JPH0325744Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は二重環縫いミシンのルーパ糸制御部の糸
通し孔の位置を適宜移動させることが出来るよう
にし、ルーパ糸の糸調子を制御すると共に、該糸
通し孔への糸端の挿入操作を容易にする装置を提
供するものである。

「従来の技術」 従来、二重環縫いミシンのルーパ糸制御部の糸
通し孔は、他の機構部分が複雑に存する狭隘な場
所に固定状にあるため、該孔にルーパ糸端を挿入
するには頗る困難を感じると共に、ルーパ糸の糸
調子を自在に制御し難く、時間と労力を要した次
第である。

［考案が解決しようとする問題点］ 前記のように狭隘な場所にある糸道孔にルーパ
糸を容易に挿入することができるようにすると共
に、ルーパ糸の縫調子を制御することができるよ
うにすることが本案の目的である。

［問題点を解決するための手段］ 前記目的を達成するために、本案では糸道孔を
存するルーパ調子カム糸道を必要に応じ移行可能
とし、狭隘な位置より糸挿入操作時には操作し易
い他の位置に移動させることにより、一時的に糸
の挿入操作を容易にし、且つルーパ糸の縫調子を
制御できるに至つたものである。

「実施例並びに作用」 今、ここに本案実施の一例を示した添付図面に
就いて詳説する。

１はルーパ糸調子カム糸道で、糸道孔部を下向
二又状に弯曲成形し、ルーパ糸調子カム１０の糸
繰りを案内させる。２はルーパ糸調子カム糸道支
えで、第２図に示すように、ルーパ糸調子カム糸
道１の中間の弯曲部１ａをネジ１４で取付ける。
該ルーパ糸調子カム糸道支え２にはストツプバネ
３をネジ１６で取付けてある。ストツプバネ３は
ルーパ糸調子カム糸道１を縫製中には後方へ押圧
し、糸通し時には前方へそれぞれ押圧し、各その
作用上最適の位置で固定出来るようにしてある。
４は糸道孔で、前記糸道孔部の二又状弯曲成形部
の各々に一個づつ穿設し、ルーパ糸は、該孔４，
４に亘り挿入通過する。５はルーパ糸案内（上）
で、糸道孔４を通過するルーパ糸を上方へ逃げな
いように案内する。６はルーパ糸案内台取付台
（上）で、ルーパ糸案内台（上）８が取付けられ
る。７はルーパ糸案内（下）で、糸道孔４を通過
するルーパ糸が、ルーパ糸調子カムへ落ち込まな
いよう正しい位置へ案内する。８はルーパ糸案内
台で、右端にはネジ２３でルーパ糸案内（下）７
が取付けられ、左端にはネジ２０でルーパ糸案内
（上）５を取付けるためのルーパ糸案内（上）取
付け台１９が取付けられる。９はレバーで、ルー
パ糸調子カム糸道１と下端を折曲状に連結する一
体状物で、縫製中と糸通し時に前方と後方に回転
移動をさせるためのものである。１０はルーパ糸
調子カムで、ルーパ糸の糸繰り量を調節し、縫い
調子を最適にする役目を司る。１１は下軸で、二
重環縫いミシンの下軸機構運動の源である。１２
はルーパ糸案内（上）５を取付けるためのボルト
であり、１３は本装置全体を保持するブラケツト
で、その形状はＬ字形を呈し、その左端にはルー
パ糸案内台（上）取付台１９が、また右端はネジ
１５でフレーム２２に取付けられている。１４は
ルーパ糸調子カム糸道取付けネジで、ルーパ糸調
子カム糸道支え２にルーパ糸調子カム糸道１を介
して螺入され、該カム糸道１の前方、後方へ回転
移動を司る枢着部である。１５はブラケツト１３
を取付けるための取付けネジ、１６はストツプバ
ネ３を取付けるネジで、ルーパ糸調子カム糸道支
え２に螺入されている。１７は長穴、１８は凹部
で、糸繰り量を調節するために、ルーパ糸調子カ
ム糸道支え２がルーパ糸案内台８と平行に移動で
きるようにルーパ糸案内取付台６の、ルーパ糸案
内台８の取付面Ａと、ルーパ糸調子カム糸道支え
２の取付存Ｂとは平行になつており、ルーパ糸調
子カム糸道支え２の左右位置を変化させずに前後
方向に移動できるようにするための長穴及び凹部
である。１９はルーパ糸案内（上）取付台で、ボ
ルト１２でルーパ糸案内（上）５が取付けられ
る。２０はルーパ糸案内（上）取付台１９を取付
けるためのネジ、２１はカバー、２２は二重環縫
いミシンフレーム、２３はルーパ糸案内台８にル
ーパ糸案内（下）を取付けるための取付けネジで
ある。

「発明の効果」 本考案は上述のようにルーパ糸制御において、
ルーパ糸調子カム糸道を二又形状とし、該装置の
位置する極めて限られたスペースより簡単に回転
移動出来るようにしたルーパ糸調子カム糸道を設
けたことにより、縫製中は第２図のように縫い調
子の最も確実な位置へ、また糸通し作業時には第
３図に示すように該作業のし易い最適位置へ移動
出来るようにしたから、縫い調子調節作業並びに
糸通し作業に就いての多大の困難と時間の浪費を
解消することが出来、その効果誠に大である。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案実施の一例を示すもので、第
１図は本装置の平面図、第２図は縫製中における
本装置のルーパ糸調子カム糸道位置の正面図、第
３図は糸通し作業時における本装置のルーパ糸調
子カム糸道位置の正面図、第４図は本装置の斜視
図である。 １……ルーパ糸調子カム糸道、１ａ……中間折
曲部、２……ルーパ糸調子カム糸道支え、３……
ストツプバネ、４……糸道孔、５……ルーパ糸案
内（上）、６……ルーパ糸案内台取付台、７……
ルーパ糸案内（下）、８…ルーパ糸案内台、９…
…レバー、１０……ルーパ糸調子カム、１１……
下軸、１２……ルーパ糸案内（上）取付けボル
ト、１３……ブラケツト、１４……ルーパ糸調子
カム糸道取付けネジ、１５……取付ネジ、１６…
…ストツプバネ取付けネジ、１７……長孔、１７
ａ……ネジ、１８……凹部、１９……ルーパ糸案
内（上）取付台、２０……ルーパ糸案内（上）取
付台取付けネジ、２１……カバー、２２…フレー
ム、２３……ルーパ糸案内取付けネジ、Ａ……ル
ーパ糸案内取付面、Ｂ……ルーパ糸調子カム糸道
支え取付面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 二重環縫いミシンのルーパ糸制御部の糸道孔４
   を貫設した、ルーパ糸調子カム糸道１の糸道孔穿
   設部を下向二又状に弯曲し、他端をレバー９と
   し、ルーパ糸調子カム糸道支え２を、ネジ１４を
   もつて前記ルーパ糸調子カム糸道１の中間折曲部
   １ａに軸着し、固定状のブラケツト１３に、ルー
   パ調子カム糸道支え２の長孔１７と、ネジ１７ａ
   でルーパ糸調子カム糸道支え２を調節自在に取付
   けたことを特徴とする、二重環縫いミシンのルー
   パ糸の縫調子制御並びに糸通し装置。