JP2000273168A - 芳香族ポリアミド並びにこれを用いたフィルム、シートおよび接着剤 - Google Patents

芳香族ポリアミド並びにこれを用いたフィルム、シートおよび接着剤

Info

Publication number
JP2000273168A
JP2000273168A JP11085655A JP8565599A JP2000273168A JP 2000273168 A JP2000273168 A JP 2000273168A JP 11085655 A JP11085655 A JP 11085655A JP 8565599 A JP8565599 A JP 8565599A JP 2000273168 A JP2000273168 A JP 2000273168A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aromatic
aromatic diamine
film
aromatic polyamide
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11085655A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Suzumura
浩二 鈴村
Yukihiko Yamashita
幸彦 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP11085655A priority Critical patent/JP2000273168A/ja
Publication of JP2000273168A publication Critical patent/JP2000273168A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyamides (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス転移温度(Tg)が高く、有機溶媒に
可溶であることからフィルムへの加工性に優れ、さら
に、密着性、特にガラス、アルミニウムや銅などの金属
に対する密着性に優れた芳香族ポリアミド並びに前記芳
香族ポリアミドからなる、コーティングフィルム、絶縁
フィルム、磁気記憶媒体用ベースフィルム、フレキシブ
ルプリント配線板等に有用なフィルム、シートおよび接
着剤を提供する。 【解決手段】 芳香族ジアミン成分と芳香族ジカルボン
酸成分を重縮合して得られる芳香族ポリアミドであっ
て、芳香族ジアミン成分が、(A)プロトン供与性官能
基を有する芳香族ジアミン類、および(B)プロトン受
容性官能基を有する芳香族ジアミン類を必須成分として
含有する芳香族ポリアミド、並びにこれを用いたフィル
ム、シートおよび接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶解性、耐熱性に
優れ、密着性、特にガラス、アルミニウムや銅などの金
属に対する密着性に優れた芳香族ポリアミド並びにこれ
を用いた芳香族ポリアミドフィルム、シートおよび接着
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリアミド樹脂の中で、最も代表
的なものとしてポリ(パラフェニレンテレフタルアミ
ド)が挙げられる。この樹脂は特に結晶性が高く、難燃
性、耐熱性が優れているのに加え、その剛直な主鎖構造
の為に機械的強度が高いなどの特徴を有している。しか
し問題点として溶融せず、汎用溶媒に難溶であるため、
その加工には硫酸などの特殊な溶媒が使用される。従っ
てフィルム加工には莫大な設備投資が必要となり、得ら
れるフィルムの単価は高くならざるをえない。加えて上
記の方法では中和過程において大量の塩を発生させるた
め、大量の塩がフィルム中に残存する可能性がある。従
ってこのフィルムでは電子材料分野への展開は難しい。
【0003】そこで、芳香族ポリアミド樹脂の耐熱性を
損なうことなく加工性、特に有機溶媒への溶解性を付与
するため、これまでエーテル結合やスルホン結合、カル
ボニル結合を導入した芳香族ジアミン類を用いる、ハロ
ゲンまたはアルキル基で置換された芳香族ジアミン類を
用いる、ハロゲンまたはアルキル基で置換された芳香族
ジカルボン酸類を用いる、ナフタレン骨格を有するジア
ミン類やジカルボン酸類を導入するなどの方法が提案さ
れている。例えば、特開平10−101791号公報に
は主鎖構造にナフタレン環やエーテル結合を導入するこ
とで汎用溶媒に対する溶解性の向上を果たした芳香族ポ
リアミド樹脂が記載されているが、前記樹脂のガラス転
移温度(以下、「Tg」と表す)は240℃程度であり
耐熱性が十分とは言えない。また特開平10−8798
7号公報では主鎖構造にハロゲン置換された芳香族モノ
マーを用いて合成を行い、さらにフィルム状態で架橋さ
せることでフィルム加工性の問題を解決し、さらにフィ
ルムの耐熱性、耐薬品性を向上させているが、原料のコ
ストが非常に高くなり、また一度フィルム化したものは
強固な架橋構造を有しているため、そのフィルムは再溶
解ができず、リサイクル性に乏しいといった問題点を有
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたものであり、ガラス転移温度(Tg)が高
く、有機溶媒に可溶であることからフィルムへの加工性
に優れ、密着性、特にガラス、アルミニウムや銅などの
金属に対する密着性に優れた芳香族ポリアミド並びにこ
の芳香族ポリアミドからなる、コーティングフィルム、
絶縁フィルム、磁気記憶媒体用ベースフィルム、フレキ
シブルプリント配線板等に有用なフィルム、シート、お
よび接着剤を提供するものである。
【0005】本発明者らは、上記課題を解決するために
鋭意研究を重ねた結果、芳香族ポリアミドのモノマー単
位である芳香族ジアミンとしてプロトン供与性官能基を
有する芳香族ジアミン類とプロトン受容性官能基を有す
る芳香族ジアミン類を組合せて用いることにより、Tg
が高く、有機溶媒に可溶であり、さらに、密着性に優れ
た芳香族ポリアミドが得られることを見出し本発明を完
成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、芳香族ジアミ
ン成分と芳香族ジカルボン酸成分を重縮合して得られる
芳香族ポリアミドであって、前記芳香族ジアミン成分
が、(A)プロトン供与性官能基を有する芳香族ジアミ
ン類、および(B)プロトン受容性官能基を有する芳香
族ジアミン類を必須成分として含有する芳香族ポリアミ
ドに関する。
【0007】本発明においては、芳香族ジカルボン酸成
分がイソフタル酸、テレフタル酸およびこれらの誘導体
から選ばれる芳香族ジカルボン酸からなり、芳香族ジア
ミン成分が、(A)芳香族環上にカルボキシル基、スル
ホン酸基および水酸基から選ばれる置換基を有する芳香
族ジアミン類の少なくとも1種、(B)ジアミノピリジ
ンおよびその誘導体から選ばれる芳香族ジアミン類の少
なくとも1種、および(C)プロトン供与性官能基およ
びプロトン受容性官能基を有さない芳香族ジアミン類の
少なくとも1種を含有することが好ましい。
【0008】本発明においては、芳香族ジアミン成分
が、芳香族ジアミン成分全量に対して、(A)芳香族ジ
アミン類を1〜25モル%、(B)芳香族ジアミン類を
1〜25モル%、および(C)芳香族ジアミン類を50
〜98モル%を含有することが好ましい。
【0009】本発明は上記の何れかの芳香族ポリアミド
からなるフィルム、シートおよび接着剤に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】(1)本発明の芳香族ポリアミド 本発明の芳香族ポリアミドは、(A)プロトン供与性官
能基を有する芳香族ジアミン類、および(B)プロトン
受容性官能基を有する芳香族ジアミン類を必須成分とし
て含有する芳香族ジアミン成分と芳香族ジカルボン酸成
分をモノマー単位として重縮合して得られる芳香族ポリ
アミドである。
【0012】(i)芳香族ジアミン成分 本発明に用いる芳香族ジアミン成分は、上記(A)の芳
香族ジアミン類、(B)の芳香族ジアミン類を必須成分
として含有し、さらに任意に(C)プロトン供与性官能
基およびプロトン受容性官能基を有しない芳香族ジアミ
ン類を含有する。
【0013】(A)プロトン供与性官能基を有する芳香
族ジアミン類 本発明に用いるプロトン供与性官能基を有する芳香族ジ
アミン類としては、芳香族ジアミンにプロトン供与性官
能基が導入されたものであれば特に制限されないが、具
体的には、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基など
を芳香族環上に有する芳香族ジアミン類を挙げることで
きる。さらに、芳香族ジアミン類としてより具体的に
は、2,4−ジアミノフェノール、2,3−ジアミノフ
ェノール、3,4−ジアミノ安息香酸、3,5−ジアミ
ノ安息香酸、2,5−ジアミノベンゼンスルホン酸など
が好ましい。これらのうちでも、本発明においては、
3,5−ジアミノ安息香酸がより好ましい。
【0014】本発明においては上記(A)の芳香族ジア
ミン類の1種を単独で用いてもよく、これらの2種以上
を組合せて用いてもよい。また、芳香族ジアミン成分に
おける(A)の芳香族ジアミン類の配合量は芳香族ジア
ミン成分全量に対して1〜25モル%であることが好ま
しく、3〜10モル%であることがより好ましい。前記
配合量が25モル%を越えると、得られる芳香族ポリア
ミドを用いてフィルムを作製した場合、フィルムの靱性
が低下する傾向がある。また、前記配合量が1モル%未
満では、得られる芳香族ポリアミドのTgや密着性の向
上効果が得られない傾向がある。
【0015】(B)プロトン受容性官能基を有する芳香
族ジアミン類 本発明に用いるプロトン受容性官能基を有する芳香族ジ
アミン類としては、芳香族ジアミンにプロトン受容性官
能基が導入されたものであれば特に制限されないが、具
体的には、トリアゾール環、トリアジン環、ピリジン
環、ピリミジン環などを有する芳香族ジアミン類を挙げ
ることができる。さらに、芳香族ジアミン類としてより
具体的には、2,3−ジアミノピリジン、3,4−ジア
ミノピリジン、2,6−ジアミノピリジン、2,4−ジ
アミノピリミジン、4,5−ジアミノピリミジン、4,
6−ジアミノピリミジン、メラミン、1−フェニル−
3,5−ジアミノトリアジン、1−メチル−3,5−ジ
アミノトリアジンなどが好ましい。これらのうちでも、
ピリジン環を有するジアミノピリジン類が本発明におい
てはより好ましく、2,6−ジアミノピリジンがさらに
好ましい。
【0016】本発明においては上記(B)の芳香族ジア
ミン類の1種を単独で用いてもよく、またはこれらの2
種以上を組合せて用いてもよい。また、芳香族ジアミン
成分における(B)の芳香族ジアミン類の配合量は芳香
族ジアミン成分全量に対して1〜25モル%であること
が好ましく、3〜10モル%であることがより好まし
い。前記配合量が25モル%を越えると、得られる芳香
族ポリアミドを用いてフィルムを作製した場合、フィル
ムの靱性が低下してしまう傾向がある。また、前記配合
量が1モル%未満では、得られる芳香族ポリアミドのT
gや密着性の向上効果が得られない傾向がある。
【0017】さらに、芳香族ジアミン成分における上記
(A)の芳香族ジアミン類と(B)の芳香族ジアミン類
の配合比については、必ずしも等モル量である必要はな
いが、等モル量であるほうが、Tgの向上効果が大きい
ため、より好ましい。
【0018】(C)プロトン供与性官能基およびプロト
ン受容性官能基を有しない芳香族ジアミン類 本発明に用いる(C)の芳香族ジアミン類としては、分
子内にプロトン供与性官能基およびプロトン受容性官能
基を全く有しない芳香族ジアミン類であり、好ましくは
得られる芳香族ポリアミドの可溶性に寄与できるもので
あればれば特に制限されないが、具体的には、通常、芳
香族ポリアミドのモノマー単位として用いられるフェニ
レンジアミン類、ジアミノジフェニルエーテル類、ジア
ミノジフェニルスルホン類、硫化ジアミノジフェニル
類、ジアミノジフェニルプロパン類、ジアミノビフェニ
ル類、ジアミノナフタレン類などが挙げられる。
【0019】さらに、この様な芳香族ジアミン類とし
て、より具体的には、オルトフェニレンジアミン、メタ
フェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、2,4
−トルエンジアミン、4,6−ジメチルメタフェニレン
ジアミン、2,4−ジアミノメシチレン、4−クロロメ
タフェニレンジアミン、5−ニトロメタフェニレンジア
ミン、4,4'−ジアミノジフェニル、3,3'−ジアミ
ノジフェニル、3,4'−ジアミノジフェニル、3,3'
−ジメチル−4,4'−ジアミノジフェニル、3,3'−
ジヒドロキシ−4,4'−ジアミノジフェニル、3,3'
−ジメチル−4,4'−ジアミノジフェニル−6,6'−
スルホン酸、4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、
3,3'−ジアミノジフェニルエーテル、3,4'−ジア
ミノジフェニルエーテル、2,4'−ジアミノジフェニ
ルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニルチオエーテ
ル、3,3'−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,
4'−ジアミノジフェニルチオエーテル、2,4'−ジア
ミノジフェニルチオエーテル、
【0020】4,4'−ジアミノジフェニルメタン、
3,3'−ジアミノジフェニルメタン、3,4'−ジアミ
ノジフェニルメタン、2,4'−ジアミノジフェニルメ
タン、3,3'−ジクロロ−4,4'−ジアミノジフェニ
ルメタン、3,3'−ジメトキシ−4,4'−ジアミノジ
フェニルメタン、3,3'−ジメチル−4,4'−ジアミ
ノジフェニルメタン、2,2−(4,4'−アミノフェ
ニル)プロパン、2,2−(3,4'−アミノフェニ
ル)プロパン、2,2−(3,3'−アミノフェニル)
プロパン、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン、
3,3'−ジフェニルスルホン、3,4'−ジフェニルス
ルホン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、3,3'−
ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノジフェニ
ルアミド、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオ
レン、
【0021】1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベ
ンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}スルホ
ン、ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}ス
ルホン、2,2−ビス{4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル}プロパン、2,2−ビス{4−(3−アミノ
フェノキシ)フェニル}プロパン、4,10−ビス(4
−アミノフェノキシ)ビフェニル、2、2'−ビス(ト
リフルオロメチル)−4,4'−ジアミノビフェニル、
2,2'−ビス(トリフルオロメチル)−4,5'−ジア
ミノビフェニル、2,2'−ビス(トリフルオロメチ
ル)−5,5'−ジアミノビフェニル、2,2−ビス
(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
【0022】2,2−(3,4'−ジアミノフェニル)
ヘキサフルオロプロパン、2,2−(3,3'−ジアミ
ノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−ジアミ
ノ−2,4,5,6−テトラフルオロベンゼン、2,2
−ビス(4−アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン、1−フェニル−1−トリフルオロメチル−
1,1−ビス(4−アミノフェニル)メタン、1−フェ
ニル−1−トリフルオロメチル−1,1−ビス(4−ア
ミノフェノキシフェニル)メタン、4,4−ビス(4−
アミノフェノキシ)ビフェニルなどが挙げられる。
【0023】これのうちでも、4,4’−ジアミノジフ
ェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホ
ンが、本発明において好ましく用いられる。本発明にお
いては上記(C)の芳香族ジアミン類の1種を単独で用
いてもよく、これらの2種以上を組合せて用いてもよ
い。
【0024】また、芳香族ジアミン成分における(C)
の芳香族ジアミン類の配合量は芳香族ジアミン成分全量
に対して50〜98モル%であることが好ましく、さら
には60〜95モル%であることがより好ましい。前記
配合量が98モル%を越えると、得られる芳香族ポリア
ミドのTgや密着性の向上効果が得られない傾向があ
る。また、前記配合量が50モル%未満では、得られる
芳香族ポリアミドを用いてフィルムを作製した場合、フ
ィルムの靱性が低下する傾向がある。
【0025】なお、本発明の芳香族ポリアミドにおける
芳香族ジアミン成分は、その成分の全てが芳香族ジアミ
ン類で構成され、脂肪族ジアミン類を全く含まない、全
芳香族ジアミン成分である。
【0026】(ii)芳香族ジカルボン酸成分 本発明の芳香族ポリアミドに上記芳香族ジアミンととも
にモノマー単位として用いられる芳香族ジカルボン酸成
分としては、一般的な芳香族ポリアミドに用いられる芳
香族ジカルボン酸類が特に制限なく挙げられる。
【0027】この様な芳香族ジカルボン酸類として具体
的には、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ビフ
ェニルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸及びこれ
らの酸無水物、ハロゲン化物等の誘導体等が挙げられ
る。これらのうちでも本発明においては、イソフタル
酸、テレフタル酸およびこれらの誘導体が特に好ましく
用いられる。前記誘導体には、イソフタル酸、テレフタ
ル酸の酸無水物、ハロゲン化物等が含まれる。
【0028】また、本発明に用いられる上記芳香族ジカ
ルボン酸成分は、この様な芳香族ジカルボン酸の唯1種
からなってもよく、これらの2種以上の組合せからなっ
てもよい。この様に本発明の芳香族ポリアミドにおける
芳香族ジカルボン酸成分は、その成分の全てが芳香族ジ
カルボン酸類で構成され、脂肪族ジカルボン酸類を全く
含まない、全芳香族ジカルボン酸成分である。
【0029】本発明の芳香族ポリアミドは、上記(i)
の芳香族ジアミン成分と(ii)の芳香族ジカルボン酸成
分が酸アミド結合により重縮合して得られる芳香族ポリ
アミドであり、脂肪族成分を含まない全芳香族ポリアミ
ドである。なお、本明細書において、特に断りのない限
り、芳香族ポリアミドとは全芳香族ポリアミドを意味す
る。芳香族ポリアミドにおける上記(i)の芳香族ジア
ミン成分と(ii)の芳香族ジカルボン酸成分の含有比に
ついては、モル比で、(i):(ii)が1.0:0.1
〜1.0:10.0程度が挙げられる。両者の含有量
は、必ずしも等モル量である必要はないが、等モル量で
あることが耐熱性、密着性、吸水性の点でより好まし
い。また、本発明の芳香族ポリアミドの分子量について
は、特に制限されるものではないが、前記分子量は好ま
しくは、5000〜30万程度であり、より好ましくは
2万〜20万程度である。
【0030】本発明の芳香族ポリアミドにおいて重要な
点は、上記プロトン受容性官能基とプロトン供与性官能
基を樹脂中に含ませることであり、これによりポリマー
鎖間において水素結合を形成させ、擬似的に架橋構造を
持たせることである。
【0031】この様な水素結合を形成させる方法として
は、(A)プロトン供与性の官能基を有する芳香族ジア
ミン類および(B)プロトン受容性の官能基を有する芳
香族ジアミン類を含む上記(i)の芳香族ジアミン成分
を(ii)の芳香族ジカルボン酸成分と重縮合させること
で達成される。
【0032】(2)芳香族ポリアミドの製造方法 上記(i)の芳香族ジアミン成分と(ii)の芳香族ジカ
ルボン酸成分との重縮合反応を行う際には、通常、反応
に用いる各モノマー成分、および得られるポリマー成分
を均一に溶解する極性有機溶媒を用いる。この様な極性
有機溶媒として、具体的には、N−メチル−2−ピロリ
ドン(以下、「NMP」と表す。)、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのア
ミド系溶媒、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホル
アミドなどが挙げられるが、本発明においてはNMPが
好ましい。また、重合に際して、ポリマーの溶解性を上
げるために金属塩を添加する方法が一般的に行われてい
るが、本発明の芳香族ポリアミドの製造においては得ら
れるポリマーが溶解性に優れるため、その必要性はな
い。重合開始時におけるモノマーの濃度は、重合時にお
ける十分な撹拌が達成される濃度であれば特に制限はな
いが、溶媒に対する全モノマー濃度として5〜30重量
%程度が好ましく、さらには10〜20重量%がより好
ましい濃度として挙げられる。
【0033】重合反応の実施に際しては、従来公知の方
法を用いることが可能である。すなわち、用いられる方
法としては低温重縮合法、直接重縮合法などが挙げられ
る。ただし、上記芳香族ジカルボン酸成分として酸塩化
物を用いる場合は、重合反応とともに生成する塩酸を反
応液から除去しなければならない。塩酸の除去は、既知
の方法で行うことが可能である。すなわち、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、カリウム
−tert−ブトキシド、ナトリウム−tert−ブト
キシド、ピリジン、トリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、トリペンチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、
N,N−エチルアニリン、エチレンオキシド、プロピレ
ンオキシドなどの脱塩酸剤を重合反応中、または重合反
応後に、重合反応液に添加する方法が挙げられる。
【0034】なお、この様にして得られる本発明の芳香
族ポリアミドのインヘレント粘度は、NMP溶液中、ポ
リマー濃度0.5g/dL、25℃で、0.5dL/g
以上であることが好ましい。また、上限については特に
制限されないが、25dL/g程度が好ましい。
【0035】本発明において、前記重合反応溶液からの
芳香族ポリアミドの精製は、従来公知の方法で行うこと
が可能である。また、芳香族ポリアミドのポリマー溶液
からポリマーを精製して、再度有機溶媒に溶解させてフ
ィルム等の製造に用いることも可能である。
【0036】また、本発明の芳香族ポリアミドは有機溶
剤溶解性に優れるものであり、上記重合反応において用
いる有機溶剤や重合条件を選択することにより、ポリマ
ーが前記溶媒に溶解した状態で得られるので、溶媒キャ
スト法等でフィルム等を成形する場合には、上記ポリマ
ー溶液から適当な方法で未反応モノマーや副生成物を取
り除けば得られるポリマー溶液をそのまま用いることが
可能である。
【0037】(3)本発明のフィルムおよびシート 本発明のフィルムおよびシートは、上記本発明の芳香族
ポリアミドよりなることを特徴とする。ここで本明細書
において、フィルムとは厚さ0.1mm未満のシート状
成形物をいい、シートとは厚さ0.1〜2mm程度のシ
ート状成形物をいう。また、本発明のフィルムおよびシ
ートは、上記の本発明の芳香族ポリアミド以外に必要に
応じて、成形加工性改善剤、安定剤、滑剤、耐候剤、難
燃剤、充填剤、顔料、抗菌剤、可塑剤等を含有してもよ
い。
【0038】本発明のフィルムおよびシートは、上記の
本発明の芳香族ポリアミドを用いて製造される限りその
製造方法は特に制限されないが、例えば、上記の本発明
の芳香族ポリアミドを用いて、溶媒キャスト法で、芳香
族ポリアミドの有機溶剤溶液を作製し、これを適当なキ
ャスト基板上に塗布して、有機溶媒を揮発させることに
より、本発明の芳香族ポリアミドフィルム又はシートが
得られる。溶媒キャスト法に用いるポリマー溶液の濃度
は、特に制限されないが、ポリマー濃度として5〜50
重量%程度、あるいは、ポリマー溶液粘度(インヘレン
ト粘度)として0.5〜2.5dL/g程度のものが好
ましく用いられる。また、有機溶剤については、上記重
合用の有機溶媒と同様のものを用いることが可能であ
り、NMPが好ましい。
【0039】また、かかるキャストの条件は特に制限さ
れるものではないが、例えば、空気中や不活性ガス中、
80〜160℃の温度にて行うことが可能である。ま
た、これら条件を用いて予備乾燥を行ったあと、フィル
ムを剥がし、これをさらに160〜350℃の高温で乾
燥することで乾燥時間を短縮することが可能である。ま
た、乾燥は0.01〜400mmHg程度に減圧しなが
ら行うことも可能であり、これも乾燥時間の短縮の点で
好ましい。
【0040】この様にして得られる本発明のフィルムお
よびシートは、強靱でかつ柔軟性を有しており、機械特
性に優れている。また特にガラスやアルミニウム、銅な
どといった金属に対する密着性が高いため、フィルムお
よびシートの作製においてはキャスト基板の選択が重要
である。本発明に好ましく用いられるキャスト基板とし
て、具体的には、ステンレス、PETフィルム、テフロ
ンフィルム等が挙げられるが、かかる芳香族ポリアミド
との密着性が低ければ特に制限はない。
【0041】(4)本発明の接着剤 本発明の接着剤は、上記の芳香族ポリアミドよりなり、
芳香族ポリアミド単独で構成されてもよいが、前記の芳
香族ポリアミド以外、必要に応じて、トルエン、キシレ
ン、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸エチ
ル、酢酸ブチル等の有機溶剤、およびフェノキシ樹脂、
エポキシ樹脂等の接着剤に含まれる成分を含有してもよ
い。
【0042】本発明の接着剤の組成として、例えば、上
記本発明の芳香族ポリアミド50〜90重量%、有機溶
剤5〜45重量%、本発明の芳香族ポリアミド以外の樹
脂5〜45重量%の組成等が好ましく挙げられるが、本
発明はこれに制限されない。また、本発明の接着剤は、
例えば、上記本発明の芳香族ポリアミドと必要に応じて
添加される適当量の任意成分を、一般的な方法で均一に
混合することにより製造することができる。
【0043】本発明の接着剤は、通常の接着剤と同様に
用いることが可能であり、例えば、上記のように有機溶
剤を含む組成を有する本発明の接着剤を、接着対象物の
一方に塗布してもう一方を重ね合わせた後、乾燥により
有機溶媒を除去する等の方法が挙げられる。なお、使用
方法は、用いる接着剤の組成により適宜選択されうる。
本発明の接着剤が、芳香族ポリアミド単独で構成されて
いる場合には、使用に際して、前記接着剤を有機溶剤等
に溶解させて用いてもよい。
【0044】また、本発明の接着剤の適用についても、
特に制限されず、例えば、ガラス、金属、セラミック、
ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の
ための接着剤として用いることができる。これらのうち
でも本発明の接着剤は、特に、ガラスと銅、ステンレ
ス、アルミニウム等との接着、アルミニウム、銅などの
金属とフェノール樹脂、エポキシ樹脂等との接着に好ま
しい。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて更に具体的に
説明する。なお、実施例は本発明の具体的態様を例示す
るものであり、本発明の範囲はこれらに制限されるもの
ではない。また、実施例で用いた各種物性の測定法、評
価法は以下の通りである。
【0046】1)インヘレント粘度 ポリマー濃度0.5g/dLのNMP溶液を用い、25
℃でウベローデ型粘度計を用い、常法で行った。
【0047】2)ガラス転移温度(Tg) 理学製示差走査型熱量計DSC8230を用いて測定し
た。窒素気流下10℃/分の昇温速度で30〜400℃
まで測定した。
【0048】3)熱分解温度(Td) セイコー電子工業製示差熱天秤TG/DTA220を用
いて測定した。空気雰因気下10℃/分の昇温速度で3
0〜600℃まで昇温して測定した。
【0049】4)引っ張り強度測定 島津製作所製AGS−1000Gオートグラフを用いて
測定した。作製した芳香族ポリアミドフィルムを幅10
mmの短冊状に切り、この試験片を用いて初期チャック
間距離20mm、引っ張り速度0.5mm/分で25℃
で引っ張り試験を行い、引っ張り強度、破断伸び率、引
っ張り弾性率を算出した。なお、本測定は、JIS K
7127の測定法に準じて行われた。
【0050】5)密着性評価 ガラス、アルミニウムおよび銅の平板を水平な場所にお
き、ポリマーの10重量%NMP溶液をキャストし、こ
れを100℃、1時間、その後、100℃、10mmH
g、4時間の条件で乾燥し、平板上にフィルムを作製し
た。平板とフィルムとの接触界面に剃刀をあててフィル
ムをそぎ剥がす際のフィルムの剥がし易さを以下の3段
階基準で相対評価した。
【0051】 ○ : 完全に密着し、剥がすことができない。 △ : かろうじて剥がすことができる。 × : 容易に剥がすことができる。
【0052】(実施例1)窒素導入管、冷却管、撹拌翼
を取り付けた500ミリリットルのセパラブル3つ口フ
ラスコに、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン6.
273g(24.0mmol)、2,6−ジアミノピリ
ジン0.328g(3.0mmol)、3,5−ジアミ
ノ安息香酸0.457g(3.0mmol)、およびN
MP60.0gを加え、窒素雰囲気下で撹拌し、系が透
明になったのを確認してから、食塩入りの氷水で5℃ま
で冷却した。これにテレフタル酸ジクロリド4.808
g(22.5mmol)とイソフタル酸ジクロリド1.
603g(7.5mmol)の混合物を固形のままフラ
スコ中に一気に添加し、氷浴下30分間撹拌した。その
後室温まで昇温し30分間撹拌した後、トリエチルアミ
ン6.80g(66.0mmol)を添加し30分間撹
拌した。このときトリエチルアミンの塩酸塩が大量に発
生したのを確認し、これを更に2〜3℃/分の速度で1
00℃まで加熱し5分間撹拌後冷却し、反応を終了し
た。
【0053】反応後発生したトリエチルアミン塩酸塩を
濾紙(保留粒子径10μm以上)で濾別し、大量の水中
で沈殿させた。このとき沈殿水のpHが6〜8の間にあ
ることを確認した。その後濾紙(保留粒子径10μm以
上)で濾別し、さらに水で洗浄し濾別することで薄黄色
の固体を得た。これを100℃真空下で12時間乾燥
し、芳香族ポリアミド樹脂を得た。収率は95%、イン
ヘレント粘度は1.05dL/gであった。このポリマ
ーはNMPの他、N,N−ジメチルアセトアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド、テトラメチル尿素、ヘキサ
メチルホスホルアミド等に完全に溶解した。
【0054】得られた芳香族ポリアミドはポリマー濃度
が20重量%になるようにNMPに配合し、室温で8時
間かけて溶解した。得られたポリマー溶液は濃褐色透明
で粘調な溶液であった。これをPETフィルム上に20
0μmの厚みで流延し、空気雰囲気下100℃で30分
間乾燥して表面がべとつかなくなるまで溶媒を留去し
た。PETフィルム上から目的のポリアミドフィルムを
剥がし、さらに200℃、20mmHgにて1時間乾燥
し、膜厚20〜25μmの褐色透明フィルムを得た。ま
た、このフィルムはNMPの他、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラメチ
ル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド等に完全に溶解し
た。得られたフィルムのTg、Td、引っ張り強度、密
着性評価の結果を表1に示す。
【0055】(実施例2)上記実施例1において芳香族
ジカルボン酸成分をテレフタル酸ジクロリド4.808
g(22.5mmol)とイソフタル酸ジクロリド1.
603g(7.5mmol)の混合物から、イソフタル
酸ジクロリド6.411g(30.0mmol)に変え
た以外は実施例1と同様にして重合を行い芳香族ポリア
ミド樹脂を得た。収率は94%、インヘレント粘度は
1.0dL/gであった。
【0056】得られた芳香族ポリアミド樹脂を用いて、
上記実施例1と同様にしてフィルムを作製した。この様
にして得られたフィルムは褐色透明であり、膜厚は20
〜25μmであった。また、このフィルムはNMPの
他、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチル
ホルムアミド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホ
ルアミド等に完全に溶解した。得られたフィルムのT
g、Td、引っ張り強度、密着性評価の結果を表1に示
す。
【0057】(比較例1)窒素導入管、冷却管、撹拌翼
を取り付けた500ミリリットルのセパラブル3つ口フ
ラスコに、4,4'−ジアミノジフェニルスルホン6.
273g(24.0mmol)、m−フェニレンジアミ
ン0.682g(6.0mmol)、およびNMP6
0.0gを加え、窒素雰囲気下で撹拌し、系が透明にな
ったのを確認してから、食塩入りの氷水で5℃まで冷却
した。これにテレフタル酸ジクロリド4.808g(2
2.5mmol)とイソフタル酸ジクロリド1.603
g(7.5mmol)の混合物を固形のままフラスコ中
に一気に添加し、氷浴下30分間撹拌した。その後室温
まで昇温し30分間撹拌した後、トリエチルアミン6.
80g(66.0mmol)を添加し30分撹拌した。
これを更に2〜3℃/分の速度で100℃まで加熱し5
分間撹拌後冷却し、反応を終了した。
【0058】上記実施例1と同様の精製操作を行うこと
で比較例1の芳香族ポリアミド樹脂を得た。収率は96
%、インヘレント粘度は1.30dL/gであった。得
られた芳香族ポリアミド樹脂を上記実施例1と同様の操
作によってフィルム化することで、膜厚20〜25μm
の褐色透明のフィルムを得た。またこのフィルムはNM
Pの他、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメ
チルホルムアミド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホ
スホルアミド等に完全に溶解した。得られたフィルムの
Tg、Td、引っ張り強度、密着性評価の結果を表1に
示す。
【0059】(比較例2)上記比較例1において芳香族
ジカルボン酸成分をテレフタル酸ジクロリド4.808
g(22.5mmol)とイソフタル酸ジクロリド1.
603g(7.5mmol)の混合物から、イソフタル
酸ジクロリド6.411g(30.0mmol)に変え
た以外は比較例1と同様にして重合を行い、比較例2の
芳香族ポリアミド樹脂を得た。収率は96%、インヘレ
ント粘度は1.30dL/gであった。
【0060】得られた芳香族ポリアミド樹脂を用いて、
上記実施例1と同様にしてフィルムを作製した。この様
にして得られたフィルムは褐色透明であり、膜厚は20
〜25μmであった。またこのフィルムはNMPの他、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミド、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルア
ミド等に完全に溶解した。得られたフィルムのTg、T
d、引っ張り強度、密着性評価の結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】本発明の芳香族ポリアミドは、水素結合
形成可能な成分が分子鎖中に導入されたものであり、こ
れにより、ポリマー自体の溶解性、ポリマーから得られ
るフィルムの再溶解性、耐熱性、機械特性を低下させる
ことなく、ガラスやアルミニウム、銅などの金属に対す
る密着性などが大幅に向上された芳香族ポリアミドであ
る。また、前記芳香族ポリアミドからなる本発明のフィ
ルムおよびシートは、コーティングフィルム、絶縁フィ
ルム、磁気記憶媒体用ベースフィルム、フレキシブルプ
リント配線板等に有用なフィルムである。さらに、前記
芳香族ポリアミドからなる本発明の接着剤は、ガラスや
アルミニウム、銅などの金属用接着剤として有用であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA56 AH19 BA02 BB02 BC01 4J001 DA01 DB01 DB04 DC14 DC24 DD05 DD07 DD18 EA26 EA27 EA28 EB35 EB36 EB37 EB46 EC27 EC28 EC44 EC56 EC65 EC67 EC70 FC07 GA11 JA12 JA18 JB18 JB34 JB45 4J040 EG021 JA09 LA02 LA06 LA07 LA08 MA02 MA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ジアミン成分と芳香族ジカルボン
    酸成分を重縮合して得られる芳香族ポリアミドであっ
    て、芳香族ジアミン成分が、(A)プロトン供与性官能
    基を有する芳香族ジアミン類、および(B)プロトン受
    容性官能基を有する芳香族ジアミン類を必須成分として
    含有する芳香族ポリアミド。
  2. 【請求項2】 芳香族ジカルボン酸成分がイソフタル
    酸、テレフタル酸およびこれらの誘導体から選ばれる芳
    香族ジカルボン酸からなり、芳香族ジアミン成分が、
    (A)芳香族環上にカルボキシル基、スルホン酸基およ
    び水酸基から選ばれる置換基を有する芳香族ジアミン類
    の少なくとも1種、(B)ジアミノピリジンおよびその
    誘導体から選ばれる芳香族ジアミン類の少なくとも1
    種、および(C)プロトン供与性官能基およびプロトン
    受容性官能基を有しない芳香族ジアミン類の少なくとも
    1種を含有する請求項1記載の芳香族ポリアミド。
  3. 【請求項3】 芳香族ジアミン成分が、芳香族ジアミン
    成分全量に対して、(A)芳香族ジアミン類を1〜25
    モル%、(B)芳香族ジアミン類を1〜25モル%、お
    よび(C)芳香族ジアミン類を50〜98モル%を含有
    する請求項2記載の芳香族ポリアミド。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れか1項に記載の芳香
    族ポリアミドからなるフィルム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3の何れか1項に記載の芳香
    族ポリアミドからなるシート。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3の何れか1項に記載の芳香
    族ポリアミドからなる接着剤。
JP11085655A 1999-03-29 1999-03-29 芳香族ポリアミド並びにこれを用いたフィルム、シートおよび接着剤 Pending JP2000273168A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11085655A JP2000273168A (ja) 1999-03-29 1999-03-29 芳香族ポリアミド並びにこれを用いたフィルム、シートおよび接着剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11085655A JP2000273168A (ja) 1999-03-29 1999-03-29 芳香族ポリアミド並びにこれを用いたフィルム、シートおよび接着剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000273168A true JP2000273168A (ja) 2000-10-03

Family

ID=13864853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11085655A Pending JP2000273168A (ja) 1999-03-29 1999-03-29 芳香族ポリアミド並びにこれを用いたフィルム、シートおよび接着剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000273168A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006291147A (ja) * 2005-04-14 2006-10-26 Nippon Kayaku Co Ltd ポリイミド前駆体組成物
JP2007500275A (ja) * 2003-02-27 2007-01-11 ファウクス、スティーブン、ダブリュー. 芳香族アミド高分子化合物及びその合成方法
WO2012129422A3 (en) * 2011-03-23 2013-01-10 Akron Polymer Systems, Inc. Aromatic polyamide films for transparent flexible substrates
US8431225B2 (en) 2009-01-30 2013-04-30 Toyoda Gosei Co., Ltd. Composite material engineered from metal and resin and production method thereof
JP2013245206A (ja) * 2012-05-28 2013-12-09 Iwate Univ ヒドロキシ基含有芳香族ジアミン、ポリアミド樹脂、樹脂組成物、及び、それらの用途
WO2015064627A1 (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 三菱瓦斯化学株式会社 キシリレンジアミン組成物及びポリアミド樹脂の製造方法
KR20150100828A (ko) * 2012-12-26 2015-09-02 아크론 폴리머 시스템즈, 인코포레이티드 내용매성 가요성 기판용 방향족 폴리아미드 필름
JP2016500128A (ja) * 2012-09-24 2016-01-07 アクロン ポリマー システムズ,インク. ディスプレイ用素子、光学用素子、又は照明用素子の製造のための芳香族ポリアミド溶液
JP6067922B2 (ja) * 2014-02-20 2017-01-25 アクロン ポリマー システムズ,インク. ディスプレイ用素子、光学用素子、照明用素子又はセンサ素子の製造のための芳香族ポリアミド溶液
CN114517011A (zh) * 2021-12-23 2022-05-20 宁波捷傲创益新材料有限公司 一种防水透气材料及其制备方法
CN117363007A (zh) * 2023-12-08 2024-01-09 烟台泰和新材高分子新材料研究院有限公司 一种改性芳纶原液及其制备方法和用途

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007500275A (ja) * 2003-02-27 2007-01-11 ファウクス、スティーブン、ダブリュー. 芳香族アミド高分子化合物及びその合成方法
JP2006291147A (ja) * 2005-04-14 2006-10-26 Nippon Kayaku Co Ltd ポリイミド前駆体組成物
US8431225B2 (en) 2009-01-30 2013-04-30 Toyoda Gosei Co., Ltd. Composite material engineered from metal and resin and production method thereof
KR102065795B1 (ko) 2011-03-23 2020-01-13 아크론 폴리머 시스템즈, 인코포레이티드 투명 가요성 기판용 방향족 폴리아미드 필름
KR102209957B1 (ko) 2011-03-23 2021-02-02 아크론 폴리머 시스템즈, 인코포레이티드 투명 가요성 기판용 방향족 폴리아미드 필름
KR20140015492A (ko) * 2011-03-23 2014-02-06 아크론 폴리머 시스템즈, 인코포레이티드 투명 가요성 기판용 방향족 폴리아미드 필름
CN103597013A (zh) * 2011-03-23 2014-02-19 阿克伦聚合物体系有限公司 用于透明柔性基材的芳族聚酰胺膜
JP2014508851A (ja) * 2011-03-23 2014-04-10 アクロン ポリマー システムズ,インコーポレイテッド 透明フレキシブル基板のための芳香族ポリアミドフィルム
US11046825B2 (en) 2011-03-23 2021-06-29 Akron Polymers Systems, Inc. Aromatic polyamide films for transparent flexible substrates
WO2012129422A3 (en) * 2011-03-23 2013-01-10 Akron Polymer Systems, Inc. Aromatic polyamide films for transparent flexible substrates
KR20190115478A (ko) * 2011-03-23 2019-10-11 아크론 폴리머 시스템즈, 인코포레이티드 투명 가요성 기판용 방향족 폴리아미드 필름
JP2017106026A (ja) * 2011-03-23 2017-06-15 アクロン ポリマー システムズ,インコーポレイテッド 透明フレキシブル基板のための芳香族ポリアミドフィルム
US9457496B2 (en) 2011-03-23 2016-10-04 Akron Polymer Systems, Inc. Aromatic polyamide films for transparent flexible substrates
JP2013245206A (ja) * 2012-05-28 2013-12-09 Iwate Univ ヒドロキシ基含有芳香族ジアミン、ポリアミド樹脂、樹脂組成物、及び、それらの用途
JP2016500128A (ja) * 2012-09-24 2016-01-07 アクロン ポリマー システムズ,インク. ディスプレイ用素子、光学用素子、又は照明用素子の製造のための芳香族ポリアミド溶液
JP2018024867A (ja) * 2012-09-24 2018-02-15 アクロン ポリマー システムズ,インク. ディスプレイ用素子、光学用素子、又は照明用素子の製造のための芳香族ポリアミド溶液
KR20150100828A (ko) * 2012-12-26 2015-09-02 아크론 폴리머 시스템즈, 인코포레이티드 내용매성 가요성 기판용 방향족 폴리아미드 필름
JP2016504467A (ja) * 2012-12-26 2016-02-12 アクロン ポリマー システムズ,インク. 溶剤耐性フレキシブル基板のためのポリアミドフィルム
JP2018039991A (ja) * 2012-12-26 2018-03-15 アクロン ポリマー システムズ,インク. 耐溶剤性ポリアミドフィルムを製造するためのポリアミド溶液、およびディスプレイ用素子、光学用素子、又は照明用素子の製造方法
KR102221277B1 (ko) * 2012-12-26 2021-02-26 아크론 폴리머 시스템즈, 인코포레이티드 내용매성 가요성 기판용 방향족 폴리아미드 필름
US9777115B2 (en) 2013-10-31 2017-10-03 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Xylylenediamine composition and method for producing polyamide resin
JP5790902B1 (ja) * 2013-10-31 2015-10-07 三菱瓦斯化学株式会社 キシリレンジアミン組成物及びポリアミド樹脂の製造方法
WO2015064627A1 (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 三菱瓦斯化学株式会社 キシリレンジアミン組成物及びポリアミド樹脂の製造方法
JPWO2015125651A1 (ja) * 2014-02-20 2017-03-30 アクロン ポリマー システムズ,インク. ディスプレイ用素子、光学用素子、照明用素子又はセンサ素子の製造のための芳香族ポリアミド溶液
JP6067922B2 (ja) * 2014-02-20 2017-01-25 アクロン ポリマー システムズ,インク. ディスプレイ用素子、光学用素子、照明用素子又はセンサ素子の製造のための芳香族ポリアミド溶液
CN114517011A (zh) * 2021-12-23 2022-05-20 宁波捷傲创益新材料有限公司 一种防水透气材料及其制备方法
CN117363007A (zh) * 2023-12-08 2024-01-09 烟台泰和新材高分子新材料研究院有限公司 一种改性芳纶原液及其制备方法和用途
CN117363007B (zh) * 2023-12-08 2024-02-23 烟台泰和新材高分子新材料研究院有限公司 一种改性芳纶原液及其制备方法和用途

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5667392B2 (ja) 積層体、及びその利用
TWI419912B (zh) 聚醯亞胺樹脂
JP6165153B2 (ja) ポリイミド及びその成形体
KR101945073B1 (ko) 폴리이미드 전구체, 폴리이미드, 폴리이미드 필름, 및 이들의 제조에 사용되는 트리아진 화합물의 제조 방법
JPWO2010113412A1 (ja) 低熱膨張性ブロックポリイミドおよびその前駆体ならびにその用途
JP7157859B2 (ja) 電子デバイスの製造方法
KR20120117791A (ko) 광학 필름, 광학 필름의 제조 방법, 투명 기판, 화상 표시 장치 및 태양 전지
TW201739791A (zh) 聚醯胺酸、熱塑性聚醯亞胺、樹脂膜、金屬包覆積層板及電路基板
JPH04331143A (ja) 化学エッチング可能な接着剤を用いるラミネート
JP2000273168A (ja) 芳香族ポリアミド並びにこれを用いたフィルム、シートおよび接着剤
JP2009286854A (ja) ポリエステルイミド前駆体およびポリエステルイミド
KR20170125973A (ko) 신규 테트라카르복시산 이무수물, 및 산이무수물로부터 얻어지는 폴리이미드 및 폴리이미드 공중합체
US20030045670A1 (en) Space environmentally durable polyimides and copolyimides
TW567211B (en) Polyimide composition having improved peel strength when clad
JP2010168551A (ja) ポリイミド系材料、組成物及びフィルム、並びにその製造方法
JP3687044B2 (ja) 共重合ポリイミドフィルムおよびその製造方法
JPH1149855A (ja) フッ素含有ポリイミド、基板積層体およびポリアミック酸溶液
JP2009263654A (ja) ポリイミド、ポリイミドフィルム、及びそれらの製造方法
JPH0848773A (ja) ポリアミド酸及びポリイミド並びにこれらの製造方法
JP2757588B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物及びフィルム状接着剤
JPWO2008056808A1 (ja) ポリイミド、ジアミン化合物およびその製造方法
JP7101352B2 (ja) ポリイミド、ポリイミドフィルム、ポリイミド金属積層体及び、ポリアミド酸
JP4443176B2 (ja) 接着補助剤組成物
US6948612B2 (en) Polyimide-containing coating composition and film formed from the same
JPH04351634A (ja) 化学エッチング可能な接着剤