JP3642597B2 - 電池に用いられるセパレータ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
リチウム電池、リチウムイオン電池などの電池用セパレータに関する。さらに詳細に述べれば、非水系電解液電池用のセパレータに関する。
【0002】
【従来技術】
特開平6−163023号公報に開示されているように、ポリオレフィンとラバーの混合物からなる微多孔膜が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に疎水性であるポリエチレン製の微多孔膜の電解液含浸性は良くない。
電解液含浸性の良否は、電池組立時の生産性に大きく関わる。電解液の含浸工程は、電極とセパレータを捲回後電池缶に該捲回物を挿入した後、真空含浸するのが一般的である。セパレータの電解液含浸性が良好な程、この含浸工程の生産性は高くなる。
【0004】
さらに、電解液含浸性の良好なセパレータは、電池のサイクル特性に優れると言われている。
また、電解液含浸後の交流電気抵抗が低いほど、電池の充放電特性は良好である。
そこで、本発明者は、ポリエチレンとエチレン・プロピレンラバーの混合物からなるセパレータを開示しているが、十分ではなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
ポリエチレンにポリフッ化ビニリデンを混合する事により、所期の課題の解決ができる事を見出し、本発明を完成した。
すなわち、粘度平均分子量5万以上のポリエチレンが20〜95wt%、および重量平均分子量が10万〜100万であるポリフッ化ビニリデンを5〜80wt%を含有する微多孔膜であることを特徴とする電池に用いられるセパレータ、及び該セパレータへの電解液の含浸方法である。
【0006】
本発明において、セパレータとは、該電池の正極と負極間に介在し、正極と負極が直接接触しないようにする微多孔膜を言う。
本発明に用いられるポリフッ化ビニリデンとしては、フッ化ビニリデンホモポリマー及びフッ化ビニリデン共重合体が挙げられる。
フッ化ビニリデンの共重合体としては、フッ化ビニリデンと三フッ化塩化エチレン、四フッ化エチレン、六フッ化プロピレン、または、エチレンから選ばれた1種以上との共重合体であるものが用いられるが、好ましくはフッ化ビニリデンホモポリマーが用いられる。
【0007】
本発明に用いられるポリフッ化ビニリデンは、重量平均分子量が5万以上であり、200万以下であることが好ましい。さらに好ましくは、10万から100万である。
重量平均分子量が、5万未満のポリフッ化ビニリデンを用いた場合、溶融時の粘度が低すぎ、ポリエチレンとの均一混合が不十分で実用に供することができない。また、重量平均分子量が200万を越えると、溶融時の流動性が小さいため、Tダイ等の押し出し成形による薄膜成形性が悪くなる。
セパレータに含有されるポリフッ化ビニリデンの量は、80wt%から5wt%である。好ましくは、50wt%から10wt%である。
含有量が80wt%を越えると、Tダイ等の出口において、ドローダウンが大きく、成形加工性が悪く、実用に供しえない。また、含有量が5wt%未満では、電解液の含浸性が十分ではない。
【0008】
本発明に用いられるポリエチレンとしては、高密度、中密度、低密度のいずれでも良く、これらの混合物でも構わないが、高密度ポリエチレンが成形加工性の点で優れる。
また、高密度ポリエチレンとしては、エチレンを重合した結晶性の単独重合体が望ましく、エチレンと10モル%以下のプロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン等との共重合体でも良い。
本発明に用いられるポリエチレンの粘度平均分子量は5万以上である。
粘度平均分子量が5万未満では、溶融時、ポリフッ化ビニリデンとの均一混合が不十分であり、実用に供することができない。
粘度平均分子量の上限は特に規定できないが、粘度平均分子量が300万を越えると、溶融時の流動性が小さいため、Tダイ等の押し出し成形による薄膜成形性が悪くなる。
セパレータに含有されるポリエチレンの量は、20wt%から95wt%である。含有量が20wt%未満では、Tダイ等の出口において、ドローダウンが大きく、成形加工性が悪く、実用に供しえない。含有量が95wt%を越えると、電解液の含浸性が不十分となる。
【0009】
以下、本発明の電池に用いられるセパレータのうち好ましい特徴を述べる。
気孔率は、10%から80%が好ましく、さらに好ましくは35%から65%である。気孔率が10%未満では、電解液の含浸量が少なく、電池用のセパレータとして実用に供さない。気孔率が80%を越えると、機械的強度が低下し、電池組立時に不具合が生ずる。
バブルポイントは、1kg/cm2以上が好ましい。より好ましくは2kg/cm2以上、さらに好ましくは3kg/cm2以上である。バブルポイントが1kg/cm2未満では、セパレータとしての孔径が大きすぎ電極間の短絡発生率が高まると言われている。
電池の構造として種々のものがあるが、渦巻き状に電極と共に捲回される電池のセパレータとして用いられる場合には、機械方向の弾性率は3000kg/cm2以上あることが望ましい。
上記の性質は、原料成分比等を調整することにより得られる。特に、気孔率についてはポリマー分率により、孔径についてはポリマー分率、可塑剤の種類、無機粉体や可塑剤の量比により調整することができる。
【0010】
セパレータの厚さは、5μmから200μmであることが望ましい。5μm未満では、電極間の短絡発生率が高まると言われている。厚さが200μmを越えると、交流電気抵抗が高くなりすぎて、実用に供しえない。
本発明の製造方法の一例を詳細に説明する。
本発明の電池に用いられるセパレータは、例えば、ポリマーと可塑剤、あるいはポリマーと無機微粉体及び可塑剤を混練・加熱溶融しながらシート状に成形した後、可塑剤あるいは、無機微粉体と可塑剤をそれぞれ抽出除去及び乾燥し、一軸方向のみまたは二軸方向に延伸して得られる。
【0011】
可塑剤としては、DBP、DOP、DNP、DBS、TBP、流動パラフィン等が挙げられ、ポリオレフィンとの相溶性の観点から、DOP、流動パラフィン、DOPと流動パラフィンの混合物が望ましい。
可塑剤の溶剤としては、ポリエチレン及びポリフッ化ビニリデンを溶解しないものであって、メタノール、エタノール等のアルコール類、アセトン、MEK等のケトン類、1,1,1−トリクロロエタン、塩化メチレン等の塩素系炭化水素等の一般的有機溶剤が用いられる。
【0012】
無機微粉体としては、微粉珪酸、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、微粉タルク等が挙げられ、特にセパレータの孔径制御の観点から、粒子径の小さな微粉珪酸が好ましい。
ポリマーと可塑剤あるいは、ポリマーと無機微粉体及び可塑剤を所定の混合量で、押し出し機等の溶融混練装置によりTダイ等を用いて、50μmから500μmの厚さのシート状に成形する。
押し出し機等の溶融混練装置にポリマー等を投入する前に、ヘンシェルミキサー等の通常の混合機で混合しても構わず、均一混合の観点から望ましい。
また、該シート状成形物は30℃から170℃の範囲で圧延ロールによって、シート厚さ25μmから450μmに圧延しても構わず、平面性の向上の観点から望ましい。
【0013】
シート状成形物から、溶剤を用いて可塑剤を抽出除去した後乾燥、あるいは溶剤を用いて可塑剤を抽出除去した後乾燥し、続いて無機微粉体の抽出溶剤にて無機微粉体を抽出して乾燥した後、一軸方向にのみ、あるいは二軸方向に加熱延伸して、所定厚みのセパレータを得る方法が挙げられる。
ポリマー等の混合量は、概ね下記の混合比率が好ましい。
以下、「混合比率」とは、全重量(ポリマーと可塑剤、あるいはポリマーと可塑剤及び無機微粉体)に対する各成分の重量比率である。
まず、ポリエチレンのポリマー混合比率について説明する。
ポリマーの混合比率は使用されるポリマーの粘度平均分子量によって異なる。例えば、粘度平均分子量が高い場合は、混合比率を低く設定するのが望ましい。これは、成形加工性に大きく影響を与える為で、成形加工性の観点から、ポリマーの混合比率は選定することが望ましい。
【0014】
また、粘度平均分子量が40万未満だと混合比率50wt%以上でも成形加工性は良好であり、混合比率の選択範囲は広がる。粘度平均分子量は、ポリマーを混合することによっても調整でき、高密度ポリエチレンと直鎖状の低密度ポリエチレンや低密度ポリエチレンとの混合が望ましい。このそれぞれのポリマーの粘度平均分子量が、40万未満である必要はないが、混練性等の観点から300万未満、好ましくは100万未満、さらに好ましくは、60万未満である。最も好ましくは、50万未満である。
【0015】
さらには、該ポリオレフィン混合物の粘度平均分子量が、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等をブレンドして、40万未満となるよう調整するのが望ましい。
以下、ポリフッ化ビニリデンのポリマーの添加量について説明する。
ポリフッ化ビニリデンの含有量により、電解液の含浸性は異なるが、本発明中のセパレータに含有される量として、原料の5wt%以上含有すれば、顕著な効果が認められ、より好ましくは10wt%以上である。
ポリマーと可塑剤からなるセパレータの製造法においては、ポリマーを除いた量が可塑剤となり、ポリマーと無機微粉体及び可塑剤からなる製造法においては、ポリマーを除いた量が、無機微粉体と可塑剤の混合量となる。無機微粉体と可塑剤の混合比率は、無機微粉体1に対して可塑剤が1.5以上であることが望ましい。この比率が1.5未満であると、成形加工時の流動性が低下し好ましくない。
【0016】
次に、本発明のセパレータに電解液の含浸処理する方法について説明する。
電解液には、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネートなどの炭酸エステルやγ−ブチルラクトン、スルホラン、ジメチルスルフォキシドなどが用いられ、主には、プロピレンカーボネートが用いられている。上記のような電解液に、LiPF6、LiBF4、LiClO4などの電解質塩が含有されていても構わない。
【0017】
含浸処理には温度処理工程を要する。温度処理は、予め電解液を一定温度に調整してからセパレータへの含浸を行ってもよいし、セパレータに電解液を含浸させてしまってから、これらに加温処理をしてもよい。電池組立時等に含浸する場合などの観点からは、電解液含浸工程で該温度処理をするのが望ましい。
電解液の温度は、45℃から130℃であることが必要であるが、この範囲内の温度の選定は、使用する電解液あるいは、電解液と電解質塩が分解、劣化しない温度となるように、容易に実験的に決めることができ、その例は実施例の中に挙げる。好ましくは45℃から100℃、さらに好ましくは60℃から90℃である。
【0018】
セパレータを保持する時間は、電解液の粘度等の性質にもよるが、30秒以上、好ましくは60秒以上、さらに好ましくは2分以上であり、電解液等の分解、劣化等がなければ、さらに十分な時間保持しても構わない。
この含浸工程は、電池組立時の電池缶内で含浸処理されるか、電池組立前に前もってセパレータに電解液の含浸処理を付しても構わない。
本発明者は、実施例で説明するように、この含浸処理により、交流電気抵抗が未含浸処理のセパレータに比べて、低下することを見出した。交流電気抵抗は1.2Ω・cm2以下が、電池の充放電特性の観点から好ましく、さらに好ましくは、1.0Ω・cm2以下である。
以上説明したセパレータは、公知の方法で2枚以上積層しても構わないし、その他の公知のセパレータと積層して用いても構わない。
【0019】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。なお測定方法についても下記に示す。
(1)ポリエチレンの粘度平均分子量
デカリンを用い、測定温度135℃でウベローゼ型粘度計により粘度を測定し、Chiangの式により粘度平均分子量を求めた。
(2)ポリフッ化ビニリデンの重量平均分子量
GPCによるポリスチレン換算分子量で、
(a)GPC測定装置:東洋ソーダ製 LS−8000
(b)カラム:GMHXL
(c)溶媒:DMF
(d)カラム温度:40℃
で測定した。
【0020】
(3)気孔率
10cm×10cmのサンプルを切り出し、サンプルの含水時の重量、絶乾時の重量及び膜厚を測定し、下式から求めた。
気孔率=(空孔容積/セパレータ容積)×100(%)
空孔容積=(含水重量(g)−絶乾重量(g))/水の密度(g/cm3)
セパレータ容積=100×膜厚(cm)
(4)バブルポイント
ASTM E−128−61に準拠し、エタノール中のバブルポイントを測定した。
(5)弾性率
島津社製の型式オートグラフAG−A型を用いて、試験片の大きさが幅10mm×長さ100mmでチャック間距離50mm、引張速度200mm/minにおいて引張試験を行い、弾性率を測定した。
試験片は、セパレータの機械方向が試験片の長手方向となるよう切り出した。
【0021】
(6)交流電気抵抗
安藤電気製AG−4311型LCRメータにて測定した。
(7)セパレータの厚さ
最小目盛り1μmのダイヤルゲージにて測定した。
(8)プロピレンカーボネート含浸時間
セパレータを30mm×30mmに切り出し、25mm×20mmの厚さ3mmのガラス板に図2に示すように挟む。この該挟持固定物をプロピレンカーボネート中に含浸する。30mm×30mmのセパレータ全面にプロピレンカーボネートが含浸されるまでの時間をプロピレンカーボネート含浸時間とした。
セパレータ全面にプロピレンカーボネートが含浸されたか否かの判定は、透明性により目視で十分に判断できた(プロピレンカーボネートが含浸されると透明性が顕著に向上し、含浸されていない部位と明確な差がでる)。
【0022】
【実施例1】
粘度平均分子量50万の高密度ポリエチレンが10wt%、粘度平均分子量28万の高密度ポリエチレン25wt%、重量平均分子量24万のポリフッ化ビニリデンが5wt%、微粉珪酸18wt%、流動パラフィン42wt%をヘンシェルミキサーで混合し、該混合物をφ30mmの二軸押し出し機に450mm幅のTダイを取り付けたシート製造装置とφ300mmの圧延ロールを用いて、厚さ140μmのシート状成形物を得た。なお、ポリエチレン組成物の粘度平均分子量は、40万未満であった。
【0023】
Tダイを出たシートの厚さは、500μm、押し出し温度は180℃、圧延ロールの温度は120℃であった。
成形されたシートは、1,1,1−トリクロロエタン中に10分間浸漬し、流動パラフィンを抽出した後乾燥した。ポリエチレン及びポリフッ化ビニリデンは抽出されていなかった。さらに60℃の25%苛性ソーダ中に60分間浸漬して、微粉珪酸を抽出した。ポリエチレン及びポリフッ化ビニリデンは抽出されていなかった。さらに、水洗して乾燥して微多孔膜とした。
さらに、微多孔膜を125℃の雰囲気下、ストレッチャーで、幅方向に4倍、機械方向に2倍延伸して、セパレータを得た。
得られたセパレータの特性を表1に示した。
【0024】
【実施例2】
粘度平均分子量50万の高密度ポリエチレン8wt%、粘度平均分子量28万の高密度ポリエチレン24wt%、重量平均分子量46万のポリフッ化ビニリデン8wt、微粉珪酸18wt%、流動パラフィン42wt%を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。
なお、ポリエチレン組成物の粘度平均分子量は、40万未満であった。また、可塑剤抽出及び微粉珪酸抽出時に、ポリエチレン及びポリフッ化ビニリデンは抽出されていなかった。
得られたセパレータの特性を表1に示した。
【0025】
【実施例3】
粘度平均分子量50万の高密度ポリエチレン8wt%、粘度平均分子量28万の高密度ポリエチレン18wt%、粘度平均分子量が12万の直鎖状低密度ポリエチレン6wt%、重量平均分子量24万のポリフッ化ビニリデン8wt%、微粉珪酸18wt%、流動パラフィン42wt%を使用した以外は、実施例1同様に実施した。
なお、ポリエチレン組成物の粘度平均分子量は、40万未満であった。また、可塑剤抽出及び微粉珪酸抽出時に、ポリエチレン及びポリフッ化ビニリデンは抽出されていなかった。
得られたセパレータの特性を表1に示した。
【0026】
【実施例4】
粘度平均分子量50万の高密度ポリエチレン8wt%、粘度平均分子量28万の高密度ポリエチレン18wt%、重量平均分子量24万のポリフッ化ビニリデン12wt%、微粉珪酸18wt%、流動パラフィン42wt%を使用した以外は、実施例1と同様に実施した。
なお、ポリエチレン組成物の粘度平均分子量は、40万未満であった。また、可塑剤抽出及び微粉珪酸抽出時に、ポリエチレン及びポリフッ化ビニリデンは抽出されていなかった。
得られたセパレータの特性を表1に示した。
【0027】
【実施例5】
粘度平均分子量50万の高密度ポリエチレン10wt%、粘度平均分子量28万の高密度ポリエチレン22wt%、粘度平均分子量が12万の直鎖状低密度ポリエチレン10wt%、重量平均分子量24万のポリフッ化ビニリデン8wt%、微粉珪酸13wt%、流動パラフィン37wt%を使用した以外は、実施例1同様に実施した。
なお、ポリエチレン組成物の粘度平均分子量は、40万未満であった。また、可塑剤抽出及び微粉珪酸抽出時に、ポリエチレン及びポリフッ化ビニリデンは抽出されていなかった。
得られたセパレータの特性を表1に示した。
【0028】
【表1】
【0029】
【比較例1】
粘度平均分子量300万の高密度ポリエチレン11wt%、粘度平均分子量48万の高密度ポリエチレン8.8wt%、重量平均分子量20万のエチレン−プロピレンラバー(日本合成ゴム(株)社製のEPO1P)2.2wt%、微粉珪酸21wt%、DOP57wt%をヘンシェルミキサーで混合し、該混合物をφ30mmの二軸押し出し機に450mm幅のTダイを取り付けたシート製造装置で厚さ150μmのシート状に成形した。
【0030】
成形されたシートは、1,1,1−トリクロロエタン中に10分間浸漬し、DOPを抽出した後乾燥し、さらに60℃の25%苛性ソーダ中に60分間浸漬して、微粉珪酸を抽出した後、水洗して乾燥し、微多孔膜とした。さらに、該微多孔膜を125℃に加熱された一軸ロール延伸機により膜厚が25μmになるよう延伸し、115℃の雰囲気下で5秒間熱処理を行い、セパレータとした。
得られたセパレータの特性を表1に示す。
【0031】
【実施例6】
実施例1のセパレータを、80mm×80mmの大きさに切り出し、厚さ3mmの50mm×50mmテフロン板に四隅固定し、表2に示す条件で、電解液(プロピレンカーボネート 50体積%、ジメトキシエタン 50体積%、過塩素酸 1mol/dm3)中に浸漬させた後、取り出し25℃下で交流電気抵抗を測定した。測定結果を、表2に示す。また、電解液を含浸させたセパレータの温度は電解液の温度と同じであった。
【0032】
【比較例2】
比較例1のセパレータを実施例6と同様に電解液含浸処理を実施した。
得られた結果は、表2に示した。
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】
本発明のセパレータは、ポリエチレンにポリフッ化ビニリデンを所定量混合することにより、電解液の含浸性に優れ、また電解液を含浸後のセパレータは交流電気抵抗が低いという特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセパレータの交流電気抵抗測定における組立の概略図。
【図2】本発明のセパレータのプロピレンカーボネート含浸時間測定における概念図。
【符号の説明】
1 電極
2 テフロンパッキン
3 セパレータ
4 外径2cm、内径1cm、厚さ1mmのテフロンパッキン
5 電極
6 ガラス板
7 セパレータ
8 ガラス容器
9 プロピレンカーボネート
Claims (2)
- 粘度平均分子量5万以上のポリエチレンが20〜95wt%、および重量平均分子量が10万〜100万であるポリフッ化ビニリデンを5〜80wt%を含有する微多孔膜であることを特徴とする電池に用いられるセパレータ。
- 粘度平均分子量5万以上のポリエチレンが50〜90wt%、およびポリフッ化ビニリデンを10〜50wt%を含有する微多孔膜であることを特徴とする非水系電解液電池に用いられるセパレータ。
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