JP2000138048A - セパレータ及びその製造方法 - Google Patents

セパレータ及びその製造方法

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JP2000138048A JP10311193A JP31119398A JP2000138048A JP 2000138048 A JP2000138048 A JP 2000138048A JP 10311193 A JP10311193 A JP 10311193A JP 31119398 A JP31119398 A JP 31119398A JP 2000138048 A JP2000138048 A JP 2000138048A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電解質イオンの伝導性に優れ、高温に対して
耐熱性にも優れ、高温においてシャットダウン機能を効
果的に働かせるセパレータを安価に製造する。 【解決手段】 熱可塑性の高分子材料が良溶媒に溶解さ
れた合剤を用いてフィルム状の合剤体を形成する工程
と、その合剤体を高分子材料の貧溶媒に曝して合剤体中
の高分子材料を析出させる析出工程と、その合剤体を乾
燥させて多孔質とする乾燥工程とからセパレータを製造
する。析出工程では、合剤体の表面部で良溶媒と貧溶媒
とが急速に置換するため、高分子材料がポリマー凝集を
起こして微細に析出する。続く乾燥工程で、合剤体中の
溶媒が蒸発して、スポンジ状の中央部と、中央部に比べ
て孔径の小さい空孔を緻密に有する表面部とが形成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウム二次電池
などに用いることのできるセパレータ及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯用電子機器や自動車などのバ
ッテリーとして、高性能な二次電池の開発が盛んに行わ
れている。そのような二次電池には、小型、軽量であり
ながら大容量・高出力であること、即ち高エネルギー密
度・高出力密度であることが求められている。また、二
次電池は高エネルギーを貯蔵することから、安全性の確
保が重要である。さらに、二次電池を市場に広く普及さ
せるためには、その製造コストの低減が重要である。
【0003】このような二次電池として、リチウムイオ
ンを放出及び吸蔵することができる正極及び負極と、そ
れらの電極間に介在する電解液とを備えたリチウム二次
電池がある。特に、負極に炭素材料からなる負極活物質
が用いられているリチウムイオン二次電池は、高寿命で
安全性が高いため、実用的に優れているとして携帯用電
子機器や自動車などのバッテリーなどへの利用が期待さ
れている。
【0004】このような電池においては、絶縁性でかつ
多孔質のセパレータをそれらの電極間に介在させてい
る。このセパレータにより、正極と負極とを隔離すると
ともに、正極と負極との間を電解質(電解質イオン)が
移動できるようにしている。こうしたセパレータとし
て、従来より、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポ
リオレフィン系の高分子からなるセパレータが多く用い
られている。
【0005】ところで、電池で過充電などの異常が生じ
たとき、負極にデンドライトが析出したり、ジュール熱
によって温度が著しく上昇することがある。場合によっ
ては、その上昇温度が150℃以上になることもある。
このように電池の温度が異常に上昇した状態で充放電が
なされると、異常な電池反応が起こることが予想され
る。
【0006】ポリオレフィン系の高分子からなるセパレ
ータは、高温になるとその孔を閉じ、シャットダウン機
能を働かせることができる。従って、電池の温度が上昇
したときに、異常な電池反応が起こるのを防止すること
ができる。しかし、ポリオレフィン系の高分子からなる
セパレータは、材料自体は比較的安価であるが、その製
造において熱処理や延伸処理などを行う必要があるた
め、その工程が複雑となって製造コストが大きなものと
なってしまう。その結果、電池の製造コストで占めるセ
パレータの調達コストの比率が大きくなってしまう。
【0007】また、ポリオレフィン系の高分子からなる
セパレータにおいては、フィブリルが比較的太く、長
径、短径も不揃いで微多孔が不均一であることから、電
解質イオンの伝導性が低い。そのため、電池の内部抵抗
が大きくなるなど電池性能を低下させてしまう。さら
に、電池が過充電などによって高温になると、熱収縮す
るなど変形したり、異常発熱を伴う酸化分解を起こすこ
ともある。特に150℃以上の温度となったときには、
溶融してしまうことがある。その結果、電池の安全性
が、許容範囲ではあるが低下してしまう恐れがある。
【0008】一方、ポリイミドなど熱硬化性高分子から
なるセパレータが知られている。このセパレータは、高
温時に熱収縮するなど熱変形したり、異常発熱を伴う酸
化分解を起こすことがないため、耐熱性に優れる。しか
し、熱硬化性高分子は高温における可塑性が低いため、
電池が高温になってもこのセパレータは、その孔を迅速
にかつ十分に閉じることができず、シャットダウン機能
を効果的に働かせることができない。
【0009】そのため、ポリオレフィン系の高分子から
なるセパレータと、熱硬化性高分子からなるセパレータ
とを組み合わせて用いることにより、前者のセパレータ
の長所である優れたシャットダウン機能性と、後者の長
所である優れた耐熱性とを引き出している。しかし、前
者のセパレータの短所である耐熱性の低さは、後者のセ
パレータでも完全には補うことができない上、製造コス
トがかかるという問題は依然として残ったままである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたものであり、電解質イオンの伝導性に極め
て優れるとともに、高温、特に150℃以上の温度に対
して耐熱性に優れ、かつその温度においてもシャットダ
ウン機能を効果的に働かせることができるセパレータ及
びそのセパレータを安価に製造することのできる製造方
法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明のセパレータは、150℃以上の融点をもつ結晶性高
分子及び150℃以上のガラス転移温度をもつ非晶性高
分子のいずれか一方の熱可塑性高分子からなり、スポン
ジ状の中央部と、該中央部に比べて孔径の小さい空孔を
緻密に有する表面部とを備えることを特徴とする。
【0012】150℃以上の融点をもつ結晶性高分子及
び150℃以上のガラス転移温度をもつ非晶性高分子の
いずれか一方の熱可塑性高分子は、ポリオレフィン系の
高分子のように高温、特に150℃以上の温度におい
て、熱収縮などの変形や酸化分解が起こりにくい。その
ため、本セパレータは、高温、特に150℃以上の温度
に対しても耐熱性に優れる。
【0013】また、この熱可塑性高分子は、高温におけ
る可塑性に優れるため、本セパレータは、高温、特に1
50以上の温度となったときにその空孔を容易に閉じる
ことができる。そのため、電池が高温となったときのシ
ャットダウン機能を効果的に働かせることができる。中
央部はスポンジ状となっているため、サイズの大きい空
孔を有するとともに高い空孔率を有する。そのため、電
解質(電解質イオン)が極めて移動しやすく、その通過
性に極めて優れる。
【0014】さらに、中央部に比べて孔径の小さい空孔
を緻密に有する表面部は、負極におけるデンドライトの
析出を抑制することができる。また、空孔の孔径が小さ
いため、高温となったときにその空孔を迅速にかつ十分
に閉じることができる。そのため、電池が高温となった
ときのシャットダウン機能をさらに効果的に働かせるこ
とができる。さらに、この表面部は、密度が高く頑丈で
あるため、セパレータの機械的強度を大きなものとする
ことができる。
【0015】従って、本発明のセパレータは、電解質
(電解質イオン)の通過性に極めて優れるとともに、高
温、特に150℃以上の温度に対して耐熱性に優れ、か
つその温度においてもシャットダウン機能を効果的に働
かせることができる。そのため、本発明のセパレータを
リチウム二次電池などの電池に用いれば、その電池性能
を優れたものとすることができる上、ショート及び異常
発熱を効果的に防止することができる。その結果、電池
の安全性が極めて高いものとなる。
【0016】一方、上記課題を解決する本発明のセパレ
ータの製造方法は、高分子材料からなり、スポンジ状の
中央部と、該中央部に比べて孔径の小さい空孔を緻密に
有する表面部とを備えるセパレータの製造方法であっ
て、前記高分子材料が良溶媒に溶解されて調製された合
剤を用いて、フィルム状の合剤体を形成する合剤体形成
工程と、前記合剤体形成工程で形成された合剤体を前記
高分子材料の貧溶媒に曝すことにより、該合剤体に含ま
れる前記高分子材料を析出させる析出工程と、前記析出
工程で得られた合剤体を乾燥させることにより該合剤体
を多孔質とする乾燥工程と、からなることを特徴とす
る。
【0017】合剤体形成工程においては、高分子材料が
微細に分散した合剤体が形成される。続く、析出工程に
おいては、合剤体中の良溶媒と貧溶媒とが置換して、合
剤体中に高分子が析出する。このとき、合剤体の表面部
においては、良溶媒と貧溶媒とが急速に置換するため、
高分子材料がポリマー凝集を起こし、その高分子材料が
中央部よりも微細に析出する。一方、中央部において
は、良溶媒と貧溶媒との置換は表面部に比べれば遅いも
のの比較的速くかつ均質に進むため、フィブリルが比較
的細く形成され、かつその間隙(後に空孔となる)が揃
った大きさで均一に形成される。こうして、中央部と表
面部とで高分子材料の析出形態の異なった合剤体が得ら
れる。
【0018】次いで、乾燥工程において、合剤体中に含
まれる溶媒が蒸発して多孔質となる。このとき、中央部
においては、フィブリルの間隙中の溶媒が除去されて、
空孔が揃った大きさで均一に形成され、スポンジ状の構
造体が得られる。一方、表面部においては、微細に析出
したポリマー凝集体の間隙中の溶媒が除去されて、中央
部に比べて孔径の小さい空孔を緻密に有する構造体が得
られる。
【0019】こうして、高分子材料からなり、スポンジ
状の中央部と、該中央部に比べて孔径の小さい空孔を緻
密に有する表面部とを備えるセパレータを得ることがで
きる。高分子材料からなり、スポンジ状の中央部と、該
中央部に比べて孔径の小さい空孔を緻密に有する表面部
とを備えるセパレータが製造される。
【0020】本発明のセパレータの製造方法では、従来
のセパレータのように延伸を行う工程を必要とせず、い
ずれの工程においても、簡便な装置(設備)を用いて極
めて容易に作業を進めることができる。そのため、各工
程でかかるコストは大きなものとならない。従って、本
発明の製造方法では、高分子材料からなり、スポンジ状
の中央部と、該中央部に比べて孔径の小さい空孔を緻密
に有する表面部とを備えるセパレータを安価に製造する
ことができる。
【0021】本発明のセパレータの製造方法によれば、
本発明のセパレータを安価に製造することができる。そ
のため、本発明のセパレータの製造方法で製造されたセ
パレータをリチウム二次電池などの電池の製造に用いれ
ば、電池性能及び安全性が極めて高い電池を安価に製造
することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】(本発明のセパレータ)本発明の
セパレータでは、前記表面部の空孔が100nm以下の
孔径を有することが望ましい。このように孔径を選択す
ることにより、負極にデンドライトが析出するのを極め
て効果的に防止することができる。また、その孔を迅速
にかつ十分に閉じることが極めて容易にできるようにな
り、シャットダウン機能を極めて効果的に働かせること
ができるようになる。
【0023】また、表面部において、中央部に比べて孔
径の小さい空孔を緻密に有する部分の厚さは、0.1μ
m以上であることが望ましい。このように中央部に比べ
て孔径の小さい空孔を緻密に有する部分の厚さを選択す
ることにより、セパレータの機械的強度を極めて大きな
ものとすることができる。さらに、数式1で定義される
セパレータ全体の空効率は30%以上が望ましい。この
ようにセパレータ全体の空孔率を選択することにより、
セパレータのイオン伝導性をさらに優れたものとするこ
とができる。さらに空孔率を40%以上で選択すれば、
大きな電流密度でもさらに大容量を得ることができるよ
うになる。
【0024】
【数1】 空孔率η={1−(d×S×L)/W}×100(%) なお、数式1では、Wはセパレータの重量、dはセパレ
ータの高分子材料の比重、Sはセパレータの片側面の面
積、Lはセパレータの膜厚を表している。本発明のセパ
レータでは、中央部と表面部とが明確に層分けされてい
る必要はなく、それらの間に、スポンジ状であること
と、中央部に比べて孔径の小さい空孔が緻密に存在する
こととが混在している部分があってよい。また、中央部
から表面部に向かうにしたがって、中央部に比べて孔径
の小さい空孔の分布量が連続的に増大するものであって
もよい。
【0025】前記熱可塑性高分子の種類は特に限定され
るものではなく、公知の熱可塑性高分子を用いることが
できるが、ポリベンズイミダゾール、ポリイミド、ポリ
エーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンエ
ーテル(ポリフェニレンオキシド)、ポリアリレート、
ポリアセタール、ポリフェニレンスルフイド、ポリエー
テルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポ
リブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、エチレン−シクロオレ
フィン共重合体、並びにポリフッ化ビニリデン及びその
共重合体の少なくとも一種であることが望ましい。これ
らの高分子材料は、150℃以上の温度において、熱収
縮などの変形が生じにくく、酸化分解も起こりにくい。
そのため、高温、特に150℃以上の温度に対して耐熱
性が極めて高いものである。
【0026】また、セパレータの機械的強度をさらに向
上させるため、中央部及び表面部の少なくとも一方に、
ガラスファイバー、カーボンファイバーなどの無機繊
維、アラミド、ポリフェニレンスルフイド、ポリエステ
ルなどの高分子繊維を加えてもよい。セパレータ全体の
厚さについては、電池の種類に応じ、所望の電池性能が
得られるように適切に選択する。
【0027】本発明のセパレータを用いることのできる
電池の種類は特に限定されるものでなく、公知の電池の
いずれにも用いることができる。リチウム一次電池など
の一次電池に用いてもよいし、リチウム二次電池などの
二次電池に用いてもよい。特に、充放電の際にリチウム
イオンを吸蔵及び放出することができる正極及び負極
と、有機溶媒に支持塩が溶解されて調製された電解液と
を備える非水電解質二次電池に用いることが望ましい。
【0028】電池の構造形態も特に限定されるものでは
なく、コイン型電池、巻回型電池及び積層型電池など公
知の構造の電池に用いることができる。先の非水電解質
二次電池に用いる場合、その正極の活物質にはLiMn
24などの公知の正極活物質を用いることができる。ま
た、負極の活物質には公知の炭素材を用いることができ
る。中でも結晶性の高い天然黒鉛や人造黒鉛などからな
るものを用いることが好ましい。このような結晶性の高
い炭素材を用いることにより、負極のリチウムイオンの
吸蔵及び放出効率を向上させることができる。また、炭
素材以外に酸化物及び硫黄化物などを活物質として用い
てもよい。正極及び負極のいずれも、活物質を集電体上
に設けた電極を用いることが好ましい。
【0029】電解質にも公知のものを用いることができ
る。特に、LiPF6などのリチウム塩をエチレンカー
ボネートなどの有機溶媒に溶解した非水電解液を用いる
ことが好ましい。 (本発明のセパレータの製造方法)本発明のセパレータ
の製造方法は、前述したように、合剤体形成工程、析出
工程及び乾燥工程の一連の工程からなる。
【0030】合剤体形成工程では、高分子材料の種類は
特に限定されるものではないが、本発明のセパレータを
製造する場合には、先に説明した熱可塑性高分子を用い
る。良溶媒の種類については、高分子材料の種類に応じ
て適切に選択する。例えば、ポリベンズイミダゾール、
ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、
ポリフェニレンエーテル(ポリフェニレンオキシド)、
ポリアリレート、ポリアセタール、ポリフェニレンスル
フイド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエ
ーテルケトン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、エチ
レン−シクロオレフィン共重合体、並びにポリフッ化ビ
ニリデン及びその共重合体の少なくとも一種を用いるな
らば、その良溶媒には、N−メチル−2−ピロリドン
(NMP)、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトア
ミド、ジグライム、トルエン及びキシレンなどを用いる
ことができる。
【0031】また、この工程では、高分子材料の溶解量
(固形分濃度)は特に限定されるものではないが、フィ
ルム状の合剤体を形成する方法、及び析出工程での高分
子材料の析出量などに応じて適切に選択する。フィルム
状の合剤体を形成する方法については、特に限定される
ものではないが、例えば次の2つの方法を挙げることが
できる。
【0032】一つは、所定の表面形状を有する基材を用
意し、その表面に合剤を一様な厚さで塗布して、基材の
表面上にフィルム状の合剤体(合剤層)を形成する方法
である。この方法では、続く析出工程において、合剤層
の表出面のみが貧溶媒に曝される。そのため、析出工程
において合剤体が基材に接着した状態にあれば、中央部
に比べて孔径の小さい空孔を緻密に有する表面部は、セ
パレータの片面にのみ形成される。
【0033】もう一つは、セパレータの厚さと同じ幅の
細長い押し出し口をもつ押し出し装置を用い、装置内に
装填された合剤をフィルム状に押し出して合剤体を形成
する方法である。この方法では、続く析出工程におい
て、合剤体の両面に貧溶媒を容易に曝すことができる。
そのため、中央部に比べて孔径の小さい空孔を緻密に有
する表面部は、セパレータの両面に容易に形成すること
ができる。
【0034】前者の合剤体の形成方法を用いる場合、基
材の材質については特に限定されるものではないが、ポ
リエステル、ポリフェニレンスルフイドなどの高分子フ
ィルムあるいはアルミ、銅などの金属箔を用いることが
できる。また、基材の表面形状については、所望とする
セパレータの形状に応じて適切に選択する。また、合剤
の塗布方法も特に限定されるものではなく、ブレードコ
ーターや、ロールコーター、ナイフコーター、ダイコー
ターなどの公知の塗布方法から基材の表面形状に応じて
適切に選択する。これらの塗布方法では、高い粘度の合
剤を用いることが望ましい。例えば高分子材料としてポ
リフェニレンエーテルを用いるときには、その固形分濃
度を合剤全体に対して15〜50重量%とすれば、粘度
の高い合剤を得ることができる。また、増粘剤などを添
加することにより、合剤の粘度を増大させてもよい。
【0035】上記に挙げた塗布方法の他に、基材を合剤
の浴に浸漬して塗布することもできる。この塗布方法で
は、基材が合剤の浴から引き上げられたときの液切れを
良くするために、粘度の低い合剤を用いることが好まし
い。例えば高分子としてポリフェニレンエーテルを用い
るときには、その固形分濃度を合剤全体に対して5〜1
5重量%とすれば、粘度の低い合剤を得ることができ
る。
【0036】一方、この後者の合剤体の形成方法を用い
る場合には、貧溶媒中に合剤を押し出すことが好まし
い。このような手段により、合剤体が形成された直後に
析出工程を容易に行うことができる。その結果、工程に
かかる時間および手間を低減することができる。いずれ
の合剤体の形成方法においても、厚さの均一なセパレー
タを得るため、合剤に界面活性剤、消泡剤及び表面調製
剤などを添加してもよい。こうした添加物としては、電
池の中で反応性が低く、少量の添加量でも効果のあるフ
ッ素系又はシリコン系の化合物が好ましい。さらに、表
面部の空孔の孔径及びその分布量を適切に制御するた
め、合剤に水、アルコール、グリコール及びケトンなど
を添加してもよい。
【0037】析出工程では、合剤層が形成された基材を
高分子材料の貧溶媒に浸漬したり、あるいは貧溶媒を気
相とした貧溶媒ガスに暴露したりすることにより、合剤
層を高分子材料の貧溶媒に曝すことができる。貧溶媒に
は、水や、アルコール、ケトンなどを用いることができ
る。特に水を用いれば、表面部の空孔の孔径をさらに小
さくすることができる。
【0038】乾燥工程では、恒温槽、熱風乾燥機及び真
空乾燥機などを用いて合剤層に含まれる溶媒成分を除去
することができる。乾燥後、合剤層の厚さや空効率を調
整するため、ロールプレス、平板プレス等を行っても良
い。ところで、先の前者の合剤体の形成方法を用いた場
合、基材及び高分子材料の種類によっては、析出工程や
乾燥工程で、合剤層(セパレータ)が基材から自然に剥
離することがある。ところが、乾燥工程の後においても
セパレータが基材から剥離していないときには、適当な
剥離手段を用いて基材からセパレータを剥離させること
ができる。
【0039】また、合剤体形成工程において、高分子材
料の固形分濃度を大きくして合剤を調製すれば、表面部
において、中央部に比べて孔径の小さい空孔をセパレー
タの厚さ方向により緻密に分布させて形成することがで
きる。さらに、析出工程において、基材の表面上に形成
された合剤層を貧溶媒に曝す前に、合剤層を適切に乾燥
してその表面部の良溶媒を適量蒸発させることにより、
表面部の高分子材料の固形分濃度を高いものとすること
により、表面部において、中央部に比べて孔径の小さい
空孔をセパレータの厚さ方向により緻密に分布させて形
成することができる。
【0040】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)ポリフェニレンエーテルからなり、スポン
ジ状の中央部と、該中央部に比べて孔径の小さい空孔を
緻密に有する表面部とを備えるセパレータを次のように
して製造した。なお、ポリフェニレンエーテルは、15
0℃以上のガラス転移温度をもつ非晶性の熱可塑性高分
子である。 [合剤体形成工程]ポリフェニレンエーテル(GEプラ
スチック社製、NOLYL PPO534)を用意し、
このポリフェニレンエーテルをNMPに所定割合で溶解
して合剤を得た。なお、ここではポリフェニレンエーテ
ルの溶解量を合剤全体に対して25重量%とし、その合
剤の粘度を比較的高くした。また、基材としてポリエス
テルフィルムを用意し、このポリエステルフィルムに先
の合剤をブレードコーターを用いて所定の厚さで塗布し
た。こうして、基材上に合剤層を形成した。 [析出工程]合剤体形成工程で形成された合剤層を基材
もろともイソプロピルアルコールに3分間浸漬した。な
お、イソプロピルアルコールはポリフェニレンエーテル
の貧溶媒である。その結果、合剤層中にポリフェニレン
エーテルが析出した。
【0041】このとき、特に合剤層の表出面(基材と反
対側の面)においては、NMPとイソプロピルアルコー
ルとが急激に置換し、ポリフェニレンエーテルがポリマ
ー凝集して微細に析出した。一方、合剤層の基材側の部
分(中央部)においては、フィブリルが比較的細く形成
され、かつその間隙(後に空孔となる)が揃った大きさ
で均一に形成された。なお、この工程で合剤層が基材が
剥離した。 [乾燥工程]析出工程で得られた合剤層を熱風乾燥機を
用いて乾燥させた。その結果、合剤層中の溶媒が蒸発し
て、合剤層が多孔質となった。
【0042】このとき、中央部においては、フィブリル
の間隙中の溶媒が除去されて、空孔が揃った大きさで均
一に形成され、スポンジ状の構造体が得られた。一方、
表面部においては、微細に析出したポリマー凝集体の間
隙中の溶媒が除去されて、中央部に比べて孔径の小さい
空孔を緻密に有する構造体が得られた。以上の一連の工
程を経て、ポリフェニレンエーテルからなり、スポンジ
状の中央部と、片面側に中央部に比べて孔径の小さい空
孔を緻密に有する表面部とを備えるセパレータを得るこ
とができた。 (比較例1)ポリエチレンからなるセパレータとして、
東燃タピルス株式会社製の製品No.SETERA E
25MMSを実施例1のセパレータと同じ寸法で用意し
た。 [電子顕微鏡によるセパレータの観察]上記実施例1及
び比較例1で得られた各セパレ−タについて、表面部を
セパレータの厚さ方向(上方)から走査型電子顕微鏡
(SEM)を用いて観察した。実施例1のセパレータの
観察結果を図1に示す。また、比較例1のセパレータの
観察結果を図4に示す。
【0043】図1及び図4より、実施例1のセパレータ
では、その空孔の最大孔径が0.1μmであるのに対
し、比較例1のセパレータではその空孔の最大孔径が
0.2μmを超えていることがわかった。この観察結果
より、実施例1のセパレータの表面部には、比較例1の
セパレータに比べて微小な孔が多数存在することが分か
った。
【0044】また、実施例1のセパレータの表面部及び
中央部について、セパレータの厚さ方向の断面をSEM
を用いてそれぞれ観察した。その観察結果を図2及び図
3に示す。図2及び図3より、実施例1のセパレ−ター
においては、中央部はスポンジ状となっており、かつ表
面部には、中央部より孔径の小さい空孔が緻密に存在す
ることがわかった。
【0045】さらに、実施例1のセパレータでは、中央
部と表面部とが明確に層分けされておらず、それらの間
に、スポンジ状であることと、中央部に比べて孔径の小
さい空孔が緻密に存在することとが混在している部分が
あることがわかった。また、中央部から表面部に向かう
にしたがって、中央部に比べて孔径の小さい空孔の分布
量が連続的に増大するものであることもわかった。 [セパレータの空孔率]実施例1及び比較例1のセパレ
ータについて、それらの重量、比重、面積及び膜厚をそ
れぞれ測定し、先に示した数式1によりセパレータ全体
の空効率ηをそれぞれ求めた。
【0046】その結果、実施例1のセパレータは47%
の空孔率を有し、比較例1のセパレータは34%の空効
率を有することがわかった。 [セパレータの耐熱性試験]実施例1及び比較例1のセ
パレータを恒温乾燥機で100〜200℃の温度で加熱
した。このとき、各セパレータの加熱前の面積及び加熱
後の面積をそれぞれ測定し、その面積保持率(加熱後面
積/加熱前面積)をそれぞれ求めた。その結果を図5に
示す。
【0047】図5より、実施例1のセパレータでは、1
50℃未満の加熱では面積保持率が100%であり、1
50℃の加熱でも面積保持率が0.95を超え、175
℃の加熱でも面積保持率が0.9を超えるものであっ
た。従って、実施例1のセパレータは、150℃未満の
温度に対しては熱収縮せず、また150℃以上の温度に
対してもほとんど熱収縮しないことがわかる。
【0048】さらに、実施例1のセパレータは、重量の
減少がなかったことから、100〜200℃において酸
化分解を起こさないこともわかった。一方、比較例1の
セパレータでは、すでに100℃の加熱で実施例1のセ
パレータの面積保持率を下回り、110℃の加熱で面積
保持率が0.9より小さくなり、140℃では溶解して
セパレータ形状を保てなかった。
【0049】以上の耐熱性試験の結果より、実施例1の
セパレータは、100℃以上の高温に対して、比較例1
のセパレータよりも耐熱性に優れることがわかる。[リ
チウム二次電池の作製]次に、実施例1及び比較例1の
セパレータを用いて、図6に示すコイン型のリチウム二
次電池をそれぞれ作製した。なお、セパレータ以外は、
全く同じ形態とした。
【0050】図6に示すリチウム二次電池は、充電時に
はリチウムイオンを放出し、放電時にはリチウムイオン
を吸蔵する正極1と、充電時にはリチウムイオンを吸蔵
し、放電時にはリチウムイオンを放出する負極2と、正
極及び負極の間に介在するセパレータ3と、電解液4と
を備えるリチウムイオン二次電池である。正極1、負極
2、セパレータ3及び電解液4は、ステンレスよりそれ
ぞれなる正極ケース5及び負極ケース6内にポリプロピ
レンよりなるガスケット7、7によって密封されてい
る。
【0051】正極1は、正極集電体1aと、その表面上
に形成された正極活物質を含む正極活物質層1bとから
なる電極で、次のようにして形成したものである。先
ず、正極活物質としてLiMn24粉末を用意した。ま
た、導電材としてグラファイト粉末(ロンザ社製KS−
15)を用意し、結着剤としてポリビニリデンフロライ
ド(PVDF)を用意した。分散溶媒としてN−メチル
−2ピロリドン(NMP)を用意した。
【0052】これらLiMn24粉末、炭素粉末及びP
VDFを所定の割合でNMPに加え、よく混ぜ合わせて
スラリー様の正極用合剤を得た。次いで、アルミニウム
よりなり、片側面の面積が所定の大きさである板状の正
極集電体1aを用意し、正極用合剤をこの正極集電体1
aの表面上に所定の塗布厚さで塗布した。塗布された正
極用合剤を高温槽で十分に乾燥させた後、プレス処理し
て所定の密度にして正極活物質層1bを形成した。
【0053】正極2は、負極集電体2aと、その表面上
に形成された負極活物質を含む負極活物質層2bとから
なる電極で、次のようにして形成したものである。先
ず、負極活物質としてメソフェーズカーボンマイクロビ
ーズ(MCMB)粉末を用意し、このMCMB及び結着
剤であるPVDFを所定の割合でNMPに加え、よく混
ぜ合わせてスラリー様の負極用合剤を得た。次いで、銅
よりなり、片側面の面積が所定の大きさである板状の負
極集電体2aを用意し、負極用合剤をこの負極集電体2
aの表面上に所定の塗布厚さで塗布した。塗布された負
極用合剤を高温槽で十分に乾燥させた後、プレス処理し
て所定の密度にして負極活物質層2bを形成した。
【0054】以上で得られた正極1及び負極2を減圧下
において所定温度で加熱して、それらの電極中の水分を
ほぼ完全に除去した。電解液4は、エチレンカーボネー
トとジエチルカーボネートとをそれぞれ所定の割合で混
合して得た有機溶媒に、電解質としてLiPF6を1モ
ル/リットルの濃度で溶解して調製したものである。 [電池性能の評価]実施例1及び比較例1の各セパレー
タを用いたリチウム二次電池について、それぞれ内部抵
抗を測定した。その結果、実施例1のセパレータを用い
た電池の内部抵抗は3.8Ωであり、比較例1のセパレ
ータを用いた電池の内部抵抗は4.3Ωであることがわ
かった。この結果から、実施例1のセパレータは、比較
例1のものに比べてイオン伝導性に優れることがわか
る。実施例1のセパレータでこのよう結果が得られた理
由としては、次のように考えられる。
【0055】比較例1のようなポリオレフィン系の高分
子からなるセパレータにおいては、図4(a)から、微
多孔が不均一に存在することがわかる。また、図4
(b)から、フィブリルが比較的太く、長径、短径も不
揃いであることもわかる。比較例1のセパレータに対し
て、実施例1のセパレータでは、図3に示したように、
中央部に、フィブリルが比較的細く、長径、短径も比較
的揃っていて微多孔が均一に存在する。そのため、中央
部においては、イオン伝導性が極めて高くなっていると
考えられる。
【0056】一方、表面部は、高分子材料の密度が高
く、中央部に比べるとそのイオン伝導性が劣る。しか
し、表面部には、5〜100nmの孔径をもつ空孔の他
に、図1では確認できない孔径の小さな空孔が緻密に存
在する。電解質イオンはこの孔径の小さい空孔を通じて
通過することができる。そのため、表面部においても、
イオン伝導性が高くなっていると考えられる。従って、
実施例1のセパレータは、イオン伝導性に極めて優れる
ものと考えられる。 [安全性の評価]また、実施例1のセパレータを用いた
電池を高温、特に150℃以上の温度にしたところ、シ
ャットダウン機能が迅速にかつ十分に働いた。この結果
からも、実施例1のセパレータは、高温、特に150℃
以上の温度においてもシャットダウン機能を効果的に働
かせることが可能なことがわかる。従って、実施例1の
セパレータを用いた電池は、安全性に極めて優れること
がわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のセパレータにおいて、表面部を上
方から見た様子を拡大して示したSEM写真である。
(a)は1万倍の拡大写真であり、(b)は5万倍の拡
大写真である。
【図2】 実施例1のセパレータにおいて、表面部の厚
さ方向の断面の様子を拡大して示したSEM写真であ
る。(a)は1万倍の拡大写真であり、(b)は5万倍
の拡大写真である。
【図3】 実施例1のセパレータにおいて、中央部の厚
さ方向の断面の様子を拡大して示したSEM写真であ
る。(a)は1万倍の拡大写真であり、(b)は5万倍
の拡大写真である。
【図4】 比較例1のセパレータにおいて、表面部を上
方から見た様子を拡大して示したSEM写真である。
(a)は1万倍の拡大写真であり、(b)は5万倍の拡
大写真である。
【図5】 実施例1及び比較例1の各セパレータを10
0〜200℃の温度で加熱したときの面積保持率(加熱
後面積/加熱前面積)の変化を示すグラフである。
【図6】 実施例1及び比較例1の各セパレータを用い
て作製した電池を概略的に示す縦断面図である。
【符号の説明】
1:正極 1a:正極集電体 1b:正極活物質層
2:負極 2a:負極集電体 2b:負極活物質層
3:セパレータ 4:電解液 5:正極ケース 6:負
極ケース 7:ガスケット
【手続補正書】
【提出日】平成10年12月3日(1998.12.
3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
フロントページの続き (72)発明者 天野 忠義 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 4F074 AA17 AA38 AA57 AA66 AA67 AA74 AA76 AA77 AA87 AA97 AB02 AB03 CB42 CC28Y CC29Y DA03 DA49 4F100 AK01A AK19A AK31A AK42A AK43A AK49A AK50A AK54A AK55A AK56A AK57A AK62A BA01 BA43 DJ00A EA041 EH112 EH902 EJ862 GB41 JA04A JA05A JA11A JA12A JA14A JA15A JB07 JB16A JJ03 YY00A 5H021 BB13 CC00 CC02 CC05 EE07 EE08 EE10 EE18 HH03 HH06 5H029 AJ12 AK03 AK06 AM03 AM05 AM07 CJ02 DJ04 DJ12 DJ13 DJ17 DJ18 EJ12 EJ14 HJ06 HJ14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 150℃以上の融点をもつ結晶性高分子
    及び150℃以上のガラス転移温度をもつ非晶性高分子
    のいずれか一方の熱可塑性高分子からなり、スポンジ状
    の中央部と、該中央部に比べて孔径の小さい空孔を緻密
    に有する表面部とを備えることを特徴とするセパレー
    タ。
  2. 【請求項2】 前記熱可塑性高分子は、ポリベンズイミ
    ダゾール、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミ
    ドイミド、ポリフェニレンエーテル(ポリフェニレンオ
    キシド)、ポリアリレート、ポリアセタール、ポリフェ
    ニレンスルフイド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホ
    ン、ポリエーテルケトン、ポリブチレンテレフタレー
    ト、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
    レート、エチレン−シクロオレフィン共重合体、並びに
    ポリフッ化ビニリデン及びその共重合体の少なくとも一
    種である請求項2に記載のセパレータ。
  3. 【請求項3】 高分子材料からなり、スポンジ状の中央
    部と、該中央部に比べて孔径の小さい空孔を緻密に有す
    る表面部とを備えるセパレータの製造方法であって、 前記高分子材料が良溶媒に溶解されて調製された合剤を
    用いて、フィルム状の合剤体を形成する合剤体形成工程
    と、 前記合剤体形成工程で形成された合剤体を前記高分子材
    料の貧溶媒に曝すことにより、該合剤体に含まれる前記
    高分子材料を析出させる析出工程と、 前記析出工程で得られた合剤体を乾燥させることにより
    該合剤体を多孔質とする乾燥工程と、 からなることを特徴とするセパレータの製造方法。
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