JP2000239757A - アルミニウム合金溶湯の精錬方法およびアルミニウム合金溶湯精錬用フラックス - Google Patents

アルミニウム合金溶湯の精錬方法およびアルミニウム合金溶湯精錬用フラックス

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 脱ガスおよび脱介在物の高い低減レベルでの
精錬を行うことを可能にするとともに、溶湯への残留問
題が無い、アルミニウム合金溶湯の精錬方法およびアル
ミニウム合金溶湯精錬用の非ハロゲン系フラックスを提
供する。 【解決手段】 アルミニウム原料を溶解したアルミニウ
ム合金溶湯中に精錬用フラックスを吹き込み、溶湯の精
錬を行った後、溶湯を鋳型に供給して、アルミニウム合
金の鋳造を行うに際し、前記精錬用フラックスとして、
ミョウバンを用いることである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、純アルミニウムま
たはアルミニウム合金 (以下、単にアルミニウム合金と
言い、アルミニウムも単にAlと言う) 溶湯の精錬方法お
よびAl合金溶湯精錬用フラックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、板材、型材、線材或いは棒
材などのAl合金展伸材は、鋳造されたAl合金鋳塊を、圧
延 (熱間圧延、冷間圧延) 、押出、鍛造などの塑性加工
を行って製造される。
【0003】そして、このAl合金展伸材用の鋳塊の溶
解、鋳造工程においては、通常、溶解炉においてAl原料
(Al地金、Al合金材製品のスクラップなど) を溶解後成
分調整を行い、Al合金溶湯の精錬を行う。このAl合金溶
湯 (以下、単にAl溶湯と言う)の精錬とは、溶湯中に塩
素ガスを吹き込む、あるいは塩化物系のフラックスを不
活性ガスをキャリアガスとして吹き込み、溶湯中の水素
などのガス成分の脱ガスや介在物の滓化を行い、Al溶湯
表面から滓を除去する除滓を行うなどの溶湯を清浄化処
理する工程である。そして、これら精錬後のAl溶湯は、
溶解炉から保持炉を経由してまたは経由しないで、各々
移湯樋などを介して鋳型に移湯供給される。この際、移
湯中の溶湯は、鋳型直前の移湯樋やフィルターボックス
に設けられたフィルターによりアルミナ等の酸化物系の
介在物が更に除去されるなどして、鋳型に供給され、Al
合金の鋳塊に鋳造される。
【0004】前記塩素ガスによる溶湯中のH2ガスなどの
脱ガスは、以下のメカニズムで行われる。即ち、溶湯中
に吹き込まれたCl2 が溶湯Alと反応し、AlCl3 を生成
し、この生成AlCl3 が約250 ℃で固体より気体に昇華
し、吹き込まれたCl2 ガス気泡よりも微細なAlCl3 ガス
気泡となる。このAlCl3 ガス気泡中のH2ガス分圧は殆ど
ゼロのため、溶湯中のH2ガスが拡散と分圧平衡により、
溶湯中よりAlCl3 ガス気泡中に移行し、この微細なAlCl
3 ガス気泡が溶湯表面に浮上、揮散することにより、H2
ガスが溶湯中より除去される。
【0005】また、溶湯中の介在物などの脱介在物は、
前記AlCl3 ガス気泡が介在物に付着する乃至より小さい
介在物がAlCl3 ガス気泡に付着するなどの、AlCl3 ガス
気泡と溶湯中の介在物との相互付着により行われる。
【0006】しかしながら、近年では、塩素ガスの有害
性やダイオキシン類の発生への寄与などの問題から、こ
の塩素ガスに代えて、塩化物系のフラックスを不活性ガ
スをキャリアガスとしてAl溶湯中に吹き込み、溶湯の脱
ガスおよび除滓を促進させることが用いられるようにな
っている。
【0007】それまで、溶湯中のH2の脱ガスおよび脱介
在物などの精錬処理の主体が塩素ガスによる場合に、こ
の精錬に用いられるフラックスは、この塩素ガスの代替
品として用いられ、主として溶湯の脱ガス乃至脱介在物
後の溶湯表面の除滓を促進させるために用いられてい
た。この除滓は、精錬により生成した不純物を含む酸化
物が溶湯表面に浮上して滓となって存在し、精錬の進行
によりその量が増し、放置すれば、これが溶湯中に再溶
解乃至取り込まれ、溶湯を汚染する可能性があるため、
この滓を溶湯乃至溶解炉から除去するものである。そし
て、この除滓用のフラックスとして、例えば、特開昭61
−243136号公報には、KCl などの塩化物とAlF3などのフ
ッ化物を主体とし、硫酸カリウムなどの硫酸塩や炭酸
塩、あるいは硝酸塩を発熱用の助燃剤として20〜50重量
部加えた混合系のフラックスなどが開示されている。ま
た、特開平01−123035号公報には、KCl を主体とし、こ
れに硫酸カリウムと硝酸カリウムおよびAlアトマイズ粉
を発熱用の助燃剤として加えた混合系のフラックスなど
が開示されている。
【0008】これらのフラックスが前記塩化物を含む混
合系乃至複合系となっているのは、溶湯中のH2ガスなど
の脱ガスおよび脱介在物などの精錬処理の主体となる塩
化物の融点 (分解温度) がAl溶湯よりも高く、塩化物単
体をAl溶湯中に吹き込んでも、分解しにくく、Al溶湯を
効率良く精錬できないためである。このため、塩化物に
前記フッ化物などを加えた混合系乃至複合系の化合物と
して融点を下げて溶湯中で分解しやすくする方法が採用
されている。また、更にAl粉などを加えて発熱させ、溶
湯中で分解しやすくする方法も採用されている。
【0009】ただ、これら前記塩化物を含むフラックス
でも、塩素ガスよりも問題は少ないものの、やはり塩化
物が分解して塩素ガスを生成する問題があり、非ハロゲ
ン系の精錬用フラックスが求められている。この非ハロ
ゲン系の精錬用フラックスとして、例えば、特開平07−
207358号公報には、硫酸カリウム(K2SO4) を主体とし、
これに硫酸塩の融点を下げるためのリチウム(Li)乃至マ
グネシウム(Mg)化合物を加えた混合系のフラックスが開
示されている。
【0010】この特開平07−207358号公報では、脱水素
のために硫酸カリウムやほう酸リチウムなどを用いるも
のの、硫酸カリウムやほう酸リチウムの融点がAlの融点
より高いため、脱水素の反応が気体−固体反応で進み、
脱水素の反応効率が低下すると認識している。この結
果、硫酸カリウムおよびほう酸リチウムの融点を下げる
ために、硫酸リチウム、硫酸マグネシウムなどを加えた
混合系のフラックスとしている。そして、融点が下がっ
た混合系のフラックスを溶湯中で溶融させて液体状態と
し、溶湯中の水素との反応を気体−液体反応として進ま
せ、生成した水素化合物を気体化させるか、滓として除
去して、脱水素を行うものである。そして、更に、この
従来技術では融点がAl溶湯温度程度まで下がった混合系
のフラックスを不活性ガスをキャリアとして溶湯中に吹
き込む際に、吹き込みノズル先端でフラックスの溶融化
およびノズルの目詰まりを防止するために、好適な硫酸
カリウムの含有量を60〜99wt% としている。
【0011】しかし、この非ハロゲン系の精錬用フラッ
クスにより、塩素乃至塩化物を用いることによる前記弊
害は確かに防止されるものの、肝心の、溶湯中のH2ガス
などの脱ガスおよび脱介在物などの精錬効率が、塩素乃
至塩化物系の精錬効率よりも劣る問題がある。
【0012】一方、Al合金材製品の分野においては、例
えば、磁気ディスク用のディスク基板や印刷板、あるい
は感光ドラム用など、電子・電気部品分野の用途におけ
るAl合金材の表面性状 (表面平滑性、表面粗度) などに
対する要求は益々厳しくなっている。更に、缶などの包
装容器用や自動車などの輸送機用、あるいは構造材用途
などでも高強度化、高成形性、高耐食性化など、Al合金
材製品の高品質化の要求も益々厳しくなっている。した
がって、これに伴い、Al合金鋳塊中のH2や介在物などの
不純物をより低減する必要性が益々増している。
【0013】また他方において、Al溶解原料は、Al合金
材製品スクラップのリサイクルシステムの確立の社会的
要請に基づき、従来のAl地金主体から、Al合金材製品の
スクラップを主体とするものに変わりつつある。この結
果、Al原料を100%スクラップとすることも行われるよう
になっている。しかし、Al原料をスクラップ化した場
合、スクラップからの不純物元素、或いはH2などのガス
成分の混入量の増大は、スクラップを前処理したとして
も避けがたい。この結果、Al合金材製品スクラップを熔
解原料として使用できるのは、鋳造製品に限定され、圧
延、押出等のAl合金の板、形材などの展伸材用の熔解原
料には、部分的にしか使用できていないのが実情であ
る。したがって、Al合金材製品スクラップを展伸材用の
熔解原料の主体として使用する点からも、Al合金鋳塊中
のH2あるいは介在物などの不純物をより低減する必要性
が増している。また、この不純物低減が可能となれば、
Al合金展伸材スクラップをAl合金展伸材用の溶解原料と
して、Al合金展伸材スクラップの完全なリサイクルシス
テムが確立されるなどの社会的意義も大きい。
【0014】しかし、Al合金の精錬分野において、これ
らの必要性に対応し、前記塩素乃至塩化物並の精錬効率
を有する非ハロゲン系の精錬用フラックスは未だ実用化
されていないのが実情であり、前記脱ガスおよび脱介在
物の高い低減レベルでの精錬を行おうとすれば、塩素乃
至塩化物フラックスを併用せざるを得ないのが実情であ
った。
【0015】このため、本発明者らは特願平10-125978
号として、Al溶湯の脱ガスおよび除滓用の精錬フラック
スとして、硫酸カリウム単体からなるフラックスを提案
した。この技術は、フラックス組成として、Li乃至Mgの
化合物などの硫酸カリウムの融点を下げる化合物を添加
した混合系乃至複合系とせず、硫酸カリウム単体のフラ
ックスとし、Al溶湯の脱ガスおよび脱介在物の精錬を高
い低減レベルで行うことを主旨としている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この非ハロゲ
ン系フラックスにおいても、実際のAl溶湯の精錬に適用
すべく、不活性ガスをキャリアガスとしてAl溶湯に吹き
込んだ場合、若干量の硫酸カリウムが溶湯中に残留する
という問題がある。即ち、硫酸カリウムの脱ガスおよび
脱介在物の精錬能力自体は高い。しかしながら、硫酸カ
リウムの分解温度乃至昇華温度がAl溶湯温度よりも若干
高いために、Al溶湯に吹き込まれた一部の硫酸カリウム
が、分解せずに溶湯中に残留する。
【0017】この溶湯中に残留する硫酸カリウムは、鋳
塊まで持ち込まれれば、介在物となって、鋳塊の清浄度
と品質を低下させることになる。しかし、溶湯温度を上
げてやれば、或いは添加後の溶湯の攪拌時間を長くすれ
ば、残留する硫酸カリウムも分解するから、残留する硫
酸カリウムを無くすことができる。
【0018】しかし、Al合金の溶解、精錬、鋳造の一連
の工程において、溶湯温度を低下させる乃至上げないこ
と、或いは精錬時間の短縮乃至長くしないことは、低コ
スト化や省エネルギーの点から譲れない課題である。し
たがって、硫酸カリウムは、前記溶湯への残留問題があ
るため、精錬用フラックスとして実用化が難しい。
【0019】本発明はこの様な事情に着目してなされた
ものであって、その目的は、脱ガスおよび脱介在物の高
い低減レベルを達成しうる精錬を行うことを可能にする
とともに、溶湯への残留問題が無い、Al溶湯精錬用の非
ハロゲン系フラックスおよびAl合金溶湯の精錬方法を提
供しようとするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明に係るAl合金溶湯の精錬方法の要旨は、Al原
料を溶解したAl合金溶湯に精錬用フラックスを添加して
溶湯の精錬を行った後、Al合金の鋳造を行うに際し、前
記精錬用フラックスとしてミョウバンを用いることであ
る。
【0021】また、本発明Al合金の溶湯精錬用フラック
スの要旨は、鋳造用Al溶湯の脱ガスおよび除滓用の精錬
フラックスであって、該フラックスがミョウバンを主成
分とすることである (請求項9 に対応) 。
【0022】本発明者は、非ハロゲン系の精錬用フラッ
クスとして、昇華温度がAl溶湯温度よりも低く、かつ脱
ガスおよび除滓効果の優れた物質を探究した。そして、
その結果、吸湿剤、漬物などの食品の色調向上や保持、
或いは変色防止などの食品添加物、写真の定着剤、皮革
なめし剤、コンクリート用混和剤、浄水剤、医薬品、化
粧品、顔料、消臭剤あるいは人工宝石やニューセラミッ
クスなどとして汎用されているミョウバンが、前記フラ
ックス特性を満足することを知見した。
【0023】即ち、ミョウバンは、一般式R3R1(SO4)2
nH2O(n=12 、10、6 、4 、3 、2 又は0)や、R1[R3(H2O)
6](SO4)2・nH2O(n=12 、10、6 、4 、3 、2 又は0)など
の組成式で表される3 価の金属(R3)と1 価の金属(R1)の
硫酸塩の複塩の総称である。そして、3 価の金属(R3)と
しては、Al、Fe、Cr、および1 価の金属(R1)としては、
K 、NH4 、Naがある。中でも、代表的なものは、AlK(SO
4)2 ・nH2O(n=12 、10、6 、3 、2 又は0)のカリウムミ
ョウバンまたは焼きカリウムミョウバンと、AlNH4(SO4)
2 ・nH2O(n=12 、10、6 、4 、3 、2 又は0)のアンモニ
ウムミョウバンまたは焼きアンモニウムミョウバンであ
る。この内、アンモニウムミョウバンは熱分解して酸化
Al(Al2O3) になるため、前記人工宝石やニューセラミッ
クスに利用されている。
【0024】このミョウバンは、種類によって異なるも
のの、加熱されると、Al合金の溶湯温度以下の約650 ℃
付近から亜硫酸ガス(SO)やSO2 などのSOX ガスが分解放
出し始め、約950 ℃付近において熱分解が完了し、同時
に酸化Alを生成する、という特性を有する。この内、加
熱温度400 〜550 ℃の間では、例えば、アンモニウムミ
ョウバンでは硫酸アンモニウム、カリミョウバンでは硫
酸カリなどの硫酸塩を放出する。
【0025】即ち、この放出硫酸塩や、前記分解放出亜
硫酸ガスが、溶湯中の水素と反応して脱水素を行う作用
を有する。Al合金の溶湯温度は約700 ℃程度であり、溶
湯中に添加乃至吹き込まれたフラックスとしてのミョウ
バンは、この溶湯温度下で硫酸塩やSO2 などのSOX ガス
を分解放出し、これら硫酸塩のヒューム (微粒子) やSO
X ガスが、溶湯中の水素と固体−気体反応乃至気体−気
体反応する。そして、この生成した水素化合物を気体化
させるか、滓として溶湯から分離除去して、溶湯の脱水
素を行うことが可能となる。また、介在物の滓化を促進
し、Al溶湯表面から滓を除去する除滓を促進するなどの
溶湯を清浄化する効果も有する。
【0026】より具体的な作用としては、前記生成SOX
ガスは、不活性ガスの攪拌効果によって、Al溶湯中に迅
速に拡散することによって、そのガス気泡中に、溶湯中
のH2ガスを拡散と分圧平衡により取り込む。そして、こ
の微細なSOX ガス気泡が溶湯表面に浮上、揮散すること
により、H2ガスが溶湯中より除去される。また、溶湯中
の介在物は、生成SOX ガスや不活性ガスの攪拌効果乃至
浮上効果によって、溶湯中より溶湯表面に浮上し、滓化
が促進されて溶湯中より除去される。
【0027】また、前記生成ヒュームは、同じくAl溶湯
中に迅速に拡散することによって、気体−固体反応によ
り水素と水素化合物を生成する乃至溶融かつ分解してSO
X ガスを生成し、前記生成SOX ガスと同様の脱ガスおよ
び脱介在物効果を発揮する。したがって、これらの複合
乃至相乗作用により、溶湯中のH2ガスなどのガス成分
と、特に酸化物系の介在物の除去効果が増大する。
【0028】更に、分解放出硫酸塩やSOX ガスは、従来
の硫酸カリウムや塩化物系のフラックスと比較しても優
れた除滓効果を有している。即ち、フラックスとして、
ミョウバンを用いた場合には、その発熱反応により滓中
の微小Al分を酸化させ、Al溶湯とAl溶湯表面の滓との濡
れ性を低下させて、両者の分離を促進する除滓効果を有
しており、この効果が更に相乗されて、より高いAl溶湯
の精錬効果を保証する。
【0029】その一方で、前記したミョウバンの特性の
内、溶湯にとって有害な不純物乃至介在物となるべき酸
化アルミニウム(Al)は、生成温度が約950 ℃の付近であ
る。したがって、Al合金の溶湯温度約700 ℃に対し、生
成温度が十分高温であるので、実際の溶湯の精錬中に酸
化Alが生成することは少ない。また、硫酸塩やSOX ガス
の分解放出温度も前記した通りAl合金の溶湯温度約700
℃に対し、十分低温であるので、この溶湯温度下では、
ミョウバンは完全に分解する。したがって、溶湯中に添
加乃至吹き込まれたフラックスとしてのミョウバンは、
酸化Alとして、あるいは硫酸塩として溶湯中に残留する
ことは殆ど無い。また、仮に、前記酸化Alが生成したと
しても、この酸化Alは溶湯中で生成したものであり、Al
溶湯が大気と接触して生じる酸化Alに比して、非常に粒
子が細かい。したがって、前記生成SOX ガスや不活性ガ
スの攪拌効果乃至浮上効果によって、溶湯中より溶湯表
面に浮上しやすく、滓化が促進されるとともに、前記除
滓効果により溶湯中より除去される。この結果、生成酸
化Alが溶湯中に残留することは殆ど無い。
【0030】それゆえ、フラックスとしてのミョウバン
は、溶湯中に残留することなく、溶湯の脱水素や脱介在
物を行うことが可能であるという優れた効果を有する。
但し、アンモニウムミョウバンは、精錬条件によって
は、NH4 が分解して水素を生成する可能性と、この水素
が溶湯中に残留するために、水素除去のための不活性ガ
スによる攪拌の長時間化の可能性もある。したがって、
このような副作用の可能性の無いカリミョウバン乃至焼
きカリミョウバンを用いることが最も好ましい。なお、
本発明では、上記した具体例以外にも、ミョウバンとし
て分類される化合物の内、脱水素を行う硫酸塩や亜硫酸
ガスを放出し、かつ溶湯にとって有害な残留不純物を生
じないという精錬作用を有する化合物は、全て発明範囲
内として含む。
【0031】なお、本発明者らは、このミョウバンの使
用例につき調査したが、ミョウバン自体は前記種々の用
途に汎用されているものの、高温環境下で、しかもフラ
ックスとして、かつAl合金の溶湯精錬用として用いられ
た例は無かった。前記多数の使用例は、ミョウバンの優
れた諸特性をそのまま室温で利用、あるいは完全に分解
して酸化Alを得るための原料として利用しようとするも
のである。したがって、これらの技術思想からは、前記
ミョウバンの高温 (加熱途中の) 特性、更に言うと完全
に分解して酸化Alを生成するまでの中間生成物である硫
酸塩やSOX ガスの分解放出特性の部分を活かして、Al合
金の溶湯精錬フラックスとして用いるという技術思想
は、Al合金の溶湯精錬などの考え方と結びつかない限り
生じにくく、このため、本発明に関連したミョウバンの
使用例が無いものと推考される。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明における各要件の意義につ
いて、以下に説明する。
【0033】本発明において、非ハロゲン系の精錬用フ
ラックスとしてミョウバンを用いるおよびフラックスが
ミョウバンを主成分とするという意味は、ミョウバン単
体(100%)の組成とするだけではなく、他のフラックスと
組み合わせ乃至混合されて用いることを許容する。
【0034】前記した通り、本発明のミョウバンフラッ
クスは、溶湯の脱水素および脱介在物そして除滓等の作
用効果を兼ね備えている。しかも、ミョウバン自体が従
来のフラックスに比較しても安価である。したがって、
これらの特性からは、ミョウバン単体でもよいが、精錬
における種々のフラックスには、溶湯の脱水素および脱
介在物そして除滓以外の役割も有り、これら他の特性を
満たすために、その他のフラックスと組み合わせて用い
る乃至混合されて用いられて良い。
【0035】その他のフラックスとしては、溶湯の脱
水素および脱介在物用、或いは発熱用の助燃剤として
の、硫酸カリウム(K2SO4) 、硫酸ナトリウム(Na2SO4)、
硫酸カルシウム(CaSO4) 或いは硫酸アンモニウムなどの
硫酸塩や、これらの炭酸塩、あるいは硝酸塩がある。ま
た、溶湯の脱水素および脱介在物用として、KCl など
の塩化物やAlF3などのフッ化物がある。更に、発熱用
の助燃剤としてのAlアトマイズ粉や硝酸カリウムなどの
硝酸塩、硫酸塩の融点を下げるためのほう酸リチウム
などのリチウム(Li)乃至マグネシウム(Mg)化合物などが
ある。そして、これらを本発明のミョウバンに加えて、
フラックス組成として、10〜90wt% 加えた混合系のフラ
ックスとして使用できる。但し、塩素の生成を防止する
意味からは、前記KCl などの塩化物の使用は極力抑制す
べきである。
【0036】本発明のミョウバンフラックスのAl溶湯へ
の吹き込み量乃至添加量は、Al溶湯の脱ガス量および脱
介在物量と更には除滓量などの精錬必要量から決定され
る。この点、前記Al合金の製品分野である、電子電気部
品分野、自動車などの輸送機分野、構造材分野などの特
性要求に対応するためには、Al合金鋳塊中のH2を0.25cc
/100gAl以下、マグネシア(MgO) 、アルミナ (Al2O3)、
スピネル (AlとMgの複合酸化物) 等の酸化物の総量を20
0 ppm 以下とすることが好ましい (請求項7 に対応) 。
なお、本発明で言う酸化物の総量とは、酸化物の中で量
が多く、かつ測定が可能な前記3 つの主要な酸化物の総
量とする。このレベルの精錬を行うための、ミョウバン
フラックスのAl溶湯への吹き込み量乃至添加量は、Al溶
湯の重量に対し、1 〜0.01mass% とすることが好ましい
(請求項6 に対応) 。ミョウバンフラックスの吹き込み
量乃至添加量が0.01mass% 未満では、前記レベルに脱ガ
スおよび脱介在物できなくなる可能性がある。一方、ミ
ョウバンフラックスの吹き込み量乃至添加量が1mass%を
越えても、精錬効果は向上せず、精錬コストが上昇する
とともに、溶湯を汚染する可能性が生じる。
【0037】ミョウバンフラックスの溶湯への添加は、
溶湯中への吹き込み、溶湯表面への添加 (散布) 等によ
り行う。この内の吹き込み方法は、通常の精錬用フラッ
クスの吹き込み方法と同じである。即ち、一端をAl溶湯
中に装入されたノズル乃至ランスから、N2やArガスなど
の不活性ガスをキャリアとして、ミョウバンの粉末をAl
溶湯中に吹き込むことが精錬の効率上好ましい (請求項
3 に対応) 。前記N2やArガスなどの不活性ガスは、ミョ
ウバンフラックスのキャリアとともに、溶湯を攪拌 (バ
ブリング) して、ミョウバンの精錬作用や滓の溶湯中の
浮上を促進する重要な役割を果たす。勿論、溶湯の攪拌
(バブリング) 効果を増すためにキャリアガス用とは別
のランス或いは同一のランスによって、フラックスの吹
き込み中あるいはフラックスの吹き込み後に不活性ガス
を吹き込んで溶湯の攪拌を行っても良い。勿論、この吹
き込みの他、溶湯表面に添加する態様も可能であり、要
は、精錬の効果を上げるための好ましい方法を適宜選択
することが可能である。
【0038】なお、ミョウバンの粉末の粒径乃至粒度
は、溶湯への添加の態様に応じて適宜選択する。しか
し、一方で、ミョウバンは吸湿性を有するため、この吸
湿によって、フラックスの吹き込みランスの目詰まり
等、前記フラックスの吹き込みや添加の作業が阻害され
ることのないようにすることが好ましい。また、吸湿し
たミョウバンを使用した場合、吸湿による水分が溶湯中
に混入し、溶湯中に、有害な不純物の水素として残留す
る可能性もある。この点、ミョウバンを乾燥状態で使用
するために、例えば、使用直前にミョウバンを加熱して
乾燥させる等の手段を用いることが好ましい。
【0039】本発明におけるミョウバンをフラックスと
する溶湯の精錬は、少なくとも溶解炉において行うこと
が好ましい (請求項2 に対応) 。この理由は、従来か
ら、フラックス吹き込み等の溶湯の精錬は、主として溶
解炉において行われており、溶解炉が、精錬、および精
錬の一貫としての、精錬後の除滓処理を行いやすい設備
仕様および構造となっているためである。また、介在物
等を粗く除去できる効果もある。このため、本発明を熔
解炉にて適用する場合は、既存の設備をそのまま利用で
きる利点もある。勿論、熔解炉の後の保持炉や各移湯樋
において、溶解炉における精錬とともに、あるいは熔解
炉における精錬を省略して、ミョウバンをフラックスと
する精錬を行うことも可能である。しかし、保持炉や各
移湯樋では、精錬のための設備や除滓処理設備が元々設
置されていない場合が多い。したがって、これらの設備
を新たに設ける必要が無い点や、既存の設備をそのまま
利用できる点で、熔解炉で精錬を行う方が有利である。
【0040】更に、本発明者らは、これら溶解炉におけ
る精錬後のAl溶湯の移湯中に、溶湯に不活性ガスを吹き
込み、溶湯の脱ガス精錬を行う際に、従来のスニフ方式
では、却って脱ガス精錬効果が低下することを知見し
た。即ち、従来のスニフ方式では、不活性ガスの反応時
間を大きくするため、溶湯の流速を低下させるべく、溶
湯の移湯樋に暗渠状の溶湯溜まりを設け、該溶湯溜まり
において不活性ガスを吹き込むようにしている。しか
し、この方式では、不活性ガスの微細な気泡 (溶湯中の
水素を拡散にて含有している) の物質移動が遅くなり、
却って脱ガス精錬効果が低下する。これに対し、本発明
者らは、前記移湯樋に暗渠状の溶湯溜まりを設けず、移
湯樋をそのままとして、移湯樋を流下する溶湯 (移湯中
の溶湯流中)に対して、移湯樋底部に不活性ガスを吹き
込む方が、溶湯の脱ガス精錬効果が大きいことも知見し
た。
【0041】したがって、本発明の好ましい態様として
は、精錬から鋳造までの移湯中の溶湯流中に不活性ガス
を吹き込み、溶湯の脱ガスを行うこと (請求項4 に対
応) 、より具体的には、溶解炉などにおけるミョウバン
フラックスによる精錬後のAl溶湯を、溶解炉から移湯樋
に移し、移湯樋を通じて溶湯を鋳型に供給する際、移湯
樋を流下する溶湯中に不活性ガスを吹き込み、溶湯の脱
ガスを行うことが好ましい。
【0042】更に、本発明では、Al合金鋳塊中のH2を0.
25cc /100gAl以下とする、およびアルミナ等の酸化物
(酸化物系介在物) の総量を200 ppm 以下とすることを
保証するために、溶湯の脱ガス精錬を行うことが好まし
い。即ち、これら溶解炉におけるミョウバンフラックス
の精錬後のAl溶湯を、溶解炉から保持炉を経由あるいは
経由せずに、移湯樋に移し、移湯樋を流下する溶湯に対
して、更に不活性ガスを吹き込み (フラックスを用いな
いで) 、溶湯の脱ガス精錬を行うことが好ましい。この
移湯樋における溶湯精錬では、移湯樋を流下する溶湯に
対して、不活性ガスを、例えば溶湯流の直上からランス
や攪拌羽根 (ガス流路つき) を溶湯流中、それもなるべ
く溶湯流底部に装入して、吹き込むことが重要である。
溶湯流中の底部に吹き込む方が、吹き込まれた不活性ガ
スが、溶湯流の運動エネルギーによって、上方のみでは
なく、溶湯流の横方向や斜め方向など、溶湯流中の多方
向に迅速に拡散して、溶湯の攪拌効果と脱ガス効果が高
まる。即ち、このような本発明の脱ガス精錬では、拡散
によりH2ガスに満たされた不活性ガス気泡の溶湯外への
放出 (物質移動の促進) が脱ガス反応の律速となる。
【0043】これに対し、前記従来のような、移湯樋に
暗渠状の溶湯溜まりを設け、該溶湯溜まりにおいて溶湯
流が弱まった段階で不活性ガスを吹き込む、従来のスニ
フ方式では、例え溶湯中 (溶湯溜まり) の底部から吹き
込んだとしても、溶湯中に吹き込まれた不活性ガスが、
溶湯流の上方のみに上昇してしまい、前記したような拡
散が生じないため、攪拌効果と脱ガス効果が低下してし
まう。これは、従来のスニフ方式の脱ガス精錬では、H2
ガスを含む溶湯と不活性ガス気泡との反応時間を脱ガス
反応の律速として認識していたためである。したがっ
て、本発明では、移湯樋に暗渠状などの溶湯溜まりを設
けず、移湯樋をそのまま流下する溶湯 (溶湯流) に対し
て不活性ガスを吹き込む。
【0044】この不活性ガスを吹き込みの際、単なる筒
状のノズル乃至ランスではなく、回転羽根方式のガス吹
き込み機を用いる方が脱水素の効果が大きく好ましい。
この回転羽根式ガス吹き込み機は、ノズル乃至ランスの
先端に回転羽根を設け、この回転羽根によりノズル乃至
ランスを通じて供給される不活性ガスを微細気泡化する
ものである。そして、より具体的には、筒状のノズル乃
至ランスの先端に、例えば十字状に(4枚) 回転羽根を設
け、この回転羽根に設けたスリットから不活性ガスを吹
き出すように構成されている。そしてノズル乃至ランス
の回転駆動により回転羽根自体を溶湯中で回転させ、こ
れによって、溶湯の攪拌力が生じるとともに、前記スリ
ットを通じて溶湯中に吹き込まれた不活性ガスが、回転
羽根の回転力によって剪断されて微細な気泡とされ、溶
湯中を浮上乃至移動するようになっている。
【0045】この回転羽根方式のガス吹き込み機によ
る、不活性ガスの気泡の微細化は1mm以下の気泡径まで
微細化することが可能で、回転羽根の回転数が多いほど
回転羽根の剪断力が大きく、溶湯の攪拌力が増す乃至不
活性ガスの気泡を微細化することが可能となる。したが
って、回転羽根の直径を100 〜400mm φとした場合に、
回転羽根の回転数は最低でも200r.p.m以上が好ましい
が、800r.p.mを越えると移湯樋における溶湯の流れ自体
を乱す可能性が生じる。したがって、回転羽根の回転数
は好ましくは200 〜600r.p.mの範囲、より好ましくは25
0 〜350r.p.mの範囲とする。また回転羽根の数も、前記
剪断力を増し、気泡径に微細化するためには多い方が良
いが、十字状に4 枚設けることが強度や制作上好まし
い。なお、このノズルおよび回転羽根は、溶湯の温度や
高速回転の熱衝撃にも耐えられるように、耐熱性と強度
を有する、例えば、黒鉛、SiC 等のセラミック製乃至こ
れらセラミックの混合乃至複合材とする。
【0046】更に、本発明では、前記Al合金鋳塊中の酸
化物系介在物の総量を200 ppm 以下とすることを確実に
保証するために、好ましい態様として、精錬から鋳造ま
での移湯中の溶湯をフィルターにより濾過することが好
ましい (請求項5 に対応) 。より具体的には、前記移湯
樋を通じて溶湯を鋳型に供給する際、フィルターにより
溶湯を濾過して溶湯中の介在物の除去を行うことが好ま
しい。このフィルターとしては、公知のものが使用可能
であるが、セラミック製のフィルターなど、溶湯の温度
や熱衝撃にも耐えられるような、耐熱性と強度を有す
る、例えば、アルミナ、ムライト、炭化珪素等のセラミ
ック製で、ヌードル状、ハニカム状、チューブ状などの
適宜の形状の多孔質体を用いることが好ましい。
【0047】この介在物除去用のフィルターは、従来か
らも設けられているものであるが、前記したような非ハ
ロゲン系フラックスの精錬性能では、溶解炉における介
在物の除去性能が塩素乃至塩化物系フラックスに比して
劣るために、溶湯中の介在物量が必然的に多くなる。こ
のため、移湯樋に設けた多孔質セラミックなどの耐熱性
のフィルターにより溶湯を濾過して介在物を除去した場
合、比較的細かいフィルターの孔乃至メッシュが目詰ま
りし易い。したがって、フィルターの交換などにより溶
解・鋳造の生産性が阻害されたり、溶解コストが高くな
るなどの問題がある。これに対し、本発明によれば、溶
解炉における介在物の除去性能が向上しているため、移
湯樋に設けたセラミック製フィルターの負荷が大幅に軽
減する。したがって、逆に、溶解炉における精錬によっ
ても除去されなかった介在物のフィルターにおける除去
効率も高くなる。また、介在物によるフィルターの負荷
の絶対量が大幅に軽減する結果、フィルターの目詰まり
が軽減されてフィルターの寿命が延長される。この結
果、フィルターの交換などにより溶解・鋳造の生産性が
阻害されたり、溶解コストが高くなるなどの前記問題が
大幅に改善される。
【0048】なお、本発明が精錬の対象とするAl合金
は、展伸材用のAl合金であれば、特に限定されない。例
えば、AA乃至JIS 1000系の純Alから、 2000 系、3000
系、4000系、5000系、6000系、7000系などのAl合金にま
で広く適用することが可能である。また、本発明方法
は、Pb、Ti、Sn、Fe等の金属不純物元素の除去などを目
的とした他の精錬方法と併用することも可能である。
【0049】また、本発明が精錬の対象とするAl原料
は、本発明の精錬効果がより発揮される、不純物量の多
いAl合金材製品のスクラップを主体とすること (スクラ
ップを100%使用することを含め) が好ましい (請求項8
に対応) 。勿論、鋳造Al合金材の要求品質に応じて、Al
地金を熔解原料として使用することもでき、前記スクラ
ップと併用することも可能であるが、Al地金よりも安価
なスクラップを熔解原料とすることにより、コストダウ
ンが図れるとともに、スクラップのリサイクルという社
会的な意義も大きい。
【0050】
【実施例】次に、本発明方法の実施例を説明する。表1
に示す2000系から7000系までの種々のAl合金の溶解、精
錬、鋳造を行った。溶解条件は、Al合金原料を内容積10
00kg/ch の高周波誘導溶解炉にて、750 ±10℃の温度で
大気溶解し、各々のAl合金の成分組成に調整した。この
時点 (溶解炉精錬前の)Al 溶湯の中の不純物量は、分圧
平衡法による溶湯分析および溶湯冷却後の固化したAlの
分析の結果、各溶湯とも、水素は0.4 〜0.3cc /100gAl
、マグネシア(MgO) 、アルミナ (Al2O3)、スピネル (A
lとMgの複合酸化物) の酸化物の総量は400 〜300ppmの
レベルであった。但し、水素はランズレー法により測定
し、また、前記各酸化物の量は、JIS に規定されるBr-
メタノール法により測定した。
【0051】その後、表1 に示す条件のフラックス乃至
塩素ガスで、溶解炉中のAl溶湯の精錬を行った。ここに
おいて、表1 に示す発明例のミョウバンフラックスは、
全て、市販の焼きカリウムミョウバンを用いた。なお、
フラックスによる精錬は、各例とも共通して、Al溶湯に
浸漬した鉄パイプ製の吹き込み用ランスを用い、キャリ
アガスとしてのN2ガス吹き込み量を20Nl/ 分とし、各フ
ラックスを各々Al溶湯重量の0.1mass%、Al溶湯中に吹き
込み、その後このN2ガスによるバブリングを30分間行
い、水素の脱ガスおよび脱介在物の精錬処理を行った。
また、塩素ガスは前記ランスにより300Nl/分×15分、Al
溶湯中に吹き込み、その後N2ガスによるバブリングを30
分間行った。この精錬処理中、表1 の各例ともAl溶湯表
面の滓の除去を連続的に行った。
【0052】精錬後のAl溶湯を、溶解炉を傾動して移湯
樋に移湯した。移湯樋の長さは約1m、移湯樋の溶湯流速
度 (溶湯速度)5t/hr、移湯樋における溶湯流の深さ0.6
m、溶湯温度は730 〜740 ℃であった。そして、移湯樋
の鋳型の手前0.5mの部分で、溶湯 (移湯樋) の底部にラ
ンスを間隔を置いて 2本装入し、N2ガスを移湯中の溶湯
流中に吹き込む、移湯樋における精錬を行った。N2ガス
の吹き込みは移湯樋において吹き込み可能な溶湯流の初
期から終期までとし、吹き込み量は平均で20Nl/ 分とし
た。なお、N2ガスの吹き込みには、ノズル先端に十字状
に直径を100 mmφの4 枚の回転羽根を設け、回転羽根に
スリットを設けた回転羽根方式のガス吹き込み機を、回
転羽根を溶湯流の底部 (移湯樋底部の直上) に浸漬配置
し、回転羽根の回転数を300 〜320r.p.mにして用い、不
活性ガスの気泡を1mm 以下の気泡径まで微細化した。
【0053】更に、移湯樋の鋳型の手前0.2mの部分に、
50mm厚みのアルミナ製ヌードル状の多孔質板からなる濾
過フィルター (神戸製鋼所製、商品名アクトサーミッ
ク) を設置し。溶湯の濾過を行い、介在物の除去を行っ
た。この後、移湯樋を通じて鋳型に溶湯を供給してDC鋳
造 (半連続鋳造) にて、Al合金鋳塊を製造した。そし
て、製造したAl合金鋳塊中のH2量を前記測定方法により
測定した。また、Al合金鋳塊中の酸化物系介在物とし
て、マグネシア(MgO) 、アルミナ (Al2O3)、スピネル(A
lとMgの複合酸化物) の量を各々前記測定方法により測
定し、各量を合計して酸化物量(総量)とした。Al合金鋳
塊はH2量が0.4cc /100gAl 以上のものを×、0.4cc 未満
〜0.25cc/100gAl のものを△、0.25cc未満〜0.1cc /100
gAl(この例の場合は全て0.12〜0.1 cc /100gAlの範囲に
納まっていた) のものを○として評価した。また、前記
酸化物の総量も、200ppm以上のものを×、200ppm未満〜
100ppm越えのものを△、100ppm以下のものを○として評
価した。これらの結果も表1 に示す。
【0054】そして、更にフラックス添加のものは、添
加フラックスの分解生成物を硫酸塩と想定して、鋳塊中
の硫酸塩をS 分として分析定量し、このS 分を溶湯中の
残留物量として評価した。評価は分解生成物量が 20ppm
以上のものを×、20ppm 未満〜5 ppm 越えのものを△、
5ppm以下のものを○として行った。
【0055】表1 から明らかな通り、ミョウバンフラッ
クスを用いた発明例No.5、6 、7 は、Al合金の種類に拘
らず、またフラックス使用量がAl溶湯重量の0.1mass%と
比較的少量であっても、いずれも、Al合金鋳塊中の不純
物量が、水素0.25cc /100gAl以下およびアルミナ等の酸
化物総量を100ppm以下と、低レベルに低減されている。
そして、これらの効果は、Cl2 ガスを用いて精錬した比
較例No.10 と同じレベルとなっている。また、溶湯残留
物も許容できるほど少ないか殆ど無い。これらの効果
は、除滓効果が低いと達成できないレベルであり、本発
明に係るフラックスは、除滓効果が高いことも示してい
る。したがって、本発明に係るフラックスは、この点も
含めて、Cl2 ガスを用いて精錬する方法並の高い精錬効
果を有していることが裏付けられる。
【0056】また、発明例の中でも、移湯樋の精錬を行
っていない発明例No.1、3 は他の発明例に比して、Al合
金鋳塊中の水素量が比較的高くなっている。したがっ
て、移湯樋による精錬の効果が裏付けられる。更に、濾
過フィルターによる溶湯の介在物の除去を行っていない
発明例No.1、4 は、他の発明例に比して、Al合金鋳塊中
の介在物量が比較的高くなっている。したがって、濾過
フィルターによる介在物除去の効果が裏付けられる。
【0057】これに対し、K2SO4100% を用いた前記特願
平10-125978 号公報に相当する比較例No.8は本発明並の
高い精錬効果を有しているにも拘わらず、溶湯残留物が
多くなっている。また、ハロゲン系のKCl 塩化物とAlF3
フッ化物を主体とし、K2SO4を混合したフラックスを用
いた比較例No.9は、Al合金鋳塊中の不純物量が、水素、
アルミナ等の酸化物総量とも、前記溶解炉精錬前のAl合
金溶湯の中の当初の不純物量に比べると低減されてはい
るものの、発明例やCl2 ガスを用いて精錬した比較例N
o.10 に比べると、Al合金鋳塊中の不純物量の低減効果
(精錬効果) が劣っている。そして、更に、移湯樋の精
錬および濾過フィルターによる溶湯の介在物の除去を行
っているにも拘らず、溶解炉におけるフラックス精錬効
果が、本発明例やCl2 ガスを用いて精錬した比較例No.1
0 に比べて劣ることが分かる。
【0058】
【表1】
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明精錬方法乃
至精錬用フラックスによれば、Al合金鋳塊を製造する
際、溶解炉における精錬効果乃至精錬効率を高めて、Al
合金鋳塊中の水素および酸化物系介在物を同時に除去す
るとともに、低レベルとすることができる。しかも、Al
溶湯に吹き込まれたフラックスの一部乃至分解生成物
が、溶湯中に残留することが無い。したがって、この鋳
塊に基づいて製造される板材、型材、線材或いは棒材な
どのAl合金材製品の品質を格段に高めることができ、Al
合金の用途を大幅に拡大することが可能となる。また、
Al合金展伸材用の溶解原料として、Al合金材製品のスク
ラップを主体とすることが可能となり、スクラップのリ
サイクルシステムの確立などの社会的意義も大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C22B 21/06 C22B 21/06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム原料を溶解したアルミニウ
    ム合金溶湯に精錬用フラックスを添加して溶湯の精錬を
    行った後、アルミニウム合金の鋳造を行うに際し、前記
    精錬用フラックスとしてミョウバンを用いることを特徴
    とするアルミニウム合金溶湯の精錬方法。
  2. 【請求項2】 前記溶湯の精錬を、少なくとも溶解炉に
    おいて行う請求項1に記載のアルミニウム合金溶湯の精
    錬方法。
  3. 【請求項3】 前記ミョウバンを不活性ガスをキャリア
    ガスとして溶湯中に吹き込む請求項1または2に記載の
    アルミニウム合金溶湯の精錬方法。
  4. 【請求項4】 前記精錬から鋳造までの移湯中の溶湯流
    中に不活性ガスを吹き込み、溶湯の脱ガスを行う請求項
    1乃至3のいずれか1項に記載のアルミニウム合金溶湯
    の精錬方法。
  5. 【請求項5】 前記精錬から鋳造までの移湯中の溶湯を
    フィルターにより濾過する請求項1乃至4のいずれか1
    項に記載のアルミニウム合金溶湯の精錬方法。
  6. 【請求項6】 前記ミョウバンの吹き込み量を、アルミ
    ニウム合金溶湯に対し、0.01〜1mass%とする請求項1乃
    至5のいずれか1項に記載のアルミニウム合金溶湯の精
    錬方法。
  7. 【請求項7】 アルミニウム合金鋳塊中のH2を0.25cc /
    100gAl以下および酸化物の総量を200ppm以下とする請求
    項1乃至6のいずれか1項に記載のアルミニウム合金溶
    湯の精錬方法。
  8. 【請求項8】 前記アルミニウム原料の一部または全部
    がアルミニウム合金材製品のスクラップからなる請求項
    1乃至7のいずれか1項に記載のアルミニウム合金溶湯
    の精錬方法。
  9. 【請求項9】 鋳造用アルミニウム合金溶湯の脱ガスお
    よび除滓用の精錬フラックスであって、該フラックスが
    ミョウバンを主成分とすることを特徴とするアルミニウ
    ム合金溶湯のフラックス。
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