JP2000271934A - 中空構造物における中空室遮断具 - Google Patents

中空構造物における中空室遮断具

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JP2000271934A
JP2000271934A JP11078181A JP7818199A JP2000271934A JP 2000271934 A JP2000271934 A JP 2000271934A JP 11078181 A JP11078181 A JP 11078181A JP 7818199 A JP7818199 A JP 7818199A JP 2000271934 A JP2000271934 A JP 2000271934A
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Michihide Ando
通英 安藤
Yoshiyuki Isotani
嘉之 磯谷
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Neo Ex Lab Inc
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  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホルダプレートの外側面に対し漏れ出る無駄
な発泡体を軽減して中空室の遮断不良を防止する。 【解決手段】 ホルダー20の第1・第2の両ホルダプ
レート30、50は、その一端部においてヒンジ部21
によって開閉可能に連結されている。第1・第2の両ホ
ルダプレート30、50のうち、少なくとも一方のホル
ダプレート30の内面には、発泡性基材11を通して他
方のホルダプレート50の閉止孔51に嵌挿される脚体
32が略直角状に一体成形される。脚体32の一側に対
してのみ、閉止孔51に弾性的に係合する閉止爪37を
有する弾性閉止片36が一体成形されるとともに、ホル
ダプレート30には、その閉止爪37のアンダーカット
部分に対応する成形用貫通孔40が貫設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、中空構造物にお
ける中空室遮断具に関し、主として複数枚のパネルによ
って中空の箱形閉じ断面に構成された車両ボディの中空
パネル(例えば、ピラー、ロッカーパネル、ルーフサイ
ドパネル等)のような中空構造物の制振、防音等を高め
るために、その中空室を遮断する中空構造物における中
空室遮断具に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の中空構造物における中空室遮断
具において、中空構造物の中空室に取り付けられるホル
ダーと、そのホルダーに保持されかつ外部加熱によって
発泡して発泡体となることで中空室を遮断する発泡性基
材と、を備えた構造のものが知られている。また、発泡
性基材を効率良く発泡させて中空室を遮断するととも
に、ホルダーに対する発泡性基材の組み付け性を高める
ために、例えば、特開平10−91170号公報に開示
された中空構造物における中空室遮断具が知られてい
る。
【0003】これにおいては、図12に示すように、第
1ホルダプレート130の他端部の座板部132から張
り出された延長部140の閉止孔141に対し、第2ホ
ルダプレート150の閉止爪151を係合させるために
は、延長部140を弾性的に撓ませるなければならな
い。このため、延長部140の閉止孔141に対し閉止
爪151を係合させて第1ホルダプレート130と第1
ホルダプレート150とを閉じ状態に保持する作業が厄
介でかつ多く手間が必要となる等の不具合があった。
【0004】前記不具合を解消するために、例えば、同
一出願人によって特願平10−367743号として出
願がなされた中空構造物における中空室遮断具がある。
これにおいては、図13と図14に示すように、一端部
においてヒンジ部221によって開閉可能に連結された
第1・第2の両ホルダプレート230、250のうち、
第1ホルダプレート230の内面の略中央部近傍には、
発泡性基材211の挿通孔212を通して第2ホルダプ
レート250の閉止孔251に差し込まれる閉止用クリ
ップ231が一体成形されている。この閉止用クリップ
231は、第1ホルダプレート230に対し第2ホルダ
プレート250を閉じ状態に保持するもので、第1ホル
ダプレート230の内面に略直角に突設された台座部2
32aを有する脚部232と、その脚部232の先端か
ら左右方向に分かれてそれぞれ折返し状に延出された一
対の弾性係止片236とを備えてる。
【0005】一対の弾性閉止片236には、第2ホルダ
プレート250の閉止孔251にそれぞれ弾性的に係合
する閉止爪237が一体成形されている。さらに、第1
ホルダプレート230には、その閉止爪237のアンダ
ーカット部分に対応する一対の成形用貫通孔240が貫
設されている。すなわち、第1ホルダプレート230の
脚部232とともに、一対の弾性係止片236が、発泡
性基材211の挿通孔212を通して第2ホルダプレー
ト250の閉止孔251に差し込まれる。これによって
第2ホルダプレート250の閉止孔251に対し、一対
の弾性係止片236が、その各閉止爪237においてそ
れぞれ弾性的に係合し、その係合力によって、第1ホル
ダプレート230に対し第2ホルダプレート250が閉
じ状態に保持されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図13と図
14に示すような中空室遮断具210において、外部加
熱によって発泡性基材211が発泡して発泡体となる
際、その発泡性基材211の一部が、第1ホルダプレー
ト230の一対の成形用貫通孔240から同第1ホルダ
プレート230の外側面に対しそれぞれ漏れ出て発泡
し、無駄な発泡体となって固化する。そして、第1ホル
ダプレート230の外側面に対しそれぞれ漏れ出る無駄
な発泡体が原因となって中空室の遮断不良をまねく不具
合が発生する場合があった。
【0007】この発明の目的は、前記問題点に鑑み、ホ
ルダプレートの外側面に対し漏れ出る無駄な発泡体を軽
減して中空室の遮断不良を防止することができる中空構
造物における中空室遮断具を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、第1の発明は、請求項1に記載のとおりの構成を要
旨とする。したがって、第1・第2の両ホルダプレート
がヒンジ部を支点として閉じ動作されることで、一方の
ホルダプレートの内面に一体成形された脚体が、他方の
ホルダプレートの閉止孔に嵌挿され、その脚体の閉止爪
が閉止孔に容易にかつ確実に弾性的に係合する。このた
め、従来と異なり、座板部の延長部を撓ませながら閉止
用クリップと閉止孔とを弾性的に係合させる手間が省か
れる。特に、一方のホルダプレートの内面に一体成形さ
れた脚体の一側に対してのみ、閉止爪を有する弾性閉止
片が形成される。このため、閉止爪のアンダーカット部
分を成形するためのスライド型によって貫設される成形
用貫通孔の開口面積が1つ分だけ小さくされる。この結
果、発泡性基材の一部が、一方のホルダプレートの成形
用貫通孔から同ホルダプレートの外側面に対し漏れ出て
発泡し、無駄な発泡体となることが軽減(略半減)され
る。
【0009】また、第2の発明は、請求項2に記載のと
おりの構成を要旨とする。したがって、一方のホルダプ
レートの脚体をなす対の側脚部が、発泡性基材の挿通孔
及び他方のホルダプレートの閉止孔にそれぞれ嵌挿され
て、これら発泡性基材及びホルダプレートのずれ止め及
び回止めがなされる。このため、ホルダプレートに対
し、発泡性基材が不測に位置ずれしたり、回転する不具
合を防止することができ、発泡性基材の不測の位置ずれ
や回転が原因となる遮断不良を防止することができる。
さらに、対の側脚部によって、第1・第2の両ホルダプ
レートのずれ止め及び回止めをなすことで、弾性閉止片
の閉止爪と閉止孔とが不測に外れる不具合も防止するこ
とができる。
【0010】第3の発明は、請求項3に記載のとおりの
構成を要旨とする。したがって、一方のホルダプレート
の内面に一体成形された台座部の一側寄りに一体成形さ
れた弾性閉止片の一側にのみ閉止爪が形成される。この
ため、閉止爪のアンダーカット部分を成形するためのス
ライド型によって貫設される成形用貫通孔の開口面積が
1つ分だけ小さくされる。この結果、発泡性基材の一部
が、一方のホルダプレートの成形用貫通孔から同ホルダ
プレートの外側面に対し漏れ出て発泡し、無駄な発泡体
となることが軽減(略半減)される。また、一方のホル
ダプレートの台座部が、発泡性基材の挿通孔に嵌挿され
て、発泡性基材のずれ止め及び回止めをなしているた
め、ホルダプレートに対し、発泡性基材が不測に位置ず
れしたり、回転する不具合を防止することができ、発泡
性基材の不測の位置ずれや回転が原因となる遮断不良を
防止することができる。
【0011】第4の発明は、請求項4に記載のとおりの
構成を要旨とする。したがって、一方のホルダープレー
トの弾性係止片及び位置決め片が、他方のホルダープレ
ートの閉止爪及び貫通孔にそれぞれ嵌挿されて、第1・
第2の両ホルダプレートのずれ止め及び回止めをなして
いるため、弾性閉止片の閉止爪と閉止孔とが不測に外れ
る不具合も防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)この発明の実施
の形態1を図1〜図7にしたがって説明する。図6と図
7において、中空構造物としての車両ボディの中空パネ
ル1は、インナパネル2とアウタパネル4とが、これら
相互のフランジ3、5においてスポット溶接されること
で、中空の箱形閉じ断面に形成されている。前記インナ
パネル2の所定位置には、ホルダー20を回り止めして
取り付けるための長円形、楕円形、四角形等の非円形の
取付孔7が貫設されている。
【0013】中空パネル1の中空室6を遮断する中空室
遮断具10は、発泡性基材11とホルダー20とを備え
ている。図1と図2に示すように、発泡性基材11は、
次に詳述するホルダー20の第1ホルダプレート(又は
第2ホルダプレート50)30と略同じ大きさでかつ閉
じ状態にある第1・第2の両ホルダプレート30、50
の間隔寸法と略同じ板厚寸法を有する平板状に形成され
いる。発泡性基材11の略中央部近傍には、角孔状の挿
通孔12が貫設されている。また、発泡性基材11は、
110℃〜190℃前後の温度で発泡、硬化され、独立
気泡の発泡体15となって金属面や塗装面に密着状態で
接着する発泡剤混合の合成樹脂、ゴム等の発泡性材料よ
りなる。
【0014】ホルダー20は、第1ホルダプレート3
0、第2ホルダプレート50、ヒンジ部21、取付用ク
リップ61、及び閉止用の弾性閉止片36を有する脚体
32をそれぞれ一体に備え、かつ耐熱性合成樹脂の射出
成形によって一体成形されている。発泡性基材11を間
に挟んで対向する第1・第2の両ホルダプレート30、
50は、その相互の一端部において、所要数のヒンジ部
(インテグラルヒンジとも言われている薄肉状ヒンジ
部)21によって開閉可能に一体に連結されている。ま
た、第1・第2の両ホルダプレート30、50は、中空
パネル1の中空室6の長手方向に直交方向に平板状をな
しかつ中空室6の横断面形状よりも適宜に小さく形成さ
れている。そして、第1・第2の両ホルダプレート3
0、50の外周縁と、中空室6の内周面との間には、所
定の隙間(中空パネル1が塗料槽に浸漬されたときに、
その塗料槽の塗料が通過可能な程度の隙間)が設けられ
るようになっている。
【0015】第1ホルダプレート30と第2ホルダプレ
ート50とのうち、第2ホルダプレート50には、その
略中央部近傍において、角孔状の閉止孔51が貫設され
ている。一方、第1ホルダプレート30の内面には、そ
の略中央部近傍において、発泡性基材11の挿通孔12
を通して第2ホルダプレート50の閉止孔51に嵌挿さ
れる脚体32が略直角状をなして一体成形されている。
そして、脚体32の一側に対してのみ、第2ホルダプレ
ート50の閉止孔51に弾性的に係合する閉止爪37を
有する弾性閉止片36が一体成形されている。
【0016】この実施の形態1において、図2に示すよ
うに、第1ホルダプレート30の脚体32は、第1ホル
ダプレート30の内面から所要とする高さまで突設され
かつ相互に対向する対の側脚部33を備えている。そし
て、対の側脚部33は、発泡性基材11の挿通孔12及
び第2ホルダプレート50の閉止孔51にそれぞれ嵌挿
されてかつこれら発泡性基材11及び第2ホルダプレー
ト50のずれ止め及び回止めをなしている。また、両側
脚部33の先端部に跨って一体に架設された結合部34
の略中央部において、弾性閉止片36が弾性変形可能に
かつ第1ホルダプレート30の内面に向けて延出されて
いる。また、両側脚部33と弾性閉止片36との間には
スリット状の割溝35が形成されている。弾性閉止片3
6の一側面の自由端寄り部分(延出端寄り部分)には、
第2ホルダプレート50の閉止孔51に対する案内面3
8と係止面39を有する断面略三角形状の閉止爪37が
形成されている。また、第1ホルダプレート30には、
弾性閉止片36の両側の割溝35及び閉止爪37のアン
ダーカット部分、すなわち、係止面39を成形するため
のスライド型によって角孔状の成形用貫通孔40が貫設
されている。
【0017】また、この実施の形態1において、第1ホ
ルダプレート30の自由端縁(ヒンジ部21と反対側の
端縁)には、舌片状の係止片45が突設されている。こ
れに対し、図3と図4に示すように、第2ホルダプレー
ト50の自由端縁には、座板部62が張り出し状に形成
され、その座板部62の内側面には、第1ホルダプレー
ト30に対し第2ホルダプレート50を閉じたときに、
第1ホルダプレート30の係止片45と係合する係止爪
65が突設されている。座板部62の外側面には、イン
ナパネル2の取付孔7に差し込まれて弾性的に係合する
取付用クリップ61が一体に突設されている。この取付
用クリップ61は、インナパネル2の取付孔7に差し込
まれる脚部63と、その脚部63の先端から延出され、
かつ取付孔7に弾性的に係合する一対の弾性係止片64
とを備えている。
【0018】この実施の形態1に係る中空室遮断具10
は上述したように構成される。したがって、ホルダー2
0に対し発泡性基材11を組み付ける場合、まず、図1
に示すように、第1ホルダプレート30に対し、ヒンジ
部21によって第2ホルダプレート50が開かれる。こ
の状態において、第1ホルダプレート30の内面には、
その脚体32の両側脚部33に発泡性基材11が、その
挿通孔12において差し込まれて設置される。これによ
って、第1ホルダプレート30に対し発泡性基材11が
ずれ止め及び回止めされる。ここで、図4と図5に示す
ように、第1ホルダプレート30に対し第2ホルダプレ
ート50がヒンジ部21を支点として閉じられる。この
第2ホルダプレート50の閉じ動作にともなって、第2
ホルダプレート50の閉止孔51に脚体32の両側脚部
33が差し込まれる。そして、第2ホルダプレート50
が所要とする閉じ位置まで閉じられる。
【0019】この際、まず、第2ホルダプレート50の
閉止孔51の一側が弾性係止片64の閉止爪37の案内
面38を滑走しながら、同弾性係止片64を弾性変形さ
せる。そして、第2ホルダプレート50が閉じ位置まで
閉じられると、第2ホルダプレート50の閉止孔51が
閉止爪37の案内面38を通過する。すると、弾性係止
片64の弾性変形に基づく弾発力の作用によって閉止爪
37の係止面39が第2ホルダプレート50の閉止孔5
1の外側開口部の縁部に弾性的に係合し、その係合力に
よって、第1ホルダプレート30に対し第2ホルダプレ
ート50が閉じ状態に保持される。また、実施の形態1
において、第2ホルダプレート50が閉じ位置まで閉じ
られると、第1ホルダプレート30の係止片45が第2
ホルダプレート50の座板部62の係止爪65に弾性的
に係合する。このため、係止片45と係止爪65との係
合力も加わって、第1ホルダプレート30に対し第2ホ
ルダプレート50が閉じ状態に強固に保持され、第2ホ
ルダプレート50が不測に開かれる不具合が確実に防止
される。
【0020】前記したように、第1ホルダプレート30
に対し第2ホルダプレート50がヒンジ部21を支点と
して閉じ動作されることで、弾性係止片64の弾性変形
に基づく弾発力によって閉止爪37の係止面39が第2
ホルダプレート50の閉止孔51の外側開口部の縁部に
極めて簡単にかつ確実に弾性的に係合する。このため、
従来と異なり、座板部の延長部を撓ませながら閉止用ク
リップと閉止孔とを弾性的に係合させる手間を省くこと
ができ、ホルダー20に対し、発泡性基材11を極めて
簡単に組み付けることができ、組み付けコストの低減を
図ることができる。
【0021】前記したように、発泡性基材11と、その
発泡性基材11を組み付けたホルダー20とを備えて中
空室遮断具10が構成される。図6と図7に示すよう
に、中空室遮断具10は、そのホルダー20の取付用ク
リップ61においてインナパネル2の取付孔7に取り付
けられ、中空パネル1の中空室6内に配設される。すな
わち、中空パネル1を構成するインナパネル2とアウタ
パネル4とが、その相互のフランジ3、5においてスポ
ット溶接される前に、インナパネル2の取付孔7に中空
室遮断具10のホルダー20が、その取付用クリップ6
1によって回り止めされて取り付けられる。その後、イ
ンナパネル2とアウタパネル4とが、その相互のフラン
ジ3、5においてスポット溶接され、中空の箱形閉じ断
面をなす中空パネル1が構成される。
【0022】ここで、外部からの加熱、例えば、中空パ
ネル1を有する車両ボディの焼き付け塗装の際の外部加
熱によって、図8と図9に示すように、発泡性基材11
が発泡して発泡体15となる。発泡性基材11が発泡す
る際、その発泡性基材11の両側部は第1、第2の両ホ
ルダプレート30、50に接して保持されているため、
中空室6の長手方向に対しては発泡性基材11の発泡が
制限され、中空室6の長手方向に直交する方向に対して
は発泡性基材11の発泡が効果的に促進される。このた
め、発泡性基材11の発泡による発泡体15の周縁部が
中空室6の内周壁面に密着(接着)し、中空室6が塞ぎ
不良なく確実に遮断される。この結果、中空パネル1の
制振、防音等が効率良く高められる。
【0023】第1ホルダプレート30には、その内面に
一体成形された脚体32の一側に対してのみ、閉止爪3
7を有する弾性閉止片36が形成される。このため、閉
止爪37のアンダーカット部分をなす係止面39を成形
するためのスライド型によって貫設される成形用貫通孔
40の開口面積が1つ分だけ小さくされる。したがっ
て、外部加熱によって発泡性基材11が発泡して発泡体
15となる際、その発泡性基材11の一部が、第1ホル
ダプレート30の成形用貫通孔40から同第1ホルダプ
レート130の外側面に対しそれぞれ漏れ出て発泡し、
無駄な発泡体15aとなることが軽減(略半減)され
る。そして、第1ホルダプレート30の外側面に対しそ
れぞれ漏れ出る無駄な発泡体15aが原因となって中空
室6の遮断不良をまねく不具合が防止される。
【0024】また、この実施の形態1において、第1ホ
ルダプレート30の脚体32をなす対の側脚部33が、
発泡性基材11の挿通孔12及び第2ホルダプレート5
0の閉止孔51にそれぞれ嵌挿されて、これら発泡性基
材11及び第2ホルダプレート50のずれ止め及び回止
めをなしている。このため、第1ホルダプレート30に
対し、発泡性基材11が不測に位置ずれしたり、回転す
る不具合を防止することができ、発泡性基材11の不測
の位置ずれや回転が原因となる遮断不良を防止すること
ができる。さらに、第1ホルダプレート30の対の側脚
部33によって、第1ホルダプレート30に対し、第2
ホルダプレート50がずれ止め及び回止めすることで、
弾性閉止片36の閉止爪37と閉止孔51とが不測に外
れる不具合も防止することができる。
【0025】なお、前記実施の形態1では、第1ホルダ
プレート30の内面の略中央部近傍に対し、1つの脚体
32が一体成形され、その脚体32の両側脚部33に跨
って閉止爪37を有する弾性閉止片36が一体成形され
ている場合を例示したがこれに限定するものではない。
例えば、第1ホルダプレート30と第2ホルダプレート
50のうちの一方のホルダプレート、例えば、第1ホル
ダプレート30の内面の略中央部近傍の左右部に一対の
脚体32をそれぞれ一体成形し、これら脚体32の一側
面に対してのみ、閉止爪37を有する弾性閉止片36が
一体成形されてもよい。但し、この場合、発泡性基材1
1には、一対の脚体32に対する挿通孔12がそれぞれ
貫設され、第2ホルダプレート50には、一対の脚体3
2に対する閉止孔51が形成される。
【0026】(実施の形態2)次に、この発明の実施の
形態2を図10と図11にしたがって説明する。この実
施の形態2においては、第1ホルダプレート30の内面
には、その略中央部近傍において、発泡性基材11の角
孔状の挿通孔12に嵌挿されかつその発泡性基材11の
ずれ止め及び回止めをなす略四角形状の台座部30aが
一体成形されている。台座部30aの先端面の一側寄り
には、第2ホルダプレート50の閉止孔51に嵌挿され
る弾性閉止片36が略直角状に一体成形されている。そ
して、弾性閉止片36の先端部の一側に対してのみ、閉
止孔51に弾性的に係合する閉止爪37が一体成形され
ている。また、この閉止爪37は、案内面38と係止面
39とを備えて断面略三角形状なしている。そして、第
1ホルダプレート30には、弾性閉止片36の閉止爪3
7のアンダーカット部分をなす係止面39を成形するた
めのスライド型によって角孔状の成形用貫通孔40が貫
設されている。
【0027】また、台座部30aの先端面の他側寄りに
は、第2ホルダプレート50の閉止孔51に隣接して貫
設された角孔状の貫通孔52に嵌挿される位置決め片3
0bが略直角状に一体成形されている。そして、弾性閉
止片36及び位置決め片30bが閉止孔51及び貫通孔
52にそれぞれ嵌挿されることで、第1ホルダプレート
30に対し第2ホルダプレート50のずれ止め及び回止
めをなすようになっている。この実施の形態2に係る中
空室遮断具10のその他の構成部分は、実施の形態1と
略同様にして構成されるため、同一構成部分に対し同一
符号を付記してその説明は省略する。
【0028】したがって、この実施の形態2に係る中空
室遮断具10においても実施の形態1と略同様の作用効
果を奏する。但し、この実施の形態2においては、第1
ホルダプレート30の台座部30aが、発泡性基材11
の挿通孔12に嵌挿されて、発泡性基材11のずれ止め
及び回止めをなしている。このため、第1ホルダプレー
ト30に対し、発泡性基材11が不測に位置ずれした
り、回転する不具合を防止することができ、発泡性基材
11の不測の位置ずれや回転が原因となる遮断不良を防
止することができる。また、弾性閉止片36及び位置決
め片30bが閉止孔51及び貫通孔52にそれぞれ嵌挿
されることで、第1ホルダプレート30に対し第2ホル
ダプレート50のずれ止め及び回止めをなしている。こ
のため、弾性閉止片36の閉止爪37と閉止孔51とが
不測に外れる不具合も防止することができる。
【0029】なお、前記実施の形態2では、第1ホルダ
プレート30の内面の略中央部近傍に対し、1つの台座
部30aが一体成形され、その台座部30aの一側寄り
に閉止爪37を有する弾性閉止片36が一体成形され、
同台座部30aの他側寄りに位置決め片30bが一体成
形される場合を例示したがこれに限定するものではな
い。例えば、第1ホルダプレート30と第2ホルダプレ
ート50のうちの一方のホルダプレート、例えば、第1
ホルダプレート30の内面の略中央部近傍に左右部に一
対の台座部30aをそれぞれ凸設し、これら各台座部3
0aに対し、閉止爪37を一側に有する弾性閉止片36
をそれぞれ一体成形してもよい。但し、この場合、発泡
性基材11には、一対の台座部30aに対する挿通孔1
2がそれぞれ貫設され、第2ホルダプレート50には、
各台座部30aの弾性閉止片36に対する閉止孔51が
形成される。
【0030】また、前記実施の形態1、及び2において
は、中空構造物が車両ボディのピラー、ロッカパネル、
ルーフパネル等の中空パネル1である場合を例示した
が、これに限るものではない。例えば、中空構造物が車
両ボディ以外、例えば、建築物、船舶等の建造物を構成
する中空構造物であってもよい。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
一方のホルダープレートの閉止爪のアンダーカット部に
対する成形用貫通孔の開口面積を小さくすることができ
るため、その成形用貫通孔を通してホルダプレートの外
側面に対し漏れ出る無駄な発泡体を軽減して中空室の遮
断不良を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の中空構造物における
中空室遮断具の第1ホルダプレートと第2ホルダプレー
トとが開いた状態を示す斜示図である。
【図2】同じく第1ホルダプレートの内面に一体成形さ
れた脚体の対の側脚部と閉止爪を有する弾性閉止片との
関係を拡大して示す斜示図である。
【図3】同じく第2ホルダプレートの取付用クリップの
座板部と係止爪との関係を拡大して斜示図である。
【図4】同じく中空室遮断具の第1ホルダプレートと第
2ホルダプレートとが閉じて発泡性基材が組み付けられ
た状態を示す斜示図である。
【図5】同じく図4のV−V線に基づく断面図である。
【図6】同じく中空パネルの中空室に中空室遮断具が取
り付けられた状態を示す縦断面である。
【図7】同じく中空パネルの中空室に中空室遮断具が取
り付けられた状態を示す横断面図である。
【図8】同じくピラーの中空室に取り付けられた中空室
遮断具の発泡性基材が発泡して発泡体となり中空室が遮
断された状態を示す縦断面である。
【図9】同じくピラーの中空室に取り付けられた中空室
遮断具の発泡性基材が発泡して発泡体となり中空室が遮
断された状態を示す横断面図である。
【図10】この発明の実施の形態2の中空構造物におけ
る中空室遮断具の第1・第2の両ホルダプレートが開い
た状態を示す斜示図である。
【図11】同じく第1・第2の両ホルダプレートが閉じ
た状態を示す断面図である。
【図12】従来の中空室遮断具の第1・第2の両ホルダ
プレートが開いた状態を示す斜示図である。
【図13】この発明の先行技術の中空構造物における中
空室遮断具の第1・第2の両ホルダプレートが開いた状
態を示す斜示図である。
【図14】同じく中空室遮断具の第1・第2の両ホルダ
プレートが閉じて発泡性基材が組み付けられた状態を示
す斜示図である。
【符号の説明】
1 中空パネル(中空構造物) 2 インナパネル 4 アウタパネル 6 中空室 10 中空室遮断具 11 発泡性基材 12 挿通孔 15 発泡体 20 ホルダー 21 ヒンジ部 30 第1ホルダプレート 32 脚体 33 側脚部 36 弾性閉止片 37 閉止爪 50 第2ホルダプレート 51 閉止孔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空構造物の中空室に取り付けられるホ
    ルダーと、そのホルダーに保持されかつ外部加熱によっ
    て発泡して発泡体となることで前記中空室を遮断する発
    泡性基材とを備え、 前記ホルダーは、前記発泡性基材を間に挟んで対向しか
    つ前記中空室の長手方向にそれぞれ直交する第1ホルダ
    プレートと第2ホルダプレートとを有し、これら両第1
    ・第2の両ホルダプレートがその一端部においてヒンジ
    部によって開閉可能に連結された中空構造物における中
    空室遮断具であって、 前記第1・第2の両ホルダプレートのうち、少なくとも
    一方のホルダプレートの内面には、前記発泡性基材を通
    して他方のホルダプレートの閉止孔に嵌挿される脚体が
    略直角状に一体成形され、 前記脚体の一側に対してのみ、前記閉止孔に弾性的に係
    合する閉止爪を有する弾性閉止片が一体成形されるとと
    もに、前記閉止爪を有する前記ホルダプレートには、そ
    の閉止爪のアンダーカット部分に対応する成形用貫通孔
    が貫設されている中空構造物における中空室遮断具。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の中空構造物における中
    空室遮断具であって、脚体は、前記発泡性基材の挿通孔
    及び他方のホルダープレートの閉止孔にそれぞれ嵌挿さ
    れかつこれら発泡性基材及び他方のホルダープレートの
    ずれ止め及び回止めをなす対の側脚部を備え、その側脚
    部に跨って閉止爪を有する弾性閉止片が一体成形されて
    いる中空構造物における中空室遮断具。
  3. 【請求項3】 中空構造物の中空室に取り付けられるホ
    ルダーと、そのホルダーに保持されかつ外部加熱によっ
    て発泡して発泡体となることで前記中空室を遮断する発
    泡性基材とを備え、 前記ホルダーは、前記発泡性基材を間に挟んで対向しか
    つ前記中空室の長手方向にそれぞれ直交する第1ホルダ
    プレートと第2ホルダプレートとを有し、これら両第1
    ・第2の両ホルダプレートがその一端部においてヒンジ
    部によって開閉可能に連結された中空構造物における中
    空室遮断具であって、 前記第1・第2の両ホルダプレートのうち、少なくとも
    一方のホルダプレートの内面には、前記発泡性基材の挿
    通孔に嵌挿されかつその発泡性基材のずれ止め及び回止
    めをなす台座部が突設されるとともに、その台座部の一
    側寄りには、他方のホルダプレートの閉止孔に嵌挿され
    る弾性閉止片が略直角状に一体成形され、前記弾性閉止
    片の一側に対してのみ、前記閉止孔に弾性的に係合する
    閉止爪が一体成形されるとともに、前記閉止爪を有する
    前記ホルダプレートには、その閉止爪のアンダーカット
    部分に対応する成形用貫通孔が貫設されている中空構造
    物における中空室遮断具。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の中空構造物における中
    空室遮断具であって、一方のホルダープレートの台座部
    の他側寄りには、他方のホルダプレートの閉止孔に隣接
    して貫設された貫通孔に嵌挿され、かつ弾性閉止片と協
    働して他方のホルダープレートのずれ止め及び回止めを
    なす位置決め片が略直角状に一体成形されている中空構
    造物における中空室遮断具。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004043743A1 (en) 2002-11-08 2004-05-27 Sika Technology Ag Universal physical barrier
WO2005037608A1 (en) * 2003-10-18 2005-04-28 Sika Technology Ag Acoustic baffle
WO2016091844A1 (de) * 2014-12-12 2016-06-16 Sika Technology Ag Bauteil zur abschottung und/oder begrenzung eines hohlraums
CN114302843A (zh) * 2019-09-30 2022-04-08 本田技研工业株式会社 车身侧部构造以及分隔部件
CN114302843B (zh) * 2019-09-30 2024-06-04 本田技研工业株式会社 车身侧部构造以及分隔部件

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