JP2000284456A - 熱現像装置 - Google Patents

熱現像装置

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JP2000284456A
JP2000284456A JP11093594A JP9359499A JP2000284456A JP 2000284456 A JP2000284456 A JP 2000284456A JP 11093594 A JP11093594 A JP 11093594A JP 9359499 A JP9359499 A JP 9359499A JP 2000284456 A JP2000284456 A JP 2000284456A
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俊孝 阿賀野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱現像温度や熱現像時間を精密に管理しなく
とも、安定した濃度が得られる熱現像装置を提供し、装
置の大型化や装置コストの増大を招くことなく、画像ム
ラの抑制を図る。 【解決手段】 像様露光で潜像を形成した後の感材A
を、加熱によって現像する熱現像装置1において、熱現
像温度の上昇とともに現像進行を抑制する抑制剤を、感
材Aに含有させる。熱現像装置1は、ΔDを濃度変化
量、ΔTを温度変化量としたとき、|ΔD/ΔT|≦
0.15となる現像温度で感材Aを熱現像する。また、
熱現像装置1は、Δtを時間変化量としたとき、|ΔD
/Δt|≦0.1となる現像時間で感材Aを熱現像する
ものであってもよい。更に、熱現像装置1は、|ΔD/
ΔT|=0となる現像温度、又は|ΔD/Δt|=0と
なる現像時間で感材Aを熱現像するものであってもよ
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、露光により潜像を
形成した乾式の感光材料を加熱現像する熱現像装置に関
し、特に、現像進行を抑制する抑制剤が含有された熱現
像感光材料を用いる熱現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、デジタルラジオグラフィーシステ
ム、CT、MR等の医療用の画像記録装置では、銀塩写
真式感光材料に撮影又は記録後、湿式処理して画像を得
るウェットシステムが用いられている。これに対し、近
年、湿式処理を行わないドライシステムによる熱現像装
置が注目されている。
【0003】この熱現像装置では熱現像感光材料が用い
られる。熱現像装置は、この熱現像感光材料に像様露光
で潜像を形成し、その後、熱現像部において熱現像感光
材料を加熱手段にて熱現像し、画像が形成された熱現像
感光材料を装置外に排出する。
【0004】このようなドライシステムによる熱現像装
置は、湿式処理に比べて短時間の内に画像形成ができる
ばかりでなく、湿式処理における廃液処理の問題を解消
することができ、今後その需要の高まることが充分に予
想される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のドライシステム
による熱現像装置において、熱現像感光材料の熱現像時
における濃度は、熱現像温度の上昇や熱現像時間の増加
と共に上昇する。従って、安定した濃度を得るには、熱
現像温度と、実質的に現像が開始されて終了するまでの
時間(実質熱現像時間)を精密に管理する必要がある。
また、実質熱現像時間は、熱現像感光材料の温度立ち上
がり時の温度バラツキや、冷却時の温度バラツキ等の影
響を受け増減する。これらの要求や、影響回避を可能に
する対策として、例えば安定化した非常に大きな蓄熱体
を加熱手段として備えた装置構成とすることが考えられ
る。しかしながら、このような蓄熱体を備えて熱現像装
置を構成すれば、装置全体が大型化すると共に、装置コ
ストが高価となる。一方、熱現像温度や熱現像時間の精
密な管理を怠れば、安定した濃度が得られず、画像ムラ
が生じるといった問題があった。本発明は上記状況に鑑
みてなされたもので、熱現像温度や熱現像時間を精密に
管理しなくとも、安定した濃度が得られる熱現像装置を
提供し、装置の大型化や装置コストの増大を招くことな
く、画像ムラの抑制を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る請求項1記載の熱現像装置は、像様露光
で潜像を形成した後の熱現像感光材料を、加熱によって
現像する熱現像装置において、熱現像温度の上昇と共に
現像進行を抑制する抑制剤が前記熱現像感光材料に含有
され、ΔDが濃度変化量、ΔTが熱現像温度変化量であ
るとき、|ΔD/ΔT|≦0.15となる現像温度で前
記熱現像感光材料を熱現像することを特徴とする。
【0007】この熱現像装置では、熱現像温度の上昇と
共に現像進行を抑制する抑制剤が熱現像感光材料に含有
され、現像時間一定の時、ある現像温度以上で、温度上
昇に従って|ΔD/ΔT|が所定の値(0.15)より
小さくなる。この温度範囲でこの熱現像感光材料を熱現
像することにより、現像温度を精密に管理しなくとも安
定な濃度が得られるようになる。
【0008】請求項2記載の熱現像装置は、像様露光で
潜像を形成した後の熱現像感光材料を、加熱によって現
像する熱現像装置において、熱現像温度の上昇と共に現
像進行を抑制する抑制剤が前記熱現像感光材料に含有さ
れ、ΔDが濃度変化量、ΔTが熱現像温度変化量である
とき、|ΔD/ΔT|≦0.1となる現像温度で前記熱
現像感光材料を熱現像することを特徴とする。
【0009】この熱現像装置では、熱現像温度の上昇と
共に現像進行を抑制する抑制剤が熱現像感光材料に含有
され、現像時間一定の時、ある現像温度以上で、温度上
昇に従って|ΔD/ΔT|が所定の値(0.1)以下と
なる。この温度範囲でこの熱現像感光材料を熱現像する
ことにより、現像温度を精密に管理しなくとも安定な濃
度が得られるようになる。
【0010】請求項3記載の熱現像装置は、像様露光で
潜像を形成した後の熱現像感光材料を、加熱によって現
像する熱現像装置において、熱現像温度の上昇と共に現
像進行を抑制する抑制剤が前記熱現像感光材料に含有さ
れ、ΔDが濃度変化量、ΔTが温度変化量であるとき、
|ΔD/ΔT|=0となる現像温度で前記熱現像感光材
料を熱現像することを特徴とする。
【0011】この熱現像装置では、熱現像温度の上昇と
共に現像進行を抑制する抑制剤が熱現像感光材料に含有
され、現像時間一定の時、ある現像温度以上で、|ΔD
/ΔT|がゼロになる。この現像温度でこの熱現像感光
材料を熱現像することにより、所定の濃度以上に現像が
進行することがなくなり、現像温度を精密に管理しなく
とも安定な濃度が得られるようになる。
【0012】請求項4記載の熱現像装置は、像様露光で
潜像を形成した後の熱現像感光材料を、加熱によって現
像する熱現像装置において、実質熱現像時間の増加と共
に現像進行を抑制する抑制剤が前記熱現像感光材料に含
有され、ΔDが濃度変化量、Δtが時間変化量であると
き、|ΔD/Δt|≦0.1となる現像時間で前記熱現
像感光材料を熱現像することを特徴とする。
【0013】この熱現像装置では、熱現像温度の上昇と
共に現像進行を抑制する抑制剤が熱現像感光材料に含有
され、現像温度一定の時、ある現像時間以上で、時間増
大に従って|ΔD/Δt|が所定の値(0.1)以下と
なる。この現像時間範囲で熱現像感光材料を熱現像する
ことにより、現像時間を精密に管理しなくとも安定な濃
度が得られるようになる。
【0014】請求項5記載の熱現像装置は、像様露光で
潜像を形成した後の熱現像感光材料を、加熱によって現
像する熱現像装置において、実質熱現像時間の増加と共
に現像進行を抑制する抑制剤が前記熱現像感光材料に含
有され、ΔDが濃度変化量、Δtが時間変化量であると
き、|ΔD/Δt|≦0.07となる現像時間で前記熱
現像感光材料を熱現像することを特徴とする。
【0015】この熱現像装置では、熱現像温度の上昇と
共に現像進行を抑制する抑制剤が熱現像感光材料に含有
され、現像温度一定の時、ある現像時間以上で、時間増
大に従って|ΔD/Δt|が所定の値(0.07)以下
となる。この現像時間範囲で熱現像感光材料を熱現像す
ることにより、現像時間を精密に管理しなくとも安定な
濃度が得られるようになる。
【0016】請求項6記載の熱現像装置は、像様露光で
潜像を形成した後の熱現像感光材料を、加熱によって現
像する熱現像装置において、実質熱現像時間の増加と共
に現像進行を抑制する抑制剤が前記熱現像感光材料に含
有され、ΔDが濃度変化量、Δtが時間変化量であると
き、|ΔD/Δt|=0となる現像時間で前記熱現像感
光材料を熱現像することを特徴とする。
【0017】この熱現像装置では、熱現像温度の上昇と
共に現像進行を抑制する抑制剤が熱現像感光材料に含有
され、現像温度一定の時、ある現像時間以上で、|ΔD
/Δt|がゼロになる。この現像時間で熱現像感光材料
を熱現像することにより、所定の濃度以上に現像が進行
することがなくなり、現像時間を精密に管理しなくとも
安定な濃度が得られるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る熱現像装置の
好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る熱現像装置の実施形態を示す概略構
成図である。本実施形態による熱現像装置1は、熱現像
感光材料(レーザー露光熱現像フィルム等)Aの搬送経
路順に、感材供給部Iと、感材位置決め部IIと、画像露
光部IIIと、熱処理装置IVとを主たる構成要素として構
成される。
【0019】感材供給部Iは、熱現像感光材料Aを一枚
ずつ取り出して、熱現像感光材料Aの搬送方向の下流に
位置する感材位置決め部IIに供給する部分であり、装填
部3及び5と、この各装填部に配置される供給ローラ対
7及び9と、不図示の搬送ローラ対と、搬送ガイドとを
有して構成される。
【0020】装填部3及び5は、熱現像感光材料Aを収
納したマガジン11を所定位置に装填する部位である。
図示の例では、2つの装填部3及び5を有している。マ
ガジン11には、サイズの異なる例えばCTやMRI用
の半切サイズや、FCR(富士コンピューテッドラジオ
グラフィー)用のB4サイズ等の熱現像感光材料Aが装
填される。各装填部3及び5には不図示の感材供給手段
が設けられ、感材供給手段は、吸盤によって熱現像感光
材料Aを吸着保持し、リンク機構等の公知の移動手段で
吸盤を移動することによって熱現像感光材料Aを搬送
し、それぞれの装填部3及び5に配置される供給ローラ
対7及び9に供給する。
【0021】熱現像感光材料Aは、少なくとも1本のレ
ーザビームのような光ビームによって画像を記録(露
光)し、その後熱現像して発色させるもので、現像進行
を抑制する抑制剤を含有している。熱現像感光材料A
は、シート状に加工され、通常、100枚等の所定単位
の積層体(束)とされ、袋体や帯等で包装されてパッケ
ージとされている。なお、この熱現像感光材料Aに関し
ては、後段において更に詳細を説明する。
【0022】供給ローラ対7又は9に供給された装填部
3又は5の熱現像感光材料Aは、搬送ガイドに案内され
つつ搬送ローラ対によって、それぞれ下流の感材位置決
め部IIに搬送される。感材位置決め部IIは、熱現像感光
材料Aを、搬送方向と直交する方向(幅方向)に位置合
わせすることにより、下流の画像露光部IIIにおける主
走査方向の熱現像感光材料Aの位置合わせを行う。
【0023】画像露光部IIIは、光ビーム走査露光によ
って熱現像感光材料Aを像様に露光する部位で、光学ユ
ニット13と副走査搬送手段とを有して構成される。光
学ユニット13は、記録画像に応じて変調した光ビーム
を主走査方向(熱現像感光材料Aの幅方向)に偏向し
て、所定の記録位置に入射する公知の光ビーム走査装置
である。この光学ユニット13には、これ以外にも、光
源から射出された光ビームを整形するコリメータレンズ
やビームエキスパンダ、面倒れ補正光学系、光路調整用
ミラー等、公知の光ビーム走査装置に配置される各種の
部材が必要に応じて配置されている。ここで、記録画像
に応じてパルス幅変調された光ビームは、主走査方向に
偏向されているので、熱現像感光材料Aは光ビームによ
って2次元的に走査露光され、潜像が記録される。
【0024】本発明では光源を直接変調してパルス幅変
調を行う構成であるが、本発明による熱現像装置はこれ
以外にも、パルス数変調を行う装置にも利用可能であ
り、また、パルス変調を行う装置であれば、AOM(音
響工学変調器)等の外部変調器を用いた間接変調の装置
にも利用可能である。更に、アナログ強度変調により画
像記録を行うようにしてもよい。
【0025】このように画像露光部IIIで潜像が形成さ
れた熱現像感光材料Aは、転送部15を経て熱処理装置
IVへ搬送される。熱処理装置IVは、4つに分割されたプ
レートヒータ17a,17b,17c,17dを湾曲し
て形成している。そして、これらのプレートヒータ17
a,17b,17c,17dと、ローラ群18a,18
b,18c,18dを一連の円弧状配置としている。
【0026】更に詳しく述べると、熱処理装置IVは、プ
レートヒータ17a,17b,17c,17dが湾曲し
た凹面を有し、ローラ群18a,18b,18c,18
dがこの凹面に沿って対向配置されている。ローラ群1
8a,18b,18c,18dは、伝熱のため熱現像感
光材料Aを凹面に接触させつつ移動させる(滑らせ
る)。これにより、搬送される熱現像感光材料Aの先端
がプレートヒータ17a,17b,17c,17dに押
しつけられるように搬送され、熱現像感光材料Aの座屈
が防止される。
【0027】熱処理装置IVの下流位置には、冷却部19
が備えられている。熱処理装置IVから排出された熱現像
感光材料Aは、冷却部19内を通過し、熱現像進行温度
以下となり、搬送ローラ対21によりガイドプレート2
3に案内され、排出ローラ対25からトレイ27に集配
される。
【0028】ところで、一般的に熱現像に用いられる熱
現像感光材料Aは、110〜130℃の温度に10〜3
0秒程度保持して、熱現像することが必要になる。従っ
て、この条件内で、一枚の熱現像感光材料面内における
濃度の均一性と、高速連続処理の場合の熱現像感光材料
同士の濃度均一性(一定性)とが大きな課題になる。
【0029】ここで、熱現像感光材料温度の時間変化特
性について説明する。図2は熱現像プロセスにおける典
型的な熱現像感光材料温度の時間変化特性を示す。図
中、領域aは昇温期間、領域bは一定温度期間、領域c
は冷却期間、領域dは実質的な熱現像期間を示す。この
図から分かるように、熱現像は熱現像感光材料の昇温期
間aの終了前からも開始され、冷却期間cとなった後に
僅かな時間経過して終了する。
【0030】次に、熱現像感光材料の熱現像における温
度依存性と時間依存性について説明する。図3は熱現像
感光材料の熱現像温度依存特性を示すグラフ、図4は熱
現像感光材料の熱現像時間依存特性を示すグラフであ
る。一般的な熱現像感光材料の現像濃度Dは、熱現像温
度Tや熱現像時間tが変わると、図3、図4の破線で示
すように直線的に大きく変化するという特性を持ってい
る。従って、上述した実質的な熱現像期間dにおいて、
熱現像温度Tや熱現像時間tが変動すると、大きな濃度
変化が引き起こされる要因となる。
【0031】この実施形態による熱現像装置1に用いら
れる熱現像感光材料Aには、熱現像温度Tや熱現像時間
tが増加するほど(即ち、現像が進行するほど)、現像
を抑制する効果を有する抑制剤が含有されている。従っ
て、この熱現像感光材料Aには、ある領域で、濃度変動
が少なくなる特性を持たせることができる。本実施形態
による熱現像装置1は、この熱現像感光材料Aを、この
ような濃度変動の少ない領域で使用することを特徴とし
ている。
【0032】図3、図4には、一般的な熱現像感光材料
の特性直線(破線)と共に、熱現像感光材料Aの熱現像
温度T、熱現像時間tに対する特性曲線が示されてい
る。ここで、熱現像温度Tや熱現像時間tに対する熱現
像感光材料Aの濃度変動は、ΔDを濃度変化量、ΔTを
温度変化量、Δtを時間変化量としたとき、ΔD/Δ
T、ΔD/Δtで表すことができる。ここで、ΔD/Δ
T、ΔD/Δtは各特性曲線の微分値として得られ、熱
現像感光材料Aにおける濃度変動の少ない領域とは、Δ
D/ΔT、ΔD/Δtの絶対値が小さい領域、即ち、各
特性曲線の微分値がゼロ、或いはゼロに近い領域とな
る。
【0033】このような抑制剤を含有した熱現像感光材
料Aは、その特性として、図3に示すように、現像時間
一定の時、ある現像温度以上で、温度上昇に従ってΔD
/ΔTを小さくできる。更には、ΔD/ΔTがゼロにな
る(図3中のT1)特性も持たせることができる。
【0034】また、図4に示すように、温度一定の時、
ある現像時間以上で、時間増加に従ってΔD/Δtを小
さくできる。更には、ΔD/Δtがゼロになる(図4中
のt1)特性も持たせることができる。
【0035】従って、この熱現像感光材料Aを、ΔD/
ΔT、又はΔD/Δtが小さくなる(理想的にはゼロに
なる)付近の温度、時間で熱現像することにより、現像
温度、現像時間を精密に管理しなくとも安定な濃度が得
られるようになる。特にΔD/ΔT、又はΔD/Δtを
ゼロにすることにより、所定の濃度以上に現像が進行す
ることがなくなり、より安定して現像処理を行うことが
できる。
【0036】ここで、温度変化に対するΔD/ΔTと、
時間変化に対するΔD/Δtの値が具体的にどの程度の
範囲であれば良いかという根拠を以下に説明する。即
ち、温度変化は、熱現像感光材料全体で濃度変化が現れ
ないことを条件に、最大でΔD=±0.15程度が許容
値となる。一方、現状において熱現像装置1自体が実現
可能な温度精度は、ΔT=±1℃である。従って、これ
らを除した値(±0.15/±1)0.15以下である
ことを条件とすることができる。即ち、|ΔD/ΔT|
≦0.15となる温度で熱現像感光材料Aを熱現像する
ことが好ましい。さらに、ΔD=±0.1以下となるこ
とがより好ましく、この場合では、これらを除した値
(±0.1/±1)0.1以下であることを条件とする
ことができ、|ΔD/ΔT|≦0.1となる温度で熱現
像感光材料Aを熱現像することになる。ここで、ΔD/
ΔTを絶対値とした理由は、特性曲線の右下りの傾斜部
分も含まれることを意味する。更には、|ΔD/ΔT|
=0となる温度で熱現像感光材料Aを熱現像することが
好ましい。
【0037】一方、時間変化は、主に熱現像感光材料A
の縦すじムラとして現れる。このムラの許容値は、ΔD
=±0.01と厳しい値である。現状において熱現像装
置1自体が実現可能な時間精度は、±0.1秒である。
従って、これらを除した値(±0.01/±0.1)
0.1より小さいことを条件とすることができる。即
ち、|ΔD/Δt|≦0.1となる現像時間で熱現像感
光材料Aを熱現像することが好ましい。さらに、ΔD=
±0.007以下となることがより好ましく、この場合
では、これらを除した値(±0.007/±0.1)
0.07以下であることを条件とすることができ、|Δ
D/Δt|≦0.07となる現像時間で熱現像感光材料
Aを熱現像することになる。ここで、ΔD/Δtを絶対
値とした理由は上記同様である。更には、|ΔD/Δt
|=0となる現像時間で熱現像感光材料Aを熱現像する
ことが好ましい。
【0038】具体的には、熱現像感光材料Aには、現像
を抑制・制御するため、分光増感効率を向上させるた
め、或いは現像前後の保存性を向上させるため等に、抑
制剤であるメルカプト化合物、ジスルフィド化合物、チ
オン化合物を含有させている。
【0039】このようなメルカプト化合物、ジスルフィ
ド化合物、チオン化合物は、特開平10-62899号の段落番
号0067〜0069、特開平10-186572 号の一般式(I) で表さ
れる化合物及びその具体例として段落番号0033〜0052、
欧州特許公開第0803764A1 号の第20ページ第36〜5
6行に記載されている。中でも以下のメルカプト置換複
素芳香族化合物、2-メルカプトベンズイミダゾール、2-
メルカプト-5- メチルベンゾイミダゾール、2-メルカプ
トベンズオキサゾール、2-メルカプトベンゾチアゾー
ル、2-メルカプト-5- メチルベンズイミダゾール、6-エ
トキシ-2- メルカプトベンゾチアゾール、2,2'- ジチオ
ビス-(ベンゾチアゾール、3-メルカプト-1,2,4- トリア
ゾール、4,5-ジフェニル-2- イミダゾールチオール、2-
メルカプトイミダゾール、1-エチル-2- メルカプトベン
ズイミダゾール、2-メルカプトキノリン、8-メルカプト
プリン、2-メルカプト-4(3H)- キナゾリノン、7-トリフ
ルオロメチル-4- キノリンチオール、2,3,5,6-テトラク
ロロ-4- ピリジンチオール、4-アミノ-6- ヒドロキシ-2
- メルカプトピリミジンモノヒドレート、2-アミノ-5-
メルカプト-1,3,4- チアジアゾール、3-アミノ-5- メル
カプト-1,2,4- トリアゾール、4-ヒドキロシ-2- メルカ
プトピリミジン、2-メルカプトピリミジン、4,6-ジアミ
ノ-2- メルカプトピリミジン、2-メルカプト-4- メチル
ピリミジンヒドロクロリドが好ましく、更に好ましく
は、3-メルカプト-5- フェニル-1,2,4- トリアゾール、
2-メルカプト-4- フェニルオキサゾール、3-メルカプト
-4- フェニル-5- へプチル-1,2,4- トリアゾール等が挙
げられる。
【0040】これらのメルカプト化合物の添加量として
は乳剤層中に銀1 モル当たり0.001〜1.0 モルの範囲が
好ましく、更には、銀の1 モル当たり0.01〜0.3 モルの
範囲であることが好ましい。
【0041】このように、上述の熱現像装置1によれ
ば、熱現像温度や熱現像時間の変動にリニア(図3、図
4中の破線部分)に変化する一般的な熱現像感光材料に
対して、抑制剤を含有させることにより所望の特性を持
たせて現像を抑制・制御可能にした熱現像感光材料Aを
用い、更にこの熱現像感光材料Aを、特性曲線の傾きが
緩やかな部分、即ち、熱現像温度や熱現像時間の変動に
影響されにくい範囲で使用するので、現像温度や現像時
間を精密に管理しなくとも安定な濃度を得ることができ
る。
【0042】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る熱現像装置によれば、熱現像温度の上昇と共に現像進
行を抑制する抑制剤を熱現像感光材料に含有させ、この
熱現像感光材料を、熱現像温度や熱現像時間の変動に影
響されにくい範囲で使用することとしたので、現像温度
や現像時間を精密に管理しなくとも安定な濃度を得るこ
とができる。この結果、装置を大型化せず、且つ装置コ
ストを増大させずに、画像の濃度ムラを抑制することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る熱現像装置の実施形態を示す概略
構成図である。
【図2】熱現像プロセスにおける典型的な熱現像感光材
料温度の時間変化特性を示すグラフである。
【図3】熱現像感光材料の熱現像温度依存特性を示すグ
ラフである。
【図4】熱現像感光材料の熱現像時間依存特性を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1 熱現像装置 A 熱現像感光材料 ΔD 濃度変化量 ΔT 温度変化量 Δt 時間変化量

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像様露光で潜像を形成した後の熱現像感
    光材料を、加熱によって現像する熱現像装置において、 熱現像温度の上昇と共に現像進行を抑制する抑制剤が前
    記熱現像感光材料に含有され、ΔDが濃度変化量、ΔT
    が熱現像温度変化量であるとき、|ΔD/ΔT|≦0.
    15となる現像温度で前記熱現像感光材料を熱現像する
    ことを特徴とする熱現像装置。
  2. 【請求項2】 像様露光で潜像を形成した後の熱現像感
    光材料を、加熱によって現像する熱現像装置において、 熱現像温度の上昇と共に現像進行を抑制する抑制剤が前
    記熱現像感光材料に含有され、ΔDが濃度変化量、ΔT
    が熱現像温度変化量であるとき、|ΔD/ΔT|≦0.
    1となる現像温度で前記熱現像感光材料を熱現像するこ
    とを特徴とする熱現像装置。
  3. 【請求項3】 像様露光で潜像を形成した後の熱現像感
    光材料を、加熱によって現像する熱現像装置において、 熱現像温度の上昇と共に現像進行を抑制する抑制剤が前
    記熱現像感光材料に含有され、ΔDが濃度変化量、ΔT
    が温度変化量であるとき、|ΔD/ΔT|=0となる現
    像温度で前記熱現像感光材料を熱現像することを特徴と
    する熱現像装置。
  4. 【請求項4】 像様露光で潜像を形成した後の熱現像感
    光材料を、加熱によって現像する熱現像装置において、 実質熱現像時間の増加と共に現像進行を抑制する抑制剤
    が前記熱現像感光材料に含有され、ΔDが濃度変化量、
    Δtが時間変化量であるとき、|ΔD/Δt|≦0.1
    となる現像時間で前記熱現像感光材料を熱現像すること
    を特徴とする熱現像装置。
  5. 【請求項5】 像様露光で潜像を形成した後の熱現像感
    光材料を、加熱によって現像する熱現像装置において、 実質熱現像時間の増加と共に現像進行を抑制する抑制剤
    が前記熱現像感光材料に含有され、ΔDが濃度変化量、
    Δtが時間変化量であるとき、|ΔD/Δt|≦0.0
    7となる現像時間で前記熱現像感光材料を熱現像するこ
    とを特徴とする熱現像装置。
  6. 【請求項6】 像様露光で潜像を形成した後の熱現像感
    光材料を、加熱によって現像する熱現像装置において、 実質熱現像時間の増加と共に現像進行を抑制する抑制剤
    が前記熱現像感光材料に含有され、ΔDが濃度変化量、
    Δtが時間変化量であるとき、|ΔD/Δt|=0とな
    る現像時間で前記熱現像感光材料を熱現像することを特
    徴とする熱現像装置。
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