシールの不良及び接着の不良などを防止することができる。
【0035】
さらに、本発明による接着剤組成物は、ポリ塩化ビニルと可塑剤を主成分とした液状のシール組成物(プラスチゾル;以下、本発明でいう「シーラント」と区別するために「シーラー」と呼ぶ)と併用した場合でも、上記のような性能的な欠陥を防止することができる。含まれる可塑剤が液状シーラーと接着剤組成物との界面に移行することが抑制されるからである。
【0036】
接着構造体におけるシーラントとシーラーの併用は、成形体からなる装飾用のルーフモールをルーフディッチに取り付ける例を示した図2及び図3を参照して説明することができる。図2は、ルーフモール16が例えばU字形状のクリップ15と嵌合してルーフディッチ10に取り付けられている、本発明の図1とは別の実施形態に従う接着構造体を示している。図示の接着構造体の場合、ルーフパネル1とサイドパネル2から形成されたルーフディッチの継ぎ手Aには液状シーラー4が塗布されている。また、クリップ15の底部には成形された本発明の接着剤組成物(シーラント)3が貼り付けられている。接着剤組成物3は液状シーラー4と密着している。しかし、このような接着構造体の場合、上述した理由により性能的な欠陥の発生が防止されている。すなわち、接着剤組成物が長期にわたって一定の形状を維持したり、又は、加熱硬化の際にルーフモールのクリップのような基体を高く保持したりすることができる。ここで、クリップの材料としては、例えば、ポリブチレンフタレートのようなプラスチック材料あるいはステンレス鋼のような金属材料を使用できる。
【0037】
図3は、図2に示した接着構造体の作製の理解を容易にするためのもので、図示した接着構造体において、ルーフモール16、クリップ15及びルーフディッチ10を分解して示した展開図である。上述したように、ルーフパネル1とサイドパネル2とを重ね合わせて接合することにより、車両の前後方向に継ぎ手Aをもったルーフディッチ10を形成する。次いで、刷毛又はへら等により、液状シーラー4を継ぎ手Aにならして塗布する。さらに、塗布した液状シーラー4の上に、例えばU字形状をもった接着剤組成物3付きのクリップ15を、その接着剤組成物3を介して設置する。自動車産業では、この状態でプレキュア工程及び塗装工程を実施し、液状シーラーのシール性と接着剤組成物の接着性とを発現させる。ルーフモール16は、その後の擬装工程においてクリップ15と嵌合させる。
【0038】
図4は、図2及び図3に示したシーラントとシーラーを併用した接着構造体の1変形例、すなわち、液状シーラー4の上に接着剤組成物(シーラント)3が設けられた例を示している。ルーフ溝12には、ルーフモール(図示せず)が収容され、接着剤組成物3付きクリップ15を介してルーフディッチ10に取り付けられる。
【0039】
図5は、シーラントとシーラーを併用した本発明の接着構造体のもう1つの好ましい実施形態を示した斜視図である。図示の接着構造体11は、不連続部分としての継ぎ手Aを有する被着体、すなわち、ボディパネル1及びボディパネル2を溶接により継ぎ手Aを介して接合して作製した被着体と、その被着体の継ぎ手Aをシールした接着剤組成物(シーラント)3とを備え、継ぎ手Aには、可塑剤を含むプラスチゾル(シーラー)4がさらに塗布されており、かつプラスチゾル4が接着剤組成物3と少なくとも部分的に重なり合って継ぎ手Aをシールしているように構成されている。プラスチゾル4と接着剤組成物3とは、図示されるように、境界線Bで重ね合っている。また、この接着構造体11の表面には塗装膜5が施されている。
【0040】
【実施例】
引き続いて、本発明を下記の実施例にしたがって説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもない。
実施例1
まず、下記のビニル系モノマー及び重合開始剤、すなわち、
(1)15重量部のn−ブチルアクリレート(nBA)と、
(2)85重量部の2−フェノキシエチルアクリレート(2−POEA)と、
(3)0.04重量部の「Irgacure(イルガキュア)651」(商品名、チバガイギー社製)と、
を透明のジャーに入れて混合した。その後、ジャーを窒素でパージした。それから、波長300〜400nmの紫外領域に最大強度をもった紫外光源を用いて、紫外線を当該混合物に照射しビニル系モノマーの部分的な重合を行った。かかる紫外線の照射は1.76mW/cm2 の出力密度の状態で行い、また、混合物が約3,000mPa.s の粘度を示すまでビニル系モノマーの部分的な重合を行った。
【0041】
つぎに、この部分重合生成物を連続的に攪拌しながら下記の成分、すなわち、
(4)0.1重量部の「イルガキュア651」、
(5)3重量部のグリシジルメタクリレート(GMA)、
(6)50重量部の、約500のエポキシ当量を有する「エピコート1001」(油化シェルエポキシ社製)、
(7)30重量部の、約190のエポキシ当量を有す「エピコート828」(油化シェルエポキシ社製)、
(8)6重量部のジシアンジアミド、
(9)2重量部の2,4−ジアミノ−6−〔2' −メチルイミダゾリル−(1' )〕−エチル−s−トリアジン(2−MZA)、
(10)4重量部の溶融シリカ(商品名「R−972」、日本エアロゾル社製)、
(11)4重量部の中空のガラス微小球(商品名「 Glass bubbles C15-250」、ミネソタ・マイニング・アンド・マニュファクチャリング社製)、
(12)0.2重量部の3−メルカプトプロピオン酸(3−MPA)、及び
(13)0.4重量部のポリジメチルシロキサン(商品名「 TSF-451-1000 」、東芝シリコーン社製)、
を添加して、接着剤組成物の前駆体を調製した。
【0042】
つぎに、50μm の厚さを有しシリコーン処理された一対のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用意し、これらのPETフィルムの間に先に調製した接着剤組成物の前駆体を挟んで延ばして1.5mmの厚さにした。その後、前述した紫外光源を各PETフィルムの上に配置し、2枚のPETフィルムを介して接着剤組成物の前駆体に紫外線を照射してビニル系モノマーの重合を行った。このときの紫外線照射のエネルギー密度は1,000mJ/cm2 だった。2枚のPETフィルムを取り除くと、1.5mmの厚さをもったシート状の接着剤組成物を得ることができた。この接着剤組成物は粘着性を有していた。
実施例2
実施例1における(1)15重量部のn−ブチルアクリレート及び(2)85重量部の2−フェノキシエチルアクリレートの代わりに、20重量部のn−ブチルアクリレート、70重量部の2−フェノキシエチルアクリレート及び10重量部のイソボロニルアクリレート(IBXA)を使用した以外は、実施例1と同じ方法でシート状の接着剤組成物を調製した。
実施例3
実施例1における(1)15重量部のn−ブチルアクリレート及び(2)85重量部の2−フェノキシエチルアクリレートの代わりに、35重量部のn−ブチルアクリレート及び65重量部のベンジルアクリレート(BzA)を使用した以外は、実施例1と同じ方法でシート状の接着剤組成物を調製した。
比較例1
実施例1における(1)15重量部のn−ブチルアクリレート及び(2)85重量部の2−フェノキシエチルアクリレートの代わりに、75重量部のn−ブチルアクリレート及び25重量部のN,N−ジメチルアクリルアミド(NNDMA)を使用した以外は、実施例1と同じ方法でシート状の接着剤組成物を調製した。
比較例2
実施例1における(1)15重量部のn−ブチルアクリレート及び(2)85重量部の2−フェノキシエチルアクリレートの代わりに、40重量部のイソオクチルアクリレート(IOA)及び60重量部のイソボロニルアクリレートを使用し、また、実施例1における(6)50重量部の「エピコート1001」及び(7)30重量部の「エピコート828」の代わりに、35重量部の水添型エポキシ含有材料(エポキシ当量=約190、商品名「RXE21」、油化シェルエポキシ社製)を使用した以外は、実施例1と同じ方法でシート状の接着剤組成物を調製した。
【0043】
下記の第1表は、それぞれの実施例及び比較例における原料成分の配合表である。
【0044】
【表1】
Figure 0004573373
【0045】
実施例4
前記実施例1〜3ならびに比較例1及び比較例2で調製した接着剤組成物について下記のような試験及び検査を実施した。
A.段差吸収性(シール性)試験
まず、長さ150mm、幅25mm及び厚さ0.8mmの冷間圧延鋼板の上に長さ150mm、幅25mm及び厚さ0.3mmのガラス平板を両面粘着テープを用いて部分的に重ね合わせて試験片を作製した。鋼のストリップからガラス平板に落ち込む段部は車両のルーフディッチの底部の継ぎ手に模擬した。また、先に調製した硬化していない接着剤組成物のシートを裁断して長さ100mm及び幅20mmの矩形シートを得た。それから、試験片の段部を覆うように矩形シートを配置した後、試験片を恒温オーブンに入れて120℃で10分間加熱し、その後さらに140℃で40分間加熱した。つぎに、試験片を室温まで冷却した後、(鋼のストリップからガラス平板に落ち込む段部によって表される)模擬された継ぎ手をガラス平板を介して目視で検査し、継ぎ手をシールする模擬試験をした。そして、シールの評価は、接着剤組成物がシートの長さ方向に沿って溶融及び流動して鋼板のストリップを覆いガラス平板の表面と鋼板のストリップの表面との間の空隙を充填している程度にしたがい、
5…優(空隙の完全な充填)
4…良(空隙のほぼ完全な充填)
3…可(許容し得る程度の空隙の充填)
2…不良(不完全な空隙の充填)
1…不可(顕著な空隙があり)
の5段階で行なった。得られた評価結果を下記の第2表に示す。
B.溶融性(メルトフロー性)試験
まず、0.8mmの厚さ、150mmの長さ及び65mmの幅をもつ冷間圧延鋼板に自動車グレードの電着塗装(商品名「E-coating U-600 Black 」、日本ペイント社製)を施したものを用意した。また、先に調製した硬化していない接着剤組成物のシートを裁断して長さ100mm及び幅20mmの矩形シートを得た。つぎに、このシートを上記冷間圧延鋼板に貼り付け、その状態で恒温オーブンに入れて120℃で10分間加熱した。これは自動車製造ラインにおいて接着剤組成物の予備乾燥を模擬し、プレキュアーと呼ばれるものである。それから、接着剤組成物を室温まで冷却して、接着剤組成物のシートの角がプレキュアにより取れているかどうかの検査をした。かかる評価は、シートの角が取れている程度に従い、
5…優(シートの角が完全に丸く角落ち)
4…良(ほぼ完全に丸く角落ち)
3…可(許容し得る角落ちあり)
2…不良(少しの角落ちしかない)
1…不可(角落ちなし)
の5段階で行なった。得られた評価結果を下記の第2表に示す。
C.塗装外観検査
試験基板を以下のように作製した。まず、0.8mmの厚さ、150mmの長さ及び65mmの幅をもつ冷間圧延鋼板に自動車グレードの電着塗装(商品名「E-coating U-600 Black 」、日本ペイント社製)を施したものを用意した。また、先に調製した硬化していない接着剤組成物のシートを裁断して長さ40mm及び幅20mmの矩形シートを得た。つぎに、矩形シートを上記冷間圧延鋼板に貼り付け、その状態で恒温オーブンに入れて120℃で10分間加熱した。これは自動車製造ラインにおいて接着剤組成物の予備乾燥を模擬し、上述したプレキュアーと呼ばれるものである。
【0046】
つぎに、ポリエステルをメラミンで架橋したアミノアルキド塗料をベル式スプレーを用いて先に作製した矩形シートに塗布した。かかるアミノアルキド塗料は自動車産業では中塗り焼き付け塗料と呼ばれるものである。この状態で矩形シートを恒温オーブンに入れて140℃で30分間放置をした。このとき、中塗り焼き付け塗料の塗膜の厚さは40μmであった。それから、矩形シートを恒温オーブンから取り出して室温まで放冷した後、ポリエステルをメラミンで架橋したアミノアルキド型のソリッド塗料を中塗り焼き付け塗料上に塗布した。かかるアミノアルキド型のソリッド塗料は自動車産業では上塗り焼き付け塗料と呼ばれるものである。この状態で矩形シートを再び恒温オーブンに入れて140℃で30分間放置をした。このとき、上塗り焼き付け塗料の塗膜の厚さは40μmであった。それから、シートを恒温オーブンから取り出して室温まで放冷して試験基板を作製した。
【0047】
つぎに、上記塗装の外観検査を目視で行なった。かかる外観検査では、下記の5項目:
(a)塗装の均一性、
(b)はじきがないこと、
(c)オレンジピールのないこと、
(d)しわのないこと、及び
(e)気泡のないこと、
を確認し、5段階で評価をした。すなわち、(a)〜(e)の5項目の全てを満足するときは評価を5(ポイント)とし、どの項目も満足しないときは評価を1(ポイント)とした。
【0048】
また、上記塗装外観検査を、プレキュアの前に40℃及び90%RHの条件下で接着剤組成物を5日間放置して上記のプレキュア及び塗装をして行なった。さらに、プレキュア後塗装前に40℃及び90%RH(相対湿度)の条件下で接着剤組成物を5日間放置したときの塗装外観検査も行なった。これらはそれぞれ、自動車の製造ラインで想定される接着剤組成物の吸湿を考慮したものである。前者は、接着剤組成物が鋼板に取り付けられた直後に放置されて水分を吸収する場合(放置)を想定している。後者は、上述したプレキュアー後に製造ラインの停止により放置されて水分を吸収する場合を想定している。得られた評価結果を下記の第2表に示す。
D.塗装密着性試験
上述の塗装外観試験において使用したものと同じ試験基板を用意した。つぎに、日本工業規格(JIS)K5400に準じたいわゆる碁盤目試験を行なった。すなわち、剃刀を用いて塗膜及び接着剤組成物に切り口をつけて25個の正方形(縦1mm×横1mm)の碁盤目を形成した。それから、ニチバン社製の「セロテープ(商標)」を塗膜の表面に貼り付けて、その後で一気に剥がした。そして、試験基板に残存している碁盤目の数をカウントして塗膜の密着性を評価した。下記の第2表には、全碁盤目に対する残存している碁盤目の数が表示されている。この碁盤目試験は、さらに、試験基板を40℃の温水に250時間浸漬した後にも行なった。得られた評価結果を下記の第2表に示す。
E.耐可塑剤性試験
上述の塗装外観試験において使用したものと同じ冷間圧延鋼板及びシート状の接着剤組成物を用意した。また、20重量部のポリ塩化ビニルペースト用樹脂(商品名「G121」、日本ゼオン社製)、20重量部の塩化ビニルブレンド用樹脂(商品名「G103ZX」、日本ゼオン社製)、30重量部の、フタル酸ジ(2−エチルヘキシル)を含む可塑剤(商品名「サンソサイザーDOP」、新日本理化社製)及び45重量部の炭酸カルシウムからなる充填剤を混合して、塩化ビニルプラスチゾルの液状シーラーも調製した。
【0049】
つぎに、冷間圧延鋼板の上に接着剤組成物を貼り合せ、それから、上記液状シーラーを接着剤組成物上に塗布した。液状シーラーの塗布厚は、上記液状シーラーが接着剤組成物と重なり合うラップ部においては0.5mmとし、それ以外は約2mmとした。
この状態で接着剤組成物をオーブンに入れて120℃で10分間加熱してそのプレキュアを行ない、引き続いて140℃で60分間にわたって加熱を行なった。それから、接着剤組成物をオーブン内で24時間にわたって放冷して室温まで冷却した後、さらにオーブン内で80℃で250時間維持して熱老化(ヒートエージング)を行なった。その後、接着剤組成物を室温まで冷却して外観検査を行なった。外観検査は、接着剤組成物と液状シーラーとの間の界面について行い、特に、界面の接着不良もしくは層間剥離及び界面端部での割れの有無を確認し、
5…優(完全な界面の状態)
4…良(ほぼ完全な界面の状態)
3…可(許容し得る界面の状態)
2…不良(接着不良と割れがあり)
1…不可(顕著な接着不良と割れがあり)
の5段階で行なった。得られた評価結果を下記の第2表に示す。
【0050】
【表2】
Figure 0004573373
【0051】
上記した第2表に記載の評価結果から明らかなように、実施例1〜3の接着剤組成物は上記試験及び検査をすべて満足していることが分かった。それに対して、比較例1及び比較例2の接着剤組成物は上記試験・検査をすべて満足しないことが分かった。したがって、本発明にしたがった接着剤組成物は水分の吸収を減らして不連続部を効果的にシールしながら、可塑剤等の界面への移行による性能的欠陥を防ぎ、塗料を用いた所望の外観を提供することができることが分かった。
実施例5
本例においては、下記のビニル系モノマー及び重合開始剤、すなわち、
(1)80重量部の2−フェノキシエチルアクリレートと、
(2)20重量部のベンジルアクリレートと、
(3)0.04重量部の「イルガキュア651」(チバガイギー社製)と、
を上記の透明のジャーに入れて混合した。その後、そのジャーを窒素でパージした。それから、実施例1で述べた紫外光源を用いて、紫外線を当該混合物に照射しビニル系モノマーの部分的な重合を行った。かかる紫外線の照射は1.76mW/cm2 の出力密度の状態で行い、また、混合物が約3,000mPa.s の粘度を有するまでビニル系モノマーの部分的な重合を行った。
【0052】
つぎに、この混合物を連続的に攪拌しながら下記の成分、すなわち、
(4)0.1重量部の「イルガキュア651」、
(5)0.05重量部の1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)、
(6)25重量部の、約500のエポキシ当量を有する「エピコート1001」、
(7)45重量部の、約190のエポキシ当量を有する「エピコート828」、
(8)7重量部のジシアンアミド、
(9)1.2重量部の2−MZA(四国化成社製)、
(10)8重量部の溶融シリカ(商品名「R−972」、日本エアロゾル社製)、
を添加して、接着剤組成物の前駆体を調製した。
【0053】
つぎに、50μmの厚さを有しシリコーン処理された一対のポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルムを用意し、これらのPETフィルムの間に先に調製した接着剤組成物の前駆体を挟んで延ばして1.2mmの厚さにした。その後、前述の紫外光源を各PETフィルムの上に配置し、2枚のPETフィルムを介して接着剤組成物の前駆体に紫外線を照射してビニル系モノマーの重合を行った。このときの紫外線照射のエネルギー密度は1,000mJ/cm2 であった。それから、2枚のPETフィルムを取り除くと、1.2mmの厚さをもった接着剤組成物を得ることができた。
実施例6
実施例5において(1)80重量部の2−フェノキシエチルアクリレート及び(2)20重量部のベンジルアクリレートの代わりに、94重量部の2−フェノキシエチルアクリレート及び6重量部のイソボロニルアクリレートを使用した以外は、実施例5と同じ方法で接着剤組成物を調製した。
実施例7
実施例5において(1)80重量部の2−フェノキシエチルアクリレート、(2)20重量部のベンジルアクリレート及び(7)45重量部の「エピコート828」の代わりに、6重量部の2−エチルヘキシルアクリレート、75重量部の2−フェノキシエチルアクリレート、15重量部のベンジルアクリレート、4重量部のイソボロニルアクリレート及び50重量部の「エピコート828」を使用した以外は、実施例5と同じ方法で接着剤組成物を調製した。
比較例3
実施例5において(1)80重量部の2−フェノキシエチルアクリレート及び(2)20重量部のベンジルアクリレートの代わりに、71重量部のブチルアクリレート及び29重量部のN−ビニルカプロラクタム(NVC)を使用した以外は、実施例5と同じ方法で接着剤組成物を調製した。
比較例4
実施例5において(1)80重量部の2−フェノキシエチルアクリレート及び(2)20重量部のベンジルアクリレートの代わりに、64重量部のブチルアクリレート及び36重量部のイソボロニルアクリレートを使用した以外は、実施例5と同じ方法で接着剤組成物を調製した。
【0054】
下記の第3表は、それぞれの実施例及び比較例における原料成分の配合表である。
【0055】
【表3】
Figure 0004573373
【0056】
実施例8
前記実施例5〜7ならびに比較例3及び比較例4の接着剤組成物について、上述した塩化ビニルプラスチゾルの液状シーラーとの組み合わせによる以下のような試験を実施した。
A.対シーラー接着性試験
商品名「トレファン」(東レ社製)として市販されているポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂を射出成形して、図6に示すように長さl=20mm×幅w=10mm×高さh=5mmの成形体30を作製した。その後、成形体の長さ方向の側面の一端から4mm離れたところに直径2mmの貫通孔31を図示のように開口した。つぎに、接着剤組成物のシートを裁断して長さ20mm×幅9mmの矩形シート23を得、成形体30の底面に貼り付け、さらに2kgのローラで圧着した。
【0057】
一方、図7に示すように、長さ75mm、幅25mm及び厚さ0.8mmで自動車グレードの電着塗装を施した冷間圧延鋼板20を用意し、その片面に先に調製した塩化ビニルプラスチゾルの液状シーラー24を膜厚0.5mmで塗布した。
つぎに、冷間圧延鋼板20の上に液状シーラー24及び接着剤組成物の矩形シート23を介して成形体30を配置した後、成形体30に1kgの荷重を1秒間加えて第1の試験前駆体を作製した。この第1の試験前駆体を恒温オーブンに入れて110℃で10分間加熱し、それから室温まで放冷した。引き続いて第1の試験前駆体を130℃で40分間にわたって加熱し、その後再び室温まで放冷して第1の試験体を作製した。
【0058】
第2の試験体も、第1の試験体の作製と同様にして、以下のように作製した。すなわち、液状シーラーが0.5mmの厚さでもって塗布された冷間圧延鋼板を恒温オーブンに入れて110℃で10分間加熱し、引き続いて室温まで放冷した後、接着剤組成物を介して成形体と貼り合わせて第2の試験前駆体を作製した。それから、この状態の液状シーラーをオーブンに入れて135℃で40分間加熱した後、室温まで放冷し、第2の試験体を作製した。
【0059】
つぎに、第1の試験体及び第2の試験体をそれぞれ図7に示すように貫通孔31に紐(点線を参照)を通した後、島津製作所(京都)から商品名「オートグラフAGS−100D」として入手可能な引っ張り試験機を用いて矢印方向への引っ張り試験を行い、引張り荷重(N)を求めた。このときの引っ張り速度は300mm/分とした。
【0060】
引き続いて、第1の試験体及び第2の試験体に対する上記の試験を熱老化後にも行った。熱老化は、第1の試験前駆体及び第2の試験前駆体をそれぞれ、30℃及び80%RHに調整された恒温オーブンに入れて10日間放置することにより行った。得られた試験結果を下記の第4表に破壊モードを付して示す。
B.対シーラー保持力試験
上述した第1の試験体及び第2の試験体の成形体に、図8に示すように、紐(点線を参照)を介して2kgの重りGを加えて、接着剤組成物の矩形シート23の保持力を評価した。この評価は熱老化後にも行った。熱老化の条件は、対シーラー接着性試験の場合と同様である。得られた試験結果を下記の第4表に示す。
【0061】
【表4】
Figure 0004573373
【0062】
上記した第4表に記載の試験結果から理解されるように、対シーラー接着性試験では、実施例5〜7が熱老化の有無に関わらず高い接着性を保持することが分かった。一方、比較例3及び比較例4では、熱老化後に大きく強度の低下があらわれることが分かった。
また、対シーラー保持力試験では、実施例5〜7が熱老化の有無に関わらず1日以上2kgの重量を保持することが分かった。それに対して、熱老化前の比較例3以外は1日以上保持することができないことが分かった。特に、比較例4の保持力は熱老化前後で共に低く、重りを掛けたと同時に成形体が落下した。
【0063】
以上のことから、本発明にしたがった実施例5〜7は上述の液状シーラーに対し良好な接着性及び保持力を有することが分かった。
【0064】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、水分の吸収を減らして不連続部を効果的にシールしながら、塗料を用いた所望の外観を備えることができる接着剤組成物を提供することができる。また、本発明によれば、本発明の接着剤組成物の優れた特性を生かした接着構造体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による接着構造体の好ましい1実施形態を示した断面図である。
【図2】本発明による接着構造体のもう1つの好ましい実施形態を示した断面図である。
【図3】図2に示した接着構造体の構成を展開して示した斜視図である。
【図4】本発明による接着構造体のもう1つの好ましい実施形態を示した断面図である。
【図5】本発明による接着構造体のさらにもう1つの好ましい実施形態を示した斜視図である。
【図6】実施例8の評価試験で試験治具として使用した成形体の斜視図である。
【図7】実施例8で行った対シーラー接着性試験の方法を説明する斜視図である。
【図8】実施例8で行った対シーラー保持力試験の方法を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1…ルーフパネル
2…サイドパネル
3…接着剤組成物(シーラント)
4…液状シーラー
10…接着構造体
11…接着構造体

Claims (2)

  1. 不連続部分を有する被着体と、
    前記被着体の不連続部分をシールした接着剤組成物と、
    を備える接着構造体であって、
    前記接着剤組成物が、
    ビニル系モノマーをホモポリマーに重合させた時に、R. F. Fedorsの手法に従って測定して、10〜14(cal/cm30.5 の範囲の溶解度パラメータを示すことができるビニル系モノマーをビニル材料の50〜100重量%の量で含む放射線重合性ビニル材料、
    前記ビニル材料の放射線重合のための重合開始剤、
    熱硬化性エポキシ含有材料、及び
    前記エポキシ含有材料のための熱硬化剤、
    を含んでなり、そして
    前記接着剤組成物が、100重量部の前記エポキシ含有材料に対して、前記ビニル材料を40〜250重量部の量で含んでいることを特徴とする接着構造体。
  2. 記不連続部分にさらに塗布された、可塑剤を含むプラスチゾルが、前記不連続部分をシールするため、前記接着剤組成物と少なくとも部分的に重なり合っていることを特徴とする請求項1に記載の接着構造体。
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