JP2008020024A - 2ピースクリップ - Google Patents

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Abstract

【課題】取付孔の裏側に大きく出っ張ることなく、取付孔に固定できる2ピースクリップを提供する。
【解決手段】この2ピースクリップ10は、グロメット20とピン部材50とを備え、グロメット20は、フランジ部21と、軸部27と、軸部27から伸びる一対の係止片35,35と、略V字状に屈曲した形状をなし、両端部が一対の係止片35,35の対向する内面に連結されると共に、屈曲部46が軸部27側に配置されたリンク部材45とを有し、ピン部材50は、頭部51と、頭部51から軸方向に伸び、先端部に屈曲部46に当接する押圧面60が形成された柱部55とを有している。そして、ピン部材50が押し込まれると押圧面60により屈曲部46が押圧されて、リンク部材45が外方に開かれ、リンク部材45を介して一対の係止片35,35が外方に開かれて、取付孔9の裏側周縁に係合する。
【選択図】図1

Description

本発明は、グロメットとピン部材とを備え、取付孔に挿入されて固定される2ピースクリップに関する。
従来のこの種の2ピースクリップとして、下記特許文献1には、グロメットとピン部材とからなり、前記グロメットは、フランジ部と、該フランジ部の下面から筒状に伸びる軸部(胴部)とを有し、前記軸部の先端部の対向する両側面には、軸方向に伸びる2つのスリットを介して撓み可能とされた一対の係止片(旋回片)が設けられ、更に、各係止片の内面には略L字状をなした押圧部が突設された2ピースクリップ(クリップ)が開示されている。そして、ピン部材をグロメットに浅く挿入して、グロメットとピン部材との間に設けた仮保持手段により仮保持させた後、グロメットを取付孔に挿入し、その状態でピン部材をグロメットに深く押し込んでいくと、ピン部材により押圧部が押圧されて、一対の係止片が外方に押し広げられ、該一対の係止片が取付孔の裏側周縁に係合して、取付孔に2ピースクリップを取付けることができるようになっている。
特開2006−83936号公報
ところで、上記2ピースクリップを、比較的軟質の材料からなる部品に取付ける場合において、軸部両側に設けた一対の係止片が短いと、取付孔の裏側周縁に各係止片がしっかりと係合せず、2ピースクリップがガタ付いたり傾いたりする虞れがある。このような場合には、一対の係止片をなるべく長く形成する必要があるが、上記特許文献1の2ピースクリップの場合、グロメットの軸部の対向する側面に、スリットを介して一対の係止片が形成されているので、係止片を長く形成する分だけ、軸部を長く形成しなければならない。その結果、軸部を長く形成した場合には、部品の裏側で軸部が大きく出っ張ってしまって、他の部品に干渉したりする虞れが生じる。また、グロメットに対してピン部材を押し込んで、ピン部材の先端部が押圧部に達すると、一対の係止片が開き始めるが、一対の係止片を取付孔の裏側周縁に係合するように大きく開かせるためには、各係止片にそれぞれ形成された押圧部と押圧部との間から、ピン部材の先端部が突き出るまで、ピン部材を深く押し込む必要があるので、ピン部材を長く形成しなければならないという不都合が生じる。
したがって、本発明の目的は、取付孔の裏側に大きく出っ張ることなく、取付孔に固定することができる2ピースクリップを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1は、グロメットと該グロメットに挿入されるピン部材とを備え、取付孔に挿入されて固定される2ピースクリップであって、前記グロメットは、前記取付孔の表側周縁に当接すると共に前記ピン部材が挿通される挿通孔が形成されたフランジ部と、該フランジ部の挿通孔周縁から延設され、前記取付孔に挿入される筒状の軸部と、該軸部の先端部の対向する部分から軸方向に沿って所定長さで伸び、外方に開き可能とされた一対の係止片と、略V字状に屈曲した形状をなし、その両端部が前記一対の係止片の対向する内面に連結されると共に、屈曲部が前記軸部側に配置されたリンク部材とを有し、前記ピン部材は、前記フランジ部の軸部が延設された面とは反対側の面に当接する頭部と、該頭部から軸方向に伸びると共に、その先端部に前記リンク部材の屈曲部に当接する押圧面が形成された柱部とを有しており、前記ピン部材が前記グロメットに対して押し込まれたときに、前記柱部の押圧面により前記リンク部材の屈曲部が押圧されて、前記リンク部材が外方に開かれると共に、該リンク部材を介して前記一対の係止片が外方に開かれて、前記取付孔の裏側周縁に係合するように構成されていることを特徴とする2ピースクリップを提供するものである。
上記発明によれば、フランジ部に形成された挿通孔を通して、グロメットの軸部にピン部材の柱部を押し込んでいくと、柱部の先端の押圧面によって、屈曲部が押圧されてリンク部材が外方に開く。このとき、リンク部材の両端部は一対の係止片の内面に連結されているので、前記リンク部材の外方への開きに連動して、一対の係止片を外方に開かせることができる。したがって、一対の係止片が開いていない状態で、取付孔にグロメットを挿入した後、ピン部材を押し込むことにより、一対の係止片が外方に開いて取付孔の裏側周縁に係合して、2ピースクリップを取付孔に固定することができる。
このとき、一対の係止片は、グロメットの軸部の先端部から伸びていて、リンク部材によって開くようになっており、一対の係止片が外方に開いた状態では、グロメットの軸部の先端部が取付孔の裏側に大きく出っ張ることがないので、取付孔の裏面側に必要とされるスペースが小さくてすむ。また、取付孔が形成された部品が柔軟な材質で形成され、取付孔の裏側周縁に係合する部分を長く形成したい場合等において、グロメットの軸部を長く形成することなく、一対の係止片をできるだけ長く形成することができ、2ピースクリップを取付孔に対してガタ付きなく、しっかりと固定することが可能となる。
また、一対の係止片の内面をピン部材により直接押し広げずに、V字状をなしたリンク部材の中央の屈曲部を押圧することにより両端部を開かせ、それにより一対の係止片が間接的に開くようになっているので、ピン部材の柱部をグロメットの軸部から突き出るまで深く押し込まなくとも、リンク部材により一対の係止片を大きく開かせることができる。したがって、ピン部材の柱部の長さも短くすることができる。
本発明の第2は、前記第1の発明において、前記リンク部材の屈曲部には、頂部から所定距離をおいて対向した位置から一対の突出部が突設されており、前記ピン部材が前記グロメットに押し込まれることにより、前記一対の突出部が押圧されて前記リンク部材が外方に開かれると共に、前記リンク部材が最大限外方に開いたときに、前記一対の突出部の先端面同士が突き当たるように構成されている2ピースクリップを提供するものである。
上記発明によれば、ピン部材をグロメットに押し込んで、前記リンク部材が最大限外方に開いたときに、一対の突出部の先端面同士が突き当たるようになっているので、剛性を強くした状態で一対の係止片を開かせて、取付孔の裏側周縁にしっかりと一対の係止片を係合させることができる。また、その状態では、一対の突出部の先端面同士が突き当たって、一対の係止片が閉じる方向へ回動することが規制されるので、一旦開いた一対の係止片が再び閉じることを抑制することができる。
本発明の第3は、前記第1又は第2の発明において、前記一対の係止片は、その先端部の内面側が厚く形成されており、前記リンク部材の両端部は、前記係止片の内面側の厚く形成された部分に連結されている2ピースクリップを提供するものである。
上記発明によれば、リンク部材が上記内面側の厚く形成された部分を押し広げて一対の係止片を開かせるので、一対の係止片をより大きな角度で開かせることができ、取付孔の裏面側にできるだけ密接する状態で係止片を係合させることができ、係止片の係合力を高めることができる。
本発明の第4は、前記第1〜3の発明のいずれか1つにおいて、前記ピン部材の柱部の押圧面は、前記リンク部材の屈曲部を受け入れる凹状をなしている2ピースクリップを提供するものである。
上記発明によれば、ピン部材をグロメットに対して押し込むと、凹状をなす押圧面がリンク部材の屈曲部を受け入れて、屈曲部が押圧面から外れないように保持した状態で、リンク部材の屈曲部を押圧するので、一対の係止片をスムーズかつ確実に開かせることができる。
本発明の2ピースクリップによれば、一対の係止片が、グロメットの軸部の先端部から伸び、ピン部材を押し込んだときにリンク部材を介して開くようになっていて、一対の係止片が外方に開いた状態では、グロメットの軸部の先端部が取付孔の裏側に大きく出っ張ることがないので、取付孔の裏面側に必要とされるスペースが小さくてすむ。また、V字状をなしたリンク部材の中央の屈曲部をピン部材で押圧することにより、リンク部材の両端部を開かせ、それにより一対の係止片が間接的に開くようになっているので、ピン部材の柱部をグロメットの軸部から突き出るまで深く押し込まなくとも、リンク部材により一対の係止片を大きく開かせることができ、ピン部材の柱部の長さを短くすることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の2ピースクリップの一実施形態について説明する。
この2ピースクリップ10(以下、「クリップ10」という)は、自動車の内装部品、例えば、インストルメントパネルの表面側に配設される内装部品に適用される。この内装部品1は、図1及び図5〜7に示すように、発泡樹脂等の比較的軟質な材料で形成され、外部からの衝撃を吸収可能なクラッシュパッド3と、該クラッシュパッド3の上面に配設され、騒音を遮断する遮音シート5と、該遮音シート5の上面に配設され、軟質の合成樹脂からなる表面シート7とからなり、表裏両側が軟質な部材とされた多層構造をなしている。この実施形態のクリップ10は、前記のクラッシュパッド3、遮音シート5、及び、表面シート7を貫通して形成された取付孔9に挿入されて、各部材を挟み込んで固定するために用いられる。なお、クラッシュパッド3の取付孔9の裏面側周縁には、所定径の凹溝3aが設けられている。
上記実施形態の場合、クリップ10を用いて、表裏両面が軟質の材料からなる内装部品1を挟持固定するようにしているが、この態様に限定されるものではなく、例えば、ガーニッシュや、トリムボード、カーペット等の内装部品を、自動車のパネル部材等に固定したり、複数のパネル部材を連結したりするために用いることもできる。
図1に示すように、このクリップ10は、グロメット20と、ピン部材50とから構成されている。
グロメット20は、中央にピン部材50の柱部55が挿通される挿通孔23が形成され、上記の内装部品1の取付孔9の表側(すなわち、表面シート7側)の周縁に当接する円板状のフランジ部21を有している。前記挿通孔23は、互いに平行な一対の直線状の側辺23a,23aと、側辺23a,23aの端部同士を連結する円弧状の端辺23b,23bとからなり、ピン部材50の柱部55が回り止めされて挿入されるようになっている。また、挿通孔23の表側開口部周縁には、開口方向に向かって拡径するテーパ面23cが形成されており、柱部55をスムーズに挿入可能とすると共に、後述する柱部55の基部56が嵌合して、ピン部材50をグロメット20に対してガタツキを少なくして、装着させる部分となっている。更に、フランジ部21の上面側の外周縁から壁部25が立設しており、該壁部25には、周方向に沿って均等な間隔をあけて、マイナスドライバ等の工具を差込可能な複数の工具差込溝25aが設けられている。
図2(a)〜(c)を併せて参照すると、フランジ部21の下面側の挿通孔23周縁からは、前記取付孔9に挿通される筒状の軸部27が所定長さで延設されている。この軸部27は、外周は取付孔9に適合する円形状をなしているが、内周は、前記挿通孔23の形状に対応して、一方の対向する内面が平坦面27aをなしていて、他方の対向する内面が円筒面27bをなしている(図1参照)。また、図2(b),(c)に示すように、軸部27の平坦面27aが設けられた側の対向する側面であって、軸方向の基部側には、後述するピン部材50の第1係合爪61及び第2係合爪63が係合する窓状の係合穴28,28がそれぞれ形成されている。なお、この実施形態の場合、係合穴28,28は、軸部27を貫通して形成されているが、軸部27の内面から肉厚方向に沿って所深さで凹状に形成してもよい。また、軸部27の先端部の前記係合穴28,28に直交する両側面(すなわち、軸部27の円筒面27b側の対向する側面)には、図2(a)に示すように、後述するリンク部材45の屈曲部46を形成するための、型抜き溝29が対向して設けられている。更に、軸部27の先端部であって、前記係合穴28,28側の対向する外周面には、図2(b)に示すように、円弧状にカットされたカット面30が形成されている。このカット面30により、後述する薄肉ヒンジ部36が大きく湾曲可能となっている。
また、軸部27の先端部の、前記係合穴28,28側の対向する部分には、一対の係止片35,35が、軸方向に沿って所定長さで延設されている。すなわち、各係止片35の基端部には、軸部27よりも肉薄で、かつ、係止片35よりも肉薄とされた、薄肉ヒンジ部36が延設されており、この薄肉ヒンジ部36を介して、一対の係止片35,35が軸部27の先端部に連結されている。したがって、各係止片35は、薄肉で撓みやすい薄肉ヒンジ部36を介して外方に開き可能となっている。更に、各係止片35の基端部の外側面であって、前記薄肉ヒンジ部36との連結部分には、テーパ面37が形成されていて、係止片35を外方に開きやすくしている。また、各係止片35の先端部の外側面にも、テーパ面38が形成されており、各係止片35を内装部品1の取付孔9へ挿入する際に、各係止片35を閉じた状態にして挿入しやすくしている。また、各係止片35の内面には、所定厚さで肉厚部39が形成されている。この肉厚部39は、図2(a),(c)に示すように、各係止片35の先端部から長さ方向の中間部をやや越えた部分まで伸びており、更に、図2(b)に示すように、この実施形態では、係止片35の外面側の板幅に対して、幅狭に形成されている。なお、上記の一対の係止片35,35は、図2(a)〜(c)に示すように、軸部27の軸方向に沿って平行に伸びた状態となるように、射出成型等によって成形される。
上記の一対の係止片35,35の内側にはリンク部材45が配設されている。このリンク部材45は、薄肉状に撓み可能に形成されると共に円弧状に湾曲した屈曲部46と、該屈曲部46の両端から所定角度で斜め外方に延出した一対の腕部47,47とからなり、略V字状をなしている。そして、各腕部47,47の両端部は、一対の係止片35,35の対向する内面にそれぞれ形成された肉厚部39,39の基端部に、薄肉部47a,47aを介して連結されていて、一方、屈曲部46は軸部27の内部に配置されている。このようにリンク部材45を形成した結果、屈曲部46が押圧されると、薄肉の屈曲部46を介して両腕部47,47が外方に広がり、それに伴って両腕部47,47に連結された薄肉部47a,47aを介して、各係止片35,35が内側から押圧されて、一対の係止片35,35が外方に開くようになっている。
また、前記屈曲部46には、その頂部から所定距離をおいて対向した位置から、一対の突出部48,48が突設されている。この突出部48,48は、図6,7に示すように、リンク部材45が開いたときに、その先端面同士が突き当たるようになっている。
図7には、グロメット20に対してピン部材50を最大限押し込んで、リンク部材45を介して一対の係止片35,35が最大限開いた状態が示されているが、このとき、上記のリンク部材4は、グロメット20の軸部27及び係止片35に対して、次のような関係となっている。すなわち、軸部27の中心Cから軸部27内周までの長さをL1bとし、係止片35の薄肉部47aに相当する位置からグロメット20の軸部27内周までの長さL1aとしたとき、リンク部材45の薄肉部47aから突出部46先端までの長さL2は、L2≧L1a+L1bとなるように設定されている。このように設定することにより、図7に示すように、リンク部材45を最大限開かせた場合に、一対の係止片35,35を軸部27の軸方向に対してほぼ直角となるまで、大きく開かせることができる。
次に、上記グロメット20に装着されるピン部材50について、図1及び図3を参照して説明する。このピン部材50は、グロメット20のフランジ部21の上面周縁から立設した壁部25の内径に適合する外径で円板状に形成され、フランジ部21の上面に当接する頭部51を有している。また、頭部51の下面からは、フランジ部21に形成された挿通孔23を通して、軸部27の内部に挿入される柱部55が、軸方向に沿って所定長さで延設されている。この柱部55は、フランジ部21の挿通孔23に適合する断面形状をなした基部56と、該基部56から下方に伸びる縮径部57と、この縮径部57から再び拡径して挿通孔23に適合する断面形状で延びる拡径部58とで構成されている。
上記縮径部57は、挿通孔23の円弧状の端辺23b,23bに適合する幅W1(図3(b)参照)を有している。また、挿通孔23の直線状の側辺23a,23aに対応する両側面は、側辺23a,23aから離れるように縮径されている。
また、前記拡径部58の先端面には、図3(a),(c)に示すように、リンク部材45の屈曲部46を受け入れるための、凹形状をなした押圧面60が形成されている。この押圧面60は、ピン部材50をグロメット20に押し込むときに、リンク部材45の屈曲部46を押圧する部分となる。なお、この実施形態の場合、屈曲部46には、一対の突出部48,48が設けられているため、前記押圧面60は、屈曲部46の屈曲面を直接押圧せず、突出部48,48を介して間接的に押圧するようになっている。
また、前記拡径部58の先端部側であって、挿通孔23の直線状の側辺23a,23aに対応する両側面には、リンク部材45の屈曲部46を押圧しない程度にピン部材50の柱部55をグロメット20に押し込んだ状態で、グロメット20の係合穴28に係合する第1係合爪61が形成されている。各第1係合爪61の外側面には、テーパ面61aが形成されており、柱部55を軸部27内に挿入しやすくしている。
更に、拡径部58の前記第1係合爪61が形成された両側面の基端部からは、頭部51に向かって斜め外方に伸びて、撓み可能とされた撓み片62,62が延設されている。この撓み片62,62の先端部には、リンク部材45が最大限開くまでピン部材50の柱部55をグロメット20に押し込んだ状態で、グロメット20の係合穴28に係合する第2係合爪63が形成されている。この第2係合爪63の基部側の外側面には、テーパ面63aが形成されていて、軸部27内に柱部55を挿入しやすく、かつ、各係止壁部58の先端部を撓ませやすくしており、第2係合爪63の頭部51側の外側面には、係合穴28の内周縁に係合する係止段部63bが形成されている。
次に、上記構成からなるクリップ10の使用方法について説明する。
まず、グロメット20にピン部材50を仮固定させる。すなわち、ピン部材50の柱部55を、グロメット20のフランジ部21の挿通孔23に整合させて、ピン部材50をグロメット20に対して押し込んでいく。すると、挿通孔23を通って柱部55の先端部が、軸部27の内部に挿入されて、軸部27内面に柱部55両側の各第1係合爪61が摺接しつつ、柱部55が挿入されていき、各第1係合爪61が軸部27の係合穴28,28に至ると、係合穴28の内周に、各第1係合爪61が係合して、図4に示すように、ピン部材50をグロメット20に仮固定させることができる。
上記仮固定状態とされたクリップ10を、内装部品1の取付孔9に、表面シート7側から挿入していく。このとき、各第1係合爪61は、柱部55の押圧面60が、リンク部材45の屈曲部46を押圧しない程度の位置で、係合穴28に係合するように形成されているので、一対の係止片35,35は軸部27の軸方向に沿って平行に配置されて、取付孔9に挿入可能となっている。したがって、取付孔9の周縁に引っ掛かることなく、取付孔9に対してグロメット20をスムーズに挿入することができる。そして、図5に示すように、グロメット20のフランジ部21が、内装部品1の取付孔9の表側周縁に当接するまで、クリップ10を押し込んでいく。
上記状態からグロメット20に対してピン部材50を更に押し込んでいくと、第1係合爪61が係合穴28から外れ、軸部27内周を第1係合爪61が摺接しつつ柱部55が下方に移動していき、柱部55の凹状の押圧面60が、屈曲部46の一対の突出部48,48を受け入れて、押圧面60の円弧状の内周面が各突出部48の先端面に当接し、一対の突出部48,48を押圧していく。すると、図6に示すように、リンク部材45の薄肉の屈曲部46を介して、リンク部材45の両腕部47,47が外方に回動して広がり始め、更に、両腕部47,47に連結された薄肉部47a,47aを介して、各係止片35,35が内側から押圧されて、一対の係止片35,35が外方に開き始める。また、屈曲部46の頂部を挟んで突設された一対の突出部48,48は、それらの先端部同士が突き当たり始める。なお、ピン部材50の各係止壁部58の先端部は、軸部27内周によりテーパ面63aが押圧されて、内側に撓むようになっている。
上記のように柱部55を押し込む際、その先端部の凹状の押圧面60が、リンク部材45の一対の突出部48,48を受け入れるようになっているので、一対の突出部48,48が押圧面60の内周面上を滑って、押圧面60内から外れることがないように保持することができる。そして、そのように保持した状態で、押圧面60により一対の突出部48,48を押圧するので、リンク部材45を介して、一対の係止片35,35をスムーズかつ確実に開かせることができる。
上記状態から、グロメット20のフランジ部21にピン部材50の頭部51が当接するまでピン部材50が押し込まれると、図7に示すように、一対の突出部48,48の先端部同士が完全に突き当たると共に、一対の各腕部47,47が軸方向に対してほぼ直交する角度となるまで開き、リンク部材45が最大限開くようになる。それと共に、各腕部47の両端部の薄肉部47a,47aを介して一対の係止片35,35が押圧されて、前記リンク部材45と同様に、各係止片35が軸方向にほぼ直交する角度となるまで最大限開き、内装部品1の取付孔9の裏側(クラッシュパッド3側)の周縁に係合する。
ところで、上記状態では、リンク部材45が最大限外方に開いたときに、一対の突出部48,48の先端面同士が突き当たるため、剛性を強くした状態で一対の係止片35,35を開かせることができ、その結果、取付孔9の裏側周縁にしっかりと一対の係止片35,35を係合するようになっている。更に、上記状態では、一対の突出部48,48の先端面同士が突き当たって、一対の係止片35,35が閉じる方向へ回動することが規制されるので、一旦開いた一対の係止片35,35が再び閉じることを抑制して、クリップ10の脱落等の虞れを防止することができる。
また、この実施形態においては、各係止片35の内面に、肉厚部39が形成されているため、肉厚部39が設けられていない場合と比較して、リンク部材45の押し込み量が同一であれば、一対の係止片35,35をより大きな角度で開かせることができる。それに加えて、この実施形態の場合、内装部品1の裏側層であるクラッシュパッド3は軟質の材料からなっているので、一対の係止片35,35の外側面を、取付孔9の裏側周縁に食い込ませるようにして密接させて、一対の係止片35,35の係合力を高めることができるようになっている。
また、上記のように軸部27内に柱部55を押し込むことにより、軸部27内周に押圧されて内側に撓んだ状態にある、各係止壁部58の先端部の第2係合爪63が、軸部27の係合穴28に至ると、各係止壁部58の先端部が弾性復帰して、係合穴28の内周に係合段部63bが係合し、上記のように一対の係止片35,35が最大限開いた状態で、グロメット20にピン部材50を固定させることができる。
以上のようにして、一対の係止片35,35が取付孔9の裏側周縁に係合すると共に、取付孔9の表側周縁には、グロメット20のフランジ部21が当接して、クラッシュパッド3、遮音シート5、表面シート7からなる内装部品1を、係止片35及びフランジ部21により挟み込んで固定することができる。
図7には、クリップ10による内装部品1の固定状態が示されているが、このとき、一対の係止片35,35は、グロメット20の軸部27の先端部から伸びていて、リンク部材45によって開くようになっており、一対の係止片35,35が外方に開いた状態では、グロメット20の軸部27の先端部が取付孔9の裏側に大きく出っ張ることがないので、取付孔9の裏面側に必要とされるスペースがなるべく小さくすることができる。その結果、クリップ10が他の部品へ干渉する虞れがなく、必要に応じて内装部品1の肉厚を薄くすることができ、内装部品1の固定具として好適に用いることが可能となる。また、この実施形態の内装部品1のように、取付孔9が形成された部品が柔軟な材質で形成され、取付孔9の裏側周縁に係合する部分を長く形成したい場合等において、グロメット20の軸部27を長く形成することなく、一対の係止片35,35をできるだけ長く形成することができるので、クリップ10を取付孔9に対してガタ付きなく、しっかりと固定することが可能となる。
また、一対の係止片35,35の内面をピン部材50により直接押し広げずに、V字状をなしたリンク部材45の中央の屈曲部46を押圧することにより両腕部47,47を開かせて、それによって一対の係止片35,35が間接的に開くようになっているので、グロメットの軸部27の長さを長くしなくても、係止片35,35の長さを長くすることができ、ピン部材50の柱部55をグロメット20の軸部27を突き抜けるまで押し込まなくとも、リンク部材45により一対の係止片35,35を大きく開かせることができる。したがって、グロメット20の軸部27の長さや、ピン部材50の柱部55の長さを短くすることができる。
本発明の2ピースクリップの一実施形態を示す分解斜視図である。 同2ピースクリップを構成するグロメットを示しており、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は断面図である。 同2ピースクリップを構成するピン部材を示しており、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は断面図である。 同2ピースクリップにおいて、グロメットにピン部材を仮固定した状態を示す説明図である。 同2ピースクリップを、取付孔に挿入した状態を示す説明図である。 同2ピースクリップのピン部材をグロメットに対して浅く押し込んだ状態を示す説明図である。 同2ピースクリップのピン部材をグロメットに対して完全に押し込んだ状態を示す説明図である。
符号の説明
1 内装部品
9 取付孔
10 2ピースクリップ
20 グロメット
21 フランジ部
23 挿通孔
27 軸部
28 係合穴
35 係止片
45 リンク部材
46 屈曲部
46a 頂部
48 突出部
50 ピン部材
51 頭部
55 柱部
61 第1係合爪
63 第2係合爪

Claims (5)

  1. グロメットと該グロメットに挿入されるピン部材とを備え、取付孔に挿入されて固定される2ピースクリップであって、
    前記グロメットは、前記取付孔の表側周縁に当接すると共に前記ピン部材が挿通される挿通孔が形成されたフランジ部と、該フランジ部の挿通孔周縁から延設され、前記取付孔に挿入される筒状の軸部と、該軸部の先端部の対向する部分から軸方向に沿って所定長さで伸び、外方に開き可能とされた一対の係止片と、略V字状に屈曲した形状をなし、その両端部が前記一対の係止片の対向する内面に連結されると共に、屈曲部が前記軸部側に配置されたリンク部材とを有し、
    前記ピン部材は、前記フランジ部の軸部が延設された面とは反対側の面に当接する頭部と、該頭部から軸方向に伸びると共に、その先端部に前記リンク部材の屈曲部に当接する押圧面が形成された柱部とを有しており、
    前記ピン部材が前記グロメットに対して押し込まれたときに、前記柱部の押圧面により前記リンク部材の屈曲部が押圧されて、前記リンク部材が外方に開かれると共に、該リンク部材を介して前記一対の係止片が外方に開かれて、前記取付孔の裏側周縁に係合するように構成されていることを特徴とする2ピースクリップ。
  2. 前記リンク部材の屈曲部には、頂部から所定距離をおいて対向した位置から一対の突出部が突設されており、前記ピン部材が前記グロメットに押し込まれることにより、前記一対の突出部が押圧されて前記リンク部材が外方に開かれると共に、前記リンク部材が最大限外方に開いたときに、前記一対の突出部の先端面同士が突き当たるように構成されている請求項1記載の2ピースクリップ。
  3. 前記一対の係止片は、その先端部の内面側が厚く形成されており、前記リンク部材の両端部は、前記係止片の内面側の厚く形成された部分に連結されている請求項1又は2記載の2ピースクリップ。
  4. 前記ピン部材の柱部の押圧面は、前記リンク部材の屈曲部を受け入れる凹状をなしている請求項1〜3のいずれか1つに記載の2ピースクリップ。
  5. 前記グロメットの軸部の内側面には、係合穴が形成されており、
    前記ピン部材の柱部の側面には、前記屈曲部を押圧しない程度に前記ピン部材の柱部を前記グロメットに押し込んだ状態で前記係合穴に係合する第1係合爪と、前記リンク部材が最大限開くまで前記ピン部材の柱部を前記グロメットに押し込んだ状態で前記係合穴に係合する第2係合爪とが形成されている請求項1〜4のいずれか1つに記載の2ピースクリップ。
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