JP2000289662A - クローラ用芯金及びそれを使用した弾性クローラ - Google Patents

クローラ用芯金及びそれを使用した弾性クローラ

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JP2000289662A
JP2000289662A JP11101522A JP10152299A JP2000289662A JP 2000289662 A JP2000289662 A JP 2000289662A JP 11101522 A JP11101522 A JP 11101522A JP 10152299 A JP10152299 A JP 10152299A JP 2000289662 A JP2000289662 A JP 2000289662A
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Yoshiro Ueno
▲吉▼郎 上野
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Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
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Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガイド突起による石の咬み込みを防止しなが
ら、それを被覆する弾性材料のクラックの発生・成長を
防止する。 【解決手段】 左右方向に長い芯金本体2に、左右方向
中途部の駆動輪用係合部3と、この係合部3の左右少な
くとも一方で、上面側に起立していて前後方向少なくと
も一方に長く突出した頂部6Aを有するガイド突起6
と、芯金本体前後面から突出している横規制突起27,
28とを形成する。前記ガイド突起6を横規制突起2
7,28と左右方向においてオーバラップさせ、ガイド
突起6の起立部6Bの前後側でかつ頂部6Aの突出側の
下側にヒレ部9を形成すると共に、ヒレ部9の下縁と横
規制突起27,28との間に前後方向の溝10を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設、土木、農業
等の無限軌道車に使用されるクローラ用芯金及びそれを
使用した弾性クローラに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、バックホー等の無限軌道車に使
用する弾性クローラ、特に鉄製クローラに代えて履き代
え使用する弾性クローラは、特開平10−226372
号公報に開示されているように、弾性材料で形成された
クローラ本体に、左右方向に長い芯金を前後方向等間隔
に埋設し、この芯金より下側に抗張体を配置している。
前記芯金は、左右方向に長い芯金本体に、左右方向中途
部の駆動輪用係合部と、この係合部の左右少なくとも一
方で、上面側に起立していて前後方向少なくとも一方に
長く突出した頂部を有するガイド突起と、前後面から突
出している横規制突起とを形成している。
【0003】そして、芯金は、芯金本体及び横規制突起
は勿論のこと、頂部を有するガイド突起もクローラ本体
を形成する弾性材料で覆われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術では、ガ
イド突起の頂部の突出した部分の下が大きく窪んでお
り、弾性材料で埋められているが、ガイド突起間に石を
咬み込むと、その石を排除することが困難になり、脱輪
の原因になっている。そこで、前記ガイド突起の頂部の
突出した部分の下に、石の咬み込みを防止できるヒレ部
を設けることが考えられるが、このヒレ部にも弾性材料
が被覆されていると、走行、回転を繰り返していく内に
クラックを発生し、そのクラックが芯金本体を覆ってい
る部分にまで成長する可能性がある。
【0005】本発明は、ガイド突起頂部の突出側の下側
に形成したヒレ部の下縁と横規制突起とを左右方向にお
いてオーバラップさせ、かつ両者間に前後方向の溝を形
成することにより、ヒレ部を被覆している弾性材料に発
生するクラックの成長を防止できるようにしたクローラ
用芯金及びそれを使用した弾性クローラを提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明芯金における課題
解決のための第1の具体的手段は、左右方向に長い芯金
本体2に、左右方向中途部の駆動輪用係合部3と、この
係合部3の左右少なくとも一方で、上面側に起立してい
て前後方向少なくとも一方に長く突出した頂部6Aを有
するガイド突起6と、前後面から突出している横規制突
起27,28とを形成し、前記ガイド突起6を横規制突
起27,28と左右方向においてオーバラップさせ、ガ
イド突起6の起立部6Bの前後側でかつ頂部6Aの突出
側の下側にヒレ部9を形成すると共に、ヒレ部9の下縁
と横規制突起27,28との間に前後方向の溝10を形
成していることである。
【0007】これによって、隣接される芯金1のガイド
突起6間に石等が入ってもその石をヒレ部9で排除する
ことが可能になり、しかも溝10でヒレ部9の下側を左
右に連通しておくことができ、弾性材料製のクローラ本
体12に埋設したときに、ガイド突起6を覆う弾性材料
のクラックの発生・成長を抑制できるようになる。本発
明芯金における課題解決のための第2の具体的手段は、
第1の具体的手段に加えて、前記ヒレ部9をガイド突起
6の起立部6Aと略同一肉厚又は薄肉に形成しているこ
とである。
【0008】ヒレ部9を起立部6Aと略同一肉厚に設定
すると、製作が容易になり、薄肉に形成すると、軽量に
できる。本発明芯金における課題解決のための第3の具
体的手段は、第1の具体的手段に加えて、前記ヒレ部9
をガイド突起6側から端縁側へ次第に薄肉に形成してい
ることである。これによって、ヒレ部9における頂部6
A及び起立部6Bとの接続部分の強度を高くしておくこ
とができる。
【0009】本発明芯金における課題解決のための第4
の具体的手段は、第1〜3の具体的手段に加えて、前記
ヒレ部9の前後方向の突出縁と下縁とのコーナ部の面取
りR1を2mm以上に形成していることである。これに
よって、ヒレ部9の先端コーナ部の破損を少なくするこ
とができ、クローラ本体12に埋設したときに、クラッ
クの成長をより確実に抑制できるようになる。本発明芯
金における課題解決のための第5の具体的手段は、第1
〜4のいずれかの具体的手段に加えて、前記溝10の上
下寸法を横規制突起27、28の上下寸法の1.2倍以
下に設定していることである。
【0010】これによって、ヒレ部9による石排除機能
を確保した上で、溝10によるヒレ部9の左右の弾性材
料の連携を補償する。本発明弾性クローラにおける課題
解決のための第1の具体的手段は、前記いずれかに記載
の芯金1を、弾性材料製クローラ本体12に前後方向に
間隔をおいて多数埋設し、前後面から突出している横規
制突起27、28で隣接する芯金の横規制突起の左右方
向のずれ動きを規制し、前記クローラ本体の形成材料で
芯金本体と横規制突起27、28とを被覆し、かつ前記
溝10に充填すると共にガイド突起6の少なくとも起立
部6Bを被覆していることである。
【0011】これによって、隣接される芯金1のガイド
突起6間に石等が入ってもその石をヒレ部9で排除する
ことが可能になり、しかも溝10でヒレ部9の左右の弾
性材料を連携しておくことができ、起立部6Bを被覆し
ている弾性材料のクラックの発生・成長を抑制できる。
本発明弾性クローラにおける課題解決のための第2の具
体的手段は、弾性材料製クローラ本体12に左右方向に
長い芯金1を前後方向に間隔をおいて多数埋設し、前記
クローラ本体12の左右方向中途部に係合部3を、この
係合部3の左右側方に車輪案内用のガイド部4をそれぞ
れ形成し、前記左右ガイド部4の少なくとも一方を、芯
金1の芯金本体2の上面側に起立していて前後方向少な
くとも一方に長く突出した頂部6Aを有するガイド突起
6で形成し、前記芯金本体2の前後面から隣接する芯金
1の左右方向ずれ動きを規制する横規制突起27、28
を突設し、前記ガイド突起6を横規制突起27、28に
左右方向においてオーバラップさせ、ガイド突起6の起
立部6Bの前後側でかつ頂部6Aの突出側の下側にヒレ
部9を形成すると共に、ヒレ部9の下縁と横規制突起2
7、28との間に前後方向の溝10を形成し、前記クロ
ーラ本体12の成形材料で芯金本体2と横規制突起2
7、28とを被覆し、かつ前記溝10を充填すると共に
ガイド突起6の少なくとも起立部6Bを被覆しているこ
とである。
【0012】これによって、隣接される芯金1のガイド
突起6間に石等が入ってもその石をヒレ部9で排除する
ことが可能になり、しかも溝10でヒレ部9の左右の弾
性材料を連携しておくことができ、起立部6Bを被覆し
ている弾性材料のクラックの発生・成長を抑制できる。
本発明弾性クローラにおける課題解決のための第3の具
体的手段は、第1又は2の具体的手段に加えて、前記ク
ローラ本体12内に、係合部3の左右両側の芯金本体2
の下側にクローラ周方向の抗張体24を埋設し、この抗
張体24を横規制突起27、28と左右方向においてオ
ーバラップさせていることである。
【0013】これによって、抗張体24を幅広に埋設で
き、横規制突起27、28によるクローラ本体12の破
損を抑制し、クローラ周方向の補強をより高めることが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図18において、20は建設機械
などのクローラ装置で、スプロケット製の駆動輪21、
從動輪22及び複数個の転動輪23等の車輪に弾性クロ
ーラ11が巻き付けられており、この弾性クローラ11
は鉄製クローラと履き換え可能である。図1〜9に示す
第1の実施の形態において、弾性クローラ11は、ゴ
ム、合成樹脂などの弾性材料で形成されたクローラ本体
12に、前後方向(クローラ周方向)に間隔をおいて金
属又は合成樹脂で形成された芯金1を埋設すると共に、
芯金1より接地面側にスチールコードなどで形成された
左右一対の周方向抗張体24を埋設しており、クローラ
本体12には左右方向(クローラ幅方向)略中途部でか
つ芯金1間に駆動輪11が係合する係合孔17が前後方
向略等間隔に形成され、また、接地面(クローラ外周
面)側に前後方向等間隔にラグ25が一体成形されてい
る。
【0015】前記芯金1は駆動輪21との噛み合いピッ
チが、ロングピッチ、ショートピッチ又はセミショート
ピッチになるように埋設され、ラグ25は2本の芯金1
に跨がって配置されている。図1〜4に示すように、前
記弾性クローラ11に埋設される芯金1は、左右方向に
長い芯金本体2の中途部に駆動輪用係合部3を形成し、
この係合部3の左右側方に内ガイド部4を形成し、左右
内ガイド部4より外方に踏面P2を有する外ガイド部5
を形成している。
【0016】前記芯金1は3つの突起(ガイド突起)
6、7、8を芯金本体2から上方(クローラ内周側)に
突出しており、左右内ガイド部4の一方は、頂部6Aが
起立部6Bから前後方向に突出していて芯金本体2より
前後方向に長い内突起6で形成し、この長い内突起6と
係合部3を挟んで反対側の外ガイド部5は、芯金本体2
より前後方向に長い外突起7で形成し、前記長い内突起
6と同側の外ガイド部5は、前記長い外突起7より短い
外突起8で形成している。そして、前記芯金1の外突起
7、8を、長い内突起6を設けていない内ガイド部4及
び係合部3より高く形成し、長い外突起7の踏面P2
を、長い内突起6の踏面P1より低くかつ広くしてい
る。
【0017】また、前記外突起7、8は、芯金本体2の
前後方向略中央部で両端部よりも左右外方に寸法L1だ
け突出していて、踏面P2の前後方向略中央部に踏面突
出部7a、8aを形成している。この踏面突出部7a、
8aは平面視において、左右外向き突出の山形形状又は
台形形状になっている。踏面突出部7a、8aを有する
踏面P2は、踏面突出部7a、8aを持たない踏面(寸
法L2)より寸法L1だけ車輪転動範囲が広くなり、寸
法L3の長方形踏面より芯金重量が軽減されている。
【0018】前記長い内突起6、長い外突起7及び短い
外突起8は、図2に示すように、踏面P1、P2の前後
方向略中央がそれぞれ寸法T1、T2だけ中高になって
いる。また、外突起7、8は踏面P2を形成している上
部に対して、芯金本体2と接続された下部が前後方向又
は左右方向に延びた縦リブR形状となっており、踏面P
2の下部分が盗まれた形状になっていることにより、重
量を低減している。内突起6の起立部6Bの係合部3側
の面にも左右方向に延びた縦リブRが形成されており、
踏面P1の下部分が盗まれた形状になっている。
【0019】なお、前記盗み部分にはクローラ本体12
を形成する弾性材料が入り、他の部分との結合を確保し
かつ芯金1の表面が腐食しないようになっている。前記
芯金1には前後各部に係合部3を挟んで左右一対の横規
制突起27、28が形成されている。前後横規制突起2
7、28は先細り形状であり、左右前横規制突起27は
左右後横規制突起28より左右方向広い間隔となってい
る。この芯金1の場合、図1に示す芯金1と、突起6、
7、8、が左右逆に配置されたものと2種類用意され、
2種類を前後に交互に配置し、前側に配置される芯金1
の左右後横規制突起28の外側に、後側の芯金1の左右
前横規制突起27を配置して、相互の左右方向の移動を
規制する。
【0020】前記長い内突起6は、芯金本体2の係合部
3の左右一方で上面側に起立していて、起立部6Bの上
部に前後方向に長く突出した頂部6Aを有し、横規制突
起27、28と左右方向においてオーバラップしてい
る。前記内突起6の起立部6Bの前後面には縦リブRは
形成されていなく、代わりに起立部6Bの前後側でかつ
頂部6Aの突出側の下側にヒレ部9が形成されており、
ヒレ部9の下縁と横規制突起27、28との間に前後方
向の溝(凹部)10が形成されている。
【0021】このヒレ部9は起立部6Aと略同一肉厚に
形成してもよいが、実施形態では薄肉に形成されてお
り、ヒレ部9の前後方向の突出縁と下縁とのコーナ部の
面取りR1は2mm以上の円弧状に形成されている。な
お、前後横規制突起27,28の先端部分の上下の面取
りR2、R3も、2mm以上の円弧状に形成されてい
る。前記ヒレ部9の下縁を前後横規制突起27、28か
ら上方へ離して配置することにより、ヒレ部9の下縁と
横規制突起27、28との間には溝10が形成されるこ
とになり、この溝10は前後方向に長く形成されてい
る。
【0022】前記ヒレ部9は、突起6が隣接の芯金1の
突起6との間に石等を咬み込み抜けなくなるのを防止
し、また横規制突起27、28の一方が他方の上側を乗
り越えるのを防止するものであり、従って、横規制突起
27、28の近傍まで形成する必要があるが、横規制突
起27、28に連続しているとリブ形状となって、クロ
ーラ本体12を形成する弾性材料を左右に分離すること
になり、その付近で弾性材料にクラックを発生し易く
し、かつそのクラックがクローラ本体12の横規制突起
27を被覆している部分にまで成長する可能性がある。
【0023】それを防止するために、前記溝10を形成
し、ヒレ部9及び横規制突起27、28の左右の弾性材
料を溝10内の弾性材料で繋ぎ、クラックの発生・成長
を防止している。前記弾性材料で繋ぎ作用をさせるには
ある程度の肉厚が必要であり、そのため溝10の上下寸
法T3は、2mm以上で、横規制突起27、28の先端
部又は根元部の上下寸法T4の1.2倍以下に設定する
ことが最良であり、1.5倍前後でもよいが、それ以上
の寸法にすると、ヒレ部9による石排除機能が低下す
る。
【0024】また、溝10の上下寸法T3を略1.2倍
以下に設定すると、1.0倍以下でなくとも、横規制突
起27、28の一方が他方を乗り越えようとするときに
は傾動するので、それが横方向にずれ動くのをヒレ部9
で確実に阻止することができる。前記溝10に充填する
弾性材料はクローラ本体11の内周面側を形成するもの
であり、外周面側と同一材料で形成されるが、別材料で
形成することもでき、伸び200%、モジュラス4.0
以上のゴムが好ましい。
【0025】前記芯金1においては、左右内ガイド部4
の一方に内突起を設けず、かつ外ガイド部5の外突起の
一方を短くしていることにより、芯金1の重量を軽減し
ており、係合部3を挟んで長い内突起6と反対側に長い
外突起7を形成することにより、左右重量バランスを良
くしている。図5〜9において、クローラ1は、クロー
ラ本体12の左右方向中途部は係合孔17間が係合部3
となっており、その内周側の係合部3の左右側方には内
ガイド部4が形成され、左右内ガイド部4より外方には
外ガイド部5が形成されている。
【0026】前記左右内ガイド部4は、從動輪22が転
動すべく、その上面には第1踏面P1が形成され、この
第1踏面P1は長い踏面と短い踏面とが左右方向に対と
なり、前後方向に交互に形成されている。長い第1踏面
P1は芯金本体2の長い内突起6で形成され、短い第1
踏面P1は弾性材料でクローラ本体12と一体に形成さ
れ、芯金本体2の前後長さと略同長さの弾性突起26と
なっている。前記短い弾性突起26は図7で示すよう
に、無負荷時においては、長い内突起6より高さHだけ
高く形成され、転動輪23などから負荷を受けたとき、
長い内突起6と略同高さに弾性変形することになり、荷
重を弾性的に支持し、振動・騒音を軽減する。前記高さ
Hは1〜5mmの範囲が好ましく、通常2〜3mmに設
定される。
【0027】前記左右外ガイド部5は、転動輪23が転
動すべく、その上面には第2踏面P2が形成され、この
第2踏面P2は長い踏面と短い踏面とが左右方向に対と
なり、前後方向に交互に形成されている。第2踏面P2
は、芯金本体2の長い外突起7と短い外突起8とで形成
され、長い外突起7は芯金本体2から前後に突出してお
り、短い外突起8は芯金本体2と略同一前後長さとなっ
ており、それらの周囲のゴム表面は低く溝状態になって
いる。
【0028】前記芯金1は、クローラ本体12の前後方
向に隣合うもの同士が、長い外突起7が左右逆になるよ
うに配列されていて、左右方向において、前記長い内突
起6と長い外突起7とは、係合部3を挟んで反対側に位
置し、弾性突起26と短い外突起8も係合部3を挟んで
反対側に位置している。前後方向において、各突起6、
7、8、26はそれぞれ千鳥状に配列され、一の芯金1
の長い外突起7は隣接芯金1の短い外突起8に対向し、
一の芯金1の長い内突起6は隣接芯金1の内突起のない
部位に対向し、芯金本体2のピッチを小さくして振動を
低減しかつ乗り心地を向上する。
【0029】このように、長い外突起7(長い踏面)と
短い外突起8(短い踏面)とが前後方向交互に配置され
ていることにより、左右突起間谷部を通る屈曲ライン
は、クローラ前後と直交する方向に対して傾斜すること
になると共に、前後方向に隣接する屈曲ラインが傾斜方
向が逆向きになり、クローラ本体12が転動輪23に沿
うように変形したとき、捩じれ方向は単一方向ではな
く、左右交互に変化して捩じれることになり、左右突起
間谷部を狭くしても金属同志が当たることはなく、左右
突起間谷部の前後方向の偏位量(前後方向にずれている
量)を大きくして、振動防止を計っても、脱輪などの弊
害は生じなく、軽量にもなる。そして、このようなクロ
ーラ本体12の捩じれは、第1踏面P1を從動輪22が
通過するときにも生じる。
【0030】前記芯金1及び弾性クローラ11において
は、左右内ガイド部4の一方に弾性突起26を設けてい
るが、この弾性突起26の代わりに、図1、3に2点鎖
線で示すように、弾性突起26と略同一形状の突起38
を、芯金1から一体成形で形成してもよい。図10は芯
金1の長い内突起6の第1変形例を示しており、前後方
向中途部に凹部6aを形成し、この凹部6a内に弾性材
料を埋設してクローラ本体12と一体に成形できるよう
にしている。この凹部6a内の弾性材料の上面は、前記
弾性突起26と同様に高さH(1〜5mm程度)だけ、
長い内突起6の上面(踏面P1)から突出させて、振動
減少、重量減少等ができるようにすることが好ましい。
【0031】図11は芯金1の第2変形例を示してお
り、外突起は設けられていなく、長い内突起6が係合部
3の左右両方に設けられており、その頂部6Aが起立部
6Bの上端から前後方向一方にのみ突出していて、その
突出方向が左右で逆向きとなっており、頂部6Aの突出
側の下側に起立部6から突出したヒレ部9を形成し、左
右一方のヒレ部9と前横規制突起27との間に、他方の
ヒレ部9と後横規制突起28との間に、それぞれ溝10
が形成されている。図12は芯金1の第3変形例を示し
ており、前記第2変形例と長い内突起6の突出方向は逆
になっているが、ヒレ部9と前後横規制突起27、28
の関係性は略同一であり、この芯金1の頂部6Aの第1
踏面P1は、前後方向中途部から一方端にかけて下向き
傾斜面32となっており、すなわち、頂部6Aの中途部
から突出端側にかけて高台部33となっている。
【0032】また、図13に示す芯金1の第4変形例
は、芯金1の頂部6Aの第1踏面P1が、芯金本体2の
前後方向略中央から頂部6Aの突出側端部にかけて穏や
かに上向き傾斜して隆起部34が形成されている。前記
第3、4変形例の芯金1は共に、転輪等の踏面の転動移
乗時における落ち込みを減少させ、かつ踏面の端部にお
いて前後傾斜面を介して高台部33、隆起部34を設け
ることによって円滑に安定した転動通過が可能になり、
振動の減少、乗り心地の向上を図ることができる、ま
た、前記第3、4変形例の芯金1では、頂部6Aは起立
部6Bからの前後方向の突出量が大小あり、大突出側は
前述のように横規制突起27又は28とオーバラップし
ているが、小突出側は横規制突起27又は28とオーバ
ラップしていなく、また芯金本体2からも突出していな
いが、縦リブの代わりにヒレ部35が形成されており、
係合部3の表面との間には凹部(短い溝)36が形成さ
れている。
【0033】図14は内突起6の第5変形例を示してお
り、内突起6に設けるヒレ部9を、起立部6Bから突出
端側へ漸次薄肉になるように形成している。リブRも先
端先細り形状になっている。また、この図14は前後横
規制突起27、28が設けられていない芯金1Aを示し
ており、ヒレ部9は係合部3の外周面との間に溝10又
は凹部36が形成されており、横規制突起27、28が
存在しない場合にも、ヒレ部9の下方側で左右に連携す
る弾性材料を形成できることを示している。
【0034】図15、16は第2の実施の形態を示して
おり、この弾性クローラ11Bには2種類の芯金1B、
1Cがクローラ周方向交互に埋設されており、各芯金1
B、1Cは、4つの突起(ガイド突起)6、7、8、3
8を芯金本体2から突出しており、頂部6Aが起立部6
Bから前後方向に突出した前後方向に長い内突起6と同
側に長い外突起7が形成され、それらと係合部3を挟ん
だ反対側に短い内突起38と短い外突起8とが形成され
ている。このクローラ11Bは、車輪に巻き掛けたとき
に生じる歪みからのクラックを抑制でき、傾斜路面等を
走行中であっても、本機との相対的な振動による上下振
動を低減、抑制できるようになっている。
【0035】前記芯金1Bの前面には係合部3の右側に
前横規制突起27が、後面には係合部3の左側に後横規
制突起28がそれぞれ形成されており、前記芯金1Cの
前面には係合部3の左側に前横規制突起27が、後面に
は係合部3の右側に後横規制突起28がそれぞれ形成さ
れている。芯金1Bの横規制突起27、28の左右間隔
は、芯金1Cの横規制突起27、28のそれよりも広く
設定されていて、芯金1B、1Cをクローラ周方向に隣
接配置した状態で、芯金1Bの右前横規制突起27が、
芯金1Cの右後横規制突起28と対向して、芯金1Bの
左移動及び芯金1Cの右移動を規制し、芯金1Bの左後
横規制突起28が、芯金1Cの右前横規制突起27と対
向して、芯金1Bの右移動及び芯金1Cの左移動を規制
する。
【0036】前記芯金1B及び1Cの長い内突起6は、
それぞれ後横規制突起28と左右方向においてオーバラ
ップしており、前記第1の実施の形態と略同様に、長い
内突起6の起立部6Bの後側でかつ頂部6Aの突出側の
下側にヒレ部9が形成されており、ヒレ部9の下縁と横
規制突起28との間に前後方向の溝10が形成されてい
る。隣接する横規制突起27、28の左右方向のずれ動
きを少なくするためには、互いに干渉する横規制突起2
7、28間の隙間を、通常3mm程度とするものを、
1.5〜2mm程度に小さくすると脱輪し難くなってよ
いが、各芯金の前後面に左右横規制突起を設けると、屈
曲剛性が過剰になる可能性がある。
【0037】前記横規制突起27、28隙間を狭くしな
がら屈曲剛性の過剰を抑制するには、芯金の前後面の横
規制突起27、28を左右一方にのみ形成することによ
り可能となる。この場合、図15に示すように、前後方
向千鳥状に配列されていて前後2本の芯金1B、1Cに
跨るラグ25を、横規制突起27、28を設けていない
側に対応させることにより、屈曲剛性をより小さくする
ことが可能になる。しかしながら、図17に示すよう
に、前後2本の芯金1B、1Cに跨るラグ25を、横規
制突起27、28に対応させて配置すると、横規制突起
27、28の接地側のゴム肉厚を厚くできるようにな
り、これにより、クローラ11が石に乗り上げたとき等
に、石と横規制突起27、28とで挟まれてピンチ状態
になってカット、亀裂が発生するのを減少させることが
できる。
【0038】尚、本発明は前記実施形態、変形例に限定
されるものではなく、種々変形することができる。例え
ば、各要素の組み合わせを適宜変更したり、弾性クロー
ラ11を履き換え用でない専用物にしたり、突起6、
7、8を相互に又は芯金本体2に対して前後方向にずら
したりしてもよい。実施形態において、クローラ装置2
0は、第1踏面P1を從動輪22が走行し、第2踏面P
2を転動輪23が走行するのが一般的であるが、第1踏
面P1を從動輪22及び転動輪23が走行することでも
よく、また、從動輪22及び転動輪23の両方を第2踏
面P2で走行させ、内ガイド部4を脱輪防止突起として
機能させてもよく、その場合は、長い内突起6及び弾性
突起26は上面を山形形状にしておいてもよい。
【0039】さらに、前後横規制突起27、28の左右
間隔を同一にし、かつ左右前横規制突起27を左右方向
の一方にずらし、左右後横規制突起28を左右方向の他
方にずらして、1種類の芯金1を左右反転して前後に配
置するようにしてもよい。
【0040】
【発明の効果】以上詳述した本発明芯金及び弾性クロー
ラによれば、隣接される芯金1のガイド突起6間に石等
が入っても、その石をヒレ部9で排除することができ、
しかも溝10でヒレ部9の下側を左右に連通しておくこ
とができ、弾性材料製のクローラ本体12に埋設したと
きに、ガイド突起6を覆う弾性材料のクラックの発生・
成長を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明クローラ用芯金の第1実施形態を示すク
ローラ内周面側から見た平面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】図1の正面図である。
【図4】芯金の斜視図である。
【図5】弾性クローラの実施形態を示す内周面側から見
た平面図である。
【図6】図5のX−X線断面図である。
【図7】弾性クローラの一部断面側面図である。
【図8】同底面図である。
【図9】同斜視説明図である。
【図10】芯金の第1変形例を示す断面側面図である。
【図11】芯金の第2変形例を示す平面図である。
【図12】芯金の第3変形例を示す断面側面図である。
【図13】芯金の第4変形例を示す断面側面図である。
【図14】芯金の突起の変形例を示す斜視図である。
【図15】第2実施形態を示す断面説明図である。
【図16】同断面正面図である。
【図17】第2実施形態のラグ配置の変形例を示す断面
説明図である。
【図18】クローラ装置を示す側面図である。
【符号の説明】
1 芯金 2 芯金本体 3 係合部 4 内ガイド部 5 外ガイド部 6 長い内突起(ガイド突起) 6A 頂部 6B 起立部 9 ヒレ部 10 溝 11 弾性クローラ 12 クローラ本体 24 抗張体 27 前横規制突起 28 後横規制突起

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右方向に長い芯金本体に、左右方向中
    途部の駆動輪用係合部と、この係合部の左右少なくとも
    一方で、上面側に起立していて前後方向少なくとも一方
    に長く突出した頂部を有するガイド突起と、芯金本体前
    後面から突出している横規制突起とを形成し、 前記ガイド突起を横規制突起と左右方向においてオーバ
    ラップさせ、ガイド突起の起立部の前後側でかつ頂部の
    突出側の下側にヒレ部を形成すると共に、ヒレ部の下縁
    と横規制突起との間に前後方向の溝を形成していること
    を特徴とするクローラ用芯金。
  2. 【請求項2】 前記ヒレ部をガイド突起の起立部と略同
    一肉厚又は薄肉に形成していることを特徴とする請求項
    1に記載のクローラ用芯金。
  3. 【請求項3】 前記ヒレ部をガイド突起側から端縁側へ
    次第に薄肉に形成していることを特徴とする請求項1に
    記載のクローラ用芯金。
  4. 【請求項4】 前記ヒレ部の前後方向の突出縁と下縁と
    のコーナ部の面取りR1を2mm以上に形成しているこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のクロー
    ラ用芯金。
  5. 【請求項5】 前記溝の上下寸法を横規制突起の上下寸
    法の1.2倍以下に設定していることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかに記載のクローラ用芯金。
  6. 【請求項6】 前記請求項1〜5のいずれかに記載の芯
    金を、弾性材料製クローラ本体に前後方向に間隔をおい
    て多数埋設し、芯金本体前後面から突出している横規制
    突起で隣接する芯金の横規制突起の左右方向のずれ動き
    を規制し、 前記クローラ本体の形成材料で芯金本体と横規制突起と
    を被覆し、かつ前記溝に充填すると共にガイド突起の少
    なくとも起立部を被覆していることを特徴とする弾性ク
    ローラ。
  7. 【請求項7】 弾性材料製クローラ本体に左右方向に長
    い芯金を前後方向に間隔をおいて多数埋設し、前記クロ
    ーラ本体の左右方向中途部に係合部を、この係合部の左
    右側方に車輪案内用のガイド部をそれぞれ形成し、前記
    左右ガイド部の少なくとも一方を、芯金の芯金本体の上
    面側に起立していて前後方向少なくとも一方に長く突出
    した頂部を有するガイド突起で形成し、前記芯金本体の
    前後面から隣接する芯金の左右方向ずれ動きを規制する
    横規制突起を突設し、 前記ガイド突起を横規制突起に左右方向においてオーバ
    ラップさせ、ガイド突起の起立部の前後側でかつ頂部の
    突出側の下側にヒレ部を形成すると共に、ヒレ部の下縁
    と横規制突起との間に前後方向の溝を形成し、 前記クローラ本体の成形材料で芯金本体と横規制突起と
    を被覆し、かつ前記溝を充填すると共にガイド突起の少
    なくとも起立部を被覆していることを特徴とする弾性ク
    ローラ。
  8. 【請求項8】 前記クローラ本体内に、係合部の左右両
    側の芯金本体の下側にクローラ周方向の抗張体を埋設
    し、この抗張体を横規制突起と左右方向においてオーバ
    ラップさせていることを特徴とする請求項6又は7に記
    載の弾性クローラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006151347A (ja) * 2004-11-28 2006-06-15 Bridgestone Corp ゴムクローラ
CN112660259A (zh) * 2020-11-17 2021-04-16 崔镕宰 弹性履带

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