JP2005230892A

JP2005230892A - 圧延機用ロール交換装置

Info

Publication number: JP2005230892A
Application number: JP2004045857A
Authority: JP
Inventors: Kazunori Harada; 一則原田; Takeshi Kitazato; 武北里
Original assignee: Nittetsu Plant Designing Corp; Nippon Steel Corp
Current assignee: Nippon Steel Corp; Nippon Steel Plant Designing Corp
Priority date: 2004-02-23
Filing date: 2004-02-23
Publication date: 2005-09-02

Abstract

【課題】本発明は、鋼片・鋼板等の圧延に使用する圧延機用ロールの交換作業の短縮化を図る圧延機用ロール交換装置を提供する。
【解決手段】圧延機のハウジング内に配設されている複数の圧延用ロールを、パスライン方向と直交する方向に、一体的にハウジング外に搬出し、その後、新たな圧延用ロールを一体的にハウジング内に搬入する圧延機用ロール交換装置において、圧延機のハウジングの機側で、パスラインと同じ方向に移動可能な走行台車を設け、該走行台車を１組のハウジングに対し、交換すべき一体的な新・旧のロール群を同時に載置可能としてなることを特徴とする圧延機用ロール交換装置。
【選択図】図１

Description

本発明は、鋼片・鋼板等の圧延に使用する圧延機用ロールの交換作業の短縮化を図る圧延機用ロール交換装置に関するものである。

従来、圧延機用ロールを交換する場合、ロールを機外に搬出してロールを交換した後、これらを再び機内に搬入するようにして行われる。この場合の搬出入作業は、ロールを、その搬出側端部を支承保持しつつその軸線方向に沿って牽引することにより、これらロールを搬出入させるためのロール牽引用台車に牽引用ワイヤーの一端を連結すると共に、このワイヤーを搬出側の前方にワイヤーの他端をクレーンで吊り上げることによって牽引用台車を牽引しロールを機外に搬出していた。一方、上記搬出状態からの搬入作業は、ロールの搬入側端部に牽引用ワイヤーの一端を連結すると共に、このワイヤーの他端をクレーンで吊り上げることによって牽引用台車を牽引しロールを機内に搬入していた。

上記のように牽引用ワイヤーの取り付けおよびクレーンによる吊り上げ作業が人力によって行われ、迅速なロール交換作業や安全性に問題があることから、これらを自動化し、その作業の省力化および安全性を図るために、例えば実公平５−４８８５号公報（特許文献１）が提案されている。この特許文献１によれば、ロール牽引用台車を設け、牽引力を軽負荷範囲（ロングストローク）と重負荷範囲（ショートストローク）の２種類に分担し、軽負荷範囲（ロングストローク）は空気シリンダーで駆動される牽引ケーブルにより牽引されるようにし、重負荷範囲（ショートストローク）は油圧シリンダージャッキにより牽引されるように、それぞれに必要な牽引力に応じてアクチュエーターを設置している圧延機のワークロール搬出入装置は開示されている。

上記に如く構成であるために、圧延機用のロールの交換は、次の手順で実施される。
（１）交換対象ロール（旧ロール）を圧延機から牽引台車にてオフライン（ハウジング外）へ搬出。
（２）牽引台車上にある旧ロールをクレーンにて、ロール置場まで搬送。
（３）新ロールのロール置場から牽引台車上へのクレーンによる搬入。
（４）牽引台車にて、新ロールの圧延機への搬入、の工程を連続的に行う圧延機のワークロール搬出入装置である。

実公平５−４８８５号公報

しかしながら、上述した特許文献１では、上記（１）〜（４）の作業が必ず連続作業で行わざるを得ないために、ロール交換時間が長くなり、しかも、圧延中に予め新ロールを機側に設置する等の交換時間短縮のための準備作業は全く行うことが出来ないという問題がある。この事前作業を仮にするには、上記装置を別途１台設置し、２台の装置を一体的にロール搬出・搬入方向に直交した方向（パスライン方向）に横行可能な構造とする必要がある。この場合には、機構が複雑となり、パスライン方向に横行する構造にするには、設備が大掛かりとなり、設備費が膨大となという問題がある。

上述したような問題を解消するために、発明者らは鋭意開発を進めた結果、圧延機用ロールのロール交換を設備費が安価で短時間で容易に可能なロール交換装置を提供する。
その発明の要旨とするところは、
（１）圧延機のハウジング内に配設されている複数の圧延用ロールを、パスライン方向と直交する方向に、一体的にハウジング外に搬出し、その後、新たな圧延用ロールを一体的にハウジング内に搬入する圧延機用ロール交換装置において、圧延機のハウジングの機側で、パスラインと同じ方向に移動可能な走行台車を設け、該走行台車を１組のハウジングに対し、交換すべき一体的な新・旧のロール群を同時に載置可能としてなることを特徴とする圧延機用ロール交換装置。

（２）走行台車の反・ハウジング側に、新・旧の圧延用ロール群の移動用駆動手段を設け、該駆動手段の先端部に、傾動自在な係合フックを設け、かつ、旧圧延用ロール群の引出し側の下ロールチョック部、または新圧延用ロール群の押込み側の下ロールチョック部に係合用固定フックを設けると共に、ロール引出し側ハウジングの機側および走行台車の端部位置に係合フック傾動補助装置を設けたことを特徴とする請求項１に記載の圧延機用ロール交換装置にある。

以上述べたように、本発明による走行台車は交換すべき一体的な新・旧の圧延用ロール群を同時に載置可能としたことから、圧延中に、次のハウジング内に組み込むべき新の圧延用ロール群を走行台車に載置する平行作業が実施でき、また、ロール群の旧ロール置場への搬送も圧延中に実施可能となった。さらに、新・旧ロールを載置している走行台車は、パスライン方向に移動可能であるため、圧延ロールの交換時、旧圧延用ロール群を走行台車上に搬出後、走行台車を移動することにより、新圧延用ロール群を圧延機に搬入することが可能であり、圧延用ロールの交換作業が遠隔操作可能で時間も大幅に減少できた。

さらに、係合フック傾動駆動は圧延機側の着脱位置と反圧延機側の２個所に、固定で係合フック傾動補助装置を設置したことで、従来、係合フックの傾動のためのアクチュエーターの移動ストロークが長いことで、流体供給用のホースや電気ケーブル及びその追従補機（巻取り装置、ケーベルベア）が別途必要となり、そのために設置スペースの制約が生ずると言う問題があったが、本発明により解消された。また、上記した圧延機側の着脱位置と反圧延機側の２個所に固定で係合フック傾動補助装置を設置し、かつ両ロール群移動手段を、新・旧ロール群兼用としたことにより設備費用が安価となり、また、保守も容易となる等の優れた効果を奏するものである。

以下、本発明について図面に従って詳細に説明する。
図１は、本発明に係る圧延機用ロール交換装置の全体概要図であり、図２は、図１の平面図である。この図１および図２に示すように、圧延機内のハウジング１０の機側で、パスラインと同じ方向に移動可能な走行台車１を設け、この走行台車１を１組のハウジング１０に対し、交換すべき一体的な新圧延用ロール２、および、旧圧延用ロール３を同時に載置可能とした。また、走行台車１のハウジング１０の反対側に、新圧延用ロール２、および旧圧延用ロール３の移動用駆動手段としてのロール押出し引きシリンダー４により走行台車１を牽引するように構成する。

上記、ロール押引きシリンダー４の先端部には、傾動自在な係合フック５を設け、かつ、旧圧延用ロール３の引出し側の下ロールチョック６、または、新圧延用ロール２の押込み側の下ロールチョック部に係合用固定フック７を設けると共に、ロール引出し側ハウジング１０の機側および走行台車１の端部位置に係合フック５の傾動補助装置であるフック傾動用カム８およびカム昇降用シリンダー９を設ける。

図３は、本発明に係る圧延機用ロール交換装置の係合手段を示す図であり、図４は、図３のＡ−Ａ断面図であり、図５は、図３の平面図である。この図３、４および図５に示すように、圧延機用ロール交換装置の係合手段として、係合フック５は係合本体１１にフック支持ピン１２によって支持され、かつカム用倣い車輪１３および押し側接触ライナー１４が配設される。

一方、係合本体１１は傾動フック部支持車輪１５がレール１６上に設けられ、ロール押引きシリンダー４によって移動可能に載置されている。また、フック傾動用カム８は、カム昇降用シリンダー９により上下動するように構成されている。このように、フック傾動用カム８とカム昇降用シリンダー９は、傾動駆動には圧延機側の着脱位置と反圧延機側の２個所に設置し、両ロールの移動手段は、新・旧ロールを兼用による１式としたことから、設備費用が安価となり、また保守も容易となる。

上記のように、本発明による走行台車は交換すべき一体的な新・旧の圧延用ロール群を同時に載置可能としたことから、圧延中に、次のハウジング内に組み込むべき新の圧延用ロール群を走行台車に載置する平行作業が実施でき、また、圧延用ロール群の旧ロール置場への搬送も圧延中に実施可能となった。さらに、新・旧ロールを載置している走行台車は、パスライン方向に移動可能であるため、圧延ロールの交換時、旧圧延用ロール群を走行台車上に搬出後、走行台車を移動することにより新圧延用ロール群を圧延機に搬入することが可能であり、圧延用ロールの交換作業が遠隔操作可能で時間も大幅に減少できた。

図６は、本発明に係るフック係合動作を示す工程図である。この図は、図１のＡ部に該当し、圧延機内より旧圧延用ロールを引き出した時、すなわち、フック係合の後、図１においてロールを押引きシリンダーをもって、図中右方向に引き、走行台車上へ旧圧延用ロールを載置した状態を示す場合、および図１のＢ部に示す圧延機内へ、新圧延用ロールを搬入する時、すなわち、フック係合の後、ロールを押引きシリンダーをもって、図中左方向に押し圧延機内へ新圧延用ロールを搬入する状態を示す場合の工程図である。

図６（ａ）はフック傾動用カム８がカム昇降用シリンダーによって上昇方向にある状態を示す図であって、フック傾動用カム８の傾斜部１７が係合フック５のカム用倣い車輪１３と接触し、係合フック５がフック支持ピン１２を起点として上方に回転する状態を示している。図６（ｂ）は、さらにフック傾動用カム８が上昇し、最終的に図６（ｃ）に示すように、係合フック５のカム用倣い車輪１３がフック傾動用カム８の上面に達して最上段の位置となり、その段階において、ロール押引きシリンダー４によって係合本体１１が前進した時点で、フック傾動用カム８がカム昇降用シリンダー９により降下し、係合フック５が下方に回転して係合用固定フック７と結合して連結される。

このようにして、係合フック傾動駆動には圧延機側の着脱位置と反圧延機側の２個所に、固定で係合フック傾動補助装置を設置したので、設置スペースの制約が解消され、また、ロール群移動手段が、新・旧ロール群兼用とすることで設備費用が安価となり、また、保守も容易となった。

本発明に係る圧延機用ロール交換装置の全体概要図である。図１の平面図であ本発明に係る圧延機用ロール交換装置の係合手段を示す図である。図３のＡ−Ａ断面図である。図３の平面図である。本発明に係るフック係合動作を示す工程図である。

符号の説明

１走行台車
２新圧延用ロール
３旧圧延用ロール
４ロール押引きシリンダー
５係合フック
６下ロールチョック
７係合用固定フック
８フック傾動用カム
９カム昇降用シリンダー
１０ハウジング
１１係合本体
１２フック支持ピン
１３カム用倣い車輪
１４接触ライナー
１５傾動フック部支持車輪
１６レール
１７傾斜部

特許出願人新日本製鐵株式会社他１名
代理人弁理士椎名彊他１

Claims

圧延機のハウジング内に配設されている複数の圧延用ロールを、パスライン方向と直交する方向に、一体的にハウジング外に搬出し、その後、新たな圧延用ロールを一体的にハウジング内に搬入する圧延機用ロール交換装置において、圧延機のハウジングの機側で、パスラインと同じ方向に移動可能な走行台車を設け、該走行台車を１組のハウジングに対し、交換すべき一体的な新・旧のロール群を同時に載置可能としてなることを特徴とする圧延機用ロール交換装置。
走行台車の反・ハウジング側に、新・旧圧延用ロール群の移動用駆動手段を設け、該駆動手段の先端部に、傾動自在な係合フックを設け、かつ、旧圧延用ロール群の引出し側の下ロールチョック部、または新圧延用ロール群の押込み側の下ロールチョック部に係合用固定フックを設けると共に、ロール引出し側ハウジングの機側および走行台車の端部位置に係合フック傾動補助装置を設けたことを特徴とする請求項１に記載の圧延機用ロール交換装置。