JP2000301483A - ハブ付ブレード及びその製造方法 - Google Patents

ハブ付ブレード及びその製造方法

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JP2000301483A
JP2000301483A JP11109104A JP10910499A JP2000301483A JP 2000301483 A JP2000301483 A JP 2000301483A JP 11109104 A JP11109104 A JP 11109104A JP 10910499 A JP10910499 A JP 10910499A JP 2000301483 A JP2000301483 A JP 2000301483A
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Kazuhiro Yotsutsuji
和廣 四ツ辻
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シリコンや、化合物半導体、フェライトなどの
被削材の高精度切断加工や溝入れ加工などに用いられ、
かつ製造コストの低いブレード及びその製造方法を提供
する。 【解決手段】中央に環状凸部を有するフランジAと、中
央に該環状凸部が嵌入可能な中空部を有するフランジB
と、これらのフランジ間に、フランジの外周端から一部
が突出するように介挿されたリング型板状カッターとか
ら構成され、かつ両フランジの側面からの圧の印加によ
りフランジAの環状凸部がフランジBの中空部に嵌入し
て一体化してなるハブ付ブレード、及びリング型板状カ
ッターを、上記フランジAとBとで挟持したのち、該フ
ランジの両側面から圧を印加し、カッター及びその両側
のフランジを一体化させることにより、上記ハブ付ブレ
ードを製造する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハブ付ブレード及
びその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、
リング型板状カッターを一対のフランジで挟持し、両フ
ランジの側面からの圧の印加により一体的に形成され、
シリコンや、化合物半導体、フェライトなどの被削材の
高精度切断加工や溝入れ加工などに好適なハブ付ブレー
ド、及びこのものを効率よく製造する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコンウェーハやフェライトな
どのダイシング加工(ペレット状に切断)や溝入れ加工
を高精度に行うために、一般にハブタイプブレード又は
リングタイプブレードが用いられている。図1は、従来
のハブタイプブレードの1例の断面図であって、ハブタ
イプブレード1は、ハブ2の円形表面にリング状の切り
刃部3がその一部がハブ2の外周端から突出するよう
に、形成された構造を有している。このような構造を有
するハブタイプブレードは、一般に、アルミニウム合金
などのベース母材表面に、ダイヤモンドなどの超砥粒層
を、ニッケルや銅を母体金属とする電鋳法により設けた
のち、ベース母材の周緑部をエッチング処理などの方法
により、溶解除去し、超砥粒層からなる切り刃部を突出
させることにより、上記図1に示すような構造に製作す
ることができる。このような従来のハブタイプブレード
においては、(1)ベース母材の周縁部をエッチング処
理などにより溶解除去して、切り刃部を突出させる際
に、突出量のばらつきが生じ、その結果、ブレード形状
のバランスが悪くなり、チッピングが発生しやすい、
(2)製造工程が長いために、中間工程での不良が発生
しやすく、歩留まりが悪い、(3)片側のみ台金が固着
された形状であるため、水回りが表裏不均一となり、十
分な冷却効果が期待できない場合がある、(4)切り刃
部の表裏の差が大きいため、面振れが発生し、加工精度
の低下やチッピングが生じるおそれがある、(5)製造
工程が煩雑であって、製造コストが高くつくのを免れな
い、などの欠点がある。またリングタイプブレードは、
厚さが薄すぎるために、取扱いに細心の注意をはらう必
要があり、取扱い性が悪いなどの欠点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来のハブタイプブレードが有する欠点を改善すると共
に、リングタイプブレードに比べて取扱いが容易で、回
転駆動装置のシャフトに簡単に取付けることができ、シ
リコンウェーハや、化合物半導体、フェライトなどの被
削材の高精度切断加工や溝入れ加工に用いられるブレー
ドを提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の優
れた性能を有するブレードを開発すべく鋭意研究を重ね
た結果、リング型板状カッターを、一対のフランジで挟
持し、両フランジの側面からの圧の印加により一体的に
形成してなるハブ付ブレードが、その目的に適合しうる
ことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は、(1)中央に環状凸部を
有するフランジAと、中央に該環状凸部が嵌入可能な中
空部を有するフランジBと、これらのフランジ間に、フ
ランジの外周端から一部が突出するように介挿されたリ
ング型板状カッターとから構成され、かつ両フランジの
側面からの圧の印加によりフランジAの環状凸部がフラ
ンジBの中空部に嵌入して一体化してなるハブ付ブレー
ド、(2)カッターを介挿するフランジにおいて、内周
部からフランジ外周端方向に向けて30〜95%の部分
に、カッターに接触しない逃げを設ける第(1)項記載の
ハブ付ブレード、(3)フランジA又はフランジBの内
側面に、カッターを挟持するための環状突出部を設けて
なる第(1)又は(2)項記載のハブ付ブレード、(4)環
状突出部が、その外周面に1つ以上の凹凸部を有するも
のである第(3)項記載のハブ付ブレード、(5)カッタ
ーの少なくとも一方の面のフランジと接合する部分に1
つ以上の凹凸部を設け、それに対向するフランジ面に設
けられた1つ以上の凸凹部に、上記凹凸部が嵌合するよ
うにカッターとフランジとが接合されてなる第(1)、
(2)又は(3)項記載のハブ付ブレード、及び(6)リン
グ型板状カッターを、フランジの外周端からその一部が
突出するように、中央に環状凸部を有するフランジA
と、中央に該環状凸部が嵌入可能な中空部を有するフラ
ンジBとで挟持したのち、該フランジの両側面から圧を
印加し、フランジAの環状凸部をフランジBの中空部に
嵌入させ、カッター及びその両側のフランジを一体化さ
せることを特徴とするハブ付ブレードの製造方法、を提
供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のハブ付ブレードは、フラ
ンジAとフランジBと、これらのフランジ間に介挿され
たリング型板状カッターとが、両フランジの側面からの
圧の印加により一体化され、かつフランジの外周端から
リング型板状カッターの一部が、200〜1600μm
前後の幅で突出した構造を有している。上記リング型板
状カッターの厚さについては特に制限はなく、用途に応
じて適宜選定されるが、通常10〜1000μmの範囲
である。また、該カッターとしては、ダイヤモンドカッ
ターなどの超砥粒カッターが用いられ、そして、その種
類としては、例えばレジノイド結合剤(Resinoi
d bond)を用いたレジンボンドカッター、メタル
結合剤(Metal bond)を用いたメタルボンド
カッター、ビトリファイド結合剤(Vitrified
bond)を用いたビトリファイドボンドカッター、
電鋳法により超砥粒をニッケルなどのメッキ中に分散さ
せてなる電鋳カッターなどがあり、用途などに応じて適
宜選択される。シリコンウェーハや、化合物半導体、フ
ェライトなどの被削材を、高精度に切断加工や溝入れ加
工する場合には、通常厚さ15〜50μm程度の薄いカ
ッターが用いられるが、このような厚さの薄いものは、
前記のレジノイド結合剤、メタル結合剤、ビトリファイ
ド結合剤を用いる方法では製造が困難であるので、一般
に電鋳法で製造される。本発明で用いるリング型板状カ
ッターを電鋳法で製造する場合には、例えば、まず銅、
クロム、ニッケルなどの金属イオンを含み、かつ超砥粒
を分散した電鋳浴液中に、ステンレス鋼やアルミニウム
合金などの電着が可能な導電性支持体を浸漬し、この支
持体に陰極を接続すると共に電鋳浴液に陽極を接続して
通電することにより、支持体の表面に超砥粒と金属の電
着を行い、所定の厚さまで砥粒層を成長させ、超砥粒層
を形成させる。
【0006】電鋳浴液中の金属イオンとしては、硬度な
どの点から、ニッケルイオンが好ましく、この場合、電
鋳浴液としては、スルファミン酸ニッケル浴液やワット
浴液などのニッケル電鋳浴液が使用できるが、電着され
るニッケルの歪や内部応力などの点から、スルファミン
酸ニッケル浴液が好ましい。また、電流密度については
特に制限はないが、通常0.5〜30A/dm2程度であ
る。超砥粒層の厚さは電鋳時間によって調整される。次
いで、十分に水洗したのち、支持体から超砥粒層を剥が
し、次に剥がした面側をエッチングしたのち、所望形状
にプレスなどを用いて打抜く。さらに、外周部を所定の
寸法まで研磨することにより、リング型板状の電鋳カッ
ターが得られる。なお、該リング型板状カッターに用い
られる超砥粒としては、従来超砥粒カッターに使用され
ているダイヤモンド砥粒及びcBN(立方晶窒化ホウ
素)砥粒などを挙げることができる。これらの超砥粒は
単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよ
い。この超砥粒の粒度については特に制限はなく、用途
に応じて適宜選定することができる。このリング型板状
カッターを挟持するフランジAは、中央に環状凸部を有
しており、一方フランジBは、中央に上記環状凸部が嵌
合可能な中空部を有している。また、これらのフランジ
の材質としては、例えばチタン合金、ステンレス鋼、ア
ルミニウム、アルミニウム合金などが挙げられる。本発
明においては、上記フランジA又はフランジBの内側面
に、リング型板状カッターを挟持するための環状突出部
を設けるのが有利である。そして、この環状突出部外周
面には、リング型板状カッターをしっかりと固定し、カ
ッターとフランジの振れを防止するために、1つ以上の
凹凸部を設けてもよい。この場合、リング型板状カッタ
ーの内周面は、上記凹凸部に対応する形状とする。図2
は、フランジAの1例の平面図(a)及び断面図(b)
であって、フランジA5は、中央に環状凸部5aを有す
るとともに、リング型板状カッターを挟持するための環
状突出部5bが設けられており、そして、環状突出部5
bの外周面には凹部Qが3個設けられた構造を有してい
る。さらに、本発明のハブ付ブレードにおいては、リン
グ型板状カッターをしっかりと固定し、カッターとフラ
ンジの振れを防止するために、リング型板状カッターの
少なくとも一方の面のフランジと接合する部分に1つ以
上の凹凸部を設け、それに対向するフランジ面に設けら
れた1つ以上の凸凹部に、上記凹凸部が嵌合するように
カッターとフランジとが接合されていてもよい。
【0007】また、本発明のハブ付ブレードは、カッタ
ーを介挿するフランジにおいて、内周部からフランジ外
周端方向に向けて30〜95%、好ましくは50〜85
%の部分に、カッターに接触しない逃げを設けたものが
好適である。このように逃げの部分を設けることによ
り、ブレードの面精度が向上し、その結果加工精度が向
上する。このような逃げの部分は、一対のフランジを適
当に細工することにより、形成することができる。本発
明のハブ付ブレードは、フランジAとフランジBとの間
にリング型板状カッターを介挿したものに両フランジの
側面から、圧を印加することにより、フランジAの環状
凸部が、フランジBの中空部にしっかりと密着性よく嵌
入し、両フランジとリング型板状カッターとが一体化し
たものである。次に、本発明のハブ付ブレード及びその
製造方法について、添付図面に従って説明する。図3
は、本発明のハブ付ブレードの1例の断面図であって、
ハブ付ブレード20は、環状凸部5aと環状突出部5b
を有するフランジA5と中空部(環状凸部5aに対応)
を有するフランジB6との間に、リング型板状カッター
4が、フランジA5及びフランジB6の外周端より、そ
の一部が突出するように介挿され、かつフランジA5の
環状凸部5aがフランジB6の中空部に嵌入されて一体
化した構造を有している。なお7は、リング型板状カッ
ター4が、フランジA5及びフランジB6と接合されて
いない逃げの部分である。
【0008】このような本発明のハブ付ブレードは、本
発明方法に従えば、以下のようにして製造することがで
きる。まず、電鋳法などによりリング型板状カッター4
を製作し、これをその一部がフランジの外周端から突出
するように、フランジA5の環状突出部5bにはめ込み
固定する。次いで、フランジB6を、その中空部がフラ
ンジA5の環状凸部5aに対面するように配設して、リ
ング型板状カッター4をフランジA5とフランジB6と
で挟持する。次に、このフランジの両側面から、ハンド
プレスなどを用いて圧を印加し、フランジA5の環状凸
部5aをフランジB6の中空部に嵌入させ、リング型板
状カッター4とその両側のフランジA5及びフランジB
6とを一体化させることにより、所望のハブ付ブレード
20が得られる。次に、本発明のハブ付ブレードを回転
駆動装置のシャフトに取付ける方法について、添付図面
に従って説明する。図4は、本発明のハブ付ブレードを
回転駆動装置のシャフトに取付けた状態の1例を示す部
分断面図であって、この図4において、回転駆動装置
(図示せず)のシャフト11は、回転駆動装置によっ
て、高速回転されるものであり、その軸端側は緩やかな
テーパ状となっており、このシャフト11の外周には、
先端部分(シャフトの軸端側)にネジが設けられたホイ
ールマウント8が嵌挿され、シャフト11のテーパによ
って固定されている。このホイールマウント8と、ネジ
が設けられた押えフランジ9との間に、本発明のハブ付
ブレード20が介在しており、ホイールマウント8の先
端部分に設けられたネジと押えフランジ9の締結によ
り、ハブ付ブレード20はホイールマウント8に固着さ
れると共に、ホイールマウント8は、シャフト11のネ
ジとナット10の締結により、シャフト11にしっかり
と固着される。なお、6は、持手が水回りを考慮した構
造であれば、形状は問わない。このようにして、本発明
のハブ付ブレードは、回転駆動装置のシャフトに取付け
られ、高速回転させることにより、リング型板状カッタ
ー4の突出部にて、被削材の切断加工や溝入れ加工を高
精度に行うことができる。
【0009】図5は、本発明のハブ付ブレードを回転駆
動装置のシャフトに取付けた状態の他の例を示す部分断
面図であって、本発明のハブ付ブレードがホイールマウ
ントを用いずに、直接シャフトに取付られた状態を示し
ている。図5において、回転駆動装置(図示せず)のシ
ャフト11は、前記図4と同様に回転駆動装置によって
高速回転されるものであるが、この場合テーパ状ではな
く、ストレートである。一方、本発明のハブ付ブレード
20は、前記図3及び図4に示すものとは異なり、肉厚
のフランジA5'及びフランジB6'によってリング型板
状カッター4が挟持され、一体化されたものであって、
フランジA5'の中央に設けられている軸孔によって、
直接シャフト11に嵌挿される。そして、このハブ付ブ
レード20は、シャフト11のネジと両側のナット10
a及び10bの締結により、シャフト11にしっかりと
固着されている。なお、リング型板状カッターを、一対
のフランジとホイールマウントとナットを用いて、シャ
フトに取付けてなるブレード固定装置が開示されている
が(特開昭63−256357号公報、特開平7−24
829号公報)、この技術は、ナットによって、該カッ
ターを両側のフランジに接合させるものである。これに
対し、本発明は、予め、リング型板状カッターを一対の
フランジで挟持し、該フランジの両側面から、プレスな
どで圧を印加し、該カッターと両フランジとを一体化さ
せて、ハブ付ブレードを製作し、これをシャフトに取付
けるものであり、前記技術とは、技術思想が根本的に異
なるものである。また、前記公報に開示されたブレード
固着装置は、該公報の添付図面で示されているように、
フランジの外周端には、図6で示すように段差が存在す
る。図6は、従来技術により、リング型板状カッターが
一対のフランジにより挟持されたブレードにおけるフラ
ンジ外周端近傍の部分断面図であって、この図において
は、リング型板状カッター4が一対のフランジ12、1
3によって挟持されており、そして段差Pが存在してい
る。このような段差が存在すると、シリコンウェーハな
どを切断する際、発生した切粉が付きやすく、その結
果、ダイシング幅の変動や突発的なチッピングが生じる
おそれがある。これに対し、本発明のハブ付ブレードに
おいては、図3〜図5で示すように、段差が生じないよ
うにすることができるので、上記の問題は解決される。
なお、本発明のハブ付ブレードにおいては、一対のフラ
ンジの外周端が、図3〜図5に示すように左右均等であ
るのが、水回りなどの点から好ましいが、左右不均等で
あってもかまわない。
【0010】
【実施例】次に実施例により、本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 実施例1 (1)リング型板状カッターの製造 スルファミン酸ニッケル500g/リットル、塩化ニッ
ケル20g/リットル、ホウ酸40g/リットル、平均
粒径3〜5μmのダイヤモンド砥粒50g/リットルを
含有する電鋳浴液を調製した。この電鋳浴液中にステン
レス鋼からなる支持体を浸漬し、支持体に陰極を接続す
ると共に、電鋳浴液に陽極を接続し、浴温50℃、電流
密度2.5A/dm2の条件で20分間通電して、電鋳を行
うことにより、該支持体表面に厚さ20μmのダイヤモ
ンド砥粒層を形成した。次いで、ダイヤモンド砥粒層が
形成された支持体を電鋳浴液から引き上げ、十分に水洗
したのち、該ダイヤモンド砥粒層を支持体から剥がし、
これをプレスにより所望形状に打ち抜いた。最後に、そ
の外周を研磨することにより、外径56mm、内径40m
m、厚さ20μmのリング型板状カッターを得た。 (2)ハブ付ブレードの製造 上記(1)で得られたリング型板状カッターを、アルミニ
ウム合金製の一対のフランジで挟持し、フランジの両側
面からハンドプレスで圧を印加することにより、図3に
示す形状のハブ付ブレードを製造した。このハブ付ブレ
ードにおいて、リング型板状カッターのフランジ外周端
からの突出幅は0.5mmであり、該カッターの両フラン
ジとの接合部分は、フランジ外周端から中心方向に向け
て1.5mmであった。 (3)評価 上記(2)で得られたハブ付ブレードを、図4で示すよう
に、回転駆動装置のシャフトに取付け、回転速度400
00rpmで、6インチ、250μm厚のシリコンウェー
ハのダイシング加工を行ったところ、表裏のチッピング
などが発生せず、極めて高精度に加工できた。
【0011】
【発明の効果】本発明のハブ付ブレードは、以下に示す
効果を奏する。 (1)カッターとフランジを別々製造し、製品化する時
点で一体化すればよいので、カッターなどの管理が容易
である上、製造工程の簡素化による製造コストの低減及
び作業能率の向上を図ることができる。 (2)回転駆動装置のシャフトへの取付作業がリングタ
イプのブレードに比べて容易であり、取付不備によるブ
レードの振れ、チッピングの発生を防ぐことができる。 (3)従来のハブタイプのブレードのように、ベース母
材のエッチング処理工程がないので、表裏の突き出し量
の不均一が起こらず、刃先部と両側部に砥粒が突出して
いることから、被削材を均質に研削加工することがで
き、寸法精度が向上する。 (4)表裏の水回りを均一にしうるので、表裏のチッピ
ングや、側面、裏面のかけの発生を抑制することができ
る。 (5)一方のフランジの内側面に、リング型板状カッタ
ーを挟持するために設けた環状突出部の外周面を異形状
にしたり、あるいは該カッターの少なくとも一方の面の
フランジと接合する部分に1つ以上の凹凸部を設け、そ
れに対向するフランジ面に設けられた1つ以上の凸凹部
に、上記凹凸部を嵌合させることにより、カッターとフ
ランジの振れを防止することができる。 (6)一対のフランジの形状によっては、回転駆動装置
への取付けに、ホイールマウントを必要としないため
に、軽量化が図られ、さらに高速回転が可能となる。本
発明のハブ付ブレードは、シリコンや、化合物半導体、
フェライトなどの被削材の高精度切断加工や溝入れ加工
などに好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来のハブタイプブレードの1例の断
面図である。
【図2】図2は、フランジAの1例の平面図(a)及び
断面図(b)である。
【図3】図3は、本発明のハブ付ブレードの1例の断面
図である。
【図4】図4は、本発明のハブ付ブレードを回転駆動装
置のシャフトに取付けた状態の1例を示す部分断面図で
ある。
【図5】図5は、本発明のハブ付ブレードを回転駆動装
置のシャフトに取付けた状態の他の例を示す部分断面図
である。
【図6】図6は、従来技術により、リング型板状カッタ
ーが一対のフランジにより挟持されたブレードにおける
フランジ外周端近傍の部分断面図である。
【符号の説明】
1 ハブタイプブレード 2 ハブ 3 切り刃部 4 リング型板状カッター 5、5' フランジA 5a 環状凸部 5b 環状突出部 6、6' フランジB 7 逃げの部分 8 ホイールマウント 9 押えフランジ 10、10a、10b ナット 11 シャフト 12 フランジ 13 フランジ 20 ハブ付ブレード P 段差 Q 凹部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中央に環状凸部を有するフランジAと、中
    央に該環状凸部が嵌入可能な中空部を有するフランジB
    と、これらのフランジ間に、フランジの外周端から一部
    が突出するように介挿されたリング型板状カッターとか
    ら構成され、かつ両フランジの側面からの圧の印加によ
    りフランジAの環状凸部がフランジBの中空部に嵌入し
    て一体化してなるハブ付ブレード。
  2. 【請求項2】カッターを介挿するフランジにおいて、内
    周部からフランジ外周端方向に向けて30〜95%の部
    分に、カッターに接触しない逃げを設ける請求項1記載
    のハブ付ブレード。
  3. 【請求項3】フランジA又はフランジBの内側面に、カ
    ッターを挟持するための環状突出部を設けてなる請求項
    1又は2記載のハブ付ブレード。
  4. 【請求項4】環状突出部が、その外周面に1つ以上の凹
    凸部を有するものである請求項3記載のハブ付ブレー
    ド。
  5. 【請求項5】カッターの少なくとも一方の面のフランジ
    と接合する部分に1つ以上の凹凸部を設け、それに対向
    するフランジ面に設けられた1つ以上の凸凹部に、上記
    凹凸部が嵌合するようにカッターとフランジとが接合さ
    れてなる請求項1、2又は3記載のハブ付ブレード。
  6. 【請求項6】リング型板状カッターを、フランジの外周
    端からその一部が突出するように、中央に環状凸部を有
    するフランジAと、中央に該環状凸部が嵌入可能な中空
    部を有するフランジBとで挟持したのち、該フランジの
    両側面から圧を印加し、フランジAの環状凸部をフラン
    ジBの中空部に嵌入させ、カッター及びその両側のフラ
    ンジを一体化させることを特徴とするハブ付ブレードの
    製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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