JP4046431B2 - ミシンの糸調子装置 - Google Patents

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    • D05D2207/00Use of special elements
    • D05D2207/05Magnetic devices

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電気的な制御により糸張力を変更可能なミシンの糸調子装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
以前より、電気的な制御により糸張力を変更可能なミシンの糸調子装置として、糸調子器(調子皿やロータリーテンション等)と、この糸調子器に作用する駆動手段とを備えたミシンの糸調子装置がある。
このようなミシンの糸調子装置において、従来、その駆動手段には、例えば、ボイスコイルモータ、比例ソレノイド、エアーピストンと比例電磁ソレノイド弁との組み合わせなどを使用している。そして、この駆動手段を電気的に制御することで、例えば調子皿の押圧力を強弱させたり、ロータリーテンションの回転皿の負荷を強弱させたりして、縫製中に上糸に付与する張力を連続的に変化させる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のミシンの糸調子装置に使用される駆動手段(ボイスコイルモータ、比例ソレノイド、エアーピストンと比例電磁ソレノイド弁との組み合わせなど)には、次のような課題があった。
【0004】
先ず、ボイスコイルモータについては、その可動部(プランジャ)にコイルが巻きつけられているため、コイルに通電するためのリード線も可動部の運動に伴って動き、ストレスで断線したり、長期使用に耐えうる耐久性が得られないといった課題がある。
また、ボイスコイルモータは、リニア特性や応答性の良さなどの利点がある反面、内部に強い磁力の高価なマグネットを必要とし高価であるという欠点を有している。そして、糸調子器の駆動手段にボイスコイルモータを使用し、高い張力を得ようとすると、上記マグネットを大きくする必要があり、糸調子器のコストを高騰させてしまう。
【0005】
また、比例ソレノイドや比例電磁制御弁は、通電量が一定であっても可動部のストロークにより推力が変化する。そのため、糸張力の変化にストロークと推力の両方が関係する糸調子装置では、比例ソレノイドの通電量の制御により糸張力の制御を行うのは困難であり、正確な糸張力制御が行えないといった課題があった。
【0006】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、高価なボイスコイルモータを使用することなく、ソレノイドを用いて正確な糸張力制御の行えるミシンの糸調子装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、
請求項1記載の発明は、ミシンの糸に張力を与える糸調子器と、
前記糸調子器に作用して該糸調子器から糸に与えられる張力を変化させる駆動手段とを備えると共に、
前記駆動手段の可動部のストロークをS、前記可動部の推力をF、駆動手段に出力される前記電気量をC、前記ストロークと推力の微少変化量をそれぞれΔS,ΔFとして、
前記駆動手段が、少なくとも前記ストロークの1部分である特定ストローク区間において、C=一定で、ΔF/ΔS≒0、の特性を有するソレノイドであり、
この駆動手段に出力される電気量を制御することで前記糸調子器に掛けられる糸張力を変更可能なミシンの糸調子装置において、
前記糸調子器に作用する可動部のストロークが前記特定ストローク区間に設定されている構成とした。
【0008】
この請求項1記載の発明によれば、糸調子器に作用する可動部のストロークが、推力がストロークによらない特定ストローク区間に設定されているので、正確な糸張力制御を容易に実現できる。すなわち、糸番手が変わって調子皿(糸調子器の1例)の間隔が変化し、それにより可動部のストロークが変化したり、調子皿の押圧力で糸が僅かにつぶれて、それにより可動部のストロークが変化しても、これら可動部のストローク変化が駆動手段の推力に影響を与えないので、ストローク変化による糸張力制御の不安定さがなくなる。
また、ソレノイドは、可動部ではなく固定部にコイルが巻かれているので、ボイスコイルモータのように通電用のリード線がストレス断線したりせず、耐久性の向上が図れる。また、ソレノイドは、ボイスコイルモータのように高価なマグネットを使用しなくても比較的大きな推力が得られることから、高い糸張力を低コストで得ることが出来る。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のミシンの糸調子装置において、
前記駆動手段は、
所定のストローク区間において、S=一定で、当該駆動手段に出力される電気量Cが大きくなるに従って電気量Cに対する推力Fの変化量が大きくなる特性を有するソレノイドであると共に
前記糸調子器に作用する可動部のストロークが前記所定のストローク区間に設定され、且つ、当該駆動手段に出力される電気量が大きくなるに従って糸に掛かる張力が増す方向に設けられている構成とした。
【0010】
一般に、小さい糸張力を掛けるときには小さい幅で微調整できると望ましく、一方、大きい糸張力を掛けるときには微調整できてもあまり意味がなく、比較的に大きい幅で調製できると望ましい。
そこで、この請求項2記載の発明によれば、駆動手段の上記特性、並びに、駆動手段が電気量の増大に従って糸に掛かる張力が増す方向に設けられていることから、小さい糸張力を掛けるときには微調整し易く、大きな糸張力を掛けるときには比較的大きな幅での張力調整が行いやすくなる。なぜなら、電気量Cの変化量ΔCが一定であっても、この変化量ΔCに対する推力Fの変化量ΔFは、出力電気量Cが大きいときに大きく、小さいときに小さくなる。一方、制御可能な電気量Cの変化量ΔCは、一般に電気量Cの値によらないので、結果として、小さい糸張力では微調整し易く、大きな糸張力では比較的大きな幅で張力調整し易くなる。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のミシンの糸調子装置において、
電気的な制御により、左右の側縫い部および上下の止縫い部からなるボタン孔かがり縫目を形成するボタン穴かがり縫いミシンに設けられたミシンの糸調子装置であって、
前記側縫い部の縫製タイミングに前記駆動手段に出力される電気量が大きい値範囲に、前記止縫い部の縫製タイミングに前期駆動手段に出力される電気量が小さい値範囲に、それぞれ設定されている構成とした。
【0012】
一般に、ボタン穴かがり縫目において、止縫い部の縫製に必要な糸張力は小さく、側縫い部の縫製に必要な糸張力は大きい。そして、ボタン穴かがり縫目の寸法変更や形状変更に伴う糸張力の変更は、止縫い部において微調整が求められ、側縫い部では比較的大きな幅での調整が求められる。
そこで、この請求項3記載の発明によれば、請求項2に係る作用効果のところ述べたように、小さな糸張力が掛けられる止縫い部では微調整が容易で、比較的大きな糸張力が掛けられる側縫い部では大きな幅で調整がし易くなるので都合が良い。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施の形態の糸調子装置を備えたミシンの全体像を示す斜視図である。
この実施の形態の糸調子装置1は、図1に示すように、ミシン100のアーム部81に設けられ、天秤82より上糸供給側で上糸に張力をかける装置である。このミシン100は、例えば、ボタン穴のかがり縫いを形成する工業用のサイクルミシン(ボタン穴かがり縫いミシン)であり、縫製テーブル83上の身ごろ布に図9に示すようなボタン穴かがり縫目90を形成する。ボタン穴かがり縫目90は、主にボタン穴溝91の左右に設けられる側縫い部92,92と、上下の閂止め部(止縫い部)93,93とからなり、身ごろ布Mをスライド板85と布押え86とで挟んでY方向に送り制御すると共に、ミシンアーム部81内に設けられた針振り機構(図示略)により針84をX方向に振ってボタン穴かがり縫目90を形成していく。更に、縫製途中に布切りメス87を落としてボタン穴溝91を開け、縫製終了時に糸切り挟み88で上糸を切断・把持する。
なお、はと目ボタン穴かがり縫目であれば、はと目の部分が止縫い部となる。
【0014】
そして、このボタン穴かがり縫いミシン100でボタン穴かがり縫目90を縫製する際に各部(例えば閂止め部93,93や、側縫い部92,92)に応じた上糸張力に変更する必要がある。すなわち、閂止め部93,93の縫いピッチは比較的大きいので上糸張力を弱くする必要があり、側縫い部92,92の縫いピッチは比較的小さいので上糸張力を比較的強くする必要がある。更に、ボタン穴かがり縫目90の大きさや形状を変更したり、身ごろ布Mの変更や縫いあがりの風合いを変更する場合には、上記閂止め部93,93や側縫い部92,92での上糸張力を、それぞれの標準値から多少ずれた値に設定変更する必要がある。そこで、上記の糸調子装置1の電気的な制御により、ボタン穴かがり縫目90の各部(例えば閂止め部93,93や、側縫い部92,92)の縫製の際に、上糸張力が適宜自動的に変更される。
【0015】
図2は糸調子装置1の側面図、図3は糸調子装置1の分解斜視図である。
糸調子装置1は、図2と図3に示すように、ベース部材69、糸調子器19、駆動手段であるソレノイド60、可動ピン68、および、ミシン100の制御を兼ねているソレノイド60の制御回路40(図7)やソレノイド60のドライバ回路50(図8)等を備えて構成される。
糸調子器19は、1対の調子皿(固定皿66と可動皿67)の間に上糸を挟んで該上糸に抵抗力を与えると共に、ソレノイド60の推力により縫製中に上記抵抗力を連続的に変化させることの可能な動的な糸調子(アクティブテンション)である。
【0016】
ネジ71,71は、ベース部材69のネジ挿通孔69a,69aと、アーム部フレーム81Aのネジ挿通孔81Aa,81Aaに挿通されてソレノイド60のネジ孔60a,60aに螺合される。それにより、ベース部材69はアーム部フレーム81Aの内側に、ソレノイド60はアーム部フレームA81の外側に、ネジ71,71によりそれぞれ一体的に止着される。
可動ピン68は、一端側のネジ部68bとネジが切られていない他端側の軸部68aを有し、調子皿(固定皿66と可動皿67)の中央貫通孔66a,67a、とベース部材69の挿通孔69bに挿通されて、プランジャ(可動部)61の先端のネジ孔61aに螺合される。可動ピン68とプランジャ61の固定位置はナット70の締付けにより適宜調整できる。可動ピン68が固定されたとき固定皿66と可動皿66の部分には軸部68aが位置するように設定される。
【0017】
図4は糸調子装置1のソレノイド60の断面図、図5は、ソレノイド60のストローク対推力を示すグラフ図、図6は、ソレノイド60の電流値対推力を示すグラフ図である。
ソレノイド60は、機枠62、コイル用フレーム63、コイル64、プランジャ61、および、磁性部材65等から構成される。プランジャ61は、軸方向に移動可能で且つ回転不能に軸受け62A,62Bに支持されている。プランジャ61に固着された磁性部材65は、円筒形状でその一部に軸心からの径をかえる段部65aが形成されている。そして、この形状により、推力がストロークによらない特定ストローク区間(後に詳述)が得られる。
【0018】
このソレノイド60は、通電電流が一定のとき、ストローク−推力で図5のヒステリシスカーブに示す特性が得られる。すなわち、推力がプランジャ61のストロークによらない特定ストローク区間Wが得られる。
上記糸調子装置1において、可動ピン68とプランジャ61の固定位置はナット70の締付けにより適宜調整できるが、プランジャ61が糸調子器19に作用される状態のプランジャ61のストローク区間が、上記特定ストローク区間Wに含まれるように、上記ナット7の締付位置が設定されている。ここで、プランジャ61が糸調子器19に作用される状態とは、一対の調子皿(固定皿66、可動皿67)がベース部材69と可動ピン68に挟まれて当接した状態から、上糸が一対の調子皿の間に挟まれた状態までのことを指す。
糸調子器19に作用するプランジャ61のストロークを、特定ストローク区間Wに設定するには、例えば、ナット70をゆるめた状態で、ソレノイド60の後方に突出したプランジャ61の先端61aの突出量W’を計測しながら、可動ピン68の溝部68cをドライバ等で可動皿66と固定皿67がベース部材69に当接する状態で回転させ、その突出量W’が図5の「S」の値から範囲Wに対応する位置にもっていき、その位置でナット70を締めて可動ピン68とプランジャ61を固定することで達成される。
【0019】
また、ストローク一定のときには、通電電流−推力で図6のヒステリシスカーブに示す特性が得られる。すなわち、ストローク一定で、ソレノイド60に出力される通電電流Cが大きくなるに従って通電電流Cに対する推力Fの変化量が大きくなる特性が得られる。
ソレノイド60は、コイル64に通電することで可動ピン68を引き込む方向に駆動する方向に取り付けられている。そして、通電電流の増大に従って可動ピン68を引き込む推力を増大させる。
【0020】
ところで、ボタン孔かがり縫目の縫製データには、閂止め部の縫製時に掛ける糸張力に関する閂止め部糸張力データ、および、側縫い部の縫製時に掛ける糸張力に関する側縫い部糸張力データが含まれる。そして、これら閂止め部糸張力データおよび側縫い部糸張力データは、それぞれ標準値を有すると共に、操作パネル21を用いたデータ入力により標準値を中心として正負両方向に所定幅でデータ値が変更可能になっている。糸調子装置1のソレノイド60には、上記閂止め部糸張力データおよび側縫い部糸張力データに比例した電流値の通電が行われる。データ値は所定値間隔で変更可能であり、この変更により糸調子装置1のソレノイド60に通電される電流値も所定間隔で変更される。
【0021】
そして、上記閂止め部糸張力データにより設定されるソレノイド60の通電電流は図6の範囲X1に、側縫い部糸張力データにより設定されるソレノイド60の通電電流は図6の範囲X2に設定されている。これらにより、閂止め部の縫製時に掛かる糸張力が小さい値範囲に、側縫い部の縫製時に掛かる糸張力が大きい範囲に設定される。
また、閂止め部糸張力データまたは側縫い部糸張力データを変更すると、それに伴い、ソレノイド60に出力される通電電流が範囲X1,X2のなかで変更される。この変更の最小ピッチは両方の範囲X1,X2において同じピッチ(例えば図6のΔC)であり、閂止め部の縫製時に掛かる糸張力は微小量で調整可能となり、側縫い部の縫製時に掛かる糸張力は比較的大きな幅で変更可能となる。
【0022】
図7は、ミシン100および糸調子装置1の回路構成を示すブロック図、図8は、糸調子装置のソレノイド駆動に係る回路構成を示す回路図である。
糸調子装置1の制御手段は、ミシン100の制御回路40により兼ねられている。制御回路40は、CPU41、制御プログラムや制御データが記憶されたROM(Read Only Memory)42、操作パネル21を介して入力された縫製データ等を記憶するEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)43、CPU41の作業領域を構成するRAM(Random Access Memory)44、布送り用のパルスモータおよび針振り用のパルスモータの駆動制御を行うパルスモータ制御回路47、および、クロック回路45やリセット回路46等を備える他、糸調子装置1の駆動に係るD/A変換器49や、図8に示すドライバ回路50を備えている。
【0023】
また、制御回路40には、図示しないI/Oインターフェースを介して、縫製データの入力等を行う操作パネル21、ミシンペダルのへダルセンサ22、布送り用のパルスモータおよび針振り用のパルスモータの駆動量を検出するサーボ検出器23、針棒や布切りメス87の位置を検出する頭部センサ24などが接続されている。
【0024】
D/A変換器49は、CPU41からのデジタル信号をアナログの制御信号に変換してドライバ回路50に出力する。
ドライバ回路50は、D/A変換器49からの制御信号を負帰還により安定させるオペアンプOP1や、制御信号を所定倍率に設定すると共にソレノイド60に制御信号に比例した定電流IOUTを出力する定電流回路(増幅器OP2、FET・Q1、抵抗R1,R2,RS等)などから構成される。
【0025】
次に、上記構成のミシン100および糸調子装置1の動作について説明する。
まず、操作パネル21を用いてボタン穴かがり縫目の各パラメータを設定する。このパラメータ中に閂止め部糸張力データと側縫い部糸張力データとが含まれる。設定は予め行ってEEPROM43に記憶させておくことができ、その場合には、記憶されたデータを呼び出すだけでよい。
データ設定が済んだら、身ごろ布Mを縫製テーブル83上にセットして、ペダルセンサー22のスタートスイッチをオン操作する。スタートスイッチがオン操作されると、CPU41によりミシンモータ、布送りパルスモータ、針振りパルスモータが制御されて、側縫い部や閂止め部の縫製が行われていく。そして、この各部の縫製中に、CPU41から糸張力制御信号が出力され、D/A変換器49とドライバ回路50を介して糸張力制御信号に応じた通電がソレノイド60に行われる。
【0026】
ソレノイド60に糸張力制御信号に応じた通電が行われると、通電電流に応じた推力がプランジャ61に出力される。そして、この推力が直接に可動ピン68に伝達されて可動ピン68が引き込まれ、それにより一対の調子皿が互いに押圧されて、調子皿の間の糸に抵抗力(張力)を与える。
そして、CPU41から出力される糸張力制御信号が、設定データに従って各縫製タイミングにて変更される。そして、それに伴いソレノイド60の推力が変更され調子皿の押圧力延いては糸張力が変更される。例えば、側縫い部の縫製タイミングには側縫い部糸張力データが示す糸張力に、閂止め部の縫製タイミングには閂止め部糸張力データが示す糸張力に変更される。なお、ソレノイド60は、電気量Cに対する推力Fが図6のようなヒステリシスカーブを持っているが、所望される糸張力の増減に合せて推力Fを補正するように糸張力制御信号を補正して、より正確な糸張力を得るとより好ましい。
【0027】
以上のように、この実施の形態のミシン100の糸調子装置1によれば、糸調子器19に作用するプランジャ61のストロークが、推力がストロークによらない特定ストローク区間Wに設定されているので、ストローク変化による糸張力制御の不安定さがなくなり、正確な糸張力制御を容易に実現できる。更に、従来のボイスコイルモータを用いた糸調子装置に較べて、耐久性の向上、コストダウンが図れる。
【0028】
また、ソレノイド60の推力は通電電流の2乗で大きくなっていき、更に、ソレノイド60の推力の増加に従って糸張力が増す方向にソレノイド60が設けられているので、小さい糸張力では微調整し易く、大きな糸張力では比較的大きな幅で張力調整し易くなり、糸張力の制御において都合が良い。また、左右の側縫い部92,92および上下の閂止め部93,93からなるボタン孔かがり縫目90を形成するボタン穴かがり縫いミシンにとって、小さな糸張力が掛けられる閂止め部93,93では微調整が容易で、比較的大きな糸張力が掛けられる側縫い部92,92では大きな幅で調整がし易くなるので、特に効果的である。
【0029】
なお、本発明のミシンの糸調子装置は、この実施の形態のミシン100の糸調子装置1に限られず、例えば、糸調子装置が適用されるミシンはボタン穴かがり縫いミシンのほか、本縫いミシンやその他の工業用サイクルミシンなど、さまざまなミシンに適用可能である。また、糸調子器の構成も、調子皿で糸を挟んで張力を与えるタイプの他、ロータリーテンションなど、種々のタイプの糸調子器に適用可能である。また、ソレノイドの推力が直接に糸調子器に伝わるタイプでなく、連結部材や伝達部材を介して糸調子器に伝わるタイプとしても良い。その他、この実施の形態で示した細部構造等は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0030】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、糸調子器に作用する可動部のストロークが、推力がストロークによらない特定ストローク区間に設定されているので、ストローク変化による糸張力制御の不安定さがなくなり、正確な糸張力制御を容易に実現できる。更に、従来のボイスコイルモータを用いた糸調子装置に較べて、耐久性の向上、コストダウンが図れる。
【0031】
請求項2記載の発明によれば、小さい糸張力では微調整し易く、大きな糸張力では比較的大きな幅で張力調整し易くなり、一般的なミシンの糸張力制御において都合が良い。
【0032】
請求項3記載の発明によれば、小さな糸張力が掛けられる止縫い部では微調整が容易で、比較的大きな糸張力が掛けられる側縫い部では大きな幅で調整がし易くなるので、左右の側縫い部および上下の止縫い部からなるボタン孔かがり縫目を形成するボタン穴かがり縫いミシンにとって、特に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の糸調子装置を備えたミシンの斜視図である。
【図2】図1の糸調子装置を示す側面図である。
【図3】同、ミシンの糸調子装置の分解斜視図である。
【図4】同、糸調子装置のソレノイドを示す断面図である。
【図5】図4のソレノイドのストローク対推力を示すグラフ図である。
【図6】同、ソレノイドの電流値対推力を示すグラフ図である。
【図7】ミシンの制御回路の構成を示すブロック図である。
【図8】糸調子装置のソレノイド駆動に係る回路構成を示す回路図である。
【図9】ボタン穴かがりミシンにより縫製されるボタン穴かがり縫目の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 糸調子装置
19 糸調子器
21 操作パネル
40 制御回路
41 CPU
42 ROM
43 EEPROM
44 RAM
49 D/A変換器
50 ドライバ回路
60 ソレノイド(駆動手段)
61 プランジャ(可動部)
64 コイル
65 磁性部材
65a 段部
66 固定皿
67 可動皿
68 可動ピン
69 ベース部材
70 ナット
81A アーム部フレーム
90 ボタン穴かがり縫目
91 ボタン穴溝
92,92 側縫い部
93,93 閂止め部(止縫い部)
100 ミシン
W 特定ストローク区間

Claims (3)

  1. ミシンの糸に張力を与える糸調子器と、
    前記糸調子器に作用して該糸調子器から糸に与えられる張力を変化させる駆動手段とを備えると共に、
    前記駆動手段の可動部のストロークをS、前記可動部の推力をF、駆動手段に出力される前記電気量をC、前記ストロークと推力の微少変化量をそれぞれΔS,ΔFとして、
    前記駆動手段が、少なくとも前記ストロークの1部分である特定ストローク区間において、C=一定で、ΔF/ΔS≒0、の特性を有するソレノイドであり、
    この駆動手段に出力される電気量を制御することで前記糸調子器に掛けられる糸張力を変更可能なミシンの糸調子装置において、
    前記糸調子器に作用する可動部のストロークが前記特定ストローク区間に設定されていることを特徴とするミシンの糸調子装置。
  2. 前記駆動手段は、
    所定のストローク区間において、S=一定で、当該駆動手段に出力される電気量Cが大きくなるに従って電気量Cに対する推力Fの変化量が大きくなる特性を有するソレノイドであると共に
    前記糸調子器に作用する可動部のストロークが前記所定のストローク区間に設定され、且つ、当該駆動手段に出力される電気量が大きくなるに従って糸に掛かる張力が増す方向に設けられていることを特徴とする請求項1記載のミシンの糸調子装置。
  3. 電気的な制御により、左右の側縫い部および上下の止縫い部からなるボタン孔かがり縫目を形成するボタン穴かがり縫いミシンに設けられたミシンの糸調子装置であって、
    前記側縫い部の縫製タイミングに前記駆動手段に出力される電気量が大きい値範囲に、前記止縫い部の縫製タイミングに前期駆動手段に出力される電気量が小さい値範囲に、それぞれ設定されていることを特徴とする請求項2記載のミシンの糸調子装置。
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