JP2000247984A - アミノ官能性ケイ素化合物の水ベース組成物、その製造法ならびにその使用 - Google Patents

アミノ官能性ケイ素化合物の水ベース組成物、その製造法ならびにその使用

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビス(トリヒドロキシシリルアルキル)アミ
ンまたはそれから誘導されるシロキサンを含有し、でき
るだけ少量のアルコール含量を有し、更に溶剤不含であ
り、かつ実質的にアルコキシ基不含であるケイ素化合物
を含有する、水をベースとする薬剤。 【解決手段】 この組成物は、一般式I NH2[(CH22NH]x(CH23SiO1.5 (I) [式中、xは0、1または2に等しい]で示されるケイ
素化合物および一般式II (SiO1.5)(CH2)3[NH(CH2)2]yNH[(CH2)2NH]z(CH2)3SiO1.5 (II) [式中、yおよびzは0、1または2に等しく、かつ同
じかまたは異なっている]のケイ素化合物を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水溶性でアミノ官
能性であり、かつ実質的にアルコキシ基不含のケイ素化
合物の混合物、水、場合により少ない含量のアルコール
および場合により少ない含量の酸からなる組成物に関す
る。更に、該組成物は溶剤を含有せず、その際、水およ
びアルコールは、溶剤の量から除外されている。
【0002】
【従来の技術】アミノシランは、水溶性定着剤として公
知である。また、多官能性オルガノポリシロキサンを有
する、水をベースとする組成物も定着剤として公知であ
る、欧州特許出願公開第0716128A2号明細書参
照。この系の場合に、水溶性の改善の原因は、実質的に
アミノ官能性基に帰因する。
【0003】更に、アミノ官能性シランまたはアミノ官
能性シロキサンの一連の適用範囲は、次のとおりであ
る:被覆系において、防蝕剤の分野において、表面の殺
微生物加工のため、木材処理の際、電子写真トナーの製
造の際、液状アミノシリコーン中の成分として(米国特
許第5077421号明細書)、エポキシ樹脂中の成分
として[Chemical Abstracts (1991) - CA 114: 83579
s]、有機変性ガラスの製造のため(欧州特許出願公開
第0223987A2号明細書)、粘着防止剤として
[Chemical Abstracts (1983) - CA 99: 133650c]、ガ
ラス表面およびガラス繊維表面の変性のため、廃水処理
の際、顔料処理のため、触媒中の成分としてならびにそ
の製造のため(米国特許第4053534号明細書)、
凝集剤としての使用、ここでは幾つかの例のみを挙げた
に過ぎない。
【0004】更に、アミノ官能性で部分加水分解したア
ルコキシシラノールオリゴマーを、無機粉末の凝集体形
成を減少させるために使用することは、公知である。従
って、米国特許第5543173号明細書の記載から
は、また、そのような調製物も相当な量のアルコールを
含有し、かつ更に、上述のシラノールオリゴマーが依然
として明らかな量の加水分解アルコールを遊離させうる
ことが認められうる。
【0005】アミノシラン、例えばアミノプロピルトリ
エトキシシランまたはアミノプロピルトリメトキシシラ
ンは水溶性であるので、これらは、例えば水性ガラス繊
維層における、水をベースとする適用を可能にする。ま
た、ここで、加水分解の際に生じるアルコールの形成が
不利な結果をもたらす。例えば、アミノプロピルトリエ
トキシシランは、水への適用の場合に、使用されたシラ
ン質量約62%で、加水分解生成物としてのエタノール
が発生する。エタノールは、可燃性の水溶性液体とし
て、このような適用溶液の引火点を低下させ、このこと
は、一般に高価な防爆装置の使用を必要とする。
【0006】アルコール含有溶液の別の欠点は、環境上
および処理技術上の理由から、溶剤であるアルコール
を、時として極めて費用のかかる技術的な処置により除
去されなければならないという状態である。
【0007】アミノアルコキシシランは、加水分解の際
に、1分子当たり最大1個のシラントリオール基を形成
しうる。シラノールおよび別のシラノール官能基は、相
互に、または他のOH官能基、例えば支持体のOH官能
基または溶解、乳化もしくはは懸濁したモノマー物質ま
たはポリマー物質のOH基と架橋してよい。このような
OH官能基は、例えば次のものであってよい:ケイ酸表
面、ガラス表面、鉱物表面、ガラス繊維表面もしくは鉱
物繊維表面上のシラノール官能基、セルロース、皮革、
紙、木材等上のOH官能基、しかし金属表面もしくは金
属酸化物表面のOH官能基および調製物、例えば天然物
質もしくは合成物質のエマルジョンまたは天然物質もし
くは合成物質の分散液中のプラスチックもしくはポリマ
ーの表面上のOH官能基。高い架橋密度および可能な場
合にはこれに伴う使用特性の改善を達成するために、例
えば、1分子当たり2個のシラントリオール単位が望ま
しいであろう。1分子当たり2個のシラントリオール単
位は、ビス(トリアルコキシシリルアルキル)アミンの
加水分解の際に得られる。しかしながら、このような化
合物の水性溶液は、安定ではない。これらは、ゲル化お
よび凝集をもたらし、ひいては適用能力がない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、ビス
(トリヒドロキシシリルアルキル)アミンまたはそれか
ら誘導されるシロキサンを含有し、できるだけ少量のア
ルコール含量を有し、更に溶剤不含であり、かつ実質的
にアルコキシ基不含であるケイ素化合物を含有する、水
をベースとする薬剤を提供することにあった。
【0009】
【課題を解決するための手段】このおかれた課題は、本
発明によれば、特許請求の範囲の記載に応じて解決され
る。
【0010】
【発明の実施の形態】意外なことに、水溶性でアミノ官
能性であり、かつ実質的にアルコキシ基不含のケイ素化
合物の混合物、水、場合により少量のアルコール含量お
よび場合により少量の酸含量からなり、低粘性で、一般
に澄明な、幅広く長期に亘り貯蔵安定な組成物が得られ
ることが見出され、その際、一般式III NH2[(CH22NH]x(CH23Si(OR)3 (III) [式中、xは0、1または2に等しく、かつRは、炭素
原子1〜4個を有する線状もしくは分枝鎖状のアルキル
基を表す]で示されるアミノシランおよび/またはその
縮合生成物少なくとも1つ、および一般式IV (OR)3Si(CH2)3[NH(CH2)2]yNH[(CH2)2NH]z(CH2)3Si(OR )3 (IV) [式中、yおよびzは0、1または2に等しく、かつ同
一または異なっており、Rは炭素原子1〜4個を有する
線状もしくは分枝鎖状のアルキル基である]で示される
アミノシランおよび/またはその縮合生成物少なくとも
1つを混合し、水および場合により酸を添加し、加水分
解し、かつ加水分解アルコールを実質的に除去する。
【0011】更に、当該の組成物は、通常、液状で良好
に適用可能な形で得られ、また、通常、実質的に溶剤不
含でもある。従って、本発明による組成物の使用の際
に、この中に含有される一般式IおよびIIのケイ素化
合物に基づき、ポリマー状に硬化されたシロキサン構造
中の高い架橋密度および処理された物質、例えば複合材
料、例えばガラス繊維強化プラスチックおよび鉱物繊維
強化プラスチック、塗料およびラッカー、充填されたポ
リマーの機械的性質、化学的および熱的性質の明らかな
改善が達成されることができる。
【0012】また、好適には、本発明による組成物は、
それぞれの比で水で希釈されていてよく、その際、付加
的に加水分解アルコールを生じない。通常、当該の組成
物は、卓越して12ヶ月を上回り貯蔵安定である。
【0013】従って、本発明の対象は、水溶性でアミノ
官能性であり、かつ実質的にアルコキシ基不含のケイ素
化合物の混合物、水、場合によりアルコール含量および
場合により酸含量からなる組成物であり、その際、該組
成物が一般式I NH2[(CH22NH]x(CH23SiO1.5 (I) [式中、xは0、1または2に等しい]で示されるケイ
素化合物および一般式II (SiO1.5)(CH2)3[NH(CH2)2]yNH[(CH2)2NH]z(CH2)3SiO1.5 (II) [式中、yおよびzは0、1または2に等しく、かつ同
じかまたは異なっている]の化合物を含有する。
【0014】有利に、本発明による組成物は、5質量%
未満、特に有利に1質量%未満、まさに特に有利に1質
量ppm〜0.5質量ppmのアルコールの含量を有す
る。殊に、そのような化合物は、アルコールとしてメタ
ノールおよび/またはエタノールを含有していてよい。
【0015】更に、本発明による組成物は、60質量%
未満、有利に50質量%未満のケイ素化合物の含量を有
し、特に好ましくは、ケイ素化合物の含量は、0.01
〜40質量%、まさに特に好ましくは0.5〜40質量
%にある。
【0016】その際、好適には、本発明による組成物中
に、一般式Iおよび一般式IIのケイ素化合物の重量比
I/IIは1以上であり、その際、一般式IおよびII
は、一般的な理解により、これに対してそれぞれ平衡で
存在するシラノールおよびシロキサンの重量比を含む。
有利に、一般式Iおよび一般式IIのケイ素化合物の質
量比I:IIは、1〜100:1、特に有利にI:II
=1.5〜30:1、まさに特に有利にI:II=1.
5〜4.5:1にある。
【0017】本発明による組成物の安定性、殊に、高い
含量の一般式IIの化合物、いわゆる「副生成物」を含
有する希釈溶液または溶液の安定性を依然として改善す
るために、有機または無機のブレンステッド酸の添加に
よりpH値が調節されてよい。このために、例えば、塩
化水素、硝酸、硫酸、ギ酸、酢酸ならびにプロピオン酸
が使用されてよい。
【0018】本発明による組成物のpH値は、1〜14
の範囲内にある。好適には、11未満、好ましくは4〜
9の範囲内にある。
【0019】更に、本発明の対象は、水溶性でアミノ官
能性であり、かつ実質的にアルコキシ基不含のケイ素化
合物の混合物、水、場合によりアルコール含量および場
合により酸含量からなる組成物の製造方法であり、この
方法は、一般式III NH2[(CH22NH]x(CH23Si(OR)3 (III) [式中、xは0、1または2に等しく、Rは、炭素原子
1〜4個を有する線状または分枝鎖状のアルキル基を表
す]で示されるアミノシランおよび/またはその縮合生
成物少なくとも1つ、および一般式IV (OR)3Si(CH2)3[NH(CH2)2]yNH[(CH2)2NH]z(CH2)3Si(OR )3 (IV) [式中、yおよびzは0、1または2に等しく、かつ同
一または異なっており、Rは炭素原子1〜4個を有する
線状または分枝鎖状のアルキル基である]で示されるア
ミノシランおよび/またはその縮合生成物少なくとも1
つ、を混合し、水および場合により酸を添加し、加水分
解し、かつ加水分解アルコールを実質的に除去すること
により特徴付けられる。
【0020】III/IVが1未満を有する式IIIお
よびIVのエダクトの重量比の場合に、ゲル形成または
極めて濃い混濁が生じ、かつこれにより特に有利な適用
を妨害しうることが見出された。
【0021】好適には、本発明による方法の場合に、一
般式IIIおよび一般式IVのエダクトは、重量比II
I/V 1以上、有利に重量比III:IV=1〜10
0:1、特に有利に重量比III:IV=1.5〜3
0:1、まさに特に有利に重量比III:IV=1.5
〜4.5:1で使用される。
【0022】従って、水をベースとする―残留量にまで
―アルコール不含の溶液のみが入手可能であり、これは
ビス(トリヒドロキシシリルアルキル)アミンまたは相
応する一般式IIのオリゴマー状シロキサンまたはポリ
マー状シロキサンを含有する。
【0023】本発明による方法の場合に、一般式III
のアミノシランとして、好ましくは H2N(CH23Si(OCH33 (AMMO) H2N(CH23Si(OC253 (AMEO) H2N(CH22NH(CH23Si(OCH33
(DAMO) H2N(CH22NH(CH22NH(CH23Si
(OCH33 (TRIAMO) および式IVによる化合物として、有利に (H3CO)3Si(CH2)3NH(CH2)3Si(OCH3)3
(ビス−AMMO) (H52O)3Si(CH2)3NH(CH2)3Si(OC25)3
(ビス−AMEO) (H3CO)3Si(CH2)3NH(CH22NH(CH22
NH(CH2)3Si(OCH3)3 (ビス−DAMO) (H3CO)3Si(CH2)3NH(CH22NH(CH22
NH(CH22NH(CH22NH(CH2)3Si(OC
3)3 (ビス−TRIAMO) が使用される。また、しかしながら、他のアルコキシ基
を有する相応する化合物が使用されてもよく、好ましく
は、加水分解性基としてのメトキシ基およびエトキシ基
である。更に、そのつど一般式IIIおよびIVの化合
物の1つ以上を有する混合物が使用されてよい。
【0024】また、一般式IIIのアミノシランは、環
化されて存在していてよく、式V参照、かつそのような
ものとして、本発明による方法で使用されることができ
る。また、一般式Vの化合物は、当該の場合に、式II
Iで示される化合物に組み込まれる:
【0025】
【化1】
【0026】[式中、Rはメチル、エチル、プロピルま
たはブチルであり、かつxは0、1または2である]。
【0027】そのような環が、加水分解またはアルコー
リシスの際に開環し、かつ相応するアミノアルキルアル
コキシシランもしくはアミノアルキルアルコキシシラノ
ールが得られることは公知である。
【0028】同様に、環形または二環形の一般式IVの
化合物が存在してよく、かつ本発明による方法の際にそ
のようなものとして使用されることができる。
【0029】一般に、本発明による方法は、一般式II
IおよびIVのアミノシランが混合され、一緒に加水分
解され、かつ生じた加水分解アルコールが留去されるよ
うにして実施される。アルコキシシランの混合は、使用
されるシランの凝固点および沸点の間の温度範囲で行わ
れることができる。通常、加水分解の実施のためにシラ
ン混合物に、水が過剰量で添加される。
【0030】好適には、水溶液中のシランの濃度は、6
0質量%未満、好ましくは50質量%未満、特に好まし
くは0.01〜40質量%、まさに特に好ましくは0.
5〜40質量%の値で使用される。このパラメータの差
異が、ゲル形成または濃い混濁をまねきうる。アルコキ
シシランの加水分解の際に、アルコールが形成される。
【0031】一般に、加水分解は、0〜100℃の範囲
の温度で実施されることができる。有利に、加水分解
は、100℃未満の温度、特に有利に90℃未満の温
度、まさに特に有利に60℃未満の温度で実施される。
その際、通常、例えば撹拌により、良好な強力混合のた
めに考慮される。
【0032】好適には、本発明による方法の際に、加水
分解は、4〜12の範囲のpH値で実施される。
【0033】更に、シラン混合物またはシラン混合物/
水の系またはすでに加水分解された系に、酸または塩基
が、pH値の調整するために添加されてよい。
【0034】有利に、本発明による方法の場合に、少な
くとも1つのブレンステッド酸が添加される。また、必
要ならば、ブレンステッド塩基を添加してよく、例えば
苛性カリ液、苛性ソーダ液ならびにアンモニアまたはア
ミン、幾つかのみを挙げたに過ぎない。
【0035】酸として、特に好ましいのは、本明細書の
場合に、塩化水素、硫酸、硝酸、過塩素酸、ギ酸、酢酸
および/またはプロピオン酸である。
【0036】更に、本発明による方法の場合に、加水分
解アルコールの濃度は、蒸留により低下し、その際、蒸
留は、有利に90℃未満の温度で、特に有利に60℃未
満で、好適には減圧下に実施される。
【0037】蒸留は、有利に、蒸留塔により、塔頂にア
ルコールがもはや測定できなくなるまで行われることが
でき、その際、塔底に所望の生成物が生じ、かつ場合に
より更に後処理されることができる。混濁物質が生じる
場合には、ろ過、沈降、遠心分離を用いるか、または標
準方法に類似して、生成物から分離されることができ
る。
【0038】本発明による組成物の適用は、濃縮溶液ま
たは水で希釈された溶液から行われることができる。水
での希釈の際に、こうして希釈された組成物の貯蔵安定
性は、酸の添加により改善されることができる。好適に
は、希釈された組成物のpH値は、9未満の値に調節さ
れる。
【0039】殊に、本発明により取得された生成物は、
水溶性であり、自発的にそれぞれの比で水と混和性であ
ることが可能であり、高い含量のビス(トリヒドロキシ
シリルアルキル)アミンおよびそれから誘導されるシロ
キサンを含有し、実質的にアルコール不含であるという
利点を有する。
【0040】更に、本発明による組成物は、卓越して、
水溶性定着剤として、被覆系ならびに防蝕剤中の成分と
して、殊に金属の被覆の際、表面の殺微生物加工のた
め、木材処理のため、電子写真トナーのため、液状アミ
ノシリコーン中の成分として、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂(UP−樹脂)、アク
リル樹脂中の成分として、有機変性ガラス中の成分とし
て、医薬品および化粧品のため、ガラス表面および鉱物
表面ならびにガラス繊維表面および鉱物繊維表面の変性
のため、ただしガラスビーズ、ガラス織物、建築用ガラ
ス織物を含む、ここで幾つかの例のみを挙げたに過ぎな
い、廃水処理のため、顔料処理のため、触媒の製造の際
の成分として、凝集剤として、塗料およびラッカー中の
成分として、人造石の製造の際、平面ガラス、中空ガラ
スおよび合わせガラスの強化のため、ならびにガラス上
および他の支持体上へのUV架橋性ポリマー、殊にアク
リル化合物の定着剤として、使用される。
【0041】本発明は以下の例により詳細に説明され
る。
【0042】
【実施例】例1 水中40%溶液としての、AMEO 80%および“ビ
ス−シクロ−AMEO+ビス−AMEO” 20%(以
下、高沸点物と呼ぶ)からなるアルコール不含の混合物
の製造 装置:蒸留装置、内部温度計、計量供給装置、ブリッジ
蒸留部(Brueckendestillation)、真空ポンプおよび圧力
測定装置を有する4lの撹拌反応器 高沸点物120gを、AMEO 480gと混合する。
水1250.0gを、撹拌反応器中に装入する。アミノ
シラン混合物を、30〜40分間に亘り計量供給装置に
より添加する。その際、温度は、室温から約50℃に上
昇する。バッチを、50℃で3時間撹拌する。その後、
エタノール/水混合物約450gを留去する(T:39
〜41℃、p:130〜100ミリバール、エタノール
約70質量%、水約30質量%)。最終生成物を、最後
に水で、1500gの重量に調節する(水中“シラン”
40質量%)。
【0043】生成物の混濁を、通常の吸引濾過器により
改善することができる。フィルター残留物は、全生成物
量の0.2質量%未満である。ろ過後に、混濁度は、3
〜4TE/Fである(DIN/EN 27027;TE
/F=混濁単位/ホルマジン(Formazin))。
【0044】最終生成物は、12ヶ月を上回り貯蔵安定
である。
【0045】例2 水中50%溶液としてのAMEO 80%および“ビス
−シクロ−AMEO+ビス−AMEO”20%(以下、
高沸点物と呼ぶ)からなるアルコール不含の混合物の製
造 装置:蒸留装置、内部温度計、計量供給装置、ブリッジ
蒸留部、真空ポンプおよび圧力測定装置を有する4lの
撹拌反応器 高沸点物120gを、AMEO 480gと混合する。
水1050gを、撹拌反応器中へ装入する。アミノシラ
ン混合物を、30〜40分間に亘り計量供給装置により
添加する。バッチを50℃で3時間撹拌する。その後、
エタノール/水混合物約450gを留去する(T:39
〜41℃、p:130〜100ミリバール、エタノール
約70質量%、水約30質量%)。最終生成物を、最後
に、水で1200gの重量に調節する(水中“シラン”
50質量%)。
【0046】生成物の混濁を、通常の吸引濾過器により
改善することができる。フィルター残留物は、全生成物
量の0.5質量%未満である。ろ過後に、混濁度は、1
0未満の TE/Fである(DIN/EN 2702
7)。
【0047】例3 水中10%溶液としてのAMEO 60%および“ビス
−シクロ−AMEO+ビス−AMEO”40%(以下、
高沸点物と呼ぶ)からなるアルコール不含の混合物の製
造 装置:蒸留装置、内部温度計、計量供給装置、ブリッジ
蒸留部、真空ポンプおよび圧力測定装置を有する4lの
撹拌反応器 高沸点物120gをAMEO 180gと混合する。水
2000gを撹拌反応器中へ装入する。アミノシラン混
合物を、30〜40分間に亘り計量供給装置を経て添加
し、引続きギ酸でpH値6に調節する。その際、温度
は、室温から約50℃に上昇する。バッチを50℃で3
時間撹拌する。その後、エタノール/水混合物約500
gを留去する(T:39〜41℃、p:130〜100
ミリバール)。最終生成物を、最後に、水で3000g
の重量に調節する(水中“シラン”10質量%)。
【0048】生成物の混濁を、通常の吸引濾過器により
改善することができる。フィルター残留物は、全生成物
量の0.5質量%未満である。ろ過後に、混濁度は、1
0未満のTE/Fである(DIN/EN 2702
7)。
【0049】例4 水中40%溶液としてのDMAO 83%および“ビス
−シクロ−DAMO+ビス−DAMO”17%(以下、
高沸点物と呼ぶ)からなるアルコール不含の混合物の製
造 装置:蒸留装置、内部温度計、計量供給装置、ブリッジ
蒸留部、真空ポンプおよび圧力測定装置を有する4lの
撹拌反応器 高沸点物102gをDAMO 498gと混合する。水
1090gを、撹拌反応器中へ装入する。アミノシラン
混合物を、30〜40分間に亘り計量供給装置により添
加し、引続きギ酸(260g)でpH値6に調節する。
その際、温度は、室温から約50℃に上昇する。バッチ
を50℃で3時間撹拌する。その後、エタノール/水混
合物約450gを留去する(T:39〜41℃、p:1
30〜100ミリバール)。最終生成物は、最後に、水
で1500gの重量に調節する(水中“シラン”40質
量%)。
【0050】生成物の混濁を、通常の吸引濾過器により
改善することができる。フィルター残留物は、全生成物
量の0.5質量%未満である。ろ過後に、混濁度は、1
0未満のTE/Fである(DIN/EN 2702
7)。
【0051】例5 水中40%の溶液としてのTRIAMO 80%および
“ビス−シクロ−TRIAMO+ビス−TRIAMO”
20%(以下、高沸点物と呼ぶ)からなるアルコール
不含の混合物の製造 装置:蒸留装置、内部温度計、計量供給装置、ブリッジ
蒸留部、真空ポンプおよび圧力測定装置を有する4lの
撹拌反応器 高沸点物120gをTRIAMO 480gと混合す
る。水1110gを、撹拌反応器中へ装入する。アミノ
シラン混合物を、30〜40分間に亘り計量供給装置に
より添加し、引続きギ酸(240g)でpH値6に調節
する。その際、温度は、室温から約50℃に上昇する。
バッチを50℃で3時間撹拌する。その後、エタノール
/水−混合物約450gを留去する(T:39〜41
℃、p:130〜100ミリバール)。最終生成物は、
最後に、水で1500gの重量に調節する(水中“シラ
ン”40質量%)。
【0052】生成物の混濁を、通常の吸引濾過器により
改善することができる。フィルター残留物は、全生成物
量の0.5質量%未満である。ろ過後に、混濁度は、1
0未満のTE/Fである(DIN/EN 2702
7)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ローラント エーデルマン ドイツ連邦共和国 ヴェール ハルトシュ トラーセ 10 (72)発明者 アルベルト−ヨハネス フリングス ドイツ連邦共和国 ラインフェルデン デ ューラーシュトラーセ 50 (72)発明者 ミヒャエル ホルン ドイツ連邦共和国 ラインフェルデン マ イゼンライン 11 (72)発明者 ペーター イェンクナー ドイツ連邦共和国 ラインフェルデン フ リードリッヒ−エーベルト−シュトラーセ 8/22 (72)発明者 ラルフ ラーヴェン ドイツ連邦共和国 シュヴェルシュタット タールマットシュトラーセ 16 (72)発明者 ヘルムート マック ドイツ連邦共和国 ラインフェルデン ヴ ィーゼンタールシュトラーセ 81 (72)発明者 ヤロスラフ モンキーヴィッツ ドイツ連邦共和国 ラインフェルデン ブ ルステルシュトラーセ 2 アー (72)発明者 ギュンター スヴィタラ ドイツ連邦共和国 ノインキルヒェン−ゼ ールシャイト ヴィーシャイダー シュト ラーセ 18

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性でアミノ官能性であり、かつ実質
    的にアルコキシ基不含のケイ素化合物の混合物、水、場
    合によりアルコール含量および場合により酸含量からな
    る組成物において、組成物が、一般式I NH2[(CH22NH]x(CH23SiO1.5 (I) [式中、xは0、1または2に等しい]で示されるケイ
    素化合物および一般式II (SiO1.5)(CH2)3[NH(CH2)2]yNH[(CH2)2NH]z(CH2)3SiO1.5 (II) [式中、yおよびzは0、1または2に等しく、かつ同
    じかまたは異なっている]のケイ素化合物を含有するこ
    とを特徴とする、組成物。
  2. 【請求項2】 アルコール含量が5質量%未満である、
    請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 pH値が11未満である、請求項1また
    は2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 ケイ素化合物含量が60質量%未満であ
    る、請求項1から3までのいずれか1項記載の組成物。
  5. 【請求項5】 一般式Iおよび一般式IIのケイ素化合
    物の質量比I/IIが1以上である、請求項1から4ま
    でのいずれか1項記載の組成物。
  6. 【請求項6】 式IおよびIIによるケイ素化合物が、
    この式IおよびIIによるケイ素化合物に対してそれぞ
    れ平衡で存在するシラノールおよびシロキサンを含む、
    請求項1から5までのいずれか1項記載の組成物。
  7. 【請求項7】 水溶性でアミノ官能性であり、かつ実質
    的にアルコキシ基不含のケイ素化合物の混合物、水、場
    合によりアルコール含量および場合により酸含量からな
    る組成物を製造する方法において、一般式III NH2[(CH22NH]x(CH23Si(OR)3 (III) [式中、xは0、1または2に等しく、かつRは、炭素
    原子1〜4個を有する線状または分枝鎖状のアルキル基
    を表す]で示されるアミノシランおよび/またはその縮
    合生成物少なくとも1つ、および一般式IV (OR)3Si(CH2)3[NH(CH2)2]yNH[(CH2)2NH]z(CH2)3Si(OR )3 (IV) [式中、yおよびzは0、1または2に等しく、かつ同
    一または異なっており、Rは炭素原子1〜4個を有する
    線状または分枝鎖状のアルキル基である]で示されるア
    ミノシランおよび/またはその縮合生成物少なくとも1
    つを混合し、水および場合により酸を添加し、加水分解
    し、かつ加水分解アルコールを実質的に除去することを
    特徴とする、組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】 一般式IIIおよび一般式IVのアミノ
    シランを、質量比III/IV 1以上で使用する、請
    求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 加水分解を100℃未満の温度で実施す
    る、請求項7または8記載の方法。
  10. 【請求項10】 加水分解を4〜12のpH値で実施す
    る、請求項7から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. 【請求項11】 酸として少なくとも1つのブレンステ
    ッド酸を添加する、請求項7から10までのいずれか1
    項記載の方法。
  12. 【請求項12】 加水分解アルコールの濃度を蒸留によ
    り低下させる、請求項7から11までのいずれか1項記
    載の方法。
  13. 【請求項13】 組成物のpH値を11未満の値に調節
    する、請求項7から12までのいずれか1項記載の方
    法。
  14. 【請求項14】 水溶性粘着剤として、被覆系および防
    蝕剤中の成分として、表面の殺微生物加工のため、木材
    処理のため、電子写真トナーのため、液状アミノシリコ
    ーン中の成分として、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、
    不飽和ポリエステル(UP)樹脂もしくはアクリル樹脂
    中の成分として、有機変性ガラス中の成分として、医薬
    品および化粧品の製造のため、ガラス表面および鉱物表
    面およびガラス繊維表面および鉱物繊維表面の変性のた
    め、人造石の製造のため、廃水処理のため、表面変性お
    よび顔料処理のため、触媒の製造の際、凝集剤として、
    塗料およびラッカー中の成分として、平面ガラス、中空
    ガラスおよび合わせガラスの強度を増大させるため、な
    らびにUV架橋性ポリマーの定着剤としての、請求項1
    から13までのいずれか1項記載の組成物の使用。
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