JP2000276850A - 信号処理装置 - Google Patents

信号処理装置

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JP2000276850A
JP2000276850A JP11083321A JP8332199A JP2000276850A JP 2000276850 A JP2000276850 A JP 2000276850A JP 11083321 A JP11083321 A JP 11083321A JP 8332199 A JP8332199 A JP 8332199A JP 2000276850 A JP2000276850 A JP 2000276850A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 再生ないし受信した信号からのデータ検出に
際し、適応等化後の信号から位相誤差を検出してPLL
によりクロック信号を発生すると、PLLと適応等化の
動作が互いに競合し十分な等化ができなくなってしま
う。 【解決手段】 再生信号1は、AD変換器17を経て適
応イコライザ16で適応的に等化される。また、AD変
換器17、適応イコライザ16、位相誤差検出回路9、
位相シフト回路42、DA変換器11、ループフィルタ
12および可変周波数発振回路14でPLL回路を構成
し、クロック信号15は、再生されたデータに位相同期
したクロックとなる。タップ重心検出回路40は、適応
イコライザ16のタップの重心の変化を検出し、その結
果に応じて位相シフト回路42において位相誤差を微少
量だけ適宜シフトさせ、競合による等化特性劣化を防
ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受信された信号も
しくは記録媒体から再生された信号を等化するととも
に、データに同期したクロック信号を発生する信号処理
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタルデータを記録再生する
ハードディスク装置や磁気テープ装置等では、再生され
た信号をパーシャルレスポンス等化し、その後ビタビ復
号器などにより最尤復号することでデータを検出する、
いわゆるPRML(Partial Response Maximum Likelih
ood)方式が用いられる。このPRML方式でデータを
検出するためには、再生された信号を正確にパーシャル
レスポンス等化する波形等化機能、再生されたデータに
正確に同期して信号を標本化するためのクロック信号の
発生機能を備える必要がある。以下に、磁気記録媒体に
記録されたディジタル情報をこのようなPRML方式で
再生する再生装置の信号処理部を従来例として、図面を
参照して説明する。
【0003】図7は、従来のハードディスク装置の再生
信号処理部のブロック図である。図7において、磁気記
録媒体から再生された再生信号1は、アナログイコライ
ザ2においてパーシャルレスポンス等化される。等化さ
れた信号は、AD変換器(ADC)3において再生デー
タに同期したクロック信号15のタイミングで標本化お
よびディジタル化され、標本化信号4となる。
【0004】標本化信号4は適応イコライザ5に入力さ
れる。適応イコライザ5は、記録媒体や再生ヘッドなど
の経時変化などによる特性変化に伴う等化のずれが最小
になるよう、信号の状態に応じて適応的に標本化信号4
を補正し、等化信号6を出力する。等化信号6は、ビタ
ビ復号器7に入力される。ビタビ復号器7は、パーシャ
ルレスポンスによる信号相関からビタビアルゴリズムに
より最尤復号を行い、記録媒体に記録されていたディジ
タル情報を検出して再生データ8として出力する。
【0005】一方、標本化信号4は位相誤差検出回路9
にも入力される。位相誤差検出回路9では、標本化信号
4の標本点での位相誤差を検出し、位相誤差信号10を
出力する。位相誤差信号10は、DA変換器(DAC)
11においてアナログ信号に変換され、ループフィルタ
12において平滑されて発振周波数制御信号13が得ら
れる。発振周波数制御信号13は、可変周波数発振回路
(VCO)14に入力される。可変周波数発振回路14
は発振周波数制御信号13の電圧に応じた周波数で発振
してクロック信号15を出力し、AD変換器3の標本化
のためのクロックとして帰還される。ここで、AD変換
器3、位相誤差検出回路9、DA変換器11、ループフ
ィルタ12、可変周波数発振回路14からなる帰還路は
PLL(Phase Locked Loop)回路を構成しており、ク
ロック信号15は再生されたデータに位相同期したクロ
ックとなる。
【0006】以上の構成および動作により、図7に示し
たハードディスク装置の再生信号処理部は、再生された
信号を正確にパーシャルレスポンス等化する波形等化機
能、および再生されたデータに正確に同期して信号を標
本化するためのクロック信号の発生機能を備え、PRM
L方式によるデータ再生が行える。
【0007】なお、このようなPRML方式による再生
信号の処理の例は、例えば、J.D.Coker他著、"Implemen
tation of PRML in a rigid disk drive"、IEEE Transa
ctions on Magnetics、Vol.27、No.6(1991年11月)に
記載されている。
【0008】ところで、図7に示した従来の再生信号処
理部では、位相誤差検出回路9により検出される位相誤
差は標本化信号4の標本点での位相誤差であったが、適
応イコライザ5の出力である等化信号6から位相誤差を
検出した方が望ましい。これによりビタビ復号器7に入
力される適応等化後の信号の位相誤差が最小になるよう
クロック信号15を発生でき、より正確に再生データに
対する位相同期が行え、PRML方式によるデータ再生
がより低い誤り率で実現できる。また、図7ではパーシ
ャルレスポンス等化の主要部分をアナログイコライザ2
で行う構成であったが、等化の高精度化やLSI化の観
点からはディジタル処理で等化した方が望ましい。これ
らの観点より、再生信号処理部を図8に示す構成で実現
することが考えられる。
【0009】図8は、従来のハードディスク装置の再生
信号処理部の他の構成例である。なお、先の図7と同機
能のブロックおよび信号には、同一符号を付した。
【0010】図8においては、磁気記録媒体から再生さ
れた再生信号1は、AD変換器17において再生データ
に同期したクロック信号15のタイミングで標本化およ
びディジタル化され、標本化信号33となる。標本化信
号33は適応イコライザ16に入力される。
【0011】適応イコライザ16は、記録から適応イコ
ライザ16の出力に至るまでの系のインパルス応答が所
定のパーシャルレスポンス特性となるよう標本化信号3
3を等化する。さらに適応イコライザ16は、記録媒体
や再生ヘッドなどの経時変化などによる特性変化に伴う
等化のずれが最小になるよう信号の状態に応じて適応的
に標本化信号33を等化し、等化信号6を出力する。す
なわち、適応イコライザ16は、先の図7におけるアナ
ログイコライザ2の機能と適応イコライザ5の機能とを
兼ね備えたものである。
【0012】ここで、適応イコライザ16の構成例を図
9に示す。図9の例では、適応イコライザを5タップの
トランスバーサル型フィルタで構成している。標本化信
号33は、それぞれ1データ期間だけ遅延する遅延回路
18、19、20、21により順次遅延される。係数回
路22は、標本化信号33に係数C(-2)を乗じる。また
係数回路23は、遅延回路18の出力に係数C(-1)を乗
じる。同様に、係数回路24は遅延回路19の出力に係
数C(0)を、係数回路25は遅延回路20の出力に係数
C(1)を、係数回路26は遅延回路21の出力に係数C
(2)をそれぞれ乗じて出力する。加算回路27は、係数
回路22〜26の出力の総和を求め、等化信号6として
出力する。
【0013】等化信号6は適応制御回路28にも入力さ
れる。適応制御回路28は、係数回路22に対して係数
C(-2)を表すタップ係数信号29aを出力する。同様に
適応制御回路28は、係数回路23に対して係数C(-1)
を表すタップ係数信号29bを、係数回路24に対して
係数C(0)を表すタップ係数信号29cを、係数回路2
5に対して係数C(1)を表すタップ係数信号29dを、
係数回路26に対して係数C(2)を表すタップ係数信号
29eをそれぞれ出力する。この際、適応制御回路28
は、等化信号6の本来あるべき信号振幅からのずれの自
乗平均誤差が最小になるようそれぞれの係数を適応的に
制御する。このような適応制御の方法は、LMS(Leas
t Mean Square)アルゴリズムとして広く知られている
ので詳細な説明は省略する。
【0014】さて、図8に戻り、適応イコライザ16の
出力である等化信号6は、ビタビ復号器7に入力され
る。ビタビ復号器7は、ビタビアルゴリズムにより最尤
復号を行い、記録媒体に記録されていたディジタル情報
を検出して再生データ8として出力する。
【0015】一方、等化信号6は位相誤差検出回路9に
も入力される。位相誤差検出回路9では、等化信号6の
標本点での位相誤差を検出し、位相誤差信号10を出力
する。位相誤差信号10は、DA変換器11においてア
ナログ信号に変換され、ループフィルタ12において平
滑されて発振周波数制御信号13が得られる。発振周波
数制御信号13は、可変周波数発振回路(VCO)14
に入力される。可変周波数発振回路14は発振周波数制
御信号13の電圧に応じた周波数で発振してクロック信
号15を出力し、AD変換器17の標本化のためのクロ
ックとして帰還される。ここで、AD変換器17、適応
イコライザ16、位相誤差検出回路9、DA変換器1
1、ループフィルタ12、可変周波数発振回路14から
なる帰還路はPLL回路を構成しており、クロック信号
15は再生されたデータに位相同期したクロックとな
る。
【0016】以上に述べた図8の構成では、図7の例と
比べて、等化信号6から位相誤差を検出することでビタ
ビ復号器7に入力される適応等化後の信号の位相誤差が
最小になるようクロック信号15を発生でき、より正確
に位相同期が行える。また、等化をディジタル処理によ
る適応イコライザ16のみで行う構成にしたことで、等
化の高精度化やLSI化が容易となる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に
示した構成では以下に説明する重大な課題がある。
【0018】図8の構成では、クロック信号15を発生
するためのPLL回路は、上記したように、AD変換器
17、適応イコライザ16、位相誤差検出回路9、DA
変換器11、ループフィルタ12、可変周波数発振回路
14からなる帰還路により構成されている。帰還路内に
位置する適応イコライザ16は、各タップの係数を変化
させることで信号位相を変化させる。このため、クロッ
ク信号15の位相を変化させることで等化信号6の標本
点での位相誤差を無くそうとするPLLの動作と、等化
信号6の本来あるべき信号振幅からのずれの自乗平均誤
差が最小になるよう各タップの係数を変化させる適応イ
コライザ16の動作とが互いに競合し、結果的に等化信
号6を劣化させてしまうことがある。
【0019】このような現象の具体的な例を、図10を
用いて説明する。
【0020】図10では、等化信号6の標本点の位相を
横軸とし、これに対する位相誤差検出回路9で検出され
る位相誤差信号10が示す位相誤差の値を直線31とし
て示している。ここで、P1は位相誤差信号10が示す
位相誤差が零となる等化信号6の位相である。すなわ
ち、AD変換器17、適応イコライザ16、位相誤差検
出回路9、DA変換器11、ループフィルタ12、可変
周波数発振回路14からなる帰還路により構成されるP
LLでは、等化信号6の位相がP1になるようフィード
バックがかかりクロック信号15の位相を制御する。
【0021】また、図10には、等化信号6の標本点の
位相に対して、等化信号6の本来あるべき信号振幅から
のずれの自乗平均誤差の変化の様子を曲線32として示
しており、自乗平均誤差が最小となる等化信号6の位相
をP2として示した。この自乗平均誤差は、適応イコラ
イザ16の各タップを制御するための評価関数であり、
適応イコライザ16の各タップはこの自乗平均誤差が最
小となるよう制御される。
【0022】ここで、理想的条件下では、位相誤差が零
となるP1と等化信号6の自乗平均誤差が最小になるP
2とは一致する。しかし実際には、等化信号6に歪みや
雑音が含まれ、また位相誤差検出回路9の位相誤差検出
特性も必ずしも理想的なものではないため、一般には図
10に示したようにP1とP2の間にわずかのずれが生
じる。
【0023】この状態において、今、等化信号6の標本
点の位相がP1にあるものとする。このとき、適応イコ
ライザ16では、等化信号6の自乗平均誤差が小さくな
るように、等化信号6の標本点の位相がP2に近づく方
向に各タップ係数が制御される。すなわち、図9に示し
た適応イコライザ16の構成において、係数回路23の
係数であるC(-1)、係数回路22の係数であるC(-2)の
重み(ここでは絶対値の大きさ)が大きくなり、係数回
路25の係数であるC(1)、係数回路26の係数である
C(2)の重みが小さくなる方向に変化する。その結果、
等化信号6の標本点の位相は図10のP1からP2の方
向に向けて僅かながら変化する。
【0024】すると、直線31で示した位相誤差検出回
路9で検出される位相誤差信号10の値が零からずれる
ため、AD変換器17、適応イコライザ16、位相誤差
検出回路9、DA変換器11、ループフィルタ12、可
変周波数発振回路14からなる帰還路により構成される
PLLの作用により、等化信号6の標本点の位相が再び
P1になるよう、クロック信号15の発振位相が制御さ
れる。
【0025】すると今度は、適応イコライザ16では等
化信号6の標本点の位相がP2に近づく方向に再び各タ
ップ係数が制御され、タップ係数の値はC(-1)、C(-2)
の重みがさらに大きくなり、C(1)、C(2)の重みがさら
に小さくなる方向に変化する。その結果、等化信号6の
標本点の位相は図10のP1からP2の方向に向けて再
び僅かに変化する。
【0026】以下、PLLによるクロック信号15の発
振位相の制御と適応イコライザ16のタップ係数の制御
が同様な動作を繰り返すことにより、適応イコライザ1
6のタップ係数の重みの中心は、係数回路24の係数で
あるC(0)から係数回路23の係数であるC(-1)、係数
回路22の係数であるC(-2)の方向へと、どんどん移動
していく。その結果、適応イコライザ16が係数回路2
2〜26の5タップでは十分な等化をすることができな
くなってしまう。
【0027】以上のように、図8の構成では、クロック
信号15を発生するためのPLLと、適応イコライザ1
6の動作が互いに競合し、その結果、適応イコライザ1
6のタップ係数の重みの中心がどんどん移動していって
しまい、やがて十分な等化を施すことができなくなって
しまうという重大な課題がある。
【0028】そこで、本発明の目的は、適応等化後の信
号から位相誤差を検出してクロック信号を発生すること
で正確な位相同期を実現するとともに、位相同期処理と
適応等化処理の競合により等化特性が劣化してしまうこ
とのない信号処理装置を提供することである。
【0029】また本発明の他の目的は、標本化前にアナ
ログ処理による等化は必要とせず、等化をディジタル処
理のみで行うことを可能にし、等化の高精度化やLSI
化が容易な信号処理装置を提供することである。
【0030】
【課題を解決するための手段】この目的のために本発明
の信号処理装置は、入力信号をクロック信号で標本化す
る標本化手段と、前記標本化手段により標本化された信
号を適応的に等化する複数のタップ係数を備えた適応ト
ランスバーサル型フィルタ手段と、前記適応トランスバ
ーサル型フィルタ手段の出力信号から位相誤差を検出す
る位相誤差検出手段と、前記適応トランスバーサル型フ
ィルタ手段の複数のタップ係数からタップ重心を検出す
るタップ重心検出手段と、前記位相誤差検出手段の出力
に前記タップ重心検出手段の出力に応じて値を加算する
位相シフト手段と、前記位相シフト手段の出力を平滑す
るループフィルタ手段と、前記ループフィルタ手段の出
力により発振周波数を可変して前記クロック信号を発生
する発振手段とを備えたものである。これにより、正確
な位相同期を実現するとともに、位相同期処理と適応等
化処理の競合により等化特性が劣化してしまうこともな
い。また、等化の高精度化やLSI化が容易である。
【0031】また、本発明の他の構成による信号処理装
置は、入力信号を等化する可変トランスバーサル型フィ
ルタ手段と、前記可変トランスバーサル型フィルタ手段
の出力信号をクロック信号で標本化する標本化手段と、
前記標本化手段の出力信号に応じて前記可変トランスバ
ーサル型フィルタ手段の複数のタップ係数を制御する適
応制御手段と、前記標本化手段の出力信号から位相誤差
を検出する位相誤差検出手段と、前記可変トランスバー
サル型フィルタ手段の複数のタップ係数からタップ重心
を検出するタップ重心検出手段と、前記位相誤差検出手
段の出力に前記タップ重心検出手段の出力に応じて値を
加算する位相シフト手段と、前記位相シフト手段の出力
を平滑するループフィルタ手段と、前記ループフィルタ
手段の出力により発振周波数を可変して前記クロック信
号を発生する発振手段とを備えたものである。この構成
では、正確な位相同期を実現するとともに位相同期処理
と適応等化処理の競合により等化特性が劣化してしまう
ことがないという効果に加え、PLLループ内の遅延時
間が短くできるため位相同期過程の応答をより早くする
ことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0033】(実施の形態1)本発明の実施の形態1に
よる信号処理装置のブロック図を図1に示す。なお、先
に図8に示した従来例と同一構成で同一機能のブロック
および同一機能の信号には同じ符号を付した。
【0034】図1の実施の形態1は、標本化手段として
のAD変換器(ADC)17、適応トランスバーサル型
フィルタ手段としての適応イコライザ16、位相誤差検
出手段としての位相誤差検出回路9、タップ重心検出手
段としてのタップ重心検出回路40、位相シフト手段と
しての位相シフト回路42、ループフィルタ手段として
のループフィルタ12、発振手段としての可変周波数発
振回路(VCO)14を含む構成である。
【0035】この本実施の形態と図8に示した従来例と
異なる点は、タップ重心検出回路40および位相シフト
回路42が新たに加わっている点である。
【0036】図1において、磁気記録媒体から再生され
た再生信号1は、AD変換器17において再生データに
同期したクロック信号15のタイミングで標本化および
ディジタル化され、標本化信号33となる。標本化信号
33は適応イコライザ16に入力される。適応イコライ
ザ16は、記録から適応イコライザ16の出力に至るま
での系のインパルス応答が所定のパーシャルレスポンス
特性となるよう等化する。さらに適応イコライザ16
は、記録媒体や再生ヘッドなどの経時変化などによる特
性変化に伴う等化のずれが最小になるよう信号の状態に
応じて適応的に標本化信号33を等化し、等化信号6を
出力する。なお、適応イコライザ16の構成は図9に示
したものと同一である。等化信号6は、ビタビ復号器7
に入力される。ビタビ復号器7は、ビタビアルゴリズム
により最尤復号を行い、記録媒体に記録されていたディ
ジタル情報を検出して再生データ8として出力する。
【0037】ここでタップ重心検出回路40について説
明する。
【0038】タップ重心検出回路40には、図9に詳細
な構成を示した適応イコライザ16の5つのタップ係数
信号のうち、中心のタップ係数であるC(0)を表すタッ
プ係数信号29cを除いた4つのタップ係数信号が入力
される。すなわち、タップ係数C(-2)を表すタップ係数
信号29a、C(-1)を表すタップ係数信号29b、C
(1)を表すタップ係数信号29d、C(2)を表すタップ係
数信号29eが入力される。このタップ重心検出回路4
0の構成を図2に示す。
【0039】図2において、タップ係数信号29a、2
9b、29dおよび29eは、それぞれ絶対値回路46
a、46b、46dおよび46eに入力されて絶対値が
求められる。さらに、絶対値回路46aの出力は係数回
路47aにおいて(−2)倍されて加算回路48に入力
される。また、絶対値回路46bの出力は係数回路47
bにおいて(−1)倍され、絶対値回路46eの出力は
係数回路47eにおいて2倍され、それぞれ加算回路4
8に入力される。また、絶対値回路46dの出力も加算
回路48に入力される。加算回路48では4つの入力信
号を加算し、その結果を信号49として出力する。その
結果、信号49は、2|C(2)|+|C(1)|−|C(-1)|−2
|C(-2)|を表す信号となる。
【0040】このため信号49は、タップ係数C(1)や
C(2)の絶対値がC(-1)やC(-2)の絶対値よりも大きく
なると正の値となり、そのバランスの崩れ方に比例して
大きな値となる。逆に、タップ係数C(-1)やC(-2)の絶
対値がC(1)やC(2)の絶対値よりも大きくなると信号4
9は負の値となり、そのバランスの崩れ方に比例してそ
の絶対値が大きくなる。すなわち、信号49は適応イコ
ライザ16の5つのタップ係数の重心が、中心となるタ
ップ係数C(0)の位置からずれている程度を表すもので
ある。
【0041】信号49は判別回路50に入力される。判
別回路50では、予め定めた正の所定の値をRとしたと
き、信号49の値が−Rよりも小さいときには符号「−
1」をタップ重心信号41として出力し、信号49の値
がRよりも大きいときには符号「+1」をタップ重心信
号41として出力し、信号49の値が−RからRまでの
範囲内にある場合には符号「0」をタップ重心信号41
として出力する。すなわちタップ重心信号41は、適応
イコライザ16の5つのタップ係数の重心が中心となる
タップ係数C(0)の位置からC(-2)、C(-1)の方向に所
定量以上ずれている場合には符号「−1」、タップ係数
の重心が中心となるタップ係数C(0)の位置からC(2)、
C(1)の方向に所定量以上ずれている場合には符号「+
1」、タップ係数の重心のタップ係数C(0)の位置から
のずれが所定量以内の場合には「0」となる。
【0042】さて再び図1において、等化信号6は位相
誤差検出回路9にも入力される。位相誤差検出回路9で
は、等化信号6の標本点での位相誤差を検出し、位相誤
差信号10を出力する。位相誤差信号10は、位相シフ
ト回路42に入力される。また位相シフト回路42に
は、タップ重心信号41も入力されている。
【0043】この位相シフト回路42の構成を図3に示
す。図3に示すように、位相シフト回路42は、選択回
路51と加算回路52とから構成されている。選択回路
51はタップ重心信号41により制御され、タップ重心
信号41が符号「−1」の場合には+Δ(Δは正の微少
な値)を選択し、タップ重心信号41が符号「0」の場
合には0を選択し、タップ重心信号41が符号「+1」
の場合には−Δを選択して出力する。加算回路52は、
位相誤差信号10と選択回路51の出力とを加算し、そ
の結果をシフト位相誤差信号43として出力する。
【0044】図1に戻り、シフト位相誤差信号43はD
A変換器11においてアナログ信号に変換され、ループ
フィルタ12において平滑されて発振周波数制御信号1
3が得られる。発振周波数制御信号13は、可変周波数
発振回路14に入力される。可変周波数発振回路14は
発振周波数制御信号13の電圧に応じた周波数で発振し
てクロック信号15を出力し、AD変換器17の標本化
のためのクロックとして帰還される。ここで、AD変換
器17、適応イコライザ16、位相誤差検出回路9、位
相シフト回路42、DA変換器11、ループフィルタ1
2、可変周波数発振回路14からなる帰還路はPLL回
路を構成しており、クロック信号15は再生されたデー
タに位相同期したクロックとなる。
【0045】さてここで、図8に示した従来例では、ク
ロック信号15を発生するためのPLLと、適応イコラ
イザ16の動作が互いに競合し、その結果、適応イコラ
イザ16のタップ係数の重みの中心が大きく移動してし
まい、十分な等化を施すことができなくなってしまうと
いう重大な課題があった。本実施の形態では、タップ重
心検出回路40および位相シフト回路42の動作により
そのような現象が生じない。以下に具体的に説明する。
【0046】図4(a)および(b)は、等化信号6の標本
点の位相を横軸とし、これに対するシフト位相誤差信号
43が示す位相誤差の値を直線55a、55b、55c
として示している。ここで、直線55aはタップ重心信
号41が符号「−1」の場合であり、等化信号6の標本
点の位相がP1−Δのときにシフト位相誤差信号43が
零となる。また、直線55bはタップ重心信号41が符
号「0」の場合であり、等化信号6の標本点の位相がP
1のときにシフト位相誤差信号43が零となる。さら
に、直線55cはタップ重心信号41が符号「+1」の
場合であり、等化信号6の標本点の位相がP1+Δのと
きにシフト位相誤差信号43が零となる。
【0047】したがって、AD変換器17、適応イコラ
イザ16、位相誤差検出回路9、位相シフト回路42、
DA変換器11、ループフィルタ12、可変周波数発振
回路14からなる帰還路により構成されるPLLで位相
ロックする点は、タップ重心信号41が符号「−1」の
場合には等化信号6の位相がP1−Δになる点であり、
タップ重心信号41が符号「0」の場合には等化信号6
の位相がP1になる点であり、タップ重心信号41が符
号「+1」の場合には等化信号6の位相がP1+Δにな
る点である。
【0048】また、図4には、等化信号6の標本点の位
相に対して、等化信号6の本来あるべき信号振幅からの
ずれの自乗平均誤差の変化の様子を曲線32として示し
ており、自乗平均誤差が最小となる等化信号6の位相を
P2として示した。この自乗平均誤差は、適応イコライ
ザ16の各タップを制御するための評価関数であり、適
応イコライザ16の各タップはこの自乗平均誤差が最小
となるよう制御される。ここで、理想的条件下ではP1
とP2とは一致する。しかし前述したように、実際には
P1とP2の間に僅かのずれが生じる。なお、図4(a)
はP2<P1の例であり、図4(b)はP2>P1の例で
ある。
【0049】今、図4(a)に示すようにP2<P1であ
るものとし、適応イコライザ16のタップ係数の重心は
タップ係数C(0)の位置からのずれが所定量以内にあり
タップ重心信号41は符号「0」となっているものとす
る。このとき、シフト位相誤差信号43は直線55bで
示すようになり、PLLの作用により等化信号6の標本
点の位相はP1にあるものとする。
【0050】ここで、適応イコライザ16では、等化信
号6の自乗平均誤差が小さくなるように、等化信号6の
標本点の位相がP2に近づく方向に各タップ係数が制御
される。すなわち、図9に示した適応イコライザ16の
構成において、係数回路23の係数であるC(-1)、係数
回路22の係数であるC(-2)の重み(絶対値の大きさ)
が大きくなり、係数回路25の係数であるC(1)、係数
回路26の係数であるC(2)の重みが小さくなる方向に
変化する。その結果、等化信号6の標本点の位相は図4
(a)のP1からP2の方向に向けて僅かながら変化す
る。
【0051】すると、直線55bで示したシフト位相誤
差信号43の値が零からずれるため、PLLの作用によ
り等化信号6の標本点の位相が再びP1になるよう、ク
ロック信号15の発振位相が制御される。
【0052】すると、適応イコライザ16では等化信号
6の標本点の位相がP2に近づく方向に再び各タップ係
数が制御され、タップ係数の値はC(-1)、C(-2)の重み
がさらに大きくなり、C(1)、C(2)の重みがさらに小さ
くなる方向に変化する。その結果、等化信号6の標本点
の位相は図10のP1からP2の方向に向けて再び僅か
に変化する。
【0053】以下、PLLによるクロック信号15の発
振位相の制御と適応イコライザ16のタップ係数の制御
が同様な動作を繰り返すことにより、適応イコライザ1
6のタップ係数の重みの中心は、係数回路24の係数で
あるC(0)から係数回路23の係数であるC(-1)、係数
回路22の係数であるC(-2)の方向へと移動していく。
【0054】ここで、適応イコライザ16のタップ係数
の重みの中心が移動していくと、やがてタップ重心検出
回路40において、これが検出され、タップ重心信号4
1は符号「0」から符号「−1」に変化する。その結
果、前述した位相シフト回路42の動作により、シフト
位相誤差信号43の特性は図4(a)の直線55bから直
線55aに切り替わる。これにより、これまで等化信号
6の標本点の位相をP1になるよう制御していたPLL
は、今度は等化信号6の標本点の位相がP1−Δになる
ようクロック信号15の位相を制御する。
【0055】PLLの作用により等化信号6の標本点の
位相がP1−Δになると、適応イコライザ16では等化
信号6の標本点の位相がP1−ΔからP2に近づく方向
に各タップ係数が制御される。このとき、タップ係数の
値は、これまでとは逆にC(-1)、C(-2)の重みが小さく
なり、C(1)、C(2)の重みが大きくなる方向に変化す
る。その結果、タップ係数の重みの中心のずれが再び所
定の範囲以内に戻り、タップ重心検出回路40において
これが検出されタップ重心信号41は符号「−1」から
再び符号「0」に変化する。
【0056】すると、等化信号6の標本点の位相はPL
Lの作用により再びP1になり、適応イコライザ16の
タップ係数の重みの中心は、再びC(-1)、C(-2)の方向
へと移動していく。その結果、タップ重心信号41は再
び符号「0」から符号「−1」に変化する。
【0057】すると、また再び等化信号6の標本点の位
相はPLLの作用によりP1−Δとなり、今度は適応イ
コライザ16では等化信号6の標本点の位相がP1−Δ
からP2に近づく方向に近づくよう、タップ係数の値は
C(-1)、C(-2)の重みが小さくなり、C(1)、C(2)の重
みが大きくなる方向に変化する。
【0058】以下、同様の動作の繰り返しとなる。すな
わち、適応イコライザ16のタップ係数の重みの中心
は、タップ重心信号41が符号「0」と符号「−1」に
なる前後を行き来し、それ以上にタップ係数の重みの中
心がずれることはない。したがって、図8に示した従来
例のように、適応イコライザ16のタップ係数の重みの
中心が大きく移動してしまうことはなく、十分な等化を
施すことができる。
【0059】一方、図4(b)のようにP2>P1の場合
には、上記の説明から類推できるように、適応イコライ
ザ16のタップ係数の重みの中心は、タップ重心信号4
1が符号「0」と符号「+1」になる前後を行き来し、
それ以上にタップ係数の重みの中心がずれることはな
い。したがって、この場合においても、図8に示した従
来例のように適応イコライザ16のタップ係数の重みの
中心が大きく移動してしまうことはなく、十分な等化を
施すことができる。
【0060】なお、クロック信号15がロックする位相
は、等化信号6の標本点においてP1とP1−Δ、ある
いはP1とP1+Δの間で振動する。しかし、Δの大き
さはごく微少であるため、ビタビ復号器7におけるデー
タ検出に悪影響を及ぼすことはない。
【0061】以上のように本実施の形態では、適応イコ
ライザ16のタップ係数の重みの中心は必ず所定の範囲
内に収まり、その範囲を越えてタップ係数の重みの中心
がずれて十分な等化を施すことができなくなることはな
い。また、適応等化後の信号から位相誤差を検出してク
ロック信号を発生するため、図7に示した従来例に比べ
て正確な位相同期が実現できる。さらに、標本化前にア
ナログ処理による等化は必要とせず、等化をディジタル
処理のみで行う構成のため、等化の高精度化やLSI化
が容易である。
【0062】なお、本実施の形態では適応イコライザを
5タップの構成としたが、本発明はこれに限られるもの
ではなく、より多くのタップ数、あるいはより少ないタ
ップ数のトランスバーサル型フィルタで構成しても良
い。また、本実施の形態では磁気記録媒体から再生され
た信号を扱うものとして説明したが、他の記録媒体から
の再生信号、あるいは伝送路から受信した信号にも適用
できる。さらに、本実施の形態では信号をパーシャルレ
スポンス等化するものとして説明したが、本発明はこれ
に限られるものではなく、任意の等化特性に適用でき
る。
【0063】(実施の形態2)次に、本発明の信号処理
装置の実施の形態2について説明する。図5は、本発明
の実施の形態2による信号処理装置のブロック図であ
る。なお、先に図1に示した実施の形態1と同一構成で
同一機能のブロックおよび同一機能の信号には、同じ符
号を付した。この実施の形態2が、先の実施の形態1と
異なる点は、適応フィルタのトランスバーサルフィルタ
部をAD変換前にアナログ処理の形態で施すようにした
点である。なお、トランスバーサルフィルタ部の各タッ
プの適応制御は、AD変換後の信号に基づいて行う。以
下に、構成および動作について説明する。
【0064】図5に示す本実施の形態は、可変トランス
バーサル型フィルタ手段としての可変フィルタ60、標
本化手段としてのAD変換器17、適応制御手段として
の適応制御回路63、位相誤差検出手段としての位相誤
差検出回路9、タップ重心検出手段としてのタップ重心
検出回路40、位相シフト手段としての位相シフト回路
42、ループフィルタ手段としてのループフィルタ1
2、発振手段としての可変周波数発振回路(VCO)1
4を含む構成である。
【0065】図5において、磁気記録媒体から再生され
た再生信号1は可変フィルタ60に入力され、記録から
可変フィルタ60の出力であるアナログ等化信号64に
至るまでの系のインパルス応答が所定のパーシャルレス
ポンス特性となるよう等化する。この可変フィルタ60
の構成を図6に示す。
【0066】図6の例では、可変フィルタ60を5タッ
プのアナログ処理トランスバーサル型フィルタで構成し
ている。再生信号1は、それぞれ1データ期間だけ遅延
する遅延回路68、69、70、71により順次遅延さ
れる。係数回路72は、再生信号1に係数C(-2)を乗じ
る。また係数回路73は、遅延回路68の出力に係数C
(-1)を乗じる。同様に、係数回路74は遅延回路69の
出力に係数C(0)を、係数回路75は遅延回路70の出
力に係数C(1)を、係数回路76は遅延回路71の出力
に係数C(2)をそれぞれ乗じて出力する。加算回路77
は、係数回路72〜76の出力の総和を求め、アナログ
等化信号64として出力する。なお、係数回路72の係
数値C(-2)は、タップ係数信号61aによって与えられ
る。同様に、係数回路73に対して係数C(-1)をタップ
係数信号61bによって、係数回路74に対して係数C
(0)をタップ係数信号61cによって、係数回路75に
対して係数C(1)をタップ係数信号61dによって、そ
して係数回路76に対して係数C(2)をタップ係数信号
61eによって与える。
【0067】さて図5に戻り、アナログ等化信号64は
可変フィルタ60からAD変換器17に入力される。A
D変換器17では、再生データに同期したクロック信号
15のタイミングで標本化およびディジタル化し、等化
信号6を出力する。等化信号6は、ビタビ復号器7に入
力される。ビタビ復号器7は、ビタビアルゴリズムによ
り最尤復号を行い、記録媒体に記録されていたディジタ
ル情報を検出して再生データ8として出力する。
【0068】また、等化信号6は適応制御回路63に入
力される。適応制御回路63では、等化信号6の本来あ
るべき信号振幅からのずれの自乗平均誤差が最小になる
よう可変フィルタ60の各タップ係数を適応的に制御す
る。このため、タップ係数信号29a、29b、29
c、29d、29eをディジタル信号の形態で出力す
る。タップ係数信号29a、29b、29c、29dお
よび29eは、5チャネルのDA変換器62に入力され
てアナログ信号に変換され、それぞれタップ係数信号6
1a、61b、61c、61dおよび61eとして前述
の可変フィルタ60に帰還される。これにより、可変フ
ィルタ60は、記録媒体や再生ヘッドなどの経時変化な
どによる特性変化に伴う等化のずれが最小になるよう信
号の状態に応じて適応的に再生信号1を等化し、アナロ
グ等化信号64を出力する。また、タップ係数信号29
a、29b、29c、29d、29eのうち中心のタッ
プ係数であるC(0)を表す29cを除いた4つのタップ
係数信号は、タップ重心検出回路40にも入力される。
なお、適応制御回路63での適応制御の方法は、LMS
(Least Mean Square)アルゴリズムとして広く知られ
ているので詳細な説明は省略する。
【0069】さて、等化信号6は、位相誤差検出回路9
にも入力される。位相誤差検出回路9では、等化信号6
の標本点での位相誤差を検出し、位相誤差信号10を出
力する。位相誤差信号10は、位相シフト回路42に入
力される。また位相シフト回路42には、タップ重心信
号41も入力されている。位相シフト回路42から出力
されるシフト位相誤差信号43は、DA変換器11にお
いてアナログ信号に変換され、ループフィルタ12にお
いて平滑されて発振周波数制御信号13が得られる。発
振周波数制御信号13は、可変周波数発振回路14に入
力される。可変周波数発振回路14は発振周波数制御信
号13の電圧に応じた周波数で発振してクロック信号1
5を出力し、AD変換器17の標本化のためのクロック
として帰還される。ここで、AD変換器17、位相誤差
検出回路9、位相シフト回路42、DA変換器11、ル
ープフィルタ12、可変周波数発振回路14からなる帰
還路はPLL回路を構成しており、クロック信号15は
再生されたデータに位相同期したクロックとなる。
【0070】本実施の形態において、タップ重心検出回
路40、位相誤差検出回路9、位相シフト回路42など
の構成および動作は、先に説明した図1の実施の形態1
と全く同じであるので詳細な説明を省略するが、可変フ
ィルタ60のタップ係数の重みの中心は必ず所定の範囲
内に収まり、その範囲を越えてタップ係数の重みの中心
がずれて十分な等化を施すことができなくなることはな
い。また、可変フィルタ60による適応等化後の信号か
ら位相誤差を検出してクロック信号を発生するため、図
7に示した従来例に比べて正確な位相同期が実現でき
る。さらに、AD変換器17、位相誤差検出回路9、位
相シフト回路42、DA変換器11、ループフィルタ1
2、可変周波数発振回路14で構成されるPLL回路の
帰還ループ内にフィルタを含まない構成のため、ループ
内の遅延時間が短くでき、このためPLLの位相同期過
程の応答をより早くすることができるという特徴があ
る。
【0071】なお、本実施の形態では適応フィルタを5
タップの構成としたが、本発明はこれに限られるもので
はなく、より多くのタップ数、あるいはより少ないタッ
プ数のトランスバーサル型フィルタで構成しても良い。
また、本実施の形態では磁気記録媒体から再生された信
号を扱うものとして説明したが、他の記録媒体からの再
生信号、あるいは伝送路から受信した信号にも適用でき
る。さらに、本実施の形態では信号をパーシャルレスポ
ンス等化するものとして説明したが、本発明はこれに限
られるものではなく、任意の等化特性に適用できる。
【0072】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、適応等化
後の信号から位相誤差を検出してクロック信号を発生す
ることで正確な位相同期を実現するとともに、位相同期
処理と適応等化処理の競合により等化特性が劣化してし
まうことがない。また、適応等化をディジタル処理で行
う構成にした場合には、等化の高精度化やLSI化が容
易である。さらに、適応フィルタのトランスバーサルフ
ィルタ部を標本化前に行う構成にした場合には、PLL
のループ内の遅延時間が短くでき、このため位相同期過
程の応答をより早くすることができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による信号処理装置の構
成を示すブロック図
【図2】同信号処理装置におけるタップ重心検出回路の
構成を示すブロック図
【図3】同信号処理装置における位相シフト回路の構成
を示すブロック図
【図4】同信号処理装置の動作を説明する特性図
【図5】本発明の実施の形態2による信号処理装置の構
成を示すブロック図
【図6】同信号処理装置における可変フィルタの構成を
示すブロック図
【図7】第1の従来例としての信号処理装置の構成を示
すブロック図
【図8】第2の従来例としての信号処理装置の構成を示
すブロック図
【図9】本発明の実施の形態1および第2の従来例にお
ける適応イコライザの構成を示すブロック図
【図10】第2の従来例の課題を説明する特性図
【符号の説明】
9 位相誤差検出回路 12 ループフィルタ 14 可変周波数発振回路 16 適応イコライザ 17 AD変換器 40 タップ重心検出回路 42 位相シフト回路 60 可変フィルタ 63 適応制御回路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号をクロック信号で標本化する標
    本化手段と、 前記標本化手段により標本化された信号を適応的に等化
    する複数のタップ係数を備えた適応トランスバーサル型
    フィルタ手段と、 前記適応トランスバーサル型フィルタ手段の出力信号か
    ら位相誤差を検出する位相誤差検出手段と、 前記適応トランスバーサル型フィルタ手段の複数のタッ
    プ係数からタップ重心を検出するタップ重心検出手段
    と、 前記位相誤差検出手段の出力に前記タップ重心検出手段
    の出力に応じて値を加算する位相シフト手段と、 前記位相シフト手段の出力を平滑するループフィルタ手
    段と、 前記ループフィルタ手段の出力により発振周波数を可変
    して前記クロック信号を発生する発振手段とを備えた信
    号処理装置。
  2. 【請求項2】 タップ重心検出手段は、適応トランスバ
    ーサル型フィルタ手段の各タップ係数値の絶対値にタッ
    プごとの所定の重みを乗じて合成する演算手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の信号処理装置。
  3. 【請求項3】 入力信号を等化する可変トランスバーサ
    ル型フィルタ手段と、 前記可変トランスバーサル型フィルタ手段の出力信号を
    クロック信号で標本化する標本化手段と、 前記標本化手段の出力信号に応じて前記可変トランスバ
    ーサル型フィルタ手段の複数のタップ係数を制御する適
    応制御手段と、 前記標本化手段の出力信号から位相誤差を検出する位相
    誤差検出手段と、 前記可変トランスバーサル型フィルタ手段の複数のタッ
    プ係数からタップ重心を検出するタップ重心検出手段
    と、 前記位相誤差検出手段の出力に前記タップ重心検出手段
    の出力に応じて値を加算する位相シフト手段と、 前記位相シフト手段の出力を平滑するループフィルタ手
    段と、 前記ループフィルタ手段の出力により発振周波数を可変
    して前記クロック信号を発生する発振手段とを備えた信
    号処理装置。
  4. 【請求項4】 タップ重心検出手段は、可変トランスバ
    ーサル型フィルタ手段の各タップ係数値の絶対値にタッ
    プごとの所定の重みを乗じて合成する演算手段を備えた
    ことを特徴とする請求項3記載の信号処理装置。
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