JP2000202183A - ミシンの糸調子装置 - Google Patents
ミシンの糸調子装置Info
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Abstract
タを使用することなく、ソレノイドを用いて正確な糸張
力制御の行えるミシンの糸調子装置を提供することであ
る。 【解決手段】 ミシンの糸に張力を与える糸調子器19
と、糸調子器19に作用して糸調子器19から糸に与え
られる張力を変化させる駆動手段60とを備え、駆動手
段60に出力される電気量を制御することで糸調子器1
9に掛けられる糸張力を変更可能なミシンの糸調子装置
1である。そして、駆動手段60の可動部61のストロ
ークをS、可動部61の推力をF、駆動手段60に出力
される電流をC、ストロークと推力の微少変化量をそれ
ぞれΔS,ΔFとして、駆動手段60が、少なくともス
トロークの1部分である特定ストローク区間において、
C=一定で、ΔF/ΔS≒0、の特性を有するソレノイ
ドであると共に、糸調子器19に作用する可動部61の
ストロークが前記特定ストローク区間に設定されている
構成とした。
Description
より糸張力を変更可能なミシンの糸調子装置に関する。
変更可能なミシンの糸調子装置として、糸調子器(調子
皿やロータリーテンション等)と、この糸調子器に作用
する駆動手段とを備えたミシンの糸調子装置がある。こ
のようなミシンの糸調子装置において、従来、その駆動
手段には、例えば、ボイスコイルモータ、比例ソレノイ
ド、エアーピストンと比例電磁ソレノイド弁との組み合
わせなどを使用している。そして、この駆動手段を電気
的に制御することで、例えば調子皿の押圧力を強弱させ
たり、ロータリーテンションの回転皿の負荷を強弱させ
たりして、縫製中に上糸に付与する張力を連続的に変化
させる。
来のミシンの糸調子装置に使用される駆動手段(ボイス
コイルモータ、比例ソレノイド、エアーピストンと比例
電磁ソレノイド弁との組み合わせなど)には、次のよう
な課題があった。
の可動部(プランジャ)にコイルが巻きつけられている
ため、コイルに通電するためのリード線も可動部の運動
に伴って動き、ストレスで断線したり、長期使用に耐え
うる耐久性が得られないといった課題がある。また、ボ
イスコイルモータは、リニア特性や応答性の良さなどの
利点がある反面、内部に強い磁力の高価なマグネットを
必要とし高価であるという欠点を有している。そして、
糸調子器の駆動手段にボイスコイルモータを使用し、高
い張力を得ようとすると、上記マグネットを大きくする
必要があり、糸調子器のコストを高騰させてしまう。
は、通電量が一定であっても可動部のストロークにより
推力が変化する。そのため、糸張力の変化にストローク
と推力の両方が関係する糸調子装置では、比例ソレノイ
ドの通電量の制御により糸張力の制御を行うのは困難で
あり、正確な糸張力制御が行えないといった課題があっ
た。
ので、高価なボイスコイルモータを使用することなく、
ソレノイドを用いて正確な糸張力制御の行えるミシンの
糸調子装置を提供することを目的としている。
め、請求項1記載の発明は、ミシンの糸に張力を与える
糸調子器と、前記糸調子器に作用して該糸調子器から糸
に与えられる張力を変化させる駆動手段とを備えると共
に、前記駆動手段の可動部のストロークをS、前記可動
部の推力をF、駆動手段に出力される前記電気量をC、
前記ストロークと推力の微少変化量をそれぞれΔS,Δ
Fとして、前記駆動手段が、少なくとも前記ストローク
の1部分である特定ストローク区間において、C=一定
で、ΔF/ΔS≒0、の特性を有するソレノイドであ
り、この駆動手段に出力される電気量を制御することで
前記糸調子器に掛けられる糸張力を変更可能なミシンの
糸調子装置において、前記糸調子器に作用する可動部の
ストロークが前記特定ストローク区間に設定されている
構成とした。
器に作用する可動部のストロークが、推力がストローク
によらない特定ストローク区間に設定されているので、
正確な糸張力制御を容易に実現できる。すなわち、糸番
手が変わって調子皿(糸調子器の1例)の間隔が変化
し、それにより可動部のストロークが変化したり、調子
皿の押圧力で糸が僅かにつぶれて、それにより可動部の
ストロークが変化しても、これら可動部のストローク変
化が駆動手段の推力に影響を与えないので、ストローク
変化による糸張力制御の不安定さがなくなる。また、ソ
レノイドは、可動部ではなく固定部にコイルが巻かれて
いるので、ボイスコイルモータのように通電用のリード
線がストレス断線したりせず、耐久性の向上が図れる。
また、ソレノイドは、ボイスコイルモータのように高価
なマグネットを使用しなくても比較的大きな推力が得ら
れることから、高い糸張力を低コストで得ることが出来
る。
シンの糸調子装置において、前記駆動手段は、所定のス
トローク区間において、S=一定で、当該駆動手段に出
力される電気量Cが大きくなるに従って電気量Cに対す
る推力Fの変化量が大きくなる特性を有するソレノイド
であると共に前記糸調子器に作用する可動部のストロー
クが前記所定のストローク区間に設定され、且つ、当該
駆動手段に出力される電気量が大きくなるに従って糸に
掛かる張力が増す方向に設けられている構成とした。
さい幅で微調整できると望ましく、一方、大きい糸張力
を掛けるときには微調整できてもあまり意味がなく、比
較的に大きい幅で調製できると望ましい。そこで、この
請求項2記載の発明によれば、駆動手段の上記特性、並
びに、駆動手段が電気量の増大に従って糸に掛かる張力
が増す方向に設けられていることから、小さい糸張力を
掛けるときには微調整し易く、大きな糸張力を掛けると
きには比較的大きな幅での張力調整が行いやすくなる。
なぜなら、電気量Cの変化量ΔCが一定であっても、こ
の変化量ΔCに対する推力Fの変化量ΔFは、出力電気
量Cが大きいときに大きく、小さいときに小さくなる。
一方、制御可能な電気量Cの変化量ΔCは、一般に電気
量Cの値によらないので、結果として、小さい糸張力で
は微調整し易く、大きな糸張力では比較的大きな幅で張
力調整し易くなる。
シンの糸調子装置において、電気的な制御により、左右
の側縫い部および上下の止縫い部からなるボタン孔かが
り縫目を形成するボタン穴かがり縫いミシンに設けられ
たミシンの糸調子装置であって、前記側縫い部の縫製タ
イミングに前記駆動手段に出力される電気量が大きい値
範囲に、前記止縫い部の縫製タイミングに前期駆動手段
に出力される電気量が小さい値範囲に、それぞれ設定さ
れている構成とした。
縫い部の縫製に必要な糸張力は小さく、側縫い部の縫製
に必要な糸張力は大きい。そして、ボタン穴かがり縫目
の寸法変更や形状変更に伴う糸張力の変更は、止縫い部
において微調整が求められ、側縫い部では比較的大きな
幅での調整が求められる。そこで、この請求項3記載の
発明によれば、請求項2に係る作用効果のところ述べた
ように、小さな糸張力が掛けられる止縫い部では微調整
が容易で、比較的大きな糸張力が掛けられる側縫い部で
は大きな幅で調整がし易くなるので都合が良い。
いて、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の
実施の形態の糸調子装置を備えたミシンの全体像を示す
斜視図である。この実施の形態の糸調子装置1は、図1
に示すように、ミシン100のアーム部81に設けら
れ、天秤82より上糸供給側で上糸に張力をかける装置
である。このミシン100は、例えば、ボタン穴のかが
り縫いを形成する工業用のサイクルミシン(ボタン穴か
がり縫いミシン)であり、縫製テーブル83上の身ごろ
布に図9に示すようなボタン穴かがり縫目90を形成す
る。ボタン穴かがり縫目90は、主にボタン穴溝91の
左右に設けられる側縫い部92,92と、上下の閂止め
部(止縫い部)93,93とからなり、身ごろ布Mをス
ライド板85と布押え86とで挟んでY方向に送り制御
すると共に、ミシンアーム部81内に設けられた針振り
機構(図示略)により針84をX方向に振ってボタン穴
かがり縫目90を形成していく。更に、縫製途中に布切
りメス87を落としてボタン穴溝91を開け、縫製終了
時に糸切り挟み88で上糸を切断・把持する。なお、は
と目ボタン穴かがり縫目であれば、はと目の部分が止縫
い部となる。
00でボタン穴かがり縫目90を縫製する際に各部(例
えば閂止め部93,93や、側縫い部92,92)に応
じた上糸張力に変更する必要がある。すなわち、閂止め
部93,93の縫いピッチは比較的大きいので上糸張力
を弱くする必要があり、側縫い部92,92の縫いピッ
チは比較的小さいので上糸張力を比較的強くする必要が
ある。更に、ボタン穴かがり縫目90の大きさや形状を
変更したり、身ごろ布Mの変更や縫いあがりの風合いを
変更する場合には、上記閂止め部93,93や側縫い部
92,92での上糸張力を、それぞれの標準値から多少
ずれた値に設定変更する必要がある。そこで、上記の糸
調子装置1の電気的な制御により、ボタン穴かがり縫目
90の各部(例えば閂止め部93,93や、側縫い部9
2,92)の縫製の際に、上糸張力が適宜自動的に変更
される。
子装置1の分解斜視図である。糸調子装置1は、図2と
図3に示すように、ベース部材69、糸調子器19、駆
動手段であるソレノイド60、可動ピン68、および、
ミシン100の制御を兼ねているソレノイド60の制御
回路40(図7)やソレノイド60のドライバ回路50
(図8)等を備えて構成される。糸調子器19は、1対
の調子皿(固定皿66と可動皿67)の間に上糸を挟ん
で該上糸に抵抗力を与えると共に、ソレノイド60の推
力により縫製中に上記抵抗力を連続的に変化させること
の可能な動的な糸調子(アクティブテンション)であ
る。
挿通孔69a,69aと、アーム部フレーム81Aのネ
ジ挿通孔81Aa,81Aaに挿通されてソレノイド6
0のネジ孔60a,60aに螺合される。それにより、
ベース部材69はアーム部フレーム81Aの内側に、ソ
レノイド60はアーム部フレームA81の外側に、ネジ
71,71によりそれぞれ一体的に止着される。可動ピ
ン68は、一端側のネジ部68bとネジが切られていな
い他端側の軸部68aを有し、調子皿(固定皿66と可
動皿67)の中央貫通孔66a,67a、とベース部材
69の挿通孔69bに挿通されて、プランジャ(可動
部)61の先端のネジ孔61aに螺合される。可動ピン
68とプランジャ61の固定位置はナット70の締付け
により適宜調整できる。可動ピン68が固定されたとき
固定皿66と可動皿66の部分には軸部68aが位置す
るように設定される。
面図、図5は、ソレノイド60のストローク対推力を示
すグラフ図、図6は、ソレノイド60の電流値対推力を
示すグラフ図である。ソレノイド60は、機枠62、コ
イル用フレーム63、コイル64、プランジャ61、お
よび、磁性部材65等から構成される。プランジャ61
は、軸方向に移動可能で且つ回転不能に軸受け62A,
62Bに支持されている。プランジャ61に固着された
磁性部材65は、円筒形状でその一部に軸心からの径を
かえる段部65aが形成されている。そして、この形状
により、推力がストロークによらない特定ストローク区
間(後に詳述)が得られる。
とき、ストローク−推力で図5のヒステリシスカーブに
示す特性が得られる。すなわち、推力がプランジャ61
のストロークによらない特定ストローク区間Wが得られ
る。上記糸調子装置1において、可動ピン68とプラン
ジャ61の固定位置はナット70の締付けにより適宜調
整できるが、プランジャ61が糸調子器19に作用され
る状態のプランジャ61のストローク区間が、上記特定
ストローク区間Wに含まれるように、上記ナット7の締
付位置が設定されている。ここで、プランジャ61が糸
調子器19に作用される状態とは、一対の調子皿(固定
皿66、可動皿67)がベース部材69と可動ピン68
に挟まれて当接した状態から、上糸が一対の調子皿の間
に挟まれた状態までのことを指す。糸調子器19に作用
するプランジャ61のストロークを、特定ストローク区
間Wに設定するには、例えば、ナット70をゆるめた状
態で、ソレノイド60の後方に突出したプランジャ61
の先端61aの突出量W’を計測しながら、可動ピン6
8の溝部68cをドライバ等で可動皿66と固定皿67
がベース部材69に当接する状態で回転させ、その突出
量W’が図5の「S」の値から範囲Wに対応する位置に
もっていき、その位置でナット70を締めて可動ピン6
8とプランジャ61を固定することで達成される。
流−推力で図6のヒステリシスカーブに示す特性が得ら
れる。すなわち、ストローク一定で、ソレノイド60に
出力される通電電流Cが大きくなるに従って通電電流C
に対する推力Fの変化量が大きくなる特性が得られる。
ソレノイド60は、コイル64に通電することで可動ピ
ン68を引き込む方向に駆動する方向に取り付けられて
いる。そして、通電電流の増大に従って可動ピン68を
引き込む推力を増大させる。
タには、閂止め部の縫製時に掛ける糸張力に関する閂止
め部糸張力データ、および、側縫い部の縫製時に掛ける
糸張力に関する側縫い部糸張力データが含まれる。そし
て、これら閂止め部糸張力データおよび側縫い部糸張力
データは、それぞれ標準値を有すると共に、操作パネル
21を用いたデータ入力により標準値を中心として正負
両方向に所定幅でデータ値が変更可能になっている。糸
調子装置1のソレノイド60には、上記閂止め部糸張力
データおよび側縫い部糸張力データに比例した電流値の
通電が行われる。データ値は所定値間隔で変更可能であ
り、この変更により糸調子装置1のソレノイド60に通
電される電流値も所定間隔で変更される。
設定されるソレノイド60の通電電流は図6の範囲X1
に、側縫い部糸張力データにより設定されるソレノイド
60の通電電流は図6の範囲X2に設定されている。こ
れらにより、閂止め部の縫製時に掛かる糸張力が小さい
値範囲に、側縫い部の縫製時に掛かる糸張力が大きい範
囲に設定される。また、閂止め部糸張力データまたは側
縫い部糸張力データを変更すると、それに伴い、ソレノ
イド60に出力される通電電流が範囲X1,X2のなか
で変更される。この変更の最小ピッチは両方の範囲X
1,X2において同じピッチ(例えば図6のΔC)であ
り、閂止め部の縫製時に掛かる糸張力は微小量で調整可
能となり、側縫い部の縫製時に掛かる糸張力は比較的大
きな幅で変更可能となる。
の回路構成を示すブロック図、図8は、糸調子装置のソ
レノイド駆動に係る回路構成を示す回路図である。糸調
子装置1の制御手段は、ミシン100の制御回路40に
より兼ねられている。制御回路40は、CPU41、制
御プログラムや制御データが記憶されたROM(Read O
nly Memory)42、操作パネル21を介して入力された
縫製データ等を記憶するEEPROM(Electrically E
rasable and Programmable ROM)43、CPU41の作
業領域を構成するRAM(Random Access Memory)4
4、布送り用のパルスモータおよび針振り用のパルスモ
ータの駆動制御を行うパルスモータ制御回路47、およ
び、クロック回路45やリセット回路46等を備える
他、糸調子装置1の駆動に係るD/A変換器49や、図
8に示すドライバ回路50を備えている。
Oインターフェースを介して、縫製データの入力等を行
う操作パネル21、ミシンペダルのへダルセンサ22、
布送り用のパルスモータおよび針振り用のパルスモータ
の駆動量を検出するサーボ検出器23、針棒や布切りメ
ス87の位置を検出する頭部センサ24などが接続され
ている。
ジタル信号をアナログの制御信号に変換してドライバ回
路50に出力する。ドライバ回路50は、D/A変換器
49からの制御信号を負帰還により安定させるオペアン
プOP1や、制御信号を所定倍率に設定すると共にソレ
ノイド60に制御信号に比例した定電流IOUTを出力
する定電流回路(増幅器OP2、FET・Q1、抵抗R
1,R2,RS等)などから構成される。
子装置1の動作について説明する。まず、操作パネル2
1を用いてボタン穴かがり縫目の各パラメータを設定す
る。このパラメータ中に閂止め部糸張力データと側縫い
部糸張力データとが含まれる。設定は予め行ってEEP
ROM43に記憶させておくことができ、その場合に
は、記憶されたデータを呼び出すだけでよい。データ設
定が済んだら、身ごろ布Mを縫製テーブル83上にセッ
トして、ペダルセンサー22のスタートスイッチをオン
操作する。スタートスイッチがオン操作されると、CP
U41によりミシンモータ、布送りパルスモータ、針振
りパルスモータが制御されて、側縫い部や閂止め部の縫
製が行われていく。そして、この各部の縫製中に、CP
U41から糸張力制御信号が出力され、D/A変換器4
9とドライバ回路50を介して糸張力制御信号に応じた
通電がソレノイド60に行われる。
通電が行われると、通電電流に応じた推力がプランジャ
61に出力される。そして、この推力が直接に可動ピン
68に伝達されて可動ピン68が引き込まれ、それによ
り一対の調子皿が互いに押圧されて、調子皿の間の糸に
抵抗力(張力)を与える。そして、CPU41から出力
される糸張力制御信号が、設定データに従って各縫製タ
イミングにて変更される。そして、それに伴いソレノイ
ド60の推力が変更され調子皿の押圧力延いては糸張力
が変更される。例えば、側縫い部の縫製タイミングには
側縫い部糸張力データが示す糸張力に、閂止め部の縫製
タイミングには閂止め部糸張力データが示す糸張力に変
更される。なお、ソレノイド60は、電気量Cに対する
推力Fが図6のようなヒステリシスカーブを持っている
が、所望される糸張力の増減に合せて推力Fを補正する
ように糸張力制御信号を補正して、より正確な糸張力を
得るとより好ましい。
00の糸調子装置1によれば、糸調子器19に作用する
プランジャ61のストロークが、推力がストロークによ
らない特定ストローク区間Wに設定されているので、ス
トローク変化による糸張力制御の不安定さがなくなり、
正確な糸張力制御を容易に実現できる。更に、従来のボ
イスコイルモータを用いた糸調子装置に較べて、耐久性
の向上、コストダウンが図れる。
2乗で大きくなっていき、更に、ソレノイド60の推力
の増加に従って糸張力が増す方向にソレノイド60が設
けられているので、小さい糸張力では微調整し易く、大
きな糸張力では比較的大きな幅で張力調整し易くなり、
糸張力の制御において都合が良い。また、左右の側縫い
部92,92および上下の閂止め部93,93からなる
ボタン孔かがり縫目90を形成するボタン穴かがり縫い
ミシンにとって、小さな糸張力が掛けられる閂止め部9
3,93では微調整が容易で、比較的大きな糸張力が掛
けられる側縫い部92,92では大きな幅で調整がし易
くなるので、特に効果的である。
の実施の形態のミシン100の糸調子装置1に限られ
ず、例えば、糸調子装置が適用されるミシンはボタン穴
かがり縫いミシンのほか、本縫いミシンやその他の工業
用サイクルミシンなど、さまざまなミシンに適用可能で
ある。また、糸調子器の構成も、調子皿で糸を挟んで張
力を与えるタイプの他、ロータリーテンションなど、種
々のタイプの糸調子器に適用可能である。また、ソレノ
イドの推力が直接に糸調子器に伝わるタイプでなく、連
結部材や伝達部材を介して糸調子器に伝わるタイプとし
ても良い。その他、この実施の形態で示した細部構造等
は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であ
る。
に作用する可動部のストロークが、推力がストロークに
よらない特定ストローク区間に設定されているので、ス
トローク変化による糸張力制御の不安定さがなくなり、
正確な糸張力制御を容易に実現できる。更に、従来のボ
イスコイルモータを用いた糸調子装置に較べて、耐久性
の向上、コストダウンが図れる。
力では微調整し易く、大きな糸張力では比較的大きな幅
で張力調整し易くなり、一般的なミシンの糸張力制御に
おいて都合が良い。
力が掛けられる止縫い部では微調整が容易で、比較的大
きな糸張力が掛けられる側縫い部では大きな幅で調整が
し易くなるので、左右の側縫い部および上下の止縫い部
からなるボタン孔かがり縫目を形成するボタン穴かがり
縫いミシンにとって、特に効果的である。
ンの斜視図である。
る。
ラフ図である。
である。
る。
示す回路図である。
穴かがり縫目の一例を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ミシンの糸に張力を与える糸調子器と、 前記糸調子器に作用して該糸調子器から糸に与えられる
張力を変化させる駆動手段とを備えると共に、 前記駆動手段の可動部のストロークをS、前記可動部の
推力をF、駆動手段に出力される前記電気量をC、前記
ストロークと推力の微少変化量をそれぞれΔS,ΔFと
して、 前記駆動手段が、少なくとも前記ストロークの1部分で
ある特定ストローク区間において、C=一定で、ΔF/
ΔS≒0、の特性を有するソレノイドであり、 この駆動手段に出力される電気量を制御することで前記
糸調子器に掛けられる糸張力を変更可能なミシンの糸調
子装置において、 前記糸調子器に作用する可動部のストロークが前記特定
ストローク区間に設定されていることを特徴とするミシ
ンの糸調子装置。 - 【請求項2】 前記駆動手段は、 所定のストローク区間において、S=一定で、当該駆動
手段に出力される電気量Cが大きくなるに従って電気量
Cに対する推力Fの変化量が大きくなる特性を有するソ
レノイドであると共に前記糸調子器に作用する可動部の
ストロークが前記所定のストローク区間に設定され、且
つ、当該駆動手段に出力される電気量が大きくなるに従
って糸に掛かる張力が増す方向に設けられていることを
特徴とする請求項1記載のミシンの糸調子装置。 - 【請求項3】 電気的な制御により、左右の側縫い部お
よび上下の止縫い部からなるボタン孔かがり縫目を形成
するボタン穴かがり縫いミシンに設けられたミシンの糸
調子装置であって、 前記側縫い部の縫製タイミングに前記駆動手段に出力さ
れる電気量が大きい値範囲に、前記止縫い部の縫製タイ
ミングに前期駆動手段に出力される電気量が小さい値範
囲に、それぞれ設定されていることを特徴とする請求項
2記載のミシンの糸調子装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00955899A JP4046431B2 (ja) | 1999-01-18 | 1999-01-18 | ミシンの糸調子装置 |
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