JP2000271836A - 数値制御による工作機械の制御方法及び装置 - Google Patents

数値制御による工作機械の制御方法及び装置

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JP2000271836A JP11080055A JP8005599A JP2000271836A JP 2000271836 A JP2000271836 A JP 2000271836A JP 11080055 A JP11080055 A JP 11080055A JP 8005599 A JP8005599 A JP 8005599A JP 2000271836 A JP2000271836 A JP 2000271836A
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    • G05B2219/30Nc systems
    • G05B2219/49Nc machine tool, till multiple
    • G05B2219/49204Control of heat to compensate for dilatation, thermal displacement

Abstract

(57)【要約】 【課題】 送り軸の駆動手段のオーバーヒートを未然に
防止しながら、加工能率の向上を達成する数値制御によ
る工作機械の制御方法と装置を提供する。 【解決手段】 駆動手段発熱量演算部31でサーボアン
プ15bと送り軸モータ3から成る駆動手段の発熱量、
温度をシミュレーション演算し、その発熱量と温度とか
ら送り別発熱量演算部39で駆動手段の総発熱量、切削
送り発熱量、切削負荷発熱量等を演算して、数値制御工
作機械1の切削速度オーバライド値を切削送り速度オー
バライド演算部27等で演算してNC装置に出力、有効
化する。また、上記演算部31で演算した駆動手段の温
度または温度データ演算部47で演算した温度、温度検
出センサ49で検出した温度等に基づいて、送り別に加
減速時定数τr 、τc の適正値を設定、記憶した初期値
τr0、τc0に対する割合として演算、出力し、NC指令
速度を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的には数値制
御による工作機械の制御方法及び装置に関し、特に、数
値制御によって工作機械の複数の送り軸における送り動
作を制御することによって加工を実行する際に、各送り
軸の駆動手段におけるオーバーヒートによるアラーム発
生を防止しつつ、可及的な高速度による加工を実行して
加工能率の向上を実現可能にするための数値制御による
工作機械の制御方法及び装置に関する。ここで、上記の
工作機械は、単に切削、研削加工を行う削り加工用途の
工作機械のみならず、送り軸モータを備えた送り軸機構
を有したパンチプレス機械やレーザ光の高エネルギーに
よってワークの加工を遂行するレーザ加工機等をも包含
するもので、本発明はこれらの加工機をも含めた工作機
械に広く適用することが可能である。
【0002】
【従来の技術】さて、代表的に切削加工系、研削加工系
の工作機械を考察すると、同工作機械の加工動作を数値
制御によって制御する場合には、周知のごとく、数値制
御装置(NC装置)に予め入力される数値制御プログラ
ム(NCプログラム)に従って工作機械の主軸の回転と
ともに複数送り軸における各送り軸モータを制御し、ワ
ークと加工々具(以下、単に工具と言う)との間の相対
的な加工動作を制御し、加工プログラムに基づく所望の
加工をワークに施すようになっている。
【0003】このような数値制御工作機械においては、
各送り軸による送り動作を駆動する各送り軸モータの動
作を的確に制御することが加工精度を確保する上で不可
欠であると同時に、送り軸モータのオーバーヒートを未
然に防止して機械保護を図りつつ高レベルの加工能率を
得る上で枢要とされる。ここで、数値制御工作機械の基
本的な構成を考察すると、一般的には、工作機械、数値
制御装置、機械制御部、電源部等を具備してなり、数値
制御装置は、NCプログラムを読取り解釈するプログラ
ム読取解釈部、解釈済みプログラムを一時記憶する解釈
済みプログラム記憶部、解釈済みプログラム記憶部から
プログラムを適宜引き出して実行プログラムデータを発
するプログラム実行指令部、NCプログラムで指令され
た動作の移動データを補間演算し、各送り軸に分配する
とともに、各送り軸の加減速を制御する補間・加減速制
御部、位置指令および速度指令を発するとともに、フィ
ードバック信号によりこの位置指令および速度指令を補
正するサーボ制御部を備え、同サーボ制御部はモータ指
令信号を出力する制御部と、その制御部からの出力を増
幅してモータ駆動電流を発生するサーボアンプとから成
り、サーボアンプで発生した電流が工作機械側の各送り
軸モータを制御、駆動するように構成されている。
【0004】また、工作機械の機械本体は、工具等が装
着され、主軸モータの駆動により回転駆動される主軸、
同主軸を回転可能に支持した主軸頭、上述した複数の各
送り軸における送り動作を駆動すべくサーボモータから
構成される送り軸モータ、各送り軸における送り動作に
伴う現在位置データを検出する各軸の位置検出器、被加
工物であるワークが適宜に搭載されて機械本体のベース
に対して複数の送り軸に沿って移動する加工テーブル等
を備え、主軸モータや各送り軸モータおよび位置検出器
は信号ライン、電源ラインを介して数値制御装置、機械
制御装置および電源部に接続されている。そして、上述
の数値制御装置のサーボアンプが、電源部から導入する
電源動力に基づいて工作機械の機械本体が有した各送り
軸モータに所要の駆動電流を供給し、送り軸モータを駆
動して工具を所望の加工位置に位置決めし、また工具と
ワークとを送り軸に沿って相対移動させてワークに対し
て切削や研削等の加工作用を遂行するようになってい
る。そして、本発明においては、数値制御装置のサーボ
制御部が有したサーボアンプとこのサーボアンプから駆
動電流を入力される送り軸モータとを含んだ駆動要素を
総称して送り軸の駆動手段と呼称している。
【0005】さて、数値制御工作機械の送り軸のサーボ
アンプおよび送り軸モータからなる駆動手段は、定格電
流値で加工能力が十分に出るように設計され、この定格
電流値以下で運転、駆動されている場合には連続運転が
可能であり、定格電流を越える運転の場合は、断続的な
運転は可能であるが、頻繁に定格電流を越える運転が続
くとモータ発熱量が大きくなり、送り軸モータのモータ
温度MTは所望のモータ性能を維持すべく定まるモータ
許容温度MTa を越え、故にかかる場合は、オーバーヒ
ートのアラームが発生して運転が停止にいたる。図11
は、時間Tを横軸に、モータ温度MTを縦軸にして、送
り軸モータに対して発熱量制御を行わないで運転した場
合(I)、設計上から定まる定格発熱量を維持して運転
した場合(II)、送り軸モータの有するモータ温度に応
じて許容発熱量を制御しながら運転した場合(III)の三
通りの場合の温度曲線を示しており、発熱量制御を行わ
ない場合(I)には、やがてモータ温度MTはモータ許
容温度MTa を越えてしまうが、定格発熱量を維持しな
がら運転している場合(II)やモータ温度に応じて許容
発熱量を制御して運転する場合(III)にはモータ許容温
度MTa を超過することなく、運転を継続し得ることが
わかるのである。
【0006】一方、各送り軸モータが遂行する送り動作
には、工具がワークと係合して加工作用を遂行しながら
送り動作する加工送りと、各送り軸における工具とワー
クとの間の相対位置を決定する位置決め動作を迅速に遂
行するための早送りとがあり、後者の早送りは、非加工
動作であることから、可及的に高速化して加工能率の向
上に寄与することが望まれる。実際に、早送り加減速を
行えば、一時的に定格電流の3〜4倍の電流が送り軸モ
ータに流れるが、ある経過時間で平均化した電流値が定
格電流値を越えなければ、送り軸モータの温度はモータ
許容温度MTaを超過してオーバーヒートを起こすこと
がないように駆動手段自体は構成されている。
【0007】最近の高速度加工機は、上記のような加工
能率の一層の向上を図って主軸回転の高速化を図り、か
つ送り動作の高速化を図って提供されるものであるが、
数値制御工作機械における早送りと加工送りとの両者の
俊敏な加減速を含む加工や快削性に欠けるワーク素材や
加工形状の複雑性等に基づく加工条件が厳しく故に加工
負荷の大きな加工等では送り軸モータの運転において定
格電流を越える場合が多々あり、結局、早送りおよび加
工送りの両者において上述の平均化した電流値をみても
定格電流値を越えてしまう場合が多い。つまり、短いサ
イクルで立ち上がりと立ち下がりを伴った送り動作が繰
り返し指令され、駆動手段の時間平均の電流値が定格電
流を越えてしまうのである。この結果、サーボアンプと
送り軸モータとからなる駆動手段は許容温度を越え、結
果的にアラームによる停止がかかり、加工動作が停止し
てしまう場合もある。
【0008】加工中に工作機械が停止すると、加工能率
の低下を来すばかりでなく、ワーク不良が発生したり、
無人運転の場合には人手により運転を復旧させるため、
長時間停止したままとなる不都合がある。この不都合を
回避するために駆動手段として必要以上に大きな能力の
サーボアンプやサーボモータを採用したり、数値制御プ
ログラムを作成するときに、プログラマが加減速の頻度
が少なくなるように時間的に余裕を持たせる等の工夫に
よって従来は対処していた。すなわち、加工条件が厳し
く故に加工負荷の大きな加工の場合にも適用して早送り
と加工送りの高速化を積極的に図り、高加工能率を得る
ことが可能な数値制御による工作機械の送り動作の制御
方法や装置の提供はなお、強く要請されている状況にあ
る。
【0009】このような状況下にあって、近時の数値制
御工作機械やその他、産業用ロボット等における駆動手
段を数値制御によって駆動制御する技術分野において
は、特に駆動手段をなす駆動モータの運転の適正化によ
るタクト時間の短縮と駆動モータのみならず工作機械や
ロボット等の保安をも図る種々の提案が提供されつつあ
る。
【0010】すなわち、特開平6−289917号公報
は、工作機械の送り軸におけるサーボモータから成る送
り軸モータの制御方法として、送り軸に加わる負荷が高
くなると送り速度を低下させ、また加工を停止して加工
精度の向上と工具、機械の保安を図ることを目的とした
送り軸モータの制御方法を開示している。すなわち、こ
の送り軸モータの制御方法は、送り軸モータの制御系
に、外乱負荷トルクを推定する外乱推定オブザーバを設
け、送り軸モータに対する指令トルクと実際の送り軸モ
ータのモータ速度とを入力して全外乱トルクを演算、推
定する。そして、推定した全外乱トルクから動摩擦によ
る摩擦トルク相当分を減じて推定外乱トルク、すなわち
外乱負荷を求め、記憶メモリに書き込む。ついでこの推
定外乱トルクが予め設定した加工を停止させるための上
限値と加工精度の低下を防止させる下限値との両者に対
してどのようなレベルにあるかを判断することにより、
指令送り速度に関するオーバーライド値を調節し、下限
値を越えると送り軸モータの速度を下げるように制御
し、その結果、下限値以下に推定外乱トルクが低下する
と再びオーバーライド値を調節して送り軸モータの速度
を上昇させるように制御しながら加工を続行し、かつ加
工精度の保持を図る。他方、推定外乱トルクが上限値を
越えたときは、送り軸モータの駆動を停止し、工具やワ
ークおよび機械を異常負荷から保護するようにしてい
る。
【0011】上述した特開平6−289917号公報に
開示された推定外乱トルクによる送り軸モータの制御方
法は、送り軸モータに掛かる負荷を速度指令値と実際の
送り軸モータの速度データのフィードバック値とから特
殊な外乱推定オブザーバ手段によって推定し、これを予
め設定した基準値に対して比較、判断することにより、
送り軸モータの速度を制御するものであり、従って、送
り軸モータの運転状況を速度のみから判断しているた
め、工作機械の駆動手段をなす送り軸モータやモータ駆
動アンプの熱的要因を考慮した運転の制御が行われない
ことから、特に、高速度機械としての数値制御工作機械
を長時間運転する場合には、必ずしも適正に駆動手段の
制御を達成し得ない点で問題がある。また、推定外乱オ
ブザーバ手段と言う特殊手段を用いる点で汎用性に欠け
る問題がある。
【0012】他方、機械の駆動モータの運転制御に当た
り、熱的制限を考慮して適正に駆動モータを制御する方
法が提案されている。すなわち、特開平9−91025
号公報は、産業用ロボットの関節各軸を駆動する駆動モ
ータにおいて、熱的制限を考慮しながら最短時間制御を
遂行する制御方法を開示したものである。この制御方法
においては、駆動モータの駆動制御、ひいてはロボット
動作の最短時間制御に当たり、駆動モータの加減速動作
の時定数を短くしてサイクルタイムの最短化を図りつ
つ、モータの熱的制限を考慮すべく、ロボットの再生運
転時のモータの発熱状態をモニタし、そのモニタ結果を
利用して加減速動作の時定数を必要に応じて段階的に調
節するもので、かくして熱的制限の範囲内で各軸の駆動
モータを動作させることとした技術内容を有している。
【0013】然しながら、この特開平9−91025号
公報に開示されたロボット駆動モータの最短時間制御方
法によれば、ロボットの再生運転を複数回実行して動作
サイクルを繰り返し、その動作サイクルから得る各軸の
駆動モータの熱的制限、つまり発熱量の許容範囲を判断
する方法がとられるから、例えば工作機械に適用した場
合、加工条件や加工負荷が変わる都度、動作サイクルを
繰り返して駆動モータの発熱状態をモニタすることとな
り、結局、高能率の加工を遂行する上では不合理である
と言う問題がある。
【0014】また、数値制御工作機械による加工動作で
は、連続長時間に亘る加工運転が頻繁に行われ、産業用
ロボットの動作サイクルに比較して著しく動作サイクル
が長い場合が多々ある。このため、数値制御工作機械の
加工動作における駆動手段の熱的状態を判断する方法に
上述した特開平9−91025号公報の制御方法を適用
することは不適当であると考えられる。
【0015】他方、本願出願人は、特開平9−1796
23号公報に開示のあるように、送り軸の駆動手段を早
送り時に加減速を伴って連続高速運転しても、その駆動
手段がオーバーヒートしない数値制御による機械装置の
制御方法と装置に係る発明を開示している。この発明で
は、機械装置の駆動系における各軸のモータ駆動アンプ
と送り軸モータとからなる駆動手段に関して、同駆動手
段の温度をサーボ制御部から温度データ演算部にフィー
ドバックされる電流データまたはトルク指令データによ
って予測演算して温度データを作成し、同温度データ演
算部に接続された加減速時定数演算部でその温度データ
と予めデータ記憶部に記憶した駆動手段に関する許容さ
れる所定の温度データとを比較し、比較結果に応じて、
その送り軸の加減速時定数を変更するように制御し、駆
動手段の熱条件を考慮することにより連続高速運転して
も駆動手段がオーバーヒートせず、指令送り速度を下げ
ることなく、高能率で動作可能な数値制御による機械装
置の制御方法および装置を開示している。この場合の加
減速時定数とは、送り軸を速度変化させるときの加速度
を決定する定数であって、この定数が送り軸の速度変化
に要する時間に関係するものである。
【0016】この発明は、熱的要因を考慮しながら、加
減速時定数を変えるという手法によって駆動手段の連続
高速運転をオーバーヒートさせることなく運転可能と
し、故に、数値制御工作機械に適用したとき、複雑な加
工形状や寸法条件の厳しさ、ワーク素材の難加工性など
厳しい加工条件や加工負荷が大きい場合にも、高能率の
加工を達成できる点で評価し得る技術手段を内包したも
のと言える。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上述した
本願出願人により提供された数値制御による機械装置の
制御方法および装置に係る発明は、駆動手段の温度デー
タにのみ着目したものであり、駆動手段の早送り、また
は切削、研削、レーザ加工、パンチプレス加工等の加工
作用を伴った加工送り等の送りモードの変化や駆動手段
の発熱量をも考慮するものではなく、より緻密に各軸の
駆動手段を制御する方法と装置の提供が要望される。
【0018】依って、本発明の目的は、上述した本願出
願人により提供された数値制御による機械装置の制御方
法および装置に係る発明を更に発展させて、数値制御工
作機械の早送り、加工送りを各軸の駆動手段によって駆
動しつつ、連続長時間の運転や大きな加工負荷が繰り返
し作用してもオーバーヒートを生ずることなく加工を続
行して高加工能率による加工を達成可能な数値制御によ
る工作機械の制御方法及び装置を提供せんとするもので
ある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述の本発明の目的に鑑
み、本発明の1つの観点によると、数値制御装置の読取
解釈部から取り込んだ数値制御プログラムを実行指令
部、補間部及びサーボ制御部を介して実行し、少なくと
も1つの送り軸の駆動手段を制御する数値制御による工
作機械の制御方法において、前記送り軸の早送り時及び
切削送り時の加減速時定数、前記送り軸の駆動手段の許
容される所定温度のデータ及び許容される所定発熱量の
データ等を予め設定し、前記数値制御プログラムの制御
データに基づいて前記駆動手段の温度を演算し、前記演
算した駆動手段の温度に応じて前記駆動手段の許容され
る発熱量を決定し、前記数値制御プログラムの制御デー
タに基づいて前記駆動手段の所定時間内における総発熱
量、早送り時の早送り発熱量及び切削送り時の切削送り
発熱量を演算し、前記演算した所定時間内における総発
熱量、早送り発熱量、切削送り発熱量と前記決定した許
容される発熱量とをそれぞれ比較し、前記比較した結果
に応じて前記送り軸の早送り及び切削送りの少なくとも
どちらか一方の送り動作時の加減速時定数を制御する数
値制御による工作機械の制御方法が提供される。
【0020】また、本発明の他の観点によると、数値制
御装置の読取解釈部から取り込んだ数値制御プログラム
を実行指令部、補間部及びサーボ制御部を介して実行
し、少なくとも1つの送り軸の駆動手段を制御する数値
制御による工作機械の制御方法において、前記送り軸の
早送り時及び切削送り時の加減速時定数、切削送り速
度、前記送り軸の駆動手段の許容される所定温度のデー
タ及び許容される所定発熱量のデータ等を予め設定し、
前記数値制御プログラムの制御データに基づいて前記駆
動手段の温度を演算し、前記演算した駆動手段の温度に
応じて前記駆動手段の許容される発熱量を決定し、前記
数値制御プログラムの制御データに基づいて前記駆動手
段の切削送り時の切削送り発熱量及び切削負荷に応じた
切削負荷発熱量を演算し、前記決定した許容される発熱
量と前記演算した切削送り発熱量とを比較し、前記比較
の結果から前記切削送り発熱量に占める前記演算した切
削負荷発熱量の比率に応じて前記送り軸の切削送り速度
を制御する数値制御による工作機械の制御方法が提供さ
れる。
【0021】更に他の観点によると、数値制御装置の読
取解釈部から取り込んだ数値制御プログラムを実行指令
部、補間部及びサーボ制御部を介して実行し、少なくと
も1つの送り軸の駆動手段を制御する数値制御による工
作機械の制御方法において、前記送り軸の早送り時及び
切削送り時の加減速時定数τr0、τc0、前記送り軸の駆
動手段の許容される所定温度MTを表わす温度データ及
び許容される所定発熱量Qa を表す発熱量データ等を予
め設定し、前記サーボ制御部から前記駆動手段へ出力さ
れる電流データまたはトルク指令データから前記駆動手
段の刻々の温度及び発熱量を演算し、前記演算した刻々
の温度に応じて前記駆動手段の所定時間t内における許
容される発熱量Qa を決定し、前記演算した刻々の発熱
量から前記駆動手段の所定時間t内における総発熱量Q
A 、早送り時の早送り発熱量QR 、切削送り時の切削送
り発熱量QC を演算し、前記演算した所定時間t内にお
ける総発熱量QA と前記決定した許容される発熱量Qa
とを比較し、前記所定時間t内における総発熱量QA
前記許容される発熱量Qa より大きい場合は、前記所定
時間t内における総発熱量QA に占める前記早送り発熱
量Q R 及び切削送り発熱量QC の比率に応じて前記送り
軸の早送り時及び切削送り時の加減速時定数τr 、τc
を演算し、前記送り軸の早送り時及び切削送り時の加減
速時定数を前記設定した加減速時定数τr0、τc0から前
記演算した加減速時定数τr 、τc に変更、制御する数
値制御による工作機械の制御方法が提供される。
【0022】また、本発明によれば、数値制御装置の読
取解釈部から取り込んだ数値制御プログラムを実行指令
部、補間部及びサーボ制御部を介して実行し、少なくと
も1つの送り軸の駆動手段を制御する数値制御による工
作機械の制御方法において、前記送り軸の加減速時定
数、切削送り速度、前記送り軸の駆動手段の許容される
所定温度のデータ及び許容される所定発熱量のデータ等
を予め設定し、前記数値制御プログラムの制御データに
基づいて前記駆動手段の刻々の温度を予測・演算すると
ともに刻々の発熱量を演算し、前記演算した温度と前記
設定した許容される所定温度のデータとを比較し、前記
比較した結果に応じて前記送り軸の加減速時定数を制御
するとともに、前記演算した刻々の温度に応じて前記駆
動手段の許容される発熱量を決定し、前記演算した刻々
の発熱量から前記駆動手段の切削送り時の切削送り発熱
量を演算し、前記数値制御プログラムの制御データに基
づいて前記駆動手段の切削負荷に応じた切削負荷発熱量
を演算し、前記演算した切削送り発熱量と前記決定した
許容される発熱量とを比較し、前記比較した結果から前
記切削送り発熱量に占める前記演算した切削負荷発熱量
の比率に応じて前記送り軸の切削送り速度を制御する数
値制御による工作機械の制御方法が提供される。
【0023】本発明の更に他の観点によれば、数値制御
装置の読取解釈部から取り込んだ数値制御プログラムを
実行指令部、補間部及びサーボ制御部を介して実行し、
少なくとも1つの送り軸の駆動手段を制御する数値制御
による工作機械の制御方法において、前記送り軸の加減
速時定数、切削送り速度、前記送り軸の駆動手段の許容
される所定温度を表す曲線及び許容される所定発熱量を
表す曲線等を予め設定し、前記サーボ制御部から前記駆
動手段へ出力される電流データまたはトルク指令データ
から前記駆動手段の刻々の温度を演算してその温度曲線
を作成するとともに刻々の発熱量を演算し、前記作成し
た温度曲線の傾きと前記設定した許容される所定温度を
表す温度曲線の傾きとを比較し、前記作成した温度曲線
の傾きが前記設定した許容される所定温度を表す温度曲
線の傾きより大きい場合は、前記設定した許容される所
定温度を表す温度曲線の傾きと加減速時定数との関係か
ら前記送り軸の加減速時定数を演算し、前記送り軸の加
減速時定数を制御するとともに、前記演算した刻々の温
度に応じて前記駆動手段の許容される発熱量を決定し、
前記演算した刻々の発熱量から前記駆動手段の切削送り
時の切削送り発熱量を演算し、前記サーボ制御部から前
記駆動手段へ出力される電流データまたはトルク指令デ
ータから前記駆動手段の切削負荷に応じた切削負荷発熱
量を演算し、前記演算した切削送り発熱量と前記決定し
た許容される発熱量とを比較し、前記比較した結果から
前記切削送り発熱量に占める前記演算した切削負荷発熱
量の比率に応じて前記送り軸の切削送り速度を制御する
数値制御における工作機械の制御方法が提供される。
【0024】また、本発明によれば、数値制御装置の読
取解釈部から取り込んだ数値制御プログラムを実行指令
部、補間部及びサーボ制御部を介して実行し、少なくと
も1つの送り軸の駆動手段を制御する数値制御による工
作機械の制御方法において、前記送り軸の加減速時定
数、切削送り速度、前記送り軸の駆動手段の許容される
所定温度のデータ、許容される所定発熱量のデータ、及
び許容される単位時間当たりの加減速回数等を予め設定
し、前記数値制御装置の読取解釈部または実行指令部か
ら出力されるプログラムデータから前記駆動手段の単位
時間当たりの加減速回数を計数し、前記計数した単位時
間当たりの加減速回数と前記設定した許容される単位時
間当たりの加減速回数とを比較し、前記計数した加減速
回数が前記許容される加減速回数を越えている場合は、
前記設定した単位時間当たりの加減速回数と加減速時定
数との関係から前記送り軸の加減速時定数を演算し、前
記送り軸の加減速時定数を制御するとともに、前記サー
ボ制御部から前記駆動手段へ出力される電流データまた
はトルク指令データから前記駆動手段の刻々の温度、発
熱量、及び切削負荷に応じた切削負荷発熱量を演算し、
前記演算した刻々の温度に応じて前記駆動手段の許容さ
れる発熱量を決定し、前記演算した刻々の発熱量から前
記駆動手段の切削送り時の切削送り発熱量を演算し、前
記演算した切削送り発熱量と前記決定した許容される発
熱量とを比較し、前記比較した結果から前記切削送り発
熱量に占める前記演算した切削負荷発熱量の比率に応じ
て前記送り軸の切削送り速度を制御する数値制御による
工作機械の制御方法が提供される。
【0025】更に、本発明によれば、数値制御装置の読
取解釈部から取り込んだ数値制御プログラムを実行指令
部、補間部及びサーボ制御部を介して実行し、少なくと
も1つの送り軸の駆動手段を制御する数値制御による工
作機械の制御方法において、前記送り軸の加減速時定
数、切削送り速度、前記送り軸の駆動手段の許容される
所定温度のデータ、及び許容される所定発熱量のデータ
等を予め設定し、前記駆動手段の温度を検出し、前記検
出した温度のデータと前記設定した許容される所定温度
のデータとを比較し、前記検出した温度のデータが前記
設定した許容される所定温度のデータより高い場合は、
前記送り軸の加減速時定数を大きくするよう制御すると
ともに、前記サーボ制御部から前記駆動手段へ出力され
る電流データまたはトルク指令データから前記駆動手段
の刻々の発熱量及び切削負荷に応じた切削負荷発熱量を
演算し、前記検出した温度に応じた前記駆動手段の許容
される発熱量を決定し、前記演算した刻々の発熱量から
前記駆動手段の切削送り時の切削送り発熱量を演算し、
前記演算した切削送り発熱量と前記決定した許容される
発熱量とを比較し、前記比較した結果から前記切削送り
発熱量に占める前記演算した切削負荷発熱量の比率に応
じて前記送り軸の切削送り速度を制御する数値制御によ
る工作機械の制御方法が提供される。
【0026】また、本発明は、数値制御装置の読取解釈
部から取り込んだ数値制御プログラムを実行指令部、補
間部及びサーボ制御部を介して実行し、少なくとも1つ
の送り軸の駆動手段を制御する数値制御による工作機械
の制御装置において、前記送り軸の早送り時及び切削送
り時の加減速時定数、前記送り軸の駆動手段の許容され
る所定温度のデータ及び許容される所定発熱量のデータ
等を設定・記憶するデータ記憶手段と、前記数値制御プ
ログラムの制御データに基づいて前記駆動手段の温度を
演算する温度演算手段と、前記温度演算手段で演算した
温度に応じて前記駆動手段の許容される発熱量を決定す
る許容発熱量決定手段と、前記数値制御プログラムの制
御データに基づいて前記駆動手段の所定時間内における
総発熱量、早送り時の早送り発熱量、及び切削送り時の
切削送り発熱量を演算する発熱量演算手段と、前記発熱
量演算手段で演算した所定時間内における総発熱量、早
送り発熱量、切削送り発熱量と前記許容発熱量決定手段
で決定した許容される発熱量とに基づいて前記送り軸の
加減速時定数を演算、出力する加減速時定数演算手段
と、を具備する数値制御による工作機械の制御装置を提
供するものである。
【0027】更に本発明によれば、数値制御装置の読取
解釈部から取り込んだ数値制御プログラムを実行指令
部、補間部及びサーボ制御部を介して実行し、少なくと
も1つの送り軸の駆動手段を制御する数値制御による工
作機械の制御装置において、前記送り軸の切削送り速
度、前記送り軸の駆動手段の許容される所定温度のデー
タ及び許容される所定発熱量のデータ等を設定・記憶す
るデータ記憶手段と、前記数値制御プログラムの制御デ
ータに基づいて前記駆動手段の温度を演算する温度演算
手段と、前記温度演算手段で演算した温度に応じて前記
駆動手段の許容される発熱量を決定する許容発熱量決定
手段と、前記数値制御プログラムの制御データに基づい
て前記駆動手段の発熱量を演算する発熱量演算手段と、
前記数値制御プログラムの制御データに基づいて前記駆
動手段の切削負荷を演算し、前記切削負荷に応じた切削
負荷発熱量、前記発熱量演算手段で演算した切削送り発
熱量、及び前記許容発熱量決定手段で決定した許容され
る発熱量に基づいて前記送り軸の切削送り速度を演算、
出力する切削送り速度演算手段と、を具備する数値制御
による工作機械の制御装置を提供する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す諸
実施形態に基づいて更に詳細に説明するが、これらの実
施形態は、数値制御工作機械がワークを切削加工する場
合を例に取って説明するものとし、従って、同工作機械
の送りモードは早送りモードと切削送りモードを有する
ものとして説明する。それ故、パンチプレスやレーザ加
工機等の他の加工機の場合においては、ワークにプレス
加工や溶断加工等を施すべく送り動作するもので、早送
りと既述のごとく加工送りとの2つの送りモードを有す
るものと読み替えることにより、本発明を理解すること
ができる。
【0029】図1と図2は本発明の第1の実施形態に係
る数値制御による工作機械の制御装置の構成を簡明のた
め二分して示したブロック図、図3と図4は本発明の第
2の実施形態に係る数値制御による工作機械の制御装置
の構成を同様二分して示したブロック図、図5と図6は
本発明の第3の実施形態に係る数値制御による工作機械
の制御装置の構成を同様二分して示したブロック図、図
7と図8は本発明の第4の実施形態に係る数値制御によ
る工作機械の制御装置の構成を同様二分して示したブロ
ック図、図9と図10は本発明の第5の実施形態に係る
数値制御による工作機械の制御装置の構成を同様二分し
て示したブロック図、図11は横軸を時間Tとし、縦軸
をモータ温度MTとした場合のモータ許容温度MTa
対する温度曲線を示したグラフ図、図12は横軸を時間
Tとした場合の一定時間t毎のサーボアンプ、送り軸モ
ータからなる駆動手段の総発熱量QA 、早送りと切削送
りとの送り種別に応じた発熱量の両者をそれぞれの許容
発熱量Qa に対比して縦軸に示したグラフ図、図13は
横軸を時間Tとした場合の一定時間t毎の加減速時定数
と切削送り速度のオーバーライド値とその作用タイミン
グを縦軸に示したグラフ図、図14は横軸を時間Tと
し、縦軸を駆動手段の許容発熱量Qa を示した場合に定
格電流に対応した定格発熱量QT に対して、時間経過に
応じて変える許容発熱量Qa のカーブを示したグラフ
図、図15は第1〜第5の各実施形態において得られる
時間経過Tに対する送り軸モータ又はサーボアンプの温
度曲線とその傾きθを示したグラフ図、図16は第2〜
第5の実施形態において、図15に示した温度曲線の傾
きθと加減速時定数τとの関係を示したグラフ図、図1
7は第4の実施形態における単位時間当たりの加減速回
数Nと加減速時定数τとの関係を示したグラフ図、図1
8、図19は第1の実施形態による制御方法の制御過程
を示すフローチャート、図20、図21は第2の実施形
態による制御方法の制御過程の一部を示すフローチャー
ト、図22は図20、図21に示したフローチャートの
残余処理過程の詳細を示すフローチャート、図23、図
24は第3の実施形態における制御方法の制御過程の一
部を示すフローチャート、図25は図23、図24に示
したフローチャートの残余処理過程の詳細を示すフロー
チャート、図26、図27は第4の実施形態における制
御方法の制御過程の一部を示すフローチャート、図28
は図26、図27に示すフローチャートの残余処理過程
の詳細を示すフローチャート、図29、図30は第5の
実施形態における制御方法の制御過程の一部を示すフロ
ーチャート、図31は図29、図30に示したフローチ
ャートの残余処理過程の詳細を示すフローチャートであ
る。
【0030】先ず、本発明の第1の実施形態を示す図
1、図2のブロック図を参照すると、数値制御工作機械
1の直線送り軸機構や回転送り機構でなる複数の送り軸
を数値制御により駆動、制御する構成を示している。こ
のように、数値制御工作機械1は、一般に複数の送り軸
を有するが、代表的に図示した一つの送り軸は、送り量
を検出する例えばパルスコーダからなる送り量検出手段
ECを有した送り軸モータ3で駆動される。数値制御工
作機械1で実行させたい動作指令を予め順次コーディン
グしたNCプログラム5を、プログラム読取解釈部7で
読み取って解釈し、バッファをなす解釈済みプログラム
記憶部9に一時記憶する。解釈済みプログラム記憶部9
に接続したプログラム実行指令部11は、数値制御工作
機械1の動作の進行に応じて同解釈済みプログラム記憶
部9からプログラムを受け取り、プログラムデータを送
出する。このプログラムデータは主に各送り軸における
移動指令を含んでいる。送出されたプログラムデータは
補間・加減速制御部13が受け取り、各送り軸の移動の
ための補間演算と、補間前または補間後に送り軸の加速
や減速の速度曲線に従って加減速の演算を行い、演算結
果をサーボ制御部15へ送出する。このサーボ制御部1
5は位置・速度制御部15aとモータ駆動用のサーボア
ンプ15bとを有し、前者の位置・速度制御部15aで
各送り軸の位置指令、速度指令、加速度指令から送り軸
モータ3に供給すべき駆動電流値またはトルク指令値を
発生させ、サーボアンプ15bへ送出する。サーボアン
プ15bは、その駆動電流値またはトルク指令値を受け
て実際に送り軸モータ3を駆動する電流を図示しない電
源部から取り込んで発生し、送り軸モータ3に供給す
る。すると、数値制御工作機械1は、NCプログラム5
に予め入力した動作順序に従って、所望の数値制御によ
る加工動作を遂行する。
【0031】この加工動作が、工作機械本体部の主軸に
装着される工具(図示なし)と被加工対象のワークとの
間における送り、つまり、位置決めを主とした早送り
と、切削等の加工を主とした切削送りとの両送り加減速
が繰り返し行われると、サーボアンプ15bおよび送り
軸モータ3が発熱し、どちらか一方がその許容上限温度
に達すると、サーマルアラームとなり、数値制御工作機
械1の動作を非常停止させるように構成されている。上
述の構成において、NCプログラム5からサーボ制御部
15の前段までの諸機能部は、後述するパラメータ格納
部25を含めて数値制御装置(以下、NC装置)に属す
る機能部であり、送り軸モータ3は、勿論、数値制御工
作機械1の本体に属する構成要素である。そして、本願
発明が明細書を通して記載する「駆動手段」とは、上記
サーボアンプ15bと送り軸モータ3とを意図したもの
であり、このいずれもがオーバーヒートしないような制
御方法と制御装置とを構成した第1の実施形態に就いて
更に詳述する。
【0032】まず、データ記憶部17は、本発明に係る
制御方法の実行に必要な諸定数やデータ類を予め記憶す
る手段として設けられており、後述する駆動手段発熱量
演算部31における駆動手段発熱モデル33、駆動手段
放熱モデル35、駆動手段蓄熱モデル37の各モデルに
おいて実行される演算式、式中の定数、初期値を始めと
して、送り軸モータ3の性能に関連したモータ定数、送
り軸モータ3およびサーボアンプ15bの許容温度と定
格電流値および該定格電流値に基づく定格発熱量QT
数値制御工作機械1に適合した送り軸の加減速時定数τ
0 、サーボ制御部15から取り出す電流データまたはト
ルク指令データと駆動手段の温度との関係、駆動手段に
定格電流を連続して供給したときの駆動手段の温度の変
化を表した温度曲線および該温度曲線の傾きθと送り軸
の加減速時定数τとの関係を設計パラメータとして、ま
た予め実験などによって求めた既知データとして記憶設
定する。
【0033】許容発熱量演算部19は、データ記憶部1
7に記憶設定されたデータによる定格発熱量QT と後述
の駆動手段蓄熱モデル37から出力される温度とに基づ
いて駆動手段の許容発熱量Qa を演算する。そして、こ
の許容発熱量演算部19は早送り・切削送り加減速時定
数演算部21、切削送り速度オーバライド演算部27に
接続されている。前者の早送り・切削送り加減速時定数
演算部21は、サーボ制御部15の位置・速度制御部1
5aからフィードバック回路を介して取り出す電流値ま
たはトルク指令値に基づいて演算した早送り、切削送り
の両送りモードにおける後述の発熱量データと許容発熱
量演算部19から得る許容発熱量Qa のデータとに従っ
て、両送りモードの夫々における加減速時定数(切削送
り加減速時定数τC ,早送り加減速時定数τr)の演算
を行うが、これに就いては更に後述する。
【0034】また、後者の切削送り速度オーバライド演
算部27は、許容発熱量演算部19から得る許容発熱量
データ、後述する送り別発熱量演算部39の総発熱量演
算部41および切削送り発熱量・切削送り加減速発熱量
演算部43から得る駆動手段の各種発熱量データ、サー
ボ制御部15の位置・速度制御部15aからフィードバ
ック回路を介して取り出すトルク指令値から換算、演算
して得る切削負荷等の加工負荷データ等から、切削送り
の速度オーバライド値、つまり設計上定めて予めNCプ
ログラム5中に指定される所定の切削送り速度の指令値
に対する0〜数百%(普通は0〜100%)のパーセン
テージ値を掛けた値を実際の速度指令として使用する場
合の該(%)値をオーバライド値として用いるかを演算
する。この切削送り速度オーバライド演算部27が演算
した切削送り速度のオーバライド値は、切削送り速度オ
ーバライド指令部29を介してNC装置の既述した補間
・加減速制御部13へ優先送り速度データとして送入さ
れる。
【0035】なお、早送り・切削送り加減速時定数演算
部21によって演算された両送りモードにおける加減速
時定数τC 、τr は、早送り・切削送り加減速時定数指
令部23を経てNC装置のパラメータ格納部25へ送ら
れ、タイミングを計って補間・加減速制御部13へ送出
されるようになっている。さて、駆動手段発熱量演算部
31は、駆動手段をなすサーボアンプ15bと送り軸モ
ータ3の発熱量を所定の演算式に従ってモデル演算する
機能部である駆動手段発熱モデル33、同じく駆動手段
の周囲温度環境や冷却条件等に応じた放熱量を所定の演
算式に従ってモデル演算する駆動手段放熱モデル35、
駆動手段の蓄熱量を所定の演算式に従ってモデル演算す
る駆動手段蓄熱モデル37等を備えて構成されている。
そして、駆動手段発熱モデル33は、NC装置のサーボ
制御部15からとりだす時々刻々の電流値またはトルク
指令値を演算式に導入して駆動手段の発熱量を演算す
る。この場合に、サーボ制御部15からとりだされる電
流値またはトルク指令値は、サンプリング方式にとりだ
される。そして、駆動手段発熱モデル33で演算された
駆動手段の発熱量から駆動手段放熱モデル35で演算し
た放熱量を駆動手段蓄熱モデル37で差引演算すること
により駆動手段の蓄熱量が得られる。この蓄熱量によっ
て駆動手段が帯熱し、温度を有することになって、その
温度の値が駆動手段蓄熱モデル37から出力されるもの
である。もちろん、出力温度は駆動手段蓄熱モデル37
から駆動手段放熱モデル35にもフィードバックされて
放熱量の演算に直接、関与することは言うまでもない。
なお、駆動手段発熱モデル33、駆動手段放熱モデル3
5、駆動手段蓄熱モデル37における演算は、例えば送
り軸モータ3に関する場合は、下記の式(1)〜(3)
によってシミュレーション演算が実行される。すなわ
ち、 モータ発熱量: Qm =γI2 ・・・・(1) ただし、γ:発熱定数,I:電流 単位時間当たりのモータ放熱量: Qr =α(Tm-1 −Ta ) ・・・(2) ただし、α:放熱定数,Tm :モータ温度,Ta :周囲
温度 モータ温度: Tm =Tm-1 +β(a1 Qm −a2 Qr) ・・・(3) ただし、β:定数,a1 :定数,a2 :定数 同様に、サーボアンプ15bの場合には、同アンプ15
bを構成する電気的素子を流動する電流によって発生す
る発熱量と、この電気的素子をファンや冷却フィンを用
いて放熱、冷却する場合の放熱量と、それら両熱量の差
によって生ずる蓄熱量とが所定の式に従ってモデル3
3、35、37で演算されるものと理解すれば良い。
【0036】そして、駆動手段蓄熱モデル37から得ら
れる駆動手段の温度値は、送り軸モータ3およびサーボ
アンプ15bの何れの場合にも、図15に示すような温
度曲線を呈するものである。また、送り別発熱量演算部
39は、総発熱量演算部41、切削送り発熱量・切削送
り加減速発熱量演算部43、早送り発熱量・早送り加減
速発熱量演算部45を備えて構成され、総発熱量演算部
41は、駆動手段発熱量演算部31の駆動手段発熱モデ
ル33から駆動手段の発熱量を一定時間t毎のタイムイ
ンターバルで取り込んで積算することによって、総発熱
量QA を演算するための機能部として設けられている。
【0037】切削送り発熱量・切削送り加減速発熱量演
算部43は、切削送りモードにおける駆動手段の発熱量
C と、切削送り中の加減速動作に伴う発熱量である切
削送り加減速発熱量QCAとを同様に一定時間t毎に集
積、演算する機能部として設けられ、切削送り発熱量Q
C は、駆動手段の主として送り軸モータ3が回転作動す
る場合の動摩擦によって発生する動摩擦発熱量QCFと、
切削負荷により駆動手段が発する切削負荷発熱量Q
CLと、切削送り時の加減速の動作に基づいて発生する上
記切削送り加減速発熱量QCAとの三者の和(QC =QCL
+QCA+QCF)として演算される。
【0038】早送り発熱量・早送り加減速発熱量演算部
45は、早送りモードにおける駆動手段の発熱量Q
R と、早送り中の加減速動作に伴う発熱量である早送り
加減速発熱量QRAとを演算する機能部として設けられ、
早送り発熱量QR は、上記早送り加減速発熱量QRAと早
送り時の動摩擦による発熱量QRFとの和(QR =QRA
RF)として同様に一定時間t毎に集積、演算される。
【0039】なお、駆動手段において、垂直送り軸系で
は、例えば被送り要素の主軸頭等を自然落下に抗して垂
直方向の所望位置に保持するために一定の動力を要し、
このための垂直軸重力保持動力成分に基づいて、停止時
にも垂直送り軸系の駆動手段は発熱をする。このような
駆動手段の停止中の発熱量QS は駆動手段の総発熱量Q
A に含まれて総発熱量演算部41で一定時間t毎に積算
されている。従って、総発熱量QA は、早送り発熱量Q
R と切削送り発熱量QC と停止中発熱量QS との三者の
和(QA =QR +QC +QS )となる。
【0040】総発熱量演算部41は常時、駆動手段発熱
モデル33に接続されているが、他方、切削送り発熱量
・切削送り加減速発熱量演算部43と早送り発熱量・早
送り加減速発熱量演算部45とは、NC装置の補間・加
減速制御部13から得る早送り・切削送り状態信号、つ
まり、送り軸系が早送り状態と切削送り状態との何れの
動作状態にあるかを示す信号を得て切り換えられること
により駆動手段発熱モデル33に交互的に接続されるよ
うになっている。また、両演算部43、45は、上記の
NC装置の補間・加減速制御部13から送り軸系が加減
速動作中の場合、加減速中を示す信号を得て、切削送り
加減速発熱量QCAまたは早送り加減速発熱量QRAの演算
を実行する構成を有している。
【0041】上述した総発熱量演算部41、切削送り発
熱量・切削送り加減速発熱量演算部43、早送り発熱量
・早送り加減速発熱量演算部45で一定時間t毎に演算
される発熱量を駆動手段の許容発熱量Qa に関連させて
図示したものが図12のグラフ図である。この場合に許
容発熱量Qa は後述のように、駆動手段蓄熱モデル37
から出力される駆動手段の温度が許容温度に比較して十
分低い場合等は定格発熱量QT より大きな許容発熱量で
運転可能であり、故に、上記許容発熱量Qa は一定値を
とるものでなく、図14に示す如く可変される値であ
る。
【0042】早送り・切削送り加減速時定数演算部21
は、送り別発熱量演算部39が有する上述した諸演算部
41、43、45からの演算結果を受けて、早送り又は
切削送りの両モードにおける刻々の状態に合った送り軸
の加減速時定数τr 、τC を許容発熱量演算部19にお
いて演算した許容発熱量Qa との関係から演算し、出力
する。ここで、図13の上段のグラフ図は、送り別発熱
量演算部39において演算した一定時間tにおける総発
熱量QA 、早送りまたは切削送りの発熱量QRまたはQ
C 、許容発熱量Qa に応じて演算、決定された一定時間
t毎の加減速時定数τr 、τC をそれぞれの初期値
τr0、τC0からの変動量として示したグラフ図である。
【0043】この早送り・切削送り加減速時定数演算部
21に接続した早送り・切削送り加減速時定数指令部2
3は、出力された各送りモードと刻々の状態に合った送
り軸の加減速時定数τr 、τC を数値制御工作機械1の
動作の進捗にタイミングを合わすべく、パラメータ格納
部25に一旦格納し、そこからNC装置の補間・加減速
制御部13へ当該加減速時定数τr 、τC を指令、入力
するように設けられている。なお、許容発熱量演算部1
9から演算、出力される許容発熱量Qa は、予めデータ
記憶部17において、または、駆動手段蓄熱モデル37
から出力される温度によっては、例えば工作機械の毎日
の始動運転過程のごとく駆動手段の温度が低い段階で
は、許容温度を定格発熱量QT (駆動手段を定格電流値
で運転した場合の発熱量)より高くし、温度の上昇に従
って許容発熱量Qa を定格発熱量Q T に近づけた図14
に示すような許容発熱量曲線上の値に基くもので、必ず
しも常に一定値として設定されるものではない。
【0044】送り別発熱量演算部39における総発熱量
演算部41で演算した総発熱量QAと、切削送り発熱量
・切削送り加減速発熱量演算部43で演算した切削送り
発熱量QC 、切削送り加減速発熱量QCAとは、切削送り
速度オーバライド演算部27に送出されており、このと
き、切削送り速度オーバライド演算部27は、上記
A 、QC とともに許容発熱量演算部19から得る許容
発熱量Qa と、既述のサーボ制御部15の位置・速度制
御部15aからフィードバック回路を介して取り出す切
削負荷値とを取り込んで切削送り速度のオーバライド値
を演算する。この切削送り速度オーバライド演算部27
が演算した切削送り速度のオーバライド値は、切削送り
速度オーバライド指令部29を介してNC装置の補間・
加減速制御部13へ送入され、駆動手段による各送り軸
の切削送り速度を演算したオーバライド値に従って制御
する。図13の下段のグラフ図は、上述した一定時間t
毎について演算された切削送り速度のオーバライド値F
Vを示したグラフである。
【0045】次に、図18、図19を参照して図1、図
2の構成を有した第1の実施形態における制御方法を説
明する。なお、図18、図19以降のフローチャートに
おいては、記載を簡略化するために、英文字記号等を用
いて記載するが、これらの記号は、既述した意味、内容
を有するものであり、念のために、ここに一覧記載す
る。
【0046】 MT:モータ温度、 MTa :モータ許容温度、 T:時間軸における時間 t:発熱量を集積、演算するための一定時間間隔 QA :総発熱量、 QR :早送り発熱量、 QC :切削送り発熱量 QS : 停止中発熱量、 QRA:早送り加減速発熱量 QRF:早送り動摩擦発熱量、 QCL:切削負荷発熱量 QCA:切削送り加減速発熱量、 QCF:切削送り動摩擦発熱量 QT :駆動手段の定格発熱量、 Qa :駆動手段の許容発熱量 τC :切削送り加減速時定数、 τr :早送り加減速時定数 FV:オーバライド値 まず、データ記憶部17に種々の必要データを記憶する
(ステップS1)。必要データは、サーボアンプ15
b、送り軸モータ3に関する設計上の種々の定数や定格
電流、許容温度データ、加減速時定数の初期値τC0、τ
r0、駆動手段発熱量演算部31で演算に用いる式(1)
〜(3)等を始めとした諸式の定数等のことである。こ
の設定操作は、通常、上述した設計上のデータや予め実
験で求めたデータを数値制御工作機械1の製造の段階で
記憶、設定しておく。次に、数値制御工作機械1をNC
プログラム5で運転したとき、サーボ制御部15から電
流データまたはトルク指令データを駆動手段発熱モデル
33に逐次取り込む(ステップS2)。この場合に、電
流データまたはトルク指令データは、例えば5ミリSEC
等の微小時間毎にサンプリング方式で取り込むものとす
る。
【0047】次いで、取り込まれた電流データまたはト
ルク指令データに従って駆動手段発熱モデル33、駆動
手段放熱モデル35、駆動手段蓄熱モデル37が、駆動
手段をなすサーボアンプ15b、送り軸モータ3につい
てそれぞれの演算式に従って時々刻々、シミュレート演
算し、演算結果の温度を時間経過に対する駆動手段の温
度データ(例えば、図15の温度曲線(1)、(2)等
である)を駆動手段蓄熱モデル37から駆動手段発熱量
演算部31の出力データとして出力する(ステップS
3)。
【0048】従って、許容発熱量演算部19は、予めデ
ータ記憶部17に設定された定格発熱量のデータと上記
駆動手段発熱量演算部31から出力された駆動手段の温
度データに基づいて、例えば送り軸モータ3の同温度に
応じた許容発熱量Qa を演算する(ステップS4)。こ
の場合に、モータ温度MTがデータ記憶部17に記憶さ
れた許容温度MTa と比較して十分に低いときは、許容
発熱量Qa を図14の曲線の左方にあるような大きな値
にするように、予めデータ記憶部17または許容発熱量
演算部19に図14の曲線が記憶されている。
【0049】許容発熱量Qa の演算が終了すると、次い
で、送り別発熱量演算部39における演算が開始され
る。すなわち、総発熱量演算部41で一定時間t毎の総
発熱量QA (=QR +QC +QS )が演算される(ステ
ップS5)。上述した例のサンプリング時間が5ミリs
ecのときには、一定時間tは1〜3min程度に選定
される。
【0050】次いで、補間・加減速制御部13から出力
される早送り.切削送りの状態信号に応じて送り軸の動
作が早送りモードであるか否かの判断が行われる(ステ
ップS6)。早送りモードであれば、一定時間tの早送
り発熱量QR を演算する過程を実行する(ステップS
7)。また、早送りモードでなければ、切削送りモード
であるか否かを判断する過程に進む(ステップS8)。
そして、切削送りモードであれば、切削送り発熱量・切
削送り加減速発熱量演算部43によって、一定時間t毎
の切削送り発熱量QC と切削負荷発熱量QCLとを演算す
る(ステップS9)。また、早送りモードでも切削送り
モードでもないことが判断されたときは、送り軸は送り
停止中と判断して一定時間tの経過を待つべく、次の処
理過程(ステップS10)に進む。
【0051】かくしてステップS10においては、先
ず、発熱量演算の実行時間間隔として予め設定した一定
時間tが経過したか否かの判断がなされる。そして、一
定時間tが経過していない場合には、上述したステップ
S2に戻って演算が再開され、一定時間tにおける諸発
熱量QA 、QR 、QC 、QCL等の演算が行われる。
【0052】一定時間t毎の総発熱量QA 、早送りモー
ドの発熱量QR 等、切削送りモードの発熱量QC 、QCL
等は、それぞれの演算部41、43、45から出力され
て早送り・切削送り加減速時定数演算部21、切削送り
速度オーバライド演算部27へ送出される。こうして、
早送り・切削送り加減速時定数演算部21および切削送
り速度オーバライド演算部27で総発熱量QA と許容発
熱量Qa との大小関係の判断が実行される(ステップS
11)。そして、駆動手段の総発熱量QA がその許容発
熱量Qa よりも大きい場合、つまり、図12の上段のグ
ラフ図において、許容発熱量Qa のラインを超過した状
態では、その総発熱量QA を許容発熱量Qa 未満になる
ようにするため加減速時定数τr 、τC を変更、調節
し、また切削送りにおける送り速度のオーバライドFV
を変更、調節するための演算が早送り・切削送り加減速
時定数演算部21および切削送り速度オーバライド演算
部27で実行される(ステップ12)。
【0053】このステップS12における演算内容をよ
り具体的に説明すると、QA >Qaのときは、そのQA
の超過量がQa に対してどの位の割合であるかを演算
し、かつ早送り発熱量QR と切削送り発熱量QC とが総
発熱量QA に占める比率に応じて適正な早送りおよび切
削送り加減速時定数τr 、τC を早送り・切削送り加減
速時定数演算部21で演算し、出力する。他方、切削送
り速度オーバライド演算部27では、サーボ制御部15
から取り出す切削負荷値に基づいて、切削送り発熱量Q
C に対する切削負荷発熱量QCLの比率に応じて切削送り
速度オーバライド値FVをNCプログラム5に基づく切
削送り速度指令に基づいて設定される基準のオーバライ
ド値FV0 に対する変更割合を演算し、出力するもので
ある。
【0054】他方、上述したステップS11の処理過程
で、QA >Qa の条件が満たされないことが判断される
と、ステップS13の処理過程に進み、総発熱量QA
その許容発熱量Qa よりも小さいか否か(QA <Qa
の判断処理が遂行される。その結果、QA <Qa が成立
するときは、駆動手段の総発熱量QA が許容発熱量Q a
未満であることから、総発熱量QA が許容発熱量Qa
超過しない範囲で加減速度を増加させる、また切削送り
速度を増速させる方向に制御するための加減速時定数τ
r 、τC とオーバライド値FVの演算が実行される(ス
テップS14)。詳述すると、このステップS14で
は、総発熱量QA に対する早送り・切削送りの発熱量Q
R 、QC の比率に応じて加減速時定数τr 、τC がそれ
ぞれの初期値τr0、τC0に近い値を得るように演算実行
し、出力する。また、切削送り発熱量QC に対する切削
負荷発熱量QCLの比率に応じて切削送り速度のオーバラ
イドFVの値が初期に設定された基準オーバライド値F
0 (例えば、NCプログラム5における指令速度にお
いて初期に設定したオーバライド値に対して100%の
ように設定される。)に近いオーバライドFVの値が演
算されて、出力される。
【0055】また、ステップS13の判断過程で、QA
<Qa でないことが判断されたときは総発熱量QA が許
容発熱量Qa に等しい(QA =Qa )ものと判断し、次
の処理過程(ステップS15)が実行される。この場合
には、早送り・切削送り加減速時定数演算部21および
切削送り速度オーバライド演算部27は、予め設定した
早送りまたは切削送りの両モードにおける加減速時定数
τr 、τC として初期値τr0、τC0を出力し、かつ切削
送り速度のオーバライド値FVを初期に設定した基準オ
ーバライド値FV0 (=100%)を出力する。
【0056】かくしてステップS12、ステップS14
またはステップS15の処理過程を経てそれぞれの加減
速時定数や切削送り速度のオーバライド値が出力される
と、それらのデータは、早送り・切削送り加減速時定数
指令部23からパラメータ格納部25に一旦格納され、
タイミングを合わせてNC装置の補間・加減速制御部1
3に出力されることによって加減速時定数のパラメータ
の書換えを有効にし(ステップS16)、また、切削送
り速度オーバライド指令部29から切削送り速度のオー
バライド値を補間・加減速制御部13へ出力し、指令値
にする(ステップS17)。
【0057】こうして一定時間tにおける制御処理が完
了すると、再び、次の一定時間tにおける制御処理を実
行すべく、ステップS2に戻り、新たな一定時間tに関
して上述の判断過程や処理過程が繰り返される。なお、
図13におけるグラフ図は、各一定時間t毎に繰り返し
た判断過程や処理過程を経た結果の早送り、切削送りの
両モードでの加減速時定数τr 、τC の変更状況やオー
バライド値FVの変更状況を時間経過に対して示したも
のである。
【0058】上述から明らかなように、第1の実施形態
に係る制御方法と装置によれば、NCプログラムに従っ
て指令を実行することによりワークの加工を遂行する数
値制御工作機械において、サーボアンプ15b、送り軸
モータ3からなる送り軸の駆動手段の動作中に、数値制
御の指令データから同駆動手段の発熱状態をシミュレー
ト演算して駆動手段が時々刻々に有する温度状態を求
め、しかも駆動手段の発熱量を一定時間毎に総発熱量と
してばかりでなく、早送り、切削送りの両送りモード状
態間における変化や加減速状態、切削加工における負荷
変動に対応したそれぞれの発熱量をも演算し、求めた温
度や発熱量の演算データに基づいて駆動手段が許容温度
を越えないように制御するから、加減速頻度が高い加工
運転や切削負荷の大きな重切削加工運転でも、駆動手段
が許容発熱量に対して適正に制御され、オーバーヒート
を起こすことはないのである。故に、工作機械を長時間
に亘り連続運転することも可能となり、その結果、数値
制御工作機械における加工能率の向上を達成することが
可能となるのである。
【0059】次に、図3、図4を参照して本発明の第2
の実施形態の構成を説明する。この第2の実施形態が上
述した第1の実施形態と異なる点は、早送り、切削送り
の両送りモードにおける加減速時定数の演算を実行する
構成と演算方法が異なる点にある。故に、前実施形態と
構成上で同じ又は同様の機能部に関しては同じ参照番号
で示してある。
【0060】すなわち、第2の実施形態においては、早
送り・切削送り加減速時定数演算部21は、駆動手段発
熱量演算部31から駆動手段の時々刻々の温度データを
受信する構成を有し、他方、データ記憶部17に予め駆
動手段に関して実験的に求めた各送りモードにおける温
度状態を設定温度データとして設定、記憶し、このデー
タ記憶部17から直接、早送り・切削送り加減速時定数
演算部21に設定温度データが入力される構成を有して
いるのである。もちろん、データ記憶部17には前実施
形態の場合と同様に、駆動手段の発熱量、放熱量、蓄熱
量を演算するための一定演算式の種々の定数類、初期
値、送り軸モータやサーボアンプの性能に関する種々の
定数、定格電流、許容温度等も上述した設定温度データ
と共に設定、記憶されていることは言うまでもない。な
お、この場合の駆動手段の許容温度は、同手段が低い温
度状態のときには、高めに設定し、温度上昇に応じて定
格温度(定格電流で連続運転した場合の定常温度値)に
近づける温度データとして設定、記憶され、この温度デ
ータに対応させた加減速時定数τC 、τr の値も設定、
記憶される。
【0061】この図3、図4の構成を有した第2実施形
態による制御方法を図20、図21および図22に示す
フローチャートを参照して詳細に説明する。先ず、デー
タ記憶部17に必要データを記憶する(ステップS10
1)。この場合の必要データは、サーボアンプ15b、
送り軸モータ3に関する設計上の種々の定数や定格電
流、許容温度曲線、該許容温度曲線に応じた加減速時定
数τC、τr とその初期値τC0、τr0、駆動手段発熱量
演算部31で演算に用いられる式(1)〜(3)等を始
めとした諸式の定数等であり、先の実施形態と同様に通
常、設計上のデータや予め実験で求めたデータを数値制
御工作機械1の製造の段階で記憶、設定しておく。次
に、数値制御工作機械1をNCプログラム5で運転した
とき、サーボ制御部15から電流データまたはトルク指
令データを駆動手段発熱モデル33に逐次取り込む(ス
テップS102)。この場合に、電流データまたはトル
ク指令データは、微小時間毎にサンプリング方式で取り
込むことは前述の実施形態と同じである。
【0062】次いで、取り込まれた電流データまたはト
ルク指令データに従って駆動手段発熱モデル33、駆動
手段放熱モデル35、駆動手段蓄熱モデル37が、駆動
手段をなすサーボアンプ15b、送り軸モータ3につい
てそれぞれの演算式に従って時々刻々、シミュレート演
算し、刻々の演算結果による温度を時間経過に対する駆
動手段の温度データ(例えば、図15の温度曲線
(1)、(2)等)として、駆動手段蓄熱モデル37か
ら駆動手段発熱量演算部31の出力データの形で出力す
る(ステップS103)。
【0063】従って、許容発熱量演算部19は、予めデ
ータ記憶部17に設定された定格発熱量のデータと上記
駆動手段発熱量演算部31から出力された駆動手段の温
度データとに基づいて、例えば送り軸モータ3の同温度
に応じた許容発熱量Qa を演算する(ステップS10
4)。この場合に、モータ温度MTがデータ記憶部17
に記憶された許容温度MTaと比較して十分に低いとき
は、許容発熱量Qa を図14の曲線の左方にあるような
大きな値にするように、データ記憶部17に図14の曲
線も予め設定、記憶されている。
【0064】他方、駆動手段発熱量演算部31でシミュ
レーション演算した駆動手段の温度が駆動手段蓄熱モデ
ル37から出力されるとき、その出力データに基づい
て、図22のフローチャートに従う加減速時定数の演算
処理過程も遂行されるが、これに就いては、後述する。
上記ステップS104の許容発熱量Qa の演算に引き続
いて、送り別発熱量演算部39における演算が実行され
る。すなわち、総発熱量演算部41では一定時間t毎の
駆動手段の総発熱量QA (=QR +QC +QS )が演算
される(ステップS105)。なお、前述の第1の実施
形態と同様に、サンプリング時間が例えば、5ミリse
cのときには、一定時間tは1〜3min程度に選定さ
れる。
【0065】次いで、補間・加減速制御部13から出力
される早送り・切削送りの状態信号に応じて送り軸の動
作が早送りモードであるか否かの判断が行われる(ステ
ップS106)。早送りモードであれば、一定時間tの
早送り発熱量QR を演算する過程を実行する(ステップ
S107)。また、早送りモードでなければ、切削送り
モードであるか否かを判断する過程に進む(ステップS
108)。そして、切削送りモードであれば、切削送り
発熱量・切削送り加減速発熱量演算部43によって一定
時間tの切削送り発熱量QC と切削負荷発熱量QCLとを
演算する(S109)。また、早送りモードでも切削送
りモードでもないことが判断されたときは、送り軸は送
り停止中と判断して一定時間tの経過を待つべく、次の
処理過程(ステップS110)に進む。
【0066】かくしてステップS110においては、先
ず、発熱量演算の実行時間間隔として予め設定した一定
時間tが経過したか否かの判断がなされる。そして、一
定時間tが経過していない場合には、上述したステップ
S102に戻って演算が再開され、一定時間tにおける
諸発熱量QA 、QR 、QC 、QCL等の演算が行われる。
【0067】このとき、第2の実施形態の制御方法で
は、一定時間t毎の総発熱量QA と切削送りモードの発
熱量QC 、QCL等とが、それぞれの演算部41、43か
ら出力されて切削送り速度オーバライド演算部27へ送
出される。こうして、切削送り速度オーバライド演算部
27では総発熱量QA と許容発熱量Qa との大小関係の
判断が実行される(ステップS111)。そして、駆動
手段の総発熱量QA がその許容発熱量Qa よりも大きい
場合、つまり、図12の上段のグラフ図において、許容
発熱量Qa のラインを超過した状態では、その総発熱量
A を許容発熱量Qa 未満になるようにするため、切削
送りにおける送り速度のオーバライド値FVを変更、調
節するための演算が切削送り速度オーバライド演算部2
7で実行される(ステップS112)。
【0068】上記のステップS112における演算内容
をより具体的に説明すると、発熱量条件がQA >Qa
ときは、そのQA の超過量が許容発熱量Qa に対してど
の位の割合であるかを演算し、かつ切削送り速度オーバ
ライド演算部27では、サーボ制御部15から取り出す
切削負荷の値に基づいて、切削送り発熱量QC に対する
切削負荷発熱量QCLの比率に応じて切削送り速度オーバ
ライド値FVを、NCプログラム5に基づく切削送り速
度指令に基づいて設定される基準オーバライド値FV0
に対する変更割合を演算し、出力するものである。
【0069】他方、上述したステップS111の処理過
程で、QA >Qa の条件が満たされないことが判断され
ると、ステップS113の処理過程に進み、総発熱量Q
A が許容発熱量Qa よりも小さいか否か(QA <Qa
の判断処理が遂行される。その結果、QA <Qa が成立
するときは、駆動手段の総発熱量QA が許容発熱量Q a
未満であることから、総発熱量QA が許容発熱量Qa
超過しない範囲で切削送り速度を増速させる方向に制御
すべく切削送り速度オーバライド値FVの演算が実行さ
れる(ステップS114)。詳述すると、このステップ
S114では、切削送り発熱量QC に対する切削負荷発
熱量QCLの比率に応じて切削送り速度のオーバライド値
FVの初期に設定される基準オーバライド値FV0 (例
えば、NCプログラム5における指令速度において初期
に設定したオーバライド値に対して100%のように設
定される。)に近いオーバライドFVの値が演算され
て、出力される。
【0070】また、ステップS113の判断過程で、Q
A <Qa でないことが判断されたときは、総発熱量QA
が許容発熱量Qa に等しい(QA =Qa )ものと判断
し、次の処理過程(ステップS115)が実行される。
すなわち、切削送り速度オーバライド演算部27は、予
め設定した早送りまたは切削送りの両モードにおける切
削送り速度のオーバライド値FVを初期設定した基準オ
ーバライド値FV0 (=100%)を出力する。
【0071】かくしてステップS112、ステップS1
14またはステップS115の処理過程を経て、それぞ
れの切削送り速度のオーバライド値が出力されると、切
削送り速度オーバライド指令部29から切削送り速度の
オーバライド値FVを補間・加減速制御部13へ出力
し、指令する(ステップS116)。ここで、図22に
示したフローチャートを参照すると、上述した駆動手段
の温度、例えば送り軸モータ3の温度MTをステップS
103で演算し、その演算結果のモータ温度MTが駆動
手段発熱量演算部31から早送り・切削送り加減速時定
数演算部21に出力されると、そこで加減速時定数
τr 、τc の演算を実行して出力する処理過程が説明さ
れている。サーボアンプ15bに就いても同様にサーボ
制御部15から取り出された電流データまたはトルク指
令データから駆動手段発熱量演算部31でアンプ温度が
演算され、出力されている。
【0072】従って、これらのモータ温度MTとアンプ
温度とから駆動手段の温度データが演算される(ステッ
プS118)。また、早送り・切削送り加減速時定数演
算部21は、データ記憶部17に予め設定、記憶させた
駆動手段の温度データを読み込み、演算した温度データ
と設定温度データとの比較を行う(ステップS11
9)。
【0073】そして、演算した温度データが設定した温
度データより大きいと判断されたときには(ステップS
120)、データ記憶部17に予め設定された温度デー
タに対応させて設定、記憶された早送り加減速時定数と
切削送り加減速時定数の初期値τr0、τc0を調節して各
送り軸に適正な加減速時定数τr 、τc を演算する(ス
テップ121)。そして、演算された加減速時定数
τr 、τc は早送り・切削送り加減速時定数指令部23
に送出され、パラメータ格納部25に一旦、格納後に、
数値制御工作機械1の運転動作の進捗にタイミングを合
わせてNC装置の補間・加減速制御部13へ出力する
(ステップS122)。
【0074】他方、ステップS120で演算した温度デ
ータが設定した温度データより小さいと判断されたとき
には、データ記憶部17に予め設定された温度データに
対応させて設定、記憶された加減速時定数τr0、τ
c0を、またはτr0、τc0に近づくよう加減速時定数を演
算、調節し、早送り・切削送り加減速時定数指令部23
を経て、パラメータ格納部25に送出、格納し、その
後、同様にタイミングを合わせてNC装置の補間・加減
速制御部13へ出力する(ステップS123)。
【0075】こうして、シミュレーション演算された駆
動手段の温度データに応じて加減速時定数τr 、τc
NC装置の補間・加減速制御部15へ出力されると、同
補間・加減速制御部15は、図20のフローチャートに
おけるステップS117で示すように、早送り・切削送
りの加減速時定数τr 、τc のパラメータを書き換えて
指令データとして有効化し、サーボ制御部15に向けて
出力する。
【0076】このようにして一定時間tにおける制御処
理が完了すると、再び、次の一定時間tにおける制御処
理を実行すべく、ステップS102に戻り、新たな一定
時間tに関して上述の判断過程や処理過程が繰り返され
る。上述のようにして、この第2の実施形態に係る数値
制御による工作機械の制御方法および装置においても、
NCプログラムに従って指令を実行することによりワー
クの加工を遂行する数値制御工作機械において、サーボ
アンプ15b、送り軸モータ3からなる送り軸の駆動手
段の動作中に、NCプログラムに基づくNC指令データ
(駆動手段の駆動電流値またはトルク指令値)から同駆
動手段の発熱状態をシミュレート演算し、駆動手段が時
々刻々に有する温度データを求め、しかも駆動手段の発
熱量を一定時間毎に総発熱量としてばかりでなく、早送
り、切削送りの両送りモード状態間における変化や加減
速状態、切削負荷の変動に対応したそれぞれの発熱量を
も演算し、求めた温度や発熱量の演算データと予め設計
値または実験値として設定、記憶したデータとに基づい
て駆動手段が許容温度を越えないように制御するから、
加減速頻度が高い加工運転や切削負荷の大きな重切削加
工運転でも、駆動手段が許容発熱量に対して適正に制御
され、オーバーヒートを起こすことはないのである。故
に、工作機械を長時間に亘り連続運転することも可能と
なり、その結果、数値制御工作機械における加工能率の
向上を達成することが可能となることは、前実施形態と
同様である。
【0077】次に、図5、図6を参照して本発明の第3
の実施形態の構成を説明する。この第3の実施形態が上
述した第1、第2の実施形態と異なる点は、早送り、切
削送りの両送りモードにおける加減速時定数の演算を実
行する構成と演算方法が更に異なる点にある。故に、前
述した第1、第2の実施形態と構成上で同じ又は同様の
機能部に関しては同じ参照番号で示してある。
【0078】すなわち、第3の実施形態においては、N
C装置のサーボ制御部15から送り軸の駆動手段に関し
て取り出す電流データまたはトルク指令データを駆動手
段発熱量演算部31に入力して同駆動手段の温度のデー
タをシミュレーション演算する構成は同じである。ま
た、この駆動手段発熱量演算部31の駆動手段発熱モデ
ル33が所定の演算式に従って演算した発熱量に基づい
て、早送り、切削送りの送りモード別に発熱量を演算
し、また駆動手段の総発熱量を演算する送り別発熱量演
算部39を備えている構成も同様である。
【0079】また、データ記憶部17には、予め駆動手
段に関して実験的に求めた各送りモードにおける温度状
態が設定温度曲線として設定、記憶され、更に前実施形
態の場合と同様に、駆動手段の発熱量、放熱量、蓄熱量
を演算するための一定演算式(1)〜(3)の種々の定
数類、初期値、送り軸モータ3やサーボアンプ15bの
性能に関する種々の定数、定格電流、電流データまたは
トルク指令データと駆動手段の温度との関係、許容温度
等も上述した設定温度曲線と共に設定、記憶されてい
る。なお、駆動手段の許容温度は、定格電流を連続して
供給したときの駆動手段の温度の変化を表した温度曲線
(図15参照)および該温度曲線の傾きθと送り軸の加
減速時定数τとの関係(図16参照)を示すデータとし
て設定、記憶されており、これらのデータは予め実験的
に求められたものであることは言うまでもない。そし
て、許容温度の温度曲線は、駆動手段が低い温度状態の
ときには、高めに設定し、温度上昇に応じて定格温度
(定格電流で連続運転した場合の定常温度値)に近づけ
る温度曲線として設定、記憶され、この温度曲線に対応
させた加減速時定数τC 、τr の値も設定、記憶され
る。
【0080】さて、第3の実施形態には前述した2つの
実施形態と異なり、温度データ演算部47が設けられて
いる。この温度データ演算部47は、NC装置のサーボ
制御部15から指令データとしての電流データとトルク
指令データとを得て、データ記憶部17から得る電流デ
ータまたはトルク指令データと駆動手段の温度との関係
に照らして、刻々の駆動手段の温度を予測演算し、図1
5の温度曲線(1)や(2)を得るものである。そし
て、この温度データ演算部47で演算した温度曲線は、
予めデータ記憶部17に記憶した許容温度の温度曲線と
比較され、その比較結果に基づいて早送り・切削送り加
減速時定数演算部21において早送り、切削送りの両送
りモードにおける加減速時定数τr 、τc の演算が行わ
れ、この演算結果を早送り・切削送り加減速時定数指令
部23に送出し、さらにNC装置のパラメータ格納部2
5を介して補間・加減速制御部13へ出力される構成と
なっている。
【0081】また、切削送り速度オーバライド演算部2
7は、送り別発熱量演算部39の総発熱量演算部41か
ら駆動手段の総発熱量の演算データを、切削送り発熱量
・切削送り加減速発熱量演算部43から駆動手段の切削
送り発熱量QC と切削負荷発熱量QCLとの演算データを
得るように接続され、またサーボ制御部15から切削負
荷値に関する指令データを得るように接続されている。
さらに切削送り速度オーバライド演算部27は、許容発
熱量演算部19に接続されて、同演算部19が、データ
記憶部17から取り出した駆動手段の定格発熱量QT
駆動手段発熱量演算部31から得た駆動手段の温度デー
タとに基づいて演算した許容発熱量Qaを得るように構
成されている。
【0082】こうして切削送り速度オーバライド演算部
27は、切削負荷と関連させて駆動手段の総発熱量QA
と許容発熱量Qa との関係から適正な切削送り速度オー
バライド値FVを演算し、切削送り速度オーバライド指
令部29を介してNC装置の補間・加減速制御部13に
出力する構成となっている。次に、図23、図24およ
び図25に示すフローチャートを参照して第3の実施形
態の制御方法について詳細に説明する。
【0083】先ず、データ記憶部17に必要データを記
憶する(ステップS201)。この場合の必要データ
は、上述した通りの設計値、実験値等に基づく諸データ
や曲線類であり、数値制御工作機械1の製造の段階で記
憶、設定しておく。次に、数値制御工作機械1をNCプ
ログラム5で運転したとき、サーボ制御部15から電流
データまたはトルク指令データを駆動手段発熱モデル3
3に逐次取り込む(ステップS202)。この場合に、
電流データまたはトルク指令データは、微小時間毎にサ
ンプリング方式で取り込むことは前述の実施形態と同じ
である。
【0084】次いで、取り込まれた電流またはトルク指
令のデータに従って駆動手段発熱モデル33、駆動手段
放熱モデル35、駆動手段蓄熱モデル37が駆動手段を
なすサーボアンプ15b、送り軸モータ3についてそれ
ぞれの演算式に従って時々刻々、シミュレート演算し、
刻々の演算結果による温度を時間経過に対する駆動手段
の温度データとして、駆動手段蓄熱モデル37から駆動
手段発熱量演算部31の出力データの形で出力する(ス
テップS203)。
【0085】従って、許容発熱量演算部19は、予めデ
ータ記憶部17に設定された定格発熱量のデータと上記
駆動手段発熱量演算部31から出力された駆動手段の温
度データとに基づいて、駆動手段における例えば送り軸
モータ3の同温度に応じた許容発熱量Qa を演算する
(ステップS204)。この場合に、モータ温度がデー
タ記憶部17に記憶された許容温度MTa と比較して十
分に低いときは、許容発熱量Qa を図14の曲線の左方
にあるような大きな値にするように、データ記憶部17
に図14の曲線も予め設定、記憶されている。
【0086】他方、駆動手段発熱量演算部31でシミュ
レーション演算した駆動手段の温度が駆動手段蓄熱モデ
ル37から出力されるとき、その出力データに基づい
て、図25のフローチャートに従う加減速時定数の演算
処理過程も遂行されるが、これに就いては、後述する。
上記ステップS204の許容発熱量Qa の演算に引き続
いて、送り別発熱量演算部39において演算が実行され
る。すなわち、総発熱量演算部41では、一定時間t毎
の駆動手段の総発熱量QA (=QR +QC +QS )が演
算される(ステップS205)。なお、既述の実施形態
と同様に、サンプリング時間が例えば、5ミリsecの
ときには、一定時間tは1〜3min程度に選定され
る。
【0087】次いで、補間・加減速制御部13から出力
される早送り.切削送りの状態信号に応じて送り軸の動
作が早送りモードであるか否かの判断が行われる(ステ
ップS206)。早送りモードであれば、一定時間tの
早送り発熱量QR を演算する過程を実行する(ステップ
S207)。また、早送りモードでなければ、切削送り
モードであるか否かを判断する過程に進む(ステップS
208)。そして、切削送りモードであれば、切削送り
発熱量・切削送り加減速発熱量演算部43によって一定
時間tの切削送り発熱量QC と切削負荷発熱量QCLとを
演算する(S209)。また、早送りモードでも切削送
りモードでもないことが判断されたときは、送り軸は送
り停止中と判断して一定時間tの経過を待つべく、次の
処理過程(ステップS210)に進む。
【0088】かくしてステップS210においては、先
ず、発熱量演算の実行時間間隔として予め設定した一定
時間tが経過したか否かの判断がなされる。そして、一
定時間tが経過していない場合には、上述したステップ
S202に戻って演算が再開され、一定時間tにおける
諸発熱量QA 、QR 、QC 、QCL等の演算が行われる。
【0089】このとき、第3の実施形態の制御方法で
は、一定時間t毎の総発熱量QA と切削送りモードの発
熱量QC 、QCL等とが、それぞれの演算部41、43か
ら出力されて切削送り速度オーバライド演算部27へ送
出される。こうして、切削送り速度オーバライド演算部
27では総発熱量QA と許容発熱量Qa との大小関係の
判断が実行される(ステップS211)。そして、駆動
手段の総発熱量QA がその許容発熱量Qa よりも大きい
場合、つまり、図12の上段のグラフ図において、許容
発熱量Qa のラインを超過した状態では、その総発熱量
A を許容発熱量Qa 未満になるようにするため、切削
送りにおける送り速度のオーバライド値FVを変更、調
節するための演算が切削送り速度オーバライド演算部2
7で実行される(ステップS212)。
【0090】上記のステップS212における演算内容
をより具体的に説明すると、発熱量条件がQA >Qa
ときは、そのQA の超過量が許容発熱量Qa に対してど
の位の割合であるかを演算し、かつ切削送り速度オーバ
ライド演算部27では、サーボ制御部15から取り出す
切削負荷の値に基づいて、切削送り発熱量QC に対する
切削負荷発熱量QCLの比率に応じて切削送り速度オーバ
ライド値FVをNCプログラム5に基づく切削送り速度
指令に基づいて設定される基準オーバライド値FV0
対する変更割合を演算し、出力するものである。
【0091】他方、上述したステップS211の処理過
程で、QA >Qa の条件が満たされないことが判断され
ると、ステップS213の処理過程に進み、総発熱量Q
A が許容発熱量Qa よりも小さいか否か(QA <Qa
の判断処理が遂行される。その結果、QA <Qa が成立
するときは、駆動手段の総発熱量QA が許容発熱量Q a
未満であることから、総発熱量QA が許容発熱量Qa
超過しない範囲で切削送り速度を増速させる方向に制御
すべく切削送り速度オーバライド値FVの演算が実行さ
れる(ステップS214)。詳述すると、このステップ
S214では、切削送り発熱量QC に対する切削負荷発
熱量QCLの比率に応じて切削送り速度のオーバライド値
FVの初期に設定される基準オーバライド値FV0 (例
えば、NCプログラム5における指令速度において初期
に設定したオーバライド値に対して100%のように設
定される。)に近いオーバライド値FVが演算されて、
出力される。
【0092】また、ステップS213の判断過程で、Q
A <Qa でないことが判断されたときは、総発熱量QA
が許容発熱量Qa に等しい(QA =Qa )ものと判断
し、次の処理過程(ステップS215)が実行される。
すなわち、切削送り速度オーバライド演算部27は、予
め設定した早送りまたは切削送りの両モードにおける切
削送り速度のオーバライド値FVを初期設定した基準オ
ーバライド値FV0 (=100%)を出力する。
【0093】かくしてステップS212、ステップS2
14またはステップS215の処理過程を経て、それぞ
れの切削送り速度のオーバライド値が出力されると、切
削送り速度オーバライド指令部29から切削送り速度の
オーバライド値FVを補間・加減速制御部13へ出力
し、指令する(ステップS216)。ここで、図25に
示したフローチャートを参照すると、温度データ演算部
47によって駆動手段の温度曲線を作成する演算が行わ
れる(ステップS218)。
【0094】この作成された温度曲線は早送り・切削送
り加減速時定数演算部21に出力されるので、同演算部
21においては、両曲線の傾きθ(温度曲線(1)の場
合にはθ1 、温度曲線(2)の場合にはθ2 )とデータ
記憶部17から送出される予め設定された温度曲線(定
格電流時の温度曲線であり、例えば、図15の縦軸上に
おける同温度MT1 においては傾きθ0 を呈する)との
比較が行われる(ステップS219)。
【0095】そして、作成した温度曲線の傾きが設定し
た温度曲線の傾きよりも大きいことが判断されると、早
送り、切削送りの両送りモードにおける加減速時の発熱
量Q RA、QCAが駆動手段の定格発熱量QT よりも大きい
ことを意味するため、各送り軸の加減速時定数τr 、τ
c を適正な値とするための演算が実行されるのである
(ステップ221)。
【0096】そして、演算した各送り軸の加減速時定数
τr 、τc をNC装置の補間・加減速制御部13にパラ
メータ格納部25を介して出力する。つまり、一旦、パ
ラメータ格納部25に格納し、数値制御工作機械1の運
転動作の進捗にタイミングを合わせてNC装置の補間・
加減速制御部13に出力するものである(ステップ22
2)。
【0097】他方、作成した温度曲線の傾きが設定した
温度曲線の傾きよりも小さいことが判断されたときは、
予め初期値として設定した各送り軸の加減速時定数
τr0、τ c0を、またはτr0、τc0に近づくよう加減速時
定数を演算、調節し、上記同様にタイミングを合わせて
補間・加減速制御部13に出力する(ステップS22
3)。
【0098】なお、駆動手段の温度曲線は、図15に示
すようなグラフ形式のほかに、時間Tと傾きθとの関係
を所定の時間間隔で数表化した形式のものとしても良
い。次に、図7、図8を参照して、本発明に係る数値制
御による工作機械の制御方法と装置の第4の実施形態の
構成および作用について説明する。この第4の実施形態
は、上述した第3の実施形態の変形例に係る実施形態で
ある。すなわち、第3の実施形態が駆動手段の早送り、
切削送りにおける加減速時定数の演算に当たり、同駆動
手段が呈する温度曲線の傾きθに着目したものである
が、本第4の実施形態では早送り、切削送りにおける加
減速の回数に着目して制御を行うものである。
【0099】さて、第4の実施形態においてもNCプロ
グラム5から数値制御工作機械1の送り軸モータ3を駆
動制御するまでの通常の制御は、既述した第1〜第3の
実施形態と同じであるので、以下に異なる構成について
説明する。まず、第3の実施形態と同様に、温度データ
演算部47を備えているが、本第4の実施形態における
温度データ演算部47は、サーボ制御部15から得る電
流データまたはトルク指令データを得る構成は備えてい
ない。すなわち、同温度データ演算部47は、NC装置
のプログラム読取解釈部7またはプログラム実行指令部
11から指令データを入力するよう接続され、またデー
タ記憶部17および早送り・切削送り加減速時定数演算
部21に接続されている。
【0100】データ記憶部17には、数値制御工作機械
1に適合した送り軸の早送りおよび切削送りにおけるそ
れぞれの加減速時定数τr0、τc0が初期値として、また
その送り軸の駆動手段の単位時間当たりの許容加減速回
数および図17に示すような単位時間当たりの加減速回
数Nと送り軸の加減速時定数τr0、τc0との関係を予め
実験等によって求め、設定、記憶されている。また、必
要に応じて加工すべきワーク重量を設定、記憶したり、
各送り軸モータ3やサーボアンプ15bのサイズ等も設
定、記憶する。
【0101】温度データ演算部47は、送り軸の駆動手
段の温度データを予測演算するのであるが、駆動手段の
温度と相関関係にある単位時間当たりの送り軸の加減速
回数Nに着目し、この単位時間当たりの加減速回数Nを
温度データとして計数し、演算するように作動する。こ
のとき、単位時間当たりの加減速回数Nは、プログラム
実行指令部11(又は破線図示のようにプログラム読取
解釈部7)から動作の進行に応じて補間・加減速制御部
13へ送出されるプログラムデータと同じプログラムデ
ータを受け取り、計数されるものである。
【0102】早送り・切削送り加減速時定数演算部21
は、温度データ演算部47からの演算結果を受けて、刻
々の状態に適合した送り軸の加減速時定数τr 、τc
データ記憶部17に記憶してある単位時間当たりの加減
速回数Nと加減速時定数τr、τc との関係から演算
し、出力する。早送り・切削送り加減速時定数指令部2
3は、早送り・切削送り加減速時定数演算部21から出
力された刻々の状態に合った送り軸の加減速時定数
τr 、τc を数値制御工作機械1の運転動作の進捗にタ
イミングを合わせてNC装置のパラメータ格納部25を
介して補間・加減速制御部13へ指令する。なお、制御
の初期においては、データ記憶部17から補間・加減速
制御部13へ予め設定した送り軸の加減速時定数τr0
τc0が直接、送出される。
【0103】他方、第4の実施形態においても、駆動手
段発熱量演算部31、送り別発熱量演算部39が具備さ
れ、サーボ制御部15からの駆動手段の電流データまた
はトルク指令データに基づいて、駆動手段の温度(送り
軸モータ温度MT等)、早送り発熱量QR 、早送り加減
速発熱量QRA、切削送り発熱量QC 、切削送り加減速発
熱量QCA、切削負荷発熱量QCL、総発熱量QA 等が刻々
演算、出力されている。従って、切削送り速度オーバラ
イド演算部27は、サーボ制御部15から刻々取り込む
切削負荷値の指令データに基づく切削負荷と関連させて
駆動手段の刻々の総発熱量QA 、切削負荷発熱量QCL
許容発熱量演算部19が演算する駆動手段の許容発熱量
a 等から送り軸の切削送りにおける適正な送り速度オ
ーバライド値FVを演算する。そして、演算された送り
速度オーバライド値FVは、切削送り速度オーバライド
指令部29を経てNC装置の補間・加減速制御部13へ
指令出力として出力される構成を有している。この切削
送り速度オーバライド値FVを指令する構成は、既述し
た第1〜3の実施形態の場合と全く同じである。
【0104】次に、この第4の実施形態に係る制御方法
について、図26、図27および図28に示すフローチ
ャートに基づいて説明する。なお、図26、図27に示
すフローチャートは、切削送り速度オーバライド演算部
27による切削送り速度のオーバライド値FVを駆動手
段のシミュレーション演算に基づく総発熱量QA 、許容
発熱量Qa 、切削送り発熱量QC 、切削送り加減速発熱
量QCA等に基づいて、該総発熱量QA および該切削負荷
発熱量QCLを判断条件として駆動手段の切削送り速度の
オーバライド値FVを演算し、NC装置の補間・加減速
制御部13へ出力する処理過程を説明しているものであ
るが、これらの処理過程S301〜S316は、前述し
た第3の実施形態における処理過程S201〜S216
と同じであり、単にこれらの処理過程S201〜S21
6を処理過程S301〜S316と置換したものである
から、ここでは詳述を省く。
【0105】然しながら、図26、図27のフローチャ
ートにある図28の処理過程については、同図28のフ
ローチャートを参照して以下に説明する。図28は、温
度データ演算部47、早送り・切削送り加減速時定数演
算部21等によって遂行される処理過程を示し、既述の
ように、同温度データ演算部47は、NC装置のプログ
ラム読取解釈部7又はプログラム実行指令部11から出
力されるプログラムデータを読み込む(ステップS31
8)。次いで、同温度データ演算部47は、この読み込
んだプログラムデータに基づいて駆動手段の単位時間当
たりの加減速回数Nを計数する(ステップS319)。
【0106】また、データ記憶部17に予め設定、記憶
された駆動手段に関する単位時間当たりの加減速回数N
と許容加減速回数とのデータも読み込んで、前者の計数
した加減速回数Nと後者の許容加減速回数との比較を行
う(ステップS320)。そして、計数した加減速回数
Nが許容加減速回数を越えているか否かを判断する(ス
テップS321)。この判断結果から、計数した加減速
回数Nが許容加減速回数を越えているときには、データ
記憶部17から取り込んだ図17の単位時間当たりの加
減速回数と送り軸の加減速時定数τr 、τc との関係か
ら、そのときの送り軸に合った適正な加減速時定数
τr 、τc を演算する(ステップS322)。そして、
演算した加減速時定数τr 、τc を早送り・切削送り加
減速時定数指令部23及びパラメータ格納部25を介し
てNC装置の補間・加減速制御部13へ出力する(ステ
ップS323)。
【0107】また、上記のステップS321の判断結果
から計数した加減速回数Nが許容加減速回数を越えてい
ないときには、計数した加減速回数Nが許容加減速回数
以下であることを意味するから、ステップS301で設
定してある送り軸の加減速時定数τr0、τc0を、または
τr0、τc0に近づくよう加減速時定数を演算、調節し、
早送り・切削送り加減速時定数指令部23及びパラメー
タ格納部25を介してNC装置の補間・加減速制御部1
3へ出力する(ステップS324)。すると、補間・加
減速制御部13は、早送りおよび切削送りの加減速時定
数τr 、τc 等のパラメータを書き換えて有効化する
(図27のステップS317)。
【0108】図17において、送り軸の加減速時定数τ
r またはτc は上限値τMAX を有しており、この値は加
減速を繰り返し連続して行わせても駆動手段がオーバー
ヒートを起こさない加減速時定数のことであり、このτ
MAX に対応する単位時間当たりの最大の加減速回数NP
が存在する。つまり、NがNP より大きい範囲では、τ
r またはτc はτMAX となる。なお、本第4の実施形態
では、駆動手段の温度と単位時間当たりの加減速回数N
とは相関関係があることに着目し、温度データ演算部4
7で温度データとしての単位時間当たりの加減速回数N
を計数することは、温度データを演算することと等価で
あるとしている。もちろん、この計数した単位時間当た
りの加減速回数Nと、データ記憶部17に予め設定、記
憶してあるそのときの加工すべきワークの重量とから駆
動手段の温度を予測演算により求め、前述した実施形態
と同様の方法で送り軸の各送りモードにおける加減速時
定数の制御を行ってもよい。
【0109】次に、図9、図10を参照して、本発明に
係る数値制御による工作機械の制御方法と装置の第5の
実施形態の構成および作用について説明する。この第5
の実施形態も上述の第3の実施形態の変形例に係る実施
形態である。さて、第5の実施形態においてもNCプロ
グラム5から数値制御工作機械1の送り軸モータ3を駆
動制御するまでの通常の制御は、既述した第1〜第4の
実施形態と同じであるので、以下に異なる構成について
説明する。
【0110】すなわち、第3の実施形態が駆動手段の早
送り、切削送りにおける加減速時定数τr 、τC を演算
するに当たり、温度データ演算部47において同駆動手
段が呈する温度曲線の傾きθに着目し、この温度曲線の
傾きθと予め設定した温度曲線の傾きとの関係で演算し
たものであるが、本第5の実施形態では早送り及び切削
送りにおける加減速時定数の演算に当たり、送り軸モー
タ3の温度を実測する温度検出センサ49を更に設け
(同じく点線図示のように、サーボアンプ15bの温度
実測を同温度検出センサ49で実行する)、それによっ
て駆動手段の実測温度を温度データ演算部47に出力し
て実測温度データを作成し、早送り・切削送り加減速時
定数演算部21における早送り、切削送りの両送りモー
ドの加減速時定数のτr 、τC の演算に当たっては、デ
ータ記憶部17に予め設定、記憶させた許容温度デー
タ、つまり定格電流のもとに駆動手段を連続運転して実
験的に予め決定した許容温度のデータとの関係において
加減速時定数を演算し、その演算で求めた加減速時定数
によって制御を行うものである。
【0111】データ記憶部17には、上述した許容温度
のデータと共に工作機械1に適合した送り軸の早送りお
よび切削送りにおける該許容温度との関係におけるそれ
ぞれの加減速時定数τr0、τc0が初期値として、予め実
験等によって求めて設定、記憶されている。また、温度
検出センサ49の検出温度と駆動手段の実温度データと
の関係も予め実験等によって求め、設定、記憶されてい
る。また、各送り軸の送り軸モータ3やサーボアンプ1
5bのサイズ等も設定、記憶されている。
【0112】温度データ演算部47は、温度検出センサ
49から受け取った温度データから実際の駆動手段(送
り軸モータ3とサーボアンプ15bとの両者)の温度を
データ記憶部17に予め設定、記憶されている、検出し
た温度データと実温度との関係から演算する。早送り・
切削送り加減速時定数演算部21は、温度データ演算部
47からの駆動手段の実際の温度データを取り込み、デ
ータ記憶部17から駆動手段の許容される所定の温度を
取り込み、両者を比較して、比較結果に応じて送り軸の
早送り、切削送りにおける加減速時定数τr 、τc を演
算して出力する。このとき、早送り・切削送り加減速時
定数指令部23は、早送り・切削送り加減速時定数演算
部21から出力された刻々の状態に合った送り軸の早送
り、切削送りにおける加減速時定数τr 、τc を、数値
制御工作機械1の運転動作の進捗にタイミングを合わせ
てNC装置のパラメータ格納部25を介して補間・加減
速制御部13へ指令する。なお、制御の初期において
は、データ記憶部17から補間・加減速制御部13へ予
め初期の加減速時定数τr0、τc0が直接、送出される。
【0113】他方、第5の実施形態においても、駆動手
段発熱量演算部31、送り別発熱量演算部39が具備さ
れ、サーボ制御部15からの駆動手段の電流データまた
はトルク指令データに基づいて、駆動手段の温度(送り
軸モータ温度MT)、早送り発熱量QR 、早送り加減速
発熱量QRA、切削送り発熱量QC 、切削送り加減速発熱
量QCA、切削負荷発熱量QCL、総発熱量QA 等が刻々演
算されて出力されている。従って、切削送り速度オーバ
ライド演算部27は、サーボ制御部15から刻々取り込
む切削負荷値の指令データに基づく切削負荷と関連させ
て駆動手段の刻々の総発熱量QA 、切削負荷発熱量
CL、許容発熱量演算部19が演算する駆動手段の許容
発熱量Qa 等から送り軸の切削送りにおける適正な送り
速度オーバライド値FVを演算する。そして、演算され
た送り速度オーバライド値FVは切削送り速度オーバラ
イド指令部29を経てNC装置の補間・加減速制御部1
3へ指令出力として出力される構成を有している。この
切削送り速度オーバライド値FVを指令する構成は、既
述した第1〜4の実施形態の場合と全く同じである。
【0114】次に、この第5の実施形態に係る制御方法
について、図29、図30および図31に示すフローチ
ャートに基づいて説明する。なお、図29、図30に示
すフローチャートは、切削送り速度オーバライド演算部
27による切削送り速度のオーバライド値FVを駆動手
段のシミュレーション演算に基づく総発熱量QA 、許容
発熱量Qa 、切削送り発熱量QC 、切削送り加減速発熱
量QCA等に基づいて、該総発熱量QA および該切削負荷
発熱量QCLを判断条件として駆動手段の切削送り速度の
オーバライド値FVを演算し、NC装置の補間・加減速
制御部13へ出力する処理過程を説明しているものであ
るが、これらの処理過程S401〜S416は、前述し
た第3、第4の実施形態における処理過程S201〜S
216及びS301〜S316と同じであり、単にこれ
らの処理過程S201〜S216及びS301〜S31
6を処理過程S401〜S416と置換したものである
ので、簡明のため詳述を省く。
【0115】然しながら、同図29、図30のフローチ
ャートにある図31の処理過程については、図31のフ
ローチャートを参照して以下に説明する。図31は、温
度データ演算部47によって遂行される処理過程を示
し、既述のように、同温度データ演算部47は、温度検
出センサ49から駆動手段の温度検出値を刻々と受け取
り(ステップS418)、またデータ記憶部17から検
出温度データと駆動手段の実際の温度との実験に基づく
関係のデータを受け取り、両者から駆動手段の温度デー
タを演算する(ステップS419)。
【0116】早送り・切削送り加減速時定数演算部21
は、このとき、演算した駆動手段の温度データとデータ
記憶部17から取り込んだ図11に示すような許容され
る所定の温度データMTa とを比較する(ステップS4
20)。通常、この許容される所定の温度データMTa
は、駆動手段が熱条件によるアラーム状態になる上限温
度より低い温度で、かつ定格電流時の温度曲線より図示
のごとくやや高い温度に設定される。
【0117】そして、演算した温度データが許容される
所定の温度データMTa より大きいとき(ステップS4
21のYの場合)、送り軸の早送り、切削送りの両送り
モードにおける加減速時定数τr 、τc を予め設定され
た所定量だけ減少させて適正な加減速時定数にする演算
を行い(ステップS422)、その演算結果を早送り・
切削送り加減速時定数指令部23及びNC装置のデータ
格納部25を介して補間・加減速制御部13へ出力する
(ステップS423)。
【0118】ステップS421のNの場合、すなわち、
演算した温度データが許容される所定の温度データMT
a 以下の場合は、ステップS401で設定してある送り
軸の加減速時定数τr0、τc0を、またはτr0、τc0に近
づくよう加減速時定数を演算、調節し、早送り・切削送
り加減速時定数指令部23を介してそのまま一旦パラメ
ータ格納部25へ送出し、そこから補間・加減速制御部
13へ送出する(ステップS424)。この結果、図3
0のステップS417に示すように、補間・加減速制御
部13が早送り、切削送りの加減速時定数τr 、τc
パラメータを書き換えて有効にする。
【0119】なお、ステップS422で加減速時定数を
小さくする演算で用いる所定量の値は、ステップS40
1で予めデータ記憶部17に設定、記憶させておくもの
である。以上に説明した第1〜第5の実施形態のいずれ
の構成によっても、最終的には刻々の駆動手段の温度状
態に応じて送り軸の加減速時定数が自動的に適正値に制
御され、また、切削送り速度のオーバライド値が適正値
に設定されるから、駆動手段を構成するサーボアンプ1
5bと送り軸モータ3のいずれもが決してオーバーヒー
トすることはないのである。
【0120】また、上述した諸実施形態は、便宜上から
数値制御工作機械が切削加工を行う例を代表的に取り上
げて説明したが、送り軸系の駆動にサーボアンプを始め
とする駆動用アンプと送り軸モータとから成る駆動手段
を用いて、ワークに切削のみならずプレス加工やレーザ
加工等を行う種々の数値制御による加工機械に本発明を
適用することが可能である。また、加工機械に限ること
なく、直線または回転による送り軸系を有し、上述同様
の駆動手段を用いるロボット等の種々の数値制御型機械
に対しても本発明が適用可能であることを付言する。
【0121】
【発明の効果】以上の本発明における諸実施形態の説明
を介して理解できるように、本発明は数値制御工作機械
の駆動手段の発熱状態と温度状態とをNCプログラムに
基づく指令データを取り込んでシミュレーション演算
し、駆動手段の総発熱量、早送り・切削送り発熱量、早
送り・切削送り加減速発熱量、切削負荷発熱量等を時々
刻々のデータで得ることにより、或いは電流値またはト
ルク指令値から温度データを演算によって求めるように
し、これらの諸データを利用して工作機械の早送り、切
削送りの両送りにおける加減速時定数を適正値に演算、
制御し、かつ送り速度のオーバライド値を予めNCプロ
グラムで指令するオーバライド値に対して適正な割合の
値を演算し、NC制御系へフィードバックして有効化す
るから、NCプログラムに基づく指令送り速度を変更す
ることなく、駆動手段のオーバーヒートを未然に防止で
きるのである。
【0122】そして、切削負荷の発熱量に応じて送り速
度のオーバライド値を制御することから、切削負荷の大
きな加工においても、駆動手段のオーバーヒートを回避
して連続運転できるから、このような切削負荷の大きな
加工に対しても加工能率を従来の制御方法に比較して著
しく向上させることができるのである。しかも、駆動手
段の温度をシミュレーション演算する過程では、駆動手
段の有する温度に応じて許容発熱量を可変にし、例え
ば、送り軸モータが冷えた低温状態にある間は、許容発
熱量を大きくして駆動手段の発熱上昇を許容する等の機
敏な制御を行うから、加工能率は一層の向上が望めるの
である。
【0123】そして、駆動手段が確実に未然にオーバー
ヒートを回避する制御が自動的に達成されているから、
従来はオーバーヒートしない加工条件を考慮すべく、数
値制御工作機械の運転に人が関与していたが、これらの
人の負担をも大幅に軽減することが可能となるのであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る数値制御による
工作機械の制御装置の構成を簡明のため二分して示した
左半分のブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る数値制御による
工作機械の制御装置の構成を簡明のため二分して示した
右半分のブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る数値制御による
工作機械の制御装置の構成を簡明のため二分して示した
左半分のブロック図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る数値制御による
工作機械の制御装置の構成を簡明のため二分して示した
右半分のブロック図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る数値制御による
工作機械の制御装置の構成を簡明のため二分して示した
左半分のブロック図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る数値制御による
工作機械の制御装置の構成を簡明のため二分して示した
右半分のブロック図である。
【図7】本発明の第4の実施形態に係る数値制御による
工作機械の制御装置の構成を簡明のため二分して示した
左半分のブロック図である。
【図8】本発明の第4の実施形態に係る数値制御による
工作機械の制御装置の構成を簡明のため二分して示した
右半分のブロック図である。
【図9】本発明の第5の実施形態に係る数値制御による
工作機械の制御装置の構成を簡明のため二分して示した
左半分のブロック図である。
【図10】本発明の第5の実施形態に係る数値制御によ
る工作機械の制御装置の構成を簡明のため二分して示し
た右半分のブロック図である。
【図11】横軸を時間Tとし、縦軸をモータ温度MTと
した場合のモータ許容温度MTaに対する温度曲線を示
したグラフ図である。
【図12】横軸を時間Tとした場合の一定時間t毎のサ
ーボアンプ、送り軸モータからなる駆動手段の総発熱量
A 、早送りと切削送りとの送り種別に応じた発熱量の
両者をそれぞれの許容発熱量Qa に対比して縦軸に示し
たグラフ図である。
【図13】横軸を時間Tとした場合の一定時間t毎の加
減速時定数と切削送り速度のオーバーライド値とその作
用タイミングを縦軸に示したグラフ図である。
【図14】横軸を時間Tとし、縦軸を駆動手段の許容発
熱量Qa を示した場合に定格電流に対応した定格発熱量
T に対して、時間経過に応じて変える許容発熱量Qa
のカーブを示したグラフ図である。
【図15】第1〜第5の各実施形態において得られる時
間経過Tに対する送り軸モータ又はサーボアンプの温度
曲線とその傾きθの変化を示したグラフ図である。
【図16】第2〜第5の実施形態において、図15に示
した温度曲線の傾きθと加減速時定数τとの関係を示し
たグラフ図である。
【図17】第4の実施形態における単位時間当たりの加
減速回数Nと加減速時定数τとの関係を示したグラフ図
である。
【図18】第1の実施形態による制御方法の制御過程を
示すフローチャートの前半部分である。
【図19】同フローチャートの後半部分である。
【図20】第2の実施形態による制御方法の制御過程に
おける一部を示すフローチャートの前半部分である。
【図21】同フローチャートの後半部分である。
【図22】第2の実施形態による制御方法の制御過程に
おける残余の部分を示すフローチャートである。
【図23】第3の実施形態による制御方法の制御過程に
おける一部を示すフローチャートの前半部分である。
【図24】同フローチャートの後半部分である。
【図25】第3の実施形態による制御方法の制御過程に
おける残余の部分を示すフローチャートである。
【図26】第4の実施形態による制御方法の制御過程に
おける一部を示すフローチャートの前半部分である。
【図27】同フローチャートの後半部分である。
【図28】第4の実施形態による制御方法の制御過程に
おける残余の部分を示すフローチャートである。
【図29】第5の実施形態による制御方法の制御過程に
おける一部を示すフローチャートの前半部分である。
【図30】同フローチャートの後半部分である。
【図31】第5の実施形態による制御方法の制御過程に
おける残余の部分を示すフローチャートである。
【符号の説明】 1…数値制御工作機械 3…送り軸モータ 5…NCプログラム 7…プログラム読取解釈部 9…解釈済みプログラム記憶部 11…プログラム実行指令部 13…補間・加減速制御部 15…サーボ制御部 17…データ記憶部 19…許容発熱量演算部 21…早送り・切削送り加減速時定数演算部 23…早送り・切削送り加減速時定数指令部 25…パラメータ格納部 27…切削送り速度オーバライド演算部 29…切削送り速度オーバライド指令部 31…駆動手段発熱量演算部 33…駆動手段発熱量モデル 35…駆動手段放熱モデル 37…駆動手段蓄熱モデル 39…送り別発熱量演算部 41…総発熱量演算部 43…切削送り発熱量・切削送り加減速発熱量演算部 45…早送り発熱量・早送り加減速発熱量演算部 47…温度データ演算部 49…温度検出センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 規雄 神奈川県愛甲郡愛川町三増359番地の3 株式会社牧野フライス製作所内 Fターム(参考) 3C001 KA05 TA05 TC05 5H269 AB01 AB09 AB11 BB05 EE01 EE11 NN07 QB15

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数値制御装置の読取解釈部から取り込ん
    だ数値制御プログラムを実行指令部、補間部及びサーボ
    制御部を介して実行し、少なくとも1つの送り軸の駆動
    手段を制御する数値制御による工作機械の制御方法にお
    いて、 前記送り軸の早送り時及び切削送り時の加減速時定数、
    前記送り軸の駆動手段の許容される所定温度のデータ及
    び許容される所定発熱量のデータ等を予め設定し、 前記数値制御プログラムの制御データに基づいて前記駆
    動手段の温度を演算し、 前記演算した駆動手段の温度に応じて前記駆動手段の許
    容される発熱量を決定し、 前記数値制御プログラムの制御データに基づいて前記駆
    動手段の所定時間内における総発熱量、早送り時の早送
    り発熱量及び切削送り時の切削送り発熱量を演算し、 前記演算した所定時間内における総発熱量、早送り発熱
    量、切削送り発熱量と前記決定した許容される発熱量と
    をそれぞれ比較し、 前記比較した結果に応じて前記送り軸の早送り及び切削
    送りの少なくともどちらか一方の送り動作時の加減速時
    定数を制御することを特徴とした数値制御による工作機
    械の制御方法。
  2. 【請求項2】 数値制御装置の読取解釈部から取り込ん
    だ数値制御プログラムを実行指令部、補間部及びサーボ
    制御部を介して実行し、少なくとも1つの送り軸の駆動
    手段を制御する数値制御による工作機械の制御方法にお
    いて、 前記送り軸の早送り時及び切削送り時の加減速時定数、
    切削送り速度、前記送り軸の駆動手段の許容される所定
    温度のデータ及び許容される所定発熱量のデータ等を予
    め設定し、 前記数値制御プログラムの制御データに基づいて前記駆
    動手段の温度を演算し、 前記演算した駆動手段の温度に応じて前記駆動手段の許
    容される発熱量を決定し、 前記数値制御プログラムの制御データに基づいて前記駆
    動手段の切削送り時の切削送り発熱量及び切削負荷に応
    じた切削負荷発熱量を演算し、 前記決定した許容される発熱量と前記演算した切削送り
    発熱量とを比較し、 前記比較した結果から前記切削送り発熱量に占める前記
    演算した切削負荷発熱量の比率に応じて前記送り軸の切
    削送り速度を制御することを特徴とした数値制御による
    工作機械の制御方法。
  3. 【請求項3】 数値制御装置の読取解釈部から取り込ん
    だ数値制御プログラムを実行指令部、補間部及びサーボ
    制御部を介して実行し、少なくとも1つの送り軸の駆動
    手段を制御する数値制御による工作機械の制御方法にお
    いて、 前記送り軸の早送り時及び切削送り時の加減速時定数τ
    r0、τc0、前記送り軸の駆動手段の許容される所定温度
    MTを表わす温度データ及び許容される所定発熱量Qa
    を表す発熱量データ等を予め設定し、 前記サーボ制御部から前記駆動手段へ出力される電流デ
    ータまたはトルク指令データから前記駆動手段の刻々の
    温度及び発熱量を演算し、 前記演算した刻々の温度に応じて前記駆動手段の所定時
    間t内における許容される発熱量Qa を決定し、 前記演算した刻々の発熱量から前記駆動手段の所定時間
    t内における総発熱量QA 、早送り時の早送り発熱量Q
    R 、切削送り時の切削送り発熱量QC を演算し、 前記演算した所定時間t内における総発熱量QA と前記
    決定した許容される発熱量Qa とを比較し、 前記所定時間t内における総発熱量QA が前記許容され
    る発熱量Qa より大きい場合は、前記所定時間t内にお
    ける総発熱量QA に占める前記早送り発熱量Q R 及び切
    削送り発熱量QC の比率に応じて前記送り軸の早送り時
    及び切削送り時の加減速時定数τr 、τc を演算し、 前記送り軸の早送り時及び切削送り時の加減速時定数を
    前記設定した加減速時定数τr0、τc0から前記演算した
    加減速時定数τr 、τc に変更、制御することを特徴と
    した数値制御による工作機械の制御方法。
  4. 【請求項4】 前記演算した刻々の発熱量から前記駆動
    手段の所定時間t内における早送り加減速時の早送り加
    減速発熱量QRA及び切削送り加減速時の切削送り加減速
    発熱量QCAを演算し、 前記演算した所定時間t内における早送り発熱量QR
    び切削送り発熱量QCと前記決定した許容される発熱量
    a とを比較し、 前記所定時間t内における早送り発熱量QR 及び切削送
    り発熱量QC のどちらか一方が前記許容される発熱量Q
    a より大きい場合は、前記早送り加減速発熱量QRAと切
    削送り加減速発熱量QCAとの比率に応じて前記送り軸の
    早送り時及び切削送り時の加減速時定数τr 、τc を演
    算し、 前記送り軸の早送り時及び切削送り時の加減速時定数を
    前記設定した加減速時定数τr0、τc0から前記演算した
    加減速時定数τr 、τc に変更、制御する請求項3に記
    載の数値制御による工作機械の制御方法。
  5. 【請求項5】 前記送り軸の切削送り速度FV0 をさらに
    設定し、 前記サーボ制御部から前記駆動手段へ出力される電流デ
    ータまたはトルク指令データから前記駆動手段の切削負
    荷に応じた切削負荷発熱量QCLを演算し、 前記演算した所定時間t内における総発熱量QA 及び切
    削送り発熱量QC と前記決定した許容される発熱量Qa
    とをそれぞれ比較し、 前記所定時間t内における総発熱量QA 及び切削送り発
    熱量QC が前記許容される発熱量Qa より大きい場合
    は、前記切削送り発熱量QC に占める前記演算した切削
    負荷発熱量QCLの比率に応じて前記送り軸の切削送り速
    度FVを演算し、 前記送り軸の切削送り速度を前記設定した切削送り速度
    FV0 から前記演算した切削送り速度FVに変更、制御する
    請求項3または4に記載の数値制御による工作機械の制
    御方法。
  6. 【請求項6】 前記演算した所定時間t内における総発
    熱量QA と前記決定した許容される発熱量Qa とを比較
    し、 前記所定時間t内における総発熱量QA が前記許容され
    る発熱量Qa より小さい場合は、前記所定時間t内にお
    ける総発熱量QA に占める前記早送り発熱量Q R 及び切
    削送り発熱量QC の比率に応じて、前記送り軸の早送り
    時及び切削送り時の加減速時定数τr 、τc を前記設定
    した加減速時定数τr0、τc0に近づくよう制御し、 さらに、前記演算した所定時間t内における総発熱量Q
    A 及び切削送り発熱量QC と前記決定した許容される発
    熱量Qa とをそれぞれ比較し、 前記所定時間t内における総発熱量QA 及び切削送り発
    熱量QC が前記許容される発熱量Qa より小さい場合
    は、前記切削送り発熱量QC に占める前記演算した切削
    負荷発熱量QCLの比率に応じて、前記送り軸の切削送り
    速度FVを前記設定した切削送り速度FV0 に近づくよう制
    御する請求項5に記載の数値制御による工作機械の制御
    方法。
  7. 【請求項7】 数値制御装置の読取解釈部から取り込ん
    だ数値制御プログラムを実行指令部、補間部及びサーボ
    制御部を介して実行し、少なくとも1つの送り軸の駆動
    手段を制御する数値制御による工作機械の制御方法にお
    いて、 前記送り軸の加減速時定数、切削送り速度、前記送り軸
    の駆動手段の許容される所定温度のデータ及び許容され
    る所定発熱量のデータ等を予め設定し、 前記数値制御プログラムの制御データに基づいて前記駆
    動手段の刻々の温度を予測・演算するとともに刻々の発
    熱量を演算し、 前記演算した温度と前記設定した許容される所定温度の
    データとを比較し、 前記比較した結果に応じて前記送り軸の加減速時定数を
    制御するとともに、前記演算した刻々の温度に応じて前
    記駆動手段の許容される発熱量を決定し、 前記演算した刻々の発熱量から前記駆動手段の切削送り
    時の切削送り発熱量を演算し、 前記数値制御プログラムの制御データに基づいて前記駆
    動手段の切削負荷に応じた切削負荷発熱量を演算し、 前記演算した切削送り発熱量と前記決定した許容される
    発熱量とを比較し、 前記比較した結果から前記切削送り発熱量に占める前記
    演算した切削負荷発熱量の比率に応じて前記送り軸の切
    削送り速度を制御することを特徴とした数値制御による
    工作機械の制御方法。
  8. 【請求項8】 数値制御装置の読取解釈部から取り込ん
    だ数値制御プログラムを実行指令部、補間部及びサーボ
    制御部を介して実行し、少なくとも1つの送り軸の駆動
    手段を制御する数値制御による工作機械の制御方法にお
    いて、 前記送り軸の加減速時定数、切削送り速度、前記送り軸
    の駆動手段の許容される所定温度を表す曲線及び許容さ
    れる所定発熱量を表す曲線等を予め設定し、 前記サーボ制御部から前記駆動手段へ出力される電流デ
    ータまたはトルク指令データから前記駆動手段の刻々の
    温度を演算してその温度曲線を作成するとともに刻々の
    発熱量を演算し、 前記作成した温度曲線の傾きと前記設定した許容される
    所定温度を表す温度曲線の傾きとを比較し、 前記作成した温度曲線の傾きが前記設定した許容される
    所定温度を表す温度曲線の傾きより大きい場合は、前記
    設定した許容される所定温度を表す温度曲線の傾きと加
    減速時定数との関係から前記送り軸の加減速時定数を演
    算し、前記送り軸の加減速時定数を制御するとともに、
    前記演算した刻々の温度に応じて前記駆動手段の許容さ
    れる発熱量を決定し、 前記演算した刻々の発熱量から前記駆動手段の切削送り
    時の切削送り発熱量を演算し、 前記サーボ制御部から前記駆動手段へ出力される電流デ
    ータまたはトルク指令データから前記駆動手段の切削負
    荷に応じた切削負荷発熱量を演算し、 前記演算した切削送り発熱量と前記決定した許容される
    発熱量とを比較し、 前記比較した結果から前記切削送り発熱量に占める前記
    演算した切削負荷発熱量の比率に応じて前記送り軸の切
    削送り速度を制御することを特徴とした数値制御におけ
    る工作機械の制御方法。
  9. 【請求項9】 数値制御装置の読取解釈部から取り込ん
    だ数値制御プログラムを実行指令部、補間部及びサーボ
    制御部を介して実行し、少なくとも1つの送り軸の駆動
    手段を制御する数値制御による工作機械の制御方法にお
    いて、 前記送り軸の加減速時定数、切削送り速度、前記送り軸
    の駆動手段の許容される所定温度のデータ、許容される
    所定発熱量のデータ、及び許容される単位時間当たりの
    加減速回数等を予め設定し、 前記数値制御装置の読取解釈部または実行指令部から出
    力されるプログラムデータから前記駆動手段の単位時間
    当たりの加減速回数を計数し、 前記計数した単位時間当たりの加減速回数と前記設定し
    た許容される単位時間当たりの加減速回数とを比較し、 前記計数した加減速回数が前記許容される加減速回数を
    越えている場合は、前記設定した単位時間当たりの加減
    速回数と加減速時定数との関係から前記送り軸の加減速
    時定数を演算し、前記送り軸の加減速時定数を制御する
    とともに、前記サーボ制御部から前記駆動手段へ出力さ
    れる電流データまたはトルク指令データから前記駆動手
    段の刻々の温度、発熱量、及び切削負荷に応じた切削負
    荷発熱量を演算し、 前記演算した刻々の温度に応じて前記駆動手段の許容さ
    れる発熱量を決定し、 前記演算した刻々の発熱量から前記駆動手段の切削送り
    時の切削送り発熱量を演算し、 前記演算した切削送り発熱量と前記決定した許容される
    発熱量とを比較し、 前記比較した結果から前記切削送り発熱量に占める前記
    演算した切削負荷発熱量の比率に応じて前記送り軸の切
    削送り速度を制御することを特徴とした数値制御による
    工作機械の制御方法。
  10. 【請求項10】 数値制御装置の読取解釈部から取り込
    んだ数値制御プログラムを実行指令部、補間部及びサー
    ボ制御部を介して実行し、少なくとも1つの送り軸の駆
    動手段を制御する数値制御による工作機械の制御方法に
    おいて、 前記送り軸の加減速時定数、切削送り速度、前記送り軸
    の駆動手段の許容される所定温度のデータ、及び許容さ
    れる所定発熱量のデータ等を予め設定し、 前記駆動手段の温度を検出し、 前記検出した温度のデータと前記設定した許容される所
    定温度のデータとを比較し、 前記検出した温度のデータが前記設定した許容される所
    定温度のデータより高い場合は、前記送り軸の加減速時
    定数を大きくするよう制御するとともに、前記サーボ制
    御部から前記駆動手段へ出力される電流データまたはト
    ルク指令データから前記駆動手段の刻々の発熱量及び切
    削負荷に応じた切削負荷発熱量を演算し、 前記検出した温度に応じて前記駆動手段の許容される発
    熱量を決定し、 前記演算した刻々の発熱量から前記駆動手段の切削送り
    時の切削送り発熱量を演算し、 前記演算した切削送り発熱量と前記決定した許容される
    発熱量とを比較し、 前記比較した結果から前記切削送り発熱量に占める前記
    演算した切削負荷発熱量の比率に応じて前記送り軸の切
    削送り速度を制御することを特徴とした数値制御による
    工作機械の制御方法。
  11. 【請求項11】 数値制御装置の読取解釈部から取り込
    んだ数値制御プログラムを実行指令部、補間部及びサー
    ボ制御部を介して実行し、少なくとも1つの送り軸の駆
    動手段を制御する数値制御による工作機械の制御装置に
    おいて、 前記送り軸の早送り時及び切削送り時の加減速時定数、
    前記送り軸の駆動手段の許容される所定温度のデータ及
    び許容される所定発熱量のデータ等を設定・記憶するデ
    ータ記憶手段と、 前記数値制御プログラムの制御データに基づいて前記駆
    動手段の温度を演算する温度演算手段と、 前記温度演算手段で演算した温度に応じて前記駆動手段
    の許容される発熱量を決定する許容発熱量決定手段と、 前記数値制御プログラムの制御データに基づいて前記駆
    動手段の所定時間内における総発熱量、早送り時の早送
    り発熱量、及び切削送り時の切削送り発熱量を演算する
    発熱量演算手段と、 前記発熱量演算手段で演算した所定時間内における総発
    熱量、早送り発熱量、切削送り発熱量と前記許容発熱量
    決定手段で決定した許容される発熱量とに基づいて前記
    送り軸の加減速時定数を演算、出力する加減速時定数演
    算手段と、を具備することを特徴とした数値制御による
    工作機械の制御装置。
  12. 【請求項12】 前記データ記憶手段は、前記送り軸の
    切削送り速度をさらに設定・記憶し、 前記数値制御プログラムの制御データに基づいて前記駆
    動手段の切削負荷を演算し、前記切削負荷に応じた切削
    負荷発熱量、前記発熱量演算手段で演算した切削送り発
    熱量及び前記許容発熱量決定手段で決定した許容される
    発熱量に基づいて前記送り軸の切削送り速度を演算、出
    力する切削送り速度演算手段をさらに具備する請求項1
    1に記載の数値制御による工作機械の制御装置。
  13. 【請求項13】 前記データ記憶手段に設定・記憶され
    る前記送り軸の駆動手段の許容される所定温度のデータ
    及び許容される所定発熱量のデータは、前記送り軸の駆
    動手段の定格電流使用時における定格温度と定格発熱量
    とのデータである請求項11または12に記載の数値制
    御による工作機械の制御装置。
  14. 【請求項14】 前記データ記憶手段に設定・記憶され
    る前記送り軸の駆動手段の許容される所定温度のデータ
    と許容される所定発熱量のデータとは、それぞれ前記送
    り軸の駆動手段の定格電流使用時の温度データにおける
    温度曲線の低温領域で前記温度曲線の温度よりも高く許
    容される所定温度のデータと、前記低温領域で定格発熱
    量より大きく、かつ前記低温領域から高温領域への移行
    に伴い定格電流使用時の定格発熱量に収束する許容され
    る所定発熱量のデータとから成る請求項11または12
    に記載の数値制御による工作機械の制御装置。
  15. 【請求項15】 数値制御装置の読取解釈部から取り込
    んだ数値制御プログラムを実行指令部、補間部及びサー
    ボ制御部を介して実行し、少なくとも1つの送り軸の駆
    動手段を制御する数値制御による工作機械の制御装置に
    おいて、 前記送り軸の切削送り速度、前記送り軸の駆動手段の許
    容される所定温度のデータ及び許容される所定発熱量の
    データ等を設定・記憶するデータ記憶手段と、 前記数値制御プログラムの制御データに基づいて前記駆
    動手段の温度を演算する温度演算手段と、 前記温度演算手段で演算した温度に応じて前記駆動手段
    の許容される発熱量を決定する許容発熱量決定手段と、 前記数値制御プログラムの制御データに基づいて前記駆
    動手段の発熱量を演算する発熱量演算手段と、 前記数値制御プログラムの制御データに基づいて前記駆
    動手段の切削負荷を演算し、前記切削負荷に応じた切削
    負荷発熱量、前記発熱量演算手段で演算した切削送り発
    熱量、及び前記許容発熱量決定手段で決定した許容され
    る発熱量に基づいて前記送り軸の切削送り速度を演算、
    出力する切削送り速度演算手段と、を具備することを特
    徴とした数値制御による工作機械の制御装置。
  16. 【請求項16】 前記データ記憶手段は、前記送り軸の
    加減速時定数をさらに設定・記憶し、 前記温度演算手段で演算した温度、及び前記データ記憶
    手段に設定した許容される所定温度のデータに基づいて
    前記送り軸の加減速時定数を演算、出力する加減速時定
    数演算手段をさらに具備する請求項15に記載の数値制
    御による工作機械の制御装置。
  17. 【請求項17】 前記データ記憶手段は、前記送り軸の
    加減速時定数、前記送り軸の駆動手段の許容される所定
    温度を表す曲線をさらに設定・記憶し、 前記温度演算手段は、前記数値制御プログラムの制御デ
    ータに基づいて前記駆動手段の温度を演算してその温度
    曲線を作成し、 前記温度演算手段で作成した温度曲線の傾き、及び前記
    データ記憶手段に設定した許容される所定温度を表す温
    度曲線の傾きに基づいて前記送り軸の加減速時定数を演
    算、出力する加減速時定数演算手段をさらに具備する請
    求項15に記載の数値制御による工作機械の制御装置。
  18. 【請求項18】 前記データ記憶手段は、前記送り軸の
    加減速時定数、前記送り軸の駆動手段の許容される単位
    時間当たりの加減速回数をさらに設定・記憶し、 前記数値制御装置の読取解釈部または実行指令部から出
    力されるプログラムデータから計数した単位時間当たり
    の加減速回数、及び前記データ記憶手段に設定した許容
    される単位時間当たりの加減速回数に基づいて前記送り
    軸の加減速時定数を演算、出力する加減速時定数演算手
    段をさらに具備する請求項15に記載の数値制御による
    工作機械の制御装置。
  19. 【請求項19】 前記データ記憶手段は、前記送り軸の
    加減速時定数をさらに設定・記憶し、 前記送り軸の駆動手段の温度を検出する温度検出手段
    と、 前記温度検出手段で検出した温度、及び前記データ記憶
    手段に設定した許容される所定温度のデータに基づいて
    前記送り軸の加減速時定数を演算、出力する加減速時定
    数演算手段とをさらに具備する請求項15に記載の数値
    制御による工作機械の制御装置。
  20. 【請求項20】 数値制御装置の読取解釈部から取り込
    んだ数値制御プログラムを実行指令部、補間部及びサー
    ボ制御部を介して実行し、各送り軸を駆動制御する数値
    制御による機械装置において、 サーボアンプと送り軸モータとを有する駆動手段を備え
    た複数の送り軸と、 前記送り軸に連結された機械要素及び移動体等からなる
    機械構造体と、 前記機械構造体の動作を制御する制御装置とで構成さ
    れ、 前記制御装置が、 前記送り軸の早送り時及び切削送り時の加減速時定数、
    切削送り速度、前記送り軸の駆動手段の許容される所定
    温度のデータ及び許容される所定発熱量のデータ等を設
    定・記憶するデータ記憶手段と、 前記数値制御プログラムの制御データに基づいて前記駆
    動手段の温度をシミュレーション演算する温度演算手段
    と、 前記温度演算手段で演算した温度に応じて前記駆動手段
    の許容される発熱量を決定する許容発熱量決定手段と、 前記数値制御プログラムの制御データから前記駆動手段
    の所定時間内における総発熱量、早送り時の早送り発熱
    量、早送り加減速時の早送り加減速発熱量、切削送り時
    の切削送り発熱量、及び切削送り加減速時の切削送り加
    減速発熱量を演算する発熱量演算手段と、 前記発熱量演算手段で演算した所定時間内における総発
    熱量、早送り発熱量、早送り加減速発熱量、切削送り発
    熱量、及び切削送り加減速発熱量と前記許容発熱量決定
    手段で決定した許容される発熱量とに基づいて前記送り
    軸の加減速時定数を演算、出力する加減速時定数演算手
    段と、 前記数値制御プログラムの制御データに基づいて前記駆
    動手段の切削負荷を演算し、前記切削負荷に応じた切削
    負荷発熱量、前記発熱量演算手段で演算した切削送り発
    熱量、及び前記許容発熱量決定手段で決定した許容され
    る発熱量に基づいて前記送り軸の切削送り速度を演算、
    出力する切削送り速度演算手段と、を具備することを特
    徴とした数値制御による機械装置。
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