JP2000239208A - 新規ポリエーテルポリオール化合物 - Google Patents
新規ポリエーテルポリオール化合物Info
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Abstract
脂などの添加剤、食品、化粧品、医薬品用界面活性剤の
原料として利用でき、また、1分子当たりの分子占有面
積が大きいため高性能の界面活性剤の親水部分として好
適である新規ポリエーテルポリオール化合物を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 組成式C3nH6n + 2O2n + 1で表
されかつnが4以上の偶数の場合1、2−ジオールおよ
び/または1、3−ジオールを合わせて((n/2)+
1)個有し、nが5以上の奇数の場合1、2−ジオール
および/または1、3−ジオールを合わせて(((n−
1)/2)+1)個およびこれとは独立の1個の水酸基
を有することで上述の課題を解決する。
Description
酸基が1、2−ジオールまたは1、3−ジオールとして
存在し、これとは独立した水酸基を0ないし1個有する
特殊な構造の新規ポリエーテルポリオール化合物に関す
るものである。
は、アルコールとエポキシ化合物との付加反応、または
多価アルコールを触媒存在下200℃以上の高温で縮合
させることにより製造されている。これらの反応で生成
するポリエーテルポリオール化合物は直鎖状の化合物が
主となる。例えばポリエーテルポリオール化合物の一種
であるポリグリセリンの構造は一般に次のように表され
る。
化合物は重合度が高くなるにつれ、分子中の末端に位置
する水酸基の数は一定であるのに対し分子の内部に位置
する2級の水酸基が増加していく。このポリエーテルポ
リオール化合物の末端以外の水酸基は立体障害のため反
応性が低い。そのため、例えば樹脂の架橋剤としてポリ
エーテルポリオール化合物を利用する場合、加熱等によ
り過剰のエネルギーを与える必要があり、そのためによ
る着色などの問題が発生することになる。また、先にあ
げたポリグリセリンは、脂肪酸とエステル化して主に食
品用界面活性剤として利用されるがこのエステル化にお
いて末端の水酸基では反応は速やかに進行するが中央部
の水酸基は反応が遅くなる。そのため特に脂肪酸を多く
付加させて親油性のエステルを調製する際苛烈な条件を
必要とし、そのため風味、色相の悪いものとなってしま
う。一方エステル化度の低い親水性のエステルにおい
て、親水部の形状はその性能に大きな影響をおよぼす。
界面活性剤が効果を発揮するためには界面に吸着し、覆
い尽くさなければならないが、従来の直鎖型のポリエー
テルポリオールのエステルは界面に吸着したときの1分
子あたりの占有面積が小いため、界面を完全に覆うため
には多量のエステルを使用する必要がある。その結果と
して食品の風味を損ねるものであった。
する水酸基の反応性が高く、樹脂などの添加剤、食品、
化粧品、医薬品用界面活性剤の原料として利用でき、ま
た、1分子当たりの分子占有面積が大きいため高性能の
界面活性剤の親水部分として好適である新規ポリエーテ
ルポリオール化合物を提供することを目的とする。
を鑑み鋭意研究した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、組成式C3 nH6 n + 2O2 n + 1
で表されかつnが4以上の偶数の場合1、2−ジオール
および/または1、3−ジオールを合わせて((n/
2)+1)個有し、nが5以上の奇数の場合1、2−ジ
オールおよび/または1、3−ジオールを合わせて
(((n−1)/2)+1)個およびこれとは独立の1
個の水酸基を有するポリエーテルポリオール化合物に関
するものである。
ール化合物とは、分子中に複数のアルコール性水酸基と
エーテル結合を有し、これ以外の酸素原子を含む官能基
を有しない化合物である。本発明のポリエーテルポリオ
ール化合物は組成式C3 nH6 n + 2O2 n + 1(nは
4以上の整数)で表される。これはポリエーテルポリオ
ール化合物の元素分析を行うことにより確認される。簡
便には本化合物を高分解能質量分析装置に付し、その組
成式を得ることができる。本発明のポリエーテルポリオ
ール化合物が有する1、2−ジオールとは水酸基を1個
ずつ有している炭素原子2個が直接結合している構造で
あり、1、3−ジオールとは水酸基を1個ずつ有してい
る炭素原子2個が間に水酸基を持たない炭素原子1個を
介して結合している構造である。
が4以上の偶数の場合((n/2)+1)個の1、2−
ジオールおよび/または1、3−ジオールを有する。こ
れは近接する炭素原子上に存在する水酸基に特有の反応
を施すことにより確認できる。例えば1、2−ジオール
の場合は本化合物を一定量の過ヨウ素酸と反応させた後
ヨウ化カリウムを加え、生成するヨウ素をチオ硫酸ナト
リウム液で滴定することにより消費された過ヨウ素酸を
求める。これを理論値と比較することにより確認するこ
とができる。また、1、2−ジオールおよび1、3−ジ
オールの部分構造に特有の反応として本ポリエーテルポ
リオール化合物を触媒存在下アセトンと反応させ、得ら
れたポリエーテルポリオールのアセトナイドの赤外吸収
スペクトルを測定するとき、水酸基の吸収を認めない。
更にこのアセトナイドを高分解能質量分析装置に付し、
得られた組成式を理論組成式と比較することにより本発
明のポリエーテルポリオール化合物であることを確認す
ることができる。
が5以上の奇数の場合(((n−1)/2)+1)個の
1、2−ジオールおよび/または1、3−ジオールおよ
びこれとは独立の1個の水酸基を有する。これは以下の
方法により確認できる。すなわち本ポリエーテルポリオ
ール化合物を触媒存在下アセトンと反応させ、得られた
ポリエーテルポリオールのアセトナイドの分子量を測定
することにより1、2−ジオールおよび/または1、3
−ジオールの個数を確認することができる。次いでポリ
エーテルポリオールのアセトナイドを無水酢酸とピリジ
ンでアセチル化してその分子量を測定するとき、分子量
はアセチル化前に比べ42増加している。なお、このポ
リエーテルポリオールのアセトナイドおよびそのアセチ
ル化物を高分解能質量分析装置に付し、得られた組成式
を理論組成式と比較することにより、より確実に本特許
の構造を確認することができる。本発明のポリエーテル
ポリオールの構造を例示すると次のものが挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
原料となる多価アルコールや相当するエポキシド化合物
を触媒存在下加熱重合させた後、アセトン等のカルボニ
ル化合物と反応させてアセトナイドとし、分別蒸留等に
より目的物を精製した後アセトナイドを分解して調製で
きる。より好ましくは合成的手法によるもので例えばグ
リセリンやジグリセリンといった多価アルコールとハロ
ゲン化アリルを縮合させ、次いでアリル基を2個の水酸
基に変換することにより合成できる。また、この反応を
繰り返すことにより、さらに分子量の大きなポリエーテ
ルポリオールを合成することも可能である。
化アリル、ヨウ化アリルなどが利用でき、経済的な面か
ら塩化アリルまたは臭化アリルが望ましい。
リセリン誘導体とハロゲン化アリルのエーテル化が最初
の段階となる。このエーテル化は既知の方法で実施で
き、とくに限定するものではない。このとき、グリセリ
ンまたはグリセリン誘導体の水酸基をすべてをアリルエ
ーテル化するため、ハロゲン化アリルは等モル量以上使
用することが望ましい。原料グリセリンまたはグリセリ
ン誘導体の水酸基の数に対し、1.5から5倍モル、好
ましくは2から3倍モルが適当である。
を上げるため加温してもよい。その際、温度の上限は用
いるハロゲン化アリルの沸点によって決まる。また、い
ずれのハロゲン化アリルでも温度が低いと反応性が低下
して効率が悪くなるため、塩化アリルの場合は10〜4
5℃、好ましくは30〜45℃、臭化アリルの場合は1
0〜71℃、好ましくは30〜71℃、ヨウ化アリルの
場合は10〜103℃、好ましくは30〜103℃が適
当である。この反応は塩基または触媒を添加することに
より反応速度を増大させることができる。この塩基また
は触媒としてはアルカリ金属やアルカリ土類金属、これ
らの金属の酸化物、水素化物、水酸化物、炭酸塩、トリ
エチルアミンなどの有機塩基性化合物、酸化銀、銅粉末
などの金属やその酸化物があげられるが、これらに限定
されるものではない。なお、とくにアルカリ金属水酸化
物を用いる場合にはグリセリン誘導体と混合して加熱脱
水し、アルコキシドとしてからハロゲン化アリルと反応
させてもよい。
の使用も可能である。溶媒として水、ジメチルスルホキ
シド、ジメチルホルムアミド、ジメチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサンなどがあげられるがこれら
に限定されるものではない。使用量はとくに制限するも
のではないが他の原料に対して等量から5倍量程度が適
当である。
エーテル化反応の終了後、何らかの精製を行うことが望
ましい。例えばアリルエーテル体を水洗することにより
未反応の原料グリセリンまたはグリセリン誘導体やエー
テル化度の低い不要な生成物、過量の塩基や触媒、また
は反応で生成した塩などを除去できる。また、用いたハ
ロゲン化アリルの沸点以上まで加熱することにより過剰
のハロゲン化アリルを除去でき、これは減圧にすること
でより効率よく実施できる。さらに目的のエーテル体の
純度を向上させるためには常圧下または減圧下加熱して
アリルエーテル体自身を蒸留精製することもできる。ま
た、シリカゲル、アルミナなどの吸着剤やイオン交換樹
脂などの分離剤を用いたカラムクロマトグラフィーや、
有機溶剤を用いた分配も精製に利用できる。
時において原料のグリセリンまたはグリセリン誘導体の
水酸基が全て消失していることが望ましい。アリルエー
テル化されたグリセリン誘導体は極性が著しく低下する
ため、薄層クロマトグラフィーで容易に確認できる。ま
た赤外スペクトルを測定して水酸基に基づく吸収の消失
を確認してもよい。反応とそれに続く精製の結果得られ
たアリルエーテル体の中に未反応の水酸基が存在する場
合は、再度ハロゲン化アリルと反応させればよい。この
アリルエーテル化誘導体は既知の方法で水酸基に誘導で
き、その方法はとくに限定するものではない。例えば塩
素、臭素などのハロゲンまたはハロヒドリンを導入後加
水分解して水酸基に誘導する方法やエポキシドを経由し
て水酸基に誘導する方法を挙げることができる。一般的
には二重結合をエポキシドとし、次いで酸またはアルカ
リで開環させて水酸基とする。このエポキシド化には一
般的に過酸が用いられる。過酸としては過酢酸、過ギ
酸、過トリフルオロ酢酸などが利用でき、通常過酸化水
素水を該当する酸に添加して調製される。この他メタク
ロロ過安息香酸、オルトスルホ過安息香酸、ペルオキシ
フタル酸、モノペルオキシコハク酸、ジスクシノイルペ
ルオキシドといった有機過酸も利用できる。さらに過マ
ンガン酸カリウム、四酸化オスミウムといった酸化剤も
利用できる。
で反応できるが、温度が低いと反応性が低く、また高い
と生成したエポキシド体同士が重合して生成物の純度が
低下するため好ましくは30〜50℃の温度で達成され
る。このエポキシド体は引き続き加水分解され、水酸基
へと誘導され、ポリグリセリンまたはポリグリセリン誘
同体となる。加水分解には酸またはアルカリ水溶液が用
いられるが、水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリ
ウム水溶液が望ましい。温度は20〜60℃、好ましく
は40〜50℃で達成できる。この時、反応温度が低い
と反応性が低く、温度が高いとエポキシド同士が重合し
て生成物の純度が低下する。大部分のエポキシド体が分
解した後は反応を完結させるため最終的には100℃以
上まで昇温し加熱還流させることもできる。また、この
エポキシド体をグリセリンまたはグリセリン誘導体の水
酸基と反応させてポリグリセリンまたはポリグリセリン
誘導体とすることもできる。この場合、反応は無触媒で
も進行するが触媒を用いてもよい。塩基性触媒としてア
ルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物、アルコラー
ト、有機塩基性化合物が挙げられる。酸性触媒としては
塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などのプロトン酸、三フッ化
ホウ素、塩化アルミニウムなどのルイス酸、ギ酸、酢酸
などの有機酸が挙げられるがこれらに限るものではな
い。反応温度は40〜250℃で好ましくは70〜15
0℃である。40℃以下では反応終了までに時間がかか
り、効率が悪い。また250℃以上ではエポキシドの分
解が起きるため好ましくない。
たはポリグリセリン誘導体(以下反応物という)にはエ
ポキシド化や加水分解に使用した原料や副成した塩が含
まれる。これらは常圧下または減圧下で低分子を留去し
たり、イオン交換樹脂を用いることにより除去できる。
さらに反応物を分子蒸留、クロマト装置といった既知の
方法により、精製することもできる。このようにして得
られたポリグリセリンまたはポリグリセリン誘導体の純
度は、例えば先に述べたガスクロマトグラフや液体クロ
マトグラフといった分析手法で測定できる。
重合物を高純度で含有するポリグリセリンを効率よく合
成できる。本法における高純度ポリグリセリンとは特に
限定されるものではないが、例えば先に示したガスクロ
マトグラフまたは液体クロマトグラフ分析を行った場合
に、単一成分の純度が60%以上、好ましくは70%以
上、さらに好ましくは80%以上である。また、グリセ
リン誘導体に関しても同様の手法によりグリセリン骨格
を延長させることができる。この結果得られたポリグリ
セリン誘導体は、導入された置換基を外してポリグリセ
リンとしてもよいが、置換基を生かしてそのまま利用す
ることもできる。例えばグリセリンアルキルエーテルを
原料として得られたポリグリセリンアルキルエーテルは
そのままで親水性界面活性剤としての利用が可能であ
る。この場合親水部のグリセリン重合度が揃っているこ
とに加え、モノアルキルエーテルのみが効率的に得られ
ることになる。本ポリエーテルポリオール化合物の利用
分野は特に限定されるものではなく、そのまま、または
適当な化学修飾を施して利用できる。例えば工業分野で
は樹脂用架橋剤、湿潤剤、界面活性剤、染色の助剤、紙
の改質剤、帯電防止剤、可塑剤などに利用できる。化粧
品分野では保湿剤、界面活性剤の原料などに利用でき
る。また食品分野では食品用乳化剤として利用できる。
さらに本ポリエーテルポリオール化合物単独または分子
量の異なる本ポリエーテルポリオール化合物、または他
の物質と組み合わせて使用できる。次に実施例をあげて
本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定
されるものではない。
つ口フラスコにグリセリン100g、50%水酸化ナト
リウム水溶液310gおよび塩化アリル310mlを加
え、40℃で10時間撹拌した。生成物に水を加えて撹
拌後静置して水層を除去後、減圧下加熱濃縮し、残渣1
96gを得た。別途3リットルのフラスコにギ酸1リッ
トルと35%過酸化水素水500mlを加え、ここへ先
の反応物を徐々に添加、45℃で8時間反応させた。次
いで減圧下加熱してギ酸と水を留去後、残渣に10%水
酸化ナトリウム水溶液500mlを加え、40℃で5時
間撹拌した。反応液を10%塩酸で中和後減圧下加熱脱
水し、残渣に水を加えて陽イオン交換樹脂および陰イオ
ン交換樹脂に通じて脱塩し、減圧下脱水してポリエーテ
ルポリオール化合物(テトラグリセリン)205gを得
た。本化合物の一部を質量分析装置にて分析したとこ
ろ、分子量314、組成式C 12H26O9を得、これ
はテトラグリセリンの理論値と完全に一致した。また、
この化合物の赤外吸収スペクトルを測定したところ、エ
ーテル結合、水酸基の吸収を認めた。また、撹拌装置、
還流管および温度計を備えた100mlの四つ口フラス
コに得られたテトラグリセリン1g、乾燥アセトン40
mlおよび塩化第二鉄0.4gを加え、40℃で8時間
撹拌した。減圧下アセトンを除去後残渣にジエチルエー
テル50mlを加えて水洗、ジエチルエーテル層を無水
硫酸ナトリウムで乾燥後減圧下で溶媒を除去し、残渣
1.3gを得た。この化合物の赤外吸収スペクトルを測
定したところ、水酸基の吸収は認められなかった。ま
た、このアセトナイド化合物を質量分析装置にて分析
し、分子量434、組成式C21H38O9を得、これ
は理論値と完全に一致した。これらの結果よりこのテト
ラグリセリンは1、2−ジオールの部分構造を3個有し
ていることが明らかとなった。
つ口フラスコにジグリセリン(ソルベー社製、純度94
%)100g、50%水酸化ナトリウム水溶液240g
および塩化アリル245mlを加え、40℃で10時間
撹拌した。生成物に水を加えて撹拌後静置して水層を除
去後、減圧下加熱濃縮し、残渣165gを得た。別途3
リットルのフラスコにギ酸800mlと35%過酸化水
素水400mlを加え、ここへ先の反応物を徐々に添
加、45℃まで昇温し8時間反応させた。次いで減圧下
加熱してギ酸と水を留去後、残渣に10%水酸化ナトリ
ウム水溶液500mlを加え、40℃で5時間撹拌し
た。反応液を10%塩酸で中和後減圧下加熱脱水し、残
渣に水を加えて陽イオン交換樹脂および陰イオン交換樹
脂に通じて脱塩し、減圧下脱水してポリエーテルポリオ
ール化合物(ヘキサグリセリン)183gを得た。本化
合物の一部を質量分析装置にて分析したところ、分子量
462、組成式C 18H38O13を得、これはヘキサ
グリセリンの理論値と完全に一致した。また、この化合
物の赤外吸収スペクトルを測定したところ、エーテル結
合、水酸基の吸収を認めた。また、撹拌装置、還流管お
よび温度計を備えた100mlの四つ口フラスコに得ら
れたヘキサグリセリン1g、乾燥アセトン40mlおよ
び塩化第二鉄0.4gを加え、40℃で8時間撹拌し
た。減圧下アセトンを除去後残渣にジエチルエーテル5
0mlを加えて水洗、ジエチルエーテル層を無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後減圧下で溶媒を除去し、残渣1.3g
を得た。この化合物の赤外吸収スペクトルを測定したと
ころ、水酸基の吸収は認められなかった。また、このア
セトナイド化合物を質量分析装置にて分析し、分子量6
22、組成式C3 0H54O13を得、これは理論値と
完全に一致した。これらの結果よりこのヘキサグリセリ
ンは1、2−ジオールの部分構造を4個有していること
が明らかとなった。
つ口フラスコに実施例1で得たテトラグリセリン50
g、50%水酸化ナトリウム水溶液100gおよび塩化
アリル100mlを加え、40℃で15時間撹拌した。
生成物に水を加えて撹拌後静置して水層を除去後、減圧
下加熱濃縮し、残渣69gを得た。別途1リットルのフ
ラスコにギ酸400mlと35%過酸化水素水200m
lを加え、ここへ先の反応物を徐々に添加、45℃まで
昇温し10時間反応させた。次いで減圧下加熱してギ酸
と水を留去後、残渣に10%水酸化ナトリウム水溶液2
00mlを加え、40℃で10時間撹拌した。反応液を
10%塩酸で中和後減圧下加熱脱水し、残渣に水を加え
て陽イオン交換樹脂および陰イオン交換樹脂に通じて脱
塩し、減圧下脱水してポリエーテルポリオール化合物
(デカグリセリン)71gを得た。本化合物の一部を質
量分析装置にて分析したところ、分子量758、組成式
C 30H62O21を得、これはデカグリセリンの理論
値と完全に一致した。また、この化合物の赤外吸収スペ
クトルを測定したところ、エーテル結合、水酸基の吸収
を認めた。また、撹拌装置、還流管および温度計を備え
た100mlの四つ口フラスコに得られたデカグリセリ
ン1g、乾燥アセトン40mlおよび塩化第二鉄0.4
gを加え、40℃で8時間撹拌した。減圧下アセトンを
除去後残渣にジエチルエーテル50mlを加えて水洗、
ジエチルエーテル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧
下で溶媒を除去し、残渣1.3gを得た。この化合物の
赤外吸収スペクトルを測定したところ、水酸基の吸収は
認められなかった。また、このアセトナイド化合物を質
量分析装置にて分析し、分子量998、組成式C48H
86O21を得、これは理論値と完全に一致した。これ
らの結果よりこのデカグリセリンは1、2−ジオールの
部分構造を6個有していることが明らかとなった。
の反応性が高いポリエーテルポリオール化合物が提供で
き、それ自体または適当な誘導体とすることで工業、化
粧品、食品などの分野で利用が可能である。
Claims (3)
- 【請求項1】 組成式C3 nH6 n + 2O2 n + 1で表
されかつnが4以上の偶数の場合1、2−ジオールおよ
び/または1、3−ジオールを合わせて((n/2)+
1)個有し、nが5以上の奇数の場合1、2−ジオール
および/または1、3−ジオールを合わせて(((n−
1)/2)+1)個およびこれとは独立の1個の水酸基
を有するポリエーテルポリオール化合物。 - 【請求項2】 アリル化合物の二重結合を2個の水酸基
に変換して調製される請求項1記載のポリエーテルポリ
オール化合物。 - 【請求項3】 グリセリンまたは重合度2以上のポリグ
リセリンにハロゲン化アリルを付加させ、次いで二重結
合を2個の水酸基に変換して調製される請求項1記載の
ポリエーテルポリオール化合物。
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