JP2000300882A - 電磁ソレノイドによるミシンの糸調子装置 - Google Patents

電磁ソレノイドによるミシンの糸調子装置

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JP2000300882A JP11112648A JP11264899A JP2000300882A JP 2000300882 A JP2000300882 A JP 2000300882A JP 11112648 A JP11112648 A JP 11112648A JP 11264899 A JP11264899 A JP 11264899A JP 2000300882 A JP2000300882 A JP 2000300882A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明の目的は、高価なボイスコイルモー
タを使用することなく、ソレノイドを用いて正確な糸張
力制御の行える電磁ソレノイドによるミシンの糸調子装
置を提供することである。 【解決手段】 固定皿66と可動皿67の一対の糸調子
皿からなる糸調子器19と、可動皿67に作用してミシ
ン糸に張力を付与する電磁ソレノイド60とを備えた電
磁ソレノイドによるミシンの糸調子装置1である。そし
て、前記電磁ソレノイド60は、加える電気量が一定の
とき特定ストローク内において発生推力が略一定とな
り、前記糸調子器19の可動皿67の制御可能な可動ス
トローク範囲が該特定ストローク区間W内に設定され、
該電磁ソレノイド60に加える電気量を制御することに
よりミシン糸の張力を制御する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電気的な制御に
より糸張力を変更可能な電磁ソレノイドによるミシンの
糸調子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】以前より、電気的な制御により糸張力を
変更可能なミシンの糸調子装置として、糸調子器(調子
皿やロータリーテンション等)と、この糸調子器に作用
する駆動手段とを備えたミシンの糸調子装置がある。こ
のようなミシンの糸調子装置において、従来、その駆動
手段には、例えば、ボイスコイルモータ、比例ソレノイ
ド、エアーピストンと比例電磁ソレノイド弁との組み合
わせなどを使用している。そして、この駆動手段を電気
的に制御することで、例えば調子皿の押圧力を強弱させ
たり、ロータリーテンションの回転皿の負荷を強弱させ
たりして、縫製中に上糸に付与する張力を連続的に変化
させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のミシンの糸調子装置に使用される駆動手段(ボイス
コイルモータ、比例ソレノイド、エアーピストンと比例
電磁ソレノイド弁との組み合わせなど)には、次のよう
な課題があった。
【0004】先ず、ボイスコイルモータについては、そ
の可動部(プランジャ)にコイルが巻きつけられている
ため、コイルに通電するためのリード線も可動部の運動
に伴って動き、ストレスで断線したり、長期使用に耐え
うる耐久性が得られないといった課題がある。また、ボ
イスコイルモータは、リニア特性や応答性の良さなどの
利点がある反面、内部に強い磁力の高価なマグネットを
必要とし高価であるという欠点を有している。そして、
糸調子器の駆動手段にボイスコイルモータを使用し、高
い張力を得ようとすると、上記マグネットを大きくする
必要があり、糸調子器のコストを高騰させてしまう。
【0005】また、比例ソレノイドや比例電磁制御弁
は、通電量が一定であっても可動部のストロークにより
推力が変化する。そのため、糸張力の変化にストローク
と推力の両方が関係する糸調子装置では、比例ソレノイ
ドの通電量の制御により糸張力の制御を行うのは困難で
あり、正確な糸張力制御が行えないといった課題があっ
た。
【0006】この発明は、上記実状に鑑みてなされたも
ので、高価なボイスコイルモータを使用することなく、
ソレノイドを用いて正確な糸張力制御の行える電磁ソレ
ノイドによるミシンの糸調子装置を提供することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願発明は上記問題点を解決することを目的とし
て、固定皿と可動皿の一対の糸調子皿からなる糸調子器
と、可動皿に作用してミシン糸に張力を付与する電磁ソ
レノイドとを備えた電磁ソレノイドによるミシンの糸調
子装置において、前記電磁ソレノイドは、加える電気量
が一定のとき特定ストローク内において発生推力が略一
定となり、前記糸調子器の可動皿の制御可能な可動スト
ローク範囲が該特定ストローク区間内に設定され、該電
磁ソレノイドに加える電気量を制御することによりミシ
ン糸の張力を制御することを特徴とする。これにより、
糸調子器に作用する可動部のストローク範囲が、推力が
ストロークにより変化しない特定ストローク区間に設定
されているので、正確な糸張力制御を容易に実現でき
る。すなわち、糸番手が変化して糸の太さが変わったり
あるいは糸が調子皿の圧力によりつぶれることにより、
可動部のストロークが変化しても、これら可動部のスト
ローク変化が駆動手段の推力に影響を与えないので、ス
トローク変化による糸張力制御の不安定さが無くなる。
また、ソレノイドは可動部ではなく固定部にコイルが巻
かれているので、ボイスコイルモータのように通電用リ
ード線がストレス断線することなく耐久性に優れ、且つ
安価なマグネットにより大きな推力を得ることができ
る。したがって、耐久性の優れた安価な糸調子装置が得
られる。また、ソレノイドは加える電流の略2乗に比例
した推力が発生するため、推力の変化量が発生推力が大
きくなるに従い大きくなり、このため、小さな推力では
細かい変化量が得られて微少の張力変化が可能となり、
大きな推力では、大きな変化量が得られて比較的大きな
幅で張力を変化できるので、張力調整が容易となる。ま
た、本願発明は、前記可動ストロークが、ミシン糸の太
さに相当することを特徴とする。これにより、ストロー
クが微少であり、高速の張力変化が可能となる。また、
本願発明は、特定ストローク間の推力を一定とするため
の段部を磁路回路上に形成する簡単な構成により、達成
できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の
実施の形態の電磁ソレノイドによる糸調子装置を備えた
ミシンの全体像を示す斜視図である。この実施の形態の
糸調子装置1は、図1に示すように、ミシン100のア
ーム部81に設けられ、天秤82より上糸供給側で上糸
に張力をかける装置である。このミシン100は、例え
ば、ボタン穴のかがり縫いを形成する工業用のサイクル
ミシン(ボタン穴かがり縫いミシン)であり、縫製テー
ブル83上の身ごろ布に図9に示すようなボタン穴かが
り縫目90を形成する。ボタン穴かがり縫目90は、主
にボタン穴溝91の左右に設けられる側縫い部92,9
2と、上下の閂止め部(止縫い部)93,93とからな
り、身ごろ布Mをスライド板85と布押え86とで挟ん
でY方向に送り制御すると共に、ミシンアーム部81内
に設けられた針振り機構(図示略)により針84をX方
向に振ってボタン穴かがり縫目90を形成していく。更
に、縫製途中に布切りメス87を落としてボタン穴溝9
1を開け、縫製終了時に糸切り挟み88で上糸を切断・
把持する。なお、はと目ボタン穴かがり縫目であれば、
はと目の部分が止縫い部となる。
【0009】そして、このボタン穴かがり縫いミシン1
00でボタン穴かがり縫目90を縫製する際に各部(例
えば閂止め部93,93や、側縫い部92,92)に応
じた上糸張力に変更する必要がある。すなわち、閂止め
部93,93の縫いピッチは比較的大きいので上糸張力
を弱くする必要があり、側縫い部92,92の縫いピッ
チは比較的小さいので上糸張力を比較的強くする必要が
ある。更に、ボタン穴かがり縫目90の大きさや形状を
変更したり、身ごろ布Mの変更や縫いあがりの風合いを
変更する場合には、上記閂止め部93,93や側縫い部
92,92での上糸張力を、それぞれの標準値から多少
ずれた値に設定変更する必要がある。そこで、上記の糸
調子装置1の電気的な制御により、ボタン穴かがり縫目
90の各部(例えば閂止め部93,93や、側縫い部9
2,92)の縫製の際に、上糸張力が適宜自動的に変更
される。
【0010】図2は糸調子装置1の側面図、図3は糸調
子装置1の分解斜視図である。糸調子装置1は、図2と
図3に示すように、ベース部材69、糸調子器19、駆
動手段であるソレノイド60、可動ピン68、および、
ミシン100の制御を兼ねているソレノイド60の制御
回路40(図7)やソレノイド60のドライバ回路50
(図8)等を備えて構成される。糸調子器19は、1対
の調子皿(固定皿66と可動皿67)の間に上糸を挟ん
で該上糸に抵抗力を与えると共に、ソレノイド60の推
力により縫製中に上記抵抗力を連続的に変化させること
の可能な動的な糸調子(アクティブテンション)であ
る。
【0011】ネジ71,71は、ベース部材69のネジ
挿通孔69a,69aと、アーム部フレーム81Aのネ
ジ挿通孔81Aa,81Aaに挿通されてソレノイド6
0のネジ孔60a,60aに螺合される。それにより、
ベース部材69はアーム部フレーム81Aの内側に、ソ
レノイド60はアーム部フレーム81Aの外側に、ネジ
71,71によりそれぞれ一体的に止着される。可動ピ
ン68は、一端側のネジ部68bとネジが切られていな
い他端側の軸部68aを有し、調子皿(固定皿66と可
動皿67)の中央貫通孔66a,67a、とベース部材
69の挿通孔69bに挿通されて、プランジャ(可動
部)61の先端のネジ孔61aに螺合される。可動ピン
68とプランジャ61の固定位置はナット70の締付け
により適宜調整できる。可動ピン68が固定されたとき
固定皿66と可動皿67の部分には軸部68aが位置す
るように設定される。
【0012】図4は糸調子装置1のソレノイド60の断
面図、図5は、ソレノイド60のストローク対推力を示
すグラフ図、図6は、ソレノイド60の電流値対推力を
示すグラフ図である。ソレノイド60は、ハウジング6
2、コイル用フレーム63、コイル64、プランジャ6
1、磁性材料65等から構成される。ハウジング62
は、軸受け62A,62Bを支持する非磁性体62Cを
有する。プランジャ61は、軸方向に移動可能で且つ回
転不能に軸受け62A,62Bに支持されている。プラ
ンジャ61に固着された磁性部材65は、円筒形状でそ
の一部に軸心からの径をかえる段部65aが形成されて
いる。そして、この形状により、推力がストロークによ
らない特定ストローク区間(後に詳述)が得られる。
【0013】このソレノイド60は、通電電流が一定の
とき、ストローク−推力で図5のヒステリシスカーブに
示す特性が得られる。すなわち、推力がプランジャ61
のストロークによらない特定ストローク区間Wが得られ
る。上記糸調子装置1において、可動ピン68とプラン
ジャ61の固定位置はナット70の締付けにより適宜調
整できるが、プランジャ61が糸調子器19に作用され
る状態のプランジャ61のストローク区間が、上記特定
ストローク区間Wに含まれるように、上記ナット70の
締付位置が設定されている。ここで、プランジャ61が
糸調子器19に作用される状態とは、一対の調子皿(固
定皿66、可動皿67)がベース部材69と可動ピン6
8に挟まれて当接した状態から、上糸が一対の調子皿の
間に挟まれた状態までのことを指す。糸調子器19に作
用するプランジャ61のストロークを、特定ストローク
区間Wに設定するには、例えば、ナット70をゆるめた
状態で、ソレノイド60の後方に突出したプランジャ6
1の先端61bの突出量W’を計測しながら、可動ピン
68の溝部68cをドライバ等で可動皿67と固定皿6
6がベース部材69に当接する状態で回転させ、その突
出量W’が図5の「S」の値から範囲Wに対応する位置
にもっていき、その位置でナット70を締めて可動ピン
68とプランジャ61を固定することで達成される。プ
ランジャ61のストロークは、少なくともミシンで使用
しうる極太の縫い糸に相当する値(約1mm)に設定す
るとよい。また、通常使用する縫い糸の太さ(0.2〜
0.3mm)に相当する値、或いは極太又は通常使用す
る縫い糸の太さにわずかな補償値(コンマミリ単位)を
加えた値に設定してもよい。
【0014】また、ストローク一定のときには、通電電
流−推力で図6のヒステリシスカーブに示す特性が得ら
れる。すなわち、ストローク一定で、ソレノイド60に
出力される通電電流Cが大きくなるに従って通電電流C
に対する推力Fの変化量が大きくなる特性が得られる。
ソレノイド60は、コイル64に通電することで可動ピ
ン68を引き込む方向に駆動する方向に取り付けられて
いる。そして、通電電流の増大に従って可動ピン68を
引き込む推力を増大させる。直流ソレノイドの発生推力
[F]は、理論的には、下記の理論式で表される。 F=1/2*U2*dP/dX U=NI U:起磁力 P:磁路パーミアンス N:コイルの巻き数 I:励磁電流 特定の一定ストロークにおいて一定の推力を発生させる
には、上記式から磁路パーミアンスの変化率を一定にす
ることにより可能となるが、一般の磁路回路において
は、、ストロークが変化すると磁気漏れの変化、磁路に
用いられる磁性材の磁気特性等の要因により平坦な推力
特性を得ることは困難であった。しかし本願発明では、
磁路回路を構成する吸引側の固定磁極とプランジャ61
の対向部に特定比率による段部65aを設けることによ
りプランジャ61の所定ストロークにおける磁路パーミ
アンスを一定に設定することができ、特定ストローク間
一定の推力を得ることができる。また、上記式からは、
加える電流の2乗に比例した推力が発生する。すなわち
電流変化に対する推力の変化量が発生推力が強くなるに
したがって大きくなる。このため、小さな推力では細か
い変化量が得られて微少の張力変化が可能となり、大き
な推力では、大きな変化量が得られて比較的大きな幅で
張力を変化できるので、張力調整が容易となる。
【0015】ところで、ボタン孔かがり縫目の縫製デー
タには、閂止め部の縫製時に掛ける糸張力に関する閂止
め部糸張力データ、および、側縫い部の縫製時に掛ける
糸張力に関する側縫い部糸張力データが含まれる。そし
て、これら閂止め部糸張力データおよび側縫い部糸張力
データは、それぞれ標準値を有すると共に、操作パネル
21を用いたデータ入力により標準値を中心として正負
両方向に所定幅でデータ値が変更可能になっている。糸
調子装置1のソレノイド60には、上記閂止め部糸張力
データおよび側縫い部糸張力データに比例した電流値の
通電が行われる。データ値は所定値間隔で変更可能であ
り、この変更により糸調子装置1のソレノイド60に通
電される電流値も所定間隔で変更される。
【0016】そして、上記閂止め部糸張力データにより
設定されるソレノイド60の通電電流は図6の範囲X1
に、側縫い部糸張力データにより設定されるソレノイド
60の通電電流は図6の範囲X2に設定されている。こ
れらにより、閂止め部の縫製時に掛かる糸張力が小さい
値範囲に、側縫い部の縫製時に掛かる糸張力が大きい範
囲に設定される。また、閂止め部糸張力データまたは側
縫い部糸張力データを変更すると、それに伴い、ソレノ
イド60に出力される通電電流が範囲X1,X2のなか
で変更される。この変更の最小ピッチは両方の範囲X
1,X2において同じピッチ(例えば図6のΔC)であ
り、閂止め部の縫製時に掛かる糸張力は微小量で調整可
能となり、側縫い部の縫製時に掛かる糸張力は比較的大
きな幅で変更可能となる。
【0017】図7は、ミシン100および糸調子装置1
の回路構成例を示すブロック図、図8は、糸調子装置の
ソレノイド駆動に係る回路構成例を示す回路図である。
糸調子装置1の制御手段は、ミシン100の制御回路4
0により兼ねられている。制御回路40は、CPU4
1、制御プログラムや制御データが記憶されたROM
(Read Only Memory)42、操作パネル21を介して入
力された縫製データ等を記憶するEEPROM(Electr
ically Erasable and Programmable ROM)43、CPU
41の作業領域を構成するRAM(Random Access Memo
ry)44、布送り用のパルスモータおよび針振り用のパ
ルスモータの駆動制御を行うパルスモータ制御回路4
7、および、クロック回路45やリセット回路46等を
備える他、糸調子装置1の駆動に係るD/A変換器49
や、図8に示すドライバ回路50を備えている。
【0018】また、制御回路40には、図示しないI/
Oインターフェースを介して、縫製データの入力等を行
う操作パネル21、ミシンペダルのペダルセンサ22、
布送り用のパルスモータおよび針振り用のパルスモータ
の駆動量を検出するサーボ検出器23、針棒や布切りメ
ス87の位置を検出する頭部センサ24などが接続され
ている。
【0019】D/A変換器49は、CPU41からのデ
ジタル信号をアナログの制御信号に変換してドライバ回
路50に出力する。ドライバ回路50は、D/A変換器
49からの制御信号を負帰還により安定させるオペアン
プOP1や、制御信号を所定倍率に設定すると共にソレ
ノイド60に制御信号に比例した定電流IOUTを出力
する定電流回路(増幅器OP2、FET・Q1、抵抗R
1,R2,RS等)などから構成される。
【0020】次に、上記構成のミシン100および糸調
子装置1の動作について説明する。まず、操作パネル2
1を用いてボタン穴かがり縫目の各パラメータを設定す
る。このパラメータ中に閂止め部糸張力データと側縫い
部糸張力データとが含まれる。設定は予め行ってEEP
ROM43に記憶させておくことができ、その場合に
は、記憶されたデータを呼び出すだけでよい。データ設
定が済んだら、身ごろ布Mを縫製テーブル83上にセッ
トして、ペダルセンサ22のスタートスイッチをオン操
作する。スタートスイッチがオン操作されると、CPU
41によりミシンモータ、布送りパルスモータ、針振り
パルスモータが制御されて、側縫い部や閂止め部の縫製
が行われていく。そして、この各部の縫製中に、CPU
41から糸張力制御信号が出力され、D/A変換器49
とドライバ回路50を介して糸張力制御信号に応じた通
電がソレノイド60に行われる。
【0021】ソレノイド60に糸張力制御信号に応じた
通電が行われると、通電電流に応じた推力がプランジャ
61に出力される。そして、この推力が直接に可動ピン
68に伝達されて可動ピン68が引き込まれ、それによ
り一対の調子皿が互いに押圧されて、調子皿の間の糸に
抵抗力(張力)を与える。そして、CPU41から出力
される糸張力制御信号が、設定データに従って各縫製タ
イミングにて変更される。そして、それに伴いソレノイ
ド60の推力が変更され調子皿の押圧力延いては糸張力
が変更される。例えば、側縫い部の縫製タイミングには
側縫い部糸張力データが示す糸張力に、閂止め部の縫製
タイミングには閂止め部糸張力データが示す糸張力に変
更される。なお、ソレノイド60は、電気量Cに対する
推力Fが図6のようなヒステリシスカーブを持っている
が、所望される糸張力の増減に合せて推力Fを補正する
ように糸張力制御信号を補正して、より正確な糸張力を
得るとより好ましい。
【0022】以上のように、この実施の形態のミシン1
00の糸調子装置1によれば、糸調子器19に作用する
プランジャ61のストロークが、推力がストロークによ
らない特定ストローク区間Wに設定されているので、ス
トローク変化による糸張力制御の不安定さがなくなり、
正確な糸張力制御を容易に実現できる。更に、従来のボ
イスコイルモータを用いた糸調子装置に較べて、耐久性
の向上、コストダウンが図れる。
【0023】また、ソレノイド60の推力は通電電流の
2乗で大きくなっていき、更に、ソレノイド60の推力
の増加に従って糸張力が増す方向にソレノイド60が設
けられているので、小さい糸張力では微調整し易く、大
きな糸張力では比較的大きな幅で張力調整し易くなり、
糸張力の制御において都合が良い。また、左右の側縫い
部92,92および上下の閂止め部93,93からなる
ボタン孔かがり縫目90を形成するボタン穴かがり縫い
ミシンにとって、小さな糸張力が掛けられる閂止め部9
3,93では微調整が容易で、比較的大きな糸張力が掛
けられる側縫い部92,92では大きな幅で調整がし易
くなるので、特に効果的である。
【0024】なお、本発明のミシンの糸調子装置は、こ
の実施の形態のミシン100の糸調子装置1に限られ
ず、例えば、糸調子装置が適用されるミシンはボタン穴
かがり縫いミシンのほか、本縫いミシンやその他の工業
用サイクルミシンなど、さまざまなミシンに適用可能で
ある。また、糸調子器の構成も、調子皿で糸を挟んで張
力を与えるタイプの他、ロータリーテンションなど、種
々のタイプの糸調子器に適用可能である。また、ソレノ
イドの推力が直接に糸調子器に伝わるタイプでなく、連
結部材や伝達部材を介して糸調子器に伝わるタイプとし
ても良い。その他、この実施の形態で示した細部構造等
は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であ
る。
【0025】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、糸調子器
に作用する可動部のストロークが、推力がストロークに
よらない特定ストローク区間に設定されているので、ス
トローク変化による糸張力制御の不安定さがなくなり、
正確な糸張力制御を容易に実現できる。更に、従来のボ
イスコイルモータを用いた糸調子装置に較べて、耐久性
の向上、コストダウンが図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の糸調子装置を備えたミシ
ンの斜視図である。
【図2】図1の糸調子装置を示す側面図である。
【図3】同、ミシンの糸調子装置の分解斜視図である。
【図4】同、糸調子装置のソレノイドを示す断面図であ
る。
【図5】図4のソレノイドのストローク対推力を示すグ
ラフ図である。
【図6】同、ソレノイドの電流値対推力を示すグラフ図
である。
【図7】ミシンの制御回路の構成例を示すブロック図で
ある。
【図8】糸調子装置のソレノイド駆動に係る回路構成例
を示す回路図である。
【図9】ボタン穴かがりミシンにより縫製されるボタン
穴かがり縫目の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 糸調子装置(電磁ソレノイドによるミシ
ンの糸調子装置) 19 糸調子器 21 操作パネル 40 制御回路 41 CPU 42 ROM 43 EEPROM 44 RAM 49 D/A変換器 50 ドライバ回路 60 ソレノイド(駆動手段:電磁ソレノイ
ド) 61 プランジャ(可動部) 61a プランジャネジ孔 61b プランジャ先端 64 コイル 65 磁性部材 65a 段部 66 固定皿 67 可動皿 68 可動ピン 69 ベース部材 70 ナット 81A アーム部フレーム 90 ボタン穴かがり縫目 91 ボタン穴溝 92,92 側縫い部 93,93 閂止め部(止縫い部) 100 ミシン W 特定ストローク区間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 利夫 東京都立川市上砂町5丁目13番地7 株式 会社アクト技研内 (72)発明者 田味 一也 東京都調布市国領町8丁目2番地の1 ジ ューキ株式会社内 (72)発明者 椎名 隆行 東京都調布市国領町8丁目2番地の1 ジ ューキ株式会社内 Fターム(参考) 3B150 AA24 CD01 CE23 CE26 CE27 FD07 FD15 JA11 NB15 NC11 QA02 QA05 QA06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定皿と可動皿の一対の糸調子皿からな
    る糸調子器と、可動皿に作用してミシン糸に張力を付与
    する電磁ソレノイドとを備えた電磁ソレノイドによるミ
    シンの糸調子装置において、 前記電磁ソレノイドは、加える電気量が一定のとき特定
    ストローク内において発生推力が略一定となり、前記糸
    調子器の可動皿の制御可能な可動ストローク範囲が該特
    定ストローク区間内に設定され、該電磁ソレノイドに加
    える電気量を制御することによりミシン糸の張力を制御
    することを特徴とした電磁ソレノイドによるミシンの糸
    調子装置。
  2. 【請求項2】 前記可動ストロークが、ミシン糸の太さ
    に相当することを特徴とした請求項1に記載の電磁ソレ
    ノイドによるミシンの糸調子装置。
  3. 【請求項3】 前記電磁ソレノイドは、磁路パーミアン
    スを設定するための段部を磁路回路上に形成したことを
    特徴とした請求項1に記載の電磁ソレノイドによるミシ
    ンの糸調子装置。
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