JP4157639B2 - プラント機器取替方法 - Google Patents

プラント機器取替方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4157639B2
JP4157639B2 JP05160299A JP5160299A JP4157639B2 JP 4157639 B2 JP4157639 B2 JP 4157639B2 JP 05160299 A JP05160299 A JP 05160299A JP 5160299 A JP5160299 A JP 5160299A JP 4157639 B2 JP4157639 B2 JP 4157639B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plant equipment
wheel
water heater
hydraulic
frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP05160299A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000247589A (ja
Inventor
君雄 玉地
隆博 今野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi GE Nuclear Energy Ltd
Original Assignee
Hitachi GE Nuclear Energy Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi GE Nuclear Energy Ltd filed Critical Hitachi GE Nuclear Energy Ltd
Priority to JP05160299A priority Critical patent/JP4157639B2/ja
Publication of JP2000247589A publication Critical patent/JP2000247589A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4157639B2 publication Critical patent/JP4157639B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電プラント機器の据え付けあるいは取替工事におけるプラント機器取替方法および装置に係り、特に、狭隘な場所におけるプラント機器の取替に適したプラント機器取替方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
発電プラント建設時に大型のプラント機器を搬送する際に採用する搬送法としては、コロ引き工法、チルタンク搬送法、ヘックスプレートベアリング搬送法、およびエアーフローティング搬送法等の種々の搬送法が採用される。特に、発電プラントの新設時には、プラント機器を搬入する際の障害となるものが少なく、状況に応じて最適な搬送法を選択して搬入工事を行うことができる。
【0003】
図19および図20は従来のコロ引き工法を説明する図である。図において、100は取替対象機器である給水加熱器、101は給水加熱器の基礎ボルト、102は荷重を受けるための鋼材であり、給水加熱器100の両脇に設置する。103a、103bは給水加熱器100の下部に設置した荷重受け台および補助荷重受け台であり、ワイヤにより給水加熱器100に固定する。104は重ね板、105aは油圧ジャッキの駆動部、105bは油圧ジャッキの操作部、105cは油圧ジャッキの補助重ね板である。
【0004】
110は鋼材102の内側に複数本配置したH鋼レール、111は圧肉鋼管製のコロ、112はコロ111上に配置したスキッド(そり)であり、給水加熱器の前後左右の4箇所に配置する。113は前後のスキッドを連結する鉄枠である。
【0005】
114aおよび114bは鉄枠113に取り付けた滑車、114cは搬送方向前方の柱に取り付けた滑車、115はウインチ、116a、116bおよび116cは滑車114a、114bおよび114cに巻きかけ、ウインチで巻きとるワイヤ、116aは図示しない滑車に巻きかけ、ウインチで巻き取るワイヤである。
【0006】
図16ないし18は従来のコロ引き工法によるプラント機器の取替方法を説明する図である。なお、ステップ101ないしステップ111は図19に、ステップ112ないしステップ146は図20に対応する。
【0007】
ステップ101において、干渉機器および配管の撤去を行う。プラント機器の搬出経路には既設の機器配管、遮蔽壁、および建築柱等の干渉物がある。したがって、干渉物の切断撤去作業ができるだけ少なくできる搬出経路を設定するとともに、やむを得ない配管類は切断撤去して、搬出経路を確保する。
【0008】
ステップ102ないし111において、取替対象機器である給水加熱器(ヒータ)の基礎ボルト101をはずし、給水加熱器の両脇に荷重を受けるための鋼材102を引き込み設置する。次に給水加熱器の下部に荷重受け台103a、補助荷重受け台103bを前後に各2箇所に配置し、ワイヤで給水加熱器に固定する。次いで前後4箇所にある荷重受け台と鋼材の間にそれぞれ油圧ジャッキ配置してジャッキアップする。ここで一度に数100mmもジャッキアップすると給水加熱器が転倒するおそれがある。このため、補助荷重受け台103bを油圧ジャッキの駆動部105bの近傍に置き、短いストロークの油圧ジャッキを用いて、油圧ジャッキによる荷重受け台103aのジャッキアップと、補助荷重受け台103b下への重ね板104の挟み込み、および油圧ジャッキのジャッキダウンと油圧ジャッキの補助重ね板105cの挟み込みを交互に行って、少しずつ押し上げる方法を採用する。
【0009】
ステップ112ないしステップ118において給水加熱器を基礎ボルト101以上の高さで、かつスキッドを設置することが可能な高さまでジャッキアップする。ステップ119ないしステップ127において、ジャッキアップした状態で、給水加熱器の下側にH鋼レール110を複数本敷設して搬送用のレールとする。次いでH鋼レールの上にコロ111を載置し、その上にスキッド112を前後左右の4箇所に配置する。次いで油圧ジャッキをジャッキアップして重ね板104除去し、その後油圧ジャッキをジャッキダウンする。給水加熱器の荷重がH鋼レール上のコロに移ったところで、油圧ジャッキの荷重を受けていた鋼材102を撤去する。
【0010】
ステップ128ないしステップ146において、給水加熱器を搬送する。まず、前後のスキッドを連結する鉄枠113および搬送方向の柱に滑車114a、114b、114cを取り付け、滑車およびウインチとの間にワイヤ116a、116b、116cを張る。この状態からウインチを操作して給水加熱器を搬送する。
【0011】
搬送に際しては、スキッドの一箇所につき5ないし10本のコロを使用し、4箇所で20ないし40本のコロを使用し、コロの方向をハンマーで叩いて搬送方向を調整しながらウインチで牽引する。搬送経路が曲線に入る前では一時停止し、ジャッキアップして、コロの並べ替え、ワイヤの張り替えを行う。搬送経路が直角に曲がる前では一時停止し、ジャッキアップして、スキッドと荷重受け台の間にターンテーブルを設置し、スキッドを90°回転させる。このジャッキアップ、コロの並べ替え、スキッドの回転およびワイヤの張り替えを繰り返すことにより、給水加熱器を所定の場所まで搬出することができる。また、搬出した給水加熱器は揚重機により積み替えを行う。搬出後の新規の給水加熱器は以上とは逆手順により搬入できる。
【0012】
また、前記チルタンク搬送法は、コロ引き工法をパッケージ化したもので、ユニット化されたチルタンクを搬送対象物の4隅に配置し、搬送する方向に固定もしくは半固定し、コロ引きと同様に外部牽引する方法であるが、重量物の荷重によって挟まれているために、方向転換には一時、重量物をジャッキアップし、チルタンクの方向をそろえる必要があり、狭隘部の搬送経路上、扇形の方向転換及びS字形搬送を行う必要がある場合にはこのジャッキアップを頻繁に行うこととなり、工事期間と多くの労力を要する欠点がある。しかし、コロ引き工法のコロの前送り作業は不要となるため、直線移動および、少ない回数の方向転換のみの搬送に対して、コロ引きに代わって、一般に用いられているが、チルタンクを設定するためのジャッキアップに多くの手順及び工程を要する。
【0013】
また、ヘックスプレートベアリング法はコロを用いず、滑り板として、合成樹脂板を用いる方法で、外部力の牽引により搬送する方法である。この方法の特徴は、テーブルの上を牽引する方向に従って、自由に方向転換できることである。しかし、ヘックスプレートは通常の使用状態では、摩擦係数が高く、静摩擦係数はおおよそ0.4あり、牽引には相応の大きな力を必要とする。このためにコロ引きと同様に滑車を用いて曳く力の軽減を図る必要からワイヤーを張り巡らすことになる。このために方向転換には、滑車とワイヤーの付け替えの為に、多くの労力を要する。また、動摩擦係数はおおよそ0.3と静摩擦係数に対して、少なくなるために、延性を有するワイヤーによる牽引では、動き始めるまでワイヤーが伸びて、動き始めると、ある程度の距離を自走する欠点がある。しかし、この惰性的移動に対して、干渉するものがない直線移動の場合等、方向転換の少ない搬送にも利用されている。
【0014】
また、エアーフローテング搬送法はエアーによる浮上力を利用し、摩擦抵抗を極端に低くすることができるために重量物の場内搬送に利用されている。このエアーフローテング搬送法の摩擦抵抗率はおおよそ1/1000から3/1000であるため勾配の少ない場所では人力もしくは少ない牽引力で搬送および方向転換が容易にできる。したがって、荷重制限が無く、かつ平坦に荒打ちされたコンクリート面の新設プラントでなど、比較的容易に平坦な搬送面が設置可能な場合に採用されている。しかし、既設プラントにおける機器の取替工事に関しては、搬送床面に約60〜70mmの勾配があるために前後、左右に牽引および制動する施策を必要とする。また、平坦な搬送用の床を新たに設置する必要があり、特に床強度の少ないプラントでは梁と梁に頑強な鋼材を使用し、撓みによる勾配を少なくし、かつ空気圧に耐える厚い鋼板で覆った床を設置する必要がある。このため、適用場所は制限される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、従来の搬送法はいずれも搬送のために外力による牽引を必要とする。さらに既設の配管および機器類を避けながら牽引するには方向転換を頻繁に行うことが必要である。牽引による方向転換に際しては、滑車を付け替えて牽引用のワイヤを張り替える作業を頻繁に行う必要があり作業工程を短縮することができない、さらにコロ引き工法においてはジャッキアップ、ジャッキダウン、レールの設置およびレールの撤去等、多大な労力と時間を要することになる。本発明は前記問題点に鑑みてなされたもので、プラント機器を既設の配管および機器類等の干渉物を回避しながら最小限の移動スペースで搬送できるプラント機器取替方法および装置を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために次のような手段を採用した。
【0017】
車輪を備えた軸受ボックスをフレームの中央部分に形成した垂直軸のまわりに旋回可能に保持する固定フレームと、該固定フレーム両側端に油圧シリンダを介して上下動可能に取り付けた可動フレームとを備えた車輪ユニットを、コの字形フレームに複数個連結して形成した走行ユニットを備え、前記油圧シリンダをジャッキダウンした状態で走行ユニットの前記可動フレームにプラント機器を取り付け、前記油圧シリンダをジャッキアップした状態で走行ユニットを走行させてプラント機器を搬送して、搬送した位置でプラント機器を取り替えるプラント機器取替方法において、前記固定フレームは、装置全体の高さを抑制するために、その中央部分を上方に湾曲させた段違い構造であり、該段違い構造の上方に湾曲した部分で囲まれた部分に前記車輪を備えた軸受ボックスを備え、前記段違い構造の湾曲した部分の両外側部分に前記可動フレームを上下に駆動する油圧シリンダを備え、前記車輪ユニットは前記車輪を回転駆動する油圧モータおよび軸受ボックスを旋回駆動するロータリーアクチュエータを備え、前記油圧モータおよびロータリアクチュエータに供給する油圧を切り換えて各車輪ユニットを操舵して前記プラント機器を搬送して、搬送した位置でプラント機器を取り替えることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1ないし図15は本発明の実施形態にかかるプラント機器取替方法および装置を示す図であり、図1は本実施形態にかかるプラント機器取替方法を説明する図、図2はプラント機器取替装置にプラント機器を装荷した状態を示す図である。図2において10は取替対象機器であるプラント機器としての給水加熱器、10a、10bは給水加熱器のケースに取り付けた車輪付き金具であり、給水加熱器のケースのみを分離して取り外すときに使用する。11,12,13および14はそれぞれ車輪ユニット、15は4基の車輪ユニットを連結するコの字形フレーム、16はコの字形フレーム15と制御台車17を連結する連結棒であり、コの字形フレームに取り付けた車輪ユニットの駆動力により制御台車17を牽引する。17は4基の車輪ユニットを遠隔制御する制御台車であり、車輪ユニットに油圧を供給する油圧発生装置を備えている。18aおよび18bは走行レールであり、プラント機器設置床面に配置する。19aないし19dは給水加熱器を受け台26上に固定するワイヤである。
【0024】
図3はプラント機器取替装置を示す図、図4ないし図6は車輪ユニット11の詳細を示す図であり、図4は車輪ユニットの全体断面図、図5は車輪ユニットの駆動部の断面図、図6は車輪ユニットのジャッキアップシリンダの断面図である。これらの図において、20は走行用駆動部を構成する軸受ボックス、21は軸受ボックス20を旋回可能に支持する固定フレームであり、装置全体の高さを抑制するため段違い状に構成してある。22は軸受ボックスを旋回して進行方向を転換する方向転換用のロータリーアクチュエータであり、固定フレーム21の上部に固定してある。23および24は固定フレーム21の段違い状に構成した低い方の部分にその一方端を固定した油圧シリンダ、25は油圧シリンダ23および24の他方端に固定した上下動可能な可動フレームであり、後述する鉄鋼製の受け台26を取り付ける。
【0025】
27は軸受ボックス20に固定した油圧モータ、28および29は歯車、30はウオーム、31はウオームギアである。油圧モータの駆動トルクは歯車28,29およびウオーム30を介して車輪32に伝達される。軸受ボックス内の歯車28および29は油圧モータの取り付け位置を軸受ボックスの中央部に設定して固定フレームとの干渉を避けるために設けてある。これにより装置のコンパクト化図るとともに、油圧モータの回転数を減速することにより駆動トルクを増大することができる。
【0026】
また、車輪を硬質の鋼で形成し、この車輪に直接ウォームギアーの歯切りを行い、さらに軸受けベアリングを車輪の内部に配置することにより、駆動部の小型化を図ることができる。また、段違い形のフレームと油圧シリンダーとの組み合わせにより、ジッキアップおよびジャッキダウン機構を車輪ユニットに内蔵することができ、低姿勢でかつ、狭隘な場所にも進入可能とすることができる。また、低姿勢で機器の搬送が可能となり、搬送経路上の干渉物の撤去を最少限にすることができる。
【0027】
図7ないし図9は車輪ユニットのジャッキダウンした状態を示す図であり、図7は車輪ユニットの平面図、図8は車輪ユニットの立面図、図9は車輪ユニットの側面図である。なお、図において図2ないし図6に示される部分と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。図に示すように上下に可動する可動フレーム25および可動フレームに固定する受け台26は走行レール18に対して低い位置にあり、この状態において予め給水加熱器の下側に挿入した受け台26を可動フレーム25に固定する。
【0028】
本実施形態におけるプラント機器取替装置は左右の車輪の方向転換のためにロータリーアクチュエーターを配置し、これらのアクチュエータを油圧で間接的に連動制御しているため、左右の車輪を連結する車輪軸および左右の車輪を連結する機械的なリンク機構が不要になり被搬送機器である給水加熱器の下面を車輪よりも低く設定することが可能となり、搬送中の上部側の干渉物の撤去作業およびこれによって発生する据付後の復旧工事を最少限にすることができる。
【0029】
図10および図11は車輪ユニットのジャッキアップした状態を示す図であり、図10は車輪ユニットの立面図、図11は車輪ユニットの側面図である。なお、図において図2ないし図6に示される部分と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。図に示すようにジャッキ23および24が伸張し、可動フレーム25をジャッキアップする。これに伴い、可動フレームに固定した受け台26および受け台26上に載置した給水加熱器10はジャッキアップされ、走行レール18上を搬送することができる。
【0030】
図12ないし図14はプラント機器取替装置を示す図であり、図12は平面図、図13はジャッキダウンした状態を示す側面図、図14はジャッキアップした状態を示す側面図である。図13および図14において10aは基礎ボルトである。なお、図において図2ないし図6に示される部分と同一部分については同一符号を付してその説明を省略する。図14に示すように給水加熱器10を基礎ボルトから抜け出る位置までジャッキアップし、その後搬送を開始する。
【0031】
本実施形態におけるプラント機器取替装置は以上の構成を有しているので、制御油圧発生装置からの油圧を供給することによって、プラント機器取替装置はH鋼レールの上を自走して、給水加熱器の両側に進入することができる。そこで、受け台26と上下可動フレームを固定し、さらに給水加熱器をワイヤで受け台26上に固定する。次いで、予め基礎ボルトのナットを取り外しておき、ジッキアップシリンダーに油圧を送給して、給水加熱器をジャッキアップし基礎ボルトから抜き取る。次いで、ジャッキアップしたままで、前記進入と逆方向に戻るために戻り用の油圧を送給し、給水加熱器と一体化したプラント機器取替装置を自走させる。次いで基礎ボルトに干渉しない位置まで自走した後、ジャッキダウンを行い、低い姿勢に移り、進入時と同様に予め設置されたレール上を辿り、搬出を行う。
【0032】
プラント機器の搬出に際し、プラント機器取替装置を搬送経路の途中で旋回すること、後部および前部を扇形に振ること等の搬送経路における運転制御は、前後左右の各車輪ユニットのロータリーアクチュエーターに油圧を送給し、その送給を切り替え弁を制御して切り替えることで自由に各車輪ユニットを操舵することができる。各車輪ユニットの軌跡と車輪の方向はロータリエンコーダによってデジタル信号に置き換えられ記憶されるとともに、搬出した機器と交換して、新しい機器の搬入の搬送の制御に活用され、搬入の経路と据付の手順は、搬出時の操作を逆の順に行うことで完遂できる。
【0033】
この方法では、 油圧アクチュエータおよびロータリエンコーダーによる正確な方向舵制御が可能であり、また、油圧モータおよびウォームギアーの組み合わせにより、重量物の移動につきもものオーバーランを抑制でき、正確な運行制御が可能であるため、比較的幅の狭い2本の走行レール上を自走させることが可能である。したがって、従来のような幅広の走行路は不要であり、搬送作業の省力化が図ることができる。
【0034】
また、既設プラントにおいて、特に狭隘な場所において、前記プラント機器取替装置を使用する場合には、予め車輪ユニットの搬送軌跡および車輪の方向をプログラムしておき、ロータリーエンコーダーの信号をコンピュータに取り入れて帰還制御することにより、予めプログラムされたとおりに制御用の信号を発生して油圧制御装置を制御して、手動走行では困難な部分で自動走行を行うことも可能である。
【0035】
以上の説明では、円筒上の機器の搬送を例にとり、プラント機器本体に受け台を取り付ける方法を示したが、搬送するプラント機器の側面が平面の場合には、上下可動フレームに固定可能なポートを予めプラント機器にの側面取り付けておくと現場における受け台の取り付け作業は省略でき、工事期間の短縮に寄与する。また、以上の説明では全ての車輪ユニットは同一形式のものであることを前提に説明したが、左右の車輪ユニットのいずれか一方の車輪を球形車輪または支持軸をずらした自在車輪に置換することによって、方向転換時に発生する又開き力を抑制することができる。
【0036】
図15はプラント機器取替装置の使用例を示す図である。プラント機器取替装置は各車輪ユニット毎に操舵装置を有し、各車輪を操舵することにより走行レール18a,18b上を走行可能である。
【0037】
次に、図1を参照して本実施形態にかかるプラント機器取替方法を説明する。
【0038】
ステップ1において、干渉機器および配管の撤去を行う。機器の搬出経路には既設の機器配管、遮蔽壁、および建築柱等の干渉物がある。したがって、干渉物の切断撤去作業ができるだけ少なくできる搬出経路を設定するとともに、やむを得ない配管類は切断撤去して、搬出経路を確保する。
【0039】
ステップ2において、走行レール18a,18bを兼ねるH鋼を載置する水平レベルベースを設置する。
【0040】
ステップ3において、給水加熱器を取り付けた基礎ボルト用のナットを取り外す。
【0041】
ステップ4において、鉄鋼製受け台26を給水加熱器の下方に引き込み、ワイヤーで給水加熱器に固定する。
【0042】
ステップ5において、給水加熱器の両脇に走行レール用のH鋼18a,18bを引き込む。
【0043】
ステップ6において、走行レールで形成した搬送路の曲がり部分にはその軌跡に沿ってH鋼18a、18bの上に鋼板を設置して幅広の搬送路を確保する。
【0044】
ステップ7において、コの字形フレーム15に4基の車輪ユニット11を取り付けた自走式台車を移動して、給水加熱器10の両脇に4基の車輪ユニットを配置し、車輪ユニットの可動フレーム25に受け台26を取り付ける。
【0045】
ステップ8において、油圧シリンダ23、24を操作して給水加熱器10をジャッキアップする。なお、ジャッキアップおよびジャッキダウンに際しては等価流量制御機構を用いることにより全てのジャッキを等速で上昇および下降させることができ、ジャッキアップ中に搬送物である給水加熱器安定に支持することができる。
【0046】
ステップ9において、給水加熱器胴体部に取り付けてある車輪付き支持金具をと取り外す。
【0047】
ステップ10において、給水加熱器を基礎ボルトから抜け出るまでジャッキアップする。
【0048】
ステップ11において、搬送路の曲線部においてはロータリーアクチュエータ22を操作して、プラント機器取替装置の搬送方向を転換する。
【0049】
ステップ12において、搬送路の直角に曲がる部分においてはロータリーアクチュエータ22を操作して、プラント機器取替装置の搬送方向を直角方向に転換する。
ステップ13において、搬送路の所定位置まで搬送してプラント機器取替装置を停止する。
【0050】
ステップ14において、給水加熱器を受け台26に固定する固定ワイヤを取り外して揚重機による吊り上げの準備をする。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、多くの手順と工程を要していたジャッキアツプ作業、仮設のH鋼敷設、および牽引ワイヤの張り替え作業が不要となり、走行レールを敷設するのみで搬送できる。したがって、搬送作業に要する費用と時間を大幅に少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるプラント機器取替方法を説明する図である。
【図2】プラント機器取替装置にプラント機器を装荷した状態を示す図である。
【図3】プラント機器取替装置を示す図である。
【図4】車輪ユニットの全体断面図である。
【図5】車輪ユニットの駆動部の断面図である。
【図6】車輪ユニットのジャッキアップシリンダの断面図である。
【図7】車輪ユニットの平面図である。
【図8】車輪ユニットの立面図である。
【図9】車輪ユニットの側面図である。
【図10】車輪ユニットの立面図である。
【図11】車輪ユニットの側面図である。
【図12】プラント機器取替装置の平面図である。
【図13】プラント機器取替装置の側面図である。
【図14】プラント機器取替装置の側面図である。
【図15】プラント機器取替装置の使用例を示す図である。
【図16】従来のコロ引き工法のよるプラント機器取替方法を説明する図である。
【図17】従来のコロ引き工法のよるプラント機器取替方法を説明する図である。
【図18】従来のコロ引き工法のよるプラント機器取替方法を説明する図である。
【図19】従来のコロ引き工法を説明する図である。
【図20】従来のコロ引き工法を説明する図である。
【符号の説明】
10 給水加熱器
11,12,13,14 車輪ユニット
15 コの字形フレーム
16 連結棒
17 制御台車
18a,18b 走行レール
20 軸受ボックス
21 固定フレーム
22 ロータリーアクチュエータ
23,24 油圧シリンダ
25 可動フレーム
26 受け台
27 油圧モータ
28,29 歯車
30 ウオーム
31 ウオームギア
32 車輪

Claims (2)

  1. 車輪を備えた軸受ボックスをフレームの中央部分に形成した垂直軸のまわりに旋回可能に保持する固定フレームと、該固定フレーム両側端に油圧シリンダを介して上下動可能に取り付けた可動フレームとを備えた車輪ユニットを、コの字形フレームに複数個連結して形成した走行ユニットを備え、
    前記油圧シリンダをジャッキダウンした状態で走行ユニットの前記可動フレームにプラント機器を取り付け、前記油圧シリンダをジャッキアップした状態で走行ユニットを走行させてプラント機器を搬送して、搬送した位置でプラント機器を取り替えるプラント機器取替方法において、
    前記固定フレームは、装置全体の高さを抑制するために、その中央部分を上方に湾曲させた段違い構造であり、該段違い構造の上方に湾曲した部分で囲まれた部分に前記車輪を備えた軸受ボックスを備え、前記段違い構造の湾曲した部分の両外側部分に前記可動フレームを上下に駆動する油圧シリンダを備え、
    前記車輪ユニットは前記車輪を回転駆動する油圧モータおよび軸受ボックスを旋回駆動するロータリーアクチュエータを備え、前記油圧モータおよびロータリアクチュエータに供給する油圧を切り換えて各車輪ユニットを操舵して前記プラント機器を搬送して、搬送した位置でプラント機器を取り替えることを特徴とするプラント機器取替方法。
  2. 請求項1記載のプラント機器取替方法において、
    各車輪ユニット配置したロータリアクチュエータを連動して制御することを特徴とするプラント機器取替方法。
JP05160299A 1999-02-26 1999-02-26 プラント機器取替方法 Expired - Lifetime JP4157639B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05160299A JP4157639B2 (ja) 1999-02-26 1999-02-26 プラント機器取替方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05160299A JP4157639B2 (ja) 1999-02-26 1999-02-26 プラント機器取替方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000247589A JP2000247589A (ja) 2000-09-12
JP4157639B2 true JP4157639B2 (ja) 2008-10-01

Family

ID=12891461

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05160299A Expired - Lifetime JP4157639B2 (ja) 1999-02-26 1999-02-26 プラント機器取替方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4157639B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113415759B (zh) * 2021-06-23 2022-01-18 徐州逸腾机电科技有限公司 一种固定电机维修用的固定基座

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000247589A (ja) 2000-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000319709A (ja) 高炉の短期改修・建設方法およびリング状ブロックの上架装置
CN111254974A (zh) 管廊施工中楼板运输安装工法
CN108396749B (zh) 一种基坑内钢支撑的安装系统以及安装方法
JP4157639B2 (ja) プラント機器取替方法
JP2001048012A (ja) トンネル工事における点検用の移動足場装置
JP2011026069A (ja) コンクリート製品の搬送敷設装置
JP4474445B2 (ja) 送出し工法
JP7299103B2 (ja) 高架構造物の施工システム及び施工方法
JP3153803B2 (ja) プレキャスト床版の搬送方法及び搬送装置
JP4507221B2 (ja) 免震装置の設置方法及びその設置用装置
JP4127940B2 (ja) 復水器内給水加熱器の搬出入方法及び復水器内給水加熱器の搬出入装置
JP2009209625A (ja) ケーブル搬送装置
JP4446567B2 (ja) 重量構造物の搬送方法
JPH06288189A (ja) ポータルカルバートの敷設方法
JP2005230892A (ja) 圧延機用ロール交換装置
KR102348001B1 (ko) 주행형 pc 거더 운반용 대차
CN216272706U (zh) 一种用于细长杆件卸车和倒运的装置
JP4888737B2 (ja) 軌道下搬送機構
JPH08333813A (ja) 垂直、水平運搬する建物ブロックによる建物の建築工法
KR200395984Y1 (ko) 원주형 철근구조물용 철근가공장치의 회전축 지지대
JP2749541B2 (ja) ボックスカルバートの敷設方法
CN114803973A (zh) 一种沟盖板安装装置和方法
JP2001089083A (ja) 竪型容器の中間胴部の補修方法
JP2001207204A (ja) 高炉の改修方法
JP2022103586A (ja) 型枠設置装置及びこれを用いた型枠設置方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050801

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20071207

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20071207

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080229

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080311

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080512

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080701

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080714

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120718

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130718

Year of fee payment: 5

EXPY Cancellation because of completion of term