JP2000242002A - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
- Publication number
- JP2000242002A JP2000242002A JP4424599A JP4424599A JP2000242002A JP 2000242002 A JP2000242002 A JP 2000242002A JP 4424599 A JP4424599 A JP 4424599A JP 4424599 A JP4424599 A JP 4424599A JP 2000242002 A JP2000242002 A JP 2000242002A
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- JP
- Japan
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- particles
- ultrafine
- electric charge
- charge
- charge generating
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- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 有機電子写真感光体の長所と無機感光体の長
所とを併せ持つ電子写真感光体を得る。 【解決手段】 光を吸収して電荷を生成する電荷発生層
と、その生成した電荷を輸送する電荷輸送層を有する電
子写真感光体において、電荷発生層に半導体超微粒子を
含有することを特徴とした電子写真感光体。
所とを併せ持つ電子写真感光体を得る。 【解決手段】 光を吸収して電荷を生成する電荷発生層
と、その生成した電荷を輸送する電荷輸送層を有する電
子写真感光体において、電荷発生層に半導体超微粒子を
含有することを特徴とした電子写真感光体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体超微粒子を
分散した層を有する光電変換デバイス、特に電子写真感
光体に関するものであり、従来の材料では達成できなか
った特性の調整が可能であり、また、感光液の塗布によ
り簡便に作製できる特徴を有する。
分散した層を有する光電変換デバイス、特に電子写真感
光体に関するものであり、従来の材料では達成できなか
った特性の調整が可能であり、また、感光液の塗布によ
り簡便に作製できる特徴を有する。
【0002】
【従来の技術】電子写真用感光体としては、従来はセレ
ン、硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無機材料のみ、もし
くは無機材料の粒子をバインダーで固めただけの光導電
性物質を用いた感光体が使用されていた。最近は製造
や、取扱いが容易であること、ドラム、シート、ベルト
など各種の形状の感光体が簡単に得られることなどの利
点を有する有機系の光導電性化合物(OPC)を用い
た、いわゆるOPC感光体が複写機やプリンター用に採
用されるようになり、しかもその割合は年々増加してい
る。
ン、硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無機材料のみ、もし
くは無機材料の粒子をバインダーで固めただけの光導電
性物質を用いた感光体が使用されていた。最近は製造
や、取扱いが容易であること、ドラム、シート、ベルト
など各種の形状の感光体が簡単に得られることなどの利
点を有する有機系の光導電性化合物(OPC)を用い
た、いわゆるOPC感光体が複写機やプリンター用に採
用されるようになり、しかもその割合は年々増加してい
る。
【0003】現在主に実用化されているOPC感光体
は、電荷キャリアの発生と輸送の機能を分離して別々の
化合物に分担させた、機能分離型と呼ばれる感光体であ
る。機能分離型感光体は、電荷キャリアの発生効率が高
い化合物と輸送効率の高い化合物を組合せることが可能
であり、さらに、耐久性にすぐれた材料の選択の幅も広
く、高感度でかつ耐久性にすぐれた感光体を得ることが
可能なタイプである。
は、電荷キャリアの発生と輸送の機能を分離して別々の
化合物に分担させた、機能分離型と呼ばれる感光体であ
る。機能分離型感光体は、電荷キャリアの発生効率が高
い化合物と輸送効率の高い化合物を組合せることが可能
であり、さらに、耐久性にすぐれた材料の選択の幅も広
く、高感度でかつ耐久性にすぐれた感光体を得ることが
可能なタイプである。
【0004】機能分離型感光体の形態としては、電荷発
生材料と電荷輸送材料が別々の層(電荷発生層と電荷輸
送層)に分離し、積層された積層型が広く用いられてい
る。これは、電荷発生層中の電荷発生材料が光を吸収し
て電荷を発生し、発生した電荷が電荷輸送層に注入さ
れ、電荷輸送材料の分子間を電荷が移動するプロセスが
感光体中で行なわれている。従って、感光体の感度は、
電荷の発生効率、注入効率、輸送効率により左右され、
発生効率の高い電荷発生材料と輸送効率の高い電荷輸送
材料、および注入効率の高い電荷発生材料と輸送材料の
組合せが選択されている。
生材料と電荷輸送材料が別々の層(電荷発生層と電荷輸
送層)に分離し、積層された積層型が広く用いられてい
る。これは、電荷発生層中の電荷発生材料が光を吸収し
て電荷を発生し、発生した電荷が電荷輸送層に注入さ
れ、電荷輸送材料の分子間を電荷が移動するプロセスが
感光体中で行なわれている。従って、感光体の感度は、
電荷の発生効率、注入効率、輸送効率により左右され、
発生効率の高い電荷発生材料と輸送効率の高い電荷輸送
材料、および注入効率の高い電荷発生材料と輸送材料の
組合せが選択されている。
【0005】このようなOPCの特長を有しながら、一
方で無機材料の特長を組み合わせることにより、より高
性能な感光体を得ることが出来ると考えられる。そのた
めには、塗布で作製できる無機材料を得ることができれ
ば、大きな利点となる。通常、無機材料は有機材料に比
較して比重が大きく、沈降が起こりやすく安定な分散液
を得るのが難しい。このような沈降性は、粒子の径を小
さくすることにより緩和することが出来るが、通常は表
面エネルギーが増大するため、むやみに小さくすること
は難しいのが現状である。
方で無機材料の特長を組み合わせることにより、より高
性能な感光体を得ることが出来ると考えられる。そのた
めには、塗布で作製できる無機材料を得ることができれ
ば、大きな利点となる。通常、無機材料は有機材料に比
較して比重が大きく、沈降が起こりやすく安定な分散液
を得るのが難しい。このような沈降性は、粒子の径を小
さくすることにより緩和することが出来るが、通常は表
面エネルギーが増大するため、むやみに小さくすること
は難しいのが現状である。
【0006】これまで、有機感光体で用いられる電荷発
生材料は、無機材料ではSe粒子を分散したものが一部
あるだけで、大部分は有機顔料が用いられてきた。それ
らは、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、
等が挙げられるが、いずれも良好な電子写真感度や目的
にあった分光感度特性を得るためには、異なる分子構造
の化合物を準備する必要があった。特に、吸収スペクト
ルが目的の波長に合った化合物を得るためには、分子構
造のみならず、固体、結晶構造の細かな最適化が必要で
あり、その最適化のために何をどう変化させたらよいか
は明らかでなく、多くの化合物のスクリーニングが必要
であった。また、複雑な構造の有機化合物であるため、
分子構造の変化を伴う劣化を受けやすく、安定性に問題
のあるものも多い。
生材料は、無機材料ではSe粒子を分散したものが一部
あるだけで、大部分は有機顔料が用いられてきた。それ
らは、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、
等が挙げられるが、いずれも良好な電子写真感度や目的
にあった分光感度特性を得るためには、異なる分子構造
の化合物を準備する必要があった。特に、吸収スペクト
ルが目的の波長に合った化合物を得るためには、分子構
造のみならず、固体、結晶構造の細かな最適化が必要で
あり、その最適化のために何をどう変化させたらよいか
は明らかでなく、多くの化合物のスクリーニングが必要
であった。また、複雑な構造の有機化合物であるため、
分子構造の変化を伴う劣化を受けやすく、安定性に問題
のあるものも多い。
【0007】半導体超微粒子をポリビニールカルバゾー
ルと混合した単層系の感光体は試みられている(Y.Wang
and N. Herron, Chem. Phys. Lett. 200, 71(1992)
)。しかしながら、積層系の感光体についてはこれま
で試みられたことはなかった。積層系の感光体は、表面
が厚い電荷輸送層であるため、電荷生成部位が感光体と
接触するブレードや現像材との接触や感光体周りの雰囲
気中にあるオゾン等のガスの作用等の外部からのストレ
スから保護されており、安定性に優れている。しかしな
がら、電荷発生材料が電極に接触するため、帯電性が悪
くなる事がしばしば見られる。また、電荷発生材料を高
濃度で含む液を塗布する必要があり、その液が凝集して
塗布性が悪化することが問題になることがある。
ルと混合した単層系の感光体は試みられている(Y.Wang
and N. Herron, Chem. Phys. Lett. 200, 71(1992)
)。しかしながら、積層系の感光体についてはこれま
で試みられたことはなかった。積層系の感光体は、表面
が厚い電荷輸送層であるため、電荷生成部位が感光体と
接触するブレードや現像材との接触や感光体周りの雰囲
気中にあるオゾン等のガスの作用等の外部からのストレ
スから保護されており、安定性に優れている。しかしな
がら、電荷発生材料が電極に接触するため、帯電性が悪
くなる事がしばしば見られる。また、電荷発生材料を高
濃度で含む液を塗布する必要があり、その液が凝集して
塗布性が悪化することが問題になることがある。
【0008】半導体超微粒子の有機物に対する長所は、
材料設計に柔軟性のあることが挙げられる。半導体の超
微粒子は、コロイド化学的な手法、例えば逆ミセル法
(Lianos,P.et al.,Chem.Phis.Lett.,125,299(1986) )
やホットソープ法(Peng,X.etal.,J.Am.Chem.Soc.,119,
7019(1997) )による合成が提案されており、簡便に粒
子のサイズの制御された単分散の物が得られるようにな
ってきた。これらの手法で得られる超微粒子は、表面を
界面活性剤で覆われており、溶媒中で非常に安定に分散
させることができる。
材料設計に柔軟性のあることが挙げられる。半導体の超
微粒子は、コロイド化学的な手法、例えば逆ミセル法
(Lianos,P.et al.,Chem.Phis.Lett.,125,299(1986) )
やホットソープ法(Peng,X.etal.,J.Am.Chem.Soc.,119,
7019(1997) )による合成が提案されており、簡便に粒
子のサイズの制御された単分散の物が得られるようにな
ってきた。これらの手法で得られる超微粒子は、表面を
界面活性剤で覆われており、溶媒中で非常に安定に分散
させることができる。
【0009】半導体の超微粒子は、光励起によって生じ
るエキシトンの大きさと粒径が近い範囲で吸収される光
の波長が大きく変化することが分かっている。この効果
を利用すれば、半導体超微粒子を作製するプロセスで粒
径を制御して、感度を有する光の波長領域を自由に変化
させることができる。
るエキシトンの大きさと粒径が近い範囲で吸収される光
の波長が大きく変化することが分かっている。この効果
を利用すれば、半導体超微粒子を作製するプロセスで粒
径を制御して、感度を有する光の波長領域を自由に変化
させることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、生産性に優
れ、かつ、製造法の変更のみで様々な感光体特性に対応
できる電子写真感光体を提供するものである。
れ、かつ、製造法の変更のみで様々な感光体特性に対応
できる電子写真感光体を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、積層型の
電子写真感光体の電荷発生層に半導体超微粒子を用いる
ことにより、積層型の電子写真感光体を作製でき、か
つ、良好な電子写真特性を示すことを見出し、本発明に
至った。すなわち、本発明の要旨は、光を吸収して電荷
を生成する電荷発生層と、その生成した電荷を輸送する
電荷輸送層を有する電子写真感光体において、電荷発生
層に半導体超微粒子を含有することを特徴とした電子写
真感光体に存する。
電子写真感光体の電荷発生層に半導体超微粒子を用いる
ことにより、積層型の電子写真感光体を作製でき、か
つ、良好な電子写真特性を示すことを見出し、本発明に
至った。すなわち、本発明の要旨は、光を吸収して電荷
を生成する電荷発生層と、その生成した電荷を輸送する
電荷輸送層を有する電子写真感光体において、電荷発生
層に半導体超微粒子を含有することを特徴とした電子写
真感光体に存する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明における半導体超微粒子と
は、半導体性を示す無機固体の粒径が0.5〜100n
m、好ましくは0.5〜50nmの微粒子である。半導
体の種類としては、CdS、CdSe等のII−VI族、Cu
Cl等のI−VII 族、In−As等のIII −V 族化合物半導
体、SiやGe等のIV族半導体、TiO2、SiO2等の金属酸化物
等が挙げられる。なお、本発明の目的を損なわない範囲
で、これらナノ粒子の表面を化学的あるいは物理的に修
飾しても良く、また界面活性剤や分散安定剤や酸化防止
剤等の添加剤を加えても良い。
は、半導体性を示す無機固体の粒径が0.5〜100n
m、好ましくは0.5〜50nmの微粒子である。半導
体の種類としては、CdS、CdSe等のII−VI族、Cu
Cl等のI−VII 族、In−As等のIII −V 族化合物半導
体、SiやGe等のIV族半導体、TiO2、SiO2等の金属酸化物
等が挙げられる。なお、本発明の目的を損なわない範囲
で、これらナノ粒子の表面を化学的あるいは物理的に修
飾しても良く、また界面活性剤や分散安定剤や酸化防止
剤等の添加剤を加えても良い。
【0013】このような半導体超微粒子は粒子はコロイ
ド化学的な手法、例えば逆ミセル法(Lianos,P.et al.,
Chem.Phis.Lett.,125,299(1986) )やホットソープ法
(Peng,X.et al.,J.Am.Chem.Soc.,119,7019(1997) )に
よって合成される。これらの手法では、化合物半導体の
構成原子を含む塩化合物を加熱条件下界面活性剤中で反
応させて半導体超微粒子を作製する。この際に、反応の
濃度、温度、時間等の反応条件を調節することにより、
超微粒子の径を変化させることができる。これを利用し
て、所望の粒径すなわち吸収を示す超微粒子を得ること
ができる。
ド化学的な手法、例えば逆ミセル法(Lianos,P.et al.,
Chem.Phis.Lett.,125,299(1986) )やホットソープ法
(Peng,X.et al.,J.Am.Chem.Soc.,119,7019(1997) )に
よって合成される。これらの手法では、化合物半導体の
構成原子を含む塩化合物を加熱条件下界面活性剤中で反
応させて半導体超微粒子を作製する。この際に、反応の
濃度、温度、時間等の反応条件を調節することにより、
超微粒子の径を変化させることができる。これを利用し
て、所望の粒径すなわち吸収を示す超微粒子を得ること
ができる。
【0014】電子写真感光体としては、導電性支持体上
に電荷発生層と電荷輸送層を積層して作製することがで
きる。電荷発生層には、半導体超微粒子を単独で用いて
も良いし、これをバインダー樹脂と混合したものを用い
ても良い。バインダー樹脂を用いると接着性の面で優れ
たものにすることができる反面、電気的には不活性な物
質であるため、多く用いすぎると電気特性の低下を引き
起こすことがある。この場合バインダー樹脂としてはポ
リ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、メタクリレー
ト樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルホルマール等のポリビ
ニルアセタール樹脂、フェノキシ樹脂、セルロースエス
テル、セルロースエーテル、ウレタン樹脂、エポキシ樹
脂など各種バインダー樹脂が使用できる。電荷発生物質
とバインダー樹脂との組成比は、通常重量比で100対
10〜5対100の範囲が好ましい。電荷発生層の厚み
としては、0.05〜10μm、好ましくは、0.1 〜2 μmが
用いられる。通常は、電荷発生層を下にして電荷輸送層
はその上に積層するのが一般的であるが、電荷輸送層を
下にして電荷発生層を上にする構成も可能である。
に電荷発生層と電荷輸送層を積層して作製することがで
きる。電荷発生層には、半導体超微粒子を単独で用いて
も良いし、これをバインダー樹脂と混合したものを用い
ても良い。バインダー樹脂を用いると接着性の面で優れ
たものにすることができる反面、電気的には不活性な物
質であるため、多く用いすぎると電気特性の低下を引き
起こすことがある。この場合バインダー樹脂としてはポ
リ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、メタクリレー
ト樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポ
リビニルブチラール、ポリビニルホルマール等のポリビ
ニルアセタール樹脂、フェノキシ樹脂、セルロースエス
テル、セルロースエーテル、ウレタン樹脂、エポキシ樹
脂など各種バインダー樹脂が使用できる。電荷発生物質
とバインダー樹脂との組成比は、通常重量比で100対
10〜5対100の範囲が好ましい。電荷発生層の厚み
としては、0.05〜10μm、好ましくは、0.1 〜2 μmが
用いられる。通常は、電荷発生層を下にして電荷輸送層
はその上に積層するのが一般的であるが、電荷輸送層を
下にして電荷発生層を上にする構成も可能である。
【0015】導電性支持体としては周知の電子写真感光
体に採用されているものがいずれも使用できる。具体的
には例えばアルミニウム、銅等の金属ドラム、シートあ
るいはこれらの金属箔のラミネート物、蒸着物が挙げら
れる。更に、金属粉末、カーボンブラック、ヨウ化銅、
導電性高分子、高分子電解質等の導電性物質を適当なバ
インダーとともに塗布して導電処理したプラスチックフ
ィルム、プラスチックドラム、紙等が挙げられる。ま
た、金属粉末、カーボンブラック、炭素繊維等の導電性
物質を合有し、導電性となったプラスチックのシートや
ドラムあるいは、酸化スズ、酸化インジウム等の導電性
金属酸化物層を表面に有するプラスチックフィルムなど
が挙げられる。
体に採用されているものがいずれも使用できる。具体的
には例えばアルミニウム、銅等の金属ドラム、シートあ
るいはこれらの金属箔のラミネート物、蒸着物が挙げら
れる。更に、金属粉末、カーボンブラック、ヨウ化銅、
導電性高分子、高分子電解質等の導電性物質を適当なバ
インダーとともに塗布して導電処理したプラスチックフ
ィルム、プラスチックドラム、紙等が挙げられる。ま
た、金属粉末、カーボンブラック、炭素繊維等の導電性
物質を合有し、導電性となったプラスチックのシートや
ドラムあるいは、酸化スズ、酸化インジウム等の導電性
金属酸化物層を表面に有するプラスチックフィルムなど
が挙げられる。
【0016】導電性支持体と電荷発生層の間には通常使
用されるような公知のバリアー層が設けられていてもよ
い。バリアー層としては、例えばアルミニウム陽極酸化
被膜、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等の無機
層、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリビニルピロ
リドン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチン、デ
ンプン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド、等の
有機層、酸化アルミや酸化チタンの微粒子が分散された
有機層等が使用される。
用されるような公知のバリアー層が設けられていてもよ
い。バリアー層としては、例えばアルミニウム陽極酸化
被膜、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等の無機
層、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリビニルピロ
リドン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチン、デ
ンプン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド、等の
有機層、酸化アルミや酸化チタンの微粒子が分散された
有機層等が使用される。
【0017】本発明の電荷輸送層と組合せて用いる電荷
輸送材料は一般に電子の輸送材料とホールの輸送材料の
二種に分類されるが、本発明の感光体には両者とも使用
することができ、またその混合物をも使用できる。電子
の輸送材料としてはニトロ基、シアノ基、エステル基等
の電子及引性基を有する電子吸引性化合物、例えば2,
4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テ
トラニトロフルオレノン等のニトロ化フルオレノンある
いはテトラシアノキノジメタンが挙げられる。また、ホ
ールの輪送材料としては電子供与性の有機光導電性化合
物、例えばカルバゾール、インドール、イミダゾール、
オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、ピラゾ
ール、ピラゾリン、チアジアゾール、ベンゾオキサゾー
ル、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール等の複素環化
合物、ジフェニルメタンなどのジアリールアルカン誘導
体、トリフェニルメタンなどのトリアリールアルカン誘
導体、トリフェニルアミンなどのトリアリールアミン誘
導体、フェニレンジアミン誘導体、N−フェニルカルバ
ゾール誘導体、スチルベンなどのジアリールエチレン誘
導体、ヒドラゾン化合物などが挙げられ、特に、ジアル
キルアミノ基、ジフェニルアミノ基の様な置換アミノ
基、あるいはアルコキシ基、アルキル基の様な電子供与
性基、あるいはこれらの電子供与性基が置換した電子供
与性の大きな化合物が挙げられる。又、ポリピニルカル
バゾール、ポリグリシジルカルバゾール、ポリピニルピ
レン、ポリピニルフェニルアントラセン、ポリピニルア
クリジン、ピレンーホルムアルデヒド樹脂等、上記した
化合物からなる基を主鎖もしくは側鎖に有する重合体も
挙げられる。
輸送材料は一般に電子の輸送材料とホールの輸送材料の
二種に分類されるが、本発明の感光体には両者とも使用
することができ、またその混合物をも使用できる。電子
の輸送材料としてはニトロ基、シアノ基、エステル基等
の電子及引性基を有する電子吸引性化合物、例えば2,
4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テ
トラニトロフルオレノン等のニトロ化フルオレノンある
いはテトラシアノキノジメタンが挙げられる。また、ホ
ールの輪送材料としては電子供与性の有機光導電性化合
物、例えばカルバゾール、インドール、イミダゾール、
オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、ピラゾ
ール、ピラゾリン、チアジアゾール、ベンゾオキサゾー
ル、ベンゾチアゾール、ナフトチアゾール等の複素環化
合物、ジフェニルメタンなどのジアリールアルカン誘導
体、トリフェニルメタンなどのトリアリールアルカン誘
導体、トリフェニルアミンなどのトリアリールアミン誘
導体、フェニレンジアミン誘導体、N−フェニルカルバ
ゾール誘導体、スチルベンなどのジアリールエチレン誘
導体、ヒドラゾン化合物などが挙げられ、特に、ジアル
キルアミノ基、ジフェニルアミノ基の様な置換アミノ
基、あるいはアルコキシ基、アルキル基の様な電子供与
性基、あるいはこれらの電子供与性基が置換した電子供
与性の大きな化合物が挙げられる。又、ポリピニルカル
バゾール、ポリグリシジルカルバゾール、ポリピニルピ
レン、ポリピニルフェニルアントラセン、ポリピニルア
クリジン、ピレンーホルムアルデヒド樹脂等、上記した
化合物からなる基を主鎖もしくは側鎖に有する重合体も
挙げられる。
【0018】電荷輸送材料は、2種以上混合して用いて
もよい。電荷輸送材料が成膜性のある高分子化合物の場
合は特にバインダー樹脂を用いなくてもよいが、可とう
性改良等のために混合してもよい。電荷輸送材料が低分
子化合物の場合は、フィルム形成のためにバインダー樹
脂を用いる。バインダー樹脂としては前記のものが用い
られ、その使用量は通常電荷輸送材料100 重量部に対し
50〜3000重量部好ましくは70〜1000重量部の範囲であ
る。
もよい。電荷輸送材料が成膜性のある高分子化合物の場
合は特にバインダー樹脂を用いなくてもよいが、可とう
性改良等のために混合してもよい。電荷輸送材料が低分
子化合物の場合は、フィルム形成のためにバインダー樹
脂を用いる。バインダー樹脂としては前記のものが用い
られ、その使用量は通常電荷輸送材料100 重量部に対し
50〜3000重量部好ましくは70〜1000重量部の範囲であ
る。
【0019】このような電荷輸送材料のバインダー樹脂
としては、スチレン、酢酸ビニル、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、ビニルアルコール、エチル
ビニルエーテル等のビニル化合物の重合体および共重合
体、フェノキシ樹脂、ポリスルホン、ポリビニルアセタ
ール、ポリカーボネート、ポリェステル、ポリアミド、
ポリウレタン、セルロース、エステル、セルロースエー
テル、エポキシ樹脂、けい素樹脂等が挙げられる。
としては、スチレン、酢酸ビニル、アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル、ビニルアルコール、エチル
ビニルエーテル等のビニル化合物の重合体および共重合
体、フェノキシ樹脂、ポリスルホン、ポリビニルアセタ
ール、ポリカーボネート、ポリェステル、ポリアミド、
ポリウレタン、セルロース、エステル、セルロースエー
テル、エポキシ樹脂、けい素樹脂等が挙げられる。
【0020】塗布液調整用の溶媒としては、テトラヒド
ロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類;メチル
エチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素;N,N−ジメチルホ
ルムアミド、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、
ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒;酢酸
エチル、蟻酸メチル、メチルセロソルブアセテート等の
エステル類;ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素化
炭化水素などのヒドラゾン系化合物を溶解させる溶剤が
挙げられる。勿論これらの中からバインダーを溶解する
ものを選択する必要がある。
ロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類;メチル
エチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素;N,N−ジメチルホ
ルムアミド、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、
ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒;酢酸
エチル、蟻酸メチル、メチルセロソルブアセテート等の
エステル類;ジクロロエタン、クロロホルム等の塩素化
炭化水素などのヒドラゾン系化合物を溶解させる溶剤が
挙げられる。勿論これらの中からバインダーを溶解する
ものを選択する必要がある。
【0021】電荷輸送層には、この他にも性能改良や塗
膜の機械的強度、耐久性の向上のために種々の添加剤を
用いることができる。この様な添加剤としては、電子吸
引性化合物や色素類、紫外線吸引剤や酸化防止剤等の安
定剤、塗布性改良剤、可塑剤、架橋剤等が挙げられる。
膜の機械的強度、耐久性の向上のために種々の添加剤を
用いることができる。この様な添加剤としては、電子吸
引性化合物や色素類、紫外線吸引剤や酸化防止剤等の安
定剤、塗布性改良剤、可塑剤、架橋剤等が挙げられる。
【0022】電子吸引性化合物としては例えばクロラニ
ル、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、2−メ
チルアントラキノン、1−ニトロアントラキノン、1−
クロロ−5−ニトロアントラキノン、2−クロロアント
ラキノン、フェナントレンキノンの様なキノン類、4−
ニトロベンズアルデヒドなどのアルデヒド類、9−べン
ゾイルアントラセン、インダンジオン、3,5−ジニトロ
ベンゾフェノン、3、3’,5,5’−テトラニトロベ
ンゾフェノン等のケトン類、無水フタル酸、4−クロロ
ナフタル酸無水物等の酸無水物、テトラシアノェチル
ン、テレフタラルマロノニトリル、4−ニトロベンザル
マロノニトリル、4−ベンゾイルオキシベンザルマロノ
ニトリル、4−(p−ニトロベンゾイルオキシ)ベンザ
ルマロノニトリル等のシアノ化合物;3−ベンザルフタ
リド、3−(α−シアノ−p−ニトロベンザル)フタリ
ド、3−(α−シアノ−p−ニトロベンザル)−4,
5,6,7−テトラクロロフタリド等のフタリド類等が
挙げられる。
ル、2,3−ジクロロ−1,4−ナフトキノン、2−メ
チルアントラキノン、1−ニトロアントラキノン、1−
クロロ−5−ニトロアントラキノン、2−クロロアント
ラキノン、フェナントレンキノンの様なキノン類、4−
ニトロベンズアルデヒドなどのアルデヒド類、9−べン
ゾイルアントラセン、インダンジオン、3,5−ジニトロ
ベンゾフェノン、3、3’,5,5’−テトラニトロベ
ンゾフェノン等のケトン類、無水フタル酸、4−クロロ
ナフタル酸無水物等の酸無水物、テトラシアノェチル
ン、テレフタラルマロノニトリル、4−ニトロベンザル
マロノニトリル、4−ベンゾイルオキシベンザルマロノ
ニトリル、4−(p−ニトロベンゾイルオキシ)ベンザ
ルマロノニトリル等のシアノ化合物;3−ベンザルフタ
リド、3−(α−シアノ−p−ニトロベンザル)フタリ
ド、3−(α−シアノ−p−ニトロベンザル)−4,
5,6,7−テトラクロロフタリド等のフタリド類等が
挙げられる。
【0023】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明がこの実施例に限定される事はな
い。
に説明するが、本発明がこの実施例に限定される事はな
い。
【0024】製造例1 CdSe超微粒子の合成法 ・高濃度ストック溶液の作製 室温下、窒素雰囲気に保たれたグローブボックス中に
て、Aldrich 社製のセレン粉末(純度99.999%)0.8gを20
mlバイヤル瓶にとり、これにStrem Chemicals 社製のト
リ−n-ブチルホスフィン(純度99% )8.0gを加え、数分
間ふり混ぜ均一な透明溶液を得た。これに、真空移送法
で前もって精製後、グローブボックス中の冷凍庫内に保
存されていたStrem Chemicals 社製のジメチルカドミウ
ム(純度99+%)2.16g を添加し、数分間ふり混ぜたとこ
ろ、均一な透明溶液を得た。
て、Aldrich 社製のセレン粉末(純度99.999%)0.8gを20
mlバイヤル瓶にとり、これにStrem Chemicals 社製のト
リ−n-ブチルホスフィン(純度99% )8.0gを加え、数分
間ふり混ぜ均一な透明溶液を得た。これに、真空移送法
で前もって精製後、グローブボックス中の冷凍庫内に保
存されていたStrem Chemicals 社製のジメチルカドミウ
ム(純度99+%)2.16g を添加し、数分間ふり混ぜたとこ
ろ、均一な透明溶液を得た。
【0025】・希釈ストック溶液の作製 室温下、窒素雰囲気に保たれたグローブボックス中に
て、上記高濃度ストック溶液1.0gを20mlバイヤル瓶にと
り、これにStrem Chemicals 社製のトリ−n−ブチルホ
スフィン(純度99% )4.0gを加え数分間ふり混ぜたとこ
ろ、均一な透明溶液を得た。このバイヤル瓶にセプタム
キャップで栓をし、グローブボックス内に保存した。
て、上記高濃度ストック溶液1.0gを20mlバイヤル瓶にと
り、これにStrem Chemicals 社製のトリ−n−ブチルホ
スフィン(純度99% )4.0gを加え数分間ふり混ぜたとこ
ろ、均一な透明溶液を得た。このバイヤル瓶にセプタム
キャップで栓をし、グローブボックス内に保存した。
【0026】・CdSe超微粒子の合成 25mlの三口丸底フラスコに、Aldrich 社製トリオクチル
ホスフィンオキサイド(純度90% )3gおよびマグネチッ
ク攪拌子を入れ、Arガスを30分間流通させ、フラスコ内
部をAr雰囲気に置換した。攪拌開始後、マントルヒータ
ーで内部温度340 ℃まで昇温した。グローブボックスか
ら上記希釈ストック溶液を取り出し、Ar雰囲気下、5ml
シリンジで1.8ml 分取し、上記フラスコ内部に0.1 秒程
度で注入した。フラスコ内部の液は濃い紫色になり、反
応が開始したことが確認された。内部温度を270 〜300
℃に保ち、注入から25分後、室温まで冷却し反応を停止
した。
ホスフィンオキサイド(純度90% )3gおよびマグネチッ
ク攪拌子を入れ、Arガスを30分間流通させ、フラスコ内
部をAr雰囲気に置換した。攪拌開始後、マントルヒータ
ーで内部温度340 ℃まで昇温した。グローブボックスか
ら上記希釈ストック溶液を取り出し、Ar雰囲気下、5ml
シリンジで1.8ml 分取し、上記フラスコ内部に0.1 秒程
度で注入した。フラスコ内部の液は濃い紫色になり、反
応が開始したことが確認された。内部温度を270 〜300
℃に保ち、注入から25分後、室温まで冷却し反応を停止
した。
【0027】・CdSe超微粒子の分離 上記フラスコにAldrich 社製メタノール(純度99.8% )
10mlを添加し、5分間攪拌したところ濁った濃い紫色の
サスペンジョンが得られた。このサスペンジョンの一部
または全部を5ml のバイヤル瓶数本に移送し、3000rpm
で15min 遠心分離した。遠心分離後、上澄み液は廃棄
し、残った沈殿物に窒素ガスを吹き付け乾燥させた。こ
の様にして約95mgの、平均粒径32.5オングストロームの
CdSe超微粒子を得た。平均粒径は透過型電子顕微鏡
写真から求めた。このCdSe超微粒子をトルエンに分
散させた液の紫外可視吸収スペクトルを図1に示す。55
9nmに吸収の極大があることがわかる。
10mlを添加し、5分間攪拌したところ濁った濃い紫色の
サスペンジョンが得られた。このサスペンジョンの一部
または全部を5ml のバイヤル瓶数本に移送し、3000rpm
で15min 遠心分離した。遠心分離後、上澄み液は廃棄
し、残った沈殿物に窒素ガスを吹き付け乾燥させた。こ
の様にして約95mgの、平均粒径32.5オングストロームの
CdSe超微粒子を得た。平均粒径は透過型電子顕微鏡
写真から求めた。このCdSe超微粒子をトルエンに分
散させた液の紫外可視吸収スペクトルを図1に示す。55
9nmに吸収の極大があることがわかる。
【0028】製造例2 CdSe超微粒子の合成法 ・希釈ストック溶液の作製 室温下、窒素雰囲気に保たれたグローブボックス中に
て、製造例1で使用した高濃度ストック溶液2.5gを20ml
バイヤル瓶にとり、これにStrem Chemicals 社製のトリ
−n−ブチルホスフィン(純度99% )4.5gを加え数分間
ふり混ぜたところ、均一な透明溶液を得た。このバイヤ
ル瓶にセプタムキャップで栓をし、グローブボックス内
に保存した。
て、製造例1で使用した高濃度ストック溶液2.5gを20ml
バイヤル瓶にとり、これにStrem Chemicals 社製のトリ
−n−ブチルホスフィン(純度99% )4.5gを加え数分間
ふり混ぜたところ、均一な透明溶液を得た。このバイヤ
ル瓶にセプタムキャップで栓をし、グローブボックス内
に保存した。
【0029】・CdSe超微粒子の合成 50mlの三口丸底フラスコに、Aldrich 社製トリオクチル
ホスフィンオキサイド(純度90% )6gおよびマグネチッ
ク攪拌子を入れ、Arガスを30分間流通させ、フラスコ内
部をAr雰囲気に置換した。攪拌開始後、マントルヒータ
ーで内部温度350 ℃まで昇温した。グローブボックスか
ら上記希釈ストック溶液を取り出し、Ar雰囲気下、10ml
シリンジで3.5ml 分取し、上記フラスコ内部に0.1 秒程
度で注入した。フラスコ内部の液は濃い紫色になり、反
応が開始したことが確認された。内部温度を280 〜300
℃に保ち、注入から55分後、室温まで冷却し反応を停止
した。
ホスフィンオキサイド(純度90% )6gおよびマグネチッ
ク攪拌子を入れ、Arガスを30分間流通させ、フラスコ内
部をAr雰囲気に置換した。攪拌開始後、マントルヒータ
ーで内部温度350 ℃まで昇温した。グローブボックスか
ら上記希釈ストック溶液を取り出し、Ar雰囲気下、10ml
シリンジで3.5ml 分取し、上記フラスコ内部に0.1 秒程
度で注入した。フラスコ内部の液は濃い紫色になり、反
応が開始したことが確認された。内部温度を280 〜300
℃に保ち、注入から55分後、室温まで冷却し反応を停止
した。
【0030】・CdSe超微粒子の分離 上記フラスコにAldrich 社製トルエン(純度99.8% )15
ml添加し、5分間攪拌した後Aldrich 社製メタノール
(純度99.8% )30mlを添加し、5分間攪拌したところ濁
った濃い紫色のサスペンジョンが得られた。このサスペ
ンジョンの一部または全部を5ml のバイヤル瓶数本に移
送し、3000rpm で15min 遠心分離した。遠心分離後、上
澄み液は廃棄し、残った沈殿物に窒素ガスを吹き付け乾
燥させた。この様にして約200mg の、平均粒径46オング
ストロームのCdSe超微粒子を得た。平均粒径は透過
型電子顕微鏡写真から求めた。このCdSe超微粒子を
トルエンに分散させた液の紫外可視吸収スペクトルを図
2に示す。605nm に吸収の極大があることがわかる。
ml添加し、5分間攪拌した後Aldrich 社製メタノール
(純度99.8% )30mlを添加し、5分間攪拌したところ濁
った濃い紫色のサスペンジョンが得られた。このサスペ
ンジョンの一部または全部を5ml のバイヤル瓶数本に移
送し、3000rpm で15min 遠心分離した。遠心分離後、上
澄み液は廃棄し、残った沈殿物に窒素ガスを吹き付け乾
燥させた。この様にして約200mg の、平均粒径46オング
ストロームのCdSe超微粒子を得た。平均粒径は透過
型電子顕微鏡写真から求めた。このCdSe超微粒子を
トルエンに分散させた液の紫外可視吸収スペクトルを図
2に示す。605nm に吸収の極大があることがわかる。
【0031】製造例3 CdSe超微粒子の合成法 ・希釈ストック溶液の作製 室温下、窒素雰囲気に保たれたグローブボックス中に
て、製造例1で使用した高濃度ストック溶液1.0gを20ml
バイヤル瓶にとり、これにStrem Chemicals 社製のトリ
−n−ブチルホスフィン(純度99% )4.0gを加え数分間
ふり混ぜたところ、均一な透明溶液を得た。このバイヤ
ル瓶にセプタムキャップで栓をし、グローブボックス内
に保存した。
て、製造例1で使用した高濃度ストック溶液1.0gを20ml
バイヤル瓶にとり、これにStrem Chemicals 社製のトリ
−n−ブチルホスフィン(純度99% )4.0gを加え数分間
ふり混ぜたところ、均一な透明溶液を得た。このバイヤ
ル瓶にセプタムキャップで栓をし、グローブボックス内
に保存した。
【0032】・CdSe超微粒子の合成 25mlの三口丸底フラスコに、Aldrich 社製トリオクチル
ホスフィンオキサイド(純度90% )2gおよびマグネチッ
ク攪拌子を入れ、Arガスを30分間流通させ、フラスコ内
部をAr雰囲気に置換した。攪拌開始後、マントルヒータ
ーで内部温度350 ℃まで昇温した。グローブボックスか
ら上記希釈ストック溶液を取り出し、Ar雰囲気下、5ml
シリンジで1.0ml 分取し、上記フラスコ内部に0.1秒程
度で注入した。フラスコ内部の液は濃い紫色になり、反
応が開始したことが確認された。内部温度を270 〜290
℃に保ち、注入から60分後、室温まで冷却し反応を停止
した。
ホスフィンオキサイド(純度90% )2gおよびマグネチッ
ク攪拌子を入れ、Arガスを30分間流通させ、フラスコ内
部をAr雰囲気に置換した。攪拌開始後、マントルヒータ
ーで内部温度350 ℃まで昇温した。グローブボックスか
ら上記希釈ストック溶液を取り出し、Ar雰囲気下、5ml
シリンジで1.0ml 分取し、上記フラスコ内部に0.1秒程
度で注入した。フラスコ内部の液は濃い紫色になり、反
応が開始したことが確認された。内部温度を270 〜290
℃に保ち、注入から60分後、室温まで冷却し反応を停止
した。
【0033】・CdSe超微粒子の分離 上記フラスコにAldrich 社製メタノール(純度99.8% )
10mlを添加し、5分間攪拌したところ濁った濃い紫色の
サスペンジョンが得られた。このサスペンジョンの一部
または全部を5ml のバイヤル瓶数本に移送し、3000rpm
で15min 遠心分離した。遠心分離後、上澄み液は廃棄
し、残った沈殿物に窒素ガスを吹き付け乾燥させた。こ
の様にして約90mgの、平均粒径35オングストロームのC
dSe超微粒子を得た。平均粒径は透過型電子顕微鏡写
真から求めた。このCdSe超微粒子をトルエンに分散
させた液の紫外可視吸収スペクトルを図3に示す。570n
m に吸収の極大があることがわかる。
10mlを添加し、5分間攪拌したところ濁った濃い紫色の
サスペンジョンが得られた。このサスペンジョンの一部
または全部を5ml のバイヤル瓶数本に移送し、3000rpm
で15min 遠心分離した。遠心分離後、上澄み液は廃棄
し、残った沈殿物に窒素ガスを吹き付け乾燥させた。こ
の様にして約90mgの、平均粒径35オングストロームのC
dSe超微粒子を得た。平均粒径は透過型電子顕微鏡写
真から求めた。このCdSe超微粒子をトルエンに分散
させた液の紫外可視吸収スペクトルを図3に示す。570n
m に吸収の極大があることがわかる。
【0034】実施例1 製造例1で合成した超微粒子の60mgにジメトキシエタン
1gを添加して分散した液に、ポリビニルブチラール
(デンカ、#6000C)60mgをジメトキシエタン2g
に溶解した液とテトラヒドロフラン1gを添加し、超音
波をかけながら撹拌、混合した。こうして得られた液
を、アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルムにワ
イヤーバーで約1μmの厚さに塗布した。これに、下記
に示すヒドラゾン化合物90部とポリカーボネート樹脂
(三菱化学(株)製、商標 ノバレックス7025)1
00部をテトラヒドロフラン585部とジオキサン31
5部の混合溶媒に溶解したものを15μmになるように
塗布、乾燥し、電子写真感光体としての特性を測定し
た。
1gを添加して分散した液に、ポリビニルブチラール
(デンカ、#6000C)60mgをジメトキシエタン2g
に溶解した液とテトラヒドロフラン1gを添加し、超音
波をかけながら撹拌、混合した。こうして得られた液
を、アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルムにワ
イヤーバーで約1μmの厚さに塗布した。これに、下記
に示すヒドラゾン化合物90部とポリカーボネート樹脂
(三菱化学(株)製、商標 ノバレックス7025)1
00部をテトラヒドロフラン585部とジオキサン31
5部の混合溶媒に溶解したものを15μmになるように
塗布、乾燥し、電子写真感光体としての特性を測定し
た。
【0035】このようにして得た2層からなる感光層を
有する電子写真感光体に対して感度すなわち半減露光量
を測定したところ296 lux‐s e c であった。半減露
光量はまず、感光体を暗所で22μAコロナ電流により
負帯電させ、次いで200ルックスの白色光で露光し、
表面電位が−400Vから一200Vまで減衰するのに要ずる露
光量を測定ずることにより求めた。さらに露光時問を
9.9秒とした時の表面電位を残留電位として測定した
ところ、−16V であった。
有する電子写真感光体に対して感度すなわち半減露光量
を測定したところ296 lux‐s e c であった。半減露
光量はまず、感光体を暗所で22μAコロナ電流により
負帯電させ、次いで200ルックスの白色光で露光し、
表面電位が−400Vから一200Vまで減衰するのに要ずる露
光量を測定ずることにより求めた。さらに露光時問を
9.9秒とした時の表面電位を残留電位として測定した
ところ、−16V であった。
【0036】実施例2 製造例2で合成した超微粒子の60mgにジメトキシエタン
1gを添加して分散した液に、ポリビニルブチラール
(デンカ製、#6000C)60mgをジメトキシエタン2
gに溶解した液とテトラヒドロフラン1gを添加し、超
音波をかけながら撹拌、混合した。こうして得られた液
を、アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルムにワ
イヤーバーで約1μmの厚さに塗布した。これに、下記
に示すヒドラゾン化合物90部とポリカーボネート樹脂
(三菱化学(株)製、商標 ノバレックス7025)1
00部をテトラヒドロフラン585部とジオキサン31
5部の混合溶媒に溶解したものを15μmになるように
塗布、乾燥し、電子写真感光体としての特性を測定し
た。
1gを添加して分散した液に、ポリビニルブチラール
(デンカ製、#6000C)60mgをジメトキシエタン2
gに溶解した液とテトラヒドロフラン1gを添加し、超
音波をかけながら撹拌、混合した。こうして得られた液
を、アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルムにワ
イヤーバーで約1μmの厚さに塗布した。これに、下記
に示すヒドラゾン化合物90部とポリカーボネート樹脂
(三菱化学(株)製、商標 ノバレックス7025)1
00部をテトラヒドロフラン585部とジオキサン31
5部の混合溶媒に溶解したものを15μmになるように
塗布、乾燥し、電子写真感光体としての特性を測定し
た。
【0037】このようにして得た2層からなる感光層を
有する電子写真感光体に対して感度すなわち半減露光量
を測定したところ60 lux‐s e c であった。半減露光
量はまず、感光体を暗所で22μA コロナ電流により負
帯電させ、次いで200ルックスの白色光で露光し、表
面電位が−300Vから一150Vまで減衰するのに要ずる露光
量を測定ずることにより求めた。さらに露光時問を9.
9秒とした時の表面電位を残留電位として測定したとこ
ろ、一6Vであった。
有する電子写真感光体に対して感度すなわち半減露光量
を測定したところ60 lux‐s e c であった。半減露光
量はまず、感光体を暗所で22μA コロナ電流により負
帯電させ、次いで200ルックスの白色光で露光し、表
面電位が−300Vから一150Vまで減衰するのに要ずる露光
量を測定ずることにより求めた。さらに露光時問を9.
9秒とした時の表面電位を残留電位として測定したとこ
ろ、一6Vであった。
【0038】実施例3 製造例3で合成した超微粒子の65mgにジメトキシエタン
1gを添加して分散した液に、ポリビニルブチラール
(デンカ製、#6000C)60mgをジメトキシエタン2
gに溶解した液とテトラヒドロフラン1gを添加し、超
音波をかけながら撹拌、混合した。こうして得られた液
を、アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルムにワ
イヤーバーで約1μmの厚さに塗布した。これに、下記
に示すヒドラゾン化合物90部とポリカーボネート樹脂
(三菱化学(株)製、商標 ノバレックス7025)1
00部をテトラヒドロフラン585部とジオキサン31
5部の混合溶媒に溶解したものを15μmになるように
塗布、乾燥し、電子写真感光体としての特性を測定し
た。
1gを添加して分散した液に、ポリビニルブチラール
(デンカ製、#6000C)60mgをジメトキシエタン2
gに溶解した液とテトラヒドロフラン1gを添加し、超
音波をかけながら撹拌、混合した。こうして得られた液
を、アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルムにワ
イヤーバーで約1μmの厚さに塗布した。これに、下記
に示すヒドラゾン化合物90部とポリカーボネート樹脂
(三菱化学(株)製、商標 ノバレックス7025)1
00部をテトラヒドロフラン585部とジオキサン31
5部の混合溶媒に溶解したものを15μmになるように
塗布、乾燥し、電子写真感光体としての特性を測定し
た。
【0039】このようにして得た2層からなる感光層を
有する電子写真感光体に対して感度すなわち半減露光量
を測定したところ300 lux‐s e c であった。半減露
光量はまず、感光体を暗所で22μAコロナ電流により
負帯電させ、次いで200ルックスの白色光で露光し、
表面電位が−400Vから−200Vまで減衰するのに要ずる露
光量を測定ずることにより求めた。さらに露光時問を
9.9秒とした時の表面電位を残留電位として測定した
ところ、−12Vであった。
有する電子写真感光体に対して感度すなわち半減露光量
を測定したところ300 lux‐s e c であった。半減露
光量はまず、感光体を暗所で22μAコロナ電流により
負帯電させ、次いで200ルックスの白色光で露光し、
表面電位が−400Vから−200Vまで減衰するのに要ずる露
光量を測定ずることにより求めた。さらに露光時問を
9.9秒とした時の表面電位を残留電位として測定した
ところ、−12Vであった。
【0040】
【発明の効果】以上の事から、本発明を用いると、安定
な分散性を示す塗布液を用いて、半導体の優れた特長を
生かした電子写真感光体が容易に得られることが分か
る。
な分散性を示す塗布液を用いて、半導体の優れた特長を
生かした電子写真感光体が容易に得られることが分か
る。
【図1】 製造例1で合成された、CdSe超微粒子ト
ルエン分散液の紫外可視吸収スペクトル。
ルエン分散液の紫外可視吸収スペクトル。
【図2】 製造例2で合成された、CdSe超微粒子ト
ルエン分散液の紫外可視吸収スペクトル。
ルエン分散液の紫外可視吸収スペクトル。
【図3】 製造例3で合成された、Cdse超微粒子ト
ルエン分散液の紫外可視吸収スペクトル。
ルエン分散液の紫外可視吸収スペクトル。
Claims (3)
- 【請求項1】 光を吸収して電荷を生成する電荷発生層
と、その生成した電荷を輸送する電荷輸送層を有する電
子写真感光体において、電荷発生層に半導体超微粒子を
含有することを特徴とした電子写真感光体。 - 【請求項2】 請求項1の電子写真感光体で、用いる半
導体超微粒子が、II−V族の化合物半導体であること
を特徴とした電子写真感光体。 - 【請求項3】 請求項1の電子写真感光体で、用いる半
導体超微粒子が、CdSeの化合物半導体であることを
特徴とした電子写真感光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4424599A JP2000242002A (ja) | 1999-02-23 | 1999-02-23 | 電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4424599A JP2000242002A (ja) | 1999-02-23 | 1999-02-23 | 電子写真感光体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000242002A true JP2000242002A (ja) | 2000-09-08 |
Family
ID=12686162
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4424599A Pending JP2000242002A (ja) | 1999-02-23 | 1999-02-23 | 電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000242002A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100697511B1 (ko) * | 2003-10-21 | 2007-03-20 | 삼성전자주식회사 | 광경화성 반도체 나노결정, 반도체 나노결정 패턴형성용 조성물 및 이들을 이용한 반도체 나노결정의 패턴 형성 방법 |
-
1999
- 1999-02-23 JP JP4424599A patent/JP2000242002A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100697511B1 (ko) * | 2003-10-21 | 2007-03-20 | 삼성전자주식회사 | 광경화성 반도체 나노결정, 반도체 나노결정 패턴형성용 조성물 및 이들을 이용한 반도체 나노결정의 패턴 형성 방법 |
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