JP2000309672A - ポリふっ化ビニリデン系樹脂、それからなる多孔膜およびその多孔膜を用いた電池 - Google Patents

ポリふっ化ビニリデン系樹脂、それからなる多孔膜およびその多孔膜を用いた電池

Info

Publication number
JP2000309672A
JP2000309672A JP11118153A JP11815399A JP2000309672A JP 2000309672 A JP2000309672 A JP 2000309672A JP 11118153 A JP11118153 A JP 11118153A JP 11815399 A JP11815399 A JP 11815399A JP 2000309672 A JP2000309672 A JP 2000309672A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyvinylidene fluoride
resin
molecular weight
weight
fluoride resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11118153A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4303355B2 (ja
Inventor
Yasuhiro Tada
靖浩 多田
Masayuki Hino
雅之 日野
Kazuhiro Meguro
和広 目黒
Hiroshi Sato
宏 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kureha Corp
Original Assignee
Kureha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kureha Corp filed Critical Kureha Corp
Priority to JP11815399A priority Critical patent/JP4303355B2/ja
Publication of JP2000309672A publication Critical patent/JP2000309672A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4303355B2 publication Critical patent/JP4303355B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Cell Separators (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱変形性の優れたポリふっ化ビニリデン系
樹脂を提供すること。また、かかるポリふっ化ビニリデ
ン系樹脂からなる多孔膜を提供すること。さらに、かか
る多孔膜を用いた安全性がより優れた電池を供給するこ
と。 【解決手段】 重量平均分子量が2×105〜7×105
のポリふっ化ビニリデン系樹脂であって、分子量が1×
106以上のポリふっ化ビニリデン系樹脂成分を全ポリ
ふっ化ビニリデン系樹脂基準で7〜65重量%含有する
ことを特徴とするポリふっ化ビニリデン系樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱変形性の優れ
たポリふっ化ビニリデン系樹脂、それからなる多孔膜お
よびその多孔膜をセパレータとして用いた電池に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話やノートブック型パーソ
ナルコンピュータなどの携帯型情報端末が急速に普及
し、これに伴って小型二次電池の重要性が増してきてい
る。小型二次電池としては、非水溶液系高エネルギー密
度二次電池であるリチウムイオン二次電池が注目されて
いる。
【0003】リチウムイオン二次電池は、正極、負極、
電解液、セパレータなどから構成されており、電解液中
で正極と負極を分離する役割を有するセパレータには、
種々の合成樹脂製多孔膜の使用が検討されている。
【0004】リチウムイオン二次電池の電解液は、LiCF
3SO3、LiAsF6、LiClO4、LiBF4、LiPF4などの電解質を、
プロピレンカーボネート、ジメチルスルホキシド、γ-
ブチルラクトン、スルフォランなどの高誘電率溶媒を主
体とする溶媒中に溶解させたものが使用されているた
め、セパレータにはこれらの溶媒に対する濡れ性が良い
ことが要求される。
【0005】また、セパレータには、一定の温度に達す
ると自動的に孔が閉塞して実質的に非多孔膜になる性質
(以下、「シャットダウン特性」と称する)が要求され
る。これは、外部短絡による過大電流が生じた際に、ジ
ュール熱によってセパレータが溶融あるいは軟化し、セ
パレータの孔が閉塞して電流を遮断することにより、そ
れ以上の危険な発熱を防止する働きをするものである。
【0006】さらに、孔が閉塞した後、直ちには温度上
昇が収まらなかった場合、あるいは、何らかの原因で外
部から加熱された場合に、正極と負極の絶縁を維持する
必要があるため、孔が閉塞する上記の温度より高い温度
でその膜形状を保持する性質(以下「耐熱性」と称す
る)が要求される。
【0007】リチウムイオン二次電池のセパレータとし
ては、特開平3−64334号公報にポリオレフィン微
多孔膜が開示されている。しかし、ポリオレフィン微多
孔膜は電解液に対する濡れ性が悪いため、電池として組
み上げた際に電気抵抗値が大きくなるという問題があ
る。
【0008】また、特開平5−94812号公報には界
面活性剤による処理を施したポリオレフィン微多孔膜が
開示されており、界面活性剤で処理することによりポリ
オレフィン微多孔膜が親溶媒化し電解液に対する濡れ性
が向上するとされている。しかし、界面活性剤による処
理では親溶媒化は十分でなく、電池の組み上げの際に電
解液の含浸を減圧下で行う必要があり電池の生産性が悪
いという問題を有している。
【0009】上記のような問題点を解決するために、電
解液に対して良好な親和性を有するポリふっ化ビニリデ
ン系樹脂をセパレータとして使用することが検討されて
いる。
【0010】例えば、特開平7−173323号公報に
は、電解液の含浸性に優れかつ機械的強度にも優れたポ
リふっ化ビニリデン多孔膜が開示され、特開平8−32
3910号公報には、ポリふっ化ビニリデン多孔膜とポ
リ4−メチルペンテン−1などに代表される樹脂の多孔
膜とからなる積層多孔膜が開示されている。
【0011】ポリふっ化ビニリデンは通常170〜18
0℃に融点を有するが、電解液により110〜130℃
付近で膨潤するため、電池に組み込まれたポリふっ化ビ
ニリデン多孔膜は110〜130℃付近で孔の閉塞を生
じ、シャットダウン特性を発現する。しかし、上記従来
のポリふっ化ビニリデン多孔膜は孔の閉塞温度より高い
温度に曝されると膨潤がさらに進み、実質的には膜形状
を保持できなくなり、正極と負極の絶縁を維持できなく
なる。したがって、ポリ4−メチルペンテン−1に代表
されるような高融点で電解液に膨潤し難い樹脂からなる
多孔膜を、支持体膜としてポリふっ化ビニリデン多孔膜
と積層して用いる必要がある。
【0012】すなわち、上記の公報に開示された従来の
ポリふっ化ビニリデン多孔膜は耐熱性が不足しており、
ポリふっ化ビニリデン系樹脂の耐熱変形性を向上させる
手法に関しては上記の公報には全く述べられていない。
【0013】一方、特開平10−316793号公報に
は、電子線などの輻射エネルギーで架橋したポリふっ化
ビニリデン系樹脂製多孔膜が開示されている。しかし、
電子線などの輻射エネルギーで樹脂を架橋する際には多
くの電気および熱エネルギーが必要となり、経済的に好
ましいものではない。また、電子線などを照射した際に
樹脂が分解してガスが発生する可能性がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
技術的課題に鑑みてなされたものであり、耐熱変形性の
優れたポリふっ化ビニリデン系樹脂を提供することを目
的とする。また、本発明は、電解液への親和性が優れ、
シャットダウン特性および耐熱性を有した、前記ポリふ
っ化ビニリデン系樹脂からなる多孔膜を提供することを
目的とする。さらに、本発明は、前記多孔膜をセパレー
タとして用いた安全性がより優れた電池を提供すること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、重量平均分子量
が2×105〜7×105であり、かつ分子量が1×10
6以上のポリふっ化ビニリデン系樹脂成分を全ポリふっ
化ビニリデン系樹脂基準で7〜65重量%含有すること
を特徴とするポリふっ化ビニリデン系樹脂が、耐熱変形
性が優れていることを見出した。
【0016】また、上記のポリふっ化ビニリデン系樹脂
からなる多孔膜が、電解液への親和性に優れ、加えてシ
ャットダウン特性および耐熱性にも優れていることを見
出した。さらに、上記多孔膜をセパレータとして用いる
ことで安全性がより優れた電池が得られることを見出
し、本発明を完成させた。
【0017】すなわち、本発明のポリふっ化ビニリデン
系樹脂は、重量平均分子量が2×105〜7×105のポ
リふっ化ビニリデン系樹脂であって、分子量が1×10
6以上のポリふっ化ビニリデン系樹脂成分を全ポリふっ
化ビニリデン系樹脂基準で7〜65重量%含有すること
を特徴とする。
【0018】本発明のポリふっ化ビニリデン系樹脂は、
1.7×105〜6.5×105の重量平均分子量を有す
るポリふっ化ビニリデン系樹脂35〜99重量%と、
1.0×106〜6.5×106の重量平均分子量を有す
るポリふっ化ビニリデン系樹脂1〜65重量%とを含有
することが好ましい。
【0019】また、本発明のポリふっ化ビニリデン系樹
脂は、175℃以上の融点を有することが好ましい。
【0020】また、本発明のポリふっ化ビニリデン系樹
脂は、未架橋のポリふっ化ビニリデン系樹脂であること
が好ましい。
【0021】本発明の多孔膜は、重量平均分子量が2×
105〜7×105であり、かつ分子量が1×106以上
のポリふっ化ビニリデン系樹脂成分を全ポリふっ化ビニ
リデン系樹脂基準で7〜65重量%含有するポリふっ化
ビニリデン系樹脂からなることを特徴とする。
【0022】本発明の多孔膜は、1.7×105〜6.
5×105の重量平均分子量を有するポリふっ化ビニリ
デン系樹脂35〜99重量%と、1.0×106〜6.
5×106の重量平均分子量を有するポリふっ化ビニリ
デン系樹脂1〜65重量%とを含有するポリふっ化ビニ
リデン系樹脂からなることが好ましい。
【0023】また、本発明の多孔膜は、175℃以上の
融点を有するポリふっ化ビニリデン系樹脂からなること
が好ましい。
【0024】また、本発明の多孔膜は、未架橋のポリふ
っ化ビニリデン系樹脂からなることが好ましい。
【0025】また、本発明の多孔膜は、膜の厚さが10
〜50μmで、空孔率が20〜60%で、ガーレー値が
2000秒以下であることが好ましい。
【0026】本発明の電池は、上記の多孔膜をセパレー
タとして用いることを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついてさらに詳細に説明する。
【0028】本発明のポリふっ化ビニリデン系樹脂は、
重量平均分子量が2×105〜7×105のポリふっ化ビ
ニリデン系樹脂であって、分子量が1×106以上のポ
リふっ化ビニリデン系樹脂成分を全ポリふっ化ビニリデ
ン系樹脂基準で7〜65重量%含有するものである。
【0029】また、本発明の多孔膜は、重量平均分子量
が2×105〜7×105であり、かつ分子量が1×10
6以上のポリふっ化ビニリデン系樹脂成分を全ポリふっ
化ビニリデン系樹脂基準で7〜65重量%含有するポリ
ふっ化ビニリデン系樹脂からなるものである。
【0030】本発明において、ポリふっ化ビニリデン系
樹脂とは、ふっ化ビニリデンのホモポリマー(すなわ
ち、ポリふっ化ビニリデン)、およびふっ化ビニリデン
と他の共重合可能なモノマーとのコポリマー、あるいは
これらの混合物を意味する。ふっ化ビニリデンと共重合
されるモノマーとしては、四ふっ化エチレン、六ふっ化
プロピレン、三ふっ化エチレン、三ふっ化塩化エチレ
ン、ふっ化ビニルなどが挙げられ、これら1種または2
種以上を用いることができる。本発明においては、ふっ
化ビニリデンと他の共重合可能なモノマーとからなるコ
ポリマーは、ふっ化ビニリデンを構成単位として70モ
ル%以上含有することが好ましい。なかでも、機械的強
度の高さからふっ化ビニリデン100モル%からなるふ
っ化ビニリデンのホモポリマーを用いることがより好ま
しい。
【0031】また、本発明において、重量平均分子量と
は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)を用いてN−メチルピロリドン溶媒で測定されたポ
リスチレン換算の重量平均分子量を意味する。
【0032】本発明のポリふっ化ビニリデン系樹脂は、
重量平均分子量が2×105〜7×105であり、かつ分
子量が1×106以上のポリふっ化ビニリデン系樹脂成
分を全ポリふっ化ビニリデン系樹脂基準で7〜65重量
%含有するため、分子量が1×106以上のいわゆる超
高分子量成分を選択的に増加させた分子量分布を有す
る。
【0033】このような分子量分布にすることにより、
ポリふっ化ビニリデン系樹脂の耐熱変形性が向上し、か
かるポリふっ化ビニリデン系樹脂からなる多孔膜の耐熱
性が向上する。
【0034】ここで、耐熱変形性とは樹脂の熱変形に対
する耐性であり、一定の形状寸法の樹脂に所定の荷重を
与えながら加熱し樹脂が破断したときの温度として測定
されるものである。
【0035】本発明のポリふっ化ビニリデン系樹脂は、
重量平均分子量が2×105〜7×105であるが、好ま
しくは3×105〜6×105、さらに好ましくは4×1
5〜5.5×105である。
【0036】重量平均分子量が2×105より小さい場
合は、溶融粘度が低すぎて安定的に成形することが困難
となる傾向があり、ポリふっ化ビニリデン系樹脂および
それからなる多孔膜の機械的強度も低下する傾向があ
る。一方、7×105より大きい場合は、溶融粘度が高
すぎて成形が困難となり、無理に成形すると分解などを
生じる恐れがある。
【0037】本発明のポリふっ化ビニリデン系樹脂は、
分子量が1×106以上のポリふっ化ビニリデン系樹脂
を全ポリふっ化ビニリデン系樹脂基準で7〜65重量%
含有するが、分子量が1×106以上のポリふっ化ビニ
リデン系樹脂の含有量は、好ましくは7〜50重量%で
あり、より好ましくは7〜20重量%である。
【0038】含有量が7重量%より小さい場合は、ポリ
ふっ化ビニリデン系樹脂の耐熱変形性が十分でない傾向
があり、また、それからなる多孔膜の耐熱性が低下する
傾向がある。含有量が65重量%より大きい場合は、成
形性が低下する傾向がある。
【0039】本発明のポリふっ化ビニリデン系樹脂は、
1.7×105〜6.5×105の重量平均分子量を有す
るポリふっ化ビニリデン系樹脂35〜99重量%と、
1.0×106〜6.5×106の重量平均分子量を有す
るポリふっ化ビニリデン系樹脂1〜65重量%とを含有
することが好ましい。
【0040】また、本発明の多孔膜は、1.7×105
〜6.5×105の重量平均分子量を有するポリふっ化
ビニリデン系樹脂35〜99重量%と、1.0×106
〜6.5×106の重量平均分子量を有するポリふっ化
ビニリデン系樹脂1〜65重量%とを含有するポリふっ
化ビニリデン系樹脂からなることが好ましい。
【0041】重量平均分子量が1.7×105〜6.5
×105であるポリふっ化ビニリデン系樹脂(以下、場
合により通常分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂と称
す)と、重量平均分子量が1.0×106〜6.5×1
6であるポリふっ化ビニリデン系樹脂(以下、場合に
より超高分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂と称す)
とを上記の割合で含有させることにより、重量平均分子
量を2×105〜7×105の範囲に保ちつつ分子量が1
×106以上の超高分子量成分を選択的に増加させたポ
リふっ化ビニリデン系樹脂が得られる。
【0042】このことにより、ポリふっ化ビニリデン系
樹脂の耐熱変形性が向上し、かかるポリふっ化ビニリデ
ン系樹脂からなる多孔膜の耐熱性が向上する。
【0043】通常分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂
の重量平均分子量は、1.7×10 5〜6.5×105
あることが好ましく、より好ましくは、1.8×105
〜5.5×105であり、最も好ましくは、3.2×1
5〜5.5×105である。
【0044】通常分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂
の重量平均分子量が1.7×105より小さい場合は、
溶融粘度が低くポリふっ化ビニリデン系樹脂およびそれ
からなる多孔膜を安定的に成形することが困難となる傾
向があり、6.5×105より大きい場合は、溶融粘度
が高くポリふっ化ビニリデン系樹脂およびそれからなる
多孔膜の成形性が低下する傾向がある。
【0045】超高分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂
の重量平均分子量は、1.0×10 6〜6.5×106
あることが好ましく、より好ましくは、1.0×106
〜6.0×106であり、最も好ましくは、1.0×1
6〜5.5×106である。
【0046】超高分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂
の重量平均分子量が1.0×106より小さい場合は、
得られるポリふっ化ビニリデン系樹脂の耐熱変形性が十
分でない傾向があり、また、それからなる多孔膜の耐熱
性が低下する傾向がある。重量平均分子量が6.5×1
6より大きい場合は、溶融粘度が上昇しポリふっ化ビ
ニリデン系樹脂およびそれからなる多孔膜の成形性が低
下する傾向がある。
【0047】通常分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂
と超高分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂との含有比
率は、前者が35〜99重量%であり、後者が1〜65
重量%であることが好ましく、より好ましくは、前者が
55〜99重量%であり、後者が1〜45重量%であ
り、最も好ましくは、前者が75〜98重量%であり、
後者が2〜25重量%である。
【0048】超高分子量ポリふっ化ビニリデン系樹脂の
含有比率が1重量%より小さい場合は、ポリふっ化ビニ
リデン系樹脂の耐熱変形性が十分でない傾向があり、ま
た、それからなる多孔膜の耐熱性が低下する傾向があ
る。超高分子量ポリふっ化ビニリデン系樹脂の含有比率
が65重量%より大きいである場合は、ポリふっ化ビニ
リデン系樹脂およびそれからなる多孔膜の成形性が低下
する傾向がある。
【0049】本発明のポリふっ化ビニリデン系樹脂は1
75℃以上の融点を有することが好ましい。また、本発
明の多孔膜は前記の175℃以上の融点を有するポリふ
っ化ビニリデン系樹脂からなることが好ましい。ポリふ
っ化ビニリデン系樹脂の融点は、好ましくは175〜2
20℃である。
【0050】ここで、融点とは示差走査熱量計(DS
C)により測定される樹脂の結晶の融解ピーク温度を意
味する。ポリふっ化ビニリデン系樹脂の融点が175℃
より小さい場合、結晶内部の分子相互作用が小さいた
め、融点が175℃以上のポリふっ化ビニリデン系樹脂
に比べてより低温で溶媒に膨潤する傾向がある。したが
って、融点が175℃より小さいポリふっ化ビニリデン
系樹脂からなる多孔膜はシャットダウン特性を発現する
温度が低くなる傾向がある。
【0051】本発明のポリふっ化ビニリデン系樹脂は未
架橋のものであることが好ましい。また、本発明の多孔
膜は前記未架橋のポリふっ化ビニリデン系樹脂からなる
ことが好ましい。
【0052】ここで、未架橋とは、ポリふっ化ビニリデ
ン系樹脂の分子同士が「化学的に」3次元に架橋してい
ないことを意味する。「化学的に」3次元に架橋した樹
脂は、溶融押出しなどの成形が不可能または困難な傾向
にある。なお、フィラーなどを含有させることにより分
子同士に例えばイオン的な引き合いを生じさせた樹脂
を、稀に「物理的に」架橋した樹脂と呼ぶことがある
が、そのような樹脂は溶融押出しなどの成形が可能であ
り、ここでは未架橋の樹脂に含むこととする。
【0053】本発明のポリふっ化ビニリデン系樹脂は、
分子量が1×106以上の超高分子量成分を選択的に増
加させた分子量分布を有するため、未架橋でも耐熱変形
性が優れる傾向にある。したがって、かかるポリふっ化
ビニリデン系樹脂から成る多孔膜は耐熱性が高くなる傾
向にある。
【0054】本発明の多孔膜の厚さは、10〜50μm
であることが好ましく、さらに好ましくは15〜35μ
mである。厚みが10μmより小さい場合は、多孔膜の
機械的強度が劣る傾向があり、例えば電池用のセパレー
タとして使用したときに電池を組み上げる際に膜の破れ
を生じたり、導電性の微粒子が多孔膜を突き抜けて短絡
などの不良を生じる恐れがある。厚みが50μmより大
きい場合は、電池の容積が増大し電池のエネルギー密度
が低下する傾向がある。
【0055】本発明の多孔膜の空孔率は、20〜60%
であることが好ましく、さらに好ましくは30〜50%
である。空孔率が20%より小さい場合は、透気度(ガ
ーレー値)を低めることが困難となるため、例えば電池
用のセパレータとして使用したときに電気抵抗が増大す
る傾向があり、60%より大きい場合は機械的強度が劣
る傾向がある。
【0056】本発明の多孔膜の透気度は、ガーレー値と
して2000秒以下であることが好ましく、より好まし
くは1200秒以下であり、最も好ましくは800秒以
下である。ガーレー値が2000秒より大きい多孔膜で
は電気抵抗が増大する傾向がある。
【0057】ここで、ガーレー値とは、JIS P81
17に準拠してB型ガーレー式デンソメーターを用いて
測定される値であり、透気度の一つの指標である。
【0058】本発明の電池は、上記の多孔膜をセパレー
タとして用いるものである。本発明の多孔膜は上記のよ
うに電解液への親和性、シャットダウン特性および耐熱
性に優れていることから電池のセパレータとして好適に
用いることができる。
【0059】本発明の電池の種類としては、セパレータ
として本発明の多孔膜を用いる電池であれば制限はな
く、例えば、マンガン乾電池、アルカリ乾電池、ニッケ
ル−カドミウム電池、ニッケル−水素電池などの水溶液
系電解液を含有する電池;リチウムイオン一次電池、リ
チウムイオン二次電池などの非水溶液系電解液を含有す
る電池などが挙げられる。なかでも、本発明の多孔膜を
セパレータとして用いる電池は、非水溶液系電解液を含
有する電池であることが好ましい。
【0060】以下に本発明の電池の一実施形態である、
非水溶液系電解液を含有するリチウムイオン二次電池に
ついて図面を参照しつつ説明する。
【0061】図1は、上記リチウムイオン二次電池の構
成の一例を示す一部引出し断面図である。正極2と負極
3はセパレータ1で仕切られ四層構造のフィルムとな
る。この四層構造のフィルムはセンターピン5を中心と
して渦巻き状に巻き付けられ、正極2は正極リード6を
介して正極端子7に接続され、負極3は負極リード4を
介して負極缶8に接続される。なお、正極2と負極3の
間は電解液で満たされておりセパレータ1は正極2と負
極3とを分離する働きを有する。また、セパレータ1は
孔を有しておりそれを通して両極間でイオンの移動が起
こる。
【0062】ここで、セパレータ1は本発明の多孔膜か
らなるため、電解液への親和性が優れ、外部短絡などに
よりセパレータ1が異常に加熱された場合はシャトダウ
ン特性により孔が閉塞してイオンの移動を阻止し、孔が
閉塞する温度より高い温度においても膜形状を保持する
耐熱性を有する。
【0063】本発明のポリふっ化ビニリデン系樹脂およ
びポリふっ化ビニリデン系樹脂からなる多孔膜には、必
要に応じて各種添加剤を加えることができる。このよう
な各種添加剤としては、タルク、マイカ、ガラス粉、無
機顔料などの粒状または粉末状フィラー、ガラス繊維な
どの繊維状フィラーなどが挙げられる。これらの添加剤
は、本発明の目的を阻害しない範囲で使用目的に応じて
適宜加えることができる。
【0064】本発明の多孔膜は、積層することなく単層
の膜として用いることもできるが、他のポリふっ化ビニ
リデン系樹脂からなる膜やポリふっ化ビニリデン系樹脂
以外の樹脂の膜と積層してもよい。
【0065】また、本発明の多孔膜は、未延伸のポリふ
っ化ビニリデン系樹脂からなるものであっても、延伸さ
れたポリふっ化ビニリデン系樹脂からなるものであって
もよい。
【0066】本発明の多孔膜は、上記のように電池のセ
パレータとして使用する以外にも、気体隔膜分離、気液
分離、固液分離などの分離膜、あるいは絶縁材、保温
材、断熱材、遮音材などとして使用することが可能であ
る。
【0067】次に、本発明のポリふっ化ビニリデン系樹
脂およびそれからなる多孔膜の製造方法を説明する。
【0068】本発明のポリふっ化ビニリデン系樹脂の製
造方法は、特に制限されないが、連続式混練機を用いる
方法が好ましく採用される。連続式混練機としては、同
方向噛み合い型二軸混練機、異方向噛み合い型二軸混練
機、ブス・コ・ニーダーのような特殊単軸混練機などが
挙げられるが、同方向噛み合い型二軸混練機が特に好ま
しい。
【0069】通常分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂
に超高分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂を含有させ
る方法の一例として、同方向噛み合い型二軸混練を用い
た例を説明する。
【0070】同方向噛み合い型二軸混練には複数のヒー
トブロックが備わっており、使用するポリふっ化ビニリ
デン系樹脂の種類などに基づいて、それぞれ100〜3
00℃で加温される。通常分子量のポリふっ化ビニリデ
ン系樹脂は同方向噛み合い型二軸混練の最上流部に設け
られた少なくとも1つのポリマー供給部から供給され、
超高分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂を溶媒に溶解
させた溶液は、ポリマー供給部の下流に設けられた少な
くとも1つの溶液供給部からギアポンプなどの定量送り
出し装置を用いて供給され、混練される。溶液供給部の
下流には少なくとも1つの減圧吸引部が設けられ、この
減圧吸引部からコールドトラップなどの溶媒回収装置を
介して溶媒が吸引除去され、その後吐出口から混練物が
吐出される。
【0071】一方、多孔膜は、上記の同方向噛み合い型
二軸混練を用いた方法に準じて通常分子量のポリふっ化
ビニリデン系樹脂と超高分子量のポリふっ化ビニリデン
系樹脂を混練した後に、製膜および多孔化することによ
り得ることができる。
【0072】すなわち、上記の同方向噛み合い型二軸混
練のポリマー供給部から、通常分子量のポリふっ化ビニ
リデン系樹脂を供給することに代えて、通常分子量のポ
リふっ化ビニリデン系樹脂と多孔化剤との混合物を供給
する以外は上記と同様な混練を行い、同方向噛み合い型
二軸混練の吐出口に接続されたTダイを通して混練物を
フィルム状に押し出して製膜する。あるいは、Tダイの
代わりにペレットダイを設けて混練物をペレット化した
後、別の押出し機を用いて製膜する。
【0073】次に、得られた膜を、使用する多孔化剤の
種類に基づいて処理し多孔膜を得る。すなわち、抽出に
より孔の発生源として作用する多孔化剤を用いた場合
は、ポリふっ化ビニリデン系樹脂の膜を有機溶媒、酸ま
たはアルカリに浸漬あるいは暴露することで多孔化剤を
抽出、除去し、多孔膜を得る。延伸により孔の発生源と
して作用する物質を多孔化剤に用いた場合は、ポリふっ
化ビニリデン系樹脂の膜を延伸することにより多孔膜を
得る。
【0074】超高分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂
を溶解させる溶媒としては、20〜250℃の範囲内で
ポリふっ化ビニリデン系樹脂を溶解できる溶媒であれば
よい。例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシ
ド、メチルエチルケトン、アセトン、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、酢酸エチル、プロピレンカーボネー
ト、シクロヘキサン、メチルイソブチルケトン、ジメチ
ルフタレート、およびこれらの混合溶媒などが挙げられ
る。なかでも高温での安定性からN−メチルピロリドン
が好ましい。
【0075】超高分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂
を溶媒に溶解させる方法としては、例えば、オートクレ
ーブを用いて超高分子量ポリふっ化ビニリデン系樹脂が
溶媒に完全に溶解する温度で撹拌する方法が挙げられ
る。この温度は使用する溶媒により異なるが、N−メチ
ルピロリドンを溶媒として用いた場合は40〜190℃
の範囲である。
【0076】超高分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂
の濃度は1〜15重量%であることが好ましく、より好
ましくは1〜10重量%である。濃度が15重量%より
大きい場合は、超高分子量のポリふっ化ビニリデン系樹
脂の分子鎖の解きほぐしが十分に進まず、また、溶液粘
度が高くなるため取り扱いにくくなる傾向がある。濃度
が1重量%より小さい場合は、混練物中の溶媒濃度が高
くなりすぎ、減圧吸引部から溶媒を吸引する時間が長く
なったり、溶媒を所定量吸引できなくなる傾向がある。
【0077】抽出により孔の発生源として作用する多孔
化剤としては、二塩基酸とグリコールからなる脂肪族系
ポリエステル(例えば、アジピン酸−プロピレングリコ
ール系、アジピン酸−1,3−ブチレングリコール系な
どのアジピン酸系ポリエステル;セバシン酸−プロピレ
ングリコール系、セバシン酸−1,3−ブチレングリコ
ール系などのセバシン酸系ポリエステル;アゼライン酸
−プロピレングリコール系、アゼライン酸−1,3−ブ
チレングリコール系などのアゼライン酸系ポリエステル
などが挙げられる);無機化合物(例えば、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、塩化カルシウム、珪酸マグネ
シウム、珪酸アルミニウムなどが挙げられる);あるい
は、ポリメチルメタアクリレート、ポリエチルアクリレ
ートなどのアクリル樹脂などの有機化合物が挙げられ
る。これらの多孔化剤を含有するポリふっ化ビニリデン
系樹脂の膜を有機溶媒、酸、またはアルカリに浸漬ある
いは暴露すると、多孔化剤が抽出、除去され、残された
空間が孔となる。
【0078】延伸により孔の発生源として作用する多孔
化剤としては、微粉珪酸、珪酸カルシウム、珪酸アルミ
ニウム、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、カオリンクレー、微粉タルク、酸化チタン、珪藻土
などの無機化合物微粉体が挙げられる。これらの微粉体
を含有するポリふっ化ビニリデン系樹脂の膜を延伸する
と微粉体の周囲にボイドが生じ、そのボイドが互いに連
通することにより孔が発生する。
【0079】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、実施例および比較例における測定は下記の測
定方法に基づいて行った。
【0080】(重量平均分子量および分子量1×106
以上の成分の含有量)日本分光社製のGPC装置(GP
C−900)を用い、カラムに昭和電工社製のshod
ex KD−806M、プレカラムにshodex K
D−G、溶媒にN−メチルピロリドンを使用し、温度4
0℃、流量1.0ml/分にて、ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC)法により測定した。
【0081】(耐熱変形性)メトラー社製TA4000
熱分析システムを用い、長さ10mm、幅6mmの短冊
状の試料に負荷応力6.5kPaを与え、この試料を3
0℃から毎分10℃で260℃まで昇温して試料が破断
する温度を測定した。
【0082】(融点)メトラー社製TA3000型熱分
析システムを用い、窒素ガス雰囲気下で30℃から毎分
10℃で250℃まで昇温してDSC曲線を測定し、結
晶の融解による吸熱ピーク温度を融点とした。
【0083】(膜の厚さ)ソニー社製デジタルマイクロ
メータM−30を用いて測定した。
【0084】(空孔率)一辺が40mmの正方形に切り
出した試料多孔膜を秤量し(この重量をW1とする)、つ
いでミネラルオイル(Aldrich Chemical社製Mineral oi
l,white,light)に室温中で6時間浸漬した後、試料多
孔膜を取り出して表面のミネラルオイルを拭き取り、再
び秤量し(この重量をW2とする)、下に示す式(A)か
ら空孔率(%)を算出した。ここでρ1は、ポリふっ化
ビニリデンの比重(密度)を表し、ρ2はミネラルオイ
ルの比重(密度)を表す。
【0085】
【数1】空孔率(%)=(ρ1(W2−W1)/(ρ2W1+ρ
1(W2−W1)))×100 (A) (ガーレー値)JIS P8117に準拠して、B型ガ
ーレー式デンソメータを用いて測定した。
【0086】(シャットダウン特性)電解液を含浸させ
た試料多孔膜を面積5cm2の白金板2枚で挟んで固定
し測定セルとした。白金板と試料多孔膜の間には熱電対
を挿入して試料多孔膜の温度を測定できるようにした。
電解液は富山薬品社製のLIPASTE-EP3BLF7を用いた。こ
の電解液は、エチレンカーボネート20.9重量%、プ
ロピレンカーボネート18.9重量%、γ-ブチロラク
トン52.8重量%の混合溶媒に電解質としてLiBF4
7.4重量%溶解したものである(重量%はいずれも電
解液を100重量%としたときのものである)。
【0087】このセルをホットプレート上に載せ、2枚
の白金板の間に電圧0.1Vの直流電圧を印加しつつ、
ホットプレートの熱盤を室温から毎分15℃で昇温し
て、試料多孔膜の温度と、回路電流から直流抵抗Ω・c
2を測定した。試料多孔膜のシャットダウン特性は、
直流抵抗Ω・cm2が100℃でのそれの2倍に達した
ときの温度で表した。
【0088】(耐熱性)多孔膜の耐熱性の測定器の構造
を図2に示す。片方の底面が開放されたテフロン製円筒
容器11を使用し、閉じた底面の中央に直径1.5mm
の穴を開け、そこに直径1.05mm、先端半径0.5
mmの金属針12を挿入し、金属針12はテフロン製円
筒容器11に開けられた穴の中を自由に出し入れできる
ようにした。一方の開放された底面にはアルミニウム板
13を取り付け、電解液を含浸させた試料多孔膜14を
アルミニウム板13に接触させ、金属針12を先端荷重
4gで試料多孔膜14に垂直に押し当てた。なお、アル
ミニウム板13と試料多孔膜14の間には熱電対を挿入
して試料多孔膜14の温度を測定できるようにした。
【0089】電解液は富山薬品社製のLIPASTE-EP3BLF7
を用いた。この電解液は、エチレンカーボネート20.
9重量%、プロピレンカーボネート18.9重量%、γ
-ブチロラクトン52.8重量%の混合溶媒に電解質と
してLiBF4を7.4重量%溶解したものである(重量%
はいずれも電解液を100重量%としたときのものであ
る)。
【0090】アルミニウム板13をホットプレート15
上に載せ、交流インピーダンス測定器16(横河ヒュー
レットパッカード社製4274A MULTI-FREQUENCY LCR METE
R)を用いて、金属針12とアルミニウム板13に周波
数100kHz、印加電圧0.1Vの交流電圧を印加し
つつ、ホットプレート15を室温から毎分15℃で昇温
して、試料多孔膜14の温度と交流インピーダンス(抵
抗R)を測定した。
【0091】試料多孔膜14の耐熱性は、金属針12が
試料多孔膜14を突き抜けてアルミニウム板13と接触
し、抵抗Rが1Ω以下となったときの温度で表した。
【0092】(実施例1および2)同方向回転噛み合い
型二軸押出機(株式会社プラスチック工学研究所製、商
品名:BT−30、スクリュー直径30mm、L/D=
48)のシリンダ最上流部から80mmの位置に設けら
れたポリマー供給部から表1に示す重量で通常分子量の
ポリふっ化ビニリデンを供給し、シリンダ最上流部から
480mmの位置に設けられた溶液供給部から表1に示
す重量比で作成された超高分子量のポリふっ化ビニリデ
ンのN−メチルピロリドン溶液を100℃にて供給し、
バレル温度190℃で混練し、シリンダ最上流部から1
080mmの位置に設けられた減圧吸引部(バレル温度
210℃)から、コールドトラップを介した水封式ポン
プで減圧にすることにより混練物中のN−メチルピロリ
ドンを80%以上吸引除去し、混練物を直径3mmのダ
イより押出し、冷却ドラム上で冷却固化させた後、ペレ
ット化した。なお、減圧吸引部の真空ゲージは600m
Hgを示すように減圧状態を維持した。
【0093】このようにして得られたペレットを35m
m単軸押出機に供給して、温度190℃で、幅350m
mのTダイより押出し、溶融状態のまま表面温度80℃
に維持された冷却ドラム上に導き、そこで冷却固化させ
た。次にこれを塩化メチレンに室温で10分間浸漬し
て、N−メチルピロリドンを抽出し、次いで100℃の
オーブン内で30分間乾燥して塩化メチレンを除去し
た。
【0094】(比較例1および2)比較例1および2と
して、超高分子量のポリふっ化ビニリデンを含有しない
表1に示す通常分子量のポリふっ化ビニリデンを用い
た。
【0095】
【表1】 実施例1および2、比較例1および2の重量平均分子
量、分子量1×106以上の成分の含有量、耐熱変形性
および融点の測定結果を表2に示す。
【0096】
【表2】 実施例1および2は比較例1および2と同一の融点を有
したが、耐熱変形性の値は比較例1および2に比べて高
く非常に優れていた。
【0097】(実施例3〜7)表3に示す重量比で通常
分子量のポリふっ化ビニリデンとアジピン酸系ポリエス
テル系の多孔化剤(旭電化工業株式会社製、PN−15
0)をヘンシェルミキサーを用いて室温にて混合した。
これを混合物Aと呼ぶ。
【0098】また、表3に示す重量比で超高分子量のポ
リふっ化ビニリデンとN−メチルピロリドンとを撹拌機
付のオートクレーブを用いて170℃で混合し、超高分
子量ポリふっ化ビニリデンの溶液を調製した。これを溶
液Bと呼ぶ。
【0099】同方向回転噛み合い型二軸押出機(株式会
社プラスチック工学研究所製、商品名:BT−30、ス
クリュー直径30mm、L/D=48)のシリンダ最上
流部から80mmの位置に設けられたポリマー供給部か
ら混合物Aを供給し、シリンダ最上流部から480mm
の位置に設けられた溶液供給部から100℃に加熱され
た溶液Bをギアポンプで供給し、バレル温度190℃で
混練し、シリンダ最上流部から1080mmの位置に設
けられた減圧吸引部(バレル温度210℃)から、コー
ルドトラップを介した水封式ポンプで減圧にすることに
より混練物中のN−メチルピロリドンを80%以上吸引
除去し、混練物を直径3mmのダイより押出し、冷却ド
ラム上で冷却固化させた後、ペレット化した。なお、減
圧吸引部の真空ゲージは600mHgを示すように減圧
状態を維持した。
【0100】このようにして得られたペレットを35m
m単軸押出機に供給して、温度190℃で、幅350m
mのTダイより押出し、溶融状態のまま表面温度80℃
に維持された冷却ドラム上に導き、そこで冷却固化させ
た。次にこれを塩化メチレンに室温で10分間浸漬し
て、多孔化剤とN−メチルピロリドンを抽出し、次いで
100℃のオーブン内で30分間乾燥して塩化メチレン
を除去し多孔膜を得た。
【0101】(比較例3)溶液供給部から供給するもの
をN−メチルピロリドンのみとした以外は実施例3〜7
と同様にして多孔膜を作成した。
【0102】
【表3】 実施例3〜7の、重量平均分子量、分子量1×106
上の成分の含有量、融点、膜の厚さ、空孔率、ガーレー
値、シャットダウン特性および耐熱性を上に述べた方法
に基づいて測定した。得られた結果を表4に示す。な
お、表4には超高分子量のポリふっ化ビニリデンを含有
しない多孔膜である比較例3の結果も示した。
【0103】
【表4】 実施例3〜7の多孔膜は比較例3に比べて耐熱性が非常
に優れていた。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば耐
熱変形性が優れたポリふっ化ビニリデン系樹脂が得ら
れ、また、かかる本発明のポリふっ化ビニリデン系樹脂
を採用することによって、電解液への親和性、シャット
ダウン特性および耐熱性が優れた多孔膜を得ることが可
能になる。さらに、かかる本発明の多孔膜をセパレータ
として用いることにより、万が一過大電流が生じて発熱
した場合はセパレータの孔が閉塞し電流を遮断し、発熱
がおさまらない場合においても膜形状が保持され絶縁が
保たれるため、安全性がより優れた電池が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電池の一実施形態であるリチウムイオ
ン二次電池の一部引出し断面図である。
【図2】多孔膜の耐熱性の測定器の構造を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
1…セパレータ、2…正極、3…負極、4…負極リー
ド、5…センターピン、6…正極リード、7…正極端
子、8…負極缶、11…テフロン製円筒容器、12…金
属針、13…アルミニウム板、14…試料多孔膜、15
…ホットプレート、16…交流インピーダンス測定器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 目黒 和広 千葉県我孫子市並木6−1−8 ライブス クエアウェルズ我孫子404 (72)発明者 佐藤 宏 福島県いわき市錦町落合28−1 呉羽クラ ブ4201号室 Fターム(参考) 4D006 GA16 MA03 MA24 MA31 MB15 MB20 MC29X MC87 MC88 NA03 NA13 NA64 PA10 PB13 PB20 PC80 4F074 AA38 AB01 AB03 BA07 BA08 BA20 CB03 CC22X CC29Y DA02 DA24 DA49 DA59 4J002 BD14W BD14X BG06Y CF03Y DD066 DE236 DJ006 DJ046 EH096 FD010 GD00 GQ00 5H021 CC00 EE10 HH00 HH01 HH02 HH03 HH06 HH07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量平均分子量が2×105〜7×105
    のポリふっ化ビニリデン系樹脂であって、分子量が1×
    106以上のポリふっ化ビニリデン系樹脂成分を全ポリ
    ふっ化ビニリデン系樹脂基準で7〜65重量%含有する
    ことを特徴とするポリふっ化ビニリデン系樹脂。
  2. 【請求項2】 前記ポリふっ化ビニリデン系樹脂が、
    1.7×105〜6.5×105の重量平均分子量を有す
    るポリふっ化ビニリデン系樹脂35〜99重量%と、
    1.0×106〜6.5×106の重量平均分子量を有す
    るポリふっ化ビニリデン系樹脂1〜65重量%とを含有
    することを特徴とする請求項1記載のポリふっ化ビニリ
    デン系樹脂。
  3. 【請求項3】 前記ポリふっ化ビニリデン系樹脂が、1
    75℃以上の融点を有することを特徴とする請求項1ま
    たは2記載のポリふっ化ビニリデン系樹脂。
  4. 【請求項4】 前記ポリふっ化ビニリデン系樹脂が、未
    架橋のポリふっ化ビニリデン系樹脂であることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリふっ化ビ
    ニリデン系樹脂。
  5. 【請求項5】 重量平均分子量が2×105〜7×105
    であり、かつ分子量が1×106以上のポリふっ化ビニ
    リデン系樹脂成分を全ポリふっ化ビニリデン系樹脂基準
    で7〜65重量%含有するポリふっ化ビニリデン系樹脂
    からなることを特徴とする多孔膜。
  6. 【請求項6】 前記ポリふっ化ビニリデン系樹脂が、
    1.7×105〜6.5×105の重量平均分子量を有す
    るポリふっ化ビニリデン系樹脂35〜99重量%と、
    1.0×106〜6.5×106の重量平均分子量を有す
    るポリふっ化ビニリデン系樹脂1〜65重量%とを含有
    することを特徴とする請求項5記載の多孔膜。
  7. 【請求項7】 前記ポリふっ化ビニリデン系樹脂が、1
    75℃以上の融点を有することを特徴とする請求項5ま
    たは6記載の多孔膜。
  8. 【請求項8】 前記ポリふっ化ビニリデン系樹脂が、未
    架橋のポリふっ化ビニリデン系樹脂であることを特徴と
    する請求項5〜7のいずれか一項に記載の多孔膜。
  9. 【請求項9】 膜の厚さが10〜50μmで、空孔率が
    20〜60%で、ガーレー値が2000秒以下であるこ
    とを特徴とする請求項5〜8のいずれか一項に記載の多
    孔膜。
  10. 【請求項10】 請求項5〜9のいずれか一項に記載の
    多孔膜をセパレータとして用いることを特徴とする電
    池。
JP11815399A 1999-04-26 1999-04-26 ポリふっ化ビニリデン系樹脂、それからなる多孔膜およびその多孔膜を用いた電池 Expired - Lifetime JP4303355B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11815399A JP4303355B2 (ja) 1999-04-26 1999-04-26 ポリふっ化ビニリデン系樹脂、それからなる多孔膜およびその多孔膜を用いた電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11815399A JP4303355B2 (ja) 1999-04-26 1999-04-26 ポリふっ化ビニリデン系樹脂、それからなる多孔膜およびその多孔膜を用いた電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000309672A true JP2000309672A (ja) 2000-11-07
JP4303355B2 JP4303355B2 (ja) 2009-07-29

Family

ID=14729416

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11815399A Expired - Lifetime JP4303355B2 (ja) 1999-04-26 1999-04-26 ポリふっ化ビニリデン系樹脂、それからなる多孔膜およびその多孔膜を用いた電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4303355B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003082151A (ja) * 2001-09-06 2003-03-19 Tonen Chem Corp 熱可塑性樹脂成形体の製造方法及びその熱可塑性樹脂成形体からなる微多孔膜
WO2004081109A1 (ja) * 2003-03-13 2004-09-23 Kureha Chemical Industry Company Limited フッ化ビニリデン系樹脂多孔膜およびその製造方法
WO2004092257A1 (ja) 2003-04-16 2004-10-28 Kureha Corporation フッ化ビニリデン系樹脂多孔膜及びその製造方法
WO2004106419A1 (ja) * 2003-05-27 2004-12-09 Kureha Corporation 熱可塑性樹脂成形体の製造方法
JP2005082651A (ja) * 2003-09-05 2005-03-31 Tonen Chem Corp 熱可塑性樹脂成形体の製造方法及び熱可塑性樹脂成形体からなる微多孔膜
WO2005032700A1 (ja) * 2003-10-03 2005-04-14 Kureha Corporation フッ化ビニリデン系樹脂多孔質中空糸およびその製造方法
WO2005078828A1 (ja) * 2004-02-18 2005-08-25 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 二次電池
WO2005099879A1 (ja) * 2004-04-14 2005-10-27 Kureha Corporation フッ化ビニリデン系樹脂中空糸多孔濾水膜およびその製造方法
CN100341935C (zh) * 2003-03-13 2007-10-10 株式会社吴羽 1,1-二氟乙烯类树脂多孔膜及其制造方法
JPWO2005123234A1 (ja) * 2004-06-15 2008-04-10 株式会社クレハ フッ化ビニリデン系樹脂中空糸多孔濾水膜およびその製造方法
US7402184B2 (en) 2004-06-22 2008-07-22 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Secondary battery and method for producing the same
JP2009542857A (ja) * 2006-07-06 2009-12-03 アーケマ・インコーポレイテッド 超高分子量ポリ(弗化ビニリデン)
US9431641B2 (en) 2011-04-08 2016-08-30 Teijin Limited Separator for nonaqueous secondary battery, and nonaqueous secondary battery

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63277217A (ja) * 1987-05-08 1988-11-15 Asahi Chem Ind Co Ltd 含フッ素エラストマ−及びその成形体
JPS642873A (en) * 1987-03-06 1989-01-06 Kureha Chem Ind Co Ltd Filament-like molding for polishing and manufacture thereof
JPH03215535A (ja) * 1989-01-12 1991-09-20 Asahi Chem Ind Co Ltd ポリフツ化ビニリデン多孔膜及びその製造方法
JPH0912639A (ja) * 1995-06-29 1997-01-14 Kureha Chem Ind Co Ltd エポキシ基含有フッ化ビニリデン系共重合体、これを含有する樹脂組成物、電極構造体および二次電池
JPH10168218A (ja) * 1996-12-10 1998-06-23 Asahi Chem Ind Co Ltd フッ化ビニリデン系樹脂多孔膜
JPH1149882A (ja) * 1997-08-05 1999-02-23 Nitto Denko Corp 多孔質膜およびそれを用いた電池用セパレータ
JPH11199692A (ja) * 1998-01-07 1999-07-27 Asahi Chem Ind Co Ltd 多層微多孔フィルムの製造方法
JPH11312535A (ja) * 1998-04-27 1999-11-09 Sony Corp 固体電解質二次電池
JP2000138048A (ja) * 1998-10-30 2000-05-16 Denso Corp セパレータ及びその製造方法
JP2000149992A (ja) * 1998-11-09 2000-05-30 Sony Corp ゲル状電解質電池

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS642873A (en) * 1987-03-06 1989-01-06 Kureha Chem Ind Co Ltd Filament-like molding for polishing and manufacture thereof
JPS63277217A (ja) * 1987-05-08 1988-11-15 Asahi Chem Ind Co Ltd 含フッ素エラストマ−及びその成形体
JPH03215535A (ja) * 1989-01-12 1991-09-20 Asahi Chem Ind Co Ltd ポリフツ化ビニリデン多孔膜及びその製造方法
JPH0912639A (ja) * 1995-06-29 1997-01-14 Kureha Chem Ind Co Ltd エポキシ基含有フッ化ビニリデン系共重合体、これを含有する樹脂組成物、電極構造体および二次電池
JPH10168218A (ja) * 1996-12-10 1998-06-23 Asahi Chem Ind Co Ltd フッ化ビニリデン系樹脂多孔膜
JPH1149882A (ja) * 1997-08-05 1999-02-23 Nitto Denko Corp 多孔質膜およびそれを用いた電池用セパレータ
JPH11199692A (ja) * 1998-01-07 1999-07-27 Asahi Chem Ind Co Ltd 多層微多孔フィルムの製造方法
JPH11312535A (ja) * 1998-04-27 1999-11-09 Sony Corp 固体電解質二次電池
JP2000138048A (ja) * 1998-10-30 2000-05-16 Denso Corp セパレータ及びその製造方法
JP2000149992A (ja) * 1998-11-09 2000-05-30 Sony Corp ゲル状電解質電池

Cited By (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003082151A (ja) * 2001-09-06 2003-03-19 Tonen Chem Corp 熱可塑性樹脂成形体の製造方法及びその熱可塑性樹脂成形体からなる微多孔膜
US7351338B2 (en) 2003-03-13 2008-04-01 Kureha Corporation Porous membrane of vinylidene fluoride resin and process for producing the same
WO2004081109A1 (ja) * 2003-03-13 2004-09-23 Kureha Chemical Industry Company Limited フッ化ビニリデン系樹脂多孔膜およびその製造方法
AU2005233004C1 (en) * 2003-03-13 2011-08-04 Kureha Corporation Porous water filtration membrane of vinylidene fluoride resin hollow fiber and process for production thereof
AU2004220187B2 (en) * 2003-03-13 2009-09-24 Kureha Corporation Porous membrane of vinylidene fluoride resin and process for producing the same
JPWO2004081109A1 (ja) * 2003-03-13 2006-06-15 株式会社クレハ フッ化ビニリデン系樹脂多孔膜およびその製造方法
AU2005233004B2 (en) * 2003-03-13 2011-03-10 Kureha Corporation Porous water filtration membrane of vinylidene fluoride resin hollow fiber and process for production thereof
JP4885539B2 (ja) * 2003-03-13 2012-02-29 株式会社クレハ フッ化ビニリデン系樹脂多孔膜およびその製造方法
CN100341935C (zh) * 2003-03-13 2007-10-10 株式会社吴羽 1,1-二氟乙烯类树脂多孔膜及其制造方法
WO2004092257A1 (ja) 2003-04-16 2004-10-28 Kureha Corporation フッ化ビニリデン系樹脂多孔膜及びその製造方法
WO2004106419A1 (ja) * 2003-05-27 2004-12-09 Kureha Corporation 熱可塑性樹脂成形体の製造方法
JP2005082651A (ja) * 2003-09-05 2005-03-31 Tonen Chem Corp 熱可塑性樹脂成形体の製造方法及び熱可塑性樹脂成形体からなる微多孔膜
CN100438959C (zh) * 2003-10-03 2008-12-03 株式会社吴羽 1,1-二氟乙烯类树脂多孔中空丝及其制造方法
JPWO2005032700A1 (ja) * 2003-10-03 2006-12-14 株式会社クレハ フッ化ビニリデン系樹脂多孔質中空糸およびその製造方法
US7569145B2 (en) 2003-10-03 2009-08-04 Kureha Corporation Vinylidene fluoride based resin porous hollow yarn and method for production thereof
JP4761967B2 (ja) * 2003-10-03 2011-08-31 株式会社クレハ フッ化ビニリデン系樹脂多孔質中空糸およびその製造方法
WO2005032700A1 (ja) * 2003-10-03 2005-04-14 Kureha Corporation フッ化ビニリデン系樹脂多孔質中空糸およびその製造方法
US8163425B2 (en) 2004-02-18 2012-04-24 Panasonic Corporation Secondary battery
US8163424B2 (en) 2004-02-18 2012-04-24 Panasonic Corporation Secondary battery
WO2005078828A1 (ja) * 2004-02-18 2005-08-25 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 二次電池
WO2005099879A1 (ja) * 2004-04-14 2005-10-27 Kureha Corporation フッ化ビニリデン系樹脂中空糸多孔濾水膜およびその製造方法
US7780014B2 (en) 2004-04-14 2010-08-24 Kureha Corporation Porous water filtration membrane of vinylidene fluoride resin hollow fiber and process for production thereof
JPWO2005099879A1 (ja) * 2004-04-14 2007-08-16 株式会社クレハ フッ化ビニリデン系樹脂中空糸多孔濾水膜およびその製造方法
JP4987471B2 (ja) * 2004-04-14 2012-07-25 株式会社クレハ フッ化ビニリデン系樹脂中空糸多孔濾水膜およびその製造方法
JPWO2005123234A1 (ja) * 2004-06-15 2008-04-10 株式会社クレハ フッ化ビニリデン系樹脂中空糸多孔濾水膜およびその製造方法
JP5339677B2 (ja) * 2004-06-15 2013-11-13 株式会社クレハ フッ化ビニリデン系樹脂中空糸多孔濾水膜およびその製造方法
US7402184B2 (en) 2004-06-22 2008-07-22 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Secondary battery and method for producing the same
JP2009542857A (ja) * 2006-07-06 2009-12-03 アーケマ・インコーポレイテッド 超高分子量ポリ(弗化ビニリデン)
US8785580B2 (en) 2006-07-06 2014-07-22 Arkema Inc. Ultra-high molecular weight poly(vinylidene fluoride)
US9434797B2 (en) 2006-07-06 2016-09-06 Arkema Inc. Ultra-high molecular weight poly(vinylidene fluoride)
US9431641B2 (en) 2011-04-08 2016-08-30 Teijin Limited Separator for nonaqueous secondary battery, and nonaqueous secondary battery

Also Published As

Publication number Publication date
JP4303355B2 (ja) 2009-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10249863B2 (en) Microporous material and a method of making same
JP4931894B2 (ja) ポリオレフィン製微多孔膜及びその評価方法
JP4753446B2 (ja) ポリオレフィン製微多孔膜
JP5250262B2 (ja) ポリオレフィン微多孔膜及びその製造方法、並びに電池用セパレータ及び電池
JP5588964B2 (ja) 高耐熱性多孔性被覆層を有するポリオレフィン系複合微多孔膜
JP5453272B2 (ja) 微多孔膜およびそのような膜を製造し使用する方法
EP1956040B1 (en) Microporous polyolefin membrane, process for producing the same, separator for cell, and cell
JP5325405B2 (ja) ポリオレフィン製微多孔膜
JP5572334B2 (ja) ポリオレフィン製微多孔膜
JPWO2004089627A1 (ja) ポリオレフィン微多孔膜
JP2009143060A (ja) 多層多孔膜
JPWO2005061599A1 (ja) ポリオレフィン製微多孔膜
JP2007063547A (ja) ポリエチレン微多孔膜及びその製造方法並びに電池用セパレータ
JP4303355B2 (ja) ポリふっ化ビニリデン系樹脂、それからなる多孔膜およびその多孔膜を用いた電池
JPH0864194A (ja) 非水系電池セパレーター用ポリエチレン製微多孔膜
JP4964565B2 (ja) ポリエチレン製微多孔膜
JP2008106237A (ja) ポリオレフィン製微多孔膜
JP4979252B2 (ja) ポリオレフィン製微多孔膜
JPH09326250A (ja) 電池セパレーター用複合膜
JPH09259858A (ja) セパレーター用ポリエチレン微多孔膜及びその製造方法
JP3642597B2 (ja) 電池に用いられるセパレータ
JP4318484B2 (ja) ポリオレフィン製微多孔膜の製造方法
CN115720695A (zh) 用于锂二次电池的隔板和包括其的锂二次电池
JPH07105928A (ja) 非水溶媒電池セパレーター
JPH10321210A (ja) 非水系電池用隔膜

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081021

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090414

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090424

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120501

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130501

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140501

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term