JP2006207683A - 固定具並びにこの固定具を用いた基材に被固定部材を固定及び離脱させる方法 - Google Patents

固定具並びにこの固定具を用いた基材に被固定部材を固定及び離脱させる方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 被固定部材を基材に容易に仮組できると共に高い保持力で固定でき、しかも、被固定部材を基材から容易に離脱させることのできる固定具並びにこの固定具を用いた基材に被固定部材を固定及び離脱させる方法を提供する。
【解決手段】 固定具1は、基材2に予め取付けられたクリップ4と、このクリップ4内に挿入される、被固定部材3と一体成型されたピン5とから構成され、固定具1は、クリップ4とピン5との間に、被固定部材3を基材2に仮組させる仮組手段と、被固定部材3を基材2に固定させる固定手段30と、被固定部材3を基材2からクリップ4と共に離脱させる離脱手段とを設け、これら仮組手段、固定手段30及び離脱手段は、ピン5のクリップ4内への押し込み荷重を相違させることにより、それぞれが作動されるので、被固定部材3の仮組、固定及び離脱作業が容易で、しかも高い保持力を有することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、自動車のインストルメントパネル等の基材に、樹脂製パネル等の被固定部材を固定する際の固定具に関するものである。
従来から、自動車の構成部材であるインストルメントパネル等の基材に、樹脂製パネル等の被固定部材を固定する際の固定具として、1ピースクリップや2ピースクリップからなる固定具が採用されていた。
まず、1ピースクリップからなる固定具50を図6に基いて説明する。
固定具50は、被固定部材3から突設されたピン51に、外側に突設された係止爪部52、52を有する弾性片53、53が互いに対向するように固着されて構成されている。また、基材2には取付孔2aが穿設され、その開口幅は、固定具50の各係止爪部52、52間の距離よりも狭く設定されている。
そして、被固定部材3を基材2に固定する際には、被固定部材3に設けた固定具50を基材2の取付孔2aに挿入する。すると、固定具50は、その各弾性片53、53に設けた各係止爪部52、52が取付孔2aを乗り越えつつ、各弾性片53、53が互いに近接する方向に屈曲しながら取付孔2aに挿通されて、挿通された各係止爪部52、52がストッパとなり、被固定部材3が基材2に固定される。
次に、2ピースクリップからなる固定具60を図7に基いて説明する。
固定具60は、被固定部材3の取付孔3a及び基材2の取付孔2aに挿入され、上部のフランジ部62と該フランジ部62から下方に延び縦長の貫通孔を有する軸部63とからなるブッシュ61と、該ブッシュ61の軸部63の貫通孔に挿入されるピン64とから構成されている。
ブッシュ61の軸部63の貫通孔は、その下部の内周面が、下方に向うにつれて貫通径を狭めるように楔状に形成されている。また、軸部63の外周壁65には、縦方向に延びるスリット65aが複数形成され、外周壁65が複数個に分割されている。
ピン64は、上部にフランジ部64aを有する棒体からなり、下端部分は先細のテーパ状に形成されている。
そして、被固定部材3を基材2に固定する際には、被固定部材3を基材2に当接して、各取付孔3a、2aにブッシュ61の軸部63を挿入しておき、ピン64をブッシュ61の軸部63の貫通孔に挿通する。すると、ピン64の下端部のテーパ部64bによって、ブッシュ61の軸部63の分割された各外周壁65の下端部が押し拡げられて拡径し、拡径された各外周壁65がストッパとなり、被固定部材3が基材2に固定される。
さらに、特許文献1には、図7に示す2ピースクリップからなる固定具60と類似したクリップが開示されている。
すなわち、このクリップは、ブッシュとピンとから構成されており、ピンは、フランジ形状の頭部と頭部から延びる軸部とから構成されている。一方、ブッシュは、円形フランジとフランジから延びる軸部とからなり、ブッシュ軸部の先端部分において、その内側には貫通穴の直径を狭めるように内側に突出し、軸方向に延びるリブが複数形成されると共に、ブッシュ軸部には、ブッシュフランジから長手方向に先端部分まで延びるスリットが複数形成されてブッシュ軸部を複数の脚に分割している。そして、ピンがフランジ軸部の貫通穴に完全に挿入され拡径連結位置に至ると、ブッシュ軸部の先端部分が大きく拡径して、取付部材が被取付部材に連結されることが開示されている。また、このクリップは、ピンをブッシュに仮保持させるために、ブッシュ軸部に設けたスリットのそれぞれに弾性係止爪が形成され、この弾性係止爪は、ピン軸部がブッシュ軸部の中程に挿入された際、ピン軸部の係止溝に係合して、ピンをブッシュに非拡径連結位置で保持可能であることが開示され、さらには、クリップを取付部材及び被取付部材から取り外す際に、工具先端が挿入できるように、ピン頭部とブッシュフランジとの間に、工具先端が挿入できる隙間が形成されていることが開示されている。
特開2004−116722号公報
しかしながら、図6に示す固定具50は、基板2の取付孔2aに挿入された各弾性片53、53の各係止爪部52、52をストッパとして機能させて、被固定部材3を基材2に固定させているが、組付の際の荷重は小さいが、その反面、被固定部材3の保持力も小さくなってしまい、保持力に対する信頼性が乏しく、好ましくない。そのため、保持力を高めるために各係止爪部52、52間の距離を長くすると、今度は組付荷重が大きくなり、作業効率が低下してしまい、好ましくない。
さらに、図7に示す固定具60は、予め基材2及び被固定部材3の取付孔2a及び3aに挿入されてあるブッシュ61にピン64を挿入して、ブッシュ61の軸部63の先端部を拡径させてストッパとして機能させ、被固定部材3を基材2に固定させているが、この方法であれば被固定部材3の保持力は高くなるが、固定具60を構成する部品が、2部品となりコストが高くなる虞がある。しかも、図7に示す固定具60では、被固定部材3を基材2に仮組みさせるための構造や、基材2から被固定部材3を離脱させるための構造が採用されておらず、作業性が悪い。
さらにまた、特許文献1の発明のクリップでは、図7に示す固定具60と同様に、ピンをブッシュ軸部の貫通穴に完全に挿入することにより、ブッシュ軸部の先端部分を大きく拡径させてストッパとして機能させて、被取付部材を取付部材に固定させており、保持力は高くなるが、クリップを構成する部品が、2部品となりコストが高くなる虞がある。さらに、この特許文献1の発明のクリップでは、ピンをブッシュに仮組して、被取付部材及び取付部材の取付孔に挿入可能であるが、被取付部材を取付部材に仮組する際、クリップが下方を向くような位置にある場合には、挿入されたクリップが落下する虞があり、完全に被取付部材を取付部材に仮組(位置決め)することができない。さらにまた、クリップを被取付部材及び取付部材から離脱させる際には、工具を使用しなければならず、作業が煩雑である。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、被固定部材を基材に容易に仮組できると共に高い保持力で固定でき、しかも、被固定部材を基材から容易に離脱させることのできる固定具並びにこの固定具を用いた基材に被固定部材を固定及び離脱させる方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した固定具の発明は、基材に被固定部材を固定するための固定具であって、該固定具は、前記基材に予め取り付けられたクリップと、該クリップ内に挿入される、前記被固定部材と一体に構成されたピンとからなり、前記固定具は、前記クリップと前記ピンとの間に、前記被固定部材を前記基材に保持させて仮組させる仮組手段と、仮組後、前記被固定部材を前記基材に固定させる固定手段と、前記被固定部材を前記基材から前記クリップと共に離脱させる離脱手段とを設け、前記仮組手段と、前記固定手段と、前記離脱手段とは、前記ピンの前記クリップへの押し込み荷重を相違させることにより、それぞれが作動されるように構成されていることを特徴とするものである。
請求項2に記載した固定具の発明は、請求項1に記載した発明において、前記仮組手段を作動させる第1押し込み荷重と、前記固定手段を作動させる第2押し込み荷重と、前記離脱手段を作動させる第3押し込み荷重とは、この順序で次第に大きくなるように設定されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載した固定具の発明は、請求項1または2に記載した発明において、前記クリップ及び前記ピンは樹脂材で構成されると共に、前記ピンは前記被固定部材と一体成型されることを特徴とするものである。
また、本発明は、上記課題を解決するために、請求項4に記載した基材に被固定部材を固定及び離脱させる方法の発明は、基材に被固定部材を固定するための固定具を用いて、基材に被固定部材を固定及び離脱させる方法において、前記固定具は、前記基材に予め取り付けられたクリップと、該クリップ内に挿入される、前記被固定部材と一体に構成されたピンとからなり、まず、前記基材に前記被固定部材を固定する際には、前記ピンを前記クリップ内に第1押し込み荷重で押し込むと、前記被固定部材が前記基材に仮組され、次に、前記ピンをさらに前記第1押し込み荷重よりも大きい第2押し込み荷重で前記クリップ内に押し込むと、前記被固定部材が前記基材に固定され、次に、前記被固定部材を前記基材から離脱させる際には、前記ピンを前記第2荷重よりも大きい第3押し込み荷重で前記クリップ内に押し込むと、前記被固定部材が前記基材から前記クリップと共に離脱されることを特徴とするものである。
従って、請求項1に記載した固定具の発明では、まず、ピンをクリップ内に第1押し込み荷重で押し込むと仮組手段が作動され、すなわち、クリップが基板に対してストッパとして機能すると共にピンがクリップ内に係止されて、被固定部材が基材に保持されて仮組され、その後、さらにピンをクリップ内に第1押し込み荷重より大きい第2押し込み荷重で押し込むと固定手段が作動され、すなわち、クリップが基板に対してストッパとして機能される状態が維持されると共に、ピンがクリップにさらに強固に係止されて、被固定部材が基材に高い保持力で固定される。さらに、被固定部材を基材から離脱させる際には、クリップ内に挿入されてあるピンを第2押し込み荷重よりも大きい第3押し込み荷重でさらに押し込めば離脱手段が作動され、すなわち、クリップの基板に対するストッパ機能が解除されて、被固定部材が基材からクリップと共に離脱される。
請求項2に記載した固定具の発明では、仮組手段と、固定手段と、離脱手段とは、この順序で、ピンのクリップ内への押し込み荷重を次第に大きくすれば、それぞれが作動されるようになる。
請求項3に記載した固定具の発明では、固定具は、部品としては実質的に1個となり、コストが削減される。
また、請求項4に記載した基材に被固定部材を固定及び離脱させる方法の発明では、まず、ピンをクリップ内に第1押し込み荷重で押し込めば、被固定部材が基材に仮組されて、次に、ピンをクリップ内に第1押し込み荷重よりも大きい第2押し込み荷重で押し込めば、被固定部材が基材に固定され、さらに、ピンをクリップ内に第2押し込み荷重よりも大きい第3押し込み荷重で押し込めば、被固定部材がクリップと共に基材から離脱される。
本発明によれば、被固定部材を基材に容易に仮組できると共に高い保持力で固定でき、しかも、被固定部材を基材から容易に離脱させることのできる固定具並びにこの固定具を用いた基材に被固定部材を固定及び離脱させる方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図1〜図5に基いて詳細に説明する。
本発明の実施の形態に係る固定具1は、図1に示すように、自動車の構成部材であるインストルメントパネル等の基材2に、樹脂製パネル等の被固定部材3を固定するものであって、基材2に予め取り付けられたクリップ4と、このクリップ4内に挿入される、被固定部材3と一体成型されたピン5とから構成されている。
クリップ4は、図1及び図2に示すように、内部に空間を有し、ベース部6と、該ベース部6から延び対向する2組のプレート部7、8とから構成されており、対向するプレート部7、7間の距離、及びプレート部8、8間の距離は、基板2の取付孔2aに挿通可能な距離に設定されている。このクリップ4は、ポリアセタール樹脂(POM)又はポリプロピレン樹脂(PP)で成型されている。
ベース部6は、図1及び図2に示すように、板状に形成され、ピン5が挿通可能な挿通孔6aが形成されている。
また、図1に示すように、2組のプレート部7、8の内、一方の各プレート部7、7には、基部9a、9aを支点に揺動する揺動爪部9、9が形成されている。これら揺動爪部9、9が対向する面には、突起部10、10がそれぞれ形成されている。また、この各プレート部7、7の揺動爪部9、9の基部9a、9a付近には、対向する側に三角状に折り曲げられた三角状突起部11、11がそれぞれ形成されている。
さらに、図2に示すように、他方の各プレート部8、8の長手方向略中間部には、外方に突設される仮保持用爪部12、12がそれそれ形成されている。また、この各プレート部8、8のベース部6側とは反対側に、その各端部が近接する方向に屈曲された各屈曲バネ部13、13が形成されている。これら屈曲バネ部13、13間の距離は、後述するピン5の頭部15の外径よりも相当短い距離に設定されている。
ピン5は、図1及び図2に示すように、ポリプロピレン樹脂(PP)又はABS樹脂で、被固定部材3と一体成型されている。
このピン5は、図1に示すように、略円形状の頭部15と、該頭部15から連続して頭部15よりも小径の胴部16と、この胴部16の外周面から断面三角錐状で突設して環状に延びる第1凸部17及び第2凸部18と、第1凸部17及び第2凸部18のそれぞれに連設され断面三角錐状に凹んで環状に延びる第1凹部19及び第2凹部19aとから構成されている。また、ピン5の、頭部15と第1凸部17とは略同一の外径で形成されており、第2凸部18の外径は、第1凸部17の外径よりも大きく形成されている。さらに、ピン5の頭部15の外径は、クリップ4に設けた対向する揺動爪部9、9の各突起部10、10間の距離、及び対向する三角状突起部11、11間の距離よりも大きく設定されている。
次に、ピン5をクリップ4内に押し込み、基材2に被固定部材3を仮組して固定する方法を図1〜図3に基いて説明する。
まず、図2に示すように、クリップ4を基板2の取付孔2aに挿入して、クリップ4に設けた各仮保持用爪部12、12を基板2に対するストッパとして機能させて、クリップ4を基板2に保持させる。なお、各仮保持用爪部12、12は、クリップ4を基板2に一時的に保持させるためのものであり、クリップ4に基板2の取付孔2aから抜脱させる力が作用すれば、基板2に対するストッパとしての機能が失われるようになっている。
次に、図1及び図2の状態から、ピン5をクリップ4内に第1押し込み荷重で押し込むと、すなわち、図3に示すように、ピン5の頭部15が、クリップ4に設けた対向する三角状突起部11、11を、外方に弾性変形させながら挿入されて、さらに、クリップ4の対向する揺動爪部9、9の突起部10、10間に挿入されて、各揺動爪部9、9が基部9a、9aを支点にそれぞれ外方に屈曲される。
そして、この図3の状態においては、クリップ4に設けた仮保持用爪部12、12(図2参照)は、基板2に対するストッパとしての機能を失っているが、クリップ4の各揺動爪部9、9がそれぞれ外方に拡開して、基板2に対するストッパとしての機能を果し、クリップ4が基板2に保持される。これと同時に、ピン5の頭部15は、各揺動爪部9、9の復元力により係止されるため、ピン5がクリップ4内に係止されて、被固定部材3が基板2に仮組される状態となる。
このように、被固定部材3を基板2に保持させて仮組させる仮組手段20は、ピン5を第1押し込み荷重によりクリップ4内に押し込んだ際以下のように作動される構成となる。すなわち、ピン5の頭部15がクリップ4の各揺動爪部9、9を拡開させ、拡開した各揺動爪部9、9が基板2に対してストッパとなり、クリップ4が基板2に保持されると共に、拡開した各揺動爪部9、9の復元力によりピン5の頭部15が係止されることにより、ピン5がクリップ4に保持され、被固定部材3が基板2に仮組される構成となる。
次に、図3の状態から、ピン5を第1押し込み荷重よりも大きい第2押し込み荷重でクリップ4内に押し込むと、図4(a)に示すように、ピン5の頭部15の先端部がクリップ4の各屈曲バネ部13、13間に挿入されると共に、ピン5の第1凸部17が、クリップ4の各三角状突起部11、11を乗り越え、ピン5の第1凹部19がクリップ4の各三角状突起部11、11に嵌合される。この時、作業者は、ピン5の第1凹部19がクリップ4の各三角状突起部11、11に嵌合される際の節度感を得るまで、ピン5をクリップ4内に押し込む(第2押し込み荷重に相当)ようになる。さらに、図4(a)の状態では、クリップ4のベース部6が、基材2に当接されると共に、被固定部材3が弾性変形する状態となる。
その後、図4(b)に示すように、被固定部材3が復元した状態となるが、クリップ4の各揺動爪部9、9の各突起部10、10が、ピン5の頭部15に当接された状態が維持されており、拡開された各揺動爪部9、9が基板2に対するストッパとして機能している。
そして、この図4(b)の状態においては、ピン5の第1凹部19に、クリップ4の各三角状突起部11、11が嵌合されているため、ピン5(被固定部材3)をクリップ4(基板2)から離脱させる方向に引っ張っても容易に外れることはなく、さらには、ピン5の頭部15の先端部がクリップ4の各屈曲バネ部13、13間に挿入されているため、ピン5が強固に各屈曲バネ部13、13で係止され、ピン5(被固定部材3)のガタが吸収される。しかも、クリップ4の各揺動爪部9、9が拡開して、基板2に対するストッパとして機能しており、クリップ4が基板2に強固に保持され、被固定部材3が基板2に高い保持力で固定されるようになる。
このように、被固定部材3を基板2に固定させる固定手段30は、ピン5を第2押し込み荷重によりクリップ4内に押し込んだ際以下のように作動される構成となる。すなわち、クリップ4の各揺動爪部9、9が拡開した状態が維持されて、さらに、ピン5の第1凹部19がクリップ4の各三角状突起部11、11に嵌合されると共に、ピン5の頭部15がクリップ4の各屈曲バネ部13、13間に挿入されて強固に係止され、ピン5がクリップ4内に強固に保持されて、被固定部材3が基板2に固定される構成となる。
次に、図4(b)の状態から、被固定部材3を基板2から離脱させる方法を図5に基いて説明する。
図4(b)の状態から、ピン5を第2押し込み荷重よりも大きい第3押し込み荷重で押し込むと、図5に示すように、ピン5の頭部15の略全体がクリップ4の各屈曲バネ部13、13間に挿入されると同時に、ピン5の第2凸部18がクリップ4の各三角状突起部11、11を乗り越えて、ピン5の第2凹部19aに、クリップ4の各三角状突起部11、11が嵌合される。これと同時に、クリップ4の各揺動爪部9、9は、基部9a、9aを支点に互いに近接する方向に閉じて、各揺動爪部9、9の各突起部10、10がピン5の胴部16にそれぞれ当接し、クリップ4は、基板2に対するストッパとしての機能を失う。この時、作業者は、ピン5の第2凹部19aがクリップ4の各三角状突起部11、11に嵌合される際の節度感を得るまで、ピン5をクリップ4内に押し込む(第3押し込み荷重に相当)ようになる。そして、被固定部材3を基材2から離脱させる方向に引っ張れば、クリップ4の仮保持用爪部12、12(図2参照)が基板2の取付孔2aから抜けて、被固定部材3がクリップ4と共に基板2から離脱される。
このように、被固定部材3を基板2から離脱させる離脱手段40は、ピン5を第3押し込み荷重によりクリップ4内に押し込んだ際以下のように作動される構成となる。すなわち、ピン5の頭部15の略全体が、クリップ4の各屈曲バネ部13、13間に挿入されて、ピン5の第2凸部18がクリップ4の各三角状突起部11、11を乗り越えるようにしてスライドすると共に、クリップ4の各揺動爪部9、9が互いに近接する方向に閉じて、クリップ4がストッパとしての機能を失い、被固定部材3が基板2からクリップ4と共に離脱される構成となる。
以上説明したように、本発明の実施の形態によれば、固定具1を構成するピン5とクリップ4との間に、被固定部材3を基板2に保持させて仮組させる仮組手段20と、仮組後、被固定部材3を基板2に固定させる固定手段30と、被固定部材3を基材2からクリップ4と共に離脱させる離脱手段40とを設け、これら仮組手段20と、固定手段30と、離脱手段40とは、ピン5のクリップ4内への押し込み荷重を、この順序で次第に大きくすれば、それぞれが作動されるので、被固定部材3を基材2に固定及び離脱させる際、固定具1が配置される場所が狭く作業し難い場所あっても、容易に仮組、固定及び離脱作業を行うことができ、作業効率を向上させることができる。
また、固定具1は、クリップ4の各揺動爪部9、9を拡開させることにより、被固定部材3の基材2に対するストッパとして機能させているので、被固定部材3の保持力は、従来の2ピースクリップからなる固定具60(図7参照)と略同等の高い値を有することができ、保持力に対する信頼性が向上する。
さらに、固定具1のピン5は、被固定部材3と一体成型されており、固定具1の部品としては、実質的に1個になるため、原価を削減することが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態に係る固定具を示す断面図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る固定具を示す断面図である。 図3は、図1の固定具を使用して被固定部材が基板に仮組された状態を示す断面図である。 図4は、図1の固定具を使用して被固定部材が基板に固定された状態を示す断面図であり、(a)は固定直後の状態を示す図で、(b)は固定後、被固定部材が復元した状態を示す図である。 図5は、図1の固定具を使用して被固定部材が基板から離脱される時の状態を示す断面図である。 図6は、従来の固定具を使用して被固定部材が基材に固定された状態を示す図であり、(a)は斜視図で、(b)は断面図である。 図7は、図6とは別の従来の固定具を使用して被固定部材が基材に固定される状態を示す図あり、(a)は、ブッシュにピンが完全に挿入される直前を示す断面図であり、(b)は、ブッシュにピンが完全に挿入された状態を示す断面図である。
符号の説明
1 固定具、2 基材、3 被固定部材、4 クリップ、5 ピン、20 仮組手段、30 固定手段、40 離脱手段

Claims (4)

  1. 基材に被固定部材を固定するための固定具であって、
    該固定具は、前記基材に予め取り付けられたクリップと、該クリップ内に挿入される、前記被固定部材と一体に構成されたピンとからなり、前記固定具は、前記クリップと前記ピンとの間に、前記被固定部材を前記基材に保持させて仮組させる仮組手段と、仮組後、前記被固定部材を前記基材に固定させる固定手段と、前記被固定部材を前記基材から前記クリップと共に離脱させる離脱手段とを設け、前記仮組手段と、前記固定手段と、前記離脱手段とは、前記ピンの前記クリップへの押し込み荷重を相違させることにより、それぞれが作動されるように構成されていることを特徴とする固定具。
  2. 前記仮組手段を作動させる第1押し込み荷重と、前記固定手段を作動させる第2押し込み荷重と、前記離脱手段を作動させる第3押し込み荷重とは、この順序で次第に大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の固定具。
  3. 前記クリップ及び前記ピンは樹脂材で構成されると共に、前記ピンは前記被固定部材と一体成型されることを特徴とする請求項1または2に記載の固定具。
  4. 基材に被固定部材を固定するための固定具を用いて、基材に被固定部材を固定及び離脱させる方法において、
    前記固定具は、前記基材に予め取り付けられたクリップと、該クリップ内に挿入される、前記被固定部材と一体に構成されたピンとからなり、まず、前記基材に前記被固定部材を固定する際には、前記ピンを前記クリップ内に第1押し込み荷重で押し込むと、前記被固定部材が前記基材に仮組され、次に、前記ピンをさらに前記第1押し込み荷重よりも大きい第2押し込み荷重で前記クリップ内に押し込むと、前記被固定部材が前記基材に固定され、次に、前記被固定部材を前記基材から離脱させる際には、前記ピンを前記第2荷重よりも大きい第3押し込み荷重で前記クリップ内に押し込むと、前記被固定部材が前記基材から前記クリップと共に離脱されることを特徴とする基材に被固定部材を固定及び離脱させる方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010104625A (ja) * 2008-10-31 2010-05-13 Itachibori Mfg Co Ltd 消火設備格納箱のフレーム取付構造
JP2013210018A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Toyota Motor Corp 取付クリップおよびカーテンエアバッグ取付装置

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