JPS6352913B2

JPS6352913B2 -

Info

Publication number: JPS6352913B2
Application number: JP12128680A
Authority: JP
Inventors: Jiro Fujita
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 1980-09-02
Filing date: 1980-09-02
Publication date: 1988-10-20
Also published as: JPS5745894A

Description

【発明の詳細な説明】本発明はミシンの縫製テープ送り装置、特に伸
縮縫製テープを引張りながら送給する装置に関す
るものである。

一般に伸縮縫製テープ（以下「テープ」とい
う。）は布端のさばけを防止し補強するために張
力を与えないで縫製する場合や、ガードル、シヨ
ーツ等の下着類においてゴム等のテープに張力を
与えて縫製する場合に用いられ、テープに張力を
与える手段としては、テープを張力調節器にて挟
持送給することが行われていた。

第１図にはかかる従来のミシンの縫製テープ送
り装置の外観、第２図にはその要部断面が示され
ている。

図においてミシン機枠１０の前面には、テープ
１２を案内する案内板１４と、案内板１４の側面
に揺動自在に軸支されロツクレバー１６を介して
調節ねじ１８でテープ１２を押圧挟持する調節板
２０と、を有する張力調節器２２がねじ固定され
ている。

ミシン機枠１０の上面にはガイドワイヤ２４が
固定され、図示していないテープローラに収納さ
れたテープ１２はこのガイドワイヤ２４によつて
軌動修正されて張力調節器２２に送給される。一
方ミシン機枠１０の下面には一対のワイヤ２６，
２８にねじ３０で案内金３２を固定して成るガイ
ドワイヤ３４がねじ固定されており、張力調節器
２２から送給されたテープ１２を後述する案内金
３６に向けて送給する。

ミシン機枠１０に上下に摺動自在に軸支された
押え棒３８に取り付けられた布押え４０の先端に
は案内金３６が固定されており、前記ガイドワイ
ヤ３４から送給されたテープ１２を所定の縫製位
置に案内する。そして図示していない主軸の回転
によりクランク機構を介して針４１を有する針棒
４２が上下に往動し、テープ１２が張力調節器２
２の摩擦抵抗により引張られた状態で被縫製物４
４に縫い付けられ、所定の縫い目模様４６が作ら
れる。

従来のミシンの縫製テープ送り装置は以上の構
成から成り、以下にその作用を説明する。

テープ１２の張力は、張力調節器２２の案内板
１４と調節板２０とでテープ１２を挟持し、テー
プ１２がミシンの運転により送給される際の摩擦
抵抗により発生される。テープ１２の張力調節は
張力調節器２２に設けられた調節ねじ１８を調節
することにより行われ、例えば調節ねじ１８を締
め付けることによりテープ１２は強く引張られ、
でき上がつた製品の収縮作用は大きくなる。

しかしながら、この従来のミシンの縫製テープ
送り装置は単に張力調節器によりテープを挟持送
給する際の摩擦抵抗によりテープの張力を発生さ
せているため、ミシンの運転速度が変化すれば摩
擦抵抗の変化に伴つてテープの張力が変化すると
いう欠点があつた。

本発明は前述した従来の課題に鑑み為されたも
のであり、その目的はミシンの運転速度が変化し
てもテープの張力が変動せず安定したテープ送給
を行うことができ、ミシンの機種にかかわらず簡
単にミシン機枠に取り付けることができるミシン
の縫製テープ送り装置を提供することを目的とす
る。

上記目的を達成するために、本発明はミシン機
枠に支承されて回転する主軸と、主軸の回転によ
りクランク機構を介して上下に往動する針棒と、
を有するミシン装置において、前記主軸に設けら
れ針の高さを検出する位置検出器と、所定の伸縮
量に対応して伸縮テープの張力の調節を行うため
に伸縮テープの送り量データ信号を記憶する記憶
器と、位置検出器からの検出信号により針が被縫
製物から上方に上つた所定位置にあるときにのみ
記憶器からの信号を出力する制御器と、制御器か
らの出力により主軸の回転と同期し間欠的に回転
する同期モータと、同期モータと連動し伸縮縫製
テープを挟持送給するローラを備えたテープ送り
器と、を有することを特徴とする。

以下図面に基づいて本発明の好適な実施例を説
明する。

第３図には本発明にかかるミシンの縫製テープ
送り装置の好適な実施例、第４図には第３図にお
ける装置のＡ方向から見た外観、第５図には第３
図における装置のＢ方向から見た外観、第６図に
は第３図における装置のＣ方向から見た要部断面
がそれぞれ示されており、各図中前記従来例と同
一部材には同一符号を付して説明を省略する。

主軸の一端に固定されたプーリー４８には、主
軸の回転によりクランク機構を介して上下に往動
する針４１の高さを検出するために位置検出器５
０が設けられており、後述する制御器５２に検出
信号の供給を行う。

ミシン機枠１０の外部にはテープ１２の所定の
伸縮量に対応してテープ１２の張力の調節を行う
ために、テープ１２の送り量データ信号を記憶す
る記憶器５４が設けられている。同様にミシン機
枠１０の外部には後述するパルスモータ５６の回
転を制御するために制御器５２が設けられてお
り、位置検出器５０からの検出信号により針４１
が上方に上つた所定位置にあるときにのみ記憶器
５４からのテープ送り量データ信号をパルスモー
タ５６に出力する。

ミシン機枠１０の前面にはパルスモータ５６が
固定されており、制御器５２からのテープ送り量
データ信号により主軸の回転と同期して間欠的に
回転し、後述するテープ送り器５８の駆動源とし
て働く。

ミシン機枠１０の前面には前記パルスモータ５
６と連動するテープ送り器５８が設けられ、その
構成部品である取付台６０が取付ねじ６２にてミ
シン機枠１０に固定されており、該テープ送り器
５８は以下のように構成されている。

すなわち、第７図で示されるように取付台６０
には軸受６４，６６が圧入されており、軸受６
４，６６内面にはパルスモータ５６に連動して回
転する軸６８が回転自在に軸支されている。軸６
８の内面には給油溜孔７０が設けられ、軸６８の
一端は漏油を防止するためパツキンを有するねじ
７２で固着されている。また軸６８の外周面には
固定ねじ７４にて送りローラ７６が固定されてお
り、後述する押えローラ７８と挟持してテープ１
２を挟持送給する。一方、取付台６０に回動自在
に遊嵌された軸８０にねじ８２で取り付けられた
リンク８４には第６図で示されるように押えロー
ラ７８が送りローラ７６と平行して回動自在に遊
嵌されており、押えローラ７８はその一端に設け
られたひねりばね８６で常時送りローラ７６に向
けて当接している。そして押えローラ７８の一端
にひねりばね８６を介して回動自在に固定された
リンク８８に取り付けられた操作ねじ９０を操作
して、押えローラ７８の送りローラ７６への当接
を解除しテープ１２の装着が行われる。

また、取付台６０の上面には、固定金９２でワ
イヤ９４，９６が取付台６０に固定され更に両ワ
イヤ９４，９６にねじ９８でテープ１２の幅に応
じて案内金１００が固定されて成るガイドワイヤ
１０２が設けられ、ミシン機枠１０の上面のガイ
ドワイヤ２４から送給されたテープ１２は該ガイ
ドワイヤ１０２を通して両ローラ７６，７８間に
送給される。

このように本発明において特徴的なことは主軸
の回転と同期して回転するパルスモータによりロ
ーラを駆動してテープの送給が行われることであ
り、またかかる装置はいずれのミシンにも簡単に
取り付けることができることである。

本発明におけるミシンの縫製テープ送り装置は
以上の構成から成り、以下にその作用を説明す
る。

テープローラに収納されたテープ１２をガイド
ワイヤ２４に乗せてガイドワイヤ１０２を通し、
操作ねじ９０を操作して押えローラ７８の送りロ
ーラ７６への当接を解除して両ローラ７６，７８
間にテープ１２を通し、更にガイドワイヤ３４、
案内金３６を通して布押え４０の下に配置して縫
製の準備が完了する。

次にミシンを運転させて縫製を開始すると、主
軸の回転により位置検出器５０にて針の高さが検
出され、この検出信号が制御器５２に出力され
る。一方、伸縮テープ１２の送り量データ信号を
記憶する記憶器５４からは所定の送り量をもつパ
ルス信号が制御器５２に出力される。従つて制御
器５２では位置検出器５０からの検出信号により
針４１が被縫製物４４から上方に上つた所定位置
にあるときにのみ記憶器５４からのパルス信号を
パルスモータ５６に出力する。

そしてパルスモータ５６は制御器５２からの出
力パルスにより主軸と同期して間欠的に回転する
ので、パルスモータ５６と連動して回転するテー
プ送り器５８によりテープ１２は間欠的に挟持送
給される。

被縫製物４４に所定の収縮を与えたり、その収
縮量を調節するにはパルスモータ５６に供給する
出力パルスのパルス数を記憶器５４により適宜変
更してパルスモータ５６の回転角を変更すること
により行われる。すなわち収縮量を大きくする場
合には、パルス数を少くしてパルスモータ５６の
回転角を小さくすればよく、この場合ミシンの図
示していない送り歯で送られる被縫製物４４の送
り量よりも両ローラ７６，７８間で挟持送給され
るテープ１２の送り量が少くなり、テープ１２は
引張られた状態にて縫製されるため、第８図で示
されるように製品に、所定の収縮作用をもたせる
ことができる。第９図で示されるように製品に収
縮作用をもたせずに縫製する場合にはパルスモー
タ５６に供給する出力パルスのパルス数を調節
し、ミシンの送り歯で送給される被縫製物４４の
送り量と両ローラ７６，７８間で挟持送給される
テープ１２の送り量とを同一にすることにより行
われる。

以上のように本発明によれば、テープの送給は
主軸の回転と同期して回転するパルスモータに連
結されたローラにより行なわれ、またテープの張
力調節は記憶器によりパルスモータに供給する出
力パルスのパルス数を適宜変更することにより行
われるため、ミシンの運転速度が変化してもテー
プの張力が変動せず安定したテープ送給を行うこ
とができる。

また本発明にかかるミシンの縫製テープ送り装
置はミシンの機種にかかわらず簡単にミシン機枠
に取り付けることができるので、いずれの縫い目
模様でも収縮機能を持たせることができる。

尚、本実施例においては位置検出器、記憶器、
制御器をミシン機枠外部に設けた場合について説
明したが、これら機器をミシン機枠内部に設け、
ミシン機枠外に取り付けられた調節つまみにより
出力パルス数を適宜変更してテープの張力調節を
行うように構成しても好適である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のミシンの縫製テープ送り装置の
外観図、第２図は第１図における従来装置の要部
断面図、第３図は本発明にかかるミシンの縫製テ
ープ送り装置の外観図、第４図は第３図における
Ａ方向からみた外観図、第５図は第３図における
Ｂ方向からみた外観図、第６図は第３図における
Ｃ方向からみた要部断面図、第７図は第６図にお
ける―断面図、第８図はテープに張力を与え
て縫製した製品の外観図、第９図はテープに張力
を与えず縫製した製品の外観図が示されている。
各図中同一部材には同一符号を付して、１０はミ
シン機枠、１２は伸縮縫製テープ、４１は針、４
２は針棒、５０は位置検出器、５２は制御器、５
４は記憶器、５６はパルスモータ、５８はテープ
送り器、７６は送りローラ、７８は押えローラで
ある。

Claims

【特許請求の範囲】

１ミシン機枠に支承されて回転する主軸と、主
軸の回転によりクランク機構を介して上下に往動
する針棒と、を有するミシン装置において、前記
主軸に設けられ針の高さを検出する位置検出器
と、所定の伸縮量に対応して伸縮テープの張力の
調節を行うために伸縮テープの送り量データ信号
を記憶する記憶器と、位置検出器からの検出信号
により針が被縫製物から上方に上つた所定位置に
あるときにのみ記憶器からの信号を出力する制御
器と、制御器からの出力により主軸の回転と同期
し間欠的に回転する同期モータと、同期モータと
連動し伸縮縫製テープを挟持送給するローラを備
えたテープ送り器と、を有することを特徴とする
ミシンの縫製テープ送り装置。