JP2021077266A - 工作機械及び工作機械の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】工作機械に設定された主軸の寿命を損なうことなく、運転定格を超えた条件で主軸を駆動することで、作業者の負担を軽減できる工作機械及び工作機械の制御方法を提供する。【解決手段】ツールホルダで保持されたツールとの相対移動によりワークを加工する工作機械であって、電動機で駆動され、最大出力及び許容駆動時間を含む定格が規定された主軸と、前記主軸を駆動する制御部と、を備え、前記制御部は、前記定格の範囲内で前記主軸を駆動して前記ワークを加工する第1加工モードと、前記定格の上限を超えて前記主軸を駆動して前記ワークを加工する第2加工モードと、の何れかの加工モードを選択して前記主軸を駆動するように構成され、所定のモード切替許容条件が成立すると、前記第1加工モードから前記第2加工モードへ切り替え可能に構成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、ツールホルダで保持されたツールとの相対移動によりワークを加工する工作機械及び工作機械の制御方法に関する。
上述の工作機械では、ワークの加工に伴ってツールが摩耗する事はよく知られており、ツールの摩耗を抑える加工方法などが提案されている。
特許文献1には、工具寿命を短くすることなく切削効率を向上し得る加工条件を決定することが可能な加工条件決定装置が提案されている。
当該加工条件決定装置は、切削工具の切削速度を設定する第1設定部と、切削工具を保持する軸を回転させる駆動モータの最大出力値と、当該最大出力値に対応する当該駆動モータの回転数とを記憶する記憶部と、記憶部に記憶される駆動モータの最大出力値の定常値を取得し、取得された最大出力値の定常値に対応する駆動モータの回転数を決定する回転数決定部と、第1設定部により設定された切削速度及び回転数決定部により決定された駆動モータの回転数から、切削工具の工具径を算出する工具径決定部とを備えている。
特開2018−58144号公報
しかし、工作機械を長く使用する為には、ツールの摩耗だけではなく主軸の寿命についても考慮しなければならない。特に電動機を用いて主軸を駆動する場合には、電動機の異常過熱などに起因する故障の発生を回避するために、連続定格、短時間定格及び間歇運転定格が定められている。連続定格とは、連続運転した場合、許容温度内で運転可能な定格である。短時間定格とは、冷えている状態から指定された時間のみ運転でき、この条件で許容温度を超過しない定格である。間歇運転定格とは、許容温度を超過しない範囲で間歇運転可能な時間を規定した定格である。
例えば、「電動機30/25kW(30分/連続)」などと記載された主軸は、30分間であれば30kWの出力で使用でき、連続運転であれば25kWの出力で使用できる。
また、例えば「トルク46.2/28.5N・m(25%ED/連続)」などと記載された主軸は、25%EDの条件であれば46.2N・mのトルクで使用でき、連続運転では28.5N・mのトルクまで使用できる。
EDは負荷時間率であり、1サイクル当たりの運転時間を百分率で表したものである。例えば、25%EDとは、1サイクルが10分の場合に運転時間2.5分、停止時間7.5分を意味する。
通常は、このような連続運転定格及び間歇運転定格を満たすように主軸が駆動されるのであるが、工作機械が設置された事業所で規定された作業時間内にワークの加工が終了しない場合には、加工が終了するまで作業者の時間的負担が増大するという問題があった。
例えば、日々の作業で工作機械のワークホルダにワークをセットする時刻が変動することにより、上述の状況が生じる。
本発明の目的は、工作機械に設定された主軸の寿命を損なうことなく、連続運転定格を超えた条件で主軸を駆動することで、作業者の負担を軽減できる工作機械及び工作機械の制御方法を提供する点にある。
この目的を達成するために本発明による工作機械は、ツールホルダで保持されたツールとの相対移動によりワークを加工する工作機械であって、電動機で駆動され、最大出力及び許容駆動時間を含む定格が規定された主軸と、前記主軸を駆動する制御部と、を備え、前記制御部は、前記定格の範囲内で前記主軸を駆動して前記ワークを加工する第1加工モードと、前記定格の上限を超えて前記主軸を駆動して前記ワークを加工する第2加工モードと、の何れかの加工モードを選択して前記主軸を駆動するように構成され、所定のモード切替許容条件が成立すると、前記第1加工モードから前記第2加工モードへ切り替え可能に構成されていることを特徴とする。
また、本発明による工作機械の制御方法は、ツールホルダで保持されたツールとの相対移動によりワークを加工する工作機械の制御方法であって、電動機で駆動され、最大出力及び許容駆動時間を含む定格が規定された主軸に対して、前記定格の範囲内で前記主軸を駆動して前記ワークを加工する第1加工モードと、前記定格の上限を超えて前記主軸を駆動して前記ワークを加工する第2加工モードと、の何れかの加工モードを選択して前記主軸を駆動するように構成され、所定のモード切替許容条件が成立すると、前記第1加工モードから前記第2加工モードへ切り替えることを特徴とする。
本発明によれば、工作機械に設定された主軸の寿命を損なうことなく、連続運転定格を超えた条件で主軸を駆動することで、作業者の負担を軽減できる工作機械及び工作機械の制御方法を提供することができるようになる。
工作機械の外観を示す説明図である。 工作機械の具体的構造を示す説明図である。 工作機械の制御システムを示す機能ブロックの説明図である。 工作機械により実行される機械加工処理の手順を示すフローチャートである。 (a)は電動機で駆動される主軸の特性図であり、(b)は連続運転時に第1加工モードから第2加工モードに移行する際の動作説明図であり、(c)は間歇運転時に第1加工モードから第2加工モードに移行する際の動作説明図である。
[工作機械の基本的な実施形態]
本発明による工作機械は、ツールホルダで保持されたツールとの相対移動によりワークを加工する工作機械であって、電動機で駆動され、最大出力及び許容駆動時間を含む定格が規定された主軸と、前記主軸を駆動する制御部と、を備え、前記制御部は、前記定格の範囲内で前記主軸を駆動して前記ワークを加工する第1加工モードと、前記定格の上限を超えて前記主軸を駆動して前記ワークを加工する第2加工モードと、の何れかの加工モードを選択して前記主軸を駆動するように構成され、所定のモード切替許容条件が成立すると、前記第1加工モードから前記第2加工モードへ切り替え可能に構成されている。
第1加工モードで主軸を駆動している場合に、モード切替許容条件が成立すると、制御部が第1加工モードから第2加工モードへ切り替えて主軸を駆動して、ワークの加工効率を上昇させることで、作業者の時間的負担を軽減することができる。
前記主軸の停止予定時刻を基準とする直前の所定時間であるか否かが前記モード切替許容条件に含まれることが好ましく、主軸の停止予定時刻の直前の所定時間になると第1加工モードから第2加工モードへ切り替えてワークの加工効率を上昇させることで、停止予定時刻に達するまでに加工を終了させることができる。その後に主軸を停止することで十分な放熱時間が確保できる。停止予定時刻とは、事業所毎に規定された作業時間の終了時刻などをいい、例えば昼の休憩開始時刻、その日の勤務時間の終了時刻などである。
前記主軸の停止予定時刻を基準とする直前の所定時間であり、当該所定時間内にワークに対する加工が終了するか否かが前記モード切替許容条件に含まれることが好ましく、所定時間内にワークに対する加工が終了する場合に、第1加工モードから第2加工モードへ切り替えて主軸を駆動してワークの加工効率を上昇させることで、確実に作業者の時間的負担を軽減することができる。
前記ワークの加工部位が所定の肉厚以上であるか否かが前記モード切替許容条件に含まれることが好ましく、例えばワークの加工部位の肉厚が薄い場合に第1加工モードから第2加工モードへ切り替えることで、ワークに異常な力が作用してワークを破損するような異常な事態を事前に回避することができる。
前記制御部は、所定の停止条件が成立すると前記第2加工モードで駆動される前記主軸を強制的に停止するように構成されていることが好ましく、例えば電動機の温度が異常に上昇するような場合や、電動機のトルクが急激に低下するような場合に、主軸を強制的に停止することで工作機械の致命的な故障が発生することを回避することができる。
前記第2加工モードは、前記主軸の回転数、送り速度、切込み深さの少なくとも一つを上昇させるように構成されていることが好ましく、主軸の回転数、送り速度、切込み深さの何れかを大きな値に設定することで、ワークの加工効率が上昇する。
前記第2加工モードは、前記主軸の回転数または前記送り速度を上昇させる場合に、前記主軸の回転数と前記送り速度の比率を一定に保持するように構成されていることが好ましく、主軸の回転数と前記送り速度の比率を一定に保持することでワークの切削痕などに変化をもたらすことなく加工効率を上昇させることができる。
前記第2加工モードにおける前記主軸の出力または駆動時間は、コンソールに備えたオーバーライド操作部を介して設定されることが好ましく、作業者がオーバーライド操作部を操作することによって、好適にワークを加工することができるようになる。
[工作機械の制御方法の基本的な実施形態]
本発明による工作機械の制御方法は、ツールホルダで保持されたツールとの相対移動によりワークを加工する工作機械の制御方法であって、電動機で駆動され、最大出力及び許容駆動時間を含む定格が規定された主軸に対して、前記定格の範囲内で前記主軸を駆動して前記ワークを加工する第1加工モードと、前記定格の上限を超えて前記主軸を駆動して前記ワークを加工する第2加工モードと、の何れかの加工モードを選択して前記主軸を駆動するように構成され、所定のモード切替許容条件が成立すると、前記第1加工モードから前記第2加工モードへ切り替えるように構成されている。
前記主軸の停止予定時刻を基準とする直前の所定時間であるか否かが前記モード切替許容条件に含まれることが好ましい。
前記主軸の停止予定時刻を基準とする直前の所定時間であり、当該所定時間内にワークに対する加工が終了するか否かが前記モード切替許容条件に含まれることが好ましい。
前記ワークの加工部位が所定の肉厚以上であるか否かが前記モード切替許容条件に含まれることが好ましい。
所定の停止条件が成立すると前記第2加工モードで駆動される前記主軸を強制的に停止するように構成されていることが好ましい。
前記第2加工モードは、前記主軸の回転数、送り速度、切込み深さの少なくとも一つを上昇させるように構成されていることが好ましい。
前記第2加工モードは、前記主軸の回転数または前記送り速度を上昇させる場合に、前記主軸の回転数と前記送り速度の比率を一定に保持するように構成されていることが好ましい。
前記第2加工モードにおける前記主軸の出力または駆動時間は、コンソールに備えたオーバーライド操作部を介して設定されることが好ましい。
[工作機械の詳細な実施形態]
図1には、本発明が適用される工作機械100の外観が示されている。カバー体で覆われた工作機械100の正面に操作キー140,150、表示パネル130を備えたコンソール120が配置されている。操作キー150は後に詳述するオーバーライドキーである。また、工作機械100に隣接して自動ワーク搬送装置110が設けられ、ワークが工作機械100のワーク保持部に自動的に搬入または排出されるように構成されている。
図2には、工作機械100の具体的な構成が示されている。工作機械100は、ベッド1と、ベッド1上のガイドレール1Aに沿ってY軸方向に移動するサドル2と、サドル2のガイドレール2Aに沿ってX軸方向に移動するテーブル3と、ベッド1に垂設されたコラム4と、コラム4のガイドレール4Aに沿ってZ軸方向に移動する主軸頭5とを備えた立形のマシニングセンタである。
ベッド1に設置された電動機であるACサーボモータMYに駆動連結されたボールねじによってサドル2がY軸方向に駆動され、サドル2に設置されたACサーボモータMXに駆動連結されたボールねじによってテーブル3がX軸方向に駆動され、コラム4に設置されたACサーボモータMZに駆動連結されたボールねじ4Bによって主軸頭5がZ軸方向に駆動される。
主軸頭5にはZ軸に沿って主軸6が配され、主軸6にツールホルダを介してツール7が装着固定されている。主軸頭5に組み込まれた電動機であるACサーボモータにより主軸6がZ軸周りに回転駆動される。
コラム4の正面側に自動ツールチェンジャ20が設置され、加工に必要なツール7が自動ツールチェンジャ20を介して主軸6に着脱自在に装着される。
予め設定されたNCプログラムに基づいてACサーボモータMY,MXがサーボ制御されることによりテーブル3のワークホルダに固定されたワークWKがX,Y平面上を指定の軌跡に沿って移動し、ACサーボモータMZによってZ軸方向に沿って移動するツール7との相対移動によってワークWKが所望の形状に切削加工される。なお、本発明が適用される工作機械100は立形のマシニングセンタに限るものではなく、横形や門形のマシニングセンタの他、複合加工機や5軸加工機などにも適用可能である。また、本発明の制御対象は、ツールホルダを介してツール7が装着固定された主軸6に限定されるものではなく、旋盤などのワークを固定して回転させる主軸にも適用可能であることは言うまでもない。
[工作機械の制御部の構成]
図3には、上述した工作機械100の制御システムが例示されている。NC装置100C、サーボ制御装置200、コンソール120を備えている。
NC装置100Cは、入力されたNCプログラムを解析する解析処理回路101と、解析処理回路101による解析結果に基づいて各NCプログラムに実行に必要なパラメータを設定するパラメータ設定処理回路102と、パラメータを記憶するパラメータ記憶回路103と、解析処理回路101で解析された指令に従ってパラメータ記憶回路103から必要なパラメータを読み出してサーボ制御装置200に指令を出力する指令回路(PLC回路)104を備えている。
NC装置100Cは、マイクロコンピュータとROMと入出回路などの周辺回路を備えて構成され、ROMに格納された制御プログラムがマイクロコンピュータで実行されることにより、各回路ブロックが所定の機能を発揮する。
NCプログラムに含まれるワークに対する加工コマンドに基づいて、解析処理回路101によってテーブル3の移動方向及び移動速度、そのときの主軸6の回転数、切込み深さなどが解析され、パラメータ設定処理回路102を介してそれらを規定するパラメータがパラメータ記憶回路103に記憶される。
指令回路104は、パラメータ記憶回路103に記憶されたパラメータを読み出して、サーボ制御装置200に対して制御指令を出力する。
サーボ制御装置200は、後述した各ACサーボモータMX,MY,MZなどで構成されるサーボモータ群SMと、各ACサーボモータをサーボ制御する複数のサーボアンプを備えたサーボアンプ群SAで構成されている。
指令回路104から制御指令を受け取ると、各サーボアンプはツール7とワークWKが所定の相対位置に所定速度で移動するように各サーボモータを制御するとともに主軸の回転数を制御する。
指令回路104から各サーボアンプに出力される制御指令の態様は特に限定されず、例えばサーボ制御に必要な送り量や送り速度などを特定可能なパルス列信号を採用することができる。制御指令には、上述した工具とワークの位置、主軸の回転数、送り速度などが含まれる。
図5(a)には、連続定格と短時間定格の其々について、主軸6のトルクと出力の関係が示されている。基底回転数より低い回転数では安定したトルクが得られるが、出力が増加傾向を示し安定しない。基底回転数より高い回転数では出力が安定するが回転数の増大とともにトルクが低下する。短時間定格では連続定格に比べて出力及びトルクが大きな値で駆動することができる。
既述したが、ACサーボモータのような電動機を用いて主軸6を駆動する場合には、電動機の異常過熱などに起因する故障の発生を回避するために、連続運転定格及び間歇運転定格が定められている。
例えば、「電動機30/25kW(30分/連続)」などと記載された主軸は、30分間であれば30kWの大きな出力で使用でき、連続運転であれば25kWのやや低い出力で使用できる。
また、例えば「トルク46.2/28.5N・m(25%ED/連続)」などと記載された主軸は、25%EDの条件であれば46.2N・mの大きなトルクで使用でき、連続運転では28.5N・mのやや低いトルクまで使用できる。
EDは負荷時間率であり、1サイクル当たりの運転時間を百分率で表したものである。例えば、25%EDとは、1サイクルが10分の場合に運転時間2.5分、停止時間7.5分を意味する。
上述した制御システムでは、このような連続運転定格及び間歇運転定格を満たすように主軸6を駆動する第1加工モードと、間歇運転定格で規定される出力を満たしつつ連続運転定格の上限を超えて主軸6を駆動する第2加工モードの何れかでワークWKを加工するように構成されている。
図5(b)には、主軸6のACサーボモータを100%の連続運転定格で連続運転する第1加工モードから、連続運転定格を超える120%出力で所定時間運転する第2加工モードに切り替える場合のシーケンスが例示されている。
図5(c)には、主軸6のACサーボモータを25%EDで100%のトルクで運転する第1加工モードから、25%EDを超える出力で所定時間運転する第2加工モードに切り替える場合のシーケンスが例示されている。
何れの場合にも、第2加工モードに切り替えた後には所定時間で電動機を停止して十分な冷却時間が確保される。第1加工モードから第2加工モードへの切替は、所定のモード切替許容条件が成立する場合に制限される。
所定のモード切替許容条件とは、主軸6の停止予定時刻を基準とする直前の所定時間であること、主軸6の停止予定時刻を基準とする直前の所定時間であり、当該所定時間内にワークWKに対する加工が終了すること、ワークWKの加工部位が所定の肉厚以上であること、の何れかである。
例えば、定時の終業時刻Tに対して時間ΔT以内であり、或いは定時の昼休み開始時刻Tに対して時間ΔT以内である場合には、その時間ΔTの間は主軸6を第1加工モードから第2加工モードに切り替えて駆動することにより加工効率を上げることにより、定時の終業時刻Tや昼休み開始時刻Tまたはその前に加工作業を終了させることができるようになる。また、定時の終業時刻Tや昼休み開始時刻Tを経過するような場合でも、第1加工モードで運転するよりも早く加工作業を終了させることができる。しかも、その後は昼休み或いは終業となるため、主軸を駆動するACサーボモータを十分に冷却するための時間が確保できる。
当該所定時間ΔT内にワークWKに対する加工が終了するとの条件をさらに付加する場合には、定時の終業時刻Tや昼休み開始時刻T迄に確実に加工作業を終了することができる。例えば、複数のワークWKに対して同じ加工処理を繰り返すような場合には、予め第1加工モードでの加工に要する時間をサンプリングすることができる。そして、新たにワークWKを加工する際に、予めサンプリングした加工時間に基づいて求めた加工終了時刻が定時の終業時刻Tを経過するような場合に、第2加工モードに切り替えることができる。
ワークWKの加工部位が所定の肉厚以上であることをモード切替許容条件に設定すれば、例えばワークWKの加工部位の肉厚が薄い場合に第1加工モードから第2加工モードへ切り替えることで、ワークに異常な力が作用してワークを破損するような異常な事態を事前に回避することができる。
所定時間ΔTは特に限定される値ではないが60分以内の値が好ましく採用される。なお、第1加工モードで採用されている出力、トルク、時間などを含む加工条件に基づいて所定時間ΔTを可変の値に設定してもよく、さらには、第2加工モードで採用される出力、トルク、時間の何れかまたは組合せに基づいて所定時間ΔTを可変の値に設定してもよい。
さらに、第2加工モードで駆動される主軸6を強制的に停止するための所定の停止条件が設定されていることが好ましい。例えば電動機の温度が異常に上昇するような場合や、電動機の電流値が異常に高くなる場合や、電動機のトルクが急激に低下するような場合に、主軸6を強制的に停止することで工作機械100の致命的な故障が発生することを未然に回避することができる。
上述した第2加工モードへの移行は、作業者がコンソール120に備えたモード切替スイッチを操作することにより実現できる。そして、モード切替許容条件が成立しているか否かの状態をコンソール120の表示パネル130に表示することにより作業者が容易に判断できるようになる。
そのようなモード切替スイッチとしてコンソール120に備えたオーバーライドキー(オーバーライド操作部)150を好適に用いることができる。オーバーライドキー150を操作することにより、主軸6の出力またはトルクを、例えば100±50%の範囲で可変操作することができる。
第2加工モードは、主軸6の回転数R、送り速度V、切込み深さDの少なくとも一つを上昇させるように構成されていることが好ましく、主軸6の回転数Rまたは送り速度Vを上昇させる場合に、主軸6の回転数Rと送り速度Vの比率を一定に保持するように構成されていることが好ましい。主軸6の回転数Rと送り速度Vの比率を一定に保持することでワークWKの切削痕などに変化をもたらすことなく加工効率を上昇させることができる。
具体的には、コンソール120のオーバーライドキー150が回転操作されて主軸6の回転数Rが所定値に設定されると、その情報がPLC回路104に入力され、PLC回路104によってパラメータ記憶回路103に記憶された該当パラメータ、例えば主軸6の回転数Rと送り速度Vが比例関係を保持した状態で書き換えられることにより、サーボアンプに出力される指令値が変化するようになる。つまり、コンソール120、NC装置100C、サーボ制御装置200によって、主軸6を駆動する制御部が構成される。
図4には、制御部によって実行される加工モード切替制御の手順が示されている。NC装置100Cに加工プログラムが読み込まれて(S1)、加工プログラムに含まれる各加工コマンドが解析され(S2)、パラメータ設定処理が実行される。ここで、パラメータ記憶回路103に記憶されるパラメータには、第1加工モードに対応した値として主軸回転数、ワーク移動経路、ワーク送り速度、切込み深さなどの初期値が含まれる(S3)。
次に、PLC回路104からサーボ制御装置200に起動指令が出力され、各サーボモータがサーボ制御されてツール7とワークWKが相対移動することにより、ワークWKが所望の形状に切削加工される(S4)。
そして、モード切替許容条件が成立するまでの間は(S5,N)、第1加工モードで制御され、加工が終了して停止するまで(S10)、ステップS4,S5,S9が繰り返される。
モード切替許容条件が成立すると(S5,Y)、コンソール120の表示パネル130にその旨が表示される(S6)。その表示に基づいて操作者がオーバーライドキー150を操作すると、第2加工モードに移行して、オーバーライドキー150の操作量に対応すべく、ステップS3のパラメータ設定処理が更新され、以降は更新されたパラメータに従って各ACサーボモータが駆動される(S7)。
その際に、上述した強制停止条件の一つでも成立すると(S8,Y)、強制停止される(S11)。強制停止条件が成立しない場合には(S8,N)、加工が終了するまでは(S9,N)、ステップS4からS8が繰り返され、加工が終了すると(S9,Y)、停止する(S10)。第2加工モードに移行すると、オーバーライドキー150の操作量が変更される度にステップS3のパラメータ設定処理が更新される。
以上、本発明の実施の形態、実施の態様を説明したが、開示内容は構成の細部において変化してもよく、実施の形態、実施の態様における要素の組合せや順序の変化等は請求された本発明の範囲および思想を逸脱することなく実現し得るものである。
以上に説明したように、本発明により、工作機械に設定された主軸の寿命を損なうことなく、作業者の負担を軽減できる工作機械が実現できる。
1:ベッド
2:サドル
3:テーブル
4:コラム
5:主軸頭
6:主軸
7:ツール
100:工作機械
100C:NC装置
120:コンソール
130:表示パネル
140:操作キー
150:オーバーライドキー
200:サーボ制御装置
WK:ワーク

Claims (16)

  1. ツールホルダで保持されたツールとの相対移動によりワークを加工する工作機械であって、
    電動機で駆動され、最大出力及び許容駆動時間を含む定格が規定された主軸と、
    前記主軸を駆動する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記定格の範囲内で前記主軸を駆動して前記ワークを加工する第1加工モードと、前記定格の上限を超えて前記主軸を駆動して前記ワークを加工する第2加工モードと、の何れかの加工モードを選択して前記主軸を駆動するように構成され、
    所定のモード切替許容条件が成立すると、前記第1加工モードから前記第2加工モードへ切り替え可能に構成されている工作機械。
  2. 前記主軸の停止予定時刻を基準とする直前の所定時間であるか否かが前記モード切替許容条件に含まれる請求項1記載の工作機械。
  3. 前記主軸の停止予定時刻を基準とする直前の所定時間であり、当該所定時間内にワークに対する加工が終了するか否かが前記モード切替許容条件に含まれる請求項1記載の工作機械。
  4. 前記ワークの加工部位が所定の肉厚以上であるか否かが前記モード切替許容条件に含まれる請求項2または3記載の工作機械。
  5. 前記制御部は、所定の停止条件が成立すると前記第2加工モードで駆動される前記主軸を強制的に停止するように構成されている請求項1から4の何れかに記載の工作機械。
  6. 前記第2加工モードは、前記主軸の回転数、送り速度、切込み深さの少なくとも一つを上昇させるように構成されている請求項1から5の何れかに記載の工作機械。
  7. 前記第2加工モードは、前記主軸の回転数または前記送り速度を上昇させる場合に、前記主軸の回転数と前記送り速度の比率を一定に保持するように構成されている請求項6記載の工作機械。
  8. 前記第2加工モードにおける前記主軸の出力または駆動時間は、コンソールに備えたオーバーライド操作部を介して設定される請求項1から5の何れかに記載の工作機械。
  9. ツールホルダで保持されたツールとの相対移動によりワークを加工する工作機械の制御方法であって、
    電動機で駆動され、最大出力及び許容駆動時間を含む定格が規定された主軸に対して、
    前記定格の範囲内で前記主軸を駆動して前記ワークを加工する第1加工モードと、前記定格の上限を超えて前記主軸を駆動して前記ワークを加工する第2加工モードと、の何れかの加工モードを選択して前記主軸を駆動するように構成され、
    所定のモード切替許容条件が成立すると、前記第1加工モードから前記第2加工モードへ切り替える工作機械の制御方法。
  10. 前記主軸の停止予定時刻を基準とする直前の所定時間であるか否かが前記モード切替許容条件に含まれる請求項9記載の工作機械の制御方法。
  11. 前記主軸の停止予定時刻を基準とする直前の所定時間であり、当該所定時間内にワークに対する加工が終了するか否かが前記モード切替許容条件に含まれる請求項9記載の工作機械の制御方法。
  12. 前記ワークの加工部位が所定の肉厚以上であるか否かが前記モード切替許容条件に含まれる請求項10または11記載の工作機械の制御方法。
  13. 所定の停止条件が成立すると前記第2加工モードで駆動される前記主軸を強制的に停止するように構成されている請求項9から11の何れかに記載の工作機械の制御方法。
  14. 前記第2加工モードは、前記主軸の回転数、送り速度、切込み深さの少なくとも一つを上昇させるように構成されている請求項9から13の何れかに記載の工作機械の制御方法。
  15. 前記第2加工モードは、前記主軸の回転数または前記送り速度を上昇させる場合に、前記主軸の回転数と前記送り速度の比率を一定に保持するように構成されている請求項14記載の工作機械の制御方法。
  16. 前記第2加工モードにおける前記主軸の出力または駆動時間は、コンソールに備えたオーバーライド操作部を介して設定される請求項9から13の何れかに記載の工作機械の制御方法。

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