JP2000247589A - プラント機器取替方法および装置 - Google Patents

プラント機器取替方法および装置

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JP2000247589A
JP2000247589A JP11051602A JP5160299A JP2000247589A JP 2000247589 A JP2000247589 A JP 2000247589A JP 11051602 A JP11051602 A JP 11051602A JP 5160299 A JP5160299 A JP 5160299A JP 2000247589 A JP2000247589 A JP 2000247589A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車輪ユニットをコの字形フレームに複数個連結
して形成した走行ユニットにプラント機器を懸架するこ
とにより、狭隘箇所における搬送作業を簡易化する。 【解決手段】車軸を垂直軸のまわりに回動可能に保持す
る軸受ボックス20を備えた固定フレーム21と、該固
定フレームに油圧シリンダ23を介して上下動可能に取
り付けた可動フレーム25とからなる車輪ユニット11
と、該車輪ユニットをコの字形フレームに複数個連結し
て形成した走行ユニットからなり、前記走行ユニットの
前記可動フレームに取り付けたプラント機器を前記油圧
シリンダにより懸架して搬送する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電プラント機器
の据え付けあるいは取替工事におけるプラント機器取替
方法および装置に係り、特に、狭隘な場所におけるプラ
ント機器の取替に適したプラント機器取替方法および装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】発電プラント建設時に大型のプラント機
器を搬送する際に採用する搬送法としては、コロ引き工
法、チルタンク搬送法、ヘックスプレートベアリング搬
送法、およびエアーフローティング搬送法等の種々の搬
送法が採用される。特に、発電プラントの新設時には、
プラント機器を搬入する際の障害となるものが少なく、
状況に応じて最適な搬送法を選択して搬入工事を行うこ
とができる。
【0003】図19および図20は従来のコロ引き工法
を説明する図である。図において、100は取替対象機
器である給水加熱器、101は給水加熱器の基礎ボル
ト、102は荷重を受けるための鋼材であり、給水加熱
器100の両脇に設置する。103a、103bは給水
加熱器100の下部に設置した荷重受け台および補助荷
重受け台であり、ワイヤにより給水加熱器100に固定
する。104は重ね板、105aは油圧ジャッキの駆動
部、105bは油圧ジャッキの操作部、105cは油圧
ジャッキの補助重ね板である。
【0004】110は鋼材102の内側に複数本配置し
たH鋼レール、111は圧肉鋼管製のコロ、112はコ
ロ111上に配置したスキッド(そり)であり、給水加
熱器の前後左右の4箇所に配置する。113は前後のス
キッドを連結する鉄枠である。
【0005】114aおよび114bは鉄枠113に取
り付けた滑車、114cは搬送方向前方の柱に取り付け
た滑車、115はウインチ、116a、116bおよび
116cは滑車114a、114bおよび114cに巻
きかけ、ウインチで巻きとるワイヤ、116aは図示し
ない滑車に巻きかけ、ウインチで巻き取るワイヤであ
る。
【0006】図16ないし18は従来のコロ引き工法に
よるプラント機器の取替方法を説明する図である。な
お、ステップ101ないしステップ111は図19に、
ステップ112ないしステップ146は図20に対応す
る。
【0007】ステップ101において、干渉機器および
配管の撤去を行う。プラント機器の搬出経路には既設の
機器配管、遮蔽壁、および建築柱等の干渉物がある。し
たがって、干渉物の切断撤去作業ができるだけ少なくで
きる搬出経路を設定するとともに、やむを得ない配管類
は切断撤去して、搬出経路を確保する。
【0008】ステップ102ないし111において、取
替対象機器である給水加熱器(ヒータ)の基礎ボルト1
01をはずし、給水加熱器の両脇に荷重を受けるための
鋼材102を引き込み設置する。次に給水加熱器の下部
に荷重受け台103a、補助荷重受け台103bを前後
に各2箇所に配置し、ワイヤで給水加熱器に固定する。
次いで前後4箇所にある荷重受け台と鋼材の間にそれぞ
れ油圧ジャッキ配置してジャッキアップする。ここで一
度に数100mmもジャッキアップすると給水加熱器が
転倒するおそれがある。このため、補助荷重受け台10
3bを油圧ジャッキの駆動部105bの近傍に置き、短
いストロークの油圧ジャッキを用いて、油圧ジャッキに
よる荷重受け台103aのジャッキアップと、補助荷重
受け台103b下への重ね板104の挟み込み、および
油圧ジャッキのジャッキダウンと油圧ジャッキの補助重
ね板105cの挟み込みを交互に行って、少しずつ押し
上げる方法を採用する。
【0009】ステップ112ないしステップ118にお
いて給水加熱器を基礎ボルト101以上の高さで、かつ
スキッドを設置することが可能な高さまでジャッキアッ
プする。ステップ119ないしステップ127におい
て、ジャッキアップした状態で、給水加熱器の下側にH
鋼レール110を複数本敷設して搬送用のレールとす
る。次いでH鋼レールの上にコロ111を載置し、その
上にスキッド112を前後左右の4箇所に配置する。次
いで油圧ジャッキをジャッキアップして重ね板104除
去し、その後油圧ジャッキをジャッキダウンする。給水
加熱器の荷重がH鋼レール上のコロに移ったところで、
油圧ジャッキの荷重を受けていた鋼材102を撤去す
る。
【0010】ステップ128ないしステップ146にお
いて、給水加熱器を搬送する。まず、前後のスキッドを
連結する鉄枠113および搬送方向の柱に滑車114
a、114b、114cを取り付け、滑車およびウイン
チとの間にワイヤ116a、116b、116cを張
る。この状態からウインチを操作して給水加熱器を搬送
する。
【0011】搬送に際しては、スキッドの一箇所につき
5ないし10本のコロを使用し、4箇所で20ないし4
0本のコロを使用し、コロの方向をハンマーで叩いて搬
送方向を調整しながらウインチで牽引する。搬送経路が
曲線に入る前では一時停止し、ジャッキアップして、コ
ロの並べ替え、ワイヤの張り替えを行う。搬送経路が直
角に曲がる前では一時停止し、ジャッキアップして、ス
キッドと荷重受け台の間にターンテーブルを設置し、ス
キッドを90°回転させる。このジャッキアップ、コロ
の並べ替え、スキッドの回転およびワイヤの張り替えを
繰り返すことにより、給水加熱器を所定の場所まで搬出
することができる。また、搬出した給水加熱器は揚重機
により積み替えを行う。搬出後の新規の給水加熱器は以
上とは逆手順により搬入できる。
【0012】また、前記チルタンク搬送法は、コロ引き
工法をパッケージ化したもので、ユニット化されたチル
タンクを搬送対象物の4隅に配置し、搬送する方向に固
定もしくは半固定し、コロ引きと同様に外部牽引する方
法であるが、重量物の荷重によって挟まれているため
に、方向転換には一時、重量物をジャッキアップし、チ
ルタンクの方向をそろえる必要があり、狭隘部の搬送経
路上、扇形の方向転換及びS字形搬送を行う必要がある
場合にはこのジャッキアップを頻繁に行うこととなり、
工事期間と多くの労力を要する欠点がある。しかし、コ
ロ引き工法のコロの前送り作業は不要となるため、直線
移動および、少ない回数の方向転換のみの搬送に対し
て、コロ引きに代わって、一般に用いられているが、チ
ルタンクを設定するためのジャッキアップに多くの手順
及び工程を要する。
【0013】また、ヘックスプレートベアリング法はコ
ロを用いず、滑り板として、合成樹脂板を用いる方法
で、外部力の牽引により搬送する方法である。この方法
の特徴は、テーブルの上を牽引する方向に従って、自由
に方向転換できることである。しかし、ヘックスプレー
トは通常の使用状態では、摩擦係数が高く、静摩擦係数
はおおよそ0.4あり、牽引には相応の大きな力を必要
とする。このためにコロ引きと同様に滑車を用いて曳く
力の軽減を図る必要からワイヤーを張り巡らすことにな
る。このために方向転換には、滑車とワイヤーの付け替
えの為に、多くの労力を要する。また、動摩擦係数はお
およそ0.3と静摩擦係数に対して、少なくなるため
に、延性を有するワイヤーによる牽引では、動き始める
までワイヤーが伸びて、動き始めると、ある程度の距離
を自走する欠点がある。しかし、この惰性的移動に対し
て、干渉するものがない直線移動の場合等、方向転換の
少ない搬送にも利用されている。
【0014】また、エアーフローテング搬送法はエアー
による浮上力を利用し、摩擦抵抗を極端に低くすること
ができるために重量物の場内搬送に利用されている。こ
のエアーフローテング搬送法の摩擦抵抗率はおおよそ1
/1000から3/1000であるため勾配の少ない場
所では人力もしくは少ない牽引力で搬送および方向転換
が容易にできる。したがって、荷重制限が無く、かつ平
坦に荒打ちされたコンクリート面の新設プラントでな
ど、比較的容易に平坦な搬送面が設置可能な場合に採用
されている。しかし、既設プラントにおける機器の取替
工事に関しては、搬送床面に約60〜70mmの勾配があ
るために前後、左右に牽引および制動する施策を必要と
する。また、平坦な搬送用の床を新たに設置する必要が
あり、特に床強度の少ないプラントでは梁と梁に頑強な
鋼材を使用し、撓みによる勾配を少なくし、かつ空気圧
に耐える厚い鋼板で覆った床を設置する必要がある。こ
のため、適用場所は制限される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
従来の搬送法はいずれも搬送のために外力による牽引を
必要とする。さらに既設の配管および機器類を避けなが
ら牽引するには方向転換を頻繁に行うことが必要であ
る。牽引による方向転換に際しては、滑車を付け替えて
牽引用のワイヤを張り替える作業を頻繁に行う必要があ
り作業工程を短縮することができない、さらにコロ引き
工法においてはジャッキアップ、ジャッキダウン、レー
ルの設置およびレールの撤去等、多大な労力と時間を要
することになる。本発明は前記問題点に鑑みてなされた
もので、プラント機器を既設の配管および機器類等の干
渉物を回避しながら最小限の移動スペースで搬送できる
プラント機器取替方法および装置を提供するものであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために次のような手段を採用した。
【0017】車軸を垂直軸のまわりに回動可能に保持す
る軸受ボックスを備えた固定フレームと、該固定フレー
ムに油圧シリンダを介して上下動可能に取り付けた可動
フレームとからなる車輪ユニットと、該車輪ユニットを
コの字形フレームに複数個連結して形成した走行ユニッ
トからなるプラント機器の取替方法であって、前記走行
ユニットの前記可動フレームに取り付けたプラント機器
を前記油圧シリンダにより懸架して搬送することを特徴
とする。
【0018】また、車軸を垂直軸のまわりに回動可能に
保持する軸受ボックスを備えた固定フレームと、該固定
フレームに油圧シリンダを介して上下動可能に取り付け
た可動フレームとからなる車輪ユニットと、該車輪ユニ
ットをコの字形フレームに複数個連結して形成した走行
ユニットからなるプラント機器の取替装置であって、前
記プラント機器を前記走行ユニットの前記可動フレーム
に取り付けて搬送することを特徴とする。
【0019】また、前記プラント機器取替装置におい
て、前記車輪ユニットは前記車軸を駆動する駆動用モー
タを備えたことを特徴とする。
【0020】また、前記プラント機器取替装置におい
て、前記油圧シリンダに油圧を供給する油圧装置は、前
記車輪ユニットの可動フレームを互いに等速で昇降させ
る等価流量制御機構を有することを特徴とする。
【0021】また、前記プラント機器取替装置におい
て、前記固定フレームは前記車軸を垂直軸のまわりに回
動する駆動機構を有することを特徴とする。
【0022】また、前記プラント機器取替装置におい
て、前記駆動機構は自動操舵装置を備えることを特徴と
する。
【0023】
【発明の実施の形態】図1ないし図15は本発明の実施
形態にかかるプラント機器取替方法および装置を示す図
であり、図1は本実施形態にかかるプラント機器取替方
法を説明する図、図2はプラント機器取替装置にプラン
ト機器を装荷した状態を示す図である。図2において1
0は取替対象機器であるプラント機器としての給水加熱
器、10a、10bは給水加熱器のケースに取り付けた
車輪付き金具であり、給水加熱器のケースのみを分離し
て取り外すときに使用する。11,12,13および1
4はそれぞれ車輪ユニット、15は4基の車輪ユニット
を連結するコの字形フレーム、16はコの字形フレーム
15と制御台車17を連結する連結棒であり、コの字形
フレームに取り付けた車輪ユニットの駆動力により制御
台車17を牽引する。17は4基の車輪ユニットを遠隔
制御する制御台車であり、車輪ユニットに油圧を供給す
る油圧発生装置を備えている。18aおよび18bは走
行レールであり、プラント機器設置床面に配置する。1
9aないし19dは給水加熱器を受け台26上に固定す
るワイヤである。
【0024】図3はプラント機器取替装置を示す図、図
4ないし図6は車輪ユニット11の詳細を示す図であ
り、図4は車輪ユニットの全体断面図、図5は車輪ユニ
ットの駆動部の断面図、図6は車輪ユニットのジャッキ
アップシリンダの断面図である。これらの図において、
20は走行用駆動部を構成する軸受ボックス、21は軸
受ボックス20を旋回可能に支持する固定フレームであ
り、装置全体の高さを抑制するため段違い状に構成して
ある。22は軸受ボックスを旋回して進行方向を転換す
る方向転換用のロータリーアクチュエータであり、固定
フレーム21の上部に固定してある。23および24は
固定フレーム21の段違い状に構成した低い方の部分に
その一方端を固定した油圧シリンダ、25は油圧シリン
ダ23および24の他方端に固定した上下動可能な可動
フレームであり、後述する鉄鋼製の受け台26を取り付
ける。
【0025】27は軸受ボックス20に固定した油圧モ
ータ、28および29は歯車、30はウオーム、31は
ウオームギアである。油圧モータの駆動トルクは歯車2
8,29およびウオーム30を介して車輪32に伝達さ
れる。軸受ボックス内の歯車28および29は油圧モー
タの取り付け位置を軸受ボックスの中央部に設定して固
定フレームとの干渉を避けるために設けてある。これに
より装置のコンパクト化図るとともに、油圧モータの回
転数を減速することにより駆動トルクを増大することが
できる。
【0026】また、車輪を硬質の鋼で形成し、この車輪
に直接ウォームギアーの歯切りを行い、さらに軸受けベ
アリングを車輪の内部に配置することにより、駆動部の
小型化を図ることができる。また、段違い形のフレーム
と油圧シリンダーとの組み合わせにより、ジッキアップ
およびジャッキダウン機構を車輪ユニットに内蔵するこ
とができ、低姿勢でかつ、狭隘な場所にも進入可能とす
ることができる。また、低姿勢で機器の搬送が可能とな
り、搬送経路上の干渉物の撤去を最少限にすることがで
きる。
【0027】図7ないし図9は車輪ユニットのジャッキ
ダウンした状態を示す図であり、図7は車輪ユニットの
平面図、図8は車輪ユニットの立面図、図9は車輪ユニ
ットの側面図である。なお、図において図2ないし図6
に示される部分と同一部分については同一符号を付して
その説明を省略する。図に示すように上下に可動する可
動フレーム25および可動フレームに固定する受け台2
6は走行レール18に対して低い位置にあり、この状態
において予め給水加熱器の下側に挿入した受け台26を
可動フレーム25に固定する。
【0028】本実施形態におけるプラント機器取替装置
は左右の車輪の方向転換のためにロータリーアクチュエ
ーターを配置し、これらのアクチュエータを油圧で間接
的に連動制御しているため、左右の車輪を連結する車輪
軸および左右の車輪を連結する機械的なリンク機構が不
要になり被搬送機器である給水加熱器の下面を車輪より
も低く設定することが可能となり、搬送中の上部側の干
渉物の撤去作業およびこれによって発生する据付後の復
旧工事を最少限にすることができる。
【0029】図10および図11は車輪ユニットのジャ
ッキアップした状態を示す図であり、図10は車輪ユニ
ットの立面図、図11は車輪ユニットの側面図である。
なお、図において図2ないし図6に示される部分と同一
部分については同一符号を付してその説明を省略する。
図に示すようにジャッキ23および24が伸張し、可動
フレーム25をジャッキアップする。これに伴い、可動
フレームに固定した受け台26および受け台26上に載
置した給水加熱器10はジャッキアップされ、走行レー
ル18上を搬送することができる。
【0030】図12ないし図14はプラント機器取替装
置を示す図であり、図12は平面図、図13はジャッキ
ダウンした状態を示す側面図、図14はジャッキアップ
した状態を示す側面図である。図13および図14にお
いて10aは基礎ボルトである。なお、図において図2
ないし図6に示される部分と同一部分については同一符
号を付してその説明を省略する。図14に示すように給
水加熱器10を基礎ボルトから抜け出る位置までジャッ
キアップし、その後搬送を開始する。
【0031】本実施形態におけるプラント機器取替装置
は以上の構成を有しているので、制御油圧発生装置から
の油圧を供給することによって、プラント機器取替装置
はH鋼レールの上を自走して、給水加熱器の両側に進入
することができる。そこで、受け台26と上下可動フレ
ームを固定し、さらに給水加熱器をワイヤで受け台26
上に固定する。次いで、予め基礎ボルトのナットを取り
外しておき、ジッキアップシリンダーに油圧を送給し
て、給水加熱器をジャッキアップし基礎ボルトから抜き
取る。次いで、ジャッキアップしたままで、前記進入と
逆方向に戻るために戻り用の油圧を送給し、給水加熱器
と一体化したプラント機器取替装置を自走させる。次い
で基礎ボルトに干渉しない位置まで自走した後、ジャッ
キダウンを行い、低い姿勢に移り、進入時と同様に予め
設置されたレール上を辿り、搬出を行う。
【0032】プラント機器の搬出に際し、プラント機器
取替装置を搬送経路の途中で旋回すること、後部および
前部を扇形に振ること等の搬送経路における運転制御
は、前後左右の各車輪ユニットのロータリーアクチュエ
ーターに油圧を送給し、その送給を切り替え弁を制御し
て切り替えることで自由に各車輪ユニットを操舵するこ
とができる。各車輪ユニットの軌跡と車輪の方向はロー
タリエンコーダによってデジタル信号に置き換えられ記
憶されるとともに、搬出した機器と交換して、新しい機
器の搬入の搬送の制御に活用され、搬入の経路と据付の
手順は、搬出時の操作を逆の順に行うことで完遂でき
る。
【0033】この方法では、 油圧アクチュエータおよ
びロータリエンコーダーによる正確な方向舵制御が可能
であり、また、油圧モータおよびウォームギアーの組み
合わせにより、重量物の移動につきもものオーバーラン
を抑制でき、正確な運行制御が可能であるため、比較的
幅の狭い2本の走行レール上を自走させることが可能で
ある。したがって、従来のような幅広の走行路は不要で
あり、搬送作業の省力化が図ることができる。
【0034】また、既設プラントにおいて、特に狭隘な
場所において、前記プラント機器取替装置を使用する場
合には、予め車輪ユニットの搬送軌跡および車輪の方向
をプログラムしておき、ロータリーエンコーダーの信号
をコンピュータに取り入れて帰還制御することにより、
予めプログラムされたとおりに制御用の信号を発生して
油圧制御装置を制御して、手動走行では困難な部分で自
動走行を行うことも可能である。
【0035】以上の説明では、円筒上の機器の搬送を例
にとり、プラント機器本体に受け台を取り付ける方法を
示したが、搬送するプラント機器の側面が平面の場合に
は、上下可動フレームに固定可能なポートを予めプラン
ト機器にの側面取り付けておくと現場における受け台の
取り付け作業は省略でき、工事期間の短縮に寄与する。
また、以上の説明では全ての車輪ユニットは同一形式の
ものであることを前提に説明したが、左右の車輪ユニッ
トのいずれか一方の車輪を球形車輪または支持軸をずら
した自在車輪に置換することによって、方向転換時に発
生する又開き力を抑制することができる。
【0036】図15はプラント機器取替装置の使用例を
示す図である。プラント機器取替装置は各車輪ユニット
毎に操舵装置を有し、各車輪を操舵することにより走行
レール18a,18b上を走行可能である。
【0037】次に、図1を参照して本実施形態にかかる
プラント機器取替方法を説明する。
【0038】ステップ1において、干渉機器および配管
の撤去を行う。機器の搬出経路には既設の機器配管、遮
蔽壁、および建築柱等の干渉物がある。したがって、干
渉物の切断撤去作業ができるだけ少なくできる搬出経路
を設定するとともに、やむを得ない配管類は切断撤去し
て、搬出経路を確保する。
【0039】ステップ2において、走行レール18a,
18bを兼ねるH鋼を載置する水平レベルベースを設置
する。
【0040】ステップ3において、給水加熱器を取り付
けた基礎ボルト用のナットを取り外す。
【0041】ステップ4において、鉄鋼製受け台26を
給水加熱器の下方に引き込み、ワイヤーで給水加熱器に
固定する。
【0042】ステップ5において、給水加熱器の両脇に
走行レール用のH鋼18a,18bを引き込む。
【0043】ステップ6において、走行レールで形成し
た搬送路の曲がり部分にはその軌跡に沿ってH鋼18
a、18bの上に鋼板を設置して幅広の搬送路を確保す
る。
【0044】ステップ7において、コの字形フレーム1
5に4基の車輪ユニット11を取り付けた自走式台車を
移動して、給水加熱器10の両脇に4基の車輪ユニット
を配置し、車輪ユニットの可動フレーム25に受け台2
6を取り付ける。
【0045】ステップ8において、油圧シリンダ23、
24を操作して給水加熱器10をジャッキアップする。
なお、ジャッキアップおよびジャッキダウンに際しては
等価流量制御機構を用いることにより全てのジャッキを
等速で上昇および下降させることができ、ジャッキアッ
プ中に搬送物である給水加熱器安定に支持することがで
きる。
【0046】ステップ9において、給水加熱器胴体部に
取り付けてある車輪付き支持金具をと取り外す。
【0047】ステップ10において、給水加熱器を基礎
ボルトから抜け出るまでジャッキアップする。
【0048】ステップ11において、搬送路の曲線部に
おいてはロータリーアクチュエータ22を操作して、プ
ラント機器取替装置の搬送方向を転換する。
【0049】ステップ12において、搬送路の直角に曲
がる部分においてはロータリーアクチュエータ22を操
作して、プラント機器取替装置の搬送方向を直角方向に
転換する。ステップ13において、搬送路の所定位置ま
で搬送してプラント機器取替装置を停止する。
【0050】ステップ14において、給水加熱器を受け
台26に固定する固定ワイヤを取り外して揚重機による
吊り上げの準備をする。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
多くの手順と工程を要していたジャッキアツプ作業、仮
設のH鋼敷設、および牽引ワイヤの張り替え作業が不要
となり、走行レールを敷設するのみで搬送できる。した
がって、搬送作業に要する費用と時間を大幅に少なくす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるプラント機器取替方
法を説明する図である。
【図2】プラント機器取替装置にプラント機器を装荷し
た状態を示す図である。
【図3】プラント機器取替装置を示す図である。
【図4】車輪ユニットの全体断面図である。
【図5】車輪ユニットの駆動部の断面図である。
【図6】車輪ユニットのジャッキアップシリンダの断面
図である。
【図7】車輪ユニットの平面図である。
【図8】車輪ユニットの立面図である。
【図9】車輪ユニットの側面図である。
【図10】車輪ユニットの立面図である。
【図11】車輪ユニットの側面図である。
【図12】プラント機器取替装置の平面図である。
【図13】プラント機器取替装置の側面図である。
【図14】プラント機器取替装置の側面図である。
【図15】プラント機器取替装置の使用例を示す図であ
る。
【図16】従来のコロ引き工法のよるプラント機器取替
方法を説明する図である。
【図17】従来のコロ引き工法のよるプラント機器取替
方法を説明する図である。
【図18】従来のコロ引き工法のよるプラント機器取替
方法を説明する図である。
【図19】従来のコロ引き工法を説明する図である。
【図20】従来のコロ引き工法を説明する図である。
【符号の説明】
10 給水加熱器 11,12,13,14 車輪ユニット 15 コの字形フレーム 16 連結棒 17 制御台車 18a,18b 走行レール 20 軸受ボックス 21 固定フレーム 22 ロータリーアクチュエータ 23,24 油圧シリンダ 25 可動フレーム 26 受け台 27 油圧モータ 28,29 歯車 30 ウオーム 31 ウオームギア 32 車輪

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車軸を垂直軸のまわりに回動可能に保持
    する軸受ボックスを備えた固定フレームと、該固定フレ
    ームに油圧シリンダを介して上下動可能に取り付けた可
    動フレームとからなる車輪ユニットと、該車輪ユニット
    をコの字形フレームに複数個連結して形成した走行ユニ
    ットからなり、 前記走行ユニットの前記可動フレームに取り付けたプラ
    ント機器を前記油圧シリンダにより懸架して搬送するこ
    とを特徴とするプラント機器取替方法。
  2. 【請求項2】 車軸を垂直軸のまわりに回動可能に保持
    する軸受ボックスを備えた固定フレームと、該固定フレ
    ームに油圧シリンダを介して上下動可能に取り付けた可
    動フレームとからなる車輪ユニットと、 該車輪ユニットをコの字形フレームに複数個連結して形
    成した走行ユニットからなるプラント機器の取替装置で
    あって、 前記プラント機器を前記走行ユニットの前記可動フレー
    ムに取り付けて搬送することを特徴とするプラント機器
    取替装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の記載において、 前記車輪ユニットは前記車軸を駆動する駆動用モータを
    備えたことを特徴とするプラント機器取替装置。
  4. 【請求項4】 請求項2ないし請求項3の記載におい
    て、 前記油圧シリンダに油圧を供給する油圧装置は、前記車
    輪ユニットの可動フレームを互いに等速で昇降させる等
    価流量制御機構を有することを特徴とするプラント機器
    取替装置。
  5. 【請求項5】 請求項2ないし請求項4の記載におい
    て、 前記固定フレームは前記車軸を垂直軸のまわりに回動す
    る駆動機構を有することを特徴とするプラント機器取替
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項5の記載において、 前記駆動機構は自動操舵装置を備えることを特徴とする
    プラント機器取替装置。
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